JP5401909B2 - トランスコード装置およびトランスコード方法 - Google Patents

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Description

この発明は、符号化画像を別の符号化形式に再符号化するトランスコード装置およびトランスコード方法に関する。
一般に動画像の情報量は非常に大きく、メディア蓄積やネットワーク伝送をそのままで行うことはコストが非常に高くなる。このため、動画像を可逆もしくは非可逆方式で圧縮符号化する技術開発・標準化が従来から広く行われてきた。その代表例が、MPEG(Moving Picture Experts Group)で標準化されたMPEG−1、MPEG−2、MPEG−4、MPEG−4 AVC/H.264である。
これらの標準では、フレーム間動き予測符号化を採用している。フレーム間動き予測符号化は、フレーム間で相関度が高い部分を検索し、両者の位置差分(動きベクトル)及び両者の画素値差分(予測誤差)を符号化するものである。
近年、複数の動画像符号化方式の登場や蓄積・伝送・表示デバイスの多様化により、所定の符号化方式で符号化された動画像を別の符号化方式に変換(例えば、MPEG−2形式の動画像をMPEG−4 AVC/H.264形式の動画像に変換)するトランスコード機能への要求が高まっている。
例えば、このようなトランスコード機能を有するトランスコード装置では、MPEG−2形式の動画像をMPEG−4 AVC/H.264形式の動画像に変換する場合には、MPEG−2形式の動画像をデコードし、その後、より高圧縮化が可能なMPEG−4の動画像にエンコードする。
つまり、トランスコード装置の構造は、タンデム接続となっており、デコーダおよびエンコーダが独立した機能で動作する。このため、トランスコード装置では、デコーダ側およびエンコーダ側の双方で、参照画像を格納するフレームメモリを有している(図4参照)。このデコーダ側のフレームメモリは、第一の符号化方式で符号化された動画像の復号化結果を参照画像として格納する。また、エンコーダ側のフレームメモリは、第二の符号化方式で符号化された動画像の復号化結果を参照画像として格納する。
具体的には、図4に示すように、トランスコード装置200は、方式1(上記の例では、MPEG−2形式)デコーダ部30と、方式2(上記の例では、MPEG−4 AVC/H.264形式)エンコーダ部40とを有する。このような構成のもと、トランスコード装置の方式1デコーダ部30は、第一の符号化方式に符号化された動画像が入力されると、入力された動画像のマクロブロック毎に、量子化DCT係数、動きベクトル(MV1)を可変長復号化部30aにて可変長復号化し、第一の符号化方式でDCT・量子化された量子化DCT係数に対し、逆量子化・逆DCT部30bにて逆量子化および逆DCT演算を行う。
また、トランスコード装置の方式1デコーダ部は、第一の符号化方式でDCT・量子化された動きベクトルMV1が示す小領域画像をデコーダ側のフレームメモリ30dから読み出し、読み出された小領域画像を参照画像として、動き補償部30eにて動き補償を行う。そして、トランスコード装置の方式1デコーダ部は、逆量子化および逆DCT演算された量子化DCT係数と、動き補償処理された参照画像とを加算し、復号画像を生成し、トランスコード装置の方式2エンコーダ部40に出力するとともに、デコード側のフレームメモリ30dに格納する。
続いて、トランスコード装置の方式2エンコーダ部40は、入力された第一の符号化方式の復号画像を入力画像とし、エンコード側のフレームメモリ40hに格納された第二の符号化方式の局所復号画像を参照画像として、動き探索部40aにて動きベクトル探索を行い、動きベクトルMV2を決定する。
次に動き補償部40cにてエンコード側のフレームメモリ40hに格納された参照画像を、動き探索部40aによって探索された動きベクトルMV2を用いて動き補償を行う。続いて、減算部40bにて第一の符号化方式の復号画像と、動き補償部40cが出力する予測画素とで減算を行い、予測誤差信号を得る。
続いて、DCT・量子化部40dにて減算部40bの出力である予測誤差信号に対して、DCT演算および量子化演算を行って量子化DCT係数を得る。DCT・量子化部40dの出力である量子化DCT係数は可変長符号化部40eにて可変長符号化され第2方式の符号化データとして出力される。
また、トランスコード装置の方式2エンコーダ部40は、DCT・量子化部40dから出力される量子化DCT係数に対して逆量子化・逆DCT部40fにて逆量子化および逆DCT演算を行って再生予測誤差信号を得る。続いて、加算部40gにて再生予測誤差信号と予測画像とを加算し、第二の符号化方式の局所復号画像を得て、エンコード側のフレームメモリ40hに格納させる。
また、上記のようなトランスコード装置200において、エンコード側のメモリ使用量を下げるべく、トランスコード前の符号化動画像に含まれる動きベクトルをベースに、動きベクトルを再計算する方法が知られている(特許文献1参照)。なお、トランスコード装置の構成については、図4と同様であり、デコーダおよびエンコーダが独立した機能で動作する。
具体的には、トランスコード装置の方式2エンコーダ部における動き探索部は、トランスコード前の符号化動画像に含まれる動きベクトルを方式1デコーダ部から受信し、その動きベクトルが示す点を中心に探索範囲を狭め、エンコーダ側フレームメモリに格納された参照画像を用いて動きベクトルの再探索を行う。
特開2003−9158号公報
ところで、上記したデコーダおよびエンコーダが独立した機能で動作する技術では、デコーダ側およびエンコーダ側の双方でフレームメモリを持ち、デコーダ側での動き補償、エンコーダ側での動き探索および動き補償をそれぞれ独立で行うので、回路規模やメモリの使用量・メモリバンド幅が大きく、製品コストが高いという課題があった。
また、トランスコード前の符号化動画像に含まれる動きベクトルをベースに、動きベクトルを再計算する技術についても同様に、デコーダ側およびエンコーダ側の双方でフレームメモリを持ち、エンコーダ側フレームメモリに格納された参照画像を用いて動きベクトルの再探索を行うので、回路規模やメモリの使用量・メモリバンド幅が大きく、製品コストが高いという課題があった。
また、上記したフレームメモリを削減する技術では、エンコード側が、トランスコード前の符号化動画像に含まれる動きベクトル情報を用いて動き補償処理を行う。このため、例えば、MPEG−2形式の動画像をMPEG−4 AVC/H.264形式の動画像に変換する場合に、MPEG−2の動きベクトルをそのまま用いるので、MPEG−4 AVC/H.264における精度の高い動きベクトルを用いて動き補償が行えない。この結果、トランスコード動画像の画質が劣化するという課題があった。
そこで、この発明は、上述した従来技術の課題を解決するためになされたものであり、回路規模やメモリの使用量・メモリバンド幅を削減し、トランスコード動画像の画質を劣化させることなく、回路規模およびメモリ使用量を減らして製品コストを下げることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この装置は、動きベクトルおよび復号化画像を格納し、格納された復号化画像を参照画像として、動きベクトルを用いて動きベクトルを再探索し、動き補償をすることを要件とする。
開示の装置は、動画像トランスコード時の動きベクトル再探索処理をデコーダ側のフレームメモリのみで実現でき、トランスコード動画像の画質を劣化させることなく、回路規模およびメモリ使用量を減らして製品コストを下げることが可能になるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、この発明に係るトランスコード装置およびトランスコード方法の実施例を詳細に説明する。
以下の実施例では、実施例1に係るトランスコード装置の構成および処理の流れを順に説明し、最後に実施例1による効果を説明する。
[トランスコード装置の構成]
次に、図1を用いて、図1に示したトランスコード装置100の構成を説明する。図1は、実施例1に係るイントラ予測符号化装置の構成を示すブロック図である。図2は、動き補償および動き探索用に取得する小領域画像を説明するための図である。
図1に示すように、このトランスコード装置100は、方式1(トランスコード前の符号化方式)デコーダ部10および方式2(トランスコード後の符号化方式)エンコーダ部20を備える。以下にこれらの各部の処理を説明する。
方式1デコーダ部10は、単体で復号化動作が可能なデコーダであり、第一の符号化方式で符号化された符号化画像から動きベクトルを復号化するとともに、符号化画像を復号化する。特に、可変長復号化部10a、逆量子化・逆DCT部10b、加算部10c、動き補償部10d、バッファ10e、フレームメモリ10fを有する。
可変長復号化部10aは、第一の符号化方式に符号化された動画像が入力される。そして、入力された動画像のマクロブロック毎に、量子化IDCT係数、動きベクトル(MV1)を可変長復号化する。そして、可変長復号化部10aは、量子化IDCT係数を逆量子化・逆DCT部10bに伝送し、動きベクトル(MV1)を動き補償部10dおよび動き探索部20aにそれぞれ伝送する。
逆量子化・逆DCT部10bは、第一の符号化方式でDCT・量子化された量子化IDCT係数に対し、逆量子化および逆DCT演算を行う。そして、その結果を加算部10cに出力する。
加算部10cは、逆量子化・逆DCT部10bの出力と、動き補償部10dが出力する第一の動き補償処理とを加算し、復号画像をマクロブロックごとに生成する。そして、加算部10cは、生成された復号画像を方式2エンコーダ部20に出力する。
動き補償部10dは、後述するバッファ10eによって出力された参照画像の中の動きベクトルが示す小領域画像を用いて動き補償を行う。
バッファ10eは、フレームメモリ10fよりも読み出し速度が速く、可変長復号化部10aが出力する動きベクトルが示す小領域(復号化画像が示す領域)、および上下左右Δ画素分の領域をフレームメモリ10fから取得して記憶する。また、後述する動き補償部10dは、動きベクトル(MV1)が示す小領域をバッファ10eから読み出す。
また、後述する動き探索部20aは、動きベクトル(MV1)が示す小領域、および上下左右Δ画素分の領域をバッファ10eから読み出す。また、後述する動き補償部20cは、動き探索部20aによって探索された動きベクトル(MV2)が示す小領域をバッファ10eから読み出す。
フレームメモリ10fは、復号化された動きベクトルと、生成された復号化画像とを格納する。具体的には、フレームメモリ10fは、第一の符号化方式で符号化された動画像の復号化結果をマクロブロック単位で格納する。
ここで、フレームメモリ10fは、方式1デコーダ部10と方式2エンコーダ部20とで共有されている。つまり、デコーダ側のフレームメモリに格納されている復号画像を参照画像として動きベクトルを再探索し、動き補償を行う(後に図2を用いて詳述)。これにより、エンコーダ側で局所復号画像を再構成する必要が無くなるので、エンコーダ側のフレームメモリが不要になる。
方式2エンコーダ部20は、単体で符号化動作が可能なエンコーダであって、特に、動き探索部20a、減算部20b、動き補償部20c、DCT・量子化部20d、可変長符号化部20eを有する。
動き探索部20aは、格納された復号化画像を参照画像とし、フレームメモリ10f(またはバッファ10e)によって格納された動きベクトルを用いて、再探索動きベクトルの探索を行う。
具体的には、動き探索部20aは、加算器10cから出力された第一の符号化方式の復号画像を受信し、バッファ10eから動きベクトルが示す小領域(マクロブロック)および上下左右Δ画素分の領域を読み出し、可変長復号化部10aから動きベクトルを受信する。
そして、動き探索部20aは、第一の符号化方式の復号画像を予測画像とし、動きベクトルが示す小領域および上下左右Δ画素分の領域を参照画像とし、可変長復号化部10aが出力する動きベクトルを原点として動きベクトル探索を行なう。そして、探索された動きベクトル(MV2)を決定し、動き補償部20cに出力する。
つまり、具体的な例を挙げて説明すると、動き探索部20aは、MPEG−2形式の動画像をMPEG−4 AVC/H.264形式の動画像に変換する場合に、MPEG−2形式の動きベクトルをそのまま用いずに、動きベクトルの再探索処理をエンコード側で行う。このため、トランスコード装置100では、MPEG−4 AVC/H.264の動きベクトルを用いて拡張された動き補償を最大限に活用する結果、トランスコード動画像の画質を劣化させることなく、回路規模およびメモリ使用量を減らして製品コストを下げることが可能である。
減算部20bは、第一の符号化方式の復号画像である加算器10cの出力と、後述する動き補償部20cが出力する予測画像との減算を行ない、予測誤差信号を得る。そして、減算部20bは、予測誤差信号をDCT・量子化部20dに伝送する。
動き補償部20cは、探索された再探索動きベクトルが示す復号化画像の領域をバッファ10eから読み出し、復号化画像の領域と再探索動きベクトルとを用いて動き補償を行う。
具体的には、動き補償部20cは、動き探索部20aから動きベクトル(MV2)を受信し、動きベクトルが示す小領域をマクロブロック単位でバッファ10eから読み出す。そして、動き補償部20cは、読み出された動きベクトルが示す小領域と動きベクトルとを用いて、動き補償を行って予測画像を生成する。その後、動き補償部20cは、生成された予測画像を減算部20bに出力する。
つまり、トランスコード装置100では、第二の符号化方式で符号化された動画像の復号化結果(参照画像)を格納するフレームメモリを方式2エンコーダ部20に設ける代わりに、方式1デコーダ部10から第一の符号化方式で符号化された動画像の復号化結果を取得して、動きベクトル探索処理および動き補償処理を行っている。具体的には、トランスコード装置100の方式2エンコーダ部20は、方式1デコーダ部10から第一の符号化方式で符号化された動画像の復号化結果のうち、トランスコード前の符号化動画像に含まれる動きベクトルが示す小領域および上下左右Δ画素分の領域を参照画像として取得し、動きベクトルを再探索する。そして、トランスコード装置100の方式2エンコーダ部20は、再探索された動き探索部20aから動きベクトル(MV2)が示す小領域を用いて動き補償を行う。
このように、トランスコード装置100の方式2エンコーダ部20は、参照画像として、第二の符号化方式で符号化された動画像の復号化結果の代わりに、第一の符号化方式で符号化された動画像の復号化結果を用いているため、両復号化結果の違いによる画質の劣化が起こりえるが、エンコード側のフレームメモリを設けることなく、動きベクトル再探索処理および動き補償処理をデコーダ側のフレームメモリのみで実現する結果、回路規模およびメモリ使用量を減らすことができる。
ここで、図2を用いて、動き補償および動き探索用に取得する小領域画像を説明する。同図に示すように、動き探索部20aは、デコーダ側での動き探索処理において、元ビットストリームの動きベクトル(動きベクトルMV1)が示す、参照画像中の小領域をフレームメモリ10fから取得する。
そして、動き探索部20aは、エンコーダ側での動きベクトル再探索において、探索開始点を元ビットストリームの動きベクトルとすることができるので、参照画像中の小領域をフレームメモリ10fから読み出すときに、上下左右Δ画素分だけを拡大した小領域をフレームメモリ10fから読み出す。
これにより、動きベクトル再探索用として、上下左右Δ画素分だけ拡大した参照画像も同時に取得して探索することが可能となる。また、エンコーダ側での動き補償処理は、再探索で決まった再探索動きベクトル(元ビットストリームの動きベクトルから上下左右Δ画素分の範囲)が示す小領域内を読み出す。
なお、図2の例では、第一の符号化方式および第二の符号化方式が共にMPEG−2であり、また輝度成分、動き補償単位が16×16のマクロブロック単位である場合を示している。動き補償処理に用いる画素が17×17である理由は、1/2画素位置の画素値演算上必要なためである。
DCT・量子化部20dは、減算部20bから出力された予測誤差信号に対してDCT演算を行ってDCT係数を得る。そして、DCT・量子化部20dは、DCT係数に対し、量子化演算を行って量子化DCT係数を得る。その後、DCT・量子化部20dは、量子化DCT係数を可変長符号化部20eに出力する。
可変長符号化部20eは、DCT・量子化部20dから伝送される量子化DCT係数と、動き探索部20aが出力する動きベクトルとを可変長符号化する。
[トランスコード装置による処理]
次に、図3を用いて、実施例1に係るトランスコード装置100による処理を説明する。図3は、実施例1に係るトランスコード装置100の処理動作を示すフローチャートである。
同図に示すように、トランスコード装置100は、第一の符号化方式に符号化された動画像のマクロブロック毎に、動きベクトル(MV1)を可変長復号化し(ステップS101)、復号画像を生成する(ステップS102)。そして、トランスコード装置100は、動きベクトルおよび復号画像をそれぞれフレームメモリ10fに格納する。
続いて、トランスコード装置100は、フレームメモリ10fに格納された復号画像を参照画像とし、動きベクトル情報を利用してベクトルの再探索を行う(ステップS103)。そして、トランスコード装置100は、復号画像を動きベクトルが示す小領域をバッファ10eから読み出す。そして、動き補償部20cは、再探索された動きベクトルが示す小領域画像を用いて、動き補償を行う(ステップS104)。
その後、トランスコード装置100は、予測誤差信号を取得し、予測誤差信号に対してDCT演算・量子化演算を行い、量子化DCT係数を得る。そして、トランスコード装置100は、量子化DCT係数と、再探索動きベクトルとを可変長符号化する(ステップS105)。
[実施例1の効果]
上述してきたように、トランスコード装置100は、第一の符号化方式で符号化された符号化画像から動きベクトルを復号化するとともに、符号化画像を復号化して復号化画像を生成し、復号化された動きベクトルと、生成された復号化画像とをフレームメモリ10fに格納する。そして、トランスコード装置100は、フレームメモリ10fに格納された復号化画像を参照画像とし、フレームメモリ10fによって格納された動きベクトルを用いて、再探索動きベクトルの探索を行う。その後、トランスコード装置100は、探索された再探索動きベクトルが示す復号化画像の領域をフレームメモリ10fから読み出し、復号化画像の領域と探索された再探索動きベクトルとを用いて動き補償を行う。このため、動画像トランスコード時の動きベクトル再探索処理をデコーダ側のフレームメモリのみで実現でき、トランスコード動画像の画質を劣化させることなく、回路規模およびメモリ使用量を減らして製品コストを下げることが可能である。
つまり、トランスコード装置100では、例えば、MPEG−2形式の動画像をMPEG−4 AVC/H.264形式の動画像に変換する場合に、MPEG−2形式の動きベクトルをそのまま用いずに、動きベクトルの再探索処理をエンコード側で行う。このため、トランスコード装置100では、MPEG−4 AVC/H.264の動きベクトルを用いて拡張された動き補償を最大限に活用する結果、トランスコード動画像の画質を劣化させることなく、回路規模およびメモリ使用量を減らして製品コストを下げることが可能である。
また、実施例1によれば、トランスコード装置100は、復号化画像をマクロブロックごとに生成し、復号化画像をマクロブロック単位でフレームメモリ10fに格納し、フレームメモリ10fによって格納された動きベクトルを原点として、再探索動きベクトルの探索を行う。そして、トランスコード装置100は、探索された再探索動きベクトルが示す復号化画像の領域をマクロブロック単位でフレームメモリ10fから読み出し、マクロブロック単位で動き補償を行う。このため、トランスコード装置100は、マクロブロックごとの動き補償処理を行うことが可能である。
また、実施例1によれば、トランスコード装置100は、フレームメモリ10fに格納された動きベクトルが示す復号化画像の領域を拡大した復号化画像領域を探索範囲として、再探索動きベクトルの探索を行う。このため、拡大した参照画像を探索することができ、適切なベクトルの再探索処理を行うことが可能である。
また、実施例1によれば、トランスコード装置100は、フレームメモリ10fよりも読み出し速度が速く、フレームメモリ10fに格納された動きベクトルおよび復号化画像のうち、動き再探索処理および動き補償処理に用いられる動きベクトルおよび復号化画像を一時的に格納するバッファを備える。このため、フレームメモリから動きベクトルおよび復号化画像を読み出すよりも処理速度を向上することが可能である。
さて、これまで本発明の実施例について説明したが、本発明は上述した実施例以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。そこで、以下では実施例2として本発明に含まれる他の実施例を説明する。
(1)システム構成等
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、可変長復号化部10aと逆量子化・逆DCT部10bを統合してもよい。さらに、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
また、本実施例において説明した各処理のうち、自動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を手動的におこなうこともでき、あるいは、手動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的におこなうこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
実施例1に係るイントラ予測符号化装置の構成を示すブロック図である。 動き補償および動き探索用に取得する小領域画像を説明するための図である。 実施例1に係るイントラ予測符号化装置の処理手順を説明するためのフローチャートである。 従来技術を説明するための図である。
符号の説明
10 方式1デコーダ部
10a 可変長復号化部
10b 逆量子化・逆DCT部
10c 加算部
10d 動き補償部
10e バッファ
10f フレームメモリ
20 方式2エンコーダ部
20a 動き探索部
20b 減算部
20c 動き補償部
20d DCT・量子化部
20e 可変長符号化部

Claims (6)

  1. 第一の符号化方式で符号化された符号化画像から動きベクトルを復号化するとともに、当該符号化画像を復号化して復号化画像を生成する復号化部と、
    前記復号化部によって復号化された前記動きベクトルと、生成された前記復号化画像とを格納する第一の復号化画像格納部と、
    前記第一の復号化画像格納部によって格納された前記復号化画像を参照画像とし、前記第一の復号化画像格納部によって格納された前記動きベクトルが示す復号化画像領域のマクロブロックを原点として、再探索動きベクトルの探索を行うベクトル探索部と、
    前記ベクトル探索部によって探索された前記再探索動きベクトルが示す復号化画像の領域をマクロブロック単位で前記第一の復号化画像格納部から読み出し、当該復号化画像の領域と前記ベクトル探索部によって探索された前記再探索動きベクトルとを用いてマクロブロック単位で動き補償を行う動き補償部と、
    前記動き補償部により動き補償が行われた画像と前記復号化画像とを減算して予測誤差信号を求め、該予測誤差信号及び前記再探索動きベクトルを基に、前記動き補償部により動き補償が行われた前記復号化画像に対して前記第一の符号化方式とは異なる第二の符号化方式により符号化を行い、符号化画像を生成する符号化部と、
    を備えることを特徴とするトランスコード装置。
  2. 前記ベクトル探索部は、前記第一の復号化画像格納部によって格納された前記動きベクトルが示す復号化画像の領域を拡大した復号化画像領域を探索範囲として、再探索動きベクトルの探索を行うことを特徴とする請求項1に記載のトランスコード装置。
  3. 前記第一の復号化画像格納部に格納された前記復号化画像のうち、前記ベクトル探索部および前記動き補償部が用いる復号化画像を一時的に格納する第二の復号化画像格納部をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のトランスコード装置。
  4. 第一の符号化方式で符号化された符号化画像から動きベクトルを復号化するとともに、当該符号化画像を復号化して復号化画像を生成する復号化ステップと、
    前記復号化ステップによって復号化された前記動きベクトルと、生成された前記復号化画像とを第一の復号化画像格納部に格納する格納ステップと、
    前記第一の復号化画像格納部によって格納された前記復号化画像を参照画像とし、前記第一の復号化画像格納部によって格納された前記動きベクトルが示す復号化画像領域のマクロブロックを原点として、再探索動きベクトルの探索を行うベクトル探索ステップと、
    前記ベクトル探索ステップによって探索された前記再探索動きベクトルが示す復号化画像の領域をマクロブロック単位で前記第一の復号化画像格納部から読み出し、当該復号化画像の領域と前記ベクトル探索ステップによって探索された前記再探索動きベクトルとを用いてマクロブロック単位で動き補償を行う動き補償ステップと、
    前記動き補償ステップにより動き補償が行われた画像と前記復号化画像とを減算して予測誤差信号を求め、該予測誤差信号及び前記再探索動きベクトルを基に、前記動き補償ステップにより動き補償が行われた前記復号化画像に対して前記第一の符号化方式とは異なる第二の符号化方式により符号化を行い、符号化画像を生成する符号化ステップと、
    を含んだことを特徴とするトランスコード方法。
  5. 前記ベクトル探索ステップは、前記第一の復号化画像格納部によって格納された前記動きベクトルが示す復号化画像の領域を拡大した復号化画像領域を探索範囲として、再探索動きベクトルの探索を行うことを特徴とする請求項4に記載のトランスコード方法。
  6. 前記第一の復号化画像格納部に格納された前記復号化画像のうち、前記ベクトル探索ステップおよび前記動き補償ステップに用いられる復号化画像を第二の復号化画像格納部に一時的に格納する一時格納ステップをさらに含んだことを特徴とする請求項4又は5に記載のトランスコード方法。
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