JP4301495B2 - 動画像圧縮符号化装置 - Google Patents

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本発明は、動画像圧縮符号化装置に関し、特に、1つの入力画像からフレームレートの異なる複数の圧縮ビットストリームを同時生成する動画像圧縮符号化装置に関する。
ネットワークによる動画像配信では、PC、携帯電話、PDA(personal digital assistants)といった受信端末の多様性、また、PC向けナローバンド/ブロードバンドインターネット、携帯電話向け現行第3世代(例えば、cdma2000 1x)および拡張第3世代(例えば、cdma2000 1xEV-DO)、さらにはPDAや地上波ディジタルモバイル放送といった配信形態の多様性のため、画像サイズ、フレームレート、ビットレートが異なる種々のレベルの動画像データが流通している。
現在、ビデオ符号化方式として広く利用されているMPEG-4では、このような状況に対処するための空間・時間スケーラビリティが用意されている。また、同一ソース画像から各レベルに対応するビットストリームを各々独立に生成することも一般的に行われている。
図11は、符号化処理部1〜3によりソース画像aから出力(ビットストリーム)A,B,Cを各々独立に生成する、従来の動画像複数同時圧縮符号化装置を示すブロック図である。符号化処理部1〜3は同じ構成であるので、主として符号化処理部1について説明する。
入力画像aは、フレームスキップ部4,5,6で適宜のフレームがスキップされた後、符号化処理部1,2,3に入力される。フレームスキップ部4,5,6でスキップされるフレームは、各符号化処理部1,2,3のレート制御部22−1,22−2,22−3からのスキップパラメータに従って定められる。
符号化処理部1において、減算器11は、入力画像(スキップされた後の画像)から動き補償予測部12で得られた予測画像を減算し、予測誤差信号を生成する。この予測誤差信号は、DCT(直交変換)部13において、例えば8×8画素のブロック単位でDCT係数に変換される。
量子化部14は、レート制御部22−1からの量子化パラメータに従ってDCT係数を量子化する。量子化部14の出力は、可変長符号化(VLC)部15で可変長符号化されるとともに動き検出部21−1からの動きベクトルと多重化され、バッファ16に一時的に蓄積された後、第1レベル(フレームレート)に対応するビットストリームAとして送出される。
また、量子化部14の出力は、逆量子化部17で逆量子化され、逆DCT部18で予測誤差信号に再生され、加算器19で動き補償予測部12からの予測画像と加算される。この加算により得れらた局部復号画像は、フレームメモリ20に蓄積される。
動き検出部21−1,21−2,21−3は、順次入力される入力画像と局部復号画像の間での画像の動きを検出し、動きベクトルを算出する。画像の動きは、例えば16×16画素のマクロブロックを単位として検出される。動き補償予測部12は、フレームメモリ20に蓄積された局部復号画像と動き検出部21−1からの動きベクトルとにより予測画像を生成し、減算器11と加算器19に出力する。
レート制御部22−1,21−2,21−3はそれぞれ、バッファ16−1,16−2,16−3に蓄積されたデータ量に応じた量子化パラメータおよびスキップパラメータを算出する。レート制御部22−1で算出された量子化パラメータは量子化部14に与えられ、スキップパラメータはフレームスキップ部4に与えられる。
なお、切換スイッチ23,24は、イントラ符号化フレームを適宜挿入して符号化データに途中からの再生機能やエラー耐性を持たせるためのものであり、フレーム間予測を行う場合にはInter側に接続され、フレーム間予測を行わない場合にはIntra側に接続される。イントラ符号化フレームではフレーム内予測を行うのが普通である。
以上のように、符号化処理部1,2,3はそれぞれ、入力画像aを独立に符号化し、フレームレートが異なるビットストリームA,B,Cを生成して出力する。
上記のように、各ビットストリームを独立に生成する方式では演算量が問題になるため、本発明者らは、ビットレートあるいは画像サイズが異なるビットストリームを効率的に生成し、配信するための複数同時符号化方式を下記非特許文献1,2で既に提案した。
また、符号化後にビットストリームを変換(トランスコーディング)する技術も知られている。トランスコーディングに関しては、変換の際の演算量を低減するために、符号化情報の継承の検討がいくつかなされており、MPEGビットストリームの変換の際には動きベクトルを継承利用することが考えられている。これは、動きベクトル検出に必要な演算量が大きいため、動きベクトルの再利用により演算効率が高められること、動きベクトル検出は符号化ループの外に位置しているため、動きベクトルの再利用が容易であることなどに基づいている。フレームレート変換を伴う場合の動きベクトルの再利用に関しては下記非特許文献3,4で検討されている。
信太他:"MPEG-4 ビデオの複数同時符号化方式に関する一検討(1)",信学総大,D-11-6(2003) 宮地他:"MPEG-4 ビデオの複数同時符号化方式に関する一検討(2)",信学総大,D-11-7(2003) J.Youn,et al.,"Motion vector refinement for high performance transcoding"IEEE Trans.Multimedia, vol.1,No.1,pp.30-40(1999) C.W.Lin,et al.,"Dynamic region of transcoding for multipoint video conferencing,"ICS2000,pp.114-121(2000)
上述のように、ビデオ符号化方式として広く利用されているMPEG-4では、空間・時間スケーラビリティが用意されているものの、それで行えるのは空間若しくは時間方向のどちらか一方のみの拡張であり、さらに、拡張において基本/拡張レイヤの2段構成しか取ることができないため、実用性が低いものとなっている。
また、図11に示したような、同一ソース画像から各レベルに対応するビットストリームを各々独立に生成する同時符号化では、演算量が問題となる。図11の例では、符号化処理部1,2,3のそれぞれの動き検出部で入力画像と自身の局部復号画像の間での画像の動きを検出し、動きベクトルを算出しなければならない。
また、MPEGビットストリームのトランスコーディングに関しては、従来の技術は、オリジナルビットストリームに含まれるビデオフレームを欠落(ドロップ)させてフレームレートを変換し、その際、動きベクトルを補間延長して参照先を変更する手法について提案しているものの、この場合、フレームレート変換後の符号化フレームの時間位置は、変換前の符号化フレームの時間位置に必ず含まれなければならず、変換後のフレームレートは大きく制約を受けることとなる。
複数同時符号化を行う場合、特に、MPEG-4では、符号化時、各レベルに対するフレームレートを適切に設定することが、1枚1枚の画面の画質を維持しつつ大きなレンジをカバーするために必須の技術であり、そのような観点から各レベルに対するフレームレートを適切に設定した場合においても、効率のよい符号化を行い得ることが重要となる。
本発明は、上記課題にかんがみなされたものであり、1つの画像から複数の符号化処理によりフレームレートの異なる複数の圧縮ビットストリームを同時生成するに際し、符号化処理間でフレームレートが互いに異なり、フレームタイミングが互いに異なる場合でも動きベクトルを継承利用して演算量を低減可能にすることを目的とする。
本発明は、1つの入力画像から複数の符号化処理によりフレームレートの異なる複数の圧縮ビットストリームを同時生成する動画像圧縮符号化装置において、前記複数の符号化処理のうちのマスタとなる符号化処理での局部復号画像と入力画像との間で動き検出を行って動きベクトルを検出する動きベクトル検出手段と、前記マスタとなる符号化処理において、前記動きベクトルを用いて動画像圧縮符号化を行う手段と、前記複数の符号化処理のうちのスレーブとなる符号化処理において、前記動きベクトルを継承利用して動画像圧縮符号化を行う手段とを備え、前記スレーブとなる符号化処理における動きベクトルの継承利用に際し、符号化対象のフレームの時間的位置と該符号化対象のフレームに過去あるいは未来で最も近いマスタのフレームの時間的位置との関係、および前記符号化対象のフレームが参照している参照フレームの時間的位置と前記マスタのフレームが参照している参照フレームの時間的位置との関係に従って、前記マスタのフレームと該マスタのフレームが参照している参照フレームの間での動きベクトルを、前記符号化対象のフレームと前記符号化対象のフレームが参照している参照フレームの間での相当する動きベクトルになるように補正して利用することを特徴とする。
ここで、スレーブとなる符号化処理において、動きベクトルの継承利用は、継承元の動きベクトルをそのまま使用すること、継承元の動きベクトルを内挿、外挿、あるいはスケール変換した動きベクトルを使用すること、継承元の動きベクトルのいくつかを合成したベクトルを使用すること、あるいはそれらのいくつかの組み合わせを含む。
本発明は、1つの画像から複数の符号化処理によりフレームレートの異なる複数の圧縮ビットストリームを同時生成するに際し、符号化処理間でフレームレートが互いに異なり、フレームタイミングが互いに異なる場合でも動きベクトルを継承利用するものであるため、符号化に際しての演算処理量を大幅に低減させることができる。
以下、図面を参照して本発明の動画像圧縮符号化装置について説明する。図1は、本発明の実施形態を示すブロック図であり、図11と同一あるいは同等部分には同じ符号を付してある。ここでは、入力画像aからフレームレートが異なるビットストリームA,B,Cを生成して出力する例を示すが、出力するビットストリームの数は3つに限られず、任意である。
フレームスキップ部4,5,6はそれぞれ、符号化処理部1,2,3のバッファ16−1,16−2,16−3に蓄積されたデータ量に応じてフレームをスキップするので、符号化処理部1,2,3は、可変フレームレート符号化により入力画像aを符号化し、それぞれビットストリームA,B,Cを出力することになる。
本実施形態が図11の従来技術と異なる点は、符号化処理部2,3が動き検出部を備えず、その代わりに、動きベクトル補正部25,26をそれぞれ備えて、入力画像と符号化処理部1の局部復号画像の間での画像の動きを検出する動き検出部21により得られた動きベクトルを継承利用する点である。なお、図では、符号化処理部1の外部に動き検出部21を示しているが、図11と同様に、これは符号化処理部1の内部にあってもよい。
図1において、動き検出部21は、入力画像(フレームスキップ後の画像)と符号化処理部1の局部復号画像、すなわち符号化処理部1のフレームメモリ20に蓄積された画像との間で動き検出を行って動きベクトルを算出する。ここで、符号化処理部1は、マスタとして動作するものであり、動き検出部21により得られた動きベクトルをそのまま用いて入力画像を符号化し、ビットストリーム(マスタビットストリーム)Aを出力する。この符号化処理は、従来技術での符号化処理と同じである。
符号化処理部2,3は、スレーブとして動作する。動きベクトル補正部25,26は、動き検出部21により得られた動きベクトルと、符号化処理部1,2,3のレート制御部22−1,22−2,22−3からの各フレームスキップパラメータを入力とし、後述するように、動き検出部21により検出された動きベクトルを、符号化処理部2,3で処理される画像のフレームレート(フレーム間隔)に合わせて補正する。符号化処理部2,3は、動きベクトル補正部25,26でそれぞれ補正された動きベクトル(継承ベクトル)を用いて入力画像を符号化し、ビットストリーム(スレーブビットストリーム)B,Cを出力する。
マスタとして動作させる符号化処理部は、フレームレートの大小に依らず任意に選択可能であるが、フレームレートが高い画像を処理する符号化処理部を選択すれば継承利用し得る動きベクトルが多くなるので、符号化の精度がよくなり、フレームレートが低い画像を処理する符号化処理部を選択すれば動き検出の回数が少なくなるので、符号化処理速度を高めることができる。
図2は、複数同時符号化における符号化フレームのタイミングの例を示す。本例では、ソース画像aのフレームレート(縦線で示す)を30fpsとし、ビットストリームAの符号化フレームレートを10fps、ビットストリームBの符号化フレームレートを7.5fps、ビットストリームCの符号化フレームレートを6fpsとしている。
図2に示すように、トランスコーディングの場合と異なり、ビットストリームA,B,Cの間には、他のビットストリームの符号化タイミングに含まれない符号化タイミングが存在する。
図2では、ビットストリームB,Cの符号化タイミングに関して
・そのフレーム位置がビットストリームAに含まれる場合を黒色の丸
・そのフレーム位置はビットストリームAに含まれないものの、そのフレームが参照しているフレーム位置がビットストリームAに含まれる場合を白色の丸
・そのフレームならびに参照しているフレーム共にビットストリームAには含まれない場合を灰色の丸
でそれぞれ示している。
ここで、ビットストリームAをマスタビットストリームとし、ビットストリームB,Cをスレーブビットストリームとする。ビットストリームAにおいては動き検出を通常通り行って動きベクトルを算出し符号化を行い、ビットストリームB,Cにおいては動き検出を行わず、ビットストリームAについて算出された動きベクトルを継承利用して符号化を行うものとする。
次に、ベクトルを〈 〉付きで表し、スレーブビットストリームにおける動きベクトルの継承利用について具体的に説明する。各マクロブロックに対する継承ベクトル〈Vs〉は、マスタビットストリームのフレーム(以下、マスタフレームと称する。)が、スレーブビットストリームの参照フレーム(以下単に、参照フレームと称する。)ならびにスレーブビットストリームの符号化フレーム(以下単に、参照フレームと称する。)に一致するか否か、また、符号化フレームと参照フレームとの間、すなわち符号化フレーム間隔内に存在するマスタフレーム数に応じて、以下の手法(A)〜(D)により得られる。なお以下において、スレーブビットストリーム中のフレーム(参照フレーム、符号化フレームを含む。)を、単にスレーブフレームと称することもある。また、リアルタイム性やメモリ消費を考慮して、次マスタフレームの生成を待ってからの処理は用いないことにする。
(A)参照フレーム位置、符号化フレーム位置が共にマスタフレーム位置と一致する場合
(A-1)符号化フレーム間隔内に存在するマスタフレーム数が0枚の場合
この場合、スレーブビットストリームでの参照フレーム位置ならびに符号化フレーム位置はマスタビットストリームのフレーム位置と一致し、かつフレーム間隔も等しいため、マスタビットストリームについて算出された動きベクトルをそのまま使用する。
(A-2)符号化フレーム間隔内に存在するマスタフレーム数が1枚の場合
この場合のマスタフレームとスレーブフレームの関係を図3に示す。同図において、横方向は時間軸、Tm1,Tm2はマスタフレーム間隔、縦方向区切りはマクロブロック位置(ただし、1次元として示す。)を示す。マスタフレーム位置は黒丸で示されており、また、スレーブフレームにおける丸印は、先に述べた図2での色分けに準じている。以下の図でも同様である。
この場合には、符号化フレーム間隔内に存在し、マスタビットストリームについて算出された動きベクトルを合成して使用するが、マスタフレーム間での動きベクトルに基づいて複数の継承ベクトルの候補が生成される可能性がある。例えば、図3に示すように、マスタフレームFm1のマクロブロックMBの画像がマスタフレームFm2のマクロブロックMBとMBに跨る領域の画像に対応し、動きベクトルが〈Vm1〉である場合、動きベクトル〈Vm1〉の参照先には動きベクトル〈Vm2a〉,〈Vm2b〉が含まれる。この場合、候補となる継承ベクトル〈Vs〉は、動きベクトル〈Vm1〉と、動きベクトル〈Vm1〉の参照先に含まれるマクロブロックの動きベクトル〈Vm2a〉あるいは〈Vm2b〉とを合成したベクトルである。動きベクトル〈Vm1〉の参照先に含まれるマクロブロックの動きベクトルの数は、最大で4個となる。継承ベクトル〈Vs〉の候補が複数存在する場合、どの候補を継承ベクトルとするかの選定手法については後述する。
(A-3)符号化フレーム間隔内に存在するマスタフレーム数が2枚以上の場合
この場合は、(A-2)と同様に、符号化フレーム間隔内に存在し、マスタビットストリームについて算出された動きベクトルを合成して使用する。この場合にも複数の継承ベクトルの候補が生成される可能性がある。
(B)マスタフレームと参照フレームは一致するが、符号化フレームが一致しない場合
(B-1)符号化フレーム間隔内に存在するマスタフレーム数が0枚の場合
この場合は、マスタビットストリームについて算出された動きベクトルを、マスタフレームおよびスレーブフレームのフレーム間隔に従ってスケール変換して使用する。
(B-2)符号化フレーム間隔内に存在するマスタフレーム数が1枚の場合
この場合のマスタフレームとスレーブフレームの関係を図4に示す。符号化フレームが生成済みのマスタビットストリームより時間軸上で未来(図示右側)に位置するため、マスタフレームの同一マクロブロック位置の動きベクトルを、マスタフレームおよびスレーブフレームのフレーム間隔Tm,Tsに応じて外挿し、継承ベクトル〈Vs〉とする。この場合、

〈Vs〉=(Ts/Tm)・〈Vm〉

となる。
(B-3)符号化フレーム間隔内に存在するマスタフレーム数が2枚以上の場合
この場合には、符号化フレーム間隔内に含まれる動きベクトルを合成し、最後の動きベクトルを外挿し、さらに両者を合成して使用する。この場合にも複数の継承ベクトルの候補が生成される可能性がある。例えば、図5に示すように、マスタフレームFm1のマクロブロックMBの画像がマスタフレームFm2のマクロブロックMBとMBに跨る領域の画像に対応し、動きベクトルが〈Vm1〉である場合、動きベクトル〈Vm1〉の参照先には動きベクトル〈Vm2a〉,〈Vm2b〉が含まれる。この場合、候補となる継承ベクトル〈Vs〉は、動きベクトル〈Vm1〉に外挿処理を施すことにより得られるベクトルと、〈Vm1〉の参照先に含まれるマクロブロックの動きベクトル〈Vm2a〉あるいは〈Vm2b〉とを合成したベクトルとなる。参照先に含まれる含まれる動きベクトル〈Vm2*〉は、(A-2)の場合と同様、最大4個となる。
(C)マスタフレームと符号化フレームは一致するが、参照フレームが一致しない場合
(C-1)符号化フレーム間隔内に存在するマスタフレーム数が0枚の場合
この場合は、マスタビットストリームについて算出された動きベクトルを、マスタフレームおよびスレーブフレームのフレーム間隔に従って内挿して使用する。
(C-2)符号化フレーム間隔内に存在するマスタフレーム数が1枚の場合
この場合は、2つの手法がある。1つは、マスタビットストリームについて算出された動きベクトルを、マスタフレームおよびスレーブフレームのフレーム間隔に従って外挿して使用する手法である。他の1つは、図6に示すように、最新に生成されたマスタビットストリームの動きベクトル〈Vm1〉と、動きベクトル〈Vm1〉の参照先に含まれるマクロブロックの動きベクトル〈Vm2a〉あるいは〈Vm2b〉(最大4個)を、マスタフレームおよびスレーブフレームのフレーム間隔に従ってスケール変換したベクトルとを合成して得られるベクトルを使用する手法である。後者の手法で、複数の継承ベクトルの候補が生成された場合には(A-2)の場合と同様に、どの候補を継承ベクトルとするかを選定する必要がある。
(C-3)符号化フレーム間隔内に存在するマスタフレーム数が2枚以上の場合
この場合は、符号化フレーム間隔内において最も古く生成されたマスタビットストリームの動きベクトルの内挿ベクトルおよびそれに続く動きベクトルを合成して使用する。この場合にも複数の継承ベクトルの候補が生成される可能性がある。
(D)マスタフレームと符号化フレーム、参照フレームが両方とも一致しない場合
(D-1)符号化フレーム間隔内に存在するマスタフレーム数が0枚の場合
この場合は、符号化フレーム間隔内において最新に生成されたマスタビットストリームの動きベクトルを、マスタフレームおよびスレーブフレームのフレーム間隔に従ってスケール変換して使用する。
(D-2)符号化フレーム間隔内に存在するマスタフレーム数が1枚の場合
この場合は、図7に示すように、継承ベクトル〈Vs〉は、動きベクトル〈Vm1〉をスレーブフレームの間隔に合わせてスケール変換して得られるベクトルとなる。
(D-3)符号化フレーム間隔内に存在するマスタフレーム数が2枚以上の場合
この場合は、符号化フレーム間隔内において最新に生成されたマスタビットストリームの動きベクトルを外挿して得られるベクトルと、最も古く生成されたマスタビットストリームの動きベクトルを内挿して得られるベクトル、および途中に含まれるベクトルを合成して使用する。この場合にも複数の継承ベクトルの候補が生成される可能性がある。
図8は、以上に説明した各場合の動きベクトルの継承利用の手法をまとめて示すものである。
次に、継承ベクトル〈Vs〉の候補が複数存在する場合、どの候補を継承ベクトルとするかの選定手法について説明する。
継承ベクトル〈Vs〉の候補が複数存在する場合には、例えば、全ての継承候補ベクトルに対して実際にSAD(Sum of Absolute Difference:差分絶対値和)の算出を行い、SADを最小とするものを選択するという方法で継承ベクトルを選択できる。すなわち、参照元の対応する画素との間で差分を求め、その差分の絶対値を加算することにより得られる値が最小となる継承ベクトルを選択すればよい。
さらに、継承ベクトルの候補に対して±1画素範囲を0.5画素精度で再探索することにより、より精度のよい継承ベクトルとすることができる。この場合、改めて動きベクトルを算出することになるが、候補とされた継承ベクトルの周囲に限定された狭い範囲での探索であるので演算量は少なくて済む。
図9は、本発明の他の実施形態を示すブロック図であり、図1と同一あるいは同等部分には同じ符号を付してある。本実施形態は、符号化処理部2,3にそれぞれ動きベクトル再探索部27,28を設け、動きベクトル補正部25,26で補正された動きベクトルに基づいて再探索を行い、それにより得られる動きベクトルを用いて符号化を行うようにしたものである。それ以外は図1と同様であるので、説明を省略する。
図10は、本発明に従って符号化を行った場合の特性を確認するために、MPEG-4VMによるシミュレーション実験を行った結果を示す。原画像には、30fps、300フレーム、QCIF(176画素×144画素)の標準画像coastguard、foreman、news、silentを用いた。SP@L1(符号化モード)、QP(量子化パラメータ)=10固定、I-VOP(イントラ符号化)先頭のみ、を符号化条件として、マスタストリームAを10fps、スレーブストリームBを7.5fps、スレーブストリームCを6fpsでそれぞれ符号化した。
この実験結果から、動きベクトルを継承利用した場合、各符号化処理でそれぞれ動きベクトルを直接検出する場合に比較して、多少のデータ量の増加(news、silentでは増加は殆どみられないが、画面全体の動きを有するcoastguardおよびforemanでは最大8%ほどの増加)がみられるが、全てのケースにおいて処理速度がほぼ2倍高速になっていることが分かる。
また、スレーブストリーム6fpsの方がスレーブストリーム7.5fpsよりもデータ量の増加が少ない。これは、6fpsではフレーム間隔が大きくなっているため、動きベクトル直接検出でも十分な動き予測効率が得られておらず、継承ベクトルでの予測効率との差が7.5fpsの場合と比べて小さくなっているものと考えられる。
本発明の実施形態を示すブロック図である。 複数同時符号化における符号化フレームのタイミングの例を示す図である。 ベクトル継承(参照フレーム、符号化フレームが共に一致する場合)の説明図である。 ベクトル継承(参照フレームは一致するが、符号化フレームは一致しない場合)の説明図である。 ベクトル継承(符号化フレーム間隔内にマスタフレームが複数存在する場合)の説明図である。 ベクトル継承(符号化フレームは一致するが、参照フレームが一致しない場合)の説明図である。 ベクトル継承(符号化フレーム、参照フレームが両方とも一致しない場合)の説明図である。 動きベクトルの継承利用の手法をまとめて示す図である。 本発明の他の実施形態を示すブロック図である。 本発明に従ってシミュレーション実験を行った結果を示す図である。 従来の動画像複数同時圧縮符号化装置を示すブロック図である。
符号の説明
1,2,3・・・符号化処理部、4,5,6・・・フレームスキップ部、11・・・減算器、12・・・動き補償部、13・・・DCT(直交変換)部、14・・・量子化部、15・・・可変長符号化部、16−1,16−2,16−3・・・バッファ、17・・・逆量子化部、18・・・逆DCT部、19・・・加算器、20・・・フレームメモリ、21・・・動き検出部、22−1,22−2,22−3・・・レート制御部、23,24・・・切換スイッチ、25,26・・・動きベクトル補正部、27,28・・・動きベクトル再探索部

Claims (6)

  1. 1つの入力画像から複数の符号化処理によりフレームレートの異なる複数の圧縮ビットストリームを同時生成する動画像圧縮符号化装置において、
    前記複数の符号化処理のうちのマスタとなる符号化処理での局部復号画像と入力画像との間で動き検出を行って動きベクトルを検出する動きベクトル検出手段と、
    前記マスタとなる符号化処理において、前記動きベクトルを用いて動画像圧縮符号化を行う手段と、
    前記複数の符号化処理のうちのスレーブとなる符号化処理において、前記動きベクトルを継承利用して動画像圧縮符号化を行う手段とを備え、
    前記スレーブとなる符号化処理における動きベクトルの継承利用に際し、符号化対象のフレームの時間的位置と該符号化対象のフレームに過去あるいは未来で最も近いマスタのフレームの時間的位置との関係、および前記符号化対象のフレームが参照している参照フレームの時間的位置と前記マスタのフレームが参照している参照フレームの時間的位置との関係に従って、前記マスタのフレームと該マスタのフレームが参照している参照フレームの間での動きベクトルを、前記符号化対象のフレームと前記符号化対象のフレームが参照している参照フレームの間での相当する動きベクトルになるように補正して利用することを特徴とする動画像圧縮符号化装置。
  2. 前記スレーブとなる符号化処理において、前記動きベクトルの継承利用は、前記動きベクトルをそのまま使用することを含むことを特徴とする請求項1に記載の動画像圧縮符号化装置。
  3. 前記スレーブとなる符号化処理において、前記動きベクトルの継承利用は、前記動きベクトルの内挿ベクトルを使用することを含むことを特徴とする請求項1に記載の動画像圧縮符号化装置。
  4. 前記スレーブとなる符号化処理において、前記動きベクトルの継承利用は、前記動きベクトルの外挿ベクトルを使用することを含むことを特徴とする請求項1に記載の動画像圧縮符号化装置。
  5. 前記スレーブとなる符号化処理において、前記動きベクトルの継承利用は、前記動きベクトルをスケール変換した動きベクトルを使用することを含むことを特徴とする請求項1に記載の動画像圧縮符号化装置。
  6. 前記スレーブとなる符号化処理において、前記動きベクトルの継承利用は、前記動きベクトルのいくつかを合成したベクトルを使用することを含むことを特徴とする請求項1に記載の動画像圧縮符号化装置。
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