JP5406671B2 - 除電装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、電子部品等の静電気を除去するための除電装置に関するものである。
従来、電子部品等への塵埃の付着を防止すべく、電子部品等の製造ラインや作業台等には静電気を除去するための除電装置が固定される。このような除電装置のハウジングには、イオンの放出口が形成され、その放出口にはイオン発生部が設けられている。例えば、特許文献1の除電装置では、イオン発生部は、ハウジング内に設けられた圧電トランスに接続される放電針と、放電針と離間して設けられる接地電極とを備え、放電針はその長手方向がイオンを放出する方向に沿って設けられ、接地電極は放電針の長手方向軸線周りを取り囲むようにハウジングに固定されている。
このような除電装置では、放電針に高電圧を印加してコロナ放電を発生させて周囲の空気をイオン化させるようになっている。この放電針に印加する高電圧は、プラスとマイナスとで周期的に交互に印加され、その結果、コロナ放電により発生するイオンは、プラスとマイナスのものが周期的に交互に発生する。そして、そのイオンを順次除電対象物に供給することで、除電対象物の除電が可能となっている。
しかしながら、上記特許文献1のような除電装置では、放電針の長手方向がイオンの放出方向に沿って設けられるため、放電針の長手方向軸線周りを取り囲む接地電極とともに、イオン放出方向に沿った大きなスペースを必要とし、大型化してしまうという問題がある。そこで、この問題を解決するために、放電針をその長手方向がイオン放出方向と直交するように設け、接地電極を放電針の先端と放電針の長手方向に対向するように配置した構成が考えられている。このような構成によれば、放電針の長手方向がイオン放出方向に沿って設けられるものに比べて、イオン放出方向に小型化することができるようになっている。
特開2002−151293号公報
ところで、接地電極が放電針と該放電針の長手方向に対向する構成の除電装置では、放電針及び接地電極の側方(それらの対向方向と直交する方向及びイオン放出方向とそれぞれ直交する方向の側方)には、樹脂製のハウジング(例えばイオン放出口)が構成されている。この放出口の外側面に、例えば水滴や汚れが付着したり、使用者が触れたりすると、放出口の外側面の電位が均一に保たれなくなり、このとき、放出口の側面のある箇所の電位が異常放電レベルに達すると、放電針の先端から異常放電レベルに達した箇所との間で異常放電(例えばスパーク)が発生してしまう。こうなると、除電対象物に供給するイオンのプラスマイナスのバランス(イオンバランス)が崩れ、除電対象物の除電が好適になされない除電不良(例えば、十分に除電できていない状態や過剰帯電する状態となること)が生じる虞があった。そして、除電不良が生じると、例えば生産ラインにおいて、除電対象物が加工や組み立てに利用されるものである場合に、この除電対象物の加工や組み立ての際に静電気が発生し易くなり、その静電気によって除電対象物が耐電圧レベルを超えて破損してしまう虞がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、異常放電の発生を抑えて除電対象物に供給するイオンのイオンバランスを安定させ、除電不良に起因する除電対象物の破損を抑制することができる除電装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、放電針と、該放電針の長手方向において該放電針の先端と所定間隔をあけて対向する接地電極とを備え、前記放電針への高電圧の印加により生じるコロナ放電にてイオンを発生させる除電装置において、前記放電針と前記接地電極における前記長手方向と直交する方向の側方には、前記放電針の異常放電を抑制するための、導電性材料を含む薄膜状又は板状をなし電位不定状態の異常放電抑制手段が前記放電針から離間して設けられ、前記異常放電抑制手段は、前記長手方向において少なくとも前記放電針の先端部と対応する位置から前記接地電極の前記放電針と対向する対向面と対応する位置に亘って前記長手方向に沿うように設けられたことを特徴とする。
この発明では、異常放電抑制手段の表面に例えば水滴や汚れ等が付着した場合、その付着物の電荷は、導電性材料を含む異常放電抑制手段の全体に拡散する(異常放電抑制手段により電位が平均化される)ため、異常放電抑制手段の設置部位における電位が略均一に保たれやすくなっている。このため、水滴や汚れ等の付着によって放電針と接地電極における長手方向と直交する方向の側方の部位の電位が異常放電レベルに達してしまうことを抑制することが可能となる。これにより、放電針の異常放電が抑制され、その結果、放出するイオンのプラスマイナスのバランス(イオンバランス)を安定させ、除電不良に起因する除電対象物の破損を抑制することができる。
この発明では、異常放電抑制手段が、放電針の長手方向において少なくとも放電針の先端部と対応する位置から接地電極の放電針と対向する対向面と対応する位置に亘って放電針の長手方向に沿って設けられるため、放電針の異常放電をより確実に抑制することができる。
請求項に記載の発明は、請求項1に記載の除電装置において、前記異常放電抑制手段の前記放電針側には、絶縁性部材が配設されたことを特徴とする。
この発明では、異常放電抑制手段の放電針側に絶縁性部材が配設されるため、例えば、絶縁性部材を除電装置のハウジングの一部を構成するものとし、その絶縁性部材に異常放電抑制手段を設けることが可能となるため、異常放電抑制手段を容易に構成することが可能となる。また、絶縁性部材によって、放電針の先端部と異常放電抑制手段との間隔を放電針の先端部と接地電極との間隔よりも大きくする必要がなくなり、除電装置の小型化に寄与できる。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の除電装置において、前記放電針の先端部と前記異常放電抑制手段との間隔は、前記放電針の先端部と前記接地電極との間隔以下となるように構成されたことを特徴とする。
この発明では、放電針の先端部と異常放電抑制手段との間隔が、放電針の先端部と接地電極との間隔以下となるように構成されるため、放電針の先端部と異常放電抑制手段との対向方向において除電装置の小型化が可能となる。
請求項に記載の発明は、請求項又はに記載の除電装置において、前記異常放電抑制手段は、シール状の部材からなり、前記絶縁性部材に貼付固定されたことを特徴とする。
この発明では、異常放電抑制手段はシール状の部材からなり、絶縁性部材に貼付固定されるため、絶縁性部材への異常放電抑制手段の取り付けが容易となる。
請求項に記載の発明は、請求項又はに記載の除電装置において、前記異常放電抑制手段は、前記絶縁性部材に金属蒸着されてなることを特徴とする。
この発明では、異常放電抑制手段が絶縁性部材に金属蒸着されてなるため、異常放電抑制手段を絶縁性部材から剥がれにくく構成することが可能となる。
請求項に記載の発明は、請求項1〜のいずれか1項に記載の除電装置において、前記異常放電抑制手段は、前記放電針を挟むように一対設けられたことを特徴とする。
この発明では、異常放電抑制手段が放電針を挟むように一対設けられるため、異常放電の抑制効果をより向上させることが可能となる。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の除電装置において、前記各異常放電抑制手段から前記放電針の先端部までの間隔は、互いに等しくなるように構成されたことを特徴とする。
この発明では、異常放電抑制手段を設けた放電針の両側での電位を均一に保ちやすくすることができ、放電針の異常放電を好適に抑制することが可能となる。
請求項に記載の発明は、請求項1〜のいずれか1項に記載の除電装置において、前記異常放電抑制手段は、その前記導電性材料が金属材料であることを特徴とする。
この発明では、異常放電抑制手段の導電性材料が金属材料であるため、放電針の異常放電を好適に抑制することが可能となる。
従って、上記記載の発明によれば、異常放電の発生を抑えて除電対象物に供給するイオンのイオンバランスを安定させ、除電不良に起因する除電対象物の破損を抑制することができる。
本実施形態における除電装置の斜視図である。 同実施形態における除電装置の正面図である。 同実施形態における除電装置の側面図である。 別例における除電装置の概略構成図である。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1及び図2に示すように、本実施形態の除電装置は、絶縁性の樹脂材よりなる第1ケース11及び第2ケース12からなるハウジング13と、ハウジング13の正面側に着脱可能に取り付けられた放電ユニット14と、ハウジング13内に収容保持されるシロッコファン15(図2参照)とを備えている。
ハウジング13は、その幅方向中央から片側半分が第1ケース11、もう半分が第2ケース12にて構成され、各ケース11,12が幅方向に組み付けられて構成されている。尚、ハウジング13の前後方向、幅方向及び上下方向は、それぞれ互いに直交する方向である(図1参照)。
ハウジング13の正面側には、放電ユニット14を取り付けるための取付部16が形成されている。取付部16は、ハウジング13の前後方向と直交する底面部16aと、底面部16aから前方に突出しハウジング13の幅方向に対向する一対の側壁部16bと、底面部16aから前方に突出し一対の側壁部16bの上端同士を繋ぐ上部16cとを有している。一対の側壁部16bは、第1及び第2ケース11,12にそれぞれ形成され、ハウジング13の幅方向と直交する略平面板状をなしている。尚、一対の側壁部16bは、第1ケース11の側面11aと第2ケース12の側面12aに対してそれぞれ面一となるように形成されている。また、取付部16の底面部16aには、ハウジング13の内外を連通する開口部16dが形成されている(図2参照)。
取付部16に装着される放電ユニット14は、ハウジング13内に設けられた圧電トランス(図示略)と電気的に接続される2つの放電針21,22と、該放電針21,22と対向する接地電極23と、放電針21,22及び接地電極23とを保持しハウジング13の取付部16に着脱可能に取り付けられた絶縁性の樹脂材よりなるユニットケース24とを備えている。
ユニットケース24は、ハウジング13の幅方向に対向する側枠部24aと、その側枠部24aの上端同士を繋ぐ上枠部24bとを有している。側枠部24a及び上枠部24bは略平面板状をなし、それらは互いに直交している。また、各側枠部24aは、取付部16の側壁部16bと平行をなし、一対の側枠部24aと一対の側壁部16bとはそれぞれ幅方向に部分的に当接している。上枠部24bは、各放電針21,22を保持している。
また、ユニットケース24は、側枠部24a間の一部において前面壁部24cを有している。尚、前面壁部24cの前面には、前面壁部24cと同サイズの板状部材25が配置されている。前面壁部24cは、ハウジング13の前後方向と直交する略平面板状をなしており、その幅方向両端部でそれぞれ側枠部24aと繋がっている。この前面壁部24cの内側には、前記接地電極23が配置されている。
各側枠部24aと上枠部24bと前面壁部24cとに囲まれた部分には、上枠部24bから前面壁部24cに亘って形成された仕切り部24dによって仕切られた2つのイオン放出口26,27が形成されている。イオン放出口26,27はハウジング13の前後方向に貫通しており、イオン放出口26,27内には、上枠部24bに保持された放電針21,22の先端部21a,22aがそれぞれ位置するように構成されている。このイオン放出口26,27及び放電針21,22は、放電ユニット14の幅方向中央線に対して線対称となるように構成されている。そして、イオン放出口26,27は、前記取付部16の開口部16dと重なる(連通する)ように構成されている。
尚、仕切り部24dは、その上下方向中間部で前面壁部24c側にかけて二股に分かれる形状をなし、これにより、各イオン放出口26,27は、略下半分が幅狭形状をなしている。このため、イオン放出口26,27は、その開口面積を確保しつつも、使用者の指等がイオン放出口26,27に入りにくい構成となっている。
各放電針21,22は、その長手方向(針先方向)がハウジング13の上下方向と平行をなすように、その長手方向中央部を上枠部24bにて保持されている。尚、各放電針21,22の先端部21a,22aは、仕切り部24dの二股に分かれた部分よりも上枠部24b側に位置している。そして、各放電針21,22の先端部21a,22aは、該放電針21,22の長手方向において接地電極23と所定の間隔Dを隔てて対向している。接地電極23は、放電針21,22との対向面23a(上面)がハウジング13の上下方向(放電針21,22の長手方向)と直交する平面状をなしている。接地電極23は、前面壁部24cの内側でユニットケース24に保持されており、接地電極23の幅方向長さは、ユニットケース24の側枠部24a間の間隔と略等しくなるように構成されている。
尚、放電ユニット14をハウジング13の取付部16から取り外す際には、ユニットケース24の下端24eがハウジング13の下端13aと重なる位置までユニットケース24をスライド移動させた後、前方へ引き抜いて取り外すようになっている。尚、本実施形態では、ユニットケース24の下端24eがハウジング13の下端13aと重なる位置よりも下側への放電ユニット14のスライド移動が規制される構成となっている。また、取り外すときと反対の動作を行うことで、放電ユニット14を取付部16に取り付けるようになっている。尚、放電ユニット14の取り付け動作(詳しくは、放電ユニット14の上方へのスライド移動)により、各放電針21,22の基端部が取付部16の上部16c内に挿入されて、その内部で前記圧電トランスと電気的に接続されるようになっている。また、接地電極23は、放電ユニット14をハウジング13の取付部16に装着することで、該取付部16の底面部16aに設けられたグランド用端子(図示略)と電気的に接続されるようになっている。
このような放電ユニット14では、前記圧電トランスにて発生された高電圧が放電針21に印加されると、コロナ放電が発生して各放電針21,22の先端部21a,22aの周囲の空気がイオン化される。各放電針21,22には互いに等しい電圧が印加されるとともに、その印加する電圧の極性(プラス・マイナス)は周期的に交互に変化するようになっており、これにより、放電針21,22の先端部21a,22aにはプラスイオンとマイナスイオンが交互に発生される。
ハウジング13内に設けられたシロッコファン15は、図示しないモータにて回転駆動されると、第2ケース12の側面12aの中央に形成された円形の吸引口12bを介して空気を吸引する。そして、その吸引方向と直交する方向にハウジング13(取付部16)の開口部16d及び放電ユニット14のイオン放出口26,27を介して空気を吹き出すように動作する。即ち、放電ユニット14にて発生されたイオン(イオン化された空気)は、シロッコファン15の送風動作にてイオン放出口26,27から前方(放電針21,22の長手方向と直交する方向)に吹き出されるようになっている。
このような除電装置において、取付部16の一対の側壁部16bの外面を含む第1及び第2ケース11,12の側面11a,12aには、放電針21,22の異常放電(スパーク)を抑制するための板状の異常放電抑制部材31,32(異常放電抑制手段)が貼付固定されている。各異常放電抑制部材31,32は、薄板の表面に例えばAgペーストがプリントされてなるとともに、その裏面に接着材が塗布されたシール状の部材である。このため、第1及び第2ケース11,12への取り付けが容易となっている。また、異常放電抑制部材31,32は電位不定状態(電気的にフローティング状態)となるように構成されている。即ち、異常放電抑制部材31,32は、グランドに直接又は間接的に接続されないように構成されている。尚、取付部16の一対の側壁部16bの外面には、貼り付ける異常放電抑制部材31,32よりも若干大きいサイズの取付凹部17がそれぞれ形成され、その取付凹部17に異常放電抑制部材31,32がそれぞれ貼り付けられている。
各異常放電抑制部材31,32は、その板面(表面)が第1及び第2ケース11,12の側面11a,12aと平行をなしている。即ち、各異常放電抑制部材31,32の板面は、ハウジング13の幅方向(放電針21,22の長手方向と直交する方向)と直交し、放電針21,22の長手方向に対して平行をなしている。
また、第2ケース12側の異常放電抑制部材32は、その上下方向長さが放電ユニット14(ユニットケース24)の上下方向長さと略同等になるように設定され、第1ケース11側の異常放電抑制部材31は、その上下方向長さが放電ユニット14の上下方向長さよりも大きくなるように設定されている。そして、各異常放電抑制部材31,32は上下方向において少なくとも、放電針21,22の先端部21a,22aと対応する位置(放電針21,22の先端部21a,22aを幅方向に投影した位置)から接地電極23の対向面23aに対応する位置(接地電極23の対向面23aを幅方向に投影した位置)に亘って設けられている(図3参照)。
図3に示すように、各異常放電抑制部材31,32の前後方向長さは、放電針21,22及び接地電極23の前後方向長さよりも大きく設定されている。尚、第1ケース11側の異常放電抑制部材31の前後方向長さは、第2ケース12側の異常放電抑制部材32の前後方向長さよりも大きく設定されている。そして、各異常放電抑制部材31,32は、放電針21,22におけるユニットケース24の保持部分(上枠部24b)よりも先端側の部分の幅方向(図3の紙面直交方向)への投影、及び接地電極23の対向面23aの幅方向への投影と重なるように設けられている。
このような除電装置では、異常放電抑制部材31,32の表面に例えば水滴や汚れ等が付着した場合、その付着物の電荷は異常放電抑制部材31又は異常放電抑制部材32の全体に拡散する(異常放電抑制部材31,32により電位が平均化される)ため、異常放電抑制部材31,32の設置部位における電位が略均一に保たれやすくなっている。このため、水滴や汚れ等の付着によってハウジング13(側壁部16b)の電位が異常放電レベルに達してしまうことが抑制されるようになっている。これにより、放電針21,22と側枠部24aとの間の異常放電が抑制され、その結果、放出するイオンのプラスマイナスのバランス(イオンバランス)が安定し、除電対象物の破損が抑制されるようになっている。
また、本実施形態では、異常放電抑制部材31と放電針21の先端部21aとの間、及び異常放電抑制部材32と放電針22の先端部22aとの間には、それぞれハウジング13(第1及び第2ケース11,12)とユニットケース24の側枠部24a(ともに絶縁性部材)とが介在されている。即ち、各異常放電抑制部材31,32の幅方向(放電針21,22の長手方向と直交する方向)における放電針21,22側にハウジング13及びユニットケース24の側枠部24aが位置するように構成されている。そして、ハウジング13の幅方向視のサイズ(図3参照)は、異常放電抑制部材31,32よりも大きいため、異常放電抑制部材31,32と放電針21,22とが直接的に対向しない構成となっている。これにより、異常放電抑制部材31と放電針21の先端部21aとの幅方向(放電針21,22の長手方向と直交する方向)の間隔S1及び異常放電抑制部材32と放電針22の先端部22aとの幅方向の間隔S2を、放電針21,22の先端部21a,22aと接地電極23との上下方向(対向方向であって、放電針21,22の長手方向)の間隔Dよりも離間させなくても済む構成となっている。これは仮に、放電針21,22と異常放電抑制部材31,32との間に絶縁性の部材を介在しない構成とした場合、前記間隔S1及びS2を間隔Dよりも離間させないと放電針21,22と接地電極23との間でのコロナ放電が安定しにくくなるためである。そして、本実施形態では、異常放電抑制部材31と放電針21の先端部21aとの幅方向の間隔S1及び異常放電抑制部材32と放電針22の先端部22aとの幅方向の間隔S2はともに、放電針21,22の先端部21a,22aと接地電極23との上下方向(対向方向)の間隔Dよりも小さく設定されている。これにより、ハウジング13の幅方向の小型化に寄与できるようになっている。尚、異常放電抑制部材31と放電針21の先端部21aとの幅方向の間隔S1と、異常放電抑制部材32と放電針22の先端部22aとの幅方向の間隔S2とは、互いに等しく構成することが望ましい。
次に、本実施形態の特徴的な作用効果を記載する。
(1)放電針21,22と接地電極23における長手方向と直交する方向(ハウジング13の幅方向)の側方には、放電針21,22の異常放電を抑制するための、導電性材料を含む薄膜状又は板状をなし電位不定状態の異常放電抑制部材31,32が放電針21,22から離間して設けられる。そして、異常放電抑制部材31,32は、放電針21,22の長手方向における放電針21,22の先端部21a,22aと対応する位置から接地電極23の放電針21,22と対向する対向面23aと対応する位置に亘って放電針21,22の長手方向に沿うように設けられる。これにより、異常放電抑制部材31,32の表面に例えば水滴や汚れ等が付着した場合、その付着物の電荷は、導電性材料を含む異常放電抑制部材31,32の全体に拡散する(異常放電抑制部材31,32により電位が平均化される)ため、異常放電抑制部材31,32の設置部位における電位が略均一に保たれやすくなっている。このため、水滴や汚れ等の付着によって放電針21,22と接地電極23における長手方向と直交する方向の側方の部位(側枠部24a)の電位が異常放電レベルに達してしまうことを抑制することが可能となる。これにより、放電針21,22の異常放電が抑制され、その結果、放出するイオンのプラスマイナスのバランス(イオンバランス)を安定させ、除電不良に起因する除電対象物の破損を抑制することができる。
(2)異常放電抑制部材31,32が、上下方向(放電針21,22の長手方向)において少なくとも放電針21,22の先端部21a,22aと対応する位置から接地電極23の放電針21,22と対向する対向面23aと対応する位置に亘って放電針21,22の長手方向に沿って設けられるため、放電針21,22の異常放電をより確実に抑制することができる。
(3)異常放電抑制部材31の幅方向(放電針21,22の長手方向と直交する方向)における放電針21側と、異常放電抑制部材32の幅方向(放電針21,22の長手方向と直交する方向)における放電針22側とにそれぞれ絶縁性部材(ユニットケース24の側枠部24a及び取付部16の側壁部16b)が配設されるため、本実施形態のように、絶縁性部材を除電装置のハウジング13の一部を構成するものとし、そのハウジング13に異常放電抑制部材31,32を設けることが可能となるため、異常放電抑制部材31,32を容易に構成することが可能となる。また、異常放電抑制部材31の放電針21側と異常放電抑制部材32の放電針22側とに、それぞれユニットケース24の側枠部24a及び取付部16の側壁部16bが配設されることで、放電針21,22の先端部21a,22aと異常放電抑制部材31,32との間隔S1及びS2を放電針21,22の先端部21a,22aと接地電極23との間隔Dよりも大きくする必要がなくなり、除電装置の小型化に寄与できる。尚、放電針21,22の先端部21a,22aとは、放電針21,22の頂部(針先)のことである。
(4)放電針21,22の先端部21a,22aと異常放電抑制部材31,32との幅方向(放電針21,22の長手方向と直交する方向)における間隔S1,S2が、放電針21,22の先端部21a,22aと接地電極23との間隔D以下となるように構成されるため、放電針21,22の先端部21a,22aと異常放電抑制部材31,32との対向方向(ハウジング13の幅方向)において除電装置の小型化が可能となる。
(5)異常放電抑制部材31,32はシール状の部材からなり、絶縁性部材(ハウジング13)に貼付固定されるため、ハウジング13への異常放電抑制部材31,32の取り付けが容易となる。
(6)異常放電抑制部材31,32は、ハウジング13の幅方向において放電針21,22を挟むように一対設けられる。これは、放電針を1本のみ設けた構成の場合には、異常放電抑制部材31,32は、その1本の放電針を挟むようにハウジング13の幅方向の両側にそれぞれ配置されるが、放電針21,22がハウジング13の幅方向に2本並設された構成の場合には、これら2本の放電針21,22を群として、その群をハウジング13の幅方向に挟むようにそれぞれ配置される。つまり、放電針や放電針が複数並設された群の外から電位影響を受けないように、ハウジング13の幅方向の最外の放電針の外側に異常放電抑制部材31,32が配置されていればよい。これにより、ハウジング13の両側からの外的な電位影響を抑えることができ、異常放電の抑制効果をより向上させることが可能となる。
(7)異常放電抑制部材31,32は導電性材料として金属材料を含むため、放電針21,22の異常放電を好適に抑制することが可能となる。
尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、放電針21,22が2つ設けられたが、1つ又は3つ以上設けてもよい。
また、放電針21を例えば1つ設ける場合に、図4に示すような構成としてもよい。図4では、放電針21の長手方向において放電針21の先端部21aと接地電極23とが対向しており、この放電針21と接地電極23における、放電針21の長手方向と直交する方向(図4中、方向A)の両側には、導電性材料を含む板状をなし電位不定状態の異常放電抑制部材41がそれぞれ設けられている。このように、放電針21を挟むように一対の異常放電抑制部材41を配する(即ち、一対の異常放電抑制部材41間に放電針21を配置する)ことで、異常放電の抑制効果をより向上させることが可能となる。
また、各異常放電抑制部材41は、方向A(放電針21の長手方向と直交する方向)における放電針21の先端部21aまでの間隔S3が互いに等しくなるように設けられており、このため、異常放電抑制部材41を設けた放電針21の両側での電位を均一に保ちやすくすることができ、放電針21の異常放電を好適に抑制することが可能となる。
・上記実施形態では、異常放電抑制手段をシール状の異常放電抑制部材31,32としてハウジング13(第1及び第2ケース11,12)の側面11a,12aに貼付固定する構成としたが、特にこれに限定されるものではなく、例えば金属板としてネジや接着材等で固定する構成としてもよい。また、異常放電抑制手段をハウジング13の側面11a,12aに金属蒸着して薄膜状に形成してもよい。これによれば、異常放電抑制手段をハウジング13(絶縁性部材)から剥がれにくく構成することが可能となる。
・上記実施形態では、異常放電抑制部材31,32は、導電性材料として金属材料(例えばAg)を含む構成としたが、特にこれに限定されるものではなく、例えば導電性樹脂や半導体や炭素を有する素材を含む構成としてもよい。
・上記実施形態では、異常放電抑制部材31,32と放電針21,22の先端部21a,22aとの間には、それぞれ第1及び第2ケース11,12とユニットケース24の側枠部24aとが介在される構成とした。しかし、特にこれに限定されるものではなく、異常放電抑制部材31,32と放電針21,22の先端部21a,22aとの間に、第1及び第2ケース11,12とユニットケース24の側枠部24aとが介在されない構成(例えば、導電性材料でハウジングを構成してそのハウジング側壁部を板状の異常放電抑制手段とする構成)としてもよい。尚、このような構成の場合、放電針の先端部から異常放電抑制部材までの間隔は、放電針の先端部から接地電極までの間隔よりも大きくする。
・上記実施形態では、イオンを送り出す送風手段がシロッコファン15であるタイプの除電装置に本発明を適用したが、特にこれに限定されるものではなく、吸い込む方向と吹き出す方向が同方向のファンを送風手段として備えるタイプの除電装置に適用してもよい。また、イオンを送り出す送風手段を備えない除電装置に適用してもよい。
13…絶縁性部材としてのハウジング、21,22…放電針、21a,22a…先端部、23…接地電極、23a…対向面、24a…絶縁性部材としての側枠部、31,32,41…異常放電抑制手段としての異常放電抑制部材、D…放電針の先端部と接地電極との間隔、S1,S2,S3…放電針の先端部と異常放電抑制部材との間隔。

Claims (8)

  1. 放電針と、該放電針の長手方向において該放電針の先端と所定間隔をあけて対向する接地電極とを備え、前記放電針への高電圧の印加により生じるコロナ放電にてイオンを発生させる除電装置において、
    前記放電針における前記長手方向と直交する方向の側方には、前記放電針の異常放電を抑制するための、導電性材料を含む薄膜状又は板状をなし電位不定状態の異常放電抑制手段が前記放電針から離間して設けられ
    前記異常放電抑制手段は、前記長手方向において少なくとも前記放電針の先端部と対応する位置から前記接地電極の前記放電針と対向する対向面と対応する位置に亘って前記長手方向に沿うように設けられたことを特徴とする除電装置。
  2. 請求項1に記載の除電装置において、
    前記異常放電抑制手段の前記放電針側には、絶縁性部材が配設されたことを特徴とする除電装置。
  3. 請求項に記載の除電装置において、
    前記放電針の先端部と前記異常放電抑制手段との間隔は、前記放電針の先端部と前記接地電極との間隔以下となるように構成されたことを特徴とする除電装置。
  4. 請求項又はに記載の除電装置において、
    前記異常放電抑制手段は、シール状の部材からなり、前記絶縁性部材に貼付固定されたことを特徴とする除電装置。
  5. 請求項又はに記載の除電装置において、
    前記異常放電抑制手段は、前記絶縁性部材に金属蒸着されてなることを特徴とする除電装置。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載の除電装置において、
    前記異常放電抑制手段は、前記放電針を挟むように一対設けられたことを特徴とする除電装置。
  7. 請求項に記載の除電装置において、
    前記各異常放電抑制手段から前記放電針の先端部までの間隔は、互いに等しくなるように構成されたことを特徴とする除電装置。
  8. 請求項1〜のいずれか1項に記載の除電装置において、
    前記異常放電抑制手段は、その前記導電性材料が金属材料であることを特徴とする除電装置。
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