JP5403740B2 - 焼成ペースト組成物 - Google Patents
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Description
以下、本発明を詳細に説明する。
これらの非環状アセタール構造単位を有する樹脂(A)を用いることで、本発明の焼成ペースト組成物は、低温、短時間で焼成することが可能となり、焼結後の残留炭素量を大幅に低減させることが可能となる。
また、粉体(B)を適度に分散させることができるとともに、安定した印刷性能を実現することができる。
更に、上記R1、R2及びR3としては、一般式(5)〜(14)に示す構造単位中の水素をアルキル基、水酸基、カルボキシル基、エステル基、アルコキシ基、アミノ基、アミド基等で置換したものを用いてもよい。
なお、上記化合物(a2)には、ビニル基と酸素原子とが結合している部分を2箇所有する化合物も含む。
上記セルロース誘導体としては、例えば、エチルセルロール、ニトロセルロース等が挙げられる。
上記水酸基含有(メタ)アクリレート共重合体としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート共重合体、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート共重合体、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート共重合体、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート共重合体、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート共重合体、ポリテトラメチレングリコールモノ(メタ)アクリレート共重合体等が挙げられる。
上記重合溶剤としては、上述した各成分を均一に重合反応することが可能であり、水酸基、フェノール性水酸基、カルボキシル基、アミノ基等の活性水素を含有する官能基を有しない溶剤が好ましい。
上記重合溶剤としては、例えば、芳香族系溶剤、脂肪族系溶剤、エステル系溶剤、エーテル系溶剤、ケトン系溶剤、テルペン系溶剤等が挙げられる。
上記脂肪族系溶剤としては、例えば、ペンタン、イソペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサン、石油エーテル等が挙げられる。
上記エステル系溶剤としては、例えば、蟻酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等が挙げられる。
上記エーテル系溶剤としては、例えば、ジエチルエーテル、メチル−tert−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ブチルカルビトールアセテート等が挙げられる。
上記ケトン系溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等が挙げられる。
上記テルペン系溶剤としては、例えば、α−ピネン、β−ピネン、カンフェン、p−シメン、リモネン、テルピノーレン、α−テルピネン、γ−テルピネン、イソボロニルアセテート、α−テルピニルアセテート、カンファー、ピナン、メンタン、メンテン等が挙げられる。
上記酸触媒としては、例えば、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、カンファー(しょうのう)スルホン酸、パラトルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、スルホン化ポリスチレン及びその架橋樹脂、硫酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、トリブロモ酢酸、メチルリン酸、ジメチルリン酸、エチルリン酸、ジフェニルフォスフェート、リン酸、ヨウ化水素等が挙げられる。
また、上記酸触媒の除去を目的として、塩基を用いてもよい。
上記塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、ピリジン、メチルピリジン、2−アミノフェノール、3−アミノフェノール、4−アミノフェノール等が挙げられる。
上記分子量調整剤としては、例えば、水酸基を含まないモノビニルエーテル、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、2−クロロエチルビニルエーテル等が挙げられる。
上記モノオールとしては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、ヘキサノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリプロピレングリコールモノメチルエーテル、ポリテトラメチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ポリエチレングリコールモノブチルエーテル、ポリプロピレングリコールモノブチルエーテル、ポリテトラメチレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。
また、上記非環状アセタール構造単位を有する樹脂(A)を重合する場合、重合性組成物の含水量の好ましい上限は1000ppmである。上記重合性組成物の含水量が1000ppmを超えると、水による付加反応が著しくなり、樹脂(A)の数平均分子量を上げることが困難となることがある。なお、重合中の含水量を低く抑えるために、水酸基と反応性が低いモレキュラーシーブス、シリカゲル等の脱水材や、吸水材を適宜添加してもよい。
反応終了後、常法により重合溶剤や残存モノマーを減圧下除去して、得られた樹脂(A)を取り出したり、樹脂が不溶の溶媒を使用して再沈澱処理を行ったりすることで樹脂を単離する。
上記粉体(B)としては、例えば、金粉、銀粉、銅粉、ニッケル粉、プラチナ粉、パラジウム粉の金属粉およびこれら合金粉、シリカ、アルミナ、ジルコニア、チタニア、亜鉛華、マグネシア、フェライト、ITO、ZTO、PZT、SBT、BLT、KNN、YAG等の金属酸化物、ソーダガラス、無アルカリガラス、硼珪酸鉛ガラス、硼珪酸ビスマス、硼珪酸亜鉛ガラス等のガラスフリット、窒化アルミ、窒化ケイ素、窒化ホウ素等の窒化物紛、蛍光体粉、シリコンカーバイド粉、チタン酸バリウム粉、半田粉、カーボンブラック、カーボンナノチューブ等の無機系粉体が挙げられる。
上記熱溶着樹脂粉としては、樹脂(A)の分解温度ではほとんど分解しない樹脂からなる微粒子を用いることができる。例えば、アクリル微粒子、ポリアクリロニトリル微粒子、ポリスチレン微粒子、ポリイミド微粒子、ベンゾグアナミン微粒子、ポリオレフィン微粒子等が挙げられる。また、これらの架橋性微粒子を用いてもよい。更に、溶着樹脂粒子と無機系粉体との複合粒子、例えば、コアシェル粒子、マイクロカプセル粒子、複合凝集粒子等を用いてもよい。
本発明の焼成ペースト組成物をスクリーン印刷に使用する場合、上記溶剤(C)として、1気圧における沸点が150〜280℃である溶剤を用いることが好ましい。上記1気圧における沸点が150〜280℃の溶剤としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、シクロヘキサノン、シクロヘキサノール、フルフラール、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルホルムアミド、1,2−プロパンジオール、ジメチルスルホキシド、o−クレゾール、1,2−エタンジオール、p−クレゾール、N−メチルピロリドン、m−クレゾール、ベンジルアルコール、ホルムアミド、ニトロベンゼン、アセトアミド、キノリン、炭酸エチレン、ジエチレングリコール、スクシノニトリル、テルピネオール、ジヒドロテルピネール、テキサノール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、ブチルトリグリコール、2−エチルヘキシルジグリコール、ベンジルジグリコール、プロピルプロピレングリコール、2−ブトキシエチルアセテート、メシルトリグリコール、フェニルプロピレングリコール、ジプロピレングリコール者メチルエーテル、フェニル酢酸メチル、フェニル酢酸エチル、安息香酸エチル、サリチル酸メチル、酪酸ブチル、ジイソブチルケトン、ジアセトンアルコール、メチルエチルジグリコール、ジメチルジグリコール、ブチルカルビトール、ブチルカルビトールアセテート、グリセリン等が挙げられる。
上記無機酸としては、例えば、硫酸、塩酸、硝酸等が挙げられる。
上記リン酸としては、例えば、ジメチルリン酸、メチルリン酸、エチルリン酸、ジエチルリン酸、ブチルリン酸、ジブチルリン酸、リン酸等が挙げられる。
上記スルホン酸としては、例えば、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等が挙げられる。
上記カルボン酸としては、例えば、酢酸、乳酸、酪酸、ブタン酸、ヘプタン酸、2−エチルヘキサン酸、オクチル酸、安息香酸、トリフルオロ酢酸等が挙げられる。
これらは組み合わせて用いてもよく、一分子中に異なる複数類の酸を含有する化合物を用いてもよい。
上記有機過酸化物としては特に限定されないが、本発明の焼成ペースト組成物に貯蔵安定性を付与させる必要がある場合には、10時間半減期温度が100℃以上であるものを用いることが好ましい。
上記10時間半減期温度が100℃以上の有機過酸化物としては、例えば、ハイドロキシパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、パーオキシケタール、パーオキシエステル等が挙げられる。
上記ジアルキルパーオキサイドとしては、例えば、ジクミルパーオキサイド、α、α’−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピルベンゼン)、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3等が挙げられる。
上記パーオキシケタールとしては、例えば、1,1−ビス(t−へキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、n−ブチル4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン等が挙げられる。
上記パーオキシエステルとしては、例えば、t−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシマレイン酸、t−ブチルパーオキシ3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウレート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(m−トルイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ヘキシルパーオキシベンゾエート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(m−ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ビス−t−ブチルパーオキシイソフタレート、t−ブチルパーオキシアリルモノカーボネート等が挙げられる。
また、攪拌時には、気泡を除くために減圧したり、ミキシング効率を上げるために、焼成ペースト組成物の温度を適宜調節したりしてもよい。
撹拌装置、温度計、コンデンサー及び窒素ガス導入管を備えた0.2リットルのフラスコに、充分に脱水したテトラヒドロフラン50g(100重量部)、及び、充分に脱水した4−ヒドロキシブチルビニルエーテル(丸善石油化学社製)50g(100重量部)を入れて撹拌し、0℃に冷却した後、パラトルエンスルホン酸一水和物の1%テトラヒドロフラン溶液5g(10重量部、固形分換算0.1重量部)を発熱に注意しながらゆっくり滴下した。滴下した後、5時間反応させた。
赤外吸収分析(IR)によって水酸基に起因する3500cm−1付近のピークがほぼ消失していることを確認後、イオン交換樹脂(オルガノ株式会社製、製品名 IRA 96SB AG)3重量部を添加してパラトルエンスルホン酸を除去した。最後にイオン交換樹脂をろ過し、n−ヘキサンで再沈後、減圧することによりn−ヘキサンを除去して非環状アセタール構造単位を有する樹脂(A)を得た。
得られた非環状アセタール構造単位を有する樹脂(A)について、カラムとしてカラムLF−804(SHOKO社製)を用い、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による分析を行うことにより、ポリスチレン換算による数平均分子量を求めた。結果を表1に示す。
実施例1において用いた4−ヒドロキシブチルビニルエーテルに代えて、(a1)、(a2)、(a3)を表1及び表2記載の仕込み比で、(a1)、(a2)、(a3)の合計が仕込量50gとなるように原料を添加した後、表1及び表2記載に記載した割合のテトラヒドロフランを仕込み、実施例1と同様の方法により樹脂(A)を合成した。
なお、実施例2では、樹脂(A)の合成に際して、4−ヒドロキシビニルエーテルとテトラヒドロフランとの1対1溶液を予め、モレキュラーシーブス3Aにより12時間、乾燥した後、0.2リットルのフラスコに入れた以外は、実施例1と同様にして樹脂(A)を合成した。また、実施例6及び実施例7については、モレキュラーシーブス3Aによる乾燥時間を調整することにより、数平均分子量を変更させた以外は実施例5と同様にして樹脂(A)を合成した。
更に、表1及び表2に示す組成の樹脂(A)及び原材料を用いた以外は実施例1と同様にして焼成ペースト組成物を作製した。
なお、銀粉としてはSPQ03S(三井金属社製)を用い、カーボンナノチューブとしては、Multi−Walled(和光純薬社製、粒子径40〜70nm)を用い、架橋有機粒子としてはミクロパールSP(積水化学工業社製)を用いた。
また、酸としてはノルマルヘキサン酸を用い、過酸化物としてはベンゾイルパーオキサイドを用いた。
撹拌装置、温度計、コンデンサー及び窒素ガス導入管を備えた0.2リットルのフラスコに、充分に脱水したテトラヒドロフラン50g(100重量部)、充分に脱水した4−ヒドロキシブチルビニルエーテル(丸善石油化学社製)50g(100重量部)を入れて撹拌し、充分に脱水したグリセリン(和光純薬社製)2g(4重量部)を入れて撹拌し、0℃に冷却した後、パラトルエンスルホン酸一水和物の1%テトラヒドロフラン溶液5g(10重量部、固形分換算0.1重量部)を発熱に注意しながらゆっくり滴下した。滴下した後、5時間反応させた。赤外吸収分析(IR)によって水酸基に起因する3500cm−1付近のピークがほぼ消失していることを確認後、イオン交換樹脂(オルガノ株式会社製、製品名 IRA 96SB AG)3重量部を添加してパラトルエンスルホン酸を除去した。最後にイオン交換樹脂をろ過し、n−ヘキサンで再沈後、減圧することによりn−ヘキサンを除去して非環状アセタール構造単位を有する樹脂(A)を得た。
得られた非環状アセタール構造単位を有する樹脂(A)について、カラムとしてカラムLF−804(SHOKO社製)を用い、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による分析を行うことにより測定したポリスチレン換算による数平均分子量は、52000であった。
得られた非環状アセタール構造単位を有する樹脂(A)15重量部、テルピネオール35重量部、平均粒子径2.0μmのガラス微粒子(組成 SiO2:32.5%、B2O3:20.5%、ZnO:18%、Al2O3:10%、BaO:3.5%、Li2O:9%、Na2O:6%、SnO2:0.5%)150重量部を添加し、高速撹拌装置を用いて充分混練し、3本ロールミルで3回処理を行い、焼成ペースト組成物を作製した。
還流管を備えた1Lの三口フラスコに、モノマーとしてメチルメタクリレート50重量部、ヒドロキシエチルメタクリレート5重量部と溶剤としてトルエン300重量部を攪拌、混合した後、還流するまで昇温させた。還流後、AIBN(アゾビスイソブチロニトリル)10重量部をトルエン20重量部に溶解させた溶液を加え、重合を開始した。重合開始3時間後、室温まで冷却し、GPC分析によるポリスチレン換算で数平均分子量が3万のヒドロキシエチルメタクリレート共重合体を得た。その後、エバポレターを用いて、トルエンを除去して、固形樹脂を取り出した。
更に、撹拌装置、温度計、コンデンサー及び窒素ガス導入管を備えた0.2リットルのフラスコに、充分に脱水したテトラヒドロフラン50g(100重量部)、充分に脱水した4−ヒドロキシブチルビニルエーテル(丸善石油化学社製)50g(100重量部)を入れて撹拌し、上記で得られたヒドロキシエチルメタクリレート共重合体2g(4重量部)を入れて均一になるまで撹拌し0℃に冷却した後、パラトルエンスルホン酸一水和物の1%テトラヒドロフラン溶液5g(10重量部、固形分換算0.1重量部)を発熱に注意しながらゆっくり滴下した。滴下した後、5時間反応させた。赤外吸収分析(IR)によって水酸基に起因する3500cm−1付近のピークがほぼ消失していることを確認後、イオン交換樹脂(オルガノ株式会社製、製品名 IRA 96SB AG)3重量部を添加してパラトルエンスルホン酸を除去した。最後にイオン交換樹脂をろ過し、n−ヘキサンで再沈後、減圧することによりn−ヘキサンを除去して非環状アセタール構造単位を有する樹脂(A)を得た。
得られた非環状アセタール構造単位を有する樹脂(A)について、カラムとしてカラムLF−804(SHOKO社製)を用い、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による分析を行うことにより測定したポリスチレン換算による数平均分子量は、89000であった。
得られた非環状アセタール構造単位を有する樹脂(A)15重量部、テルピネオール35重量部、平均粒子径2.0μmのガラス微粒子(組成 SiO2:32.5%、B2O3:20.5%、ZnO:18%、Al2O3:10%、BaO:3.5%、Li2O:9%、Na2O:6%、SnO2:0.5%)150重量部を添加し、高速撹拌装置を用いて充分混練し、3本ロールミルで3回処理を行い、焼成ペースト組成物を作製した。
撹拌装置、温度計、コンデンサー及び窒素ガス導入管を備えた0.2リットルのフラスコに、充分に脱水したテトラヒドロフラン50g(100重量部)、充分に脱水した4−ヒドロキシブチルビニルエーテル(丸善石油化学社製)50g(100重量部)を入れて撹拌し、上記で得られたポリビニルブチラール(積水化学社製BM−1)2g(4重量部)を入れて均一になるまで撹拌し0℃に冷却した後、パラトルエンスルホン酸一水和物の1%テトラヒドロフラン溶液5g(10重量部、固形分換算0.1重量部)を発熱に注意しながらゆっくり滴下した。滴下した後、5時間反応させた。赤外吸収分析(IR)によって水酸基に起因する3500cm−1付近のピークがほぼ消失していることを確認後、イオン交換樹脂(オルガノ株式会社製、製品名 IRA 96SB AG)3重量部を添加してパラトルエンスルホン酸を除去した。最後にイオン交換樹脂をろ過し、n−ヘキサンで再沈後、減圧することによりn−ヘキサンを除去して非環状アセタール構造単位を有する樹脂(A)を得た。
得られた非環状アセタール構造単位を有する樹脂(A)について、カラムとしてカラムLF−804(SHOKO社製)を用い、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による分析を行うことにより測定したポリスチレン換算による数平均分子量は、105000であった。
得られた非環状アセタール構造単位を有する樹脂(A)15重量部、テルピネオール35重量部、平均粒子径2.0μmのガラス微粒子(組成 SiO2:32.5%、B2O3:20.5%、ZnO:18%、Al2O3:10%、BaO:3.5%、Li2O:9%、Na2O:6%、SnO2:0.5%)150重量部を添加し、高速撹拌装置を用いて充分混練し、3本ロールミルで3回処理を行い、焼成ペースト組成物を作製した。
実施例8で得られた非環状アセタール構造単位を有する樹脂(A)35重量部、トルエン60重量部、平均粒子径1.0μmのアルミナ微粒子150重量部を添加し、高速撹拌装置を用いて充分混練し、ビーズミルで処理を行い、キャスト用のペースト組成物を作製した。
離型処理されたポリエチレンテレフタレートフォルム上に、ペースト組成物をアプリケーターを用いて塗布し、その後、オーブンで100℃、30分間乾燥して、厚さ50μmのグリーンシートを得た。得られたグリーンシートは柔軟で、Φ150mmの樹脂管に巻きつけても、ひび等の亀裂は入らなかった。また、得られたグリーンシートをマッフル炉で350℃で10分間脱脂し、その後、1500℃まで昇温して、焼結させることで、緻密なアルミナ基板を得ることができた。
実施例26で得られた非環状アセタール構造単位を有する樹脂(A)35重量部、トルエン60重量部、平均粒子径1.0μmのアルミナ微粒子150重量部を添加し、高速撹拌装置を用いて充分混練し、ビーズミルで処理を行い、キャスト用のペースト組成物を作製した。
離型処理されたポリエチレンテレフタレートフィルム上に、ペースト組成物をアプリケーターを用いて塗布し、その後、オーブンで100℃、30分間乾燥して、グリーンシートを得た。得られたグリーンシートは柔軟で、Φ150mmの樹脂管に巻きつけても、ひび等の亀裂は入らなかった。得られたグリーンシートをマッフル炉で350℃、10分間脱脂し、その後、1500℃まで昇温して、焼結させることで、緻密なアルミナ基板を得ることができた。
表2に示す組成のエチルセルロース及び原材料を用いた以外は実施例1と同様にして焼成ペースト組成物を作製した。
撹拌装置、温度計、コンデンサー及び窒素ガス導入管を備えた0.2リットルのフラスコに、充分に脱水した酢酸エチル50g(100重量部)、及び、充分に脱水した4−ヒドロキシブチルビニルエーテル(丸善石油化学社製)50g(100重量部)を入れて撹拌し、0℃に冷却した後、パラトルエンスルホン酸一水和物の1%酢酸エチル溶液10g(20重量部、固形分換算0.2重量部)を発熱に注意しながらゆっくり滴下した。滴下した後、5時間反応させた。
赤外吸収分析(IR)によって水酸基に起因する3500cm−1付近のピークがほぼ消失していることを確認後、トリエチルアミン0.1g(0.2重量部)を添加してパラトルエンスルホン酸を除去した。最後に酢酸エチルを減圧することにより除去して非環状アセタール構造単位を有する樹脂(A)を得た。
得られた非環状アセタール構造単位を有する樹脂(A)について、カラムとしてカラムLF−804(SHOKO社製)を用い、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による分析を行うことにより測定したポリスチレン換算による数平均分子量は、58000であった。
得られた非環状アセタール構造単位を有する樹脂(A)15重量部、ブチルカルビトールアセテート35重量部、マグネシア500A(宇部マテリアル社製)150重量部を添加し、高速撹拌装置を用いて充分混練し、3本ロールミルで3回処理を行い、焼成ペースト組成物を作製した。
撹拌装置、温度計、コンデンサー及び窒素ガス導入管を備えた0.2リットルのフラスコに、充分に脱水した酢酸エチル50g(100重量部)、及び、充分に脱水した4−ヒドロキシブチルビニルエーテル(丸善石油化学社製)50g(100重量部)を入れて撹拌し、0℃に冷却した後、(+)−しょうのう−10−スルホン酸の1%酢酸エチル溶液10g(20重量部、固形分換算0.2重量部)を発熱に注意しながらゆっくり滴下した。滴下した後、5時間反応させた。
赤外吸収分析(IR)によって水酸基に起因する3500cm−1付近のピークがほぼ消失していることを確認後、トリエチルアミン0.1g(0.2重量部)を添加してパラトルエンスルホン酸を除去した。最後に酢酸エチルを減圧することにより除去して非環状アセタール構造単位を有する樹脂(A)を得た。
得られた非環状アセタール構造単位を有する樹脂(A)について、カラムとしてカラムLF−804(SHOKO社製)を用い、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による分析を行うことにより測定したポリスチレン換算による数平均分子量は、60000であった。
得られた樹脂(A)を表3に示す原材料と配合し、実施例29と同様にして焼成ペースト組成物を作製した。
撹拌装置、温度計、コンデンサー及び窒素ガス導入管を備えた0.2リットルのフラスコに、充分に脱水した酢酸エチル50g(100重量部)、及び、充分に脱水した4−ヒドロキシブチルビニルエーテル(丸善石油化学社製)50g(100重量部)を入れて撹拌し、室温下、パラトルエンスルホン酸一水和物の1%酢酸エチル溶液3g(6重量部、固形分換算0.06重量部)を発熱に注意しながらゆっくり滴下した。滴下した後、5時間反応させた。
赤外吸収分析(IR)によって水酸基に起因する3500cm−1付近のピークがほぼ消失していることを確認後、トリエチルアミン0.03g(0.06重量部)を添加してパラトルエンスルホン酸を除去した。最後に酢酸エチルを減圧することにより除去して非環状アセタール構造単位を有する樹脂(A)を得た。
得られた非環状アセタール構造単位を有する樹脂(A)について、カラムとしてカラムLF−804(SHOKO社製)を用い、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による分析を行うことにより測定したポリスチレン換算による数平均分子量は、54000であった。
得られた樹脂(A)を表3に示す原材料と配合し、実施例29と同様にして焼成ペースト組成物を作製した。
撹拌装置、温度計、コンデンサー及び窒素ガス導入管を備えた0.2リットルのフラスコに、充分に脱水した酢酸エチル50g(100重量部)、及び、充分に脱水した4−ヒドロキシブチルビニルエーテル(丸善石油化学社製)50g(100重量部)を入れて撹拌し、室温下、パラトルエンスルホン酸一水和物の1%酢酸エチル溶液1g(2重量部、固形分換算0.02重量部)を発熱に注意しながらゆっくり滴下した。滴下した後、4時間反応させた。
赤外吸収分析(IR)によって水酸基に起因する3500cm−1付近のピークがほぼ消失していることを確認後、トリエチルアミン0.01g(0.02重量部)を添加してパラトルエンスルホン酸を除去した。最後に酢酸エチルを減圧することにより除去して非環状アセタール構造単位を有する樹脂(A)を得た。
得られた非環状アセタール構造単位を有する樹脂(A)について、カラムとしてカラムLF−804(SHOKO社製)を用い、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による分析を行うことにより測定したポリスチレン換算による数平均分子量は、55000であった。
得られた樹脂(A)を表3に示す原材料と配合し、実施例29と同様にして焼成ペースト組成物を作製した。
撹拌装置、温度計、コンデンサー及び窒素ガス導入管を備えた0.2リットルのフラスコに、充分に脱水した酢酸エチル50g(100重量部)、及び、充分に脱水した4−ヒドロキシブチルビニルエーテル(丸善石油化学社製)50g(100重量部)を入れて撹拌し、60℃でパラトルエンスルホン酸一水和物の1%酢酸エチル溶液1g(2重量部、固形分換算0.02重量部)を発熱に注意しながらゆっくり滴下した。滴下した後、4時間反応させた。
赤外吸収分析(IR)によって水酸基に起因する3500cm−1付近のピークがほぼ消失していることを確認後、トリエチルアミン0.01g(0.02重量部)を添加してパラトルエンスルホン酸を除去した。最後に酢酸エチルを減圧することにより除去して非環状アセタール構造単位を有する樹脂(A)を得た。
得られた非環状アセタール構造単位を有する樹脂(A)について、カラムとしてカラムLF−804(SHOKO社製)を用い、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による分析を行うことにより測定したポリスチレン換算による数平均分子量は、55000であった。
得られた樹脂(A)を表3に示す原材料と配合し、実施例29と同様にして焼成ペースト組成物を作製した。
実施例29において得られた樹脂(A)を表3に示す原材料と配合して、高速撹拌装置を用いて充分混練し、3本ロールミルで3回処理を行うことにより、焼成ペースト組成物を作製した。
実施例29において用いた4−ヒドロキシブチルビニルエーテルに代えて、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル及び2−ヒドロキシエチルビニルエーテルを表3記載の仕込み比で、(a1)の合計重量部が100重量部(仕込量50g)となるように、酢酸エチルを100重量部を仕込み、実施例29と同様の方法により樹脂(A)を合成した。
得られた樹脂(A)を表3に示す原材料と配合し、実施例29と同様にして焼成ペースト組成物を作製した。
実施例及び比較例で得られた非環状アセタール構造単位を有する樹脂(A)及び焼成ペースト組成物について、以下の方法により評価を行った。
実施例及び比較例で作製した非環状アセタール構造単位を有する樹脂について、熱分解装置(TAインスツルメンツ社製「simultaneousSDT2960」)を用いて、空気雰囲気下にて昇温速度10℃/minで500℃まで加熱した場合における非環状アセタール構造単位を有する樹脂の初期重量の50重量%が熱分解した温度、及び、300℃到達時に残率を測定し、表1及び表2に示した。
得られた焼成ペースト組成物を、スクリーン印刷機を用いてガラス基板上に塗工し、150℃オーブン中で60分養生し、焼成ペースト組成物中の溶剤を蒸発させ、ガラス粒子層を得た。得られたガラス粒子層を、マッフル炉で300及び350℃で30分加熱してバインダー樹脂を脱脂した。得られた粒子層を目視にて確認し、バインダー樹脂の分解痕跡の有無を以下の基準で評価した。バインダー樹脂の分解痕跡がない場合を「○」、バインダー樹脂の分解痕跡がある場合を「×」とした。
更に、脱脂した無機粉を回収し、炭素−硫黄分析装置(堀場製作所製 EMIA−820)により脱脂後の残留炭素分を評価した。
得られた焼成ペースト組成物を、スクリーン印刷機とパターンサイズ50mm×50mmのスクリーン版を用いて印刷することにより、ガラス基板上で印刷テストを行った。
具体的には、得られた被塗物を100℃×30分、溶剤を乾燥させた後、厚みを測定することにより行った。印刷は連続して行い、1回目、10回目、50回目の乾燥後の厚みを測定した。
Claims (9)
- 非環状アセタール構造単位を有する樹脂(A)、粉体(B)及び溶剤(C)を含有する焼成ペースト組成物であって、
前記非環状アセタール構造単位を有する樹脂(A)は、下記一般式(1)で表される構造単位を有する樹脂(A1)、下記一般式(3)及び(4)で表される構造単位を有する樹脂(A2)、又は、下記一般式(1)、(2)、(3)及び(4)で表される構造単位を有する樹脂(A3)であり、
前記非環状アセタール構造単位を有する樹脂(A)中の酸素原子数に対する炭素原子数の比は、2.3〜6.0である
ことを特徴とする焼成ペースト組成物。
- 非環状アセタール構造単位を有する樹脂(A)の数平均分子量は、1000〜100万であることを特徴とする請求項1記載の焼成ペースト組成物。
- 樹脂(A1)は、一分子中に1個のビニロキシ基と1個の水酸基とを有する化合物(a1)を含有する重合性組成物を重付加させることにより得られることを特徴とする請求項1又は2記載の焼成ペースト組成物。
- 樹脂(A2)は、一分子中に2個のビニロキシ基を有する化合物(a2)と、一分子中に2個の水酸基を有する化合物(a3)とを含有する重合性組成物を重付加させることにより得られ、かつ、前記重合性組成物中のビニロキシ基と水酸基とのモル比が0.8〜1.2であることを特徴とする請求項1又は2記載の焼成ペースト組成物。
- 樹脂(A3)は、一分子中に1個のビニロキシ基と1個の水酸基とを有する化合物(a1)と、一分子中に2個のビニロキシ基を有する化合物(a2)と、一分子中に2個の水酸基を有する化合物(a3)とを含有する重合性組成物を重付加させることにより得られ、かつ、前記重合性組成物中のビニロキシ基と水酸基とのモル比が0.8〜1.2であることを特徴とする請求項1又は2記載の焼成ペースト組成物。
- 粉体(B)は、ガラスフリット、蛍光体粉、金粉、銀粉、銅粉、ニッケル粉、プラチナ粉、ITO、GZO、YAG、MgO、ZnO、カーボン粉又はカーボンナノチューブであることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の焼成ペースト組成物。
- 粉体(B)は、熱溶着樹脂粉であることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の焼成ペースト組成物。
- 更に、分解促進剤(D)を含有することを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の焼成ペースト組成物。
- 請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載の焼成ペースト組成物を用いてなることを特徴とするグリーンシート。
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