JP5403050B2 - 自動変速機の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に搭載される自動変速機の制御装置に関する。
従来、車両に搭載される自動変速機にあっては、例えばエンジンからの動力がトルクコンバータを介して変速機構に伝達されるようになっており、摩擦係合要素としてのクラッチやブレーキの係合および解放を行い、複数のギア対によって形成される動力伝達経路が切り替えられて、シフトレンジおよび所望の変速段を形成するようになっている。
クラッチおよびブレーキは、油圧制御回路の一部を構成するソレノイドバルブおよびマニュアルバルブ等によって油圧経路が切り替えられることにより、その係合状態および解放状態が切り替えられるようになっている。
ここで、エンジンによって回転されるオイルポンプによって生成されたライン圧は、マニュアルバルブによって切り替えられて各油圧回路に供給されるようになっている。また、各油圧回路に供給されたライン圧は、マニュアルバルブの下流側で各油圧回路に設けられたソレノイドバルブによって調圧されて、クラッチやブレーキを作動させる油圧シリンダに供給されるようになっている。
このように、マニュアルバルブが作動すると各シフトレンジが形成されると同時に、油圧シリンダに供給される油圧が調圧されることによって、クラッチやブレーキは、その係合状態および解放状態のいずれか一方の作動状態に切り替えられるようになっている。
また、マニュアルバルブは、シフトレバーと連結部材を介して接続されており、シフトレバーの操作位置に応じて各シフトレンジを形成することが可能となっている。
近年、シフトレバーの操作位置に応じて電気的に変速制御を行ういわゆるシフト・バイ・ワイヤ方式が存在し、これに伴いマニュアルバルブを備えていない自動変速機も増加しつつある(例えば、特許文献1参照)。
この従来の特許文献1に記載された自動変速機にあっては、マニュアルバルブを備えていないため、電磁弁ロジックに基づいていずれのソレノイドバルブを作動させるか予め定められており、後進段等や所望の前進変速段を形成するために対応したソレノイドバルブを作動させるようになっている。これにより、従来の特許文献1に記載された自動変速機にあっては、各変速段等に対応したソレノイドバルブを作動させることにより、電磁弁ロジックに基づいたブレーキおよびクラッチを作動させて、後進段等や所望の前進変速段が形成されるようになっている。
このような従来のシフト・バイ・ワイヤ方式によってシフトレンジおよび変速段の変更が実現される自動変速機にあっては、マニュアルバルブを備えていないため、シフトレバーの操作位置に応じて設けられた複数のシフトセンサからの検出結果と前述した電磁弁ロジックとに基づいてECU(Electronic-Control-Unit)が各ソレノイドバルブを制御するようになっている。
特表2002−533631号公報
しかしながら、従来のマニュアルバルブを備えている自動変速機にあっては、ソレノイドバルブの故障が発生している状態でニュートラルレンジが形成される位置にシフトレバーが操作されても、マニュアルバルブによってソレノイドバルブに供給される元圧を遮断することができ、前進クラッチ等が係合してしまうといった不具合が生じないが、従来の特許文献1に記載された自動変速機の制御装置にあっては、マニュアルバルブを備えていないため、ソレノイドバルブの故障によって前進クラッチ等が係合してしまい、ニュートラルレンジが形成される位置にシフトレバーが操作されているにもかかわらず、駆動源からの駆動力が変速機構を介して車輪に伝達されてしまうという問題があった。
このように、マニュアルバルブを備えていない従来の特許文献1に記載された自動変速機の制御装置にあっては、車両が停止しているような低車速でソレノイドバルブの故障が発生するとユーザの意思に反した車両の挙動を招来するという問題があった。
特に、車両が走行中のときに前記ソレノイドの故障が発生して前進クラッチ等が係合し駆動源からの動力が車輪に伝達されても、元々走行しているため、このようなユーザの意思に反した車両の挙動の招来は生じないが、例えば低速であるときに問題となる。
本発明は、上述のような従来の問題を解決するためになされたもので、ソレノイドバルブの故障が発生している状態でニュートラルレンジが形成される位置にシフトレバーが操作された場合であっても、車両の走行状態に応じて摩擦係合要素が係合したままとなってしまうことを防止することができる自動変速機の制御装置を提供することを目的とする。
本発明に係る自動変速機の制御装置は、上記目的達成のため、(1)駆動源からの回転動力を入力する入力軸、車輪に前記回転動力を伝達する出力軸、係合状態および解放状態のいずれか一方の作動状態に切り替えられて前記入力軸から入力された回転を変速して前記出力軸から出力する複数の摩擦係合要素、を有する変速機構と、複数の操作位置のうち任意の操作位置に操作されることによりニュートラルレンジを含む複数のシフトレンジのうち任意のシフトレンジを選択する操作部材と、前記操作部材が操作された操作位置を検出する操作位置検出手段と、前記複数の摩擦係合要素に供給される作動油の油圧をそれぞれ調圧することによって、前記複数の摩擦係合要素の前記作動状態を切り替える複数の作動状態切替手段と、車両の車速を検出する車速検出手段と、前記作動状態切替手段に前記作動油を供給する供給状態および前記作動状態切替手段への前記作動油の供給を遮断する遮断状態のいずれか一方に切り替える供給状態切替手段と、前記操作位置検出手段によって検出された操作位置に基づいて前記複数のシフトレンジのうち選択されたシフトレンジを設定するとともに、前記操作部材が前記ニュートラルレンジを設定する操作位置に操作された場合に、前記車速検出手段によって検出された車速が所定車速より小さいとき、前記入力軸から前記出力軸に伝達される前記回転動力の伝達状態を非伝達状態となるよう前記供給状態切替手段を制御し、一方、前記車速検出手段によって検出された車速が所定車速以上であるとき、前記非伝達状態を形成するよう前記複数の作動状態切替手段を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
この構成により、本発明に係る自動変速機の制御装置は、車速検出手段によって検出された車速に応じて、制御手段が複数の作動状態切替手段および供給状態切替手段のいずれか一方を切り替えるよう制御することによって非伝達状態を形成するので、作動状態切替手段が故障によって摩擦係合要素の作動状態を切り替えることが不可能な状態となっても、例えば車両が停止しているような状態の場合には、供給状態切替手段によって作動状態切替手段への作動油の供給を遮断することができる。この結果、制御手段によってニュートラルレンジが設定されているにもかかわらず、駆動源からの回転動力が入力軸を介して出力軸に伝達されてしまうといったことがなく、運転者による操作部材の操作に反した車両の挙動を防止することができ、従来と比較してより安全性を高めることができる。
一方、本発明に係る自動変速機の制御装置は、例えば車両が走行しているような状態の場合には、複数の作動状態切替手段によって摩擦係合要素への作動油の供給を遮断することができる。この結果、制御手段によってニュートラルレンジが設定されている状態で、作動状態切替手段が故障によって摩擦係合要素の作動状態を切り替えることが不可能な状態となっても、車両が走行中であるため、運転者による操作部材の操作に反した車両の挙動とはならず、運転者に対して違和感を与えることを防止できるとともに、作動状態切替手段が故障していない場合には、制御手段によってニュートラルレンジからその他のシフトレンジに設定されたときに、供給状態切替手段によって摩擦係合要素への作動油の供給を遮断している場合と比較して、摩擦係合要素の即時の応答性を向上させることができる。
また、上記(1)に記載の自動変速機の制御装置において、(2)前記制御手段は、前記ニュートラルレンジを設定した場合に、前記車速検出手段によって検出された車速が所定車速より小さいとき、前記複数の作動状態切替手段および前記供給状態切替手段を切り替えるよう制御して前記非伝達状態を形成するようにし、一方、前記車速検出手段によって検出された車速が所定車速以上であるとき、前記複数の作動状態切替手段を切り替えるよう制御して前記非伝達状態を形成するようにしたことを特徴とする。
この構成により、本発明に係る自動変速機の制御装置は、車速検出手段によって検出された車速が所定車速より小さいとき、制御手段が複数の作動状態切替手段および供給状態切替手段を切り替えるよう制御することによって非伝達状態を形成するので、作動状態切替手段が故障によって摩擦係合要素の作動状態を切り替えることが不可能な状態となっても、例えば車両が停止しているような状態の場合には、供給状態切替手段によって作動状態切替手段への作動油の供給を遮断することができる。この結果、制御手段によってニュートラルレンジが設定されているにもかかわらず、駆動源からの回転動力が入力軸を介して出力軸に伝達されてしまうといったことがなく、運転者による操作部材の操作に反した車両の挙動を防止することができ、従来と比較してより安全性を高めることができる。また、供給状態切替手段の故障によって作動状態切替手段への作動油の供給を遮断することが不可能な状態となっても、複数の作動状態切替手段によって摩擦係合要素の作動状態を切り替えることが可能であるので、非伝達状態を形成することができる。
一方、本発明に係る自動変速機の制御装置は、車速検出手段によって検出された車速が所定車速以上であるとき、例えば車両が走行しているような状態の場合には、複数の作動状態切替手段によって摩擦係合要素への作動油の供給を遮断することができる。この結果、制御手段によってニュートラルレンジが設定されている状態で、作動状態切替手段が故障によって摩擦係合要素の作動状態を切り替えることが不可能な状態となっても、車両が走行中であるため、運転者による操作部材の操作に反した車両の挙動とはならず、運転者に対して違和感を与えることを防止できるとともに、作動状態切替手段が故障していない場合に、供給状態切替手段によって摩擦係合要素への作動油の供給を遮断している場合と比較して、摩擦係合要素の即時の応答性を向上させることができる。
また、上記(1)に記載の自動変速機の制御装置において、(3)前記制御手段は、前記非伝達状態を形成する際に前記複数の摩擦係合要素への前記作動油の供給を遮断するように少なくとも前記複数の作動状態切替手段および前記供給状態切替手段のいずれか一方を切り替えるよう制御することを特徴とする。
この構成により、本発明に係る自動変速機の制御装置は、非伝達状態を形成する際に複数の摩擦係合要素への作動油の供給を遮断するように少なくとも複数の作動状態切替手段および供給状態切替手段のいずれか一方を切り替えるよう制御するので、複数の摩擦係合要素の作動状態を係合状態から解放状態に切り替えることができる。
また、上記(1)に記載の自動変速機の制御装置において、(4)前記作動状態切替手段は、非通電状態で前記摩擦係合要素への前記作動油の供給を遮断する遮断状態となり、一方、通電状態で前記作動油を前記摩擦係合要素に供給する供給状態となるリニアソレノイドバルブによって構成されたことを特徴とする。
この構成により、本発明に係る自動変速機の制御装置は、摩擦係合要素の作動状態を制御手段によって出力される電気信号に応じて切り替えることができる。また、複数の作動状態切替手段が非通電状態で摩擦係合要素への作動油の供給を遮断することができるので、制御手段が不具合によってリニアソレノイドバルブに電気信号を出力できない状態になっても、摩擦係合要素への作動油の供給を遮断することができ、非伝達状態を形成することができる。
また、上記(1)に記載の自動変速機の制御装置において、(5)前記作動状態切替手段は、前記作動油を前記複数の摩擦係合要素に供給するための経路上において、前記供給状態切替手段よりも前記複数の摩擦係合要素側に設けられていることを特徴とする。
この構成により、本発明に係る自動変速機の制御装置は、作動状態切替手段が、作動油を複数の摩擦係合要素に供給するための経路上において、供給状態切替手段よりも複数の摩擦係合要素側に設けられているので、作動状態切替手段を切り替えて複数の摩擦係合要素への作動油の供給を遮断する場合には、供給状態切替手段を切り替えて複数の摩擦係合要素への作動油の供給を遮断する場合よりも、複数の摩擦係合要素の作動状態を素早く解放状態にすることができる。したがって、供給状態切替手段を切り替えて複数の摩擦係合要素への作動油の供給を遮断する場合と比較して、複数の摩擦係合要素の即時の応答性を向上させることができる。
本発明に係る自動変速機の制御装置は、上記目的達成のため、(6)駆動源からの回転動力を入力する入力軸、車輪に前記回転動力を伝達する出力軸、係合状態および解放状態のいずれか一方の作動状態に切り替えられて前記入力軸から入力された回転を変速して前記出力軸から出力する複数の摩擦係合要素、を有する変速機構と、複数の操作位置のうち任意の操作位置に操作されることによりニュートラルレンジを含む複数のシフトレンジのうち任意のシフトレンジを選択するシフトレバーと、前記シフトレバーが操作された操作位置を検出するシフトセンサと、前記複数の摩擦係合要素に供給される作動油の油圧をそれぞれ調圧することによって、前記複数の摩擦係合要素の前記作動状態を切り替える複数のリニアソレノイドバルブと、車両の車速を検出する車速センサと、前記リニアソレノイドバルブに前記作動油を供給する供給状態および前記リニアソレノイドバルブへの前記作動油の供給を遮断する遮断状態のいずれか一方の作動状態を取り得る切替バルブと、前記切替バルブの作動状態を切り替えるソレノイドバルブと、前記シフトセンサによって検出された操作位置に基づいて前記複数のシフトレンジのうち選択されたシフトレンジを設定するとともに、前記シフトレバーが前記ニュートラルレンジを設定する操作位置に操作された場合に、前記車速センサによって検出された車速が所定車速より小さいとき、前記入力軸から前記出力軸に伝達される前記回転動力の伝達状態を非伝達状態となるよう前記ソレノイドバルブを制御し、一方、前記車速センサによって検出された車速が所定車速以上であるとき、前記非伝達状態を形成するよう前記複数のリニアソレノイドバルブを制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
この構成により、本発明に係る自動変速機の制御装置は、車速センサによって検出された車速に応じて、電子制御ユニットが複数のリニアソレノイドバルブおよびソレノイドバルブのいずれか一方を切り替えるよう制御することによって非伝達状態を形成するので、リニアソレノイドバルブが故障によって摩擦係合要素の作動状態を切り替えることが不可能な状態となっても、例えば車両が停止しているような状態の場合には、ソレノイドバルブおよび切替バルブによってリニアソレノイドバルブへの作動油の供給を遮断することができる。この結果、電子制御ユニットによってニュートラルレンジが設定されているにもかかわらず、駆動源からの回転動力が入力軸を介して出力軸に伝達されてしまうといったことがなく、運転者によるシフトレバーの操作に反した車両の挙動を防止することができ、従来と比較してより安全性を高めることができる。
一方、本発明に係る自動変速機の制御装置は、例えば車両が走行しているような状態の場合には、複数のリニアソレノイドバルブによって摩擦係合要素への作動油の供給を遮断することができる。この結果、電子制御ユニットによってニュートラルレンジが設定されている状態で、リニアソレノイドバルブが故障によって摩擦係合要素の作動状態を切り替えることが不可能な状態となっても、車両が走行中であるため、運転者によるシフトレバーの操作に反した車両の挙動とはならず、運転者に対して違和感を与えることを防止できるとともに、リニアソレノイドバルブが故障していない場合には、電子制御ユニットによってニュートラルレンジからその他のシフトレンジに設定されたときに、ソレノイドバルブおよび切替バルブによって摩擦係合要素への作動油の供給を遮断している場合と比較して、摩擦係合要素の即時の応答性を向上させることができる。
また、上記(6)に記載の自動変速機の制御装置において、(7)前記制御手段は、前記ニュートラルレンジを設定した場合に、前記車速センサによって検出された車速が所定車速より小さいとき、前記複数のリニアソレノイドバルブおよび前記ソレノイドバルブを切り替えるよう制御して前記非伝達状態を形成するようにし、一方、前記車速センサによって検出された車速が所定車速以上であるとき、前記複数のリニアソレノイドバルブを切り替えるよう制御して前記非伝達状態を形成するようにしたことを特徴とする。
この構成により、本発明に係る自動変速機の制御装置は、車速センサによって検出された車速が所定車速より小さいとき、電子制御ユニットが複数のリニアソレノイドバルブおよびソレノイドバルブを切り替えるよう制御することによって非伝達状態を形成するので、リニアソレノイドバルブが故障によって摩擦係合要素の作動状態を切り替えることが不可能な状態となっても、例えば車両が停止しているような状態の場合には、ソレノイドバルブおよび切替バルブによってリニアソレノイドバルブへの作動油の供給を遮断することができる。この結果、電子制御ユニットによってニュートラルレンジが設定されているにもかかわらず、駆動源からの回転動力が入力軸を介して出力軸に伝達されてしまうといったことがなく、運転者によるシフトレバーの操作に反した車両の挙動を防止することができ、従来と比較してより安全性を高めることができる。また、ソレノイドバルブの故障によってリニアソレノイドバルブへの作動油の供給を遮断することが不可能な状態となっても、複数のリニアソレノイドバルブによって摩擦係合要素の作動状態を切り替えることが可能であるので、非伝達状態を形成することができる。
一方、本発明に係る自動変速機の制御装置は、車速センサによって検出された車速が所定車速以上であるとき、例えば車両が走行しているような状態の場合には、複数のリニアソレノイドバルブによって摩擦係合要素への作動油の供給を遮断することができる。この結果、電子制御ユニットによってニュートラルレンジが設定されている状態で、リニアソレノイドバルブが故障によって摩擦係合要素の作動状態を切り替えることが不可能な状態となっても、車両が走行中であるため、運転者によるシフトレバーの操作に反した車両の挙動とはならず、運転者に対して違和感を与えることを防止できるとともに、リニアソレノイドバルブが故障していない場合に、ソレノイドバルブおよび切替バルブによって摩擦係合要素への作動油の供給を遮断している場合と比較して、摩擦係合要素の即時の応答性を向上させることができる。
また、上記(6)に記載の自動変速機の制御装置において、(8)前記制御手段は、前記非伝達状態を形成する際に前記複数の摩擦係合要素への前記作動油の供給を遮断するように少なくとも前記複数のリニアソレノイドバルブおよび前記ソレノイドバルブのいずれか一方を切り替えるよう制御することを特徴とする。
この構成により、本発明に係る自動変速機の制御装置は、非伝達状態を形成する際に複数の摩擦係合要素への作動油の供給を遮断するように少なくとも複数のリニアソレノイドバルブおよびソレノイドバルブのいずれか一方を切り替えるよう制御するので、複数の摩擦係合要素の作動状態を係合状態から解放状態に切り替えることができる。
また、上記(6)に記載の自動変速機の制御装置において、(9)前記リニアソレノイドバルブは、非通電状態で前記摩擦係合要素への前記作動油の供給を遮断する遮断状態となるとともに、通電状態で前記作動油を前記摩擦係合要素に供給する供給状態となるリニアソレノイドバルブによって構成されたことを特徴とする。
この構成により、本発明に係る自動変速機の制御装置は、摩擦係合要素の作動状態を電子制御ユニットによって出力される電気信号に応じて切り替えることができる。また、複数のリニアソレノイドバルブが非通電状態で摩擦係合要素への作動油の供給を遮断することができるので、電子制御ユニットが不具合によってリニアソレノイドバルブに電気信号を出力できない状態になっても、摩擦係合要素への作動油の供給を遮断することができ、非伝達状態を形成することができる。
また、上記(6)に記載の自動変速機の制御装置において、(10)前記リニアソレノイドバルブは、前記作動油を前記複数の摩擦係合要素に供給するための経路上において、前記ソレノイドバルブよりも前記複数の摩擦係合要素側に設けられていることを特徴とする。
この構成により、本発明に係る自動変速機の制御装置は、リニアソレノイドバルブが、作動油を複数の摩擦係合要素に供給するための経路上において、ソレノイドバルブおよび切替バルブよりも複数の摩擦係合要素側に設けられているので、リニアソレノイドバルブを切り替えて複数の摩擦係合要素への作動油の供給を遮断する場合には、ソレノイドバルブを切り替えて複数の摩擦係合要素への作動油の供給を遮断する場合よりも、複数の摩擦係合要素の作動状態を素早く解放状態にすることができる。したがって、ソレノイドバルブを切り替えて複数の摩擦係合要素への作動油の供給を遮断する場合と比較して、複数の摩擦係合要素の即時の応答性を向上させることができる。
本発明によれば、ソレノイドバルブの故障が発生している状態でニュートラルレンジが設定される位置にシフトレバーが操作された場合であっても、車両の走行状態に応じて摩擦係合要素が係合したままとなってしまうことを防止することができる自動変速機の制御装置を提供することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る自動変速機の制御装置を搭載した車両の構成図である。 本発明の第1の実施の形態における自動変速機の構成を表す骨子図である。 本発明の第1の実施の形態における自動変速機の構成を模式的に表す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態における摩擦係合要素の作動状態を表す作動表である。 本発明の第1の実施の形態における各遊星歯車機構おける各構成要素の回転数比を変速段毎に表す速度線図である。 本発明の第1の実施の形態における油圧制御装置の構成を表す回路図である。 本発明の第1の実施の形態におけるソレノイドバルブの作動状態を表す作動表である。 本発明の第1の実施の形態における自動変速機の制御処理を表すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態における自動変速機の制御処理を表すフローチャートである。
符号の説明
3 シフトレバー(操作部材)
10 車両
11 エンジン
12 自動変速機
15 トルクコンバータ
20 変速機構
22 入力軸
24 第1セット
33 第2セット
56 出力軸
60 油圧制御装置
70 エンジン回転数センサ
71 吸入空気量センサ
72 スロットルセンサ
73 車速センサ(車速検出手段)
74 ブレーキセンサ
75 タービン回転数センサ
76 シフトセンサ(操作位置検出手段)
84〜89 油圧センサ
100 ECU(制御手段、電子制御ユニット)
101 メインマイクロコンピュータ
102 CPU
104 EEPROM
105 サブマイクロコンピュータ
130 So3ソレノイドバルブ(供給状態切替手段)
140 パーキングバルブ
150 切替バルブ(供給状態切替手段)
161〜166 SL1〜SL6リニアソレノイドバルブ(作動状態切替手段)
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
まず、図1を参照して、本実施の形態に係る車両10の概略構成について説明する。
図1に示すように、車両10は、駆動源としてのエンジン11と、エンジン11から出力された回転を自動的に変速する自動変速機12と、自動変速機12から出力された回転を路面に伝達する伝達機構14と、油圧によって自動変速機12を制御する油圧制御装置60と、油圧制御装置60を電気的に制御する電子制御装置を構成するECU100と、ECU100に検出した信号を出力する各種センサ70〜76を備えている。
エンジン11は、例えばガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの内燃機関により構成されており、シリンダによって形成される燃焼室を有している。エンジン11は、スロットルアクチュエータ5によって駆動されるスロットルバルブ6を介して燃焼室内に導入された空気とインジェクタ2から噴射された燃料との混合気を燃焼させるようになっている。この燃焼によりシリンダ内のピストンが押し下げられて、後述する出力軸としてのクランクシャフトが回転させられ、この回転が動力として自動変速機12に伝達されるようになっている。なお、駆動源として内燃機関の代わりに外燃機関を用いてもよい。またこの他に、駆動源として電動機等を用いてもよく、これを補助的に用いてもよい。
自動変速機12は、流体式伝動装置を構成するトルクコンバータ15と、有段式の変速機を構成する変速機構20とを含んで構成されている。ここで、本実施の形態に係る変速機構20は、本発明に係る変速機構に対応するとともに、本発明に係る自動変速機の制御装置の一部を構成する。
トルクコンバータ15は、エンジン11から動力が後述するクランクシャフトを介して入力するとともに、入力された動力をトルクを増大して後述する変速機構20に伝達するようになっている。なお、トルクコンバータ15の詳細な構成については、後で詳細に説明する。
変速機構20は、エンジン11から入力された回転動力を伝達する遊星歯車を有する歯車変速機構や係合状態と解放状態との間で作動状態が切り替えられる後述する複数の摩擦係合要素等を含んでおり、複数の摩擦係合要素の作動状態によって歯車変速機構の動力伝達経路が切り替えられる。このように、変速機構20は、動力伝達経路が切り替えられることにより、トルクコンバータ15から入力軸22に入力される回転を所定の変速比γで減速あるいは増速して出力軸56に出力するようになっている。変速機構20の出力軸56から出力される動力は、プロペラシャフト58、ディファレンシャル機構55およびドライブシャフト57L、57Rを介して、駆動輪59L、59Rに伝達される。変速機構20の構成については、後で詳細に説明する。
伝達機構14は、変速機構20の後述する出力軸56に連結されたプロペラシャフト58と、プロペラシャフト58から伝達された回転を分配するディファレンシャル機構55と、ディファレンシャル機構55と連結されたドライブシャフト57L、57Rと、ドライブシャフト57L、57Rから伝達された回転を路面に伝達する駆動輪59L、59Rとを備えている。ディファレンシャル機構55は、車両10がカーブ等を走行する場合に、駆動輪59Lと駆動輪59Rとの回転差を許容するようになっている。
油圧制御装置60は、エンジン11の回転によって駆動されるオイルポンプから排出された作動油の油路を形成する油圧制御回路や、後述する摩擦係合要素の作動状態を切り替えるためのソレノイドバルブSo1〜So3およびリニアソレノイドバルブSL1〜SL6を含んで構成されている。油圧制御装置60は、変速機構20の変速動作および後述するパーキングロック機構を制御するようになっている。油圧制御装置60の構成については、後に詳細に説明する。
ECU100は、主制御部を構成するメインマイクロコンピュータ101と、補助制御部を構成するサブマイクロコンピュータ105と、各種センサの電気信号を入力する入力ポート106と、メインマイクロコンピュータ101およびサブマイクロコンピュータ105によって出力された信号を油圧制御装置60やエンジン11に出力する出力ポート107と、を含んで構成され、これらは双方向性バス108を介して互いに接続されている。また、メインマイクロコンピュータ101は、CPU(Central-Processing-nit)102と、RAM(Random-Access-Memory)103と、EEPROM(Electrically-Erasable-Programmable-Read-Only-Memory)104と、を有している。
CPU102は、RAM103の一次記憶機能を利用しつつ、予めEEPROM104に記憶されたプログラムに従って、入力ポート106から図示しないADC(Analog-Digital-Converter)を介して入力された各種検出信号の処理等を実行することにより、エンジン11の出力制御、および自動変速機12の変速制御等を実行するようになっている。出力ポート107から出力された電気信号は、図示しないADCを介してエンジン11、ソレノイドバルブSo1〜So3、およびリニアソレノイドバルブSL1〜SL6等の制御対象に入力されるようになっている。
また、EEPROM104は、車速およびスロットル開度と自動変速機12の変速段とを対応させた変速線図をマップ化して記憶している。したがって、ECU100のCPU102は、後述する車速センサおよびスロットルセンサの検出信号とEEPROM104に記憶された変速線図とに基づいて自動変速機12の変速段を決定し、決定した変速段を形成するように油圧制御装置60を制御する。具体的には、ECU100のCPU102は、決定した変速段に応じた電気信号をソレノイドバルブSo1〜So3、およびリニアソレノイドバルブSL1〜SL6に出力するようになっており、自動変速機12の変速を実現するための制御を実行するようになっている。
また、ECU100は、油圧制御装置60のソレノイドバルブSo1〜So3およびリニアソレノイドバルブSL1〜SL6に出力する電気信号により、変速機構20を構成する複数の摩擦係合要素を係合状態および解放状態のいずれか一方の作動状態に切り替えるようになっている。ここで、この複数の摩擦係合要素の作動状態は、後述するオイルポンプによって発生させられるライン圧を元圧とする油圧を用いて、切り替えられるようになっている。また、ECU100は、複数の摩擦係合要素の作動状態を切り替えるよう油圧制御装置60を制御する。これにより、自動変速機12は、エンジン11から出力された回転動力の伝達経路を切り替えて、所望の変速段を形成することが可能となっている。したがって、自動変速機12は、所定の変速比γで変速が実現できるようになっている。
さらに、EEPROM104は、後述する摩擦係合要素の作動表(図4参照)と、ソレノイドバルブの作動表(図7参照)と、各摩擦係合要素に供給される油圧値であって各摩擦係合要素の作動状態を判定するしきい値を表す作動状態判定しきい値と、後述するNレンジ形成方法変更しきい値Vnと、を記憶している。
サブマイクロコンピュータ105は、メインマイクロコンピュータ101と同様に、図示しないCPU、RAMおよびEEPROMを有している。また、サブマイクロコンピュータ105のEEPROMには、メインマイクロコンピュータ101による処理の異常を検出するプログラムが記憶されている。そのため、サブマイクロコンピュータ105は、メインマイクロコンピュータ101の処理の異常を検出した場合には、メインマイクロコンピュータ101の代わりに、エンジン11の出力制御や自動変速機12の変速制御等を実行するようになっている。
車両10は、さらに、エンジン11の出力軸回転数を検出するためのエンジン回転数センサ70と、エンジン11の吸入空気量を検出するための吸入空気量センサ71と、吸入空気量を調整するスロットルバルブ6の開度を検出するためのスロットルセンサ72と、車両10の車速Vを検出するための車速センサ73と、ブレーキセンサ74と、トルクコンバータ15のタービン回転数、すなわち自動変速機の入力軸回転数を検出するためのタービン回転数センサ75と、シフトレバー3の操作位置を検出するためのシフトセンサ76と、後述する油圧センサと、を備えている。
エンジン回転数センサ70は、後述するクランクシャフトに設けられた図示しないタイミングロータの所定の回転角ごとに、出力信号としてのパルスを発生し、検出信号としてECU100に出力するようになっている。ECU100は、この検出信号に基づいて、エンジン回転数NEを算出する。
吸入空気量センサ71は、エンジン11への吸気流路に設けられたホットワイヤ式のエアフローメータにより構成されており、吸入空気量Qinの変化に伴う熱線の抵抗値を表す検出信号をECU100に出力するようになっている。ECU100は、この検出信号が表す抵抗値の変化に基づいて吸入空気量Qinを算出するようになっている。
スロットルセンサ72は、スロットルバルブ6のスロットル開度θthに応じた出力電圧が得られるホール素子により構成されており、この出力電圧を表す検出信号をECU100に出力するようになっている。ECU100は、この検出信号に基づいてスロットル開度θthを算出するようになっている。
車速センサ73は、自動変速機12の出力軸56に設けられた図示しないタイミングロータの所定の回転角ごとに、出力信号としてのパルスを発生し、検出信号としてECU100に出力するようになっている。ECU100は、この検出信号に基づいて、車速Vを算出するようになっている。したがって、本実施の形態に係る車速センサ73は、車両10の車速Vを検出するようになっているので、本発明に係る車速検出手段に対応するとともに、本発明に係る自動変速機の制御装置の一部を構成する。
ブレーキセンサ74は、車両10に備えられた図示しないブレーキペダルの踏込量Qbkに応じた出力電圧を生成し、検出信号としてECU100に出力するようになっている。なお、ブレーキセンサ74は、図示しないブレーキペダルが運転者により所定の踏込量で踏み込まれたとき、OFF状態からON状態に切り替わる信号(踏力スイッチ信号)をECU100に出力するようにしてもよい。
タービン回転数センサ75は、後述する変速機構20の入力軸に設けられた図示しないタイミングロータの所定の回転角ごとに、出力信号としてのパルスを発生し、検出信号としてECU100に出力するようになっている。ECU100は、この検出信号に基づいて、タービン回転数NTを算出するようになっている。
シフトセンサ76は、複数のセンサから構成され、各センサがシフトレバー3の各操作位置に対応してシフト操作装置4にそれぞれ設けられている。シフトレバー3が運転者によって操作された際、各センサがシフトレバー3を検出し、その検出信号をECU100に出力するようになっている。したがって、本実施の形態に係るシフトセンサ76は、シフトレバー3によって操作された操作位置を検出するようになっているので、本発明に係る操作位置検出手段に対応するとともに、本発明に係る自動変速機の制御装置の一部を構成する。なお、本発明に係る操作位置検出手段は、シフトセンサ76の他にハンドル付近でシフトレンジまたは変速段の切り替えを実現するため、ハンドル付近に設置されるモーメンタリスイッチ等により構成されていてもよい。
ここで、シフトレバー3は、運転者によって、車両10の駐車のための駐車位置(パーキングレンジ)、後進走行のための後進走行位置(リバースレンジ)、自動変速機12における動力伝達経路を解放状態とする中立位置(ニュートラルレンジ)、自動変速モードを実現するための前進走行位置(ドライブレンジ)、手動変速モードにおいてシフト操作するためのマニュアルポジションを表す手動変速位置(スポーツレンジ)、手動変速モードにおいてアップ変速を指示するためのアップ変速指示位置(+)およびダウン変速を指示するためのダウン変速指令位置(−)のシフト操作位置のうち、いずれかに切り替えられるようになっている。
このように、シフトレバー3は、複数の操作位置のうち任意の操作位置に操作されることによりニュートラルレンジ(以下、Nレンジという)を含む複数のシフトレンジのうち任意のシフトレンジを選択するようになっている。したがって、本実施の形態に係るシフトレバー3は、本発明に係る操作部材に対応するとともに、本発明に係る自動変速機の制御装置の一部を構成する。なお、本発明に係る操作部材は、シフトレバー3の他にハンドル上でシフトレンジまたは変速段の切り替えを実現するため、ハンドル付近に設置されるパドル形状のスイッチレバーにより構成されていてもよい。
運転者が、シフトレバー3を手動変速位置に操作したとき、手動変速モードを表す検出信号がECU100に出力される。これにより、ECU100は、運転者によるシフトレバー3の手動操作に応じて変速を行うこととなる。手動操作を行う場合、運転者が、シフトレバー3をアップ変速指示位置(+)に1回操作すると、ECU100は、油圧制御装置60を制御して変速段を変速比γの小さい高速段側に1段切り替える。また、運転者が、シフトレバー3をダウン変速指示位置(−)に1回操作すると、ECU100は、油圧制御装置60を制御して変速段を変速比γの大きい低速段側に1段切り替える。
また、ECU100は、シフトセンサ76の検出信号に基づいて、自動変速機12の現在のシフトレンジおよび変速段を判定することができるようになっている。
次に、図2、図3を参照して、本実施の形態に係る自動変速機12の構成について説明する。
まず、図2に示すように、トルクコンバータ15は、クランクシャフト13と連結される入力部材としてのポンプインペラ(以下、インペラという)16と、変速機構20の入力軸22と連結される出力部材としてのタービンランナ(以下、タービンという)17と、ワンウェイクラッチによって一方向の回転が阻止されているステータ18と、を有している。なお、自動変速機12は、入力軸22に対して略対称的に構成されているので、図2では、自動変速機12の下半分の図示を省略する。
ここで、トルクコンバータ15の内部には作動流体としてのオイルが充てんされている。インペラ16はクランクシャフト13の回転エネルギーをオイルの流れのエネルギーに変換し、タービン17がこのオイルの流れを受け止めることでオイルの流れのエネルギーを、タービン17の回転エネルギーとして取り出し、動力を伝達させている。また、タービン17を回転させたオイルは、まだ相当のエネルギーを有しており、ステータ18により整流され、再びインペラ16に導かれることによって、インペラ16の回転力を増大させる。このようにして、トルクコンバータ15におけるトルクの増大がなされている。
また、トルクコンバータ15は、オイルを介して動力を伝達する性質上、オイルの滑りが生じるため伝達効率が低いことが知られている。そのため、トルクコンバータ15は、直結クラッチであるロックアップクラッチ19を有している。このロックアップクラッチ19は、油圧制御によって、インペラ16と一体回転する図示しないコンバータカバーに押し当てられ係合状態となると、インペラ16とタービン17とを機械的に直結するようになっている。そのため、ロックアップクラッチ19は、エンジン11から変速機構20への動力の伝達効率を向上させることができる。
変速機構20の入力軸22は、タービン17に接続されており、インペラ16を介してクランクシャフト13の回転を入力するようになっている。したがって、入力軸22は、トルクコンバータ15を介してエンジン11から回転動力を入力するようになっている。
図2、図3に示すように、変速機構20は、遊星歯車機構により構成される第1セット24と、遊星歯車機構により構成される第2セット33と、複数の油圧式摩擦係合要素としてのC1クラッチ44と、C2クラッチ46と、C3クラッチ48と、C4クラッチ50と、B1ブレーキ52と、B2ブレーキ54と、F1ワンウェイクラッチ53と、出力軸56とを有している。ここで、C1クラッチ44、C2クラッチ46、C3クラッチ48、C4クラッチ50、B1ブレーキ52、B2ブレーキ54は、本発明に係る複数の摩擦係合要素を構成する。
B1ブレーキ52は、第1中間ドラム30に設けられたブレーキハブと、ブレーキハブと一定回転するよう設けられたドライブプレートと、ケース7に設けられたドリブンプレートと、を有している。そして、B1ブレーキ52は、後述する油圧アクチュエータによってドリブンプレートを締結させられると、ドライブプレートに取り付けられた摩擦材とドリブンプレートとが摩擦係合し、係合状態を形成する。
第1セット24は、ダブルピニオン型の遊星歯車装置であり、S1サンギヤ25と、R1リングギヤ26と、複数個のインナーピニオンギヤ27と、複数個のアウターピニオンギヤ28と、CA1キャリヤ29と、を有している。
S1サンギヤ25は、自動変速機12のケース7に回転不可能に固定されている。R1リングギヤ26は、C3クラッチ48を介して第1中間ドラム30に一体回転可能または相対回転可能に支持されるとともに、C1クラッチ44を介して後述する第2中間ドラム31に一体回転可能または相対回転可能に支持されている。
複数個のインナーピニオンギヤ27および複数個のアウターピニオンギヤ28は、S1サンギヤ25とR1リングギヤ26とが対向することにより形成される環状空間に、それぞれ介装されている。
各インナーピニオンギヤ27は、S1サンギヤ25と、それぞれのアウターピニオンギヤ28と、に噛合している。また、それぞれのアウターピニオンギヤ28は、それぞれのインナーピニオンギヤ27と、R1リングギヤ26と、に噛合している。また、各インナーピニオンギヤ27および各アウターピニオンギヤ28は、CA1キャリヤ29の支持軸部によって自転可能および公転可能に支持されている。これにより、各インナーピニオンギヤ27および各アウターピニオンギヤ28は、CA1キャリヤ29の支持軸を回転軸として自転することができるとともに、入力軸22を回転軸として公転することができるようになっている。
CA1キャリヤ29は、各インナーピニオンギヤ27と、各アウターピニオンギヤ28とを、支持軸部によって自転可能および公転可能に支持するものである。また、CA1キャリヤ29は、中心軸部が入力軸22に一体的に連結され、各インナーピニオンギヤ27と、各アウターピニオンギヤ28とを支持する支持軸部がC4クラッチ50を介して第1中間ドラム30に一体回転可能または相対回転可能に支持されている。
第1中間ドラム30は、R1リングギヤ26の外径側に回転可能に配置されており、C3クラッチ48を介してR1リングギヤ26を一体回転可能または相対回転可能に支持し、C4クラッチ50を介してCA1キャリヤ29を一体回転可能または相対回転可能に支持している。また、第1中間ドラム30は、B1ブレーキ52を介してケース7に回転不可能または相対回転可能に支持されている。
第2中間ドラム31は、第1中間ドラム30の内周側に設けられており、C1クラッチ44を介してR1リングギヤ26を一体回転可能または相対回転可能に支持している。
第2セット33は、ラビニヨ型の遊星歯車装置であり、S2サンギヤ34と、S2サンギヤ34よりも小径のS3サンギヤ35と、R2リングギヤ36と、複数個のロングピニオンギヤ37と、複数個のショートピニオンギヤ38と、CA2キャリヤ39と、F1ワンウェイクラッチ53と、を備えている。
S2サンギヤ34は、第1中間ドラム30に連結され、C3クラッチ48を介してR1リングギヤ26に一体回転可能または相対回転可能に連結されるとともに、C4クラッチ50を介してCA1キャリヤ29に一体回転可能または相対回転可能に連結されている。また、S2サンギヤ34は、入力軸22を回転軸として回転可能となっている。
S3サンギヤ35は、第2中間ドラム31に連結され、C1クラッチ44を介してR1リングギヤ26に一体回転可能または相対回転可能に連結されるとともに、入力軸22を回転軸として回転可能となっている。
R2リングギヤ36は、出力軸56に連結されるとともに、入力軸22を回転軸として回転可能になっている。
各ロングピニオンギヤ37は、S2サンギヤ34と、それぞれのショートピニオンギヤ38と、R2リングギヤ36と、に噛合している。また、それぞれのショートピニオンギヤ38は、S3サンギヤ35と、それぞれのロングピニオンギヤ37と、に噛合している。
複数のロングピニオンギヤ37および複数のショートピニオンギヤ38は、S2サンギヤ34およびS3サンギヤ35がR2リングギヤ36と対向することによって形成される環状空間にそれぞれ介装されるとともに、CA2キャリヤ39によって自転可能および公転可能に支持されている。これにより、各ロングピニオンギヤ37および各ショートピニオンギヤ38は、CA2キャリヤ39の支持軸部を回転軸として自転することができるとともに、入力軸22を回転軸として公転することができるようになっている。
CA2キャリヤ39は、各ロングピニオンギヤ37および各ショートピニオンギヤ38を自転可能および公転可能に支持するようになっている。また、CA2キャリヤ39は、中心軸部がC2クラッチ46を介して入力軸22に一体回転可能または相対回転可能に支持されるとともに、各ロングピニオンギヤ37および各ショートピニオンギヤ38を支持する支持軸部が、B2ブレーキ54を介してケース7に回転不可能または相対回転可能に支持されている。
C1クラッチ44は、S3サンギヤ35がR1リングギヤ26に対して一体回転可能となる係合状態、および、S3サンギヤ35がR1リングギヤ26に対して相対回転可能となる解放状態のうち、いずれかの作動状態をとることができるようになっている。
C2クラッチ46は、CA2キャリヤ39が入力軸22に対して一体回転可能となる係合状態、および、CA2キャリヤ39が入力軸22に対して相対回転可能となる解放状態のうち、いずれかの作動状態をとることができるようになっている。
C3クラッチ48は、R1リングギヤ26が第1中間ドラム30に対して一体回転可能となる係合状態、および、R1リングギヤ26が第1中間ドラム30に対して相対回転可能となる解放状態のうち、いずれかの作動状態をとることができるようになっている。
C4クラッチ50は、CA1キャリヤ29が第1中間ドラム30に対して一体回転可能となる係合状態、およびCA1キャリヤ29が第1中間ドラム30に対して相対回転可能となる解放状態をとることができるようになっている。
B1ブレーキ52は、第1中間ドラム30がケース7に対して相対回転不可能となる係合状態、および、第1中間ドラム30がケース7に対して相対回転可能となる解放状態のうち、いずれかの作動状態をとることができるようになっている。
B2ブレーキ54は、CA2キャリヤ39がケース7に対して相対回転不可能となる係合状態、および、CA2キャリヤ39がケース7に対して相対回転可能となる解放状態のうち、いずれかの作動状態をとることができるようになっている。
F1ワンウェイクラッチ53は、CA2キャリヤ39の一方向のみの回転を許容するようになっている。
このような構成により、自動変速機12は、シフトレンジの変更が可能となっており、さらにドライブレンジ(以下、Dレンジという)の場合には、後述するように1速(1st)から8速(8th)の変速段の変更が可能となっている。
また、自動変速機12の変速機構20は、後述するECU100によってNレンジが設定された際、入力軸22から出力軸56に回転動力を伝達しない非伝達状態を形成することが可能となっている。
次に、図4を参照して、本発明の実施の形態に係る摩擦係合要素の作動状態を説明する。
図4において、「○」は係合状態を表している。「×」は解放状態を表している。「◎」はエンジンブレーキ時にのみ係合状態となることを表している。また、「△」は駆動時にのみ係合状態となることを表している。
図5は、クラッチC1〜C4、およびブレーキB1、B2、F1ワンウェイクラッチ53の作動状態に応じて成立する変速段(1st〜8th、R)と、そのときの前後二つの第1セット24および第2セット33における各構成要素の回転数比との関係を示す速度線図である。
図5において、縦軸は第1セット24および第2セット33における各構成要素の速度比を表しており、各縦軸の間隔は、各要素のギア比に応じて設定される。また、クラッチC1〜C4およびブレーキB1、B2、F1ワンウェイクラッチが係合される点に、"C1"〜"C4"、"B1"、"B2"、"F1"を記入している。
また、図5に記載された"入力1"〜"入力4"は、入力軸22から入力される回転動力の入力位置を示し、また、図5に記載された"出力"は、出力軸56に出力される回転動力の出力位置を示している。
再び図4に戻り、ECU100は、摩擦係合要素の作動状態の組み合わせに応じて、油圧制御装置60(図1参照)に設けられたソレノイドバルブSo1〜So3、リニアソレノイドバルブSL1〜SL6および図示しないトランスミッションソレノイド等の励磁、非励磁を制御する。これにより、自動変速機12は、クラッチC1〜C4およびブレーキB1、B2の作動状態が切り替えられて、複数のシフトレンジまたは変速段が選択的に形成されるようになっている。
また、ECU100は、例えば自動変速機12の現在のシフトレンジがDレンジであると判定された場合には、自動変速モードを実現するための前進走行位置であるため、車速およびスロットル開度とEEPROM104に記憶された変速線図とに基づいて、1st(1速)から8th(8速)の変速段のいずれかが形成されるように、自動変速機12を制御するようになっている。したがって、ECU100は、車速およびスロットル開度によって定まる車両10の走行状態が、EEPROM104に記憶された変速線図における例えば3rdから4thにアップシフトすべきアップシフト線を越えた場合には、自動変速機12が4thを形成するように制御するようになっている。このとき、ECU100は、自動変速機12が4thを形成するようC1クラッチ44およびC4クラッチ50が係合状態となるように油圧制御装置60を制御する。このように、ECU100は、自動変速モードを実現するための前進走行位置の場合には、変速段に応じて図4に示すクラッチC1〜C4およびブレーキB1、B2の作動状態となるように油圧制御装置60を制御するようになっている。
また、ECU100は、Dレンジ以外のシフトレンジの場合も同様に、運転者によって選択されたシフトレンジに応じて図4に示すクラッチC1〜C4およびブレーキB1、B2の作動状態となるように油圧制御装置60を制御するようになっている。
また、ECU100は、運転者によって手動変速モードが選択されている場合には、手動変速位置(スポーツレンジ)であるため、指示変速段に応じて図4に示すクラッチC1〜C4およびブレーキB1、B2の作動状態となるように油圧制御装置60を制御するようになっている。例えば、運転者によるシフトレバー3(図1参照)の操作により4thから3rdへのダウンシフトが指示されると、ECU100は、油圧制御装置60を制御して、C4クラッチ50を解放状態にするとともに、C3クラッチ48を係合状態にする掴み替えを実行するようになっている。
次に、図6および図7を参照して、本実施の形態に係る油圧制御装置60の概略構成を説明する。なお、図7に示すソレノイドバルブの作動表において、「○」は通電状態を表し、「×」は非通電状態を表す。また、「N/C(Normally-Close)」は、非通電状態において遮断状態であることを意味する。
図6に示すように、油圧制御装置60は、エンジン11のクランクシャフト13(図2参照)と直接的または間接的に連結されたトロコイド式のオイルポンプ61と、プロペラシャフト58(図1参照)の回転をロックするようパーキングシリンダ149にライン圧PLを供給するパーキングバルブ140と、ライン圧PLをクラッチC1〜C4およびブレーキB1、B2へ供給する供給状態およびライン圧PLをクラッチC1〜C4およびブレーキB1、B2へ供給するのを遮断する遮断状態のいずれか一方の状態となる切替バルブ150と、パーキングバルブ140の作動状態を切り替えるSo1ソレノイドバルブ110およびSo2ソレノイドバルブ120と、切替バルブ150の作動状態を切り替えるSo3ソレノイドバルブ130と、クラッチC1〜C4およびブレーキB1、B2に供給する作動油の油圧としてのライン圧PLを調圧するSL1リニアソレノイドバルブ161からSL6リニアソレノイドバルブ166と、を備えている。
オイルポンプ61は、クランクシャフト13の回転と連動して作動し、油圧を出力するようになっている。オイルポンプ61から出力された油圧は、図示しないレギュレータバルブ等によってライン圧PLに調圧され、調圧された作動油を複数の摩擦係合要素に供給する経路上の各ソレノイドバルブ等に入力される。
So1ソレノイドバルブ110〜So3ソレノイドバルブ130は、ECU100によって、それぞれ独立に通電状態が切り替えられることによって、開閉状態を切り替えるようになっている。
So1ソレノイドバルブ110は、入力ポート112および出力ポート114を有している。入力ポート112はライン圧PLを入力するようになっている。また、So1ソレノイドバルブ110は、ECU100によって通電されることにより開弁し、入力ポート112から入力されたライン圧PLを出力ポート114から出力するようになっている。
So2ソレノイドバルブ120は、入力ポート122および出力ポート124を有している。入力ポート122はライン圧PLを入力するようになっている。また、So2ソレノイドバルブ120は、ECU100によって通電されることにより開弁し、入力ポート122から入力されたライン圧PLを出力ポート124から出力するようになっている。
パーキングバルブ140は、入力ポート141〜143と、出力ポート144と、ドレンポート145と、スプール146と、スプリング147と、を有している。入力ポート141はライン圧PLを入力するようになっている。入力ポート142は、So1ソレノイドバルブ110の出力ポート114から出力されたライン圧PLを入力するようになっている。入力ポート143は、So2ソレノイドバルブ120の出力ポート124から出力されたライン圧PLを入力するようになっている。
また、パーキングバルブ140は、オイルポンプ61によって入力ポート141に入力されたライン圧PLを、スプール146の位置に応じて出力するようになっている。
図6におけるパーキングシリンダ149は、公知のパーキングロック機構を構成する部材である。パーキングロック機構は、出力軸56(図1参照)の近傍に設けられており、パーキングシリンダ149内の油圧が所定値より小さくなると出力軸56の回転を禁止するロック状態となり、パーキングシリンダ149内の油圧が所定値以上になると出力軸56の回転を許容するアンロック状態となる。
ここで、図6は、パーキングバルブ140および切替バルブ150が有するスプールの位置を、右半分(下端位置)と左半分(上端位置)とに分けて図示している。
スプール146は、So1ソレノイドバルブ110が開弁状態であってSo2ソレノイドバルブ120が閉弁状態である場合には、So1ソレノイドバルブ110の出力ポート114から入力ポート142に入力されたライン圧PLによって、スプリング147の付勢力に抗して下端位置に移動させられる。このため、入力ポート141と出力ポート144とが連通するため、パーキングバルブ140は、入力ポート141に入力されたライン圧PLを出力ポート144からパーキングシリンダ149に供給する供給状態となる。このように、パーキングシリンダ149内の油圧が増大すると、パーキングロック機構はアンロック状態となる。
スプール146は、一旦、下端位置に移動した後は、スプール146の上端面と下端面との間に面積差があることから、So2ソレノイドバルブ120の出力ポート124からパーキングバルブ140の入力ポート143にライン圧PLが供給されない限り上端位置へ移行しないようになっている。これにより、図7に示すソレノイドバルブの作動表から明らかなように、2ndから8thの変速段においてSo1ソレノイドバルブ110を閉弁して入力ポート142への油圧の供給を停止しても、スプール146が上端位置に移行しない。そのため、パーキングバルブ140は供給状態を維持するので、パーキングロック機構のアンロック状態が維持され、ロック状態となることを回避する。
一方、図7に示すソレノイドバルブの作動表から明らかなように、シフトレンジがパーキングレンジとなると、So2ソレノイドバルブ120が通電されるので、So2ソレノイドバルブ120が開弁状態となる。そのため、So2ソレノイドバルブ120の出力ポート124からパーキングバルブ140の入力ポート143に油圧が供給され、スプール146が上端位置に移動する。スプール146が上端位置に移動すると、入力ポート141と出力ポート144との連通が遮断されるので、パーキングバルブ140は、パーキングシリンダ149にライン圧PLを供給しない遮断状態となる。パーキングバルブ140が遮断状態となると、出力ポート144とドレンポート145とが連通するため、パーキングシリンダ149内の油圧がドレンポート145を介して解放される。
これにより、パーキングシリンダ149内の作動油がドレンポート145から排出されることとなり、パーキングロック機構はロック状態となる。
また、So3ソレノイドバルブ130は、入力ポート132および出力ポート134を有している。入力ポート132はライン圧PLを入力するようになっている。また、So3ソレノイドバルブ130は、ECU100によって通電され通電状態となることにより開弁し、入力ポート132から入力されたライン圧PLを出力ポート134から出力するようになっている。
切替バルブ150は、入力ポート151、152と、出力ポート153と、ドレンポート154、155と、スプール156と、スプリング157と、を有している。また、切替バルブ150は、入力ポート151に入力されたライン圧PLを、スプール156の位置に応じて出力ポート153から各リニアソレノイドバルブ161〜166に出力するようになっている。
ここで、So3ソレノイドバルブ130が閉弁状態である場合には、入力ポート152にライン圧PLが入力されないので、スプール156は、スプリング157の付勢力によって上端位置に保持される。スプール156が上端位置に保持されている場合には、入力ポート151と出力ポート153とが連通するため、切替バルブ150は、入力ポート151に入力されたライン圧PLを、出力ポート153からSL1リニアソレノイドバルブ161〜SL6リニアソレノイドバルブ166に出力する供給状態となる。
一方、So3ソレノイドバルブ130が開弁状態である場合には、スプール156は、入力ポート152に入力されたライン圧PLによって、スプリング157の付勢力に抗して下端位置に移動させられる。スプール156が下端位置に保持されると、入力ポート151と出力ポート153との連通が遮断されるため、切替バルブ150は、出力ポート153からのライン圧PLの出力を行わない遮断状態となる。
このように、切替バルブ150は、各リニアソレノイドバルブ161〜166に作動油を供給する供給状態および各リニアソレノイドバルブ161〜166への作動油の供給を遮断する遮断状態のいずれか一方の作動状態を取り得るようになっており、切替バルブ150の作動状態はSo3ソレノイドバルブ130によって切り替えられるようになっている。したがって、So3ソレノイドバルブ130によって切替バルブ150の作動状態が供給状態から遮断状態に切り替えられることにより、各リニアソレノイドバルブ161〜166に作動油が供給されなくなるので、クラッチC1〜C4およびブレーキB1、B2が解放状態となり、変速機構20において非伝達状態が形成される。
このため、So3ソレノイドバルブ130および切替バルブ150は、各リニアソレノイドバルブ161〜166に作動油を供給する供給状態および各リニアソレノイドバルブ161〜166への作動油の供給を遮断する遮断状態のいずれか一方に切り替えるようになっている。したがって、本実施の形態に係るSo3ソレノイドバルブ130および切替バルブ150は、本発明に係る供給状態切替手段に対応するとともに、本発明に係る自動変速機の制御装置の一部を構成する。なお、So3ソレノイドバルブ130および切替バルブ150は、一つのソレノイドバルブで構成されていてもよい。
各リニアソレノイドバルブ161〜166は、C1クラッチ44、C2クラッチ46、C3クラッチ48、C4クラッチ50、B1ブレーキ52、B2ブレーキ54にそれぞれ対応するよう配設されている。また、各リニアソレノイドバルブ161〜166は、それぞれ、入力ポート171〜176と、出力ポート181〜186と、ドレンポート191〜196と、を有している。
各リニアソレノイドバルブ161〜166は、ECU100によって、それぞれ独立に通電状態が制御されることにより、その開閉状態を連続的に変化するようになっている。これにより、各リニアソレノイドバルブ161〜166は、入力ポート171〜176から入力されたライン圧PLをECU100からの電流値に応じて調圧して、出力ポート181〜186からそれぞれ出力するようになっている。
したがって、各リニアソレノイドバルブ161〜166は、クラッチC1〜C4およびブレーキB1、B2に供給されるライン圧PLをそれぞれ調圧することによって、クラッチC1〜C4およびブレーキB1、B2の作動状態を切り替えるようになっている。
さらに、各リニアソレノイドバルブ161〜166は、非通電状態でクラッチC1〜C4およびブレーキB1、B2への作動油の供給を遮断する遮断状態となり、一方、通電状態で作動油をクラッチC1〜C4およびブレーキB1、B2に供給する供給状態となるよう構成されている。このように、本実施の形態に係る各リニアソレノイドバルブ161〜166は、本発明に係る作動状態切替手段に対応するとともに、本発明に係る自動変速機の制御装置の一部を構成する。
なお、各リニアソレノイドバルブ161〜166は、ソレノイドバルブで構成されていてもよい。この場合、ソレノイドバルブで構成するか否かは、自動変速機12および油圧制御装置60の構成に応じて適宜選択される。
また、各リニアソレノイドバルブ161〜166は、ライン圧PLをクラッチC1〜C4およびブレーキB1、B2に供給するための経路上において、So3ソレノイドバルブ130および切替バルブ150よりもクラッチC1〜C4およびブレーキB1、B2側に設けられている。
また、油圧制御装置60は、C1アクチュエータ201と、C2アクチュエータ202と、C3アクチュエータ203と、C4アクチュエータ204と、B1アクチュエータ205と、B2アクチュエータ206と、を有し、それぞれ油圧アクチュエータ(油圧シリンダ)によって構成されている。各アクチュエータ201〜206は、それぞれ作動油の油圧によって作動し、油圧に応じてクラッチC1〜C4およびブレーキB1、B2を係合状態および解放状態の間で作動状態を切り替えるようになっている。
具体的には、クラッチC1〜C4およびブレーキB1、B2を係合状態にする場合には、各リニアソレノイドバルブ161〜166は、入力ポート171〜176と出力ポート181〜186とをそれぞれ連通させるとともに、出力ポート181〜186とドレンポート191〜196とのそれぞれの連通を遮断する供給状態となる。各アクチュエータ201〜206は、各リニアソレノイドバルブ161〜166からそれぞれ供給された油圧PC1、PC2、PC3、PC4、PB1およびPB2によって油圧シリンダの容積を増大させる。これにより、各アクチュエータ201〜206は、クラッチC1〜C4およびブレーキB1、B2を係合状態にする。
一方、クラッチC1〜C4およびブレーキB1、B2を解放状態にする場合には、各リニアソレノイドバルブ161〜166は、ECU100に制御されることにより、入力ポート171〜176と出力ポート181〜186とのそれぞれの連通を遮断するとともに、出力ポート181〜186とドレンポート191〜196とをそれぞれ連通させる遮断状態となる。各リニアソレノイドバルブ161〜166は遮断状態となると、各アクチュエータ201〜206の油圧シリンダ内の作動油を、ドレンポート191〜196から排出する。そのため、各アクチュエータ201〜206のシリンダの容積が減少する。これにより、各アクチュエータ201〜206は、クラッチC1〜C4およびブレーキB1、B2を解放状態にする。
なお、各リニアソレノイドバルブ161〜166は、ECU100にソレノイド電流を制御されることにより、供給状態および遮断状態の間で連続的に開閉状態を変化させ、各アクチュエータ201〜206に供給する油圧をそれぞれ調圧するようになっている。
さらに、油圧制御装置60には、油圧センサ84〜89が設けられている。油圧センサ84〜89は、油圧PC1〜PB2をそれぞれ検出し、油圧PC1〜PB2を表す検出信号をそれぞれECU100に出力するようになっている。ECU100は、この検出信号に基づいて、油圧PC1〜PB2を取得するようになっている。また、ECU100は、EEPROM104に記憶された図示しない作動状態判定しきい値を参照することにより、油圧PC1〜PB2に基づいて、クラッチC1〜C4およびブレーキB1、B2の各作動状態を判定することができるようになっている。そのため、ECU100は、EEPROM104にマップ化して記憶された摩擦係合要素の作動表(図4参照)を参照することにより、クラッチC1〜C4およびブレーキB1、B2の各作動状態に基づいて、シフトレンジおよび変速段を判定することもできるようになっている。
ECU100は、ソレノイドバルブの作動表(図7参照)に基づいて、So1ソレノイドバルブ110〜So3ソレノイドバルブ130、および各リニアソレノイドバルブ161〜166の開閉状態をソレノイド電流によって独立に制御することにより、クラッチC1〜C4およびブレーキB1、B2の各作動状態を切り替え、自動変速機12に所望のシフトレンジまたは変速段を形成させるようになっている。
このように、本実施の形態に係る車両10は、ECU100が上述したソレノイドバルブ等の励磁、非励磁を制御することにより電気的に変速制御を行う、SBW(Shift-By-Wire)方式を採用している。特に、本実施の形態に係る車両10は、油圧制御装置60に従来のマニュアルバルブを備えていない方式を採用している。
次に、本実施の形態に係る自動変速機の制御装置を構成するECU100の機能について説明する。
ECU100は、シフトセンサ76によって検出された操作位置に基づいて複数のシフトレンジのうち選択されたシフトレンジを設定するとともに、設定したシフトレンジに応じてクラッチC1〜C4およびブレーキB1、B2のうち予め定められた摩擦係合要素を制御する電気信号を出力するようになっている。
また、ECU100は、Dレンジにおいて、車速センサ73によって検出された車速Vと、スロットルセンサ72によって検出されたスロットル開度Qthとに基づいて、EEPROM104にマップ化して記憶された図示しない変速線図を参照することにより、1st〜8thのうちいずれかの変速段を設定するようになっている。さらに、ECU100は、スポーツレンジにおいて、シフトレバー3がアップ変速指示位置(+)に1回操作されたことをシフトセンサ76が検出する度に、変速段を変速比γが小さい高速段側に1段ずつシフトさせて設定する。また、ECU100は、スポーツレンジにおいて、シフトレバー3がダウン変速指示位置(−)に1回操作される度に、変速段を変速比γが大きい低速段側に1段ずつシフトさせて設定する。
そして、ECU100は、このようにして設定したシフトレンジまたは変速段に対応する摩擦係合要素を、EEPROM104にマップ化して記憶された摩擦係合要素の作動表(図4参照)を参照して選択する。さらに、ECU100は、ソレノイドバルブの作動表(図7参照)を参照して、選択したシフトレンジまたは変速段を形成するよう、So1ソレノイドバルブ110〜So3ソレノイドバルブ130、および各リニアソレノイドバルブ161〜166に電気信号を出力するようになっている。したがって、本実施の形態に係るECU100は、本発明に係る制御手段および電子制御ユニットに対応するとともに、本発明に係る自動変速機の制御装置の一部を構成する。
ここで、ECU100は、Nレンジを設定する操作位置にシフトレバー3が操作された場合に、Nレンジを形成するため、各リニアソレノイドバルブ161〜166を制御することによって変速機構20の入力軸22から出力軸56に伝達される回転動力の伝達状態を非伝達状態とするようになっている。
具体的には、ECU100は、Nレンジを設定する操作位置にシフトレバー3が操作された場合に、各リニアソレノイドバルブ161〜166の入力ポート171〜176と、出力ポート181〜186とのそれぞれの連通を遮断するとともに、出力ポート181〜186と、ドレンポート191〜196とをそれぞれ連通させる。これにより、ECU100は、各アクチュエータ201〜206のシリンダ内の油圧を、ドレンポート191〜196から解放して、クラッチC1〜C4およびブレーキB1、B2を解放状態にすることにより、変速機構20の入力軸22から出力軸56に伝達される回転動力の伝達状態を非伝達状態とするようになっている。
また、ECU100は、Nレンジを設定する操作位置にシフトレバー3が操作された場合に、車速センサ73によって検出された車速Vに応じて、少なくとも各リニアソレノイドバルブ161〜166と、So3ソレノイドバルブ130および切替バルブ150と、のうちのいずれか一方を切り替えるよう制御することによって非伝達状態を形成する。
具体的には、ECU100は、Nレンジを設定する操作位置にシフトレバー3が操作された場合に、車速センサ73によって検出された車速VがNレンジ形成方法変更しきい値Vnより小さいとき、So3ソレノイドバルブ130および切替バルブ150を切り替えるよう制御して非伝達状態を形成するようにし、一方、車速センサ73によって検出された車速VがNレンジ形成方法変更しきい値Vn以上であるとき、各リニアソレノイドバルブ161〜166を切り替えるよう制御して非伝達状態を形成する。
なお、Nレンジ形成方法変更しきい値Vnは、運転者によるシフトレバー3の操作によってシフトレンジがDレンジからNレンジに切り替えられたにもかかわらず、各リニアソレノイドバルブ161〜166の不具合等によりDレンジが保持された場合であっても、車両10の挙動が運転者に違和感を覚えさせない程度の車速に設定され、予め実験的に定められた値である。
さらに、ECU100は、非伝達状態を形成する際にクラッチC1〜C4およびブレーキB1、B2への作動油の供給を遮断するように少なくとも各リニアソレノイドバルブ161〜166と、So3ソレノイドバルブ130および切替バルブ150と、のうちいずれか一方を切り替えるよう制御する。
次に、動作について説明する。
図8を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る自動変速機の制御処理を説明する。
図8に示す処理は、RAM103を作業領域として、CPU102によって実行される自動変速機の制御処理に係るプログラムの実行内容を表す。また、この自動変速機の制御処理は、CPU102によって、予め定められた時間間隔で実行されるようになっている。
図8に示すように、まず、CPU102は、シフトレンジがNレンジに切り替えられたか否かを判定する(ステップS11)。具体的には、CPU102は、シフトセンサ76の検出信号に基づいて、シフトレンジがDレンジからNレンジに切り替えられたか否かを判定する。
なお、本実施の形態における自動変速機の制御処理においては、DレンジにおいてC1クラッチ44のみが係合状態となり、1stの変速段が形成された状態で車両10が走行しているものとして説明する。
CPU102は、シフトレンジがNレンジに切り替えられていないと判定した場合には(ステップS11でNO)、本処理を終了する。一方、CPU102は、シフトレンジがNレンジに切り替えられたと判定した場合には(ステップS11でYES)、車速センサ73の検出信号に基づいて、車速Vが、EEPROM104に記憶されたNレンジ形成方法変更しきい値Vnより小さいか否かを判定する(ステップS13)。
CPU102は、車速VがNレンジ形成方法変更しきい値Vnより小さいと判定した場合には(ステップS13でYES)、So3ソレノイドバルブ130(図6参照)を通電状態にする(ステップS15)。
このように、So3ソレノイドバルブ130を通電状態にすることにより、So3ソレノイドバルブ130の出力ポート134から切替バルブ150の入力ポート152にライン圧PLが供給されるので、スプール156が下端位置に移動する。これにより、切替バルブ150は遮断状態となる。切替バルブ150は遮断状態となると、SL1リニアソレノイドバルブ161へのライン圧PLの供給が遮断されるとともに、C1アクチュエータ201のシリンダ内の油圧が、切替バルブ150のドレンポート154から解放される。したがって、C1クラッチ44が解放状態となるので、非伝達状態が形成される。
一方、CPU102は、車速VがNレンジ形成方法変更しきい値Vn以上であると判定した場合には(ステップS13でNO)、SL1リニアソレノイドバルブ161を非通電状態にする(ステップS17)。
このように、SL1リニアソレノイドバルブ161を非通電状態にすると、SL1リニアソレノイドバルブ161は遮断状態となる。SL1リニアソレノイドバルブ161が遮断状態となると、入力ポート171と出力ポート181との連通が遮断されるとともに、出力ポート181とドレンポート191とが連通する。これにより、C1アクチュエータ201のシリンダ内の油圧は、出力ポート181を介してドレンポート191から解放される。そのため、C1クラッチ44が解放状態となるので、非伝達状態が形成される。
なお、上述した第1の実施の形態においては、Dレンジにおいて1stの変速段が形成された状態から、シフトレンジをNレンジに切り替えた場合について説明したが、これに限られず、Dレンジやスポーツレンジにおいて他の変速段が形成された状態からNレンジに切り替えた場合、またはリバースレンジからNレンジに切り替えた場合についても、本発明を適用することができる。
この場合には、CPU102は、図8のステップS17において、切替前のシフトレンジおよび変速段を形成するために作動させるソレノイドバルブを非通電状態にする。例えば、切替前の変速段が6thである場合には、ステップS17において、SL2リニアソレノイドバルブ162およびSL4リニアソレノイドバルブ164を非通電状態にする。
以上のように、本実施の形態に係る自動変速機の制御装置は、Nレンジが設定されている場合に、車速センサ73によって検出された車速Vに応じて、ECU100が各リニアソレノイドバルブ161〜166と、So3ソレノイドバルブ130および切替バルブ150と、のうちいずれか一方を切り替えるよう制御することによって非伝達状態を形成するので、各リニアソレノイドバルブ161〜166が故障によってクラッチC1〜C4およびブレーキB1、B2の作動状態を切り替えることが不可能な状態となっても、例えば車両10が停止しているような状態の場合には、So3ソレノイドバルブ130および切替バルブ150によって各リニアソレノイドバルブ161〜166へのライン圧の供給を遮断することができる。この結果、ECU100によってNレンジが設定されているにもかかわらず、エンジン11からの回転動力が入力軸22を介して出力軸56に伝達されてしまうといったことがなく、運転者によるシフトレバー3の操作に反した車両10の挙動を防止することができ、従来と比較してより安全性を高めることができる。
また、本実施の形態に係る自動変速機の制御装置は、車速センサ73によって検出された車速Vに応じて、ECU100が各リニアソレノイドバルブ161〜166と、So3ソレノイドバルブ130および切替バルブ150と、のうちいずれか一方を切り替えるよう制御することによって非伝達状態を形成するので、各リニアソレノイドバルブ161〜166が故障によってクラッチC1〜C4およびブレーキB1、B2の作動状態を切り替えることが不可能な状態となっても、例えば車両10が停止しているような状態の場合には、So3ソレノイドバルブ130および切替バルブ150によって各リニアソレノイドバルブ161〜166への作動油の供給を遮断することができる。この結果、ECU100によってNレンジが設定されているにもかかわらず、エンジン11からの回転動力が入力軸22を介して出力軸56に伝達されてしまうといったことがなく、運転者によるシフトレバー3の操作に反した車両10の挙動を防止することができ、従来と比較してより安全性を高めることができる。
一方、例えば車両10が走行しているような状態の場合には、各リニアソレノイドバルブ161〜166によってクラッチC1〜C4およびブレーキB1、B2への作動油の供給を遮断することができる。この結果、ECU100によってNレンジが設定されている状態で、各リニアソレノイドバルブ161〜166が故障によってクラッチC1〜C4およびブレーキB1、B2の作動状態を切り替えることが不可能な状態となっても、車両10が走行中であるため、運転者によるシフトレバー3の操作に反した車両10の挙動とはならず、運転者に対して違和感を与えることを防止できるとともに、各リニアソレノイドバルブ161〜166が故障していない場合には、ECU100によってNレンジからその他のシフトレンジに設定されたときに、So3ソレノイドバルブ130および切替バルブ150によってクラッチC1〜C4およびブレーキB1、B2への作動油の供給を遮断している場合と比較して、クラッチC1〜C4およびブレーキB1、B2の即時の応答性を向上させることができる。
また、本実施の形態に係る自動変速機の制御装置は、非伝達状態を形成する際にクラッチC1〜C4およびブレーキB1、B2への作動油の供給を遮断するように少なくとも各リニアソレノイドバルブ161〜166と、So3ソレノイドバルブ130および切替バルブ150と、のうちいずれか一方を切り替えるよう制御するので、クラッチC1〜C4およびブレーキB1、B2の作動状態を係合状態から解放状態に切り替えることができる。
また、本実施の形態に係る自動変速機の制御装置は、クラッチC1〜C4およびブレーキB1、B2の作動状態をECU100によって出力される電気信号に応じて切り替えることができる。また、各リニアソレノイドバルブ161〜166が非通電状態でクラッチC1〜C4およびブレーキB1、B2への作動油の供給を遮断することができるので、ECU100が不具合によって各リニアソレノイドバルブ161〜166に電気信号を出力できない状態になっても、クラッチC1〜C4およびブレーキB1、B2への作動油の供給を遮断することができ、非伝達状態を形成することができる。
また、本実施の形態に係る自動変速機の制御装置は、各リニアソレノイドバルブ161〜166が、作動油をクラッチC1〜C4およびブレーキB1、B2に供給するための経路上において、So3ソレノイドバルブ130および切替バルブ150よりもクラッチC1〜C4およびブレーキB1、B2側に設けられているので、各リニアソレノイドバルブ161〜166を切り替えてクラッチC1〜C4およびブレーキB1、B2への作動油の供給を遮断する場合には、So3ソレノイドバルブ130および切替バルブ150を切り替えてクラッチC1〜C4およびブレーキB1、B2への作動油の供給を遮断する場合よりも、クラッチC1〜C4およびブレーキB1、B2の作動状態を素早く解放状態にすることができる。したがって、So3ソレノイドバルブ130および切替バルブ150を切り替えてクラッチC1〜C4およびブレーキB1、B2に供給される作動油を遮断する場合と比較して、クラッチC1〜C4およびブレーキB1、B2の即時の応答性を向上させることができる。
以上のように説明した第1の実施の形態に係る自動変速機の制御装置は、車速Vに応じてSo3ソレノイドバルブ130とSL1リニアソレノイドバルブ161とのうちいずれか一方を切り替え非伝達状態を形成したが、以下に説明する第2の実施の形態に係る自動変速機の制御装置のように、車速VがNレンジ形成方法変更しきい値Vnより小さい場合にはSo3ソレノイドバルブ130およびSL1リニアソレノイドバルブ161によって非伝達状態を形成するようにしてもよい。
(第2の実施の形態)
以下、本発明の第2の実施の形態について、図面を参照して説明する。ここで、第2の実施の形態に係る車両は、第1の実施の形態に係る車両10と、ECUの機能とその処理のみが異なるので、その他の同一の構成については省略して説明する。なお、第1の実施の形態に係る車両10と同一の構成要素については、図1から図7に示した第1の実施の形態に係る車両10と同一の符号を用いて説明する。
ECU100によってNレンジが設定される操作位置にシフトレバー3が操作された場合に、車速センサ73によって検出された車速VがNレンジ形成方法変更しきい値Vnより小さいとき、ECU100は、各リニアソレノイドバルブ161〜166と、So3ソレノイドバルブ130および切替バルブ150と、を切り替えるよう制御して非伝達状態を形成するようにし、一方、車速センサ73によって検出された車速VがNレンジ形成方法変更しきい値Vn以上であるとき、ECU100は、各リニアソレノイドバルブ161〜166を切り替えるよう制御して非伝達状態を形成する。
次に、本実施の形態に係る動作について説明する。
図9を参照して、本発明の第2の実施の形態に係る自動変速機の制御処理について説明する。
図9に示すように、まず、CPU102は、シフトレンジがNレンジに切り替えられたか否かを判定する(ステップS21)。
CPU102は、シフトレンジがNレンジに切り替えられていないと判定した場合には(ステップS21でNO)、本処理を終了する。一方、CPU102は、シフトレンジがNレンジに切り替えられたと判定した場合には(ステップS21でYES)、車速センサ73の検出信号に基づいて、車速Vが、EEPROM104に記憶されたNレンジ形成方法変更しきい値Vnより小さいか否かを判定する(ステップS23)。
CPU102は、車速VがNレンジ形成方法変更しきい値Vnより小さいと判定した場合には(ステップS23でYES)、So3ソレノイドバルブ130(図6参照)を通電状態にする(ステップS25)。
CPU102は、So3ソレノイドバルブ130を通電状態にした後(ステップS25)、SL1リニアソレノイドバルブ161を非通電状態にし(ステップS27)、本処理を終了する。
一方、CPU102は、車速VがNレンジ形成方法変更しきい値Vn以上であると判定した場合には(ステップS23でNO)、SL1リニアソレノイドバルブ161を非通電状態にする(ステップS29)。
以上のように、本実施の形態に係る自動変速機の制御装置は、車速センサ73によって検出された車速VがNレンジ形成方法しきい値Vnより小さいとき、ECU100が各リニアソレノイドバルブ161〜166と、So3ソレノイドバルブ130および切替バルブ150と、を切り替えるよう制御することによって非伝達状態を形成するので、各リニアソレノイドバルブ161〜166が故障によってクラッチC1〜C4およびブレーキB1、B2の作動状態を切り替えることが不可能な状態となっても、例えば車両10が停止しているような状態の場合には、So3ソレノイドバルブ130および切替バルブ150によって各リニアソレノイドバルブ161〜166への作動油の供給を遮断することができる。この結果、ECU100によってNレンジが設定されているにもかかわらず、エンジン11からの回転動力が入力軸22を介して出力軸56に伝達されてしまうといったことがなく、運転者によるシフトレバー3の操作に反した車両10の挙動を防止することができ、従来と比較してより安全性を高めることができる。また、So3ソレノイドバルブ130および切替バルブ150が故障によって各リニアソレノイドバルブ161〜166への作動油の供給の遮断状態を切り替えることが不可能な状態となっても、各リニアソレノイドバルブ161〜166によってクラッチC1〜C4およびブレーキB1、B2の作動状態を切り替えることが可能であるので、非伝達状態を形成することができる。
一方、車速センサ73によって検出された車速VがNレンジ形成方法変更しきい値Vn以上であるとき、例えば車両10が走行しているような状態の場合には、各リニアソレノイドバルブ161〜166によってクラッチC1〜C4およびブレーキB1、B2への作動油の供給を遮断することができる。この結果、ECU100によってNレンジが設定されている状態で、各リニアソレノイドバルブ161〜166が故障によってクラッチC1〜C4およびブレーキB1、B2の作動状態を切り替えることが不可能な状態となっても、車両10が走行中であるため、運転者によるシフトレバー3の操作に反した車両10の挙動とはならず、運転者に対して違和感を与えることを防止できるとともに、各リニアソレノイドバルブ161〜166が故障していない場合に、So3ソレノイドバルブ130および切替バルブ150によってクラッチC1〜C4およびブレーキB1、B2への作動油の供給を遮断している場合と比較して、クラッチC1〜C4およびブレーキB1、B2の即時の応答性を向上させることができる。
なお、上述した本発明の各実施の形態においては、So3ソレノイドバルブ130および切替バルブ150から構成される供給状態切替手段を1つ設けた構成として説明したが、これに限らず、供給状態切替手段を2つ以上設けた構成としてもよい。例えば、各リニアソレノイドバルブ161〜166に対応して6つ設けた構成としてもよい。この場合、供給状態切替手段の個数は、自動変速機12および油圧制御装置60の構成に応じて適宜選択される。
また、上述した本発明の各実施の形態においては、So1ソレノイドバルブ110〜So3ソレノイドバルブ130、および各リニアソレノイドバルブ161〜166の構成をN/Cとして説明したが、これに限らず、非通電状態において供給状態となるN/O(Normally-Open)としてもよく、または、N/CおよびN/Oを組み合わせてもよい。
また、上述した本発明の各実施の形態においては、1つのECUを有するものとして説明したが、これに限らず、複数のECUによって構成されるものであってもよい。例えば、エンジン11の出力制御を実行するE−ECU、自動変速機12の変速制御を実行するT−ECU等の複数のECUによって、本実施の形態のECU100が構成されるものであってもよい。この場合、各ECUは、必要な情報を相互に入出力する。
また、上述した本発明の各実施の形態においては、複数の摩擦係合要素の作動状態を切り替えて変速を実現する変速機構に本発明に係る自動変速機の制御装置を適用して説明したが、これに限定されない。本発明に係る自動変速機の制御装置は、例えば、ケース内に回転可能に支持された第1の軸および第2の軸と、第1の軸に設けられたプライマリプーリと、第2の軸に設けられたセカンダリプーリと、プライマリプーリとセカンダリプーリとの間に巻き掛けられたベルトと、第1の軸および第2の軸の回転方向を切り換える前後進切換機構とを、備えるベルト式無段変速機に適用することもできる。この場合、電子制御ユニットが、複数のソレノイドバルブやリニアソレノイドバルブを制御して、第1の軸および第2の軸の回転方向を切り換える前後進切換機構を構成する摩擦係合要素としてのクラッチやブレーキの作動状態を切り替える。
以上に説明したように、本発明に係る自動変速機の制御装置は、ソレノイドバルブの故障が発生している状態でニュートラルレンジが設定される位置にシフトレバーが操作された場合であっても、車両の走行状態に応じて摩擦係合要素が係合したままとなってしまうことを防止することができ、車両に搭載される自動変速機の制御装置に有用である。

Claims (10)

  1. 駆動源からの回転動力を入力する入力軸、車輪に前記回転動力を伝達する出力軸、係合状態および解放状態のいずれか一方の作動状態に切り替えられて前記入力軸から入力された回転を変速して前記出力軸から出力する複数の摩擦係合要素、を有する変速機構と、
    複数の操作位置のうち任意の操作位置に操作されることによりニュートラルレンジを含む複数のシフトレンジのうち任意のシフトレンジを選択する操作部材と、
    前記操作部材が操作された操作位置を検出する操作位置検出手段と、
    前記複数の摩擦係合要素に供給される作動油の油圧をそれぞれ調圧することによって、前記複数の摩擦係合要素の前記作動状態を切り替える複数の作動状態切替手段と、
    車両の車速を検出する車速検出手段と、
    前記作動状態切替手段に前記作動油を供給する供給状態および前記作動状態切替手段への前記作動油の供給を遮断する遮断状態のいずれか一方に切り替える供給状態切替手段と、
    前記操作位置検出手段によって検出された操作位置に基づいて前記複数のシフトレンジのうち選択されたシフトレンジを設定するとともに、前記操作部材が前記ニュートラルレンジを設定する操作位置に操作された場合に、前記車速検出手段によって検出された車速が所定車速より小さいとき、前記入力軸から前記出力軸に伝達される前記回転動力の伝達状態を非伝達状態となるよう前記供給状態切替手段を制御し、一方、前記車速検出手段によって検出された車速が所定車速以上であるとき、前記非伝達状態を形成するよう前記複数の作動状態切替手段を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする自動変速機の制御装置。
  2. 前記制御手段は、前記ニュートラルレンジを設定した場合に、前記車速検出手段によって検出された車速が所定車速より小さいとき、前記複数の作動状態切替手段および前記供給状態切替手段を切り替えるよう制御して前記非伝達状態を形成するようにし、一方、前記車速検出手段によって検出された車速が所定車速以上であるとき、前記複数の作動状態切替手段を切り替えるよう制御して前記非伝達状態を形成するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の自動変速機の制御装置。
  3. 前記制御手段は、前記非伝達状態を形成する際に前記複数の摩擦係合要素への前記作動油の供給を遮断するように少なくとも前記複数の作動状態切替手段および前記供給状態切替手段のいずれか一方を切り替えるよう制御することを特徴とする請求項1に記載の自動変速機の制御装置。
  4. 前記作動状態切替手段は、非通電状態で前記摩擦係合要素への前記作動油の供給を遮断する遮断状態となり、一方、通電状態で前記作動油を前記摩擦係合要素に供給する供給状態となるリニアソレノイドバルブによって構成されたことを特徴とする請求項1に記載の自動変速機の制御装置。
  5. 前記作動状態切替手段は、前記作動油を前記複数の摩擦係合要素に供給するための経路上において、前記供給状態切替手段よりも前記複数の摩擦係合要素側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の自動変速機の制御装置。
  6. 駆動源からの回転動力を入力する入力軸、車輪に前記回転動力を伝達する出力軸、係合状態および解放状態のいずれか一方の作動状態に切り替えられて前記入力軸から入力された回転を変速して前記出力軸から出力する複数の摩擦係合要素、を有する変速機構と、
    複数の操作位置のうち任意の操作位置に操作されることによりニュートラルレンジを含む複数のシフトレンジのうち任意のシフトレンジを選択するシフトレバーと、
    前記シフトレバーが操作された操作位置を検出するシフトセンサと、
    前記複数の摩擦係合要素に供給される作動油の油圧をそれぞれ調圧することによって、前記複数の摩擦係合要素の前記作動状態を切り替える複数のリニアソレノイドバルブと、
    車両の車速を検出する車速センサと、
    前記リニアソレノイドバルブに前記作動油を供給する供給状態および前記リニアソレノイドバルブへの前記作動油の供給を遮断する遮断状態のいずれか一方の作動状態を取り得る切替バルブと、
    前記切替バルブの作動状態を切り替えるソレノイドバルブと、
    前記シフトセンサによって検出された操作位置に基づいて前記複数のシフトレンジのうち選択されたシフトレンジを設定するとともに、前記シフトレバーが前記ニュートラルレンジを設定する操作位置に操作された場合に、前記車速センサによって検出された車速が所定車速より小さいとき、前記入力軸から前記出力軸に伝達される前記回転動力の伝達状態を非伝達状態となるよう前記ソレノイドバルブを制御し、一方、前記車速センサによって検出された車速が所定車速以上であるとき、前記非伝達状態を形成するよう前記複数のリニアソレノイドバルブを制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする自動変速機の制御装置。
  7. 前記制御手段は、前記ニュートラルレンジを設定した場合に、前記車速センサによって検出された車速が所定車速より小さいとき、前記複数のリニアソレノイドバルブおよび前記ソレノイドバルブを切り替えるよう制御して前記非伝達状態を形成するようにし、一方、前記車速センサによって検出された車速が所定車速以上であるとき、前記複数のリニアソレノイドバルブを切り替えるよう制御して前記非伝達状態を形成するようにしたことを特徴とする請求項に記載の自動変速機の制御装置。
  8. 前記制御手段は、前記非伝達状態を形成する際に前記複数の摩擦係合要素への前記作動油の供給を遮断するように少なくとも前記複数のリニアソレノイドバルブおよび前記ソレノイドバルブのいずれか一方を切り替えるよう制御することを特徴とする請求項に記載の自動変速機の制御装置。
  9. 前記リニアソレノイドバルブは、非通電状態で前記摩擦係合要素への前記作動油の供給を遮断する遮断状態となるとともに、通電状態で前記作動油を前記摩擦係合要素に供給する供給状態となるリニアソレノイドバルブによって構成されたことを特徴とする請求項に記載の自動変速機の制御装置。
  10. 前記リニアソレノイドバルブは、前記作動油を前記複数の摩擦係合要素に供給するための経路上において、前記ソレノイドバルブよりも前記複数の摩擦係合要素側に設けられていることを特徴とする請求項に記載の自動変速機の制御装置。
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