JP5402356B2 - 電源ノイズ解析方法及び電源ノイズ解析プログラム - Google Patents

電源ノイズ解析方法及び電源ノイズ解析プログラム Download PDF

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Description

本願開示は、一般に計算機利用設計に関し、詳しくは計算機利用設計における電源ノイズの解析方法に関する。
LSI(Large Scale Integration)回路では、IO回路(入出力回路)の同時動作により、SSO(Simultaneous Switching Output)ノイズと呼ばれる電源電圧変動が発生する。LSI内部で発生したSSOノイズは、LSI内部だけでなくPCB(Printed Circuit Board:プリント回路基板)にも伝播する。SSOノイズは、LSI内部やPCB上の回路誤動作を引き起こすだけでなく、SSOノイズがLSI間伝送信号波形に混入することで、信号波形品質の劣化による論理誤認識及び遅延変動によるタイミングマージン不良を引き起こす。
今後、LSIが更に高速化され及びまた多ピン化されるに伴い、SSOノイズが増加すると考えられる。また更に、バスクロックの高速化及び低電圧化に伴い、伝送信号波形やタイミングのSSOノイズ耐性が低下すると考えられる。従って、SSOノイズがLSI間伝送信号に与える影響は、益々増加することが予想される。
このような状況においては、SSOノイズを正確に見積もり、適切な対策を施すことが不可欠になっている。SSOノイズは、IO回路の同時動作に起因する急激な電流変化とパッケージのインダクタ成分とによって発生するので、SSOノイズ解析においてはパッケージのインダクタ成分を正確にモデル化する必要がある。そのため、従来は、パッケージの信号配線や電源配線の自己インダクタンスとともに、パッケージの信号配線と信号配線との間や信号配線と電源配線との間の相互インダクタンスを全てモデル化してSSOノイズ解析を行っている。
しかしながら、信号配線や電源配線の自己インダクタンスだけでなく相互インダクタンスも含めてモデル化するので、モデル化対象の信号数が増加すると、パッケージモデルの回路規模が指数関数的に増加してしまう。その結果、SSOノイズ解析のシミュレーション時間や収束性が悪化してしまう。逆に、シミュレーション時間や収束性を改善するために、パッケージの配線間の相互インダクタンスを無視してしまうと、SSOノイズの解析精度が悪化してしまう。
特開2002−197136号公報 特開2004−54522号公報
以上を鑑みると、SSOノイズの解析精度を落とさずにパッケージモデルの回路規模を削減できるSSOノイズ解析方法及び装置が望まれる。
複数の信号駆動回路と、前記複数の信号駆動回路に第1の電源電圧を供給する第1の配線と、前記複数の信号駆動回路に第2の電源電圧を供給する第2の配線と、前記複数の信号駆動回路により駆動される信号を伝搬する複数の第3の配線とを含むモデルを用い、コンピュータにより回路シミュレータを実行して電源ノイズ解析を行なう方法は、レイアウト情報から前記第1乃至第3の配線の自己インダクタンス及び相互インダクタンスを抽出し、前記信号の駆動時に流れる電流経路を特定し、前記特定された電流経路の各々を流れる電流量の相対的な大きさを特定し、前記特定された電流経路及び前記特定された電流量の相対的な大きさの情報に基づいて前記自己インダクタンスと前記相互インダクタンスとを線形結合して合成することにより前記第1乃至第3の配線の各々について個別に実効インダクタンスを求め、前記実効インダクタンスを含めた前記モデルを用いて回路シミュレータを実行する各段階を含み、前記実効インダクタンスを求める段階は、前記第1及び第3の配線の各々に対して前記信号が立ち上がる場合の実効インダクタンスを求め、前記第2及び第3の配線の各々に対して前記信号が立ち下がる場合の実効インダクタンスを求め、前記第3の配線の各々に対して求めた前記信号が立ち上がる場合の実効インダクタンスと前記信号が立ち下がる場合の実効インダクタンスとを合成して前記第3の配線の各々の実効インダクタンスを求める各段階を含み、前記回路シミュレータを実行する段階は、前記第1の配線に対して求めた前記信号が立ち上がる場合の実効インダクタンスと、前記第2の配線に対して求めた前記信号が立ち下がる場合の実効インダクタンスと、前記第3の配線の前記合成して求めた実効インダクタンスとを含めた前記モデルを用い、前記第1の配線により供給される前記第1の電源電圧が正側であり、前記第2の配線により供給される前記第2の電源電圧が負側であり、前記各段階をコンピュータにより実行することを特徴とする。
また、複数の信号駆動回路と、前記複数の信号駆動回路に第1の電源電圧を供給する第1の配線と、前記複数の信号駆動回路に第2の電源電圧を供給する第2の配線と、前記複数の信号駆動回路により駆動される信号を伝搬する複数の第3の配線とを含むモデルを用い、コンピュータにより回路シミュレータを実行して電源ノイズ解析を行なうプログラムは、レイアウト情報から前記第1乃至第3の配線の自己インダクタンス及び相互インダクタンスを抽出し、前記信号の駆動時に流れる電流経路を特定し、前記特定された電流経路の各々を流れる電流量の相対的な大きさを特定し、前記特定された電流経路及び前記特定された電流量の相対的な大きさの情報に基づいて前記自己インダクタンスと前記相互インダクタンスとを線形結合して合成することにより前記第1乃至第3の配線の各々について個別に実効インダクタンスを求め、前記実効インダクタンスを含めた前記モデルを用いて回路シミュレータを実行する各段階を含み、前記実効インダクタンスを求める段階は、前記第1及び第3の配線の各々に対して前記信号が立ち上がる場合の実効インダクタンスを求め、前記第2及び第3の配線の各々に対して前記信号が立ち下がる場合の実効インダクタンスを求め、前記第3の配線の各々に対して求めた前記信号が立ち上がる場合の実効インダクタンスと前記信号が立ち下がる場合の実効インダクタンスとを合成して前記第3の配線の各々の実効インダクタンスを求める各段階を含み、前記回路シミュレータを実行する段階は、前記第1の配線に対して求めた前記信号が立ち上がる場合の実効インダクタンスと、前記第2の配線に対して求めた前記信号が立ち下がる場合の実効インダクタンスと、前記第3の配線の前記合成して求めた実効インダクタンスとを含めた前記モデルを用い、前記第1の配線により供給される前記第1の電源電圧が正側であり、前記第2の配線により供給される前記第2の電源電圧が負側であり、前記各段階をコンピュータに実行させることを特徴とする。
本願開示の少なくとも1つの実施例によれば、配線間の相互インダクタンスを明示的な回路要素としてモデル化しないので、パッケージモデルの回路規模を削減することが可能であり、SSOノイズ解析のシミュレーション時間や収束性を改善することができる。また、配線間の相互インダクタンスの影響を自己インダクタンスに組み込んで求められた実効インダクタンスを用いているので、SSOノイズの解析精度を落とさずに、パッケージモデルの回路規模を削減することが可能になる。
SSOノイズ解析の対象となる回路システムのモデルの一例を示す図である。 SSOノイズ解析の対象となる回路システムのモデルの一例を示す図である。 実効インダクタンスを計算する処理の流れを示すフローチャートである。 ノイズ解析の対象の回路を模式的に示す図である。 4×4インダクタンス行列を示す図である。 インダクタンス行列の抽出を示す図である。 インダクタンス行列の抽出を示す図である。 信号立ち上がり時の実効インダクタンスと信号立ち下がり時の実効インダクタンスとの合成処理の一例を示す図である。 実効インダクタンスでモデル化したノイズ解析の対象の回路を示す図である。 信号配線の本数がn本の場合において実効インダクタンスでモデル化したノイズ解析の対象の回路を示す図である。 信号配線の本数がn本の場合のインダクタンス行列Lを示す図である。 図11のインダクタンス行列Lの各対角要素の値を示す図である。 信号配線を複数のグループに分けてモデル化する方法を説明するための図である。 SSOノイズ解析処理の全体の流れを示すフローチャートである。 回路シミュレータによる回路動作解析のフローチャートを示す図である。 SSOノイズ解析の精度比較を示す図である。 SSOノイズ解析の別の精度比較を示す図である。 SSOノイズ解析処理を実行する装置の構成を示す図である。
以下に、本発明の実施例を添付の図面を用いて詳細に説明する。
図1は、SSOノイズ解析の対象となる回路システムのモデルの一例を示す図である。図1に示す回路システムは、LSI回路10、パッケージ11、PCB12、及び相手デバイス13を含む。LSI回路10は、入力信号源20及び信号駆動回路21を含む。
入力信号源20は、LSI回路10の内部回路であり、意図される所望の動作を実行し、信号駆動回路21への入力信号(即ちLSI回路10からの出力信号)を生成する。信号駆動回路21は、LSI回路10の出力回路であり、入力信号源20が生成した入力信号に基づいて動作して出力信号を駆動する。図面には示していないが、信号駆動回路21は、信号を出力するための出力回路だけでなく、外部からの信号を入力してLSI回路10内部に供給する入力回路を更に含み、入出力回路として動作してよい。また図示の都合上、1つの信号駆動回路21が示されるが、実際には複数の出力信号に対応して複数の信号駆動回路21が設けられる。信号駆動回路21としては、PCB設計で通常使用されているIBIS(IO Buffer Information Specification)等のモデルでは精度的に不十分であり、トランジスタを含むネットリストを使用してよい。
信号駆動回路21が出力する信号は、パッケージ11を介して、PCB12上の伝送路25に送出される。図示の都合上、一本の伝送路25が示されるが、実際には複数の出力信号に対応して複数の伝送路25が設けられる。伝送路25のモデルとしては、LCRラダー回路でも、W-Elementモデルでも、Sパラメータでもよい。この伝送路25を伝搬したLSI回路10の出力信号は、相手デバイス13の入力回路に入力される。図1の例では、相手デバイス13を入力回路の入力容量26によりモデル化している。相手デバイス13の入力回路は、例えばIBIS等のモデルでよく、或いはトランジスタレベルのネットリストでもよい。
複数の信号駆動回路21に対して、正側の電源電圧VDEを供給する電源配線22と、負側の電源電圧VSS(グランド電圧)を供給する電源配線23とが設けられる。また、信号駆動回路21により駆動される信号を伝搬する信号配線24が設けられる。図示の都合上、一本の信号配線24が示されるが、実際には複数の出力信号に対応して複数の信号配線24が設けられる。電源配線22及び電源配線23は、PCB12からの電源をLSI回路10に供給するためのものであり、パッケージ11に設けられる。また信号配線24は、LSI回路10の出力信号をPCB12に伝えるためのものであり、パッケージ11に設けられる。
図1に示すSSOノイズ解析の対象となる回路モデルでは、パッケージ11の電源配線22、電源配線23、及び信号配線24は、LCRラダー回路でモデル化してよい。このモデルは、ボンディングワイヤの部分とインターポーザの部分とを含めてモデル化したものでよい。図1では、LCRラダー回路の段数は2段であるが、実際には更に多くの段数でモデル化してよい。
パッケージ11の電源配線22、電源配線23、及び信号配線24を表わすLCRラダー回路は、自己インダクタンスL、抵抗R、相互インダクタンスLM、及び配線間容量Cを含む。なお相互インダクタンスLM及び配線間容量Cは、複数の信号配線24間にも存在する。前述のように、SSOノイズは、IO回路の同時動作に起因する急激な電流変化とパッケージのインダクタ成分とによって発生するので、SSOノイズ解析においてはパッケージのインダクタ成分を正確にモデル化する必要がある。しかしながら、図1に示すように自己インダクタンスLだけでなく相互インダクタンスLMも含めてモデル化すると、モデル化対象の信号配線24の数に比例して、パッケージモデルの回路規模が指数関数的に増加してしまう。その結果、SSOノイズ解析のシミュレーション時間や収束性が悪化してしまう。そこで以下に説明する実施例では、自己インダクタンスと相互インダクタンスとを合成することにより複数の信号配線24の各々の実効インダクタンスを求め、この実効インダクタンスによるモデルを用いて回路解析シミュレータを実行してSSOノイズ解析を行なう。
図2は、本実施例によるSSOノイズ解析の対象となる回路システムのモデルの一例を示す図である。図2において、図1と同一の構成要素は同一の番号で参照し、その説明は省略する。図2に示すパッケージ11のモデルでは、図1に示す相互インダクタンスLMが設けられていない。その代りに、図1に示す自己インダクタンスLと相互インダクタンスLMとを合成することにより複数の信号配線24の各々の実効インダクタンスLrを求め、この実効インダクタンスLrによりモデルを構築している。
具体的には、電源配線22を第1の配線、電源配線23を第2の配線、信号配線24を第3の配線と呼ぶとして、まずレイアウト情報から第1乃至第3の配線の自己インダクタンス及び相互インダクタンスを抽出する。これら自己インダクタンス及び相互インダクタンスは、後述するようにn×nのインダクタンス行列として与えられる。nは、第1乃至第3の配線の総数である。第1の配線及び第3の配線はそれぞれ通常は複数本存在するが、同じ電源種の複数本の電源配線のLSI端及びPCB端はそれぞれ同電位であるという制約条件を課すことで、同じ電源種の複数本の電源配線を1本に合成することができる。次に、信号の駆動時に流れる電流経路を特定する。例えば、信号立ち上がり時であれば、図2の電流I1として矢印で示す経路に電流が流れ、電源電圧VDEから入力容量26に電流が流入して電荷が蓄積される。このとき、第1の配線22を流れる電流の量と第3の配線24を流れる電流の量とは等しく、第2の配線23には電流が流れないと考えることができる。更に第3の配線24が複数本有る場合、電源ノイズ解析の対象となる全信号が同時に立ち上がる最悪条件においては、各配線24に流れる電流の量は互いに等しいと考えることができる。また信号立ち下がり時であれば、図2の電流I2として矢印で示す経路に電流が流れ、入力容量26の電荷が放出されて放電電流がグランド電圧VSSに流れる。このとき、第2の配線23を流れる電流の量と第3の配線24を流れる電流の量とは等しく、第1の配線22には電流が流れないと考えることができる。更に第3の配線24が複数本有る場合、電源ノイズ解析の対象となる全信号が同時に立ち下がる最悪条件においては、各配線24に流れる電流の量は互いに等しいと考えることができる。なお複数の第3の配線24に流れる電流の量が均しいと仮定できるためには、複数の信号駆動回路21が同一特性であること、特に同一の駆動力を有すると見なせることが必要である。
次に、特定された電流経路の情報に基づいて、自己インダクタンスと相互インダクタンスとを合成することにより第1乃至第3の配線の各々の実効インダクタンスを求める。具体的には、上記のように電流経路を特定し、更に複数の第3の配線24の各々に流れる電流の量が等しいと仮定すると、一本の着目配線に流れる電流により、相互インダクタンスで結合される他の配線に流れる電流を表現できる。これにより、相互インダクタンスの値と自己インダクタンスの値とを線形結合して実効的な自己インダクタンスである実効インダクタンスの値を求めることができる。例えば、複数m本の第3の配線24のうちの一本の着目配線に流れる電流量をIとすると、他の第3の配線24に流れる電流は同じ向きで電流量Iであり、また第1の配線22又は第2の配線23の何れか一方に流れることになる電流の向きは逆で電流量はmIである。従って、他の第3の配線24の各々に対する相互インダクタンスLMは、+LMとして実効インダクタンスLrに含まれ、第1の配線22又は第2の配線23の一方に対する相互インダクタンスLMは、−mLMとして実効インダクタンスLrに含まれることになる。即ち、自己インダクタンスLと、m−1個の+LMと、1個の−mLMとの和として、実効インダクタンスLrが得られることになる。なお上記説明では便宜上相互インダクタンスLMが単一値であるかのように説明したが、着目配線について、他の配線に対する相互インダクタンスLMは通常は各配線毎に異なる値である。
上記のようにして求めた実効インダクタンスを含めたモデルを用いて、回路シミュレータをコンピュータ上で実行することにより、SSOノイズを解析する。即ち、回路シミュレータを実行することにより、図2に示す端子27、28、及び29等を含む各端子での電圧及び電流の時間変化を計算する。電圧及び電流の時間変化の計算は、モデルに基づいて回路シミュレータが微分方程式を解くことで行なわれる。各端子での電圧及び電流の時間変化を例えば波形データとして出力することで、各端子での電圧及び電流がどの程度SSOノイズの影響を受けているのかを知ることができる。
図3は、実効インダクタンスを計算する処理の流れを示すフローチャートである。図4は、ノイズ解析の対象の回路を模式的に示す図である。以下に、図3及び図4を用いて、実効インダクタンスを計算する処理について説明する。
ステップS1において、SSOノイズ解析の対象範囲を指定する指示を電源ノイズ解析装置(コンピュータ)に入力する。具体的には、パッケージの解析対象となる領域として、例えば、図4に示す配線31乃至34を指定する。ここで配線31は電源電圧VDEを供給するパッケージPKGの電源配線であり、配線34はグランド電圧VSSを供給するパッケージPKGの電源配線である。また配線32及び33は、図1で説明したのと同様の信号駆動回路21により駆動される信号が伝搬するパッケージPKGの信号配線である。図4には、説明の便宜上、信号配線として2本の配線を設けた例を示すが、信号配線の本数は1本でもよいし、或いは3本以上であってもよい。
ステップS2において、VDE電源配線と信号配線2本のインダクタンス行列を抽出する。このインダクタンス行列は3×3の行列となるが、まず図4に示すような信号配線32及び33とVDE電源配線31及びVSS電源配線34との4×4インダクタンス行列Lについて説明する。なおインダクタンス行列の各要素の値(各インダクタンス値)は、パッケージのレイアウトデータから抽出する。
図5は、4×4インダクタンス行列を示す図である。この4×4インダクタンス行列Lにおいて、対角要素は自己インダクタンスL11乃至L44であり、その他の要素は相互インダクタンスLxy(x≠y)である。これらの自己インダクタンスと相互インダクタンスとは、図4に模式的に示されている。この4×4インダクタンス行列Lが、4本の配線31乃至34に対応する4つの電圧値からなる列ベクトルと、4本の配線31乃至34に対応する4つの電流値の時間微分からなる列ベクトルとを結びつけるインダクタンス成分を表わすことになる。即ち、VDE電源配線31を流れる電流の時間微分をI1、信号配線32及び33を流れる電流の時間微分をそれぞれI2及びI3、VSS電源配線34を流れる電流の時間微分をI4としたときに、VDE電源配線31におけるインダクタンス成分による電圧降下V1は以下のように表わされる。
V1=L11I1+L12I2+L13I3+L14I4
また信号配線32及び33それぞれにおけるインダクタンス成分による電圧降下V2及びV3は以下のように表わされる。
V2=L21I1+L22I2+L23I3+L24I4
V3=L31I1+L32I2+L33I3+L34I4
またVSS電源配線34におけるインダクタンス成分による電圧降下V4は以下のように表わされる。
V4=L41I1+L42I2+L43I3+L44I4
ステップS2では、インダクタンス行列LからVDE電源配線31と信号配線32及び33に関する3×3のインダクタンス行列を抽出する。即ち、図6に示すように4×4インダクタンス行列Lから点線で囲む部分40に対応する3×3のインダクタンス行列41を抽出する。
ステップS3において、VDE電源配線と信号配線2本の実効インダクタンスを計算する。この際、電流の流れる経路が特定されており、且つ各経路を流れる電流量の相対的な大きさも特定できるので、前述のように相互インダクタンスの値と自己インダクタンスの値とを線形結合して実効インダクタンスの値を求めることができる。即ち、図4に示す信号駆動回路21の出力信号がLOWからHIGHに立ち上がる場合、VDE電源配線31を流れる電流をI1とすると、VDE電源配線31におけるインダクタンス成分による電圧降下V1は以下のように表わされる。
V1=L11I1+L12(−I1/2)+L13(−I1/2)
=(L11−L12/2−L13/2)I1
即ち、VDE電源配線31の実効インダクタンスLr11は、
Lr11=L11−(1/2)(L12+L13
となる。また信号配線32及び33それぞれを流れる電流をI2及びI3とすると、信号配線32及び33それぞれにおけるインダクタンス成分による電圧降下V2及びV3は以下のように表わされる。
V2=L21(−2I2)+L22I2+L23I2
=(L22+L23−2L21)I2
V3=L31(−2I3)+L32I3+L33I3
=(L32+L33−2L31)I3
即ち、信号配線32及び33の実効インダクタンスLr22及びLr33は、
Lr22=L22+L23−2L21
Lr33=L32+L33−2L31
となる。なお行列Lは対称行列であり、L21=L12であり、またL31=L13である。このようにして、図6に示すような実効インダクタンス行列42が求められる。
図3のステップS4で、VSS電源配線と信号配線2本とのインダクタンス行列を抽出する。即ち、図7に示すように、4×4インダクタンス行列Lから点線で囲む部分50に対応する3×3のインダクタンス行列51を抽出する。ステップS5で、VSS電源配線と信号配線2本の実効インダクタンスを計算する。即ち、ステップS3の場合と同様にして、以下の実効インダクタンスが求められる。
Lf22=L22+L23−2L24
Lf33=L33+L23−2L34
Lf44=L44−(1/2)(L24+L34
即ち、図7に示すような実効インダクタンス行列52が求められる。
図3のステップS6で、ステップS3とステップS5の処理で計算した信号配線2本の実効インダクタンスの平均値を計算する。ステップS3で求めた実効インダクタンスは、信号立ち上がりの場合の実効インダクタンスである。またステップS5で求めた実効インダクタンスは、信号立ち下がりの場合の実効インダクタンスである。VDE電源配線31に対する実効インダクタンスは信号立ち上がりの場合にしかSSOノイズ解析の計算に必要ないので、ステップS3で求めた信号立ち上がりの場合の実効インダクタンスLr11をそのまま用いればよい。またVSS電源配線34に対する実効インダクタンスは信号立ち下がりの場合にしかSSOノイズ解析の計算に必要ないので、ステップS5で求めた信号立ち下がりの場合の実効インダクタンスLf44をそのまま用いればよい。
それに対して、信号配線32及び33に対する実効インダクタンスは、信号立ち上がりの場合と信号立ち下がりの場合との両方においてSSOノイズ解析の計算に用いられる。この場合、信号立ち上がりの場合の計算時にはステップS3で計算した実効インダクタンスを用いて、信号立ち下がりの場合の計算時にはステップS5で計算した実効インダクタンスを用いればよい。即ち、信号配線32及び33の実効インダクタンスについては、信号立ち上がり時と立ち下がり時とで実効インダクタンスの値を切り替えればよい。しかしながら、回路解析シミュレータでは、自己インダクタンスの値として一個の値を回路パラメータとして指定し、その値を用いて電圧及び電流の変化の計算等を行なうので、回路動作に応じて回路パラメータの値を切り替えることは一般的に困難である。そのような場合には、以下に説明するように、信号配線32及び33に対して求めた信号が立ち上がる場合の実効インダクタンスと信号が立ち下がる場合の実効インダクタンスとを合成し、信号配線32及び33の実効インダクタンスを求める。例えば、ステップS3で求めた信号立ち上がり時の実効インダクタンスLr22及びLr33とステップS5で求めた信号立ち下がり時の実効インダクタンスLf22及びLf33との平均値を求め、その平均値を信号配線32及び33の実効インダクタンスとしてよい。
最後に図3のステップS7で、VDE電源配線、VSS電源配線、及び信号配線2本の実効インダクタンスを出力する。即ち、VDE電源配線31、信号配線32及び33、及びVSS電源配線34に対する実効インダクタンスからなる4×4インダクタンス行列を出力する。
図8は、信号立ち上がり時の実効インダクタンスと信号立ち下がり時の実効インダクタンスとの合成処理の一例を示す図である。図8の例では、図6のように求めた実効インダクタンス行列42と図7のように求めた実効インダクタンス行列52とを合成し、4×4インダクタンス行列55を出力する。この行列55は、実効インダクタンス値Lrf11、Lrf22、Lrf33、及びLrf44を対角要素として含む対角行列である。Lrf11は、ステップS3で求めた信号立ち上がりの場合の実効インダクタンスLr11に等しい。Lrf22は、ステップS3で求めた信号立ち上がりの場合の実効インダクタンスLr22とステップS5で求めた信号立ち下がりの場合の実効インダクタンスLf22との平均値である。Lrf33は、ステップS3で求めた信号立ち上がりの場合の実効インダクタンスLr33とステップS5で求めた信号立ち下がりの場合の実効インダクタンスLf33との平均値である。Lrf44は、ステップS5で求めた信号立ち下がりの場合の実効インダクタンスLf44に等しい。
図9は、実効インダクタンスでモデル化したノイズ解析の対象の回路を示す図である。図9において、図4と同一の構成要素は同一の番号で参照し、その説明は省略する。図9に示されるように、VDE電源配線31、信号配線32、信号配線33、及びVSS電源配線34はそれぞれ、実効インダクタンスLrf11、Lrf22、Lrf33、及びLrf44を有する。これらの実効インダクタンスは、図4に示される自己インダクタンスと相互インダクタンスの値とが反映されたものとなっている。
図10は、信号配線の本数がn本の場合において実効インダクタンスでモデル化したノイズ解析の対象の回路を示す図である。信号駆動回路21は、図1で説明したのと同様の信号駆動回路である。図10では、VDE電源配線61−1、n本の信号配線61−2乃至61−n+1、及びVSS電源配線61−n+2が設けられている。配線61−1乃至61−n+2はそれぞれ、実効インダクタンスLrf11乃至Lrfn+2,n+2を有する。
図11は、信号配線の本数がn本の場合のインダクタンス行列Lを示す図である。図11に示すように、この場合のインダクタンス行列Lは(n+2)×(n+2)の対角行列であり、対角要素が実効インダクタンス値であり、その他の要素の値がゼロである。
図12は、図11のインダクタンス行列Lの各対角要素の値を示す図である。図12に示すように、各実効インダクタンスの値は、自己インダクタンスの値と相互インダクタンスの値とを線形結合したものとなっている。これらの実効インダクタンス値は、図3に示すフローチャートと同様にして求めることができる。即ち、まず立ち上がり時と立ち下がり時とで別々に電流経路を特定し、更に複数の信号配線の各々に流れる電流の量が等しいと仮定する。この仮定を用いれば、一本の着目配線に流れる電流を用いて、相互インダクタンスで結合される他の配線に流れる電流を表現できる。これにより、相互インダクタンスの値と自己インダクタンスの値とを線形結合して、実効インダクタンスの値を求めることができる。
図13は、信号配線を複数のグループに分けてモデル化する方法を説明するための図である。図13に示す回路システムは、LSI回路70、パッケージ71、PCB72、及び相手デバイス73を含む。LSI回路70の複数のパッド81−1には、パッケージ71の複数の信号配線82−1が接続される。これら複数の信号配線82−1は、PCB72の伝送路75−1を介して相手デバイス73に結合される。LSI回路70の複数のパッド81−2には、パッケージ71の複数の信号配線82−2が接続される。これら複数の信号配線82−2は、PCB72の伝送路75−2を介して相手デバイス73に結合される。信号配線82−1は例えばデータ信号を入出力するための配線であり、信号配線82−2は例えば制御信号やアドレス信号等を入出力するための配線である。このように第1のグループの信号配線82−1と第2のグループの信号配線82−2とで伝搬する信号のタイプが異なる場合、第1のグループの信号配線82−1と第2のグループの信号配線82−2とで、信号が同時に変化する可能性は少ない。このような場合には、第1のグループの信号配線82−1と第2のグループの信号配線82−2との各々について、前述のモデル化方法を適用して、実効インダクタンスを用いたモデルを別個に生成してよい。即ち、信号配線を第1のグループの配線と第2のグループの配線とに分け、第1のグループに対して電源配線及び信号配線の各々の実効インダクタンスを求め、また第2のグループに対して電源配線及び信号配線の各々の実効インダクタンスを求めればよい。
図14は、SSOノイズ解析処理の全体の流れを示すフローチャートである。ステップS1で、LSIレイアウト情報格納部101に格納されるLSIレイアウト情報に基づいて、SSOノイズ解析用LSIモデル102を作成する。ステップS2において、PKG(パッケージ)レイアウト情報格納部103に格納されるPKGレイアウト情報に基づいて、SSOノイズ解析用PKGモデル104を作成する。また更に、ステップS3において、PCBレイアウト情報格納部105に格納されるPCBレイアウト情報に基づいて、SSOノイズ解析用PCBモデル106を作成する。
ステップS4において、SSOノイズ解析用LSIモデル102、SSOノイズ解析用PKGモデル104、及びSSOノイズ解析用PCBモデル106に基づいて、回路解析シミュレータを実行する。これにより、LSI内部の電源ノイズ情報、プリント基板上の電源ノイズの情報、及び各電源ピン電流波形情報等がSSOノイズ解析結果として出力される。
図15は、回路シミュレータによる回路動作解析のフローチャートを示す図である。図15のフローチャートによる処理が図14のステップS4の処理に相当する。
図15のステップS1で、回路定義ファイルを入力する。即ち各SSOノイズ解析モデルの回路を定義したファイルを入力し、回路網を定式化する。ステップS2で、ライブラリを入力する。即ち、SSOノイズ解析モデルにおいて使用しているライブラリを入力する。例えばSSOノイズ解析用LSIモデルにおいて、出力回路(信号駆動回路)についてライブラリに定義される情報を用いているのであれば、その情報を入力する。
ステップS3で、DC動作点解析を実行し、時刻0での各端子の電圧及び電流を計算する。
ステップS4で、過渡解析を実行する。即ち、前述のインダクタンス行列を含む行列微分方程式を解くことで、時刻0以降の各時刻での各端子の電圧及び電流を計算する。このインダクタンス行列の大きさは端子数に依存する。インダクタンス行列の非対角成分は相互インダクタンスに相当するので、例えば図11示す行列のように実効インダクタンスに相互インダクタンスを含めて非対角成分をゼロにすることにより、解析時間と収束性が共に向上する。
ステップS5で、解析結果を出力する。即ち、各端子での電圧及び電流の時間変化を例えば波形データとして出力する。これにより、各端子での電圧及び電流がどの程度SSOノイズの影響を受けているのかを知ることができる。このようにして求められた解析結果データを用いて、電源ノイズについて問題がある箇所をチェックして設計修正することにより、設計段階で適切にSSOノイズに対応することが可能になる。
図16は、SSOノイズ解析の精度比較を示す図である。図16の上段には、VDE電源端子(例えば図2の端子27)における電圧変化の波形を示す。横軸が時間を示し、縦軸が電圧を示す。電圧波形111が上述の実効インダクタンスを用いたモデルを用いたSSOノイズ解析結果であり、電圧波形112が自己インダクタンス及び相互インダクタンスをそのまま用いたモデルを用いたSSOノイズ解析結果である。また電圧波形113が、相互インダクタンスを無視して自己インダクタンスのみを用いたモデルを用いたSSOノイズ解析結果である。これらの波形から分かるように、相互インダクタンスを単純に無視した場合の電圧波形113は、精密に計算した電圧波形112とはかなり異なっている。それに対して、相互インダクタンスを実効インダクタンスに組み込んだ場合の電圧波形111は、精密に計算した電圧波形112にかなり近いものとなっている。特に波形部分114において、その効果が顕著に見られる。図16の下段には、VSS電源端子(例えば図2の端子28)における電圧変化の波形を示す。電圧波形121が実効インダクタンスを用いたモデルを用いたSSOノイズ解析結果であり、電圧波形122が自己インダクタンス及び相互インダクタンスをそのまま用いたモデルを用いたSSOノイズ解析結果である。また電圧波形123が、相互インダクタンスを無視して自己インダクタンスのみを用いたモデルを用いたSSOノイズ解析結果である。波形部分124等において、相互インダクタンスを実効インダクタンスに組み込んだ場合の電圧波形121が、精密に計算した電圧波形122にかなり近いものとなっていることが分かる。
図17は、SSOノイズ解析の別の精度比較を示す図である。図17には、相手デバイスの受信端(例えば図2の端子29)における電圧変化の波形を示す。横軸が時間を示し、縦軸が電圧を示す。電圧波形131が上述の実効インダクタンスを用いたモデルを用いたSSOノイズ解析結果であり、電圧波形132が自己インダクタンス及び相互インダクタンスをそのまま用いたモデルを用いたSSOノイズ解析結果である。また電圧波形133が、相互インダクタンスを無視して自己インダクタンスのみを用いたモデルを用いたSSOノイズ解析結果である。これらの波形から分かるように、相互インダクタンスを単純に無視した場合の電圧波形133は、精密に計算した電圧波形132とはかなり異なっている。それに対して、相互インダクタンスを実効インダクタンスに組み込んだ場合の電圧波形131は、精密に計算した電圧波形132にかなり近いものとなっている。特に波形部分134や135において、その効果が顕著に見られる。
図18は、パッケージのモデル化を含むSSOノイズ解析処理を実行する装置の構成を示す図である。図18に示されるように、SSOノイズ解析処理を実行する装置は、例えばパーソナルコンピュータやエンジニアリングワークステーション等のコンピュータにより実現される。図18の装置は、コンピュータ510と、コンピュータ510に接続されるディスプレイ装置520、及び入力装置よりなる。入力装置は、例えばキーボード521及びマウス522を含む。コンピュータ510は、CPU511、RAM512、グラフィック処理装置513、ハードディスクHDD等の二次記憶装置514、通信インターフェース515、及び入力インターフェース516を含む。
キーボード521及びマウス522は、ユーザとのインターフェースを提供するものであり、コンピュータ510を操作するための各種コマンドや要求されたデータに対するユーザ応答等が入力される。ディスプレイ装置520は、コンピュータ510で処理された結果等を表示すると共に、コンピュータ510を操作する際にユーザとの対話を可能にするために様々なデータ表示を行う。グラフィック処理装置513は、ディスプレイ装置520へ表示する画像の描画処理等を実行する。通信インターフェース515は、ネットワーク530を介して遠隔地との通信を行なうためのものであり、例えばモデムやネットワークインターフェース等よりなる。
SSOノイズ解析方法は、コンピュータ510が実行可能なコンピュータプログラムとして提供される。このコンピュータプログラムは、例えば通信インターフェース515を介して、RAM512或いは二次記憶装置514にロードされる。
キーボード521及び/又はマウス522を介してユーザからプログラム実行指示があると、CPU511は、例えば、二次記憶装置514からプログラムをRAM512にロードする。CPU511は、RAM512の空き記憶空間をワークエリアとして使用して、RAM512にロードされたプログラムを実行し、適宜ユーザと対話しながら処理を進める。このコンピュータプログラム実行により、コンピュータ510が、上記実施例で説明されたようにSSOノイズ解析方法を実行する。
以上、本発明を実施例に基づいて説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の範囲内で様々な変形が可能である。
なお本願発明は、以下の内容を含むものである。
(付記1)
複数の信号駆動回路と、前記複数の信号駆動回路に第1の電源電圧を供給する第1の配線と、前記複数の信号駆動回路に第2の電源電圧を供給する第2の配線と、前記複数の信号駆動回路により駆動される信号を伝搬する複数の第3の配線とを含むモデルを用い、コンピュータにより回路シミュレータを実行して電源ノイズ解析を行なう方法であって、
レイアウト情報から前記第1乃至第3の配線の自己インダクタンス及び相互インダクタンスを抽出し、
前記信号の駆動時に流れる電流経路を特定し、
前記特定された電流経路の情報に基づいて前記自己インダクタンスと前記相互インダクタンスとを合成することにより前記第1乃至第3の配線の各々の実効インダクタンスを求め、
前記実効インダクタンスを含めた前記モデルを用いて回路シミュレータを実行する
各段階を含み、前記各段階をコンピュータにより実行することを特徴とする電源ノイズ解析方法。
(付記2)
前記実効インダクタンスを求める段階は、
前記第1及び第3の配線に対して前記信号が立ち上がる場合の実効インダクタンスを求め、
前記第2及び第3の配線に対して前記信号が立ち下がる場合の実効インダクタンスを求め、
前記第3の配線に対して求めた前記信号が立ち上がる場合の実効インダクタンスと前記信号が立ち下がる場合の実効インダクタンスとを合成して前記第3の配線の実効インダクタンスを求める
各段階を含み、前記回路シミュレータを実行する段階は、前記第1の配線に対して求めた前記信号が立ち上がる場合の実効インダクタンスと、前記第2の配線に対して求めた前記信号が立ち下がる場合の実効インダクタンスと、前記第3の配線の前記合成して求めた実効インダクタンスとを含めた前記モデルを用いることを特徴とする付記1記載の電源ノイズ解析方法。
(付記3)
前記第3の配線を第1のグループの配線と第2のグループの配線とに分ける段階を更に含み、前記実効インダクタンスを求める段階は、
前記第1のグループに対して前記第1乃至第3の配線の各々の実効インダクタンスを求め、
前記第2のグループに対して前記第1乃至第3の配線の各々の実効インダクタンスを求める
各段階を含むことを特徴とする付記1又は2記載の電源ノイズ解析方法。
(付記4)
複数の信号駆動回路と、前記複数の信号駆動回路に第1の電源電圧を供給する第1の配線と、前記複数の信号駆動回路に第2の電源電圧を供給する第2の配線と、前記複数の信号駆動回路により駆動される信号を伝搬する複数の第3の配線とを含むモデルを用い、コンピュータにより回路シミュレータを実行して電源ノイズ解析を行なうプログラムであって、
レイアウト情報から前記第1乃至第3の配線の自己インダクタンス及び相互インダクタンスを抽出し、
前記信号の駆動時に流れる電流経路を特定し、
前記特定された電流経路の情報に基づいて前記自己インダクタンスと前記相互インダクタンスとを合成することにより前記第1乃至第3の配線の各々の実効インダクタンスを求め、
前記実効インダクタンスを含めた前記モデルを用いて回路シミュレータを実行する
各段階を含み、前記各段階をコンピュータに実行させることを特徴とする電源ノイズ解析プログラム。
(付記5)
前記実効インダクタンスを求める段階は、
前記第1及び第3の配線に対して前記信号が立ち上がる場合の実効インダクタンスを求め、
前記第2及び第3の配線に対して前記信号が立ち下がる場合の実効インダクタンスを求め、
前記第3の配線に対して求めた前記信号が立ち上がる場合の実効インダクタンスと前記信号が立ち下がる場合の実効インダクタンスとを合成して前記第3の配線の実効インダクタンスを求める
各段階を含み、前記回路シミュレータを実行する段階は、前記第1の配線に対して求めた前記信号が立ち上がる場合の実効インダクタンスと、前記第2の配線に対して求めた前記信号が立ち下がる場合の実効インダクタンスと、前記第3の配線の前記合成して求めた実効インダクタンスとを含めた前記モデルを用いることを特徴とする付記4記載の電圧ノイズ解析プログラム。
(付記6)
前記第3の配線を第1のグループの配線と第2のグループの配線とに分ける段階を更に含み、前記実効インダクタンスを求める段階は、
前記第1のグループに対して前記第1乃至第3の配線の各々の実効インダクタンスを求め、
前記第2のグループに対して前記第1乃至第3の配線の各々の実効インダクタンスを求める
各段階を含むことを特徴とする付記4又は5記載の電源ノイズ解析プログラム。
(付記7)
複数の信号駆動回路と、前記複数の信号駆動回路に第1の電源電圧を供給する第1の配線と、前記複数の信号駆動回路に第2の電源電圧を供給する第2の配線と、前記複数の信号駆動回路により駆動される信号を伝搬する複数の第3の配線とを含むモデルを用い、回路シミュレータを実行して電源ノイズ解析を行なう情報処理装置であって、
レイアウト情報とプログラムとを格納するメモリと、
処理ユニットと
を含み、前記処理ユニットは、前記プログラムを実行することにより、
前記レイアウト情報から前記第1乃至第3の配線の自己インダクタンス及び相互インダクタンスを抽出し、
前記信号の駆動時に流れる電流経路を特定し、
前記特定された電流経路の情報に基づいて前記自己インダクタンスと前記相互インダクタンスとを合成することにより前記第1乃至第3の配線の各々の実効インダクタンスを求め、
前記実効インダクタンスを含めた前記モデルを用いて回路シミュレータを実行する
各段階を実行することを特徴とする情報処理装置。
(付記8)
前記実効インダクタンスを求める段階は、
前記第1及び第3の配線に対して前記信号が立ち上がる場合の実効インダクタンスを求め、
前記第2及び第3の配線に対して前記信号が立ち下がる場合の実効インダクタンスを求め、
前記第3の配線に対して求めた前記信号が立ち上がる場合の実効インダクタンスと前記信号が立ち下がる場合の実効インダクタンスとを合成して前記第3の配線の実効インダクタンスを求める
各段階を含み、前記回路シミュレータを実行する段階は、前記第1の配線に対して求めた前記信号が立ち上がる場合の実効インダクタンスと、前記第2の配線に対して求めた前記信号が立ち下がる場合の実効インダクタンスと、前記第3の配線の前記合成して求めた実効インダクタンスとを含めた前記モデルを用いることを特徴とする付記7記載の情報処理装置。
(付記9)
前記処理ユニットは、前記第3の配線を第1のグループの配線と第2のグループの配線とに分ける段階を更に実行し、前記実効インダクタンスを求める段階は、
前記第1のグループに対して前記第1乃至第3の配線の各々の実効インダクタンスを求め、
前記第2のグループに対して前記第1乃至第3の配線の各々の実効インダクタンスを求める
各段階を含むことを特徴とする付記7又は8記載の情報処理装置。
10 LSI回路
11 パッケージ
12 PCB
13 相手デバイス
20 入力信号源
21 信号駆動回路
22 電源配線
23 電源配線
24 信号配線
25 伝送路
26 入力容量

Claims (3)

  1. 複数の信号駆動回路と、前記複数の信号駆動回路に第1の電源電圧を供給する第1の配線と、前記複数の信号駆動回路に第2の電源電圧を供給する第2の配線と、前記複数の信号駆動回路により駆動される信号を伝搬する複数の第3の配線とを含むモデルを用い、コンピュータにより回路シミュレータを実行して電源ノイズ解析を行なう方法であって、
    レイアウト情報から前記第1乃至第3の配線の自己インダクタンス及び相互インダクタンスを抽出し、
    前記信号の駆動時に流れる電流経路を特定し、
    前記特定された電流経路の各々を流れる電流量の相対的な大きさを特定し、
    前記特定された電流経路及び前記特定された電流量の相対的な大きさの情報に基づいて前記自己インダクタンスと前記相互インダクタンスとを線形結合して合成することにより前記第1乃至第3の配線の各々について個別に実効インダクタンスを求め、
    前記実効インダクタンスを含めた前記モデルを用いて回路シミュレータを実行する
    各段階を含み、前記実効インダクタンスを求める段階は、
    前記第1及び第3の配線の各々に対して前記信号が立ち上がる場合の実効インダクタンスを求め、
    前記第2及び第3の配線の各々に対して前記信号が立ち下がる場合の実効インダクタンスを求め、
    前記第3の配線の各々に対して求めた前記信号が立ち上がる場合の実効インダクタンスと前記信号が立ち下がる場合の実効インダクタンスとを合成して前記第3の配線の各々の実効インダクタンスを求める
    各段階を含み、前記回路シミュレータを実行する段階は、前記第1の配線に対して求めた前記信号が立ち上がる場合の実効インダクタンスと、前記第2の配線に対して求めた前記信号が立ち下がる場合の実効インダクタンスと、前記第3の配線の前記合成して求めた実効インダクタンスとを含めた前記モデルを用い、前記第1の配線により供給される前記第1の電源電圧が正側であり、前記第2の配線により供給される前記第2の電源電圧が負側であり、
    前記各段階をコンピュータにより実行することを特徴とする電源ノイズ解析方法。
  2. 前記第3の配線を第1のグループの配線と第2のグループの配線とに分ける段階を更に含み、前記実効インダクタンスを求める段階は、
    前記第1のグループに対して前記第1乃至第3の配線の各々の実効インダクタンスを求め、
    前記第2のグループに対して前記第1乃至第3の配線の各々の実効インダクタンスを求める
    各段階を含むことを特徴とする請求項記載の電源ノイズ解析方法。
  3. 複数の信号駆動回路と、前記複数の信号駆動回路に第1の電源電圧を供給する第1の配線と、前記複数の信号駆動回路に第2の電源電圧を供給する第2の配線と、前記複数の信号駆動回路により駆動される信号を伝搬する複数の第3の配線とを含むモデルを用い、コンピュータにより回路シミュレータを実行して電源ノイズ解析を行なうプログラムであって、
    レイアウト情報から前記第1乃至第3の配線の自己インダクタンス及び相互インダクタンスを抽出し、
    前記信号の駆動時に流れる電流経路を特定し、
    前記特定された電流経路の各々を流れる電流量の相対的な大きさを特定し、
    前記特定された電流経路及び前記特定された電流量の相対的な大きさの情報に基づいて前記自己インダクタンスと前記相互インダクタンスとを線形結合して合成することにより前記第1乃至第3の配線の各々について個別に実効インダクタンスを求め、
    前記実効インダクタンスを含めた前記モデルを用いて回路シミュレータを実行する
    各段階を含み、前記実効インダクタンスを求める段階は、
    前記第1及び第3の配線の各々に対して前記信号が立ち上がる場合の実効インダクタンスを求め、
    前記第2及び第3の配線の各々に対して前記信号が立ち下がる場合の実効インダクタンスを求め、
    前記第3の配線の各々に対して求めた前記信号が立ち上がる場合の実効インダクタンスと前記信号が立ち下がる場合の実効インダクタンスとを合成して前記第3の配線の各々の実効インダクタンスを求める
    各段階を含み、前記回路シミュレータを実行する段階は、前記第1の配線に対して求めた前記信号が立ち上がる場合の実効インダクタンスと、前記第2の配線に対して求めた前記信号が立ち下がる場合の実効インダクタンスと、前記第3の配線の前記合成して求めた実効インダクタンスとを含めた前記モデルを用い、前記第1の配線により供給される前記第1の電源電圧が正側であり、前記第2の配線により供給される前記第2の電源電圧が負側であり、
    前記各段階をコンピュータに実行させることを特徴とする電源ノイズ解析プログラム。
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