JP5405205B2 - 地中熱利用ヒートポンプ式給湯機 - Google Patents

地中熱利用ヒートポンプ式給湯機 Download PDF

Info

Publication number
JP5405205B2
JP5405205B2 JP2009148248A JP2009148248A JP5405205B2 JP 5405205 B2 JP5405205 B2 JP 5405205B2 JP 2009148248 A JP2009148248 A JP 2009148248A JP 2009148248 A JP2009148248 A JP 2009148248A JP 5405205 B2 JP5405205 B2 JP 5405205B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat
hot water
temperature
underground
boiling
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009148248A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011007343A (ja
Inventor
真典 上田
基 阿部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Corona Corp
Original Assignee
Corona Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Corona Corp filed Critical Corona Corp
Priority to JP2009148248A priority Critical patent/JP5405205B2/ja
Publication of JP2011007343A publication Critical patent/JP2011007343A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5405205B2 publication Critical patent/JP5405205B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24TGEOTHERMAL COLLECTORS; GEOTHERMAL SYSTEMS
    • F24T10/00Geothermal collectors
    • F24T10/10Geothermal collectors with circulation of working fluids through underground channels, the working fluids not coming into direct contact with the ground
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24TGEOTHERMAL COLLECTORS; GEOTHERMAL SYSTEMS
    • F24T10/00Geothermal collectors
    • F24T10/40Geothermal collectors operated without external energy sources, e.g. using thermosiphonic circulation or heat pipes
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/10Geothermal energy

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Sustainable Development (AREA)
  • Sustainable Energy (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Heat-Pump Type And Storage Water Heaters (AREA)

Description

この発明は、年間を通じて温度が比較的安定している地中熱をヒートポンプの熱源として利用して給湯等に使用する湯水を加熱する地中熱利用ヒートポンプ式給湯機に関するものである。
従来この種の地中熱利用ヒートポンプ式給湯機においては、図7に示すように、湯水を貯湯する貯湯タンク101と、ヒートポンプユニット102と、貯湯タンク101とヒートポンプユニット102とを循環可能に接続する加熱循環回路103と、地中熱交換部104とを備え、地中熱交換部104は、地盤G中に埋設され互いに並列に接続された複数の地中熱交換器105とヒートポンプユニット102と地中熱交換器105との間を循環可能に接続する地中熱循環回路106と、地中熱循環回路106に熱媒である循環液を循環させる地中熱循環ポンプ107とを備えているものであった。(例えば、特許文献1参照。)
このような地中熱利用ヒートポンプ式給湯機では、時間帯別契約電力の電力単価が安価な深夜時間帯、例えば当日23時〜翌日7時の間に、深夜時間帯の終了時刻に翌日必要とされるであろう必要沸き上げ熱量が沸き上がるように沸き上げ開始時刻を求めるピークシフト演算を行い、沸き上げ開始時刻になったらヒートポンプユニット102を定格の加熱能力、例えば、4.5kWで動作させて沸き上げ運転を開始し、地中熱交換器105から地盤G中の地中熱を採熱してヒートポンプユニット102により、必要沸き上げ熱量を沸き上げて貯湯タンク101に貯湯し、沸き上げた貯湯タンク101内の温水を暖房や風呂の熱源として使用したり、給湯に使用したりするものであった。また、深夜時間帯の沸き上げだけでは湯量または熱量が不足する場合には、その不足する湯量または熱量を補うため昼間時間帯もヒートポンプユニット102で沸き上げ運転を行うものであった。
特開2007−64540号公報
ところで、この従来の地中熱利用ヒートポンプ式給湯機は、沸き上げ運転を行う際には地中熱を利用するものであり、地盤G中からの採熱を続けると、地盤G中の温度が低下する場合がある。
図8は沸き上げ運転と地盤G中の温度の関係の一例を示したものであり、これについて説明すると、前回の深夜時間帯終了時刻である7時に沸き上げ運転を完了し、その時の地盤G中の温度が3℃であった場合、12時間後の19時には地盤G中の温度は5℃に回復したとする。そして、19時〜21時の間、不足熱量分を補う沸き上げ運転が生じ、今回の深夜時間帯開始時である23時に前記ピークシフト演算を行い、今回の深夜時間帯での沸き上げ運転の開始時刻である2時に、地盤G中の温度が4℃であったとすると、今回の深夜時間帯終了後の地盤G中の温度が1.5℃となる。ここで、前回の深夜時間帯終了時刻である7時と今回の深夜時間帯終了時刻である7時を比較すると、今回の深夜時間帯終了時刻である7時の方が地盤G中の温度が低下しているのが分かる。
以上より、昼間時間帯の給湯や暖房等の使用が多く、昼間時間帯に沸き上げ運転が生じると、深夜時間帯に地中熱利用ヒートポンプ式給湯機を動作させる時には、地盤G中の温度が低い状態である場合があり、この時に深夜時間帯でヒートポンプユニット102を定格の加熱能力で動作させ沸き上げ運転を行うと、ヒートポンプユニット102が地中熱交換器105を介して地盤G中から汲み上げる採熱出力と地中が有する温度回復能力との差が大きく、地盤G中の温度の回復が追いつかず、深夜時間帯終了時にはさらに地盤G中の温度を低下させてしまうことになる。また、深夜時間帯の沸き上げ運転の時間は昼間時間帯の沸き上げ運転の時間に比べて長いので、地盤G中の温度低下が顕著に現れる。
このように、図8で説明した状態が繰り返し行われると、地盤G中の温度が回復しない、または地盤G中の温度が回復するまでに時間がかかり、地盤G中から十分な採熱が行えなくなってしまい、その結果、ヒートポンプユニット102の効率を低下させてしまうという問題を生じるおそれがあった。
この発明は上記課題を解決するために、特に請求項1ではその構成を、湯水を貯湯する貯湯タンクと、該貯湯タンク内の湯水を加熱するヒートポンプ式加熱手段と、前記貯湯タンクと前記ヒートポンプ式加熱手段とを循環可能に接続する加熱循環回路と、地中に埋設された地中熱交換器と、該地中熱交換器と前記ヒートポンプ式加熱手段とを循環可能に接続する地中熱循環回路と、該地中熱循環回路に熱媒を循環させる地中熱循環ポンプと、前記地中熱交換器に流入する熱媒の温度を検出する地中往き温度検出手段と、前記地中熱交換器から流出した熱媒の温度を検出する地中戻り温度検出手段とを備えると共に、前記地中熱交換器から採熱した地中熱を利用して前記ヒートポンプ式加熱手段により前記貯湯タンク内の湯水を沸き上げる深夜時間帯の沸き上げ運転に際し、前記深夜時間帯の終了時刻に必要沸き上げ熱量が沸き上がるように、前記必要沸き上げ熱量と前記ヒートポンプ式加熱手段の定格加熱能力とに基づいて、沸き上げ開始時刻を求めるピークシフト演算を、前記深夜時間帯の開始時刻に行う貯湯制御部を備えた地中熱利用ヒートポンプ式給湯機であって、前記貯湯制御部は、前記深夜時間帯に入る前に前記地中熱循環ポンプを所定時間駆動させ、その時の前記地中往き温度検出手段または前記地中戻り温度検出手段で検出される温度が所定温度より低い場合、前記深夜時間帯の開始時刻に前記ピークシフト演算を行わず、前記深夜時間帯の沸き上げ運転時の前記ヒートポンプ式加熱手段の加熱能力を、前記深夜時間帯の時間長で前記必要沸き上げ熱量を沸き上げることができる加熱能力で動作させて、前記深夜時間帯開始から前記沸き上げ運転を行わせるものとした。
また、請求項2では、湯水を貯湯する貯湯タンクと、該貯湯タンク内の湯水を加熱するヒートポンプ式加熱手段と、前記貯湯タンクと前記ヒートポンプ式加熱手段とを循環可能に接続する加熱循環回路と、地中に埋設された地中熱交換器と、該地中熱交換器と前記ヒートポンプ式加熱手段とを循環可能に接続する地中熱循環回路と、該地中熱循環回路に熱媒を循環させる地中熱循環ポンプと、前記地中熱交換器に流入する熱媒の温度を検出する地中往き温度検出手段と、前記地中熱交換器から流出した熱媒の温度を検出する地中戻り温度検出手段とを備えると共に、前記地中熱交換器から採熱した地中熱を利用して前記ヒートポンプ式加熱手段により前記貯湯タンク内の湯水を沸き上げる深夜時間帯の沸き上げ運転に際し、前記深夜時間帯の終了時刻に必要沸き上げ熱量が沸き上がるように沸き上げ開始時刻を求めるピークシフト演算を行う貯湯制御部を備えた地中熱利用ヒートポンプ式給湯機であって、前記貯湯制御部は、前記深夜時間帯開始時に前記ピークシフト演算すると共に前記地中熱循環ポンプを駆動開始させ、前記地中熱循環ポンプを所定時間駆動させた後の前記地中往き温度検出手段または前記地中戻り温度検出手段で検出される温度が所定温度より低い場合、前記ピークシフト演算で求めた沸き上げ開始時刻をキャンセルし、前記沸き上げ運転時の前記ヒートポンプ式加熱手段の加熱能力を、前記所定時間経過後から前記深夜時間帯終了時刻までの時間を使用して前記必要沸き上げ熱量を沸き上げることができる加熱能力で動作させて、前記所定時間経過後から前記沸き上げ運転を行わせるものとした。
また、請求項3では、湯水を貯湯する貯湯タンクと、該貯湯タンク内の湯水を加熱するヒートポンプ式加熱手段と、前記貯湯タンクと前記ヒートポンプ式加熱手段とを循環可能に接続する加熱循環回路と、地中に埋設された地中熱交換器と、該地中熱交換器と前記ヒートポンプ式加熱手段とを循環可能に接続する地中熱循環回路と、該地中熱循環回路に熱媒を循環させる地中熱循環ポンプと、前記地中熱交換器に流入する熱媒の温度を検出する地中往き温度検出手段と、前記地中熱交換器から流出した熱媒の温度を検出する地中戻り温度検出手段とを備えると共に、前記地中熱交換器から採熱した地中熱を利用して前記ヒートポンプ式加熱手段により前記貯湯タンク内の湯水を沸き上げる深夜時間帯の沸き上げ運転に際し、前記深夜時間帯の終了時刻に必要沸き上げ熱量が沸き上がるように沸き上げ開始時刻を求めるピークシフト演算を行う貯湯制御部を備えた地中熱利用ヒートポンプ式給湯機であって、前記貯湯制御部は、前記深夜時間帯開始時に、前記地中熱循環ポンプを駆動させ、その時の前記地中往き温度検出手段または前記地中戻り温度検出手段で検出される温度が所定温度以上と判断したら、前記ヒートポンプ式加熱手段の定格加熱能力を用いて前記ピークシフト演算を行い、前記地中往き温度検出手段または前記地中戻り温度検出手段で検出される温度が所定温度より低いと判断したら、前記ヒートポンプ式加熱手段の定格加熱能力より低い予め設定された加熱能力を用いて前記ピークシフト演算を行うものとした。
この発明の請求項1によれば、貯湯制御部は、深夜時間帯に入る前に地中熱循環ポンプを所定時間駆動させ、地中往き温度検出手段または地中戻り温度検出手段で熱媒の温度を検出することで、地中の温度状態を地中往き温度検出手段または地中戻り温度検出手段の検出温度から正確に把握でき、その検出温度が所定温度より低い場合は、前記深夜時間帯の開始時刻にピークシフト演算を行わず、必要沸き上げ熱量を沸き上げるのに、必要最低限の加熱能力で、深夜時間帯を目一杯使って沸き上げ運転を行うことで、ヒートポンプ式加熱手段の加熱能力が、ピークシフト演算をして必要沸き上げ熱量を沸き上げる沸き上げ運転を行うときの加熱能力よりも小さくなり、それにより地中から汲み上げられる採熱出力も小さくなり、地中が有する温度回復能力との差が少なくなるため、地中温度の低下を抑制することができると共に、ヒートポンプ式加熱手段を高効率で動作させることができるものである。
また、請求項2によれば、貯湯制御部は、深夜時間帯に入ると、地中熱循環ポンプを所定時間駆動させ、地中往き温度検出手段または地中戻り温度検出手段で熱媒の温度を検出することで、地中の温度状態を地中往き温度検出手段または地中戻り温度検出手段の検出温度から正確に把握でき、その検出温度が所定温度より低い場合は、ピークシフト演算で求めた沸き上げ開始時刻をキャンセルし、必要沸き上げ熱量を沸き上げるのに必要最低限の加熱能力で、地中熱循環ポンプの駆動時間を除く深夜時間帯を目一杯使って沸き上げ運転を行うことで、ヒートポンプ式加熱手段の加熱能力が、ピークシフト演算をして必要沸き上げ熱量を沸き上げる沸き上げ運転を行うときの加熱能力よりも小さくなり、それにより地中から汲み上げられる採熱出力も小さくなり、地中が有する温度回復能力との差が少なくなるため、地中温度の低下を抑制することができると共に、ヒートポンプ式加熱手段を高効率で動作させることができるものである。また、電力安価な深夜時間帯に入ってから全ての処理を行うので、電気代を安くすることができるものである。
また、請求項3によれば、貯湯制御部は、深夜時間帯に入ると、地中熱循環ポンプ駆動させ、地中往き温度検出手段または地中戻り温度検出手段で熱媒の温度を検出することで、地中の温度状態を地中往き温度検出手段または地中戻り温度検出手段の検出温度から正確に把握でき、その検出温度が所定温度以上と判断したら、前記ヒートポンプ式加熱手段の定格加熱能力を用いて前記ピークシフト演算を行い、ヒートポンプ式加熱手段を高効率で動作させ、短時間で効率良く湯水の沸き上げを行うことができ、その検出温度が所定温度より低いと判断したら、ヒートポンプ式加熱手段の定格加熱能力より低い予め設定された加熱能力を用いてピークシフト演算を行うことで、沸き上げ運転時には、ヒートポンプ式加熱手段の加熱能力を、定格加熱能力よりも低い加熱能力で動作させて、通常使用する定格の加熱能力より加熱能力を低くした分、地中から汲み上げられる採熱出力も小さくなり、地中が有する温度回復能力との差が少なくなるため、地中温度の低下を抑制することができると共に、ヒートポンプ式加熱手段を高効率で動作させることができるものである。また、電力安価な深夜時間帯に入ってから全ての処理を行うので、電気代を安くすることができるものである。
この発明の第1実施形態の地中熱利用ヒートポンプ式給湯機の概略構成図。 同第1実施形態の深夜時間帯における沸き上げ制御を示すフローチャート。 同第1実施形態の沸き上げ運転と地中温度との関係を示すタイムチャート。 この発明の他の実施形態の地中熱利用ヒートポンプ式給湯機の概略構成図。 この発明のさらに他の実施形態の地中熱利用ヒートポンプ式給湯機の概略構成図。 この発明の第2実施形態の深夜時間帯における沸き上げ制御を示すフローチャート。 従来の地中熱利用ヒートポンプ式給湯機の概略構成図。 従来の地中熱利用ヒートポンプ式給湯機の沸き上げ運転と地中温度との関係を示すタイムチャート。
次に、この発明の第1実施形態の地中熱利用ヒートポンプ式給湯機を図1に基づき説明する。
図示のように、本実施形態の地中熱利用ヒートポンプ式給湯機は、大きく分けて貯湯タンクユニット1と、ヒートポンプ式加熱手段としてのヒートポンプユニット2と、地中熱交換部3とから構成されるものである。
前記貯湯タンクユニット1に内蔵され湯水を貯湯する貯湯タンク4には、上端に出湯管5と、下端に給水管6とが接続され、さらに、ヒートポンプユニット2と循環可能に接続する往き管7が下部に、戻り管8が上部に接続されている。また、往き管7の途中には、貯湯タンク4内の湯水をヒートポンプユニット2へ循環させる回転数可変の循環ポンプ9が設けられ、往き管7、循環ポンプ9、ヒートポンプユニット2、戻り管8で、加熱循環回路10を構成している。また、ヒートポンプユニット2の前後の往き管7および戻り管8には、それぞれ熱交入口温度センサ11と熱交出口温度センサ12とが設けられている。
13は貯湯タンク4側面の上下方向に複数個配置された貯湯温度検出手段としての貯湯温度センサで、この実施形態では5つの貯湯温度センサ13が配置され、貯湯タンク4内の上下方向の温度分布を検知するものであり、この貯湯温度センサ13が検出する温度情報によって、貯湯タンク4にどれだけの熱量が残っているかを検知するものである。
14は、給湯や暖房等に使用する日々の使用熱量や貯湯タンク4の残熱量から、時間帯別契約電力の電力単価が安価な深夜時間帯に沸き上げるべき必要沸き上げ熱量を演算し、深夜時間帯の終了時刻に必要沸き上げ熱量が沸き上がるように、ヒートポンプユニット2により貯湯タンク4内の湯水を沸き上げる沸き上げ運転の開始時刻を求めるピークシフト時刻を演算して、ヒートポンプユニット2へ沸き上げ開始と停止を指示する沸き上げ制御を行うと共に、昼間時間帯に貯湯温度センサ13で検出する貯湯タンク4の残熱量が所定量を下回ると、所定の沸き上げ運転を開始させる機能を有する貯湯制御部である。
前記貯湯制御部14は、深夜時間帯に入る前に検出した地盤G中の温度が、予め設定した所定温度より低かった場合、前記ピークシフト時刻の演算を行わず、沸き上げ運転時のヒートポンプユニット2の加熱能力を、深夜時間帯の時間長(例えば、23:00〜翌日7:00までの時間)で前記必要沸き上げ熱量を沸き上げることができる最低限の加熱能力を演算し、演算した加熱能力で動作させて、深夜時間帯の開始時刻から沸き上げ運転を開始させるものである。
前記ヒートポンプユニット2は、冷媒を圧縮する能力可変の圧縮機15と、圧縮機15から吐出された高圧冷媒を流通させこの高圧冷媒と貯湯タンク4からの湯水の熱交換を行う凝縮器としての負荷側熱交換器16と、負荷側熱交換器16から流出する冷媒を減圧する減圧手段としての膨張弁17と、膨張弁17からの低圧冷媒を流通させこの低圧冷媒と地中熱交換部3の熱源側の熱媒との熱交換を行う蒸発器としての熱源側熱交換器18とを備え、これらを冷媒配管で環状に接続しヒートポンプ回路19を形成しているものである。なお、ヒートポンプユニット2の冷媒としては、二酸化炭素冷媒やHFC冷媒等の任意の冷媒を用いることができる。
前記地中熱交換部3は、地盤G中に埋設され互いに並列に接続された複数の地中熱交換器20と、ヒートポンプユニット2の熱源側熱交換器18と地中熱交換器20との間を循環可能に接続する地中熱循環回路21と、地中熱循環回路21に熱媒である不凍液を循環させる回転数可変の地中熱循環ポンプ22と、地中熱循環回路21に設けられ地中熱循環ポンプ22から吐出されて地中熱交換器20に流入する不凍液の温度を検出する地中往き温度検出手段としての地中往き温度センサ23と、地中熱循環回路21に設けられ地中熱交換器20から流出した不凍液の温度を検出する地中戻り温度検出手段としての地中戻り温度センサ24とを備えているものである。
ここで、前記地中熱交換部3では、前記地中熱交換器20によって地盤G中から地中熱が採熱され、その熱を帯びた不凍液が地中熱循環ポンプ22により熱源側熱交換器18に供給される。そして、熱源側熱交換器18にて冷媒と不凍液とが対向して流れて熱交換が行われ、地中熱交換器20にて採熱された地中熱がヒートポンプユニット2の冷媒側に汲み上げられ、熱源側熱交換器18は蒸発器として機能するものとなる。
25は熱交入口温度センサ11、熱交出口温度センサ12、地中往き温度センサ23、地中戻り温度センサ24の入力や前記貯湯制御部14からの信号を受けて、循環ポンプ9、圧縮機15、膨張弁17、地中熱循環ポンプ22の各アクチュエータの駆動を制御するマイコンを有したヒーポン制御部である。
次に、図1に示す第1実施形態の深夜時間帯の沸き上げ制御について図2に示すフローチャートに基づき説明する。
前記貯湯制御部14は、時間帯別契約電力の電力単価が安価な深夜時間帯(例えば、23:00〜翌日7:00)に入る一定時間前、例えば10分前の22:50になると、任意の回転数で地中熱循環ポンプ22のみの駆動を開始させ(ステップS1)、地中熱循環回路21内の不凍液を循環させ、所定時間t、ここでは10分が経過したか否かを判断する(ステップS2)。
前記貯湯制御部14は、前記ステップS2で、所定時間tが経過したと判断すると、地中戻り温度センサ24で、地盤G中の温度に相当する温度となった地中熱循環回路21の不凍液の温度を検出して、その時の不凍液の温度Aを記憶し(ステップS3)、この温度Aと予め設定された所定温度、例えば4℃とを比較し、温度Aが所定温度より低いか否か判断する(ステップS4)。
そして、貯湯制御部14は、前記ステップS4で温度Aが所定温度より低いと判断すると、深夜時間帯の開始時刻23:00に、給湯や暖房等に使用する日々の使用熱量や貯湯温度センサ13の検出温度を用いて算出した貯湯タンク4の残熱量から、深夜時間帯に沸き上げるべき必要沸き上げ熱量Qを演算し、ピークシフト演算は行わず、沸き上げ運転時のヒートポンプユニット2の加熱能力Wを、必要沸き上げ熱量Qと沸き上げ時間である深夜時間帯の開始時刻から終了時刻までの時間T、ここでは8時間とに基づいて演算し(ステップS5)、深夜時間帯の開始時刻から沸き上げ運転を開始させ、沸き上げ運転時は深夜時間帯の時間長をフルに使用して必要沸き上げ熱量Qを沸き上げることができる加熱能力Wでヒートポンプユニット2を動作させるものである(ステップS6)。なお、前記ステップS3から前記ステップS5は深夜時間帯開始時刻である23:00に瞬間的に処理され、前記ステップS6の処理も23:00に開始されるものとする。
前記沸き上げ運転の開始が指示されると、循環ポンプ9、圧縮機15の駆動を開始させると共に、地中熱循環ポンプ22を所定の回転数で回転させ、負荷側熱交換器16では循環ポンプ9により循環され貯湯タンク4から流出する湯水と圧縮機15から吐出された高温高圧の冷媒とが熱交換され、加熱された湯水が貯湯タンク4上部より貯湯されると共に、熱源側熱交換器18では、地中熱循環ポンプ22により循環され地中熱交換器20を介して地中熱を採熱した不凍液と膨張弁17から吐出された低温低圧の冷媒とが熱交換され、地中熱により冷媒を加熱し蒸発させるものであり、地中熱交換器20から採熱した地中熱を利用してヒートポンプユニット2より貯湯タンク4内の湯水を沸き上げていくものである。
前記沸き上げ運転を行い、貯湯温度センサ13の検出する検出温度により必要沸き上げ熱量Qの沸き上げが完了したか否かを判断し(ステップS7)、沸き上げが完了したと判断すると、深夜時間帯の沸き上げ制御を終了するものである。
一方、前記ステップS4で、貯湯制御部14は、前記温度Aが所定温度以上であると判断すると、深夜時間帯の開始時刻23:00に、給湯や暖房等に使用する日々の使用熱量や貯湯温度センサ13の検出温度を用いて算出した貯湯タンク4の残熱量から、深夜時間帯に沸き上げるべき必要沸き上げ熱量Qを演算すると共に、深夜時間帯の終了時刻に必要沸き上げ熱量Qが沸き上がるように、必要沸き上げ熱量Qとヒートポンプユニット2の定格加熱能力とに基づいて、沸き上げ運転の開始時刻を求めるピークシフト時刻を演算するものであり(ステップS8)、一旦、地中熱循環ポンプ22を停止させる。
そして、貯湯制御部14は、前記ステップS8で求めた沸き上げ運転開始時刻に達したか否かを判断し(ステップS9)、沸き上げ運転開始時刻に達したと判断すると、沸き上げ運転を開始させて、ヒートポンプユニット2を定格加熱能力、例えば4.5kWで動作させ(ステップS10)、前記ステップS7の処理に進むものである。
次に、図2のフローチャートで示した深夜時間帯の沸き上げ制御のうち特徴的なステップS1からステップS7の処理を図3のタイムチャートを用いて詳細に説明する。但し、比較のために、図3に示した今回の深夜時間帯に入る前の地盤温度やヒートポンプユニット2の加熱能力といった条件は上述した図8と同条件し、上述した図8より算出される必要沸き上げ熱量Qを、必要沸き上げ熱量Q=定格加熱能力×沸き上げ時間=4.5×5=22.5kWとする。
まず、前記貯湯制御部14は、今回の深夜時間帯に入る一定時間前、例えば10分前の22:50になると、地中熱循環ポンプ22の駆動を開始させて(前記ステップS1)、地中熱循環回路21内の不凍液を循環させ、所定時間t、ここでは10分が経過したと判断すると(前記ステップS2)、地中戻り温度センサ24で不凍液の温度を検出、ここでは3.5℃を温度Aとして記憶し(前記ステップS3)、この温度Aと予め設定された所定温度、例えば4℃とを比較し、温度Aが所定温度より低いと判断し、(前記ステップS4)、前記ステップS5の処理に進むものである。
そして、前記ステップS5で、貯湯制御部14は、必要沸き上げ熱量Qを演算し、沸き上げ運転時のヒートポンプユニット2の加熱能力Wを、必要沸き上げ熱量Q、ここでは22.5kWと、沸き上げ時間である深夜時間帯の開始時刻から終了時刻までの時間T、ここでは8時間とに基づいて、加熱能力W=必要沸き上げ熱量Q/沸き上げ時間Tにより演算して求め、今回の深夜時間帯の開始時刻23:00から沸き上げ運転を開始させ、前記ステップS5で演算した加熱能力W=2.8125kWでヒートポンプユニット2を動作させるものである(前記ステップS6)。
そうすると、必要沸き上げ熱量Qを沸き上げるのに、必要最低限の加熱能力Wで、深夜時間帯を目一杯使って沸き上げ運転を行うので、ヒートポンプユニット2の加熱能力Wは、ピークシフト演算をして必要沸き上げ熱量Qを沸き上げる沸き上げ運転を行うときの定格加熱能力よりも小さくなる。加熱能力が小さいことにより、熱源側熱交換器18の冷媒側と不凍液側とで、温度差を大きく取って熱交換する必要がなく、熱源側熱交換器18の冷媒側の蒸発温度は上がるので、ヒートポンプユニット2の熱源側熱交換器18が地中熱交換器20を介して地盤G中から汲み上げる採熱出力も小さくなり、地中が有する温度回復能力との差が少なくなるため、地盤G中の温度の低下を抑制することができると共に、ヒートポンプユニット2を高効率で動作させることができるものである。
前記沸き上げ運転を行い、貯湯温度センサ13の検出する検出温度により必要沸き上げ熱量Qの沸き上げが完了したと判断すると(前記ステップS7)、今回の深夜時間帯の沸き上げ制御を終了するものであり、今回の深夜時間帯終了時刻7:00の時点で地盤G中の温度が3℃であり、必要以上に地盤G中の温度を低下させることがなく、次回ヒートポンプユニット2動作時までの地盤G中の温度回復を促進させることができるものである。
以上説明した深夜時間帯の沸き上げ制御において、前記ステップ1から前記ステップS6の処理により、深夜時間帯に入る前に地中熱循環ポンプ22を所定時間駆動させて、所定時間駆動後に、地中戻り温度センサ24で不凍液の温度を検出することで、地盤G中の温度状態に相当する温度を地中戻り温度センサ24の検出温度から正確に把握でき、その検出温度が所定温度より低い場合は、必要沸き上げ熱量Qを沸き上げるのに、必要最低限の加熱能力Wで、深夜時間帯を目一杯使って沸き上げ運転を行うので、ヒートポンプユニット2の加熱能力が、ピークシフト演算をして必要沸き上げ熱量Qを沸き上げる沸き上げ運転を行うときの定格加熱能力よりも小さくなり、それにより地中から汲み上げられる採熱出力も小さくなり、地中が有する温度回復能力との差が少なくなるため、地中温度の低下を抑制することができると共に、ヒートポンプユニット2を高効率で動作させることができるものである。また、前記ステップS4において、前記温度Aが前記所定温度以上であると判断したら、前記ステップS8から前記ステップS10の処理により、ヒートポンプユニット2を高効率で動作させ、短時間で効率良く湯水の沸き上げを行うことができるものである。
なお、上記の第1実施形態では、前記ステップS4において、前記温度Aが前記所定温度より低いと判断したら、ピークシフト演算を行わず、前記ステップS5で、ヒートポンプユニット2の前記加熱能力Wを演算し、ヒートポンプユニット2を加熱能力Wで動作させて、沸き上げ運転を行わせるようにしたが、前記ステップS4において、前記温度Aが前記所定温度より低いと判断したら、ヒートポンプユニット2の加熱能力を、定格の加熱能力、例えば4.5kWよりも低い予め設定した加熱能力、例えば3.0kWとし、定格の加熱能力よりも低い予め設定した加熱能力を用いてピークシフト演算を行うと共に、一旦、地中熱循環ポンプ22の駆動を停止させ、ピークシフト演算により求めた沸き上げ開始時刻になったら、ヒートポンプユニット2の加熱能力を、定格の加熱能力よりも低い予め設定した加熱能力で動作させて、沸き上げ運転を行わせるようにしてもよく、そうすることで、通常使用する定格の加熱能力より加熱能力を低くした分、地盤G中から汲み上げられる採熱出力も小さくなり、地盤G中が有する温度回復能力との差が少なくなるため、地盤Gの温度低下を抑制することができると共に、ヒートポンプ式加熱手段を高効率で動作させることができるものである。
また、上記の第1実施形態では、前記ステップS3において、地中戻り温度センサ24で検出した温度を前記温度Aとしたが、地中戻り温度センサ24で検出した温度の代わりに、地中往き温度センサ23で検出した温度を前記温度Aとしてもよいものである。
また、第1実施形態では、地中に埋設された地中熱交換器20は、複数設けられており、互いに並列に接続されているが、互いに直列に接続されているものであってもよく、また、地中熱交換器20は、複数設けられている必要もなく、1本であってもよいものである。
また、第1実施形態では、貯湯タンク4内の湯水を給湯や暖房等に使用するものにおいて、深夜時間帯の沸き上げ運転に本発明の制御を適用したが、図4に示すように、二次側の放熱部(図示せず)に循環する熱媒を加熱するための暖房用熱交換器26と、暖房用熱交換器26とヒートポンプユニット2とを湯水が循環可能に接続する熱交循環回路27と、この熱交循環回路27はその回路の少なくとも一部を加熱循環回路10と共有し、何れか一方の循環回路を循環可能にする電動三方弁28とを設け、前記二次側の放熱部の暖房運転時に、地中熱交換器20から採熱した地中熱を利用してヒートポンプユニット2で加熱した湯水を暖房用熱交換器26に直接供給し、二次側と熱交換して温度低下した温水を再度ヒートポンプユニット2に直接循環させて再度加熱して暖房をできる構成のものにおいて、深夜時間帯の沸き上げ運転に本発明の制御を適用してもよいものであり、また、図5に示すように、空調用の室内機29と、空調用地中熱交換器30から採熱した地中熱を熱源とする空調用のヒートポンプユニットとしての室外機31とを設け、給湯機用の地中熱交換器20の近傍に空調用地中熱交換器30を埋設した構成のものにおいても、深夜時間帯の沸き上げ運転に本発明の制御を適用してもよいものであり、本発明の要旨を変更しない範囲で様々な変形が可能であり、これを妨げるものではない。
次に、図6に示す第2実施形態について説明するが、この第2実施形態は先に説明した第1実施形態と同じ構成部品で構成され、深夜時間帯の沸き上げ制御が相違するものである。第2実施形態の深夜時間帯の沸き上げ制御について図6に示すフローチャートに基づき説明する。
まず、前記貯湯制御部14は、時間帯別契約電力の電力単価が安価な深夜時間帯(例えば、23:00〜翌日7:00)の開始時刻に達すると、給湯や暖房等に使用する日々の使用熱量や貯湯温度センサ13の検出温度を用いて算出した貯湯タンク4の残熱量から、深夜時間帯に沸き上げるべき必要沸き上げ熱量Qを演算すると共に、深夜時間帯の終了時刻に必要沸き上げ熱量Qが沸き上がるように、必要沸き上げ熱量Qとヒートポンプユニット2の定格加熱能力、例えば4.5kWとに基づいて、沸き上げ運転の開始時刻を求めるピークシフト時刻を演算し、それと同時に、任意の回転数で地中熱循環ポンプ22のみの駆動を開始させ(ステップS11)、地中熱循環回路21内の不凍液を循環させ、所定時間t、ここでは10分が経過したか否かを判断する(ステップS12)。
前記貯湯制御部14は、前記ステップS12で、所定時間tが経過したと判断すると、地中戻り温度センサ24で、地盤G中の温度状態に相当する温度となった地中熱循環回路21の不凍液の温度を検出して、その時の不凍液の温度Aを記憶し(ステップS13)、この温度Aと予め設定された所定温度、例えば4℃とを比較し、温度Aが所定温度より低いか否か判断する(ステップS14)。
そして、貯湯制御部14は、前記ステップS14で温度Aが所定温度より低いと判断すると、前記ステップS11でピークシフト演算により求めた沸き上げ開始時刻をキャンセルし(ステップS15)、沸き上げ運転時のヒートポンプユニット2の加熱能力Wを、必要沸き上げ熱量Qと、前記所定時間t経過後である23:10から深夜時間帯終了時刻までの沸き上げ時間T、ここでは7時間50分とに基づいて演算し(ステップS16)、深前記所定時間t経過後である23:10から沸き上げ運転を開始させ、沸き上げ運転時は前記沸き上げ時間Tを使用して必要沸き上げ熱量Qを沸き上げることができる演算した加熱能力Wでヒートポンプユニット2を動作させるものである(ステップS17)。なお、前記ステップS13から前記ステップS16は深夜時間帯の23:10に瞬間的に処理され、前記ステップS17の処理も23:10に開始されるものとする。
前記沸き上げ運転の開始が指示されると、循環ポンプ9、圧縮機15の駆動を開始させると共に、地中熱循環ポンプ22を所定の回転数で回転させ、負荷側熱交換器16では循環ポンプ9により循環され貯湯タンク4から流出する湯水と圧縮機15から吐出された高温高圧の冷媒とが熱交換され、加熱された湯水が貯湯タンク4上部より貯湯されると共に、熱源側熱交換器18では、地中熱循環ポンプ22により循環され地中熱交換器20を介して地中熱を採熱した不凍液と膨張弁17から吐出された低温低圧の冷媒とが熱交換され、地中熱により冷媒を加熱し蒸発させるものであり、地中熱交換器20から採熱した地中熱を利用してヒートポンプユニット2より貯湯タンク4内の湯水を沸き上げていくものである。
前記沸き上げ運転を行い、貯湯温度センサ13の検出する検出温度により必要沸き上げ熱量Qの沸き上げが完了したか否かを判断し(ステップS18)、沸き上げが完了したと判断すると、深夜時間帯の沸き上げ制御を終了するものである。
一方、前記ステップS14で、貯湯制御部14は、前記温度Aが所定温度以上であると判断すると、一旦、地中熱循環ポンプ22を停止させ、前記ステップS11でピークシフト演算により求めた沸き上げ運転開始時刻に達したか否かを判断し(ステップS19)、沸き上げ運転開始時刻に達したと判断すると、沸き上げ運転を開始させて、ヒートポンプユニット2を定格加熱能力、例えば4.5kWで動作させ(ステップS20)、前記ステップS18の処理に進むものである。
なお、図6のフローチャートで示した深夜時間帯の沸き上げ制御のうち特徴的なステップS11からステップS18の処理を行った場合、先に説明した第1実施形態で示した図3のタイムチャートとほぼ同様の結果となり、必要以上に地盤G中の温度を低下させることがなく、次回ヒートポンプユニット2動作時までの地盤G中の温度回復を促進させることができるものである。
以上説明した深夜時間帯の沸き上げ制御において、前記ステップ11から前記ステップS17の処理により、深夜時間帯に入ると、地中熱循環ポンプ22を所定時間駆動させて、所定時間駆動後に、地中戻り温度センサ24で不凍液の温度を検出することで、地盤G中の温度状態に相当する温度を地中戻り温度センサ24の検出温度から正確に把握でき、その検出温度が所定温度より低い場合は、ピークシフト演算で求めた沸き上げ開始時刻をキャンセルし、地中熱循環ポンプ22の駆動時間である前記所定時間を除く深夜時間帯を目一杯使って、必要沸き上げ熱量Qを沸き上げるのに必要最低限の加熱能力Wで、沸き上げ運転を行うので、ヒートポンプユニット2の加熱能力が、ピークシフト演算をして必要沸き上げ熱量Qを沸き上げる沸き上げ運転を行うときの定格加熱能力よりも小さくなり、それにより地中から汲み上げられる採熱出力も小さくなり、地中が有する温度回復能力との差が少なくなるため、地中温度の低下を抑制することができると共に、ヒートポンプユニット2を高効率で動作させることができるものであり、さらに、電力安価な深夜時間帯に入ってから全ての処理を行うので、電気代を安くすることができるものである。また、前記ステップS14において、前記温度Aが前記所定温度以上であると判断したら、前記ステップS19から前記ステップS20の処理により、ヒートポンプユニット2を高効率で動作させ、短時間で効率良く湯水の沸き上げを行うことができるものである。
なお、上記の第2実施形態では、前記ステップS14において、前記温度Aが前記所定温度より低いと判断したら、前記ステップS15で、定格の加熱能力4.5kWを用いたピークシフト演算により求めた沸き上げ開始時刻をキャンセルし、前記ステップS16で、ヒートポンプユニット2の前記加熱能力Wを演算し、ヒートポンプユニット2を加熱能力Wで動作させて、沸き上げ運転を行わせるようにしたが、前記ステップS14において、前記温度Aが前記所定温度より低いと判断したら、前記ステップS15で、定格の加熱能力4.5kWを用いたピークシフト演算により求めた沸き上げ開始時刻をキャンセルし、定格の加熱能力よりも低い予め設定した加熱能力、例えば3.0kWを用いて、再度ピークシフト演算を行うと共に、一旦、地中熱循環ポンプ22の駆動を停止させ、再度演算したピークシフト演算により求めた沸き上げ開始時刻になったら、ヒートポンプユニット2の加熱能力を、定格の加熱能力よりも低い予め設定した加熱能力3.0kWで動作させて、沸き上げ運転を行わせるようにしてもよく、そうすることで、通常使用する定格の加熱能力より加熱能力を低くした分、地盤G中から汲み上げられる採熱出力も小さくなり、地盤G中が有する温度回復能力との差が少なくなるため、地盤Gの温度低下を抑制することができると共に、ヒートポンプ式加熱手段を高効率で動作させることができるものである。また、電力安価な深夜時間帯に入ってから全ての処理を行うので、電気代を安くすることができるものである。
また、上記の第2実施形態では、前記ステップS11でヒートポンプユニット2の定格の加熱能力を用いて前記ピークシフト演算を行い、前記ステップS14において、前記温度Aが前記所定温度より低いと判断したら、前記ステップS15で、定格の加熱能力4.5kWを用いたピークシフト演算により求めた沸き上げ開始時刻をキャンセルし、前記ステップS16で、ヒートポンプユニット2の前記加熱能力Wを演算し、ヒートポンプユニット2を加熱能力Wで動作させて、沸き上げ運転を行わせるようにしたが、前記ステップS11ではヒートポンプユニット2の定格の加熱能力を用いた前記ピークシフト演算を行わず、前記ステップS14において、前記温度Aが前記所定温度より低いと判断したら、ヒートポンプユニット2の定格の加熱能力よりも低い予め設定した加熱能力、例えば3.0kWを用いて、ピークシフト演算を行い、あるいは、前記温度Aが前記所定温度以上と判断したら、ヒートポンプユニット2の定格の加熱能力4.5kWを用いてピークシフト演算を行い、ピークシフト演算により求めた沸き上げ開始時刻になったら、沸き上げ運転を行わせるようにしてもよいものである。
また、上記の第2実施形態では、前記ステップS13において、地中戻り温度センサ24で検出した温度を前記温度Aとしたが、地中戻り温度センサ24で検出した温度の代わりに、地中往き温度センサ23で検出した温度を前記温度Aとしてもよいものである。
また、第2実施形態では、地中に埋設された地中熱交換器20は、複数設けられており、互いに並列に接続されているが、互いに直列に接続されているものであってもよく、また、地中熱交換器20は、複数設けられている必要もなく、1本であってもよいものである。
また、本発明は上記の第2実施形態に限定されるものではなく、上述の図4や図5のような構成のものにおいて、深夜時間帯の沸き上げ運転に本発明の制御を適用してもよいものであり、本発明の要旨を変更しない範囲で様々な変形が可能であり、これを妨げるものではない。
2 ヒートポンプ式加熱手段(ヒートポンプユニット)
4 貯湯タンク
10 加熱循環回路
14 貯湯制御部
20 地中熱交換器
21 地中熱循環回路
22 地中熱循環ポンプ
23 地中往き温度検出手段(地中往き温度センサ)
24 地中戻り温度検出手段(地中戻り温度センサ)

Claims (3)

  1. 湯水を貯湯する貯湯タンクと、該貯湯タンク内の湯水を加熱するヒートポンプ式加熱手段と、前記貯湯タンクと前記ヒートポンプ式加熱手段とを循環可能に接続する加熱循環回路と、地中に埋設された地中熱交換器と、該地中熱交換器と前記ヒートポンプ式加熱手段とを循環可能に接続する地中熱循環回路と、該地中熱循環回路に熱媒を循環させる地中熱循環ポンプと、前記地中熱交換器に流入する熱媒の温度を検出する地中往き温度検出手段と、前記地中熱交換器から流出した熱媒の温度を検出する地中戻り温度検出手段とを備えると共に、前記地中熱交換器から採熱した地中熱を利用して前記ヒートポンプ式加熱手段により前記貯湯タンク内の湯水を沸き上げる深夜時間帯の沸き上げ運転に際し、前記深夜時間帯の終了時刻に必要沸き上げ熱量が沸き上がるように、前記必要沸き上げ熱量と前記ヒートポンプ式加熱手段の定格加熱能力とに基づいて、沸き上げ開始時刻を求めるピークシフト演算を、前記深夜時間帯の開始時刻に行う貯湯制御部を備えた地中熱利用ヒートポンプ式給湯機であって、前記貯湯制御部は、前記深夜時間帯に入る前に前記地中熱循環ポンプを所定時間駆動させ、その時の前記地中往き温度検出手段または前記地中戻り温度検出手段で検出される温度が所定温度より低い場合、前記深夜時間帯の開始時刻に前記ピークシフト演算を行わず、前記深夜時間帯の沸き上げ運転時の前記ヒートポンプ式加熱手段の加熱能力を、前記深夜時間帯の時間長で前記必要沸き上げ熱量を沸き上げることができる加熱能力で動作させて、前記深夜時間帯開始から前記沸き上げ運転を行わせるようにしたことを特徴とする地中熱利用ヒートポンプ式給湯機。
  2. 湯水を貯湯する貯湯タンクと、該貯湯タンク内の湯水を加熱するヒートポンプ式加熱手段と、前記貯湯タンクと前記ヒートポンプ式加熱手段とを循環可能に接続する加熱循環回路と、地中に埋設された地中熱交換器と、該地中熱交換器と前記ヒートポンプ式加熱手段とを循環可能に接続する地中熱循環回路と、該地中熱循環回路に熱媒を循環させる地中熱循環ポンプと、前記地中熱交換器に流入する熱媒の温度を検出する地中往き温度検出手段と、前記地中熱交換器から流出した熱媒の温度を検出する地中戻り温度検出手段とを備えると共に、前記地中熱交換器から採熱した地中熱を利用して前記ヒートポンプ式加熱手段により前記貯湯タンク内の湯水を沸き上げる深夜時間帯の沸き上げ運転に際し、前記深夜時間帯の終了時刻に必要沸き上げ熱量が沸き上がるように沸き上げ開始時刻を求めるピークシフト演算を行う貯湯制御部を備えた地中熱利用ヒートポンプ式給湯機であって、前記貯湯制御部は、前記深夜時間帯開始時に前記ピークシフト演算すると共に前記地中熱循環ポンプを駆動開始させ、前記地中熱循環ポンプを所定時間駆動させた後の前記地中往き温度検出手段または前記地中戻り温度検出手段で検出される温度が所定温度より低い場合、前記ピークシフト演算で求めた沸き上げ開始時刻をキャンセルし、前記沸き上げ運転時の前記ヒートポンプ式加熱手段の加熱能力を、前記所定時間経過後から前記深夜時間帯終了時刻までの時間を使用して前記必要沸き上げ熱量を沸き上げることができる加熱能力で動作させて、前記所定時間経過後から前記沸き上げ運転を行わせるようにしたことを特徴とする地中熱利用ヒートポンプ式給湯機。
  3. 湯水を貯湯する貯湯タンクと、該貯湯タンク内の湯水を加熱するヒートポンプ式加熱手段と、前記貯湯タンクと前記ヒートポンプ式加熱手段とを循環可能に接続する加熱循環回路と、地中に埋設された地中熱交換器と、該地中熱交換器と前記ヒートポンプ式加熱手段とを循環可能に接続する地中熱循環回路と、該地中熱循環回路に熱媒を循環させる地中熱循環ポンプと、前記地中熱交換器に流入する熱媒の温度を検出する地中往き温度検出手段と、前記地中熱交換器から流出した熱媒の温度を検出する地中戻り温度検出手段とを備えると共に、前記地中熱交換器から採熱した地中熱を利用して前記ヒートポンプ式加熱手段により前記貯湯タンク内の湯水を沸き上げる深夜時間帯の沸き上げ運転に際し、前記深夜時間帯の終了時刻に必要沸き上げ熱量が沸き上がるように沸き上げ開始時刻を求めるピークシフト演算を行う貯湯制御部を備えた地中熱利用ヒートポンプ式給湯機であって、前記貯湯制御部は、前記深夜時間帯開始時に、前記地中熱循環ポンプを駆動させ、その時の前記地中往き温度検出手段または前記地中戻り温度検出手段で検出される温度が所定温度以上と判断したら、前記ヒートポンプ式加熱手段の定格加熱能力を用いて前記ピークシフト演算を行い、前記地中往き温度検出手段または前記地中戻り温度検出手段で検出される温度が所定温度より低いと判断したら、前記ヒートポンプ式加熱手段の定格加熱能力より低い予め設定された加熱能力を用いて前記ピークシフト演算を行うようにしたことを特徴とする地中熱利用ヒートポンプ式給湯機。
JP2009148248A 2009-06-23 2009-06-23 地中熱利用ヒートポンプ式給湯機 Expired - Fee Related JP5405205B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009148248A JP5405205B2 (ja) 2009-06-23 2009-06-23 地中熱利用ヒートポンプ式給湯機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009148248A JP5405205B2 (ja) 2009-06-23 2009-06-23 地中熱利用ヒートポンプ式給湯機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011007343A JP2011007343A (ja) 2011-01-13
JP5405205B2 true JP5405205B2 (ja) 2014-02-05

Family

ID=43564228

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009148248A Expired - Fee Related JP5405205B2 (ja) 2009-06-23 2009-06-23 地中熱利用ヒートポンプ式給湯機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5405205B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013108720A (ja) * 2011-11-24 2013-06-06 Panasonic Corp 冷凍サイクル装置およびそれを備えた温水生成装置
JP6318050B2 (ja) * 2014-08-25 2018-04-25 荏原冷熱システム株式会社 地中熱熱源機システム
US20160245565A1 (en) * 2014-09-02 2016-08-25 CSM Energy Solutions, LLC Modular Heat Recovery System
JP6328283B2 (ja) * 2017-03-09 2018-05-23 三菱電機株式会社 コントローラ、スケジュール作成方法、及びプログラム

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003161544A (ja) * 2001-11-28 2003-06-06 Daikin Ind Ltd ヒートポンプ式給湯装置
JP4782462B2 (ja) * 2005-04-13 2011-09-28 新日鉄エンジニアリング株式会社 地中熱利用ヒートポンプ装置、これを備えた地中熱利用装置、および地中熱利用ヒートポンプ装置の制御方法
JP5176474B2 (ja) * 2007-10-18 2013-04-03 パナソニック株式会社 ヒートポンプ給湯装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011007343A (ja) 2011-01-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5524571B2 (ja) ヒートポンプ装置
EP1884648B1 (en) Co-generation unit and control method of the same
JP4372096B2 (ja) ヒートポンプ給湯機および該ヒートポンプ給湯機の制御方法
CN104364582B (zh) 太阳能系统
JP5121747B2 (ja) 地中熱ヒートポンプ装置
JP5982839B2 (ja) ヒートポンプサイクル装置
JP5405205B2 (ja) 地中熱利用ヒートポンプ式給湯機
JP2012032091A (ja) ヒートポンプサイクル装置
JP2008096044A (ja) 貯湯式給湯装置
JP2011007476A (ja) 冷熱式、温熱式、冷・温熱式ヒートポンプシステム
EP2522933A2 (en) Heat storing apparatus having cascade cycle and control process of the same
JP4389378B2 (ja) 貯湯式ヒートポンプ給湯機
JP5126198B2 (ja) 貯湯式給湯装置、貯湯式給湯装置の制御方法
JP5763361B2 (ja) 地中熱ヒートポンプ装置
JP2010112681A (ja) 貯湯式給湯装置
JP3855695B2 (ja) ヒートポンプ給湯機
JP2015117899A (ja) ヒートポンプ装置
JP6137016B2 (ja) ヒートポンプ式給湯機、およびヒートポンプ式給湯機の制御方法
KR101078070B1 (ko) 냉온수 및 냉난방 히트펌프시스템
JP2010169294A (ja) ヒートポンプ式給湯機の沸き上げ目標温度決定方法
JP5248437B2 (ja) 貯湯式暖房装置
JP7203072B2 (ja) 採熱システム
JP6258802B2 (ja) 複合熱源ヒートポンプ装置
JP5585513B2 (ja) 給湯システム
JP2008045826A (ja) 貯湯式給湯暖房装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111117

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130212

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130219

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130410

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131029

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131030

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5405205

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees