JP5404176B2 - 酸性染料の退色防止剤及び酸性染毛料組成物、並びに酸化染料の退色防止剤、染毛後の退色防止剤及び酸化染毛剤組成物 - Google Patents
酸性染料の退色防止剤及び酸性染毛料組成物、並びに酸化染料の退色防止剤、染毛後の退色防止剤及び酸化染毛剤組成物 Download PDFInfo
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Description
前記酸性染毛料は、半永久染毛剤とも呼ばれ、ヘアマニキュア、酸性ヘアカラー、カラーリンス・トリートメント等があり、キューティクルとコルテックスの一部にイオン吸着させることにより、染色する染毛料であり、通常2〜3週間の堅牢性を持つと言われている。染毛力の高いヘアマニキュアは、ブリーチ作用がなく、アルカリ剤を使用しないため毛髪のダメージが少ない。また、ピンク、ブルー、イエローなど、鮮明な色調を表現したいときに使用されている。酸性染毛料の主成分は化粧品に使用される酸性染料であり、酸化染料と比べてアレルギー性が低いため、酸化染毛剤でかぶれる人も使用できるという利点がある(特許文献1参照)。
しかし、酸性染毛料中の酸性染料は、光や人工光の紫外線照射により、徐々に退色し、やがて商品価値を失ってしまうという課題がある。
前記酸化染毛剤は、使用直前に第一剤と第二剤とを混合し、使用する。即ち、酸化染毛剤は、第一剤と第二剤とが混合され、化学反応が始まった状態で毛髪に塗布されることで、毛髪を染色することができる。
具体的には、まず、中性からアルカリ性に調製された第一剤が、第二剤の酸化剤に含有されている過酸化水素等を活性化させるとともに、毛髪のキューティクルを開いて、第一剤及び第二剤を毛髪内に浸透させる。更に、第一剤及び第二剤が浸透した毛髪内では、第二剤の活性化した過酸化水素等がメラニン色素を分解し、毛髪を脱色する。また、第二剤の酸化力が、第一剤の染料中間体とカップラーとを酸化重合させ、高分子を形成させて発色させる。そうすると、毛髪は、脱色と発色が同時に行われることにより、明るく幅広い色調に表現される。特に洗髪等による色落ちもほとんどなく、しっかりと染色されるのである(特許文献2参照)。
また、本発明は、酸化染料の酸化重合で形成された高分子の一部又は全部が、日光等の紫外線によって壊れることを防ぎ、染色された毛髪が変色することを抑制することができ、仕上がりの色を長期間維持することができる酸化染料の退色防止剤、染毛後の退色防止剤及び該退色防止剤を含有する酸化染毛剤組成物を提供することを目的とする。
<1> オウバク抽出物、ジユ抽出物、エイジツ抽出物、チンピ抽出物、アセンヤク抽出物、トウヒ抽出物、サルビア抽出物、シラカバ抽出物、オウレン抽出物、トルメンチラ抽出物、及びペパーミント抽出物から選択される少なくとも1種を含有することを特徴とする酸性染料の退色防止剤である。
<2> オウバク抽出物及びジユ抽出物のいずれかを含有する前記<1>に記載の酸性染料の退色防止剤である。
<3> 酸性染料と、前記<1>から<2>のいずれかに記載の酸性染料の退色防止剤とを含有することを特徴とする酸性染毛料組成物である。
<4> 酸性染料が、紫色401号、赤色102号、赤色106号、黄色4号、及び橙色205号から選択される少なくとも1種である前記<3>に記載の酸性染毛料組成物である。
<5> 酸性染料の退色防止剤の含有量が0.01質量%〜20質量%である前記<3>から<4>のいずれかに記載の酸性染毛料組成物である。
<6> ガイヨウ抽出物、アセンヤク抽出物、トルメンチラ抽出物、及びオトギリソウ抽出物から選択される少なくとも1種を含有することを特徴とする酸化染料の退色防止剤である。
<7> ガイヨウ抽出物、アセンヤク抽出物、トルメンチラ抽出物、及びオトギリソウ抽出物から選択される少なくとも1種を含有することを特徴とする染毛後の退色防止剤である。
<8> 酸化染料と、前記<6>に記載の酸化染料の退色防止剤又は前記<7>に記載の染毛後の退色防止剤とを含有することを特徴とする酸化染毛剤組成物である。
<9> 酸化防止剤を更に含有する前記<8>に記載の酸化染毛剤組成物である。
<10> 退色防止剤の含有量が0.01質量%〜20質量%である前記<8>から<9>のいずれかに記載の酸化染毛剤組成物である。
また、本発明の酸化染料の退色防止剤、又は染毛後の退色防止剤を含む酸化染毛剤組成物によれば、酸化染料の酸化重合で形成された高分子の一部又は全部が、日光等の紫外線によって壊れることを防ぎ、染色された毛髪が変色することを抑制することができ、仕上がりの色を長期間維持することができる。
本発明の酸性染料の退色防止剤は、オウバク抽出物、ジユ抽出物、エイジツ抽出物、チンピ抽出物、アセンヤク抽出物、トウヒ抽出物、サルビア抽出物、シラカバ抽出物、オウレン抽出物、トルメンチラ抽出物、及びペパーミント抽出物から選択される少なくとも1種を含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
本発明の酸性染料の退色防止剤としては、これらの中でも、オウバク抽出物及びジユ抽出物のいずれかを含有することが好ましい。
前記オウバクは、ミカン科(Rutaceae)の植物であり、学名はPhellodendron amurense Ruprechtである。前記オウバク抽出物の抽出原料となる構成部位としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができ、例えば、葉、茎、花、根、樹皮、果実、果皮、果核、又はこれらの混合物が挙げられ、これらの中でも、樹皮が特に好ましい。
前記ジユ抽出物は、バラ科の植物ワレモコウの生薬名であり、学名はSanguisorba officinalis Linneであり、根及び根茎を抽出原料として得られた抽出物である。
前記エイジツ抽出物は、バラ科植物・ノイバラ(学名:Rosa multiflora)の成熟果実を乾燥させたものを抽出原料として得られた抽出物である。
前記チンピ抽出物は、ミカン科シトラス属の植物の果皮の抽出物が主として用いられる。具体的には、例えば陳皮(チンピ)の抽出物が挙げられる。
前記アセンヤク抽出物は、アセンヤク(Uncaria gambir Roxburgh)の葉及び若い枝などを抽出原料として用いたものである。
前記トウヒ(橙皮)抽出物は、Citrus aurantium L.又はダイダイCitrus aurantium L.var daidai Makinoの成熟した果皮を乾燥したものを抽出原料として用いたものである。
サルビアは、シソ科の植物であり、学名はSalvia officinalisである。抽出原料となる構成部位としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができ、例えば、葉、茎、根、花、果実、果皮、果核、全草、又はこれらの混合物などが挙げられ、これらの中でも、葉が特に好ましい。
シラカバは、カバノキ科植物シラカバ(学名:Betula alba)であり、抽出原料として用いるシラカバの構成部位については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば花蕾部、葉部、枝部、種子、樹皮、根部等を用いることができる。これらの構成部位のうち、特に樹皮を抽出原料として用いることが好ましい。
前記オウレン抽出物は、キンポウゲ科に属するオウレン(Coptis japonica Makino)の根茎などを抽出原料として用いることが好ましい。
前記トルメンチラ抽出物は、バラ科のトルメンチラ(Potentilla tormentilla vulgaris)の根などを抽出原料として用いた抽出物である。
前記ペパーミント抽出物は、ペパーミント(学名:Mentha piperita)は、別名セイヨウハッカとも呼ばれ、シソ科に属する多年生草本植物である。ペパーミントは生のまま食用に用いたり、お茶として飲用されたりしている他、そのエキスが飲料、カクテル、ガムなどに利用されている。ペパーミントは、ヨーロッパ、アメリカなどの世界各地で栽培されており、これらの地域から容易に入手可能である。抽出原料としては、ペパーミントの葉部及び地上部などを使用することができる。
具体的には、抽出溶媒を満たした処理槽内に、前記各抽出原料を投入し、更に必要に応じて時々攪拌しながら、30分〜4時間静置して可溶性成分を溶出した後、ろ過して固形物を除去し、得られた抽出液から抽出溶媒を留去し、乾燥することにより抽出物を得ることができる。抽出溶媒量は通常、抽出原料の5〜15倍量(質量比)である。抽出条件は、抽出溶媒として水を用いた場合には、通常50℃〜95℃にて1〜4時間程度である。また、抽出溶媒として水とエタノールとの混合溶媒を用いた場合には、通常40℃〜80℃にて30分間〜4時間程度である。なお、溶媒で抽出することにより得られる抽出液は、抽出溶媒が安全性の高いものであれば、そのまま本発明の酸性染料に対する退色防止剤として用いることができる。
なお、前記酸性染料に対する退色防止作用には、変色防止作用も含まれる。
本発明の酸性染料の退色防止剤は、酸性染料による染色前、及び酸性染料による染色後のいずれかに用いられる。
酸性染料による染色前に用いる方法としては、例えば後述する酸性染毛料組成物などの態様が挙げられる。
酸性染料による染色後に用いる方法としては、例えば対象物に本発明の酸性染料の退色防止剤を含む水溶液を塗布し、乾燥する方法などが挙げられる。
本発明の酸性染毛料組成物は、酸性染料と、本発明の前記酸性染料の退色防止剤とを含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
これらの中でも、汎用的に染毛料の調色に使用される点から紫色401号、赤色102号、赤色106号、黄色4号、橙色205号が特に好ましい。
前記酸性染料の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、組成物中0.001質量%〜10質量%が好ましく、0.05質量%〜5質量%がより好ましい。前記含有量が、0.001質量%未満であると、毛髪を十分に染毛することができないことがあり、10質量%を超えても、それ以上の染毛効果が望めなく、均染性に劣る場合がある。
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば増粘剤、酸、有機溶媒、油脂類、エステル類、多価アルコール、キレート剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、界面活性剤、防腐剤、香料、などが挙げられる。
本発明の酸化染料の退色防止剤は、ガイヨウ抽出物、アセンヤク抽出物、トルメンチラ抽出物、及びオトギリソウ抽出物から選択される少なくとも1種を含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
本発明の染毛後の退色防止剤は、ガイヨウ抽出物、アセンヤク抽出物、トルメンチラ抽出物、及びオトギリソウ抽出物から選択される少なくとも1種を含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
ガイヨウは、キク科(Compositae)の植物であり、学名はArtemisia princeps Pampaniniである。前記ガイヨウの構成部位としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば葉、茎、花、地上部、全草又はこれらの混合物が挙げられ、これらの中でも、葉が特に好ましい。
前記アセンヤク抽出物は、前記酸性染料の退色防止剤と同様である。
前記トルメンチラ抽出物は、前記酸性染料の退色防止剤と同様である。
前記オトギリソウ抽出物は、オトギリソウ科に属するオトギリソウ(Hypericum erectum Thumb)又はセイヨウオトギリソウ(Hypericum perforatum L.)の全草などを原材料として用いる。
本発明の酸化染料の退色防止剤は、酸化染料を染色前及び染色後のいずれかに用いることが好ましい。
酸化染料を染色前に用いる方法としては、例えば後述する酸化染毛剤組成物などの態様が挙げられる。
酸化染料を染色後に用いる方法、又は染毛後の退色防止剤の使用方法としては、例えば対象物に本発明の酸化染料の退色防止剤を含む水溶液を塗布し、乾燥する方法などが挙げられる。
なお、前記酸化染料に対する退色防止作用には、変色防止作用も含まれる。
本発明の酸化染毛剤組成物は、酸化染料と、本発明の前記酸化染料の退色防止剤又は染毛後の退色防止剤とを含有し、酸化防止剤、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
本発明の酸化染毛剤組成物は、酸化染料を含有する第1剤と、酸化剤を含有する第2剤とからなる2剤型であることが好ましい。
この場合、本発明の前記酸化染料の退色防止剤又は染毛後の退色防止剤は、第一剤に含有させてもよく、第二剤に含有させてもよい。
酸化染料としては、染料中間体及びカップラーが挙げられ、これらは、それぞれ単独で用いてもよく、併用してもよい。
前記酸化防止剤の含有量は、0.01質量%〜10質量%が好ましく、0.1〜5.0質量%がより好ましい。
第2剤は、酸化剤を含有する。酸化剤は、第2剤に酸化力を付与する成分である。酸化剤の具体例としては、過酸化水素、過酸化尿素、過硫酸塩、過ホウ酸塩、過炭酸塩、臭素酸塩、過ヨウ素酸塩などが挙げられ、これらは、それぞれ単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
本発明の酸化染毛剤組成物は、使用時のpHが6.0〜10.0であることが好ましい。
−染料溶液の調製−
容器に各染料(紫色401号、赤色102号、赤色106号、黄色4号、橙色205号)0.1gをそれぞれ量り取り加えた。そこに、ビューライトNA−25S(三洋化成工業株式会社製)0.2g、ベンジルアルコール8.0g、エタノール20g、及び精製水67.7gを加えた。更に50質量%乳酸を4.0g添加し、澄明になるまで撹拌した。以上により、紫色401号、赤色102号、赤色106号、黄色4号、及び橙色205号の染料溶液を調製した。
・紫色401号(アリスロールパープル C.I.60730、キシ化成株式会社製)
・赤色102号(ニューコクシン C.I.16255、キシ化成株式会社製)
・赤色106号(アシッドレッド C.I.45100、キシ化成株式会社製)
・黄色4号(タートラジン C.I.19140、キシ化成株式会社製)
・橙色205号(オレンジII C.I.15510、キシ化成株式会社製)
調製した各染料溶液に、下記No.1〜30の抽出液をそれぞれ1質量%添加し、試験溶液とした。また、同時にコントロールとして精製水を1質量%添加したものを調製した。
−抽出液−
・No.1:アルニカ抽出液(丸善製薬株式会社製)
・No.2:エイジツ抽出液(丸善製薬株式会社製)
・No.3:オウバク抽出液(丸善製薬株式会社製)
・No.4:ガイヨウ抽出液(丸善製薬株式会社製)
・No.5:キンギンカ抽出物(丸善製薬株式会社製)
・No.6:ゲンノショウコ抽出物(丸善製薬株式会社製)
・No.7:センブリ抽出液(丸善製薬株式会社製)
・No.8:チンピ抽出液(丸善製薬株式会社製)
・No.9:ラベンダー抽出液(丸善製薬株式会社製)
・No.10:紅茶抽出液(丸善製薬株式会社製)
・No.11:トウヒ抽出液(丸善製薬株式会社製)
・No.12:ニンドウ抽出液(丸善製薬株式会社製)
・No.13:ベニバナ抽出液(丸善製薬株式会社製)
・No.14:ホップ抽出液(丸善製薬株式会社製)
・No.15:緑茶抽出液(丸善製薬株式会社製)
・No.16:ジユ抽出液(丸善製薬株式会社製)
・No.17:ウーロン茶抽出液(丸善製薬株式会社製)
・No.18:アセンヤク抽出液(丸善製薬株式会社製)
・No.19:チョウジ抽出液(丸善製薬株式会社製)
・No.20:サルビア抽出液(丸善製薬株式会社製)
・No.21:キナ抽出液(丸善製薬株式会社製)
・No.22:シラカバ抽出液(丸善製薬株式会社製)
・No.23:オウレン抽出液(丸善製薬株式会社製)
・No.24:トルメンチラ抽出液(丸善製薬株式会社製)
・No.25:ビワ抽出液(丸善製薬株式会社製)
・No.26:エンメイソウ抽出液(丸善製薬株式会社製)
・No.27:ペパーミント抽出液(丸善製薬株式会社製)
・No.28:ユキノシタ抽出液(丸善製薬株式会社製)
・No.29:ジュウヤク抽出液(丸善製薬株式会社製)
・No.30:オトギリソウ抽出液(丸善製薬株式会社製)
調製した試験溶液及びコントロール溶液に下記の紫外線照射条件で、紫色401号、赤色102号、赤色106号、黄色4号、及び橙色205号について、それぞれ一定時間紫外線を照射後、各試験溶液の色相変化について、紫外線照射処理を行っていない試験溶液及びコントロールと比較し、目視で確認して、下記基準で評価した。結果を表1及び図1〜図3に示す。なお、図1〜図3のカラー写真を別途提出しました。
−紫外線照射条件−
・ランプ:東芝蛍光ランプFL20SBLB
・紫外線強度:UV−A 3.6mW/cm2
:UV−B 1.3mW/cm2
・照射時間:紫色301号 45時間
:赤色102号 36時間
:赤色106号 12時間
:黄色4号 114時間
:橙色205号 183時間
〔評価基準〕
○:強い退色防止効果あり
×:弱い退色防止効果、又は退色防止効果なし
No.2のエイジツ抽出液は、4種類の染料において、強い退色防止効果が認められた。
No.8のチンピ抽出液、及びNo.18のアセンヤク抽出液は、3種類の染料において、強い退色防止効果が認められた。
No.11のトウヒ抽出液、No.20のサルビア抽出液、No.22のシラカバ抽出液、No.23のオウレン抽出液、No.24のトルメンチラ抽出液、及びNo.27のペパーミント抽出液は、2種類の染料において、強い退色防止効果が認められた。
−酸性染料の紫外線による退色防止効果の経時変化−
実施例1で調製したNo.3のオウバク抽出液とNo.16のジユ抽出液と、コントロールとを用い、下記条件で紫外線を照射し、分光光度計にて経時的に各染料の最大吸収波長の吸光度を測定し、染料の残存率を求めた。結果を図4、図5、及び図6に示す。
染料として紫色401号、赤色106号、赤色102号の3種類を用いた。
・ランプ:東芝蛍光ランプFL20SBLB
・紫外線強度:UV−A 3.6mW/cm2
UV−B 1.3mW/cm2
各溶液1mLを正確に量り、50体積%のエタノールを加えて正確に10mLとしたものについて、分光光度計により各染料の極大吸収波長の吸光度を測定した。
・紫色401号:570.5nm
・赤色102号:512.0nm
・赤色106号:563.5nm
下記数式から染料の残存率を算出した。
<酸化染料の退色防止作用>
−酸化染料により染色した布の作製−
セタノール5.0質量%、ミリスチン酸イソプロピル1.0質量%、蜜蝋2.0質量%、ポリオキシエチレンオレイルアルコール2.0質量%、ラウリル硫酸ナトリウム1.0質量%、強アンモニア水7.0質量%、パラフェニレンジアミン1.0質量%、レゾルシン0.3質量%、メタアミノフェノール0.5質量%、無水亜硫酸塩0.5質量%、エデト酸塩0.2質量%、アスコルビン酸塩0.4質量%、及び精製水からなる第一液を調製した。
第二液として、リン酸でpH3.0に調整した過酸化水素5.8質量%水溶液を作製した。
次に、前記第一液と第二液を質量比が1:1になるように混合し、これを用いて布(JIS L0803;染色堅ろう度試験用添付白布)を染色した。
また、同時にコントロールとして精製水に20分間浸漬させ、タオルドライ後に完全に乾燥させた染色布も調製した。
その後、各染色布について下記紫外線照射条件で紫外線を照射した。紫外線照射後、各染色布の色変化について、下記の色差計で測定し、未処理の染色布の色調と比較した。結果を表2及び図7〜図9に示す。
・ランプ:STERILIZER 紫外線消毒器 EX−UV100
・紫外線強度:UV−A 28.2μW/cm2
:UV−B 0.18mW/cm2
・照射時間:2時間
実測値ΔEは3箇所の平均値で示した。
・色差計:ZE−2000(NIPPON DENSYOKU社製)
・投光レンズ:直径6mm
−酸性染毛剤−
・キサンタンガム・・・0.1質量%
・カルボキシビニルポリマー・・・2.0質量%
・べンジルアルコール・・・12.0質量%
・エタノール・・・15.0質量%
・N−メチルピロリドン・・・6.0質量%
・POE(20)オクチルドデシルエーテル・・・0.2質量%
・グリコール酸・・・3.0質量%
・No.3のオウバク抽出物・・・1.0質量%
・橙色205号・・・0.2質量%
・赤色102号・・・0.02質量%
・黄色4号・・・0.05質量%
・黒色401号・・・0.02質量%
・紫色401号・・・0.05質量%
・香料・・・0.1質量%
・精製水・・・残分(合計100質量%)
−酸性染毛剤−
・キサンタンガム・・・0.1質量%
・カルボキシビニルポリマー・・・2.0質量%
・べンジルアルコール・・・12.0質量%
・エタノール・・・15.0質量%
・N−メチルピロリドン・・・6.0質量%
・POE(20)オクチルドデシルエーテル・・・0.2質量%
・グリコール酸・・・3.0質量%
・No.16のジユ抽出物・・・1.0質量%
・橙色205号・・・0.2質量%
・赤色102号・・・0.02質量%
・黄色4号・・・0.05質量%
・黒色401号・・・0.02質量%
・紫色401号・・・0.05質量%
・香料・・・0.1質量%
・精製水・・・残分(合計100質量%)
−酸化染毛剤−
下記第1剤と下記第2剤を質量比1:1に混合して、酸化染毛剤を調製した。
<第1剤>
・パラフェニレンジアミン・・・1.0質量%
・セタノール・・・5.0質量%
・ミリスチン酸イソプロピル・・・1.0質量%
・蜜蝋・・・2.0質量%
・ポリオキシエチレンオレイルアルコール・・・2.0質量%
・ラウリル硫酸ナトリウム・・・1.0質量%
・強アンモニア水・・・7.0質量%
・レゾルシン・・・0.3質量%
・メタアミノフェノール・・・0.5質量%
・No.4のガイヨウ抽出物・・・5.0質量%
・アスコルビン酸・・・0.5質量%
・香料・・・適量
・精製水・・・適量
<第2剤>
・リン酸でpH3.0に調整した過酸化水素5.8質量%水溶液
−酸化染毛剤−
下記第1剤と下記第2剤を質量比1:1に混合して、酸化染毛剤を調製した。
<第1剤>
・パラフェニレンジアミン・・・1.0質量%
・セタノール・・・5.0質量%
・ミリスチン酸イソプロピル・・・1.0質量%
・蜜蝋・・・2.0質量%
・ポリオキシエチレンオレイルアルコール・・・2.0質量%
・ラウリル硫酸ナトリウム・・・1.0質量%
・強アンモニア水・・・7.0質量%
・レゾルシン・・・0.3質量%
・メタアミノフェノール・・・0.5質量%
・No.18のアセンヤク抽出物・・・5.0質量%
・アスコルビン酸・・・0.5質量%
・香料・・・適量
・精製水・・・適量
<第2剤>
・リン酸でpH3.0に調整した過酸化水素5.8質量%水溶液
−酸化染毛剤−
下記第1剤と下記第2剤を質量比1:1に混合して、酸化染毛剤を調製した。
<第1剤>
・パラフェニレンジアミン・・・1.0質量%
・セタノール・・・5.0質量%
・ミリスチン酸イソプロピル・・・1.0質量%
・蜜蝋・・・2.0質量%
・ポリオキシエチレンオレイルアルコール・・・2.0質量%
・ラウリル硫酸ナトリウム・・・1.0質量%
・強アンモニア水・・・7.0質量%
・レゾルシン・・・0.3質量%
・メタアミノフェノール・・・0.5質量%
・No.24のトルメンチラ抽出物・・・5.0質量%
・アスコルビン酸・・・0.5質量%
・香料・・・適量
・精製水・・・適量
<第2剤>
・リン酸でpH3.0に調整した過酸化水素5.8質量%水溶液
−酸化染毛剤−
下記第1剤と下記第2剤を質量比1:1に混合して、酸化染毛剤を調製した。
<第1剤>
・パラフェニレンジアミン・・・1.0質量%
・セタノール・・・5.0質量%
・ミリスチン酸イソプロピル・・・1.0質量%
・蜜蝋・・・2.0質量%
・ポリオキシエチレンオレイルアルコール・・・2.0質量%
・ラウリル硫酸ナトリウム・・・1.0質量%
・強アンモニア水・・・7.0質量%
・レゾルシン・・・0.3質量%
・メタアミノフェノール・・・0.5質量%
・No.30のオトギリソウ抽出物・・・5.0質量%
・アスコルビン酸・・・0.5質量%
・香料・・・適量
・精製水・・・適量
<第2剤>
・リン酸でpH3.0に調整した過酸化水素5.8質量%水溶液
また、本発明の酸化染料の退色防止剤又は染毛後の退色防止剤は、優れた紫外線変色抑制作用を備えているので、各種酸化染毛剤組成物などに好適に用いられる。
Claims (10)
- ジユ抽出物、エイジツ抽出物、アセンヤク抽出物、トウヒ抽出物、サルビア抽出物、シラカバ抽出物、オウレン抽出物、トルメンチラ抽出物、及びペパーミント抽出物から選択される少なくとも1種を含有することを特徴とする酸性染料の退色防止剤。
- ジユ抽出物を含有する請求項1に記載の酸性染料の退色防止剤。
- 酸性染料と、請求項1から2のいずれかに記載の酸性染料の退色防止剤とを含有することを特徴とする酸性染毛料組成物。
- 酸性染料が、紫色401号、赤色102号、赤色106号、黄色4号、及び橙色205号から選択される少なくとも1種である請求項3に記載の酸性染毛料組成物。
- 酸性染料の退色防止剤の含有量が0.01質量%〜20質量%である請求項3から4のいずれかに記載の酸性染毛料組成物。
- ガイヨウ抽出物、及びトルメンチラ抽出物から選択される少なくとも1種を含有することを特徴とする酸化染料の退色防止剤。
- ガイヨウ抽出物、アセンヤク抽出物、トルメンチラ抽出物、及びオトギリソウ抽出物から選択される少なくとも1種を含有することを特徴とする染毛後の退色防止剤。
- 酸化染料と、請求項6に記載の酸化染料の退色防止剤とを含有することを特徴とする酸化染毛剤組成物。
- 酸化防止剤を更に含有する請求項8に記載の酸化染毛剤組成物。
- 退色防止剤の含有量が0.01質量%〜20質量%である請求項8から9のいずれかに記載の酸化染毛剤組成物。
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