JP5402604B2 - フッ素ガス生成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、フッ素ガス生成装置に関するものである。
従来のフッ素ガス生成装置として、電解槽を使用し、電気分解によってフッ素ガスを生成する装置が知られている。
特許文献1には、フッ化水素を含む溶融塩中でフッ化水素を電気分解する電解槽を備え、陽極側の第1気相部分にフッ素ガスを主成分とするプロダクトガスを発生させると共に、陰極側の第2気相部分に水素ガスを主成分とする副生成ガスを発生させるフッ素ガス生成装置が開示されている。
この種のフッ素ガス生成装置では、電解槽の陽極から発生するフッ素ガスに溶融塩から気化したフッ化水素ガスが混入する。そのため、陽極から発生するガスからフッ化水素を分離してフッ素ガスを精製する必要がある。
フッ素ガスの粗精製として、フッ化水素の融点(−84℃)以下の−80℃程度に設定した凝縮器にフッ素ガスを通過させてフッ化水素を凝縮させる方法が知られている。
特開2004−43885号公報
従来、フッ素ガスを粗精製する装置においては、粗精製の過程で凝縮されたフッ化水素は利用されずに排出されていた。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、フッ素ガスの粗精製の過程で凝縮されたフッ化水素を有効に利用することが可能なフッ素ガス生成装置を提供することを目的とする。
本発明は、溶融塩中のフッ化水素を電気分解することによって、フッ素ガスを生成するフッ素ガス生成装置であって、溶融塩が貯留され、溶融塩に浸漬された陽極にて生成されたフッ素ガスを主成分とする主生成ガスが導かれる第1気室と、溶融塩に浸漬された陰極にて生成された水素ガスを主成分とする副生成ガスが導かれる第2気室とが溶融塩液面上に分離して区画された電解槽と、前記電解槽に補充するためのフッ化水素が貯留されたフッ化水素供給源と、前記電解槽の溶融塩から気化して前記陽極から生成された主生成ガスに混入したフッ化水素ガスを凝縮させてフッ素ガスを粗精製する粗精製装置と、を備え、前記粗精製装置は、主生成ガスが通過すると共に、主生成ガスの通過中に凝縮したフッ化水素を貯留可能なフッ化水素貯留槽と、前記フッ化水素貯留槽をフッ化水素の融点以上の温度で冷却することによって、主生成ガスに混入したフッ化水素ガスを凝縮させる冷却装置と、前記フッ化水素貯留槽に貯留されたフッ化水素を前記電解槽又は前記フッ化水素供給源に搬送して回収する回収設備と、を備え、前記回収設備は、前記フッ化水素貯留槽に貯留されたフッ化水素を一時的に受け入れて貯留するフッ化水素受槽と、前記フッ化水素受槽に貯留されたフッ化水素を前記電解槽又は前記フッ化水素供給源に搬送する搬送装置と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、粗精製装置にて凝縮されて貯留されたフッ化水素は、電解槽に回収されてフッ素ガスを生成するために再利用されるため、フッ素ガスの粗精製の過程で凝縮されたフッ化水素を有効に利用することが可能となる。
本発明の第1の実施の形態に係るフッ素ガス生成装置を示す系統図である。 本発明の第1の実施の形態に係るフッ素ガス生成装置の他の形態を示す系統図である。 本発明の第2の実施の形態に係るフッ素ガス生成装置を示す系統図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
<第1の実施の形態>
図1を参照して、本発明の第1の実施の形態に係るフッ素ガス生成装置100について説明する。
フッ素ガス生成装置100は、電気分解によってフッ素ガスを生成し、生成されたフッ素ガスを外部装置4へと供給するものである。外部装置4としては、例えば半導体製造装置であり、その場合、フッ素ガスは、例えば半導体の製造工程においてクリーニングガスとして使用される。
フッ素ガス生成装置100は、電気分解によってフッ素ガスを生成する電解槽1と、電解槽1から生成したフッ素ガスを外部装置4へと供給するフッ素ガス供給系統2と、フッ素ガスの生成に伴って生成された副生成ガスを処理する副生成ガス処理系統3とを備える。
まず、電解槽1について説明する。
電解槽1には、フッ化水素(HF)を含む溶融塩が貯留される。本実施の形態では、溶融塩として、フッ化水素とフッ化カリウム(KF)の混合物(KF・2HF)が用いられる。
電解槽1の内部は、溶融塩中に浸漬された区画壁6によって陽極室11と陰極室12とに区画される。陽極室11及び陰極室12の溶融塩中には、それぞれ陽極7及び陰極8が浸漬される。陽極7と陰極8の間に電源9から電流が供給されることによって、陽極7ではフッ素ガス(F2)を主成分とする主生成ガスが生成され、陰極8では水素ガス(H2)を主成分とする副生成ガスが生成される。陽極7には炭素電極が用いられ、陰極8には軟鉄、モネル、又はニッケルが用いられる。
電解槽1内の溶融塩液面上には、陽極7にて生成されたフッ素ガスが導かれる第1気室11aと、陰極8にて生成された水素ガスが導かれる第2気室12aとが互いのガスが行き来不能に区画壁6によって区画される。このように、第1気室11aと第2気室12aは、フッ素ガスと水素ガスとの混触による反応を防ぐため、区画壁6によって完全に分離される。これに対して、陽極室11と陰極室12の溶融塩は、区画壁6によって分離されず区画壁6の下方を通じて連通している。
KF・2HFの融点は71.7℃であるため、溶融塩の温度は91〜93℃に調節される。電解槽1の陽極7及び陰極8から生成したフッ素ガス及び水素ガスのそれぞれには、溶融塩からフッ化水素が蒸気圧分だけ気化して混入する。このように、陽極7にて生成され第1気室11aに導かれるフッ素ガス及び陰極8にて生成され第2気室12aに導かれる水素ガスのそれぞれには、フッ化水素ガスが含まれている。
次に、フッ素ガス供給系統2について説明する。
第1気室11aには、フッ素ガスを外部装置4へと供給するための第1メイン通路15が接続される。
第1メイン通路15には、第1気室11aからフッ素ガスを導出して搬送する第1ポンプ17が設けられる。第1ポンプ17には、ベローズポンプやダイアフラムポンプ等の容積型ポンプが用いられる。
第1メイン通路15における第1ポンプ17の上流には、フッ素ガスに混入したフッ化水素ガスを捕集してフッ素ガスを精製する精製装置16が設けられる。精製装置16としては、フッ素ガスに混入したフッ化水素ガスが凝固する一方、フッ素ガスは通過するように、フッ素の沸点以上かつフッ化水素の融点以下の温度でフッ素ガスを冷却する装置、又は、フッ素ガスに混入したフッ化水素ガスをフッ化ナトリウム(NaF)等の吸着剤に吸着させる装置が用いられる。
また、第1メイン通路15における精製装置16の上流には、フッ素ガスに混入したフッ化水素ガスを凝縮させてフッ素ガスを粗精製する粗精製装置50が設けられる。このように、粗精製装置50は、精製装置16による本精製の前段階としてフッ素ガスを粗精製する装置である。粗精製装置50については、後に詳述する。
次に、副生成ガス処理系統3について説明する。
第2気室12aには、水素ガスを外部へと排出するための第2メイン通路30が接続される。
第2メイン通路30には、第2気室12aから水素ガスを導出して搬送する第2ポンプ31が設けられる。
第2メイン通路30における第2ポンプ31の下流には除害部34が設けられ、第2ポンプ31にて搬送された水素ガスは除害部34にて無害化されて放出される。
フッ素ガス生成装置100は、電解槽1の溶融塩中にフッ素ガスの原料であるフッ化水素を供給して補充するための原料供給系統5も備える。以下では、原料供給系統5について説明する。
電解槽1は、電解槽1に補充するためのフッ化水素が貯留されたフッ化水素供給源40と原料供給通路41を介して接続される。フッ化水素供給源40に貯留されたフッ化水素は、原料供給通路41を通じて電解槽1の溶融塩中に供給される。
また、原料供給通路41には、キャリアガス供給源45から供給されるキャリアガスを原料供給通路41内に導くキャリアガス供給通路46が接続される。キャリアガスは、フッ化水素を溶融塩中に導くためのガスであり、不活性ガスである窒素ガスが用いられる。窒素ガスは、フッ化水素と共に陰極室12の溶融塩中に供給され、溶融塩中にはほとんど溶けず、第2気室12aから第2メイン通路30を通じて排出される。
次に、粗精製装置50について説明する。
粗精製装置50は、フッ素ガスが通過すると共に、フッ素ガスの通過中に凝縮したフッ化水素を貯留可能なフッ化水素貯留槽51と、フッ化水素貯留槽51をフッ化水素の融点(−84℃)を超える温度で冷却することによって、フッ素ガスに混入したフッ化水素ガスを凝縮させる冷却装置52と、フッ化水素貯留槽51に貯留されたフッ化水素を電解槽1に搬送して回収する回収設備53とを備える。
フッ化水素貯留槽51は、フッ素ガスが通過する気相部51aを有し、フッ素ガスが気相部51aを通過する際に凝縮されたフッ化水素が滴下して貯留される構造となっている。
冷却装置52は、フッ化水素貯留槽51を部分的に収容する冷却槽55と、冷却槽55に冷媒入口管56a及び冷媒出口管56bを通じて冷媒を給排する給排系統56と、冷媒の供給量を制御することによってフッ化水素貯留槽51の温度を制御する制御装置(図示せず)とを備える。
フッ化水素貯留槽51の温度は、フッ化水素が凝固しないようにフッ化水素の融点(−84℃)を超える温度に制御される。また、電解槽1中の溶融塩(KF・2HF)の温度は91〜93℃であり、92℃におけるKF・2HFの蒸気圧は43.5torrである。蒸気圧が43.5torrにおけるフッ化水素の飽和温度は−47℃である。このため、フッ化水素は−47℃より高い温度では液化しないため、フッ化水素貯留槽51の温度は−47℃以下に制御される。つまり、フッ化水素貯留槽51の温度は、フッ素ガスに混入したフッ化水素ガスを凝縮させ、かつ凝縮して貯留されたフッ化水素を液体状態に保つため、冷却装置52によってフッ化水素の融点を超え、−47℃以下に制御される。
冷却槽55の冷媒としては、使用温度にて凝固しないものであれば、フロン系、エタノール系、メタノール系、シリコン系、又はトリクロロエチレン等、何を用いてもよい。
フッ化水素貯留槽51の気相部51aでのフッ化水素ガスの凝縮効率を上げるため、気相部51aにラシヒリング等の金属充填材を充填するようにしてもよい。気相部51aに金属充填材を充填することによって、金属充填材も冷媒によって冷却される。このため、気相部51aをフッ素ガスが通過する際、フッ素ガスは金属充填材に接触することによっても冷却されるため、フッ素ガス中のフッ化水素ガスを効率良く凝縮させることができる。
また、気相部51aをシェルアンドチューブ式の構成にしてもよい。つまり、気相部51aを複数のチューブにて構成し、そのチューブを冷却槽55の冷媒によって冷却するようにしてもよい。このように構成することによって、限られたスペースにて伝熱面積を大きくすることができるため、フッ化水素を効率良く凝縮させることができる。
回収設備53は、フッ化水素貯留槽51の液相部と電解槽1とをつなぐ搬送通路60と、搬送通路60に設けられ、フッ化水素貯留槽51に貯留されたフッ化水素を電解槽1へと搬送する搬送ポンプ61とを備える。
搬送ポンプ61は、フッ化水素貯留槽51のフッ化水素の貯留量が所定量を超えた場合には起動してフッ化水素を電解槽1に搬送する。このように、フッ化水素貯留槽51にて凝縮されたフッ化水素は、搬送ポンプ61によって電解槽1に搬送されて回収される。
搬送通路60の下流端は電解槽1の陽極室11に接続するのが好ましく、搬送ポンプ61によって搬送されるフッ化水素は電解槽1の陽極室11に回収される。これは、搬送通路60の下流端を電解槽1の陰極室12に接続する構成では、搬送ポンプ61が万一フッ化水素貯留槽51の気相部51aのフッ素ガスを吸い込んだ場合には、そのフッ素ガスが陰極室12に搬送されて水素ガスと混触して反応するおそれがあるためである。
次に、粗精製装置50の動作について説明する。
電解槽1の陽極7にて生成されたフッ素ガスは粗精製装置50に流入する。粗精製装置50のフッ化水素貯留槽51の温度は、冷却装置52によってフッ化水素の融点を超え、−47℃以下に制御されているため、フッ素ガスがフッ化水素貯留槽51の気相部51aを通過する際、フッ素ガス中のフッ化水素ガスは凝縮してフッ化水素貯留槽51に貯留される。このように、フッ化水素貯留槽51ではフッ素ガスの粗精製が行われる。フッ化水素貯留槽51を通過したフッ素ガスは、下流に設けられた精製装置16に流入して本精製される。粗精製装置50は、精製装置16の前段階としてフッ素ガスを粗精製するものであり、本精製を行う精製装置16の負荷を低減する機能を有する。
凝縮してフッ化水素貯留槽51に貯留されたフッ化水素は、冷却装置52によってフッ化水素の融点を超え、−47℃以下の温度に保持される。これにより、フッ化水素の蒸気圧は上昇することがなく、貯留されたフッ化水素が再びガス化することが防止される。
フッ化水素貯留槽51のフッ化水素の貯留量が所定量を超えた場合には搬送ポンプ61が起動して、フッ化水素は電解槽1に搬送されて回収される。このように、粗精製装置50にて凝縮されたフッ化水素は、電解槽1に回収されてフッ素ガスを生成するために再利用される。
以上の実施の形態によれば、以下に示す作用効果を奏する。
フッ化水素貯留槽51にて凝縮されて貯留されたフッ化水素は、電解槽1に回収されてフッ素ガスを生成するために再利用されるため、フッ素ガスの粗精製の過程で凝縮されたフッ化水素を有効に利用することが可能となる。
以下に、本第1の実施の形態の他の形態について説明する。
上記第1の実施の形態は、フッ化水素を電解槽1に搬送して回収するものである。これに代わり、図2に示すように、フッ化水素をフッ化水素供給源40に搬送して回収するようにしてもよい。このように構成しても、上記第1の実施の形態と同様に、フッ素ガスの粗精製の過程で凝縮されたフッ化水素を有効に利用することが可能となる。
<第2の実施の形態>
図3を参照して、本発明の第2の実施の形態に係るフッ素ガス生成装置200について説明する。
以下では、上記第1の実施の形態と異なる点を中心に説明し、第1の実施の形態と同様の構成には、同一の符号を付し説明を省略する。
フッ素ガス生成装置200は、回収設備53の構成が上記第1の実施の形態と異なる。以下、回収設備53について説明する。
回収設備53は、フッ化水素貯留槽51の液相部と電解槽1とをつなぐ搬送通路70と、搬送通路70に介装されフッ化水素貯留槽51に貯留されたフッ化水素を一時的に受け入れて貯留するフッ化水素受槽71と、フッ化水素受槽71に貯留されたフッ化水素を電解槽1に搬送する搬送装置72とを備える。
フッ化水素貯留槽51に貯留されたフッ化水素は、搬送通路70に設けられる移送ポンプ73によってフッ化水素受槽71に移送される。移送ポンプ73を用いる代わりに、フッ化水素受槽71をフッ化水素貯留槽51よりも下方に設け、かつ両者をつなぐ通路に弁を設け、その弁を開弁することによって、フッ化水素貯留槽51に貯留されたフッ化水素をフッ化水素受槽71へと移送するようにしてもよい。
フッ化水素受槽71は冷却されず、内部のフッ化水素は常温で貯留される。したがって、フッ化水素受槽71に貯留されたフッ化水素は、フッ化水素貯留槽51に貯留されたフッ化水素と比較して温度が高いため、蒸気圧が高い。
搬送装置72は、フッ化水素受槽71に貯留されたフッ化水素液中にキャリアガスを供給するキャリアガス供給通路76を備える。キャリアガス供給通路76は、上流端がキャリアガス供給源75に接続され、下流端の排出口がフッ化水素受槽71のフッ化水素液中に挿入される。キャリアガスは、フッ化水素を電解槽1に搬送するためのガスであり、不活性ガスである窒素ガスが用いられる。
キャリアガス供給通路76を通じてフッ化水素受槽71のフッ化水素液中に供給された窒素ガスは、蒸気圧分のフッ化水素を含んだ状態で、フッ化水素受槽71から排出されて搬送通路70を通じて電解槽1に搬送される。なお、フッ化水素受槽71に貯留されたフッ化水素は常温で貯留され蒸気圧が高いため、窒素ガスに含まれるフッ化水素の量は比較的多い。このように、搬送装置72は、フッ化水素受槽71に貯留されたフッ化水素液中にキャリアガスを供給することによってフッ化水素を電解槽1に搬送するものである。つまり、フッ化水素受槽71のフッ化水素液中にキャリアガスが連続して供給されることによって、フッ化水素は連続的に電解槽1に搬送される。
本実施の形態では、キャリアガスとして窒素ガスが用いられるため、搬送通路70の下流端は電解槽1の陰極室12に接続され、フッ化水素受槽71に貯留されたフッ化水素は電解槽1の陰極室12に回収される。窒素ガスは、第2気室12aから第2メイン通路30を通じて排出される。
以上の実施の形態によれば、以下に示す作用効果を奏する。
フッ化水素貯留槽51にて凝縮されて貯留されたフッ化水素は、フッ化水素受槽71に移送された後、キャリアガスによって連続的に電解槽1に搬送されて回収される。このように、フッ化水素貯留槽51にて凝縮されて貯留されたフッ化水素は、電解槽1に回収されてフッ素ガスを生成するために再利用されるため、フッ素ガスの粗精製の過程で凝縮されたフッ化水素を有効に利用することが可能となる。
以下に、本第2の実施の形態の他の形態について説明する。
上記第2の実施の形態は、キャリアガスとして不活性ガスである窒素ガスを用いるものである。これに代わり、キャリアガスとしてフッ素ガス(主生成ガス)又は水素ガス(副生成ガス)を用いるようにしてもよい。つまり、キャリアガスとして、フッ素ガス、水素ガス、及び不活性ガスのいずれかが用いられる。
キャリアガスとしてフッ素ガスを用いる場合には、第1ポンプ17の下流にフッ素ガスを貯留するバッファタンクを設け、そのバッファタンクに貯留されたフッ素ガスをキャリアガスとして用いるようにすればよい。この場合、搬送通路70の下流端は電解槽1の陽極室11に接続され、フッ化水素受槽71に貯留されたフッ化水素は電解槽1の陽極室11に回収される。
キャリアガスとして水素ガスを用いる場合には、第2ポンプ31の下流に水素ガスを貯留するバッファタンクを設け、そのバッファタンクに貯留された水素ガスをキャリアガスとして用いるようにすればよい。この場合、搬送通路70の下流端は電解槽1の陰極室12に接続され、フッ化水素受槽71に貯留されたフッ化水素は電解槽1の陰極室12に回収される。
また、上記第2の実施の形態は、フッ化水素受槽71に貯留されたフッ化水素をキャリアガスを用いて電解槽1に回収するものである。これに代わり、フッ化水素受槽71に貯留されたフッ化水素をポンプを用いて電解槽1に回収するようにしてもよい。この場合、キャリアガスを用いずに搬送することができるため、フッ化水素の回収先を電解槽1ではなくフッ化水素供給源40とすることもできる。
本発明は上記の実施の形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
本発明は、フッ素ガスを生成する装置に適用することができる。
100、200 フッ素ガス生成装置
1 電解槽
2 フッ素ガス供給系統
副生成ガス処理系統
4 外部装置
5 原料供給系統
7 陽極
8 陰極
11a 第1気室
12a 第2気室
15 第1メイン通路
16 精製装置
40 フッ化水素供給源
50 粗精製装置
51 フッ化水素貯留槽
51a 気相部
52 冷却装置
53 回収設備
55 冷却槽
56 給排系統
60 搬送通路
61 搬送ポンプ
70 搬送通路
71 フッ化水素受槽
72 搬送装置
73 移送ポンプ
75 キャリアガス供給源
76 キャリアガス供給通路

Claims (3)

  1. 溶融塩中のフッ化水素を電気分解することによって、フッ素ガスを生成するフッ素ガス生成装置であって、
    溶融塩が貯留され、溶融塩に浸漬された陽極にて生成されたフッ素ガスを主成分とする主生成ガスが導かれる第1気室と、溶融塩に浸漬された陰極にて生成された水素ガスを主成分とする副生成ガスが導かれる第2気室とが溶融塩液面上に分離して区画された電解槽と、
    前記電解槽に補充するためのフッ化水素が貯留されたフッ化水素供給源と、
    前記電解槽の溶融塩から気化して前記陽極から生成された主生成ガスに混入したフッ化水素ガスを凝縮させてフッ素ガスを粗精製する粗精製装置と、を備え、
    前記粗精製装置は、
    主生成ガスが通過すると共に、主生成ガスの通過中に凝縮したフッ化水素を貯留可能なフッ化水素貯留槽と、
    前記フッ化水素貯留槽をフッ化水素の融点以上の温度で冷却することによって、主生成ガスに混入したフッ化水素ガスを凝縮させる冷却装置と、
    前記フッ化水素貯留槽に貯留されたフッ化水素を前記電解槽又は前記フッ化水素供給源に搬送して回収する回収設備と、
    を備え
    前記回収設備は、
    前記フッ化水素貯留槽に貯留されたフッ化水素を一時的に受け入れて貯留するフッ化水素受槽と、
    前記フッ化水素受槽に貯留されたフッ化水素を前記電解槽又は前記フッ化水素供給源に搬送する搬送装置と、を備えることを特徴とするフッ素ガス生成装置。
  2. 前記搬送装置は、前記フッ化水素受槽に貯留されたフッ化水素液中にキャリアガスを供給することによってフッ化水素を前記電解槽に搬送することを特徴とする請求項1に記載のフッ素ガス生成装置。
  3. 前記キャリアガスとして、主生成ガス、副生成ガス、及び不活性ガスのいずれかが用いられることを特徴とする請求項2に記載のフッ素ガス生成装置。
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