JP5407370B2 - 車両用シートバックフレーム - Google Patents

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Description

本発明は、シートバックを支持する車両用シートバックフレームに関し、特に、シートベルトの一端を支承するショルダベルトアンカが設けられた中空角柱状の第1バックフレームと、該第1バックフレームの左右両側に略平行配置された第2バックフレームとを備えた車両用シートバックフレームに関する。
例えば、特許文献1には、左右のクッションサイドフレーム(第1、第2バックフレーム)を備えた車両用シートクッションフレームが開示されているが、この左右クッションサイドフレームの構造を左右バックサイドフレームにも適用可能であることが記載されているため、以下では左右バックサイドフレームに置き換えて説明する。左右バックサイドフレームは、板状部材の両側縁部を夫々箱状に折り曲げた構造に形成されている。そして、板状部材の両側縁部の先端は、2つの箱状部分の間に形成される溝状部分において対向して接合されている。これにより高強度フレーム構造の車両用シートバックフレームを構成することができる。
また、特許文献2には、左右のバックサイドフレームを備えた車両用シートバックフレームが開示されている。左右バックサイドフレームは板状部材を前後の壁部と両側の側板部とからなる箱状に折り曲げた箱状構造に形成されている。そして、板状部材の両側縁部の先端は、シート前方の前壁部において重ね合わされて接合されている。これにより高強度フレーム構造の車両用シートバックフレームを構成することができる。
特開2005−297960号公報(段落0005〜0007、図2) 特開2005−67331号公報(段落0004,0005、図1,3)
車両用シートバックフレームのバックセンタフレームの上部にシートベルトの一端を支承するショルダベルトアンカが設けられている場合、万一の衝突事故時には、乗員の慣性によりシートベルトが大きな張力で前方へ引かれてショルダベルトアンカに大きな荷重が加わる。シートベルトは乗員の例えば右肩側から左腰側を通って右腰側に至るように掛け渡されているため、上記荷重によりバックセンタフレームに斜め左前方の捩り曲げモーメントが発生する。これは、車両の後部シート等に使用される2人掛け用シートの場合も同様である。
特許文献1に記載の車両用シートバックフレームのバックサイドフレームの構造をバックセンタフレームに適用した場合、2つの箱状部分が溝状部分の接合部で分断されているため、捩り曲げモーメントが作用すると溝状部分が基点となって座屈変形するおそれがある。
特許文献2に記載の車両用シートバックフレームのバックサイドフレームの構造をバックセンタフレームに適用した場合、捩り曲げモーメントにより箱状に折り曲げられた板状部材のシート前方の前壁部には圧縮力が作用するが、箱状に折り曲げられた板状部材の両側縁部の先端は前壁部において重ね合わされて接合されているため、前壁部に作用する圧縮力により前壁部に設けられた接合部が座屈変形するおそれがある。
また、2人掛け用シートに着座する乗員の座り心地を改善するために、バックセンタフレームをシート後方側が凹となるように湾曲した形状に形成するようになってきている。これにより、バックセンタフレームをスリム化することができるため、軽量化を図り、デザイン性を高めることができる。
特許文献1に記載のバックサイドフレームの構造を有するバックセンタフレームをシート後方側が凹となるように湾曲した形状に板状部材を折り曲げ加工した場合、シート後方側の箱状部分を形成する板状部材の側縁部は加工時に引張作用を受けるため平面度を精度良く出すことができ、溝状部分との接合を容易に行うことができる。ところが、シート前方側の箱状部分を形成する板状部材の側縁部は加工時に収縮するため面にうねりや皺が発生し易く、平面度を精度良く出すことができず、溝状部分との接合は困難となる。
本発明は係る従来の問題点に鑑みてなされたものであり、シートベルトの一端を支承するショルダベルトアンカが設けられ、シート後方側が凹となる湾曲形状に形成された第1バックフレームの強度を確保できる車両用シートバックフレームを提供するものである。さらに、第1バックフレームの形成が容易な車両用シートバックフレームを提供するものである。
上記の課題を解決するために、請求項1に係る発明の構成上の特徴は、シートベルトの一端を支承するショルダベルトアンカが設けられた中空角柱状の第1バックフレームと、該第1バックフレームの左右両側に略平行配置された第2バックフレームとを備え、シートバックを支持する車両用シートバックフレームにおいて、前記第1バックフレームは、一方の側面を形成する第1側板部の両側をシート後方側が凹となるように折り曲げて、シート前方側に位置する第1壁部とシート後方側に位置する第2壁部とを形成し、前記第1壁部をシート後方側に折り曲げて前記第1側板部と略平行とした第2側板部を形成し、前記第2壁部をシート前方側に折り曲げて前記第1側板部と略平行とした第3側板部を形成し、前記第2側板部の上に前記第3側板部を接するように重ね合わせ、この重ね合わせ部における前記第1壁部と前記第2側板部との間の折り曲げ部において前記第1壁部から前記第2壁部に向かって所定距離離間した位置を接合することにより接合部を形成し、前記第1側板部と前記第1壁部と前記第2壁部と前記第2側部と前記第3側部とで閉断面構造を形成することである。

請求項2に係る発明の構成上の特徴は、請求項1において、前記第1バックフレームの曲率が増大する部分における前記第2側板部の側縁部には、凹状部が形成されていることである。
請求項3に係る発明の構成上の特徴は、請求項1又は2において、前記第1壁部と前記第2側板部との間の折り曲げ部は、当該折り曲げ部の曲率半径が他の折り曲げ部の曲率半径よりも大きくなるように形成されていることである。

請求項1に係る発明によれば、中空角柱状の第1バックフレームは、一方の側面を形成する第1側板部の両側をシート後方側が凹となるように折り曲げて、シート前方側に位置する第1壁部とシート後方側に位置する第2壁部とを形成する。そして、第1壁部をシート後方側に折り曲げて第1側板部と略平行とした第2側板部を形成し、第2壁部をシート前方側に折り曲げて第1側板部と略平行とした第3側板部を形成する。そして、第2側板部の上に第3側板部を接するように重ね合わせ、この重ね合わせ部における第1壁部と第2側板部との間の折り曲げ部の近傍を接合することにより形成されている。仮に第2側板部と第3側板部との接合部を、第2壁部と第3側板部との間の折り曲げ部の近傍に設ける場合は、第1壁部と第2側板部との間の折り曲げ部からの第2側板部の長さを長く形成する必要がある。しかし、この第2側板部の側縁部付近においては折り曲げによって過大な収縮量が発生するため、第2側板部の側縁部付近におけるうねりや皺の発生を防止することが困難となる。よって、第2側板部と第3側板部との接合部を第1壁部と第2側板部との間の折り曲げ部の近傍に設けることにより、第2側板部の側縁部付近におけるうねりや皺の発生を防止することができる。また、車両の衝突事故時に乗員の慣性によりシートベルトが大きな張力で前方へ引かれて、第1バックフレームに設けられたショルダベルトアンカに大きな荷重が加わり、この荷重により車両用シートバックフレームに捩り曲げモーメントが発生した場合、シート前方の第1壁部には圧縮力が作用する。ところが、第2側板部と第3側板部との接合部は第1壁部の近傍に位置しているため、接合部には第1壁部よりも小さな曲げモーメントしか作用せず、接合部の座屈変形を防止することができる。
請求項2に係る発明によれば、第1バックフレームの曲率が増大する部分における第2側板部の側縁部に凹状部を形成している。シート後方側が凹となっている第1壁部の片側を、シート後方側に折り曲げて第2側板部を形成する際は、第2側板部の側縁部付近に収縮が発生して第1バックフレームの曲率が増大する部分における第2側板部の側縁部付近にうねりや皺が発生し易い。しかし、第1バックフレームの曲率が増大する部分における第2側板部の側縁部に凹状部を形成しておくことにより、第2側板部の側縁部付近の収縮量が緩和されるため、第2側板部におけるうねりや皺の発生を防止して第2側板部の平面度を精度良く出すことができ、第2側板部と第3側板部の重ね合わせ部の接合を容易かつ確実に行うことができる。
請求項3に係る発明によれば、第1壁部と第2側板部との間の折り曲げ部の曲率半径が他の折り曲げ部(第1側板部と第1壁部との間、第1側板部と第2壁部との間及び第2壁部と第3側板部との間の折り曲げ部)の曲率半径よりも大きくなるように、第1壁部と第2側板部との間の折り曲げ部を形成している。これにより、上述した第2側板部の側縁部付近の収縮量が緩和されてうねりや皺の発生をさらに防止して第2側板部の平面度をより高精度にすることができるため、第2側板部と第3側板部の重ね合わせ部の接合をさらに容易かつ確実に行うことができる。
本発明の実施の形態の車両用シートフレームの斜視図である。 図1の車両用シートフレームのロアクロスメンバが取り外された状態を後方側から見たときの斜視図である。 図1の車両用シートフレームのバックセンタフレーム周辺を示す側面図とB部詳細拡大図である。 図1の車両用シートフレームの右バックサイドフレーム周辺を示す側面図とA部詳細拡大図である。 図1の車両用シートフレームの左バックサイドフレーム周辺を示す側面図とC部詳細拡大図である。 図1の車両用シートフレームのバックセンタフレームを示す斜視図と部分拡大A及びB図である。 図6のバックセンタフレームの側面図とA−A線断面図及びB−B線断面図である。 (A)〜(D)は、図6のバックセンタフレームの成形方法を示す斜視図と部分拡大図A〜DとE〜H視端面図である。 図1の車両用シートフレームのリクライニング装置の分解斜視図である。 図9のリクライニング装置の組立図とA−A線断面図である。 (A),(B)は、マニュアル式のリクライニング装置の側面図とA−A線断面図及びパワー式のリクライニング装置の側面図とB−B線断面図である。
本発明に係る車両用シートバックフレームを備えた車両用シートフレームを具体化した実施の形態を図面に基づいて以下に説明する。なお、以下の説明における上下左右とは、車両用シートに着座した乗員から見た場合の上下左右をいう。この車両用シートフレームは、図1に示すように、シートクッション90を支持するシートクッションフレーム10と、シートバック91を支持するシートバックフレーム20と、シートクッション90に対してシートバック91を回動自在に連結してその回動角度を調整するリクライナ30と、シートバックフレーム20の上端に設けられたショルダベルトアンカ27とを備えている。ショルダベルトアンカ27は、ジョイント部27aとベルトガイド部27bとからなっている。
シートバックフレーム20の左右両側にはシート後方側が凹となるように湾曲した断面がコの字状をなす左右バックサイドフレーム(第2バックフレーム)21、22が配置され、中央部にはシート後方側が凹となるように湾曲した中空の四角柱状をなすバックセンタフレーム(第1バックフレーム)23が配置されている。左バックサイドフレーム21の上端部と右バックサイドフレーム22の上端部とはアッパクロスメンバ24により連結され、アッパクロスメンバ24の中央部とバックセンタフレーム23の上端部とはジョイント部27aにより連結されている。このジョイント部27aは、後述するショルダベルト部51aを保護する役目も果たしている。ジョイント部27aの上部には、ショルダベルト部51aの送り出し及び巻き取りを案内するベルトガイド部27bが設けられている。左バックサイドフレーム21の下端部とバックセンタフレーム23の下端部と右バックサイドフレーム22の下端部とはロアクロスメンバ25により連結されている。
また、シートクッションフレーム10の左右両側には左右クッションサイドフレーム11、12が配置され、中央部にはクッションセンタフレーム13が配置されている。クッションセンタフレーム13の上部には厚板からなるブラケット14が締結されている。そして、右バックサイドフレーム22には、シートクッションフレーム10とシートバックフレーム20とを回動可能に連結するリクライナ30が設けられている。このリクライナ30は、バックセンタフレーム23とブラケット14との間に設けられたリクライナ17と連結軸18により連結されている。
また、シートバックフレーム20にはリトラクタ50が取付けられ、ショルダベルト部51aとラップベルト部51bとからなるシートベルト51の一端がリトラクタ50に巻き取られるようになっている。シートベルト51の他端はクッションセンタフレーム13に取付けられたアンカプレート15に固着され、シートベルト51の中間部はタングプレート52に挿通されている。このタングプレート52は、左クッションサイドフレーム11に取付けられたバックル16に着脱可能にされている。なお、シートベルト51のうち、リトラクタ50からタングプレート52までをショルダベルト部51aといい、タングプレート52からアンカプレート15までをラップベルト部51bという。
図1〜図5を参照して、左右バックサイドフレーム21,22、バックセンタフレーム23及びロアクロスメンバ25についてさらに詳述する。図1及び図2に示すように、左バックサイドフレーム21は、板状部材を断面がコの字状をなす形状であってコの字の開放側が右方を向いた配置でシート後方側が凹となるように湾曲した形状に折り曲げることにより形成されている。右バックサイドフレーム22は、板状部材を断面がコの字状をなす形状であってコの字の開放側が左方を向いた配置でシート後方側が凹となるように湾曲した形状に折り曲げることにより形成されている。シートバックフレームをシート後方側が凹となるように湾曲させることにより、乗員の背もたれ感を向上させることができる。
バックセンタフレーム23は、上部が閉断面構造の部分23Aに形成され、下部が開放断面構造の部分23Bに形成されている。即ち、板状部材を中空の四角柱状の形状であってシート後方側が凹となるように湾曲した形状に折り曲げることにより上部の閉断面構造の部分23Aを形成し、同一の板状部材を断面がコの字状であってコの字の開放側が左方を向いた形状に折り曲げることにより下部の開放断面構造の部分23Bを形成している。このような構造のバックセンタフレーム23によれば、閉断面構造の部分23Aにより剛性を確保しつつ、開放断面構造の部分23Bにより軽量化と、リクライナ17との連結の容易化を図ることができる。
ロアクロスメンバ25は、帯板状の部材でなり、シート前方側に突出して長手方向に延在する凸条部25aが形成されている。そして、左バックサイドフレーム21のシート後方側には、ロアクロスメンバ25に形成された凸条部25aの左端部(以下、左端凸条部25aaという)が嵌め込まれて接合される左凹面部21aが形成されている。右バックサイドフレーム22のシート後方側には、凸条部25aの右端部(以下、右端凸条部25abという)が嵌め込まれて接合される右凹面部22aが形成されている。バックセンタフレーム23の開放断面構造の部分23Bのシート後方側には、凸条部25aの略中央部(以下、中央凸条部25acという)が嵌め込まれて接合されるセンタ凹面部23aが形成されている。これにより、バックセンタフレーム23の開放断面構造の部分23Bをロアクロスメンバ25により補強して剛性を確保することができる。
図3〜図5に示すように、ロアクロスメンバ25は、バックセンタフレーム23に接合される中央凸条部25acの形成部分の幅wcが最も広く、次に右バックサイドフレーム22に接合される右端凸条部25abの形成部分の幅wbが広く、左バックサイドフレーム21に接合される左端凸条部25aaの形成部分の幅waが最も狭くなるように形成されている。そして、ロアクロスメンバ25の幅は、中央凸条部25acの形成部分から右端凸条部25abの形成部分及び中央凸条部25acの形成部分から左端凸条部25aaの形成部分に向かうに従って、幅wcから幅wb及び幅wcから幅waに直線的に減少するように形成されている。このようにロアクロスメンバ25の幅を変化させる理由については後述する。
また、バックセンタフレーム23のセンタ凹面部23aの断面形状の大きさ(面積)が最も大きく、次に右バックサイドフレーム22の右凹面部22aの断面形状の大きさ(面積)が大きく、左バックサイドフレーム21の左凹面部21aの断面形状の大きさ(面積)が最も小さくなるように形成されている。そして、ロアクロスメンバ25の凸条部25aも、中央凸条部25acがセンタ凹面部23aの断面形状の大きさ(面積)に合わせて最も大きく、次に右端凸条部25abが右凹面部22aの断面形状の大きさ(面積)に合わせて大きく、左端凸条部25aaが左凹面部21aの断面形状の大きさ(面積)に合わせて最も小さくなるように形成されている。このようにセンタ凹面部23a等の断面形状の大きさ(面積)を変化させる理由については後述する。
そして、バックセンタフレーム23とロアクロスメンバ25とは、図3のB部詳細図の斜線で示すように、センタ凹面部23aの底部周辺と中央凸条部25acの頂部周辺とが溶接等により接合されていると共に、センタ凹面部23a近傍の平面部23bと中央凸条部25ac近傍の平面部25fcとが溶接等により接合されている。右バックサイドフレーム22とロアクロスメンバ25とは、図4のA部詳細図の斜線で示すように、右凹面部22aの底部周辺と右端凸条部25abの頂部周辺とが溶接等により接合されていると共に、右凹面部22a近傍の平面部22bと右端凸条部25ab近傍の平面部25fbとが溶接等により接合されている。左バックサイドフレーム21とロアクロスメンバ25とは、図5のC部詳細図の斜線で示すように、左凹面部21aの底部周辺と左端凸条部25aaの頂部周辺とが溶接等により接合されていると共に、左凹面部21a近傍の平面部21bと左端凸条部25aa近傍の平面部25faとが溶接等により接合されている。なお、溶接の代わりにロアクロスメンバ25にネジ穴を設け、各フレーム21,22,23にメネジを設けてネジにより締結接合しても良い。
以上のような構成によれば、ロアクロスメンバ25に凸条部25aを形成したため、ロアクロスメンバ25の断面は凹凸形状となり、ロアクロスメンバ25自体の剛性を高めることができる。また、左右バックサイドフレーム21,22とロアクロスメンバ25との接合部及びバックセンタフレーム23とロアクロスメンバ25との接合部は、左右凹面部21a,22aと左右端凸条部25aa,25abとの接合及びセンタ凹面部23aと中央凸条部25acとの接合という面接合になるため、各接合部の接合強度を高めることができる。
発明が解決しようとする課題で説明したように、車両の衝突事故時には乗員の慣性によりシートベルト51が大きな張力で前方へ引かれて、バックセンタフレーム23に設けられたショルダベルトアンカ27に大きな荷重が加わり、この荷重により車両用シートバックフレームに捩り曲げモーメントが発生する。しかし、上述したように、ロアクロスメンバ25自体の剛性を高めているため、ロアクロスメンバ25の座屈変形を防止することができる。さらに、バックセンタフレーム23及び左右バックサイドフレーム21,22とロアクロスメンバ23との接合部の接合強度を高めているため、各接合部の座屈変形や破断を防止することができる。
また、車両の衝突事故時に発生する捩り曲げモーメントは、ロアクロスメンバ25とバックセンタフレーム23との接合部において最大となるため該接合部において座屈変形や破断が発生し易い。そこで、ロアクロスメンバ25とバックセンタフレーム23との接合部を最大捩り曲げモーメントに耐える幅に形成する必要があるが、該幅を有する矩形にロアクロスメンバ25を形成すると、ロアクロスメンバ25が大型化する。しかし、本実施の形態のロアクロスメンバ25は、バックセンタフレーム23との接合部の幅wcが左右バックサイドフレーム21,22との接合部の幅wa,wbよりも広くなるように形成されていると共に、バックセンタフレーム23との接合部から左右バックサイドフレーム21,22との接合部に向かうに従って直線的に減少するように形成されているため、バックセンタフレーム23との接合部を最大捩り曲げモーメントに耐える幅に形成しても、左右バックサイドフレーム21,22との接合部の幅を無用に大きくする必要がなく、ロアクロスメンバ25の小型軽量化を図ることができる。
さらに、バックセンタフレーム23のセンタ凹面部23aに嵌め込まれるロアクロスメンバ25のセンタ凸条部25acを最大捩り曲げモーメントに耐える大きさに形成する必要がある。しかし、左右バックサイドフレーム21,22の左右凹面部21a,22aに嵌め込まれるロアクロスメンバ25の左右凸条部25aa,25abの大きさも同様の大きさに形成すると、ロアクロスメンバ25が大型化する。しかし、本実施の形態のロアクロスメンバ25は、中央凸条部25acの断面形状を、左右バックサイドフレーム21,22の左右凹面部21a,22aの断面形状よりも大きくなるように形成しているため、中央凸条部25acの断面形状の大きさを最大捩り曲げモーメントに耐える大きさに形成しても、左右凹面部21a,22aの大きさを無用に大きくする必要がなく、これによってもロアクロスメンバ25の小型軽量化を図ることができる。
図6〜図8を参照して、バックセンタフレーム23の閉断面構造の部分23Aについてさらに詳述する。図6に示すように、バックセンタフレーム23の閉断面構造の部分23Aは、板状部材を中空の四角柱状の形状であってシート後方側が凹となるように湾曲した形状にロール成形もしくはプレス成形により折り曲げることにより形成されている。ここで、閉断面構造の部分23Aの右側面を形成する部分を第1側板部23c、シート前方面を形成する部分を第1壁部23d、シート後方面を形成する部分を第2壁部23e、左側面のうち第1壁部23dから続く面を形成する部分を第2側板部23f、左側面のうち第2壁部23eから続く面を形成する部分を第3側板部23gとする。
図7に示すように、バックセンタフレーム23の閉断面構造の部分23Aの下部は、シート前方側に位置する第1壁部23dの側面視及びシート後方側に位置する第2壁部23eの側面視が略直線状となる第1直線部23ALとして形成されている。中間部は、第1壁部23dの側面視が大きく湾曲した曲線状となり、かつ第2壁部23eの側面視が小さく湾曲した曲線状となる曲線部23AMとして形成されている。上部は、第1壁部23dの側面視及び第2壁部23eの側面視が略直線状となる第2直線部23ANとして形成されている。そして、バックセンタフレーム23の閉断面構造の部分23Aの断面形状は、第1直線部23ALの底部が最も大きく、曲線部23AMから第2直線部23ANに向かって徐々に小さくなって第2直線部23Cの頂部が最も小さくなるように形成されている。
このバックセンタフレーム23の閉断面構造の部分23Aの成形方法について以下に説明する。ここで、成形前の準備として、バックセンタフレーム23の閉断面構造の部分の形状23Aに成形可能な形状の板状部材をプレス加工等により作成する。このとき、図8(A)に示すように、バックセンタフレーム23の曲率が増大する部分、即ち曲線部23AMにおける第2側板部23fとなる部分の側縁部に、円弧形状の凹状部23hを形成しておく。シート後方側が凹となっている第1壁部23dの片側を、シート後方側に折り曲げて第2側板部23fを形成する際は、曲線部23AMにおける第2側板部23fの側縁部付近に収縮が発生してうねりや皺が発生し易い。しかし、曲線部23AMにおける第2側板部23fの側縁部に円弧形状の凹状部23hを形成しておくことにより、第2側板部23fの側縁部付近の収縮量が緩和されるためうねりや皺の発生を防止して第2側板部23fの平面度を精度良く出すことができる。
先ず、図8(A)に示すように、右側面を形成する第1側板部23cの両側をシート後方側が凹となるように折り曲げて、シート前方側に位置する第1壁部23dとシート後方側に位置する第2壁部23eとを形成する。このとき、上述したように、曲線部23AMにおける第2側板部23fの側縁部の両端は寄ってくるが、円弧形状の凹状部23hによって第2側板部23fの側縁部付近の収縮量が緩和される。
次に、図8(B)に示すように、第1壁部23dの片側をシート後方側に折り曲げて第2側板部23fを形成する。そして、図8(C)に示すように、第2側板部23fをさらに折り曲げて第1側板部23cと略平行とし、第2壁部23eの片側をシート前方側に折り曲げて第3側板部23gを形成する。このときも、曲線部23AMにおける第2側板部23fの側縁部の両端はさらに寄ってくるが、円弧形状の凹状部23hによって第2側板部23fの側縁部付近の収縮量が緩和される。よって、曲線部23AMにおける第2側板部23fの側縁部付近におけるうねりや皺の発生を防止して第2側板部23fの平面度を精度良く出すことができる。
また、第2側板部23fを形成する際、図8(D)のH視図に示す第1壁部23dと第2側板部23fとの間の折り曲げ部23dfの曲率半径Rdfが、第1側板部23cと第1壁部23dとの間の折り曲げ部23cd、第1側板部23cと第2壁部23eの間の折り曲げ部23ce、第2壁部23eと第3側板部23gとの間の折り曲げ部23egの各曲率半径Rcd,Rce,Regよりも大きくなるようにする。このように折り曲げ部23dfの曲率半径Rdfを大きく形成することによって、第2側板部23fの側縁部付近において過大な収縮量の発生を防止できるため、曲線部23AMにおける第2側板部23fの側縁部付近におけるうねりや皺の発生を防止して第2側板部23fの平面度をさらに精度良く出すことができる。
次に、図8(D)に示すように、第3側板部23gをさらに折り曲げて第1側板部23cと略平行とし、第2側板部23fの上に第3側板部23gを接するように重ね合わせて接合する。このとき、上述したように、第2側板部23fの平面度の精度を高めているため、第2側板部23fと第3側板部23gの重ね合わせ部の接合を容易かつ確実に行うことができる。さらに、第2側板部23fと第3側板部23gとは密着していることからレーザ溶接が可能となり、成形工数を低減することができる。
ここで、第2側板部23fと第3側板部23gとの接合部23fgは、第1壁部23dと第2側板部23fとの間の折り曲げ部23dfの曲率半径の中心Cからの距離dが可能な限り小さい重ね合わせ部分である。即ち、バックセンタフレーム23のシート前方左側の角部の近傍に位置している。仮に第2側板部23fと第3側板部23gとの接合部23fgをシート後方左側の角部の近傍に設ける場合は、折り曲げ部23dfからの第2側板部23fの長さを長く形成する必要がある。しかし、この第2側板部23fの側縁部付近においては折り曲げによって更に過大な収縮量が発生するため、曲線部23AMにおける第2側板部23fの側縁部付近におけるうねりや皺の発生を防止することが困難となる。よって、第2側板部23fと第3側板部23gとの接合部23fgをシート前方左側の角部の近傍に設けることにより、曲線部23AMにおける第2側板部23fの側縁部付近におけるうねりや皺の発生を防止している。つまり、第2側板部23fと第3側板部23gとの接合部23fgの位置は、うねりや皺が生じない限界の位置であり、且つ平面同士で接触できる位置である。また、前述したように、車両の衝突事故時に乗員の慣性によりシートベルト51が大きな張力で前方へ引かれて、バックセンタフレーム23に設けられたショルダベルトアンカ27に大きな荷重が加わり、この荷重により車両用シートバックフレームに捩り曲げモーメントが発生する。この場合、バックセンタフレーム23のシート前方側の第1壁部23dには圧縮力が作用するが、第2側板部23fと第3側板部23gとの接合部23fgは第1壁部23dから上記距離d離れた近傍に位置しているため、接合部23fgには第1壁部23dよりも小さな曲げモーメントしか作用せず、接合部23fgの座屈変形を防止することができる。
図9及び図10を参照して、リクライニング装置についてさらに詳述する。リクライナ30は、円盤タイプであり、右クッションサイドフレーム12に溶接で取り付けられるロアプレート31と、右バックサイドフレーム22に溶接で取り付けられるアッパプレート33と、それらの外周を覆うフォルダ34とを有する。ロアプレート31には、アッパプレート33側に開口して凹部が半抜き形成されており、その凹部の内周面とアッパプレート33の外周面とが摺接するようにアッパプレート33が嵌合されている。ロアプレート31とアッパプレート33の摺接面は、互いの回動における軸と軸受として機能している。アッパプレート33には、ロアプレート31側に開口して凹部が半抜き形成されており、その凹部の内周部には全周に亘って図略のリクライニングロック機構が噛み合うギヤ32が形成されている。アッパプレート33の端面には、後述するストッパープレート35が嵌め込まれる円盤状の段部33aと、右バックサイドフレーム22に嵌め込まれる複数(この例では6個)の円柱状の突出部33bとが形成されている。突出部33bは、アッパプレート33の軸穴33cの中心から所定半径の形成ピッチ円で段部33aの端面に等角度(この例では60°)で形成されており、右バックサイドフレーム22に穿孔されている長円形状のアッパプレート用穴33dに嵌め込まれる。
そして、このリクライナ30の取付機構として、シートバックフレーム20の傾倒角度を規制するストッパープレート35と、シートバックフレーム20をシート前方へ付勢するスパイラルスプリング36と、スパイラルスプリング36の一端が係止されるスプリングマウント37と、スパイラルスプリング36の他端が係止されると共にストッパープレート35が当接するフック38とを備えている。
ストッパープレート35は、リング板状に形成され、内周に回り止め用の突出部35aが突設され、外周下部にフック38と当接する2つの突出部35ba,35bbが所定角度をあけて突設されている。突出部35baがフック38と当接したときは、シートバックフレームが最もシート後方側に傾倒しており、突出部35bbがフック38と当接したときは、シートバックフレームが最もシート前方側に傾倒している。このストッパープレート35は、アッパプレート33の端面に形成されているストッパープレート35の内周形状と同一形状の段部33aに相対回転不能に嵌め込まれる。なお、アッパプレート33は、ストッパープレート35が嵌め込まれた状態で右バックサイドフレーム22に取り付けられる。
スプリングマウント37は、半円筒状に形成され、一端側の外周に回り止め用の突出部37a及びスパイラルスプリング36の一端を係止する係止部37bが突設されている。スプリングマウント37は、突出部37aが右バックサイドフレーム22のアッパプレート用穴33dから突出しているアッパプレート33の突出部33bの間に嵌め込まれた状態で右バックサイドフレーム22に溶接等で固定されている。係止部37bは、スプリングマウント37の外周面に対し隙間をあけて沿うように折り曲げられており、この隙間にスパイラルスプリング36の内端が嵌め込まれて係止される。
フック38は、右クッションサイドフレーム12に取り付けられる矩形板状の取付部38aと、取付部38aの一端から垂設されたストッパープレート35と当接する当接部38bと、当接部38bからL字状に突設されたスパイラルスプリング36の他端を係止する係止部38cとを備えている。取付部38aは、当接部38bがストッパープレート35の突出部35ba,35bbとのみ当接して、当接部38b及び係止部38cが他の部材と干渉しないように、右クッションサイドフレーム12に取り付けられたリクライナ30の下方近傍に取り付けられる。よって、右バックサイドフレーム22の下端は、当接部38bと干渉しないように切り欠かれている。係止部38cは、隙間をあけて二股に分かれており、この隙間にスパイラルスプリング36の外端が嵌め込まれて係止される。
以上のような構成において、ストッパープレート35が嵌め込まれたリクライナ30は、右クッションサイドフレーム12と右バックサイドフレーム22の間に配置され、スパイラルスプリング36及びスプリングマウント37は、右バックサイドフレーム22の左側に配置される。そして、操作レバー39が固定されるヒンジ軸39aが、右クッションサイドフレーム12に穿孔された軸穴12hからアッパプレート33の軸穴33cを通って右バックサイドフレーム22に穿孔された軸穴22hを貫通するように挿入される。一方、このリクライナ30と同様の構成のリクライナ17は、バックセンタフレーム23に取り付けられる。そして、リクライナ30のヒンジ軸39aは、連結軸18を介してリクライナ17のヒンジ軸と連結される。操作レバー39を上方へ回転させることにより、リクライナ30,17のリクライニングロック機構が解除されるので、シートバック91を前後に傾倒させることができる。
従来は、リクライナの外側にスパイラルスプリングの端部を係止するフックを設けていたため、リクライナ等の占有スペースが大きくなり、シートの小型軽量化の妨げとなっていた(例えば、特開2008−54712号公報参照)。しかし、上記構成によれば、スパイラルスプリング36の端部を係止するフック38の係止部38cはリクライナ30の外径より内側に配置されるので、リクライナ30等の占有スペースを小さくすることができ、車両シートの小型軽量化を図ることができる。
上述したリクライニング装置はマニュアル式であるが、車両シートを大幅に変更せずにマニュアル式のリクライニング装置(以下、単にマニュアル式という)をパワー式のリクライニング装置(以下、単にパワー式という)に変更できればコストを低減させることができる。そのため、リクライニング装置の各部品の形状等をマニュアル式とパワー式とで可能な限り差が無いようにする必要がある。ところが、パワー式のリクライナに内蔵されているアッパリングの外歯ギヤはギヤプレートの内歯ギヤに対して偏心移動するため、パワー式のアッパプレート33の突出部33bの形成ピッチ円をマニュアル式のアッパプレートの突出部の形成ピッチ円よりも大きくする必要がある。
従来はパワー式の形成ピッチ円もしくはマニュアル式の形成ピッチ円に合わせて右バックサイドフレームにアッパプレート用穴を穿孔していたため、例えばマニュアル式からパワー式に変更するときは右バックサイドフレーム22を新規に作成し直す必要があり、コスト増となっていた(例えば、特開1009976号公報参照)。しかし、上記構成によれば、右バックサイドフレーム22の複数(この例では6個)の長円形状のアッパプレート用穴33dは、各長軸が軸穴33cの中心から放射状となるように形成されているため、図11(A)に示すように、長円の内側をマニュアル式の突出部33bの形成ピッチ円に合わせることによりマニュアル式のアッパプレート33の突出部33bを嵌め込むことができ、また図11(B)に示すように、長円の外側をパワー式の突出部33bpの形成ピッチ円に合わせることによりパワー式のアッパプレート33pの突出部33bpを嵌め込むことができる。
これにより、例えばマニュアル式からパワー式に変更するときは右バックサイドフレーム22を新規に作成し直す必要が無く、コスト低減を図ることができる。この場合、マニュアル式及びパワー式のアッパプレート33,33pと右バックサイドフレーム22との接合部は、マニュアル式の場合はアッパプレート用穴33dの間の部分pm、パワー式の場合はアッパプレート用穴33dの位置よりも外側の部分ppとする。そして、各部分pm,ppをレーザ溶接もしくはアーク溶接により接合する。これにより、アッパプレート33,33pと右バックサイドフレーム22との接合強度を確保することができる。
なお、上述した実施の形態においては、ロアクロスメンバ25に凸条部25aを形成し、左右バックサイドフレーム21,22に凸条部25aが嵌め込まれる左凹面部21a及び右凹面部22aを形成したが、ロアクロスメンバ25に凹条部を形成し、左右バックサイドフレーム21,22に凹条部が嵌め込まれる左凸面部及び右凸面部を形成するようにしても同様の効果を得ることができる。
以上のように、本実施の形態の車両用シートバックフレームによれば、中空角柱状のバックセンタフレーム23は、一方の側面を形成する第1側板部23cの両側をシート後方側が凹となるように折り曲げて、シート前方側に位置する第1壁部23dとシート後方側に位置する第2壁部23eとを形成する。そして、第1壁部23dの片側をシート後方側に折り曲げて第1側板部23cと略平行とした第2側板部23fを形成し、第2壁部23eの片側をシート前方側に折り曲げて第1側板部23cと略平行とした第3側板部23gを形成する。そして、第2側板部23fの上に第3側板部23gを接するように重ね合わせ、この重ね合わせ部における第1壁部23dと第2側板部23fとの間の折り曲げ部23dfの近傍を接合することにより形成されている。
仮に第2側板部23fと第3側板部23gとの接合部23fgを、第2壁部23eと第3側板部23gとの間の折り曲げ部23egの近傍に設ける場合は、第1壁部23dと第2側板部23fとの間の折り曲げ部23dfからの第2側板部23fの長さを長く形成する必要がある。しかし、この第2側板部23fの側縁部付近においては折り曲げによって過大な収縮量が発生するため、第2側板部23fの側縁部付近におけるうねりや皺の発生を防止することが困難となる。よって、第2側板部23fと第3側板部23gとの接合部23fgを第1壁部23dと第2側板部23fとの間の折り曲げ部23dfの近傍に設けることにより、第2側板部23fの側縁部付近におけるうねりや皺の発生を防止することができる。また、車両の衝突事故時に乗員の慣性によりシートベルト51が大きな張力で前方へ引かれて、バックセンタフレーム23に設けられたショルダベルトアンカ27に大きな荷重が加わり、この荷重により車両用シートバックフレームに捩り曲げモーメントが発生した場合、シート前方の第1壁部23dには圧縮力が作用する。ところが、第2側板部23fと第3側板部23gとの接合部23fgは第1壁部23dの近傍に位置しているため、接合部23fgには第1壁部23dよりも小さな曲げモーメントしか作用せず、接合部23fgの座屈変形を防止することができる。
また、バックセンタフレーム23の曲率が増大する部分23AMにおける第2側板部23fの側縁部に凹状部23hを形成している。シート後方側が凹となっている第1壁部23dの片側を、シート後方側に折り曲げて第2側板部23fを形成する際は、第2側板部23fの側縁部付近に収縮が発生してバックセンタフレーム23の曲率が増大する部分23AMにおける第2側板部23fの側縁部付近にうねりや皺が発生し易い。しかし、バックセンタフレーム23の曲率が増大する部分23AMにおける第2側板部23fの側縁部に凹状部23hを形成しておくことにより、第2側板部23fの側縁部付近の収縮量が緩和されるため、第2側板部23fにおけるうねりや皺の発生を防止して第2側板部23fの平面度を精度良く出すことができ、第2側板部23fと第3側板部23gの重ね合わせ部の接合を容易かつ確実に行うことができる。
また、第1壁部23dと第2側板部23fとの間の折り曲げ部23dfの曲率半径Rdfが他の折り曲げ部(第1側板部23cと第1壁部23dとの間、第1側板部23cと第2壁部23eとの間及び第2壁部23eと第3側板部23gとの間の折り曲げ部23cd,23ce,23eg)の曲率半径Rcd,Rce,Regよりも大きくなるように、第1壁部23dと第2側板部23fとの間の折り曲げ部23dfを形成している。これにより、上述した第2側板部23fの側縁部付近の収縮量が緩和されてうねりや皺の発生をさらに防止して第2側板部23fの平面度をより高精度にすることができるため、第2側板部23fと第3側板部23gの重ね合わせ部の接合をさらに容易かつ確実に行うことができる。
なお、上述した実施形態では、2人掛け用シートに本発明を適用した場合について説明したが、1人掛け用シートにも本発明を適用することにより同様の作用効果を得ることができる。
10…シートクッションフレーム、20…シートバックフレーム、21…左バックサイドフレーム、21a…左凹面部、22…右バックサイドフレーム、22a…右凹面部、23…バックセンタフレーム、23a…センタ凹面部、23h…凹状部、25…ロアクロスメンバ、25a…凸条部、25aa…左端凸条部、25ab…右端凸条部、25ac…中央凸条部、27…ショルダベルトアンカ、30…リクライナ。

Claims (3)

  1. シートベルトの一端を支承するショルダベルトアンカが設けられた中空角柱状の第1バックフレームと、該第1バックフレームの左右両側に略平行配置された第2バックフレームとを備え、シートバックを支持する車両用シートバックフレームにおいて、
    前記第1バックフレームは、
    一方の側面を形成する第1側板部の両側をシート後方側が凹となるように折り曲げて、シート前方側に位置する第1壁部とシート後方側に位置する第2壁部とを形成し、
    前記第1壁部をシート後方側に折り曲げて前記第1側板部と略平行とした第2側板部を形成し、
    前記第2壁部をシート前方側に折り曲げて前記第1側板部と略平行とした第3側板部を形成し、
    前記第2側板部の上に前記第3側板部を接するように重ね合わせ、この重ね合わせ部における前記第1壁部と前記第2側板部との間の折り曲げ部において前記第1壁部から前記第2壁部に向かって所定距離離間した位置を接合することにより接合部を形成し、
    前記第1側板部と前記第1壁部と前記第2壁部と前記第2側部と前記第3側部とで閉断面構造を形成する
    ことを特徴とする車両用シートバックフレーム。
  2. 請求項1において、
    前記第1バックフレームの曲率が増大する部分における前記第2側板部の側縁部には、凹状部が形成されていることを特徴とする車両用シートバックフレーム。
  3. 請求項1又は2において、
    前記第1壁部と前記第2側板部との間の折り曲げ部は、当該折り曲げ部の曲率半径が他の折り曲げ部の曲率半径よりも大きくなるように形成されていることを特徴とする車両用シートバックフレーム。
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