JP5401545B2 - 燃料電池用電極触媒およびその利用 - Google Patents

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Description

本発明は燃料電池用電極触媒およびその利用に関するものであり、特に白金単体や白金合金に代わる安価、かつ、触媒能力の制御が容易にできる燃料電池用電極触媒およびその利用に関するものである。
従来、燃料電池用電極触媒としては一般的に、白金触媒が用いられてきたが、白金触媒は高価であり枯渇性資源である。そのため、白金触媒に代わる安価な燃料電池用電極触媒の開発が盛んに行われ、種々の電極触媒が報告されている。
かかる電極触媒としては、金属錯体の熱処理物、層状金属錯体、高分子金属錯体等が報告されている。
上記金属錯体の熱処理物としては、例えば、2、4、6−トリス(2−ピリジル)−1、3、5−トリアジンを配位子とした鉄錯体の熱処理物が酸素還元能を示すことが報告されている(非特許文献1参照)。また、ポルフィリン誘導体を配位子としたコバルト錯体の熱処理物が電極触媒として開示されている(特許文献1参照)。さらに、フェノレート骨格を有する単核、二核錯体の熱処理物が電極触媒として開示されている(特許文献2参照)。これらは、触媒の合成段階で金属錯体を高温で燃焼するため、金属錯体が熱分解し、錯体構造を保持していない。そのため、上記金属錯体の熱処理物は錯体ではなく、金属触媒である。
上記層状金属錯体としては、ジチオオキサミド誘導体を配位子とした層状金属錯体が電極触媒として報告されている(特許文献3参照)。また、ジチオオキサミド誘導体を配位子としたコバルト錯体に白金を挿入した層間金属錯体が電極触媒として報告されている(特許文献4参照)。
上記高分子金属錯体としては、ピロールを過酸化水素で重合化し、コバルトに配位させた高分子金属錯体が電極触媒として報告されている(非特許文献2参照)。また、重合化された配位子を有するコバルトの高分子金属錯体が電極触媒として機能することが開示されている(特許文献5)。
さらに、一酸化炭素を直接燃料とする固体高分子型燃料電池において、ポルフィリン誘導体を配位子としたロジウム錯体をアノード触媒として用いることが報告されている(非特許文献3参照)。
また、燃料電池用電極触媒を構成するものではないが、ルテニウム錯体及びオスミウム錯体がバイオ燃料電池の一部として用いられており、これらルテニウム錯体及びオスミウム錯体は電子伝達の役割を担っていることが報告されている(非特許文献4、5等参照)。
日本国公表特許公報「特表2004−532734号公報(2004年10月28日公表)」 国際公開公報「国際公開第2008/111569号パンフレット(2008年9月18日)」 日本国公開特許公報「特開2004−031174号公報(2004年1月29日公開)」 日本国公開特許公報「特開2008−204894号公報(2008年9月4日公開)」 日本国公開特許公報「特開2008−189837号公報(2008年8月21日公開)」
Bezerra(C.W.B.Bezerra)他9名、Electrochimica Acta、53巻、7703頁、2008年 Bashyam(R.Bashyam)他1名、Nature、443巻、63頁、2006年 Yamazaki(S.Yamazaki)他4名、Angew. Chem. Int. Ed.2006, 45, 3120-3122 Jelliss(P.A.Jelliss)他5名、Journal of Materials Chemistry、18巻、2104頁、2008年 Tam(T.K.Tam)他5名、Journal of the American Chemical Society、130巻、10888頁、2008年
しかしながら、上記従来の燃料電池用電極触媒では、触媒能力の制御を容易に行うことができない。
すなわち、上記金属錯体の熱処理物は単に金属触媒であるため、また、層状金属錯体、高分子金属錯体等は、層構造や高分子が配位する構造を有するため、錯体の配位子を自由に設計して触媒能力の制御を容易に行うことができない。
また、非特許文献3に記載の金属触媒は、ポルフィリン誘導体を配位子とするものであるので、その構造を大きく変えて触媒能力の制御を行うことは難しい。
なお、非特許文献4、5に記載の金属錯体は燃料電池用電極触媒として機能しているものではない。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、白金単体や白金合金に代わる安価、かつ、触媒能力の制御が容易にできる燃料電池用電極触媒を提供することにある。
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、一定の構造を有する分子性金属錯体を用いることにより、白金単体や白金合金に代わる安価、かつ、触媒能力の制御が容易にできる燃料電池用電極触媒を提供できることを独自に見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明にかかる燃料電池用電極触媒は、1以上の分子性金属錯体を含有する燃料電池用電極触媒であって、上記分子性金属錯体は、分子量が2000以下であり、層構造を形成しておらず、金属原子および/または金属イオンを計1個以上3個以下有し、かつ、上記金属原子および/または金属イオン1個あたり、配位子が3個以上6個以下配位した構造を有する金属錯体であり、金属原子または金属イオンを1個有し、かつ、上記金属原子または金属イオンに配位子が4個配位した構造を有する場合は、ポルフィリン誘導体以外の金属錯体であることを特徴としている。
本発明にかかる燃料電池用電極触媒を構成する分子性金属錯体は、高分子化合物ではなく、かつ、層構造を形成していないため、熱力学的・速度論的に水素、または酸素との反応を制御できる。また、水溶性で水に安定であるため、飽和水蒸気を含む水素と酸素を使用する燃料電池において、電極触媒として非常に有効である。さらに、配位子の構造設計の自由度が高いため、配位子を変更することによって触媒能力の制御を容易に行うことができる。すなわち、電子的効果の制御を容易に行うことができる。また、電極反応のメカニズムを明らかにすることも可能である。
本発明に係る燃料電池用電極触媒は、以上のように、1以上の分子性金属錯体を含有する燃料電池用電極触媒であって、上記分子性金属錯体は、分子量が2000以下であり、層構造を形成しておらず、金属原子および/または金属イオンを計1個以上3個以下有し、かつ、上記金属原子および/または金属イオン1個あたり、配位子が3個以上6個以下配位した構造を有する金属錯体であり、金属原子または金属イオンを1個有し、かつ、上記金属原子または金属イオンに配位子が4個配位した構造を有する場合は、ポルフィリン誘導体以外の金属錯体である、という構成を備えている。
本発明に係る燃料電池用電極触媒は、上記構成を備えるため、白金単体や白金合金に代わる、安価、かつ、触媒能力の制御が容易にできる燃料電池用電極触媒を提供できるという効果を奏する。すなわち、燃料電池用電極触媒として上記分子性金属錯体を用いることにより、配位子の精密設計を自由に行うことができるため、電極錯体触媒の性質を自在に制御することができる。また、上記分子性金属錯体は、高温で燃焼しない構造であるため、金属錯体の化学構造を保持した燃料電池用電極触媒を提供することができる。
(I)本発明にかかる燃料電池用電極触媒
触媒能力の制御が容易にできる燃料電池用電極触媒を提供するためには、化学構造を自由に設計することができることにより熱力学的・速度論的に水素、または酸素との反応を制御できるような化学種を用いることが必要であると考えられる。
従来、有機金属錯体を燃料電池用電極触媒として用いようとする試みは多くあったが、触媒として機能しないと考えられていた。そのため、分子性金属錯体が燃料電池用電極触媒として使用可能であるとの報告は、殆どなく、上記非特許文献3において、ポルフィリン誘導体を配位子としたロジウム錯体が水素極のみで触媒活性を有することが報告されているのみであった。
しかし、かかるロジウム錯体は、上述したように、ポルフィリン構造を有するポルフィリン誘導体を配位子としているため、配位子の構造を変えても、錯体の構造を大きく変えることは不可能であり、触媒能力の制御が容易にできるものではない。そこで、本発明者らは、これまでに開発していた分子性金属錯体を燃料電池用電極触媒として用いたところ、燃料電池用電極触媒としての機能を果たしうるという知見を初めて得た。
(I−1)分子性金属錯体
本発明にかかる燃料電池用電極触媒は、1以上の分子性金属錯体を含有する燃料電池用電極触媒であって、上記分子性金属錯体は、金属原子および/または金属イオンを計1個以上3個以下有し、かつ、上記金属原子および/または金属イオン1個あたり、配位子が3個以上6個以下配位した構造を有し、分子量が2000以下であり、層構造を形成していない金属錯体である。上記分子性金属錯体は、金属原子または金属イオンを1個有し、かつ、上記金属原子または金属イオンに配位子が4個配位した構造を有する場合は、ポルフィリン誘導体以外の金属錯体である。上記電極触媒は固体であっても溶液であっても構わない。
本発明において分子性金属錯体とは、中心原子または中心イオンが金属原子または金属イオンである、単核または多核の配位化合物であって、当該配位化合物が、高分子ではなく、且つ、層構造を形成していないものをいう。なお、配位化合物が高分子化合物でないとは、配位化合物が、高分子錯体でも配位高分子でもないことを意味し、分子量が2000以下であることを意味する。
すなわち、分子性金属錯体は、高分子の側基が配位子となって金属原子または金属イオンと配位結合を形成する高分子錯体ではない。言い換えれば、分子性金属錯体が有する配位子は低分子量の分子またはイオンであり、より好ましくは非重合の分子またはイオンである。また、分子性金属錯体は、低分子量の有機性多座配位子と金属原子または金属イオンとから得られる高分子で、その主鎖における繰り返し単位どうしが配位結合によって結合している配位高分子でもない。なお、上記「低分子量の」とは、分子量が2000以下であることをいう。さらに、「配位化合物が層構造を形成していない」とは、配位化合物が上述した層状金属錯体(例えば特許文献3)ではなく、層間金属錯体(例えば特許文献4)でもないことを意味する。
上記分子性金属錯体は、金属原子または金属イオンを1個有し、かつ、上記金属原子または金属イオンに配位子が4個配位した構造を有する場合は、ポルフィリン誘導体以外の金属錯体である。本明細書においてポルフィリン誘導体とは、ポルフィリン錯体と同義である。例えば、(α,β,γ,δ−テトラフェニルポルフィン)鉄(II)、(1,2,3,4,5,6,7,8−オクタエチルポルフィン)鉄(II)などが上記ポルフィリン誘導体に該当する。本明細書では、金属原子または金属イオンを1個有し、かつ、上記金属原子または金属イオンに配位子が4個配位した構造を有する分子性金属錯体には、ポルフィリン誘導体は含まれない。
上記分子性金属錯体は、分子内に金属原子および/または金属イオンを計1個以上3個以下有し、上記金属原子および/または金属イオン1個あたり、配位子が3個以上6個以下配位した構造を有する。例えば、後述する一般式(9)で表される分子性金属錯体は、分子内に金属原子および/または金属イオンを、M13およびM14の計2個有し、M13には配位子がL41〜L44の4個配位している。また、M14には、配位子がL43〜L46の4個配位していることになる。
上記金属原子または金属イオンは、特に限定されるものではなく、例えば、周期表の3A族(Sc,Y)、4A族(Ti,Zr,Hf,Rf)、5A族(V,Nb,Ta,Db)、6A族(Cr,Mo,W,Sg)、7A族(Mn,Tc,Re,Bh)、8族(Fe,Ru,Os,Hs,Co,Rh,Ir,Mt,Ni,Pd,Pt,Uun)、1B族(Cu,Ag,Au,Uuu)、3B族(Al,Ga,In,Tl)、および6B族(Se,Te,Po)の金属原子または金属イオンを挙げることができる。なお、ここで周期表とは、大木道則他編「東京化学同人 化学大辞典 第1版」(1989年10月20日発行、東京化学同人)1079頁の表1で定義される周期表をいう。
中でも、上記金属原子または金属イオンは、より好ましくは、6A族、7A族、8族の金属原子または金属イオンから選ばれる1種以上であり、具体的には、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Mo、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、W、Re、Os、Ir等の原子またはイオンである。また、上記金属原子または金属イオンは、8族の金属原子または金属イオンから選ばれてもよい。
また、上記金属イオンの原子価も、当該金属がとり得る原子価であれば特に限定されるものではない。
本明細書において、配位子とは、大木道則他編「東京化学同人 化学大辞典 第1版」(1989年10月20日発行、東京化学同人)1751頁に記載の通り、ある原子に配位結合で結合している分子またはイオンを示す。
上記配位子は、低分子量の分子またはイオンであれば特に限定されるものではなく、どのような配位子であってもよいが、分子内に含まれる配位子の配位原子が、それぞれ独立して水素原子、炭素原子、窒素原子、酸素原子、リン原子、硫黄原子、または、ハロゲン原子であることが好ましい。ハロゲン原子には、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、および、ヨウ素原子が含まれる。なお、ここで配位原子とは、配位子中、金属原子または金属イオンへの配位結合に直接かかわっている原子をいう。
本発明にかかる上記分子性金属錯体は、分子量が小さく、また、層状金属錯体や層間金属錯体のような、層構造を取る錯体と異なり比較的構造が簡単であるため、配位子設計の自由度が高い。そのため、触媒能力の制御を行いやすい。さらに、上記分子性金属錯体は高温でも燃焼しないため、高温下でも単なる金属触媒に変化することがなく、金属錯体としての構造を保持することができる。そして、本発明者は、上記分子性金属錯体に含まれる様々な錯体を設計し、当該錯体が燃料電池電極用触媒として機能することを見出した。
上記分子性金属錯体は、下記一般式(1)〜(73)
Figure 0005401545
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(一般式(1)〜(73)において、L〜L624はそれぞれ独立して配位子を示し、M〜M194はそれぞれ独立して金属原子または金属イオンを示し、一般式(2)で表される分子性金属錯体はポルフィリン誘導体以外の金属錯体である。)で表される分子性金属錯体から選ばれる1以上の分子性金属錯体を含有することが好ましい。
さらに、上記一般式(1)〜(73)で表される分子性金属錯体から選ばれる1以上の分子性金属錯体は、少なくとも一般式(5)〜(21)で表される分子性金属錯体から選ばれる1以上の分子性金属錯体を含有することが好ましい。後述する実施例に示すように、一般式(5)〜(21)で表される二核の分子性金属錯体には、高い起電力を示す分子性金属錯体が含まれるという結果が得られている。
上記M〜M194としては、上述した金属原子または金属イオンを用いることができる。L〜L624はそれぞれ独立して配位子を示し、上述のように、低分子量の分子またはイオンであれば特に限定されるものではなく、どのような配位子であってもよいが、L〜L624の配位原子が、それぞれ独立して水素原子、炭素原子、窒素原子、酸素原子、リン原子、硫黄原子、または、ハロゲン原子であることが好ましい。
より好ましい配位子の具体例としては、例えば、下記の化学式(74)〜(116)
Figure 0005401545
Figure 0005401545
Figure 0005401545
で表される配位子を挙げることができる。なお、上記配位子が金属に配位する際、脱プロトン化の過程を経ることも可能である。
一般式(1)〜(73)で表される分子性金属錯体では、L〜L624及びM〜M194として、それぞれ、上記配位子と上記金属原子または金属イオンとの任意の組み合わせを選択することができる。同様に、一般式(5)〜(21)で表される分子性金属錯体では、L19〜L130及びM〜M38として、それぞれ、上記配位子と上記金属原子または金属イオンとの任意の組み合わせを選択することができる。
上記組み合わせからなる構造を有する分子性金属錯体は高温で燃焼しないため、金属錯体の化学構造を保持した燃料電池用電極触媒を調製できる。
また、上記種々の組み合わせにより、錯体の配位子を自由に設計して触媒能力の制御を容易に行うことができる。さらに、上記分子性金属錯体を用いれば、錯体の配位子を自由に設計して電極反応のメカニズムを明らかにすることができる。これは触媒開発研究の新しい手法・技術となりうる。また、上記分子性金属錯体が有機金属基を有する場合、置換基を変えることにより電子的効果の制御を容易に行うことが可能である。
加えて、上記分子性金属錯体は水溶性で水に安定であるので、飽和水蒸気を含む水素等と酸素を使用する燃料電池には非常に有効である。
上記分子性金属錯体としては、上記配位子と上記金属原子または金属イオンとの任意の組み合わせを選択することができるが、例えば一例として、上記分子性金属錯体は、2つの金属原子または金属イオンが硫黄原子で架橋された二核金属錯体であってもよい。かかる二核金属錯体は、例えば、上記一般式(5)においてL20及びL21の少なくとも1つ、上記一般式(6)においてL24及びL25の少なくとも1つ、上記一般式(7)においてL29及びL30の少なくとも1つ、上記一般式(8)においてL35及びL36の少なくとも1つ、上記一般式(9)においてL43及びL44の少なくとも1つ、上記一般式(10)においてL49及びL50の少なくとも1つ、上記一般式(11)においてL56及びL57の少なくとも1つ、上記一般式(12)においてL65及びL66の少なくとも1つ、上記一般式(13)においてL73及びL74の少なくとも1つ、上記一般式(14)においてL83及びL84の少なくとも1つ、上記一般式(15)においてL89、L90およびL91の少なくとも1つ、上記一般式(16)においてL92、L93およびL94の少なくとも1つ、上記一般式(17)においてL97、L98およびL99の少なくとも1つ、上記一般式(18)においてL102、L103およびL104の少なくとも1つ、上記一般式(19)においてL108、L109およびL110の少なくとも1つ、上記一般式(20)においてL116、L117およびL118の少なくとも1つ、上記一般式(21)においてL125、L126およびL127の少なくとも1つが硫黄原子である二核金属錯体である。
上記一般式(1)〜(73)で表される分子性金属錯体から選ばれる分子性金属錯体のさらに具体的な一例としては、下記化学式(117)〜(151)で表される分子性金属錯体を挙げることができる。
Figure 0005401545
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中でも、化学式(131)〜(138)で表される分子性金属錯体は、後述する実施例に示すように、高い起電力を示すことができるため、より好ましく用いることができる。
上記分子性金属錯体の製造方法は特に限定されるものではなく、該分子性金属錯体に配位する配位子に応じて適宜好ましい製造方法を従来公知の方法から選択し、または、組み合わせて用いればよい。また、上記分子性金属錯体として市販されているものを利用することもできる。
(I−2)燃料電池用電極触媒
本発明にかかる燃料電池用電極触媒は、上記分子性金属錯体から選ばれる1以上の分子性金属錯体を含有している。
本発明に係る燃料電池用電極触媒は、どのような燃料電池にも好適に用いることができるが、特に固体高分子型燃料電池により好適に用いることができる。
固体高分子型燃料電池は、一般的には電解質膜をアノードとカソードとで挟んで構成され、燃料である水素等と酸化剤である酸素(または空気)から電気化学反応を用いて電気と熱エネルギーを取り出す。このとき、アノード(負極または燃料極ともいう)では燃料の酸化反応が起こり、カソード(正極または空気極ともいう)では酸化剤の還元が起こる。燃料としては、水素の他、ガソリン、メタノール、ジエチルエーテル、炭化水素等を用いることもでき、これらを水素に改質して燃料電池に供給する。また、メタノール、ジエチルエーテル等を直接燃料として供給可能な直接型の燃料電池にも、本発明に係る燃料電池用電極触媒を用いることができる。
本発明にかかる燃料電池用電極触媒は、上記分子性金属錯体から選ばれる1以上の分子性金属錯体を含有していればよい。従って、本発明にかかる燃料電池用電極触媒は、上記分子性金属錯体から選ばれる単一の分子性金属錯体を含有していてもよいし、上記分子性金属錯体から選ばれる2種類以上の分子性金属錯体を含有していてもよい。
また、本発明にかかる燃料電池用電極触媒は、上記分子性金属錯体のみを含有していてもよいし、必要に応じて他の成分を含有していてもよい。
かかる他の成分としては、例えば、バルカン(Cabot社製)、カーボンブラック、アセチレンブラック、ファーネスブラック、グラファイト、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、黒煙、炭素繊維、活性炭等の触媒担持体;ポリアセチレン、ポリピロール、ポリチオール、ポリイミダゾール、ポリピリジン、ポリアニリン、ポリチオフェン等の導電性高分子を挙げることができる。他の成分が含有される場合の上記燃料電池用電極触媒に含有される分子性金属錯体と、上記他の成分との割合も特に限定されるものではないが、分子性金属錯体に対する上記触媒担持体の割合は0重量%以上50重量%以下であり、分子性金属錯体に対する上記導電性高分子の割合は0重量%以上50重量%以下である。
さらに、本発明にかかる燃料電池用電極触媒には、必要に応じてナフィオン(登録商標)、フレミオン(登録商標)、アシプレックス(登録商標)等のプロトン伝導性高分子電解質が含有されていてもよい。
(I−3)アノード及びカソード両用燃料電池用電極触媒
本発明は、従来燃料電池用電極触媒としての活性を有さないと考えられていた分子性金属錯体が燃料電池用電極触媒として機能することを初めて見出したことに基づくものである。
本発明ではさらに、驚くべきことに、上記分子性金属錯体が、アノードのみではなくカソードにおいても燃料電池用電極触媒として機能するという予測できない効果が見出された。
すなわち、通常、水素分子を活性化するアノード用の電極触媒と、酸素分子を活性化するカソード用の電極触媒とは別種の触媒であることからも、上記分子性金属錯体が、アノードのみではなくカソードにおいても燃料電池用電極触媒として機能することは予想されなかった。また、これまでに、分子性金属錯体がカソードで燃料電池用電極触媒として機能するとの報告はない。
しかし、上記分子性金属錯体は、カソードにおいても燃料電池用電極触媒の機能を示した。すなわち、上記分子性金属錯体を含有する本発明にかかる燃料電池用電極触媒は、燃料電池のアノード及びカソードに用いることができるアノード及びカソード両用燃料電池用電極触媒である。
上記分子性金属錯体を、アノードのみではなく、カソードにおいても使用することができることにより、白金単体や白金合金の使用をさらに減らすことができ、かつ、触媒能力の制御をより容易に行うことができる。
(II)本発明に係る燃料電池用電極触媒の利用
本発明にかかる燃料電池用電極触媒は、安価、かつ、触媒能力の制御が容易にできることから、これを用いた燃料電池用電極、燃料電池、及び、発電方法に好適に用いることができる。それゆえ、本発明には、上記燃料電池用電極触媒を用いた燃料電池用電極、燃料電池、及び、発電方法も含まれる。
(II−1)燃料電池用電極
本発明に係る燃料電池用電極は、上記燃料電池用電極触媒を含有するものであれば特に限定されるものではなく、燃料電池の種類に応じて、従来公知の様々な構成を備えうる。
例えば、固体高分子型燃料電池を例として挙げれば、本発明に係る燃料電池用電極は、カソード用および/またはアノード用の、触媒層付ガス拡散層電極として構成することができる。かかる触媒層付ガス拡散層電極では、上記燃料電池用電極触媒を含有する触媒層は、ガス拡散層上に積層されている。上記ガス拡散層は、カーボンクロス、カーボンペーパー等のような多孔質カーボン等からなっており、ガス流路から供給された燃料または酸素(空気)を拡散させ効率よく触媒に供給するようになっている。
かかるガス拡散層上に形成された触媒層は、例えば、上記燃料電池用電極触媒を、溶液、懸濁液、スラリー、ペースト等として、上記ガス拡散層に塗布し、乾燥させることにより形成される。ここで、上記燃料電池用電極触媒を、溶液、懸濁液、スラリー、ペースト等とするための媒体も特に限定されるものではなく、従来公知の媒体から適宜選択して用いればよい。
なお、上記触媒層は、上記燃料電池用電極触媒に加え、必要に応じて、上記触媒担持体、導電性高分子、アイオノマー等を含有していてもよい。上記触媒担持体、導電性高分子、アイオノマー等は、上記燃料電池用電極触媒の溶液、懸濁液、スラリー、ペースト等に添加してもよいし、上記燃料電池用電極触媒の溶液、懸濁液、スラリー、ペースト等とは別に、溶液、懸濁液、溶液、スラリー、ペースト等として、触媒層を塗布する前、同時、又は後に塗布してもよい。
(II−2)燃料電池
本発明にかかる燃料電池の構成は、通常燃料電池に採用される構成であれば特に限定されるものではないが、例えば、少なくとも電解質膜、アノード、カソードを備え、電解質膜をアノードとカソードとで挟んだ構造を有している。
かかる燃料電池は、例えば、上述したように、カソード用の触媒層付ガス拡散層電極およびアノード用の触媒層付ガス拡散層電極を作製し、これらの触媒層付ガス拡散層電極の間に、触媒層が電解質膜を挟んで対向するように電解質膜を挟み、膜電極接合体(MEA)を作製すればよい。かかる膜電極接合体を燃料電池セルに組み込んで使用することができる。
ここで、本発明にかかる燃料電池は、上記燃料電池用電極触媒を、アノードおよび/またはカソードにそれぞれ独立して含有していればよい。すなわち、本発明の燃料電池用電極は、アノードおよびカソードの両方に用いられてもよいし、アノードおよびカソードのいずれか一方に用いられてもよい。本発明の燃料電池用電極が、アノードおよびカソードのいずれか一方に用いられる場合、対向する電極触媒には、従来公知の触媒を用いればよく、例えば、白金単体、白金合金等を含有する触媒を用いればよい。
上記電解質膜は、水素イオン伝導性の高い高分子膜であれば特に限定されるものではなく、ナフィオン(登録商標)、フレミオン(登録商標)、アシプレックス(登録商標)のパーフルオロスルホン酸系のプロトン交換膜等、通常用いられる電解質膜を用いればよい。
(II−3)発電方法
本発明にかかる発電方法は、上記燃料電池用電極触媒を用いて、燃料の酸化反応を行う工程、および/または、上記燃料電池用電極触媒を用いて、酸化剤の還元反応を行う工程を含んでいればよい。すなわち、本発明にかかる発電方法は、上記燃料電池用電極触媒を用いて、燃料の酸化反応を行う工程、および、上記燃料電池用電極触媒を用いて、酸化剤の還元反応を行う工程の両方を含んでいてもよいし、いずれか一方を含んでいてもよい。
より具体的には、例えば、本発明にかかる発電方法は、上記燃料電池用電極触媒を用いて水素分子から電子を放出させて水素イオンとする工程、および/または、上記燃料電池用電極触媒を用いて、酸素分子、水素イオンおよび電子を反応させて水を生成する工程を含む。
本発明にかかる発電方法は、従来公知の方法により行えばよく、特に限定されるものではないが、一例を説明すると、燃料電池のアノード側に水素ガスを、カソード側に酸素を供給する。このとき水素ガスおよび酸素はバブラーを通して加湿してもよい。
アノード側から水素ガスが供給されると、水素ガスが上記燃料電池用電極触媒の作用によって水素分子から電子を放出して水素イオンとなる。この水素イオンは電解質膜を通過して対向するカソードに移動する。カソードでは、上記燃料電池用電極触媒の作用により、移動してきた水素イオンと、カソードに供給される酸素分子とが反応して水を生成する。このとき、電線に生じる電子の流れが直流電流として取り出される。
また、本発明は以下のように表現することもできる。
本発明にかかる燃料電池電極用触媒は、上記一般式(1)〜(73)
(一般式(1)〜(73)において、L〜L624はそれぞれ独立して配位子を示し、M〜M194はそれぞれ独立して金属原子または金属イオンを示し、一般式(2)で表される分子性金属錯体はポルフィリン誘導体以外の金属錯体である。)
で表される分子性金属錯体から選ばれる1以上の分子性金属錯体を含有することが好ましい。
本発明にかかる燃料電池電極用触媒は、上記一般式(1)〜(73)で表される分子性金属錯体から選ばれる1以上の分子性金属錯体が、少なくとも一般式(5)〜(21)で表される分子性金属錯体から選ばれる1以上の分子性金属錯体を含有することが好ましい。
本発明にかかる燃料電池電極用触媒は、アノード及びカソード両用であることが好ましい。
本発明にかかる燃料電池電極用触媒では、上記金属原子または金属イオンは、周期表の3A族、4A族、5A族、6A族、7A族、8族、1B族、3B族、および6B族に含まれる金属原子または金属イオンから選ばれることが好ましい。
本発明にかかる燃料電池電極用触媒では、上記金属原子または金属イオンは、8族の金属原子または金属イオンから選ばれることが好ましい。
本発明にかかる燃料電池電極用触媒では、上記L〜L624として示される配位子の配位原子が、それぞれ独立して、水素原子、炭素原子、窒素原子、酸素原子、リン原子、硫黄原子またはハロゲン原子であることが好ましい。
本発明にかかる燃料電池電極用触媒では、上記L〜L624として示される配位子が、それぞれ独立して、上記化学式(74)〜(116)で表される配位子から選ばれることが好ましい。
本発明にかかる燃料電池電極用触媒では、上記一般式(1)〜(73)で表される分子性金属錯体から選ばれる1以上の分子性金属錯体が、上記化学式(117)〜(151)で表される分子性金属錯体から選ばれることが好ましい。
本発明にかかる燃料電池電極用触媒では、上記化学式(117)〜(151)で表される分子性金属錯体から選ばれる分子性金属錯体が、上記化学式(131)〜(138)で表される分子性金属錯体から選ばれる分子性金属錯体であることが好ましい。
本発明にかかる燃料電池用電極は、本発明にかかる燃料電池用電極触媒を含有することを特徴としている。
本発明にかかる燃料電池は、本発明にかかる燃料電池用電極触媒をアノードおよび/またはカソードにそれぞれ独立して含有することを特徴としている。
本発明にかかる発電方法は、本発明にかかる燃料電池用電極触媒を用いて、燃料の酸化反応を行う工程、および/または、本発明にかかる燃料電池用電極触媒を用いて、酸化剤の還元反応を行う工程を含むことを特徴としている。
〔実施例1〕
<本発明の燃料電池用電極触媒が塗工されたカーボンクロスの作製>
化学式(117)で表される分子性金属錯体10mgを5cmのカーボンクロス(E-TEK社製)に均一に塗工した。具体的には、分子性金属錯体を100mgのナフィオン(登録商標)溶液に分散し、カーボンクロスに塗工した後、減圧乾燥により25℃で乾燥した。
なお、化学式(117)で表される分子性金属錯体は、F. Osterloh, W. Saak, D. Haase and S. Pohl, Chem. Commun., 1997, 979-980を参考に合成した。
<実施例1−1:本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セルの製造>
高分子膜(ナフィオン(登録商標)NRE212、デュポン社製)を、水素極(アノード)側を分子性金属錯体が塗工されたカーボンクロスで、酸素極(カソード)側を白金カーボンTEC10V50E(田中貴金属工業(株)製)が塗工されたカーボンクロスで挟み、膜電極接合体(MEA)を作製した。この膜電極接合体を燃料電池セル(東陽テクニカ社製)に組み込んで燃料電池セルを作製した。このとき分子性金属錯体が塗工された面及び白金が塗工された面が高分子膜を挟んで対向するようにした。製造した燃料電池セルに水素と酸素を通じ、起電力の測定を行った。結果を表1に示す。
なお、製造した燃料電池セルでは、水素極(アノード)及び酸素極(カソード)において、バルカン(Cabot社製)及びアイオノマーとしてのナフィオン(登録商標)を含有させた。具体的には、分子性金属錯体10mgと、バルカン60mgとを、ナフィオン(登録商標)溶液(Nafion perfluorinated ion-exchange resin, 5 wt% soln in lower aliphatic alcohols/HO mix(商品名)、Aldrich社製)100mgに加え、超音波振動機により分散し、その溶液をカーボンクロスに塗工した。また、白金カーボンも同様にしてカーボンクロスに塗工した。
<実施例1−2:本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セルの製造>
高分子膜(ナフィオン(登録商標)NRE212、デュポン社製)を、水素極側を白金カーボンTEC10V50E(田中貴金属工業(株)製)が塗工されたカーボンクロスで、酸素極側を分子性金属錯体が塗工されたカーボンクロスで挟み、膜電極接合体(MEA)を作製した。この膜電極接合体を燃料電池セル(東陽テクニカ社製)に組み込んで燃料電池セルを作製した。このとき分子性金属錯体が塗工された面及び白金が塗工された面が高分子膜を挟んで対向するようにした。製造した燃料電池セルに水素と酸素を通じ、起電力の測定を行った。結果を表1に示す。
なお、製造した燃料電池セルでは、水素極(アノード)及び酸素極(カソード)において、バルカン(Cabot社製)及びアイオノマーとしてのナフィオン(登録商標)を含有させた。具体的には、分子性金属錯体10mgと、バルカン60mgとを、ナフィオン(登録商標)溶液(Nafion perfluorinated ion-exchange resin, 5 wt% soln in lower aliphatic alcohols/HO mix(商品名)、Aldrich社製)100mgに加え、超音波振動機により分散し、その溶液をカーボンクロスに塗工した。また、白金カーボンも同様にしてカーボンクロスに塗工した。さらに、水素極においては、導電性高分子としてポリピロールを使用し、非特許文献2を参考にポリピロールをバルカンに担持させている。
<実施例1−3:本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノード及びカソードに含有する燃料電池セルの製造>
高分子膜(ナフィオン(登録商標)NRE212、デュポン社製)を、両側から分子性金属錯体が塗工されたカーボンクロスで挟み、膜電極接合体(MEA)を作製した。この膜電極接合体を燃料電池セル(東陽テクニカ社製)に組み込んで燃料電池セルを作製した。このとき分子性金属錯体が塗工された面が高分子膜を挟んで対向するようにした。製造した燃料電池セルに水素と酸素を通じ、起電力の測定を行った。結果を表1に示す。
なお、製造した燃料電池セルでは、水素極(アノード)及び酸素極(カソード)において、バルカン(Cabot社製)及びアイオノマーとしてのナフィオン(登録商標)を含有させた。具体的には、分子性金属錯体10mgと、バルカン60mgとを、ナフィオン(登録商標)溶液(Nafion perfluorinated ion-exchange resin, 5 wt% soln in lower aliphatic alcohols/HO mix(商品名)、Aldrich社製)100mgに加え、超音波振動機により分散し、その溶液をカーボンクロスに塗工した。なお、水素極においては、導電性高分子としてポリピロールを使用し、非特許文献2を参考にポリピロールをバルカンに担持させている。
〔実施例2〕
化学式(118)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例1と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例2−4)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例2−5)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例2−6)を製造し、その性能を評価した。結果を表1に示す。
なお、化学式(118)で表される分子性金属錯体は、W.-F. Liaw, C.-Y. Chiang, G.-H. Lee, S.-M. Peng, C.-H. Lai and M. Y. Darensbourg, Inorg. Chem., 2000, 39, 480-484を参考に合成した。
〔実施例3〕
化学式(119)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例1と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例3−7)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例3−8)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例3−9)を製造し、その性能を評価した。結果を表1に示す。
なお、化学式(119)で表される分子性金属錯体は、S. C. Davies, D. J. Evans, D. L. Hughes, S. Longhurst and J. R. Sanders, Chem. Commun., 1999, 1935-1936を参考に合成した。
〔実施例4〕
化学式(120)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例1と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例4−10)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例4−11)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例4−12)を製造し、その性能を評価した。結果を表1に示す。
なお、化学式(120)で表される分子性金属錯体は、D. Sellmann, F. Geipel, F. Lauderbach and F. W. Heinemann, Angew. Chem., Int. Ed., 2002, 41, 632-634を参考に合成した。
Figure 0005401545
〔実施例5〕
化学式(121)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例1と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例5−13)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例5−14)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例5−15)を製造し、その性能を評価した。結果を表2に示す。
なお、化学式(121)で表される分子性金属錯体は、W. Zhu, A. C. Marr, Q. Wang, F. Neese, D. J. E. Spencer, A. J. Blake, P. A. Cooke, C. Wilson and M. Schroder, Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A., 2005, 102, 18280-18285を参考に合成した。
〔実施例6〕
化学式(122)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例1と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例6−16)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例6−17)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例6−18)を製造し、その性能を評価した。結果を表2に示す。
なお、化学式(122)で表される分子性金属錯体は、Z. Li, Y. Ohki and K. Tatsumi, J. Am. Chem. Soc., 2005, 127, 8950-8951を参考に合成した。
〔実施例7〕
化学式(123)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例1と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例7−19)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例1−20)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例1−21)を製造し、その性能を評価した。結果を表2に示す。
なお、化学式(123)で表される分子性金属錯体は、Y. Ohki, K. Yasumura, K. Kuge, S. Tanino, M. Ando, Z. Li and K. Tatsumi, Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A., 2008, 105, 7652-7657を参考に合成した。
〔実施例8〕
化学式(124)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例1と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例8−22)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例8−23)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例8−24)を製造し、その性能を評価した。結果を表2に示す。
なお、化学式(124)で表される分子性金属錯体は、K. Ichikawa, T. Matsumoto and S. Ogo, Dalton Trans., 2009, 4304-4309を参考に合成した。
Figure 0005401545
〔実施例9〕
化学式(125)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例1と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例9−25)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例9−26)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例9−27)を製造し、その性能を評価した。結果を表3に示す。
なお、化学式(125)で表される分子性金属錯体は、E. J. Lyon, I. P. Georgakaki, J. H. Reibenspies and M. Y. Darensbourg, Angew. Chem., Int. Ed., 1999, 38, 3178-3180を参考に合成した。
〔実施例10〕
化学式(126)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例1と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例10−28)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例10−29)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例10−30)を製造し、その性能を評価した。結果を表3に示す。
なお、化学式(126)で表される分子性金属錯体は、M. Schmidt, S. M. Contakes and T. B. Rauchfuss, J. Am. Chem. Soc., 1999, 121, 9736-9737を参考に合成した。
〔実施例11〕
化学式(127)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例1と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例11−31)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例11−32)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例11−33)を製造し、その性能を評価した。結果を表3に示す。
なお、化学式(127)で表される分子性金属錯体は、M. Razavet, S. C. Davies, D. L. Hughes and C. J. Pickett, Chem. Commun., 2001, 847-848を参考に合成した。
〔実施例12〕
化学式(128)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例1と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例12−34)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例12−35)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例12−36)を製造し、その性能を評価した。結果を表3に示す。
なお、化学式(128)で表される分子性金属錯体は、S. Ott, M. Kritikos, B. Akermark, L. Sun and R. Lomoth, Angew. Chem., Int. Ed., 2004, 43, 1006-1009を参考に合成した。
Figure 0005401545
〔実施例13〕
化学式(129)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例1と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例13−37)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例13−38)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例13−39)を製造し、その性能を評価した。結果を表4に示す。
なお、化学式(129)で表される分子性金属錯体は、W. Gao, J. Ekstrm, J. Liu, C. Chen, L. Eriksson, L. Weng, B. Akermark and L. Sun, Inorg. Chem., 2007, 46, 1981-1991を参考に合成した。
〔実施例14〕
化学式(130)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例1と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例14−40)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例14−41)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例14−42)を製造し、その性能を評価した。結果を表4に示す。
なお、化学式(130)で表される分子性金属錯体は、L.-C. Song, L.-X. Wang, B.-S. Yin, Y.-L. Li, X.-G. Zhang, Y.-W. Zhang, X. Luo and Q.-M. Hu, Eur. J. Inorg. Chem., 2008, 291-297を参考に合成した。
〔実施例15〕
化学式(131)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例1と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例15−43)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例15−44)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例15−45)を製造し、その性能を評価した。結果を表4に示す。
なお、化学式(131)で表される分子性金属錯体は、S. Ogo, R. Kabe, K. Uehara, B. Kure, T. Nishimura, S. C. Menon, R. Harada, S. Fukuzumi, Y. Higuchi, T. Ohhara, T. Tamada and R. Kuroki, Science, 2007, 316, 585-587を参考に合成した。
〔実施例16〕
化学式(132)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例1と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例16−46)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例16−47)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例16−48)を製造し、その性能を評価した。結果を表4に示す。
なお、化学式(132)で表される分子性金属錯体は、S. Ogo, R. Kabe, K. Uehara, B. Kure, T. Nishimura, S. C. Menon, R. Harada, S. Fukuzumi, Y. Higuchi, T. Ohhara, T. Tamada and R. Kuroki, Science, 2007, 316, 585-587を参考に合成した。
Figure 0005401545
〔実施例17〕
化学式(133)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例1と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例17−49)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例17−50)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例17−51)を製造し、その性能を評価した。結果を表5に示す。
なお、化学式(133)で表される分子性金属錯体は、K. Ichikawa, T. Matsumoto and S. Ogo, Dalton Trans., 2009, 4304-4309を参考に合成した。
〔実施例18〕
化学式(134)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例1と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例18−52)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例18−53)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例18−54)を製造し、その性能を評価した。結果を表5に示す。
なお、化学式(134)で表される分子性金属錯体は、(a) S. Ogo, N. Makihara, Y. Kaneko and Y. Watanabe, Organometallics, 2001, 20, 4903-4910; (b) S. Ogo, R. Kabe, K. Uehara, B. Kure, T. Nishimura, S. C. Menon, R. Harada, S. Fukuzumi, Y. Higuchi, T. Ohhara, T. Tamada and R. Kuroki, Science, 2007, 316, 585-587を参考に合成した。
〔実施例19〕
化学式(135)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例1と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例19−55)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例19−56)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例19−57)を製造し、その性能を評価した。結果を表5に示す。
なお、化学式(135)で表される分子性金属錯体は、S. Ogo, R. Kabe, K. Uehara, B. Kure, T. Nishimura, S. C. Menon, R. Harada, S. Fukuzumi, Y. Higuchi, T. Ohhara, T. Tamada and R. Kuroki, Science, 2007, 316, 585-587を参考にし、水素の代わりに sodium borohydrideを用いて合成を行った。
〔実施例20〕
化学式(136)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例1と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例20−58)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例20−59)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例20−60)を製造し、その性能を評価した。結果を表5に示す。
なお、化学式(136)で表される分子性金属錯体は、M. A. Reynolds, T. B. Rauchfuss and S. R. Wilson, Organometallics, 2003, 22, 1619-1625を参考に合成した。
Figure 0005401545
〔実施例21〕
化学式(137)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例1と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例21−61)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例21−62)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例21−63)を製造し、その性能を評価した。結果を表6に示す。
なお、化学式(137)で表される分子性金属錯体は、M. A. Reynolds, T. B. Rauchfuss and S. R. Wilson, Organometallics, 2003, 22, 1619-1625を参考に合成した。
〔実施例22〕
化学式(138)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例1と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例22−64)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例22−65)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例22−66)を製造し、その性能を評価した。結果を表6に示す。
なお、化学式(138)で表される分子性金属錯体は、M. A. Reynolds, T. B. Rauchfuss and S. R. Wilson, Organometallics, 2003, 22, 1619-1625を参考に合成した。
〔実施例23〕
化学式(139)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例1と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例23−67)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例23−68)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例23−69)を製造し、その性能を評価した。結果を表6に示す。
なお、化学式(139)で表される分子性金属錯体は、M. A. Reynolds, T. B. Rauchfuss and S. R. Wilson, Organometallics, 2003, 22, 1619-1625を参考に合成した。
〔実施例24〕
化学式(140)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例1と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例24−70)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例24−71)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例24−72)を製造し、その性能を評価した。結果を表6に示す。
なお、化学式(140)で表される分子性金属錯体は、D. Sellmann, R. Prakash, F. W. Heinemann, M. Moll and M. Klimowicz, Angew. Chem., Int. Ed., 2004, 43, 1877-1880を参考に合成した。
Figure 0005401545
〔実施例25〕
化学式(141)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例1と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例25−73)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例25−74)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例25−75)を製造し、その性能を評価した。結果を表7に示す。
なお、化学式(141)で表される分子性金属錯体は、D. Sellmann, R. Prakash, F. W. Heinemann, M. Moll and M. Klimowicz, Angew. Chem., Int. Ed., 2004, 43, 1877-1880を参考に合成した。
〔実施例26〕
化学式(142)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例1と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例26−76)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例26−77)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例26−78)を製造し、その性能を評価した。結果を表7に示す。
なお、化学式(142)で表される分子性金属錯体は、R. C. Linck, R. J. Pafford and T. B. Rauchfuss, J. Am. Chem. Soc., 2001, 123, 8856-8857を参考に合成した。
〔実施例27〕
化学式(143)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例1と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例27−79)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例27−80)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例27−81)を製造し、その性能を評価した。結果を表7に示す。
なお、化学式(143)で表される分子性金属錯体は、R. C. Linck, R. J. Pafford and T. B. Rauchfuss, J. Am. Chem. Soc., 2001, 123, 8856-8857を参考に合成した。
〔実施例28〕
化学式(144)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例1と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例28−82)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例28−83)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例28−84)を製造し、その性能を評価した。結果を表7に示す。
なお、化学式(144)で表される分子性金属錯体は、L. L. Lopez, P. Bernatis, J. Birnbaum, R. C. Haltiwanger and M. R. DuBois, Organometallics, 1992, 11, 2424-2435を参考に合成した。
Figure 0005401545
〔実施例29〕
化学式(145)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例1と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例29−85)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例29−86)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例29−87)を製造し、その性能を評価した。結果を表8に示す。
なお、化学式(145)で表される分子性金属錯体は、L. L. Lopez, P. Bernatis, J. Birnbaum, R. C. Haltiwanger and M. R. DuBois, Organometallics, 1992, 11, 2424-2435を参考に合成した。
〔実施例30〕
化学式(146)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例1と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例30−88)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例30−89)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例30−90)を製造し、その性能を評価した。結果を表8に示す。
なお、化学式(146)で表される分子性金属錯体は、(a) C. Bianchini, C. Mealli, A. Meli and M. Sabat, Inorg. Chem., 1986, 25, 4617-4618; (b) A. Ienco, M. J. Calhorda, J. Reinhold, F. Reineri, C. Bianchini, M. Peruzzini, F. Vizza and C. Mealli, J. Am. Chem. Soc., 2004, 126, 11954-11965を参考に合成した。
〔実施例31〕
化学式(147)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例1と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例31−91)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例31−92)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例31−93)を製造し、その性能を評価した。結果を表8に示す。
なお、化学式(147)で表される分子性金属錯体は、(a) C. Bianchini, C. Mealli, A. Meli and M. Sabat, Inorg. Chem., 1986, 25, 4617-4618; (b) A. Ienco, M. J. Calhorda, J. Reinhold, F. Reineri, C. Bianchini, M. Peruzzini, F. Vizza and C. Mealli, J. Am. Chem. Soc., 2004, 126, 11954-11965を参考に合成した。
〔実施例32〕
化学式(148)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例1と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例32−94)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例32−95)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例32−96)を製造し、その性能を評価した。結果を表8に示す。
なお、化学式(148)で表される分子性金属錯体は、S. Ogo, H. Nakai and Y. Watanabe, J. Am. Chem. Soc., 2002, 124, 597-601を参考に合成した。
Figure 0005401545
〔実施例33〕
化学式(149)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例1と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例33−97)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例33−98)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例33−99)を製造し、その性能を評価した。結果を表9に示す。
なお、化学式(149)で表される分子性金属錯体は、S. Ogo, H. Nakai and Y. Watanabe, J. Am. Chem. Soc., 2002, 124, 597-601を参考に合成した。
〔実施例34〕
化学式(150)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例1と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例34−100)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例34−101)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例34−102)を製造し、その性能を評価した。結果を表9に示す。
なお、化学式(150)で表される分子性金属錯体は、S. Ogo, T. Suzuki, S. Nomura, K. Asakura and K. Isobe, J. Cluster Science 1995, 6, 421-436を参考に合成した。
〔実施例35〕
化学式(151)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例1と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例35−103)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例35−104)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例35−105)を製造し、その性能を評価した。結果を表9に示す。
なお、化学式(151)で表される分子性金属錯体は、L. Vieille-Petit, G. Suss-Fink, B. Therrien, T. R. Ward, H. Stoeckli-Evans, G. Labat, L. Karmazin-Brelot, A. Neels, T. Burgi, R. G. Finke and C. M. Hagen, Organometallics, 2005, 24, 6104-6119を参考に合成した。
Figure 0005401545
〔実施例36〕
<本発明の燃料電池用電極触媒が溶液状態で塗工されたカーボンクロスの作製>
化学式(117)で表される分子性金属錯体10mgを、溶液状態で5cmのカーボンクロス(E-TEK社製)に均一に塗工した。具体的には、分子性金属錯体を100mgのナフィオン(登録商標)溶液に溶解し、カーボンクロスに塗工した。
なお、化学式(117)で表される分子性金属錯体は、実施例1と同様の方法で合成した。
<実施例36−106:本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セルの製造>
高分子膜(ナフィオン(登録商標)NRE212、デュポン社製)を、水素極(アノード)側を分子性金属錯体が溶液状態で塗工されたカーボンクロスで、酸素極(カソード)側を白金カーボンTEC10V50E(田中貴金属工業(株)製)が塗工されたカーボンクロスで挟み、膜電極接合体(MEA)を作製した。この膜電極接合体を燃料電池セル(東陽テクニカ社製)に組み込んで燃料電池セルを作製した。このとき分子性金属錯体が溶液状態で塗工された面及び白金が塗工された面が高分子膜を挟んで対向するようにした。製造した燃料電池セルに水素と酸素を通じ、起電力の測定を行った。結果を表10に示す。
なお、製造した燃料電池セルでは、水素極(アノード)及び酸素極(カソード)において、バルカン(Cabot社製)及びアイオノマーとしてのナフィオン(登録商標)を含有させた。具体的には、分子性金属錯体10mgと、バルカン60mgとを、ナフィオン(登録商標)溶液(Nafion perfluorinated ion-exchange resin, 5 wt% soln in lower aliphatic alcohols/HO mix(商品名)、Aldrich社製)100mgに加え、超音波振動機により分散し、その溶液をカーボンクロスに塗工した。また、白金カーボンも同様にしてカーボンクロスに塗工した。
<実施例36−107:本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セルの製造>
高分子膜(ナフィオン(登録商標)NRE212、デュポン社製)を、水素極側を白金カーボンTEC10V50E(田中貴金属工業(株)製)が塗工されたカーボンクロスで、酸素極側を分子性金属錯体が溶液状態で塗工されたカーボンクロスで挟み、膜電極接合体(MEA)を作製した。この膜電極接合体を燃料電池セル(東陽テクニカ社製)に組み込んで燃料電池セルを作製した。このとき分子性金属錯体が溶液状態で塗工された面及び白金が塗工された面が高分子膜を挟んで対向するようにした。製造した燃料電池セルに水素と酸素を通じ、起電力の測定を行った。結果を表10に示す。
なお、製造した燃料電池セルでは、水素極(アノード)及び酸素極(カソード)において、バルカン(Cabot社製)及びアイオノマーとしてのナフィオン(登録商標)を含有させた。具体的には、分子性金属錯体10mgと、バルカン60mgとを、ナフィオン(登録商標)溶液(Nafion perfluorinated ion-exchange resin, 5 wt% soln in lower aliphatic alcohols/HO mix(商品名)、Aldrich社製)100mgに加え、超音波振動機により分散し、その溶液をカーボンクロスに塗工した。また、白金カーボンも同様にしてカーボンクロスに塗工した。さらに、水素極においては、導電性高分子としてポリピロールを使用し、非特許文献2を参考にポリピロールをバルカンに担持させている。
<実施例36−108:本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノード及びカソードに含有する燃料電池セルの製造>
高分子膜(ナフィオン(登録商標)NRE212、デュポン社製)を、両側から分子性金属錯体が溶液状態で塗工されたカーボンクロスで挟み、膜電極接合体(MEA)を作製した。この膜電極接合体を燃料電池セル(東陽テクニカ社製)に組み込んで燃料電池セルを作製した。このとき分子性金属錯体が溶液状態で塗工された面が高分子膜を挟んで対向するようにした。製造した燃料電池セルに水素と酸素を通じ、起電力の測定を行った。結果を表10に示す。
なお、製造した燃料電池セルでは、水素極(アノード)及び酸素極(カソード)において、バルカン(Cabot社製)及びアイオノマーとしてのナフィオン(登録商標)を含有させた。具体的には、分子性金属錯体10mgと、バルカン60mgとを、ナフィオン(登録商標)溶液(Nafion perfluorinated ion-exchange resin, 5 wt% soln in lower aliphatic alcohols/HO mix(商品名)、Aldrich社製)100mgに加え、超音波振動機により分散し、その溶液をカーボンクロスに塗工した。なお、水素極においては、導電性高分子としてポリピロールを使用し、非特許文献2を参考にポリピロールをバルカンに担持させている。
実施例1〜35では、分子性金属錯体をナフィオン溶液に分散させ、カーボンクロスに塗工後減圧乾燥し、固体状態で電極触媒として機能させている。一方、実施例36〜58では、分子性金属錯体を溶液状態でカーボンクロスに塗工しており、減圧乾燥は行っていない。これは、上記分子性金属錯体を溶液状態で電極触媒として機能させることを目的としたためであり、分子性金属錯体を一旦乾燥して固体状態にすると、再度水に溶解させることが難しいことを考慮したためである。
〔実施例37〕
化学式(118)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例36と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例37−109)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例37−110)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例37−111)を製造し、その性能を評価した。結果を表10に示す。
なお、化学式(118)で表される分子性金属錯体は、実施例2と同様の方法によって合成した。
〔実施例38〕
化学式(119)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例36と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例38−112)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例38−113)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例38−114)を製造し、その性能を評価した。結果を表10に示す。
なお、化学式(119)で表される分子性金属錯体は、実施例3と同様の方法によって合成した。
〔実施例39〕
化学式(120)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例36と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例39−115)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例39−116)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例39−117)を製造し、その性能を評価した。結果を表10に示す。
なお、化学式(120)で表される分子性金属錯体は、実施例4と同様の方法によって合成した。
Figure 0005401545
〔実施例40〕
化学式(121)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例36と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例40−118)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例40−119)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例40−120)を製造し、その性能を評価した。結果を表11に示す。
なお、化学式(121)で表される分子性金属錯体は、実施例5と同様の方法によって合成した。
〔実施例41〕
化学式(122)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例36と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例41−121)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例41−122)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例41−123)を製造し、その性能を評価した。結果を表11に示す。
なお、化学式(122)で表される分子性金属錯体は、実施例6と同様の方法によって合成した。
〔実施例42〕
化学式(123)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例36と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例42−1124)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例43−125)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例42−126)を製造し、その性能を評価した。結果を表11に示す。
なお、化学式(123)で表される分子性金属錯体は、実施例7と同様の方法によって合成した。
〔実施例43〕
化学式(124)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例36と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例43−127)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例43−128)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例43−129)を製造し、その性能を評価した。結果を表11に示す。
なお、化学式(124)で表される分子性金属錯体は、実施例8と同様の方法によって合成した。
Figure 0005401545
〔実施例44〕
化学式(125)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例36と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例44−130)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例44−131)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例44−132)を製造し、その性能を評価した。結果を表12に示す。
なお、化学式(125)で表される分子性金属錯体は、実施例9と同様の方法によって合成した。
〔実施例45〕
化学式(126)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例36と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例45−133)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例45−134)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例45−135)を製造し、その性能を評価した。結果を表12に示す。
なお、化学式(126)で表される分子性金属錯体は、実施例10と同様の方法によって合成した。
〔実施例46〕
化学式(127)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例36と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例46−136)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例46−137)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例46−138)を製造し、その性能を評価した。結果を表12に示す。
なお、化学式(127)で表される分子性金属錯体は、実施例11と同様の方法によって合成した。
〔実施例47〕
化学式(128)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例36と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例47−139)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例47−140)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例47−141)を製造し、その性能を評価した。結果を表12に示す。
なお、化学式(128)で表される分子性金属錯体は、実施例12と同様の方法によって合成した。
Figure 0005401545
〔実施例48〕
化学式(129)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例36と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例48−142)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例48−143)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例48−144)を製造し、その性能を評価した。結果を表13に示す。
なお、化学式(129)で表される分子性金属錯体は、実施例13と同様の方法によって合成した。
〔実施例49〕
化学式(130)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例36と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例49−145)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例49−146)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例49−147)を製造し、その性能を評価した。結果を表13に示す。
なお、化学式(130)で表される分子性金属錯体は、実施例14と同様の方法によって合成した。
〔実施例50〕
化学式(131)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例36と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例50−148)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例50−149)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例50−150)を製造し、その性能を評価した。結果を表13に示す。
なお、化学式(131)で表される分子性金属錯体は、実施例15と同様の方法によって合成した。
〔実施例51〕
化学式(132)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例36と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例51−151)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例51−152)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例51−153)を製造し、その性能を評価した。結果を表13に示す。
なお、化学式(132)で表される分子性金属錯体は、実施例16と同様の方法によって合成した。
Figure 0005401545
〔実施例52〕
化学式(133)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例36と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例52−154)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例52−155)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例52−156)を製造し、その性能を評価した。結果を表14に示す。
なお、化学式(133)で表される分子性金属錯体は、実施例17と同様の方法によって合成した。
〔実施例53〕
化学式(134)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例36と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例53−157)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例53−158)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例53−159)を製造し、その性能を評価した。結果を表14に示す。
なお、化学式(134)で表される分子性金属錯体は、実施例18と同様の方法によって合成した。
〔実施例54〕
化学式(135)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例36と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例54−160)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例54−161)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例54−162)を製造し、その性能を評価した。結果を表14に示す。
なお、化学式(135)で表される分子性金属錯体は、実施例19と同様の方法によって合成した。
〔実施例55〕
化学式(136)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例36と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例55−163)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例55−164)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例55−165)を製造し、その性能を評価した。結果を表14に示す。
なお、化学式(136)で表される分子性金属錯体は、実施例20と同様の方法によって合成した。
Figure 0005401545
〔実施例56〕
化学式(137)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例36と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例56−166)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例56−167)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例56−168)を製造し、その性能を評価した。結果を表15に示す。
なお、化学式(137)で表される分子性金属錯体は、実施例21と同様の方法によって合成した。
〔実施例57〕
化学式(138)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例36と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例57−169)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例57−170)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例57−171)を製造し、その性能を評価した。結果を表15に示す。
なお、化学式(138)で表される分子性金属錯体は、実施例22と同様の方法によって合成した。
〔実施例58〕
化学式(139)で表される分子性金属錯体を用いた以外は実施例36と同様にして、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードに含有する燃料電池セル(実施例58−172)、本発明に係る燃料電池用電極触媒をカソードに含有する燃料電池セル(実施例58−173)、及び、本発明に係る燃料電池用電極触媒をアノードおよびカソードに含有する燃料電池セル(実施例58−174)を製造し、その性能を評価した。結果を表15に示す。
なお、化学式(139)で表される分子性金属錯体は、実施例23と同様の方法によって合成した。
表1〜6、10〜14に示すように、分子性金属錯体の起電力は、固体状態と、溶液状態とで差異が見られる場合があった。中でも、化学式(131)、(133)〜(138)で表される分子性金属錯体は、溶液状態で用いることにより、固体状態で用いたときよりも起電力が顕著に向上した。これは、固体状態の分子性金属錯体と、溶液状態の分子性金属錯体との性質の違いに起因すると考えられる。そのため、固体状態の方が高い機能を発現する分子性金属錯体と、溶液状態の方が高い機能を発現する分子性金属錯体とが見られたものと考えられる。
〔実施例59〕
燃料電池内の水素極(アノード)において、化学式(131)で表される分子性金属錯体は水と重水素との同位体交換反応を起こすことを確認した。実施例50−148、実施例50−150に示した燃料電池を評価する際、アノード側を加湿する水としてDOを、水素ガスとしてHを使用し、アノード側の排ガスの分析をガスクロマトグラフィーにより行った。その結果、化学式(131)で表される分子性金属錯体(10mg)に対し、5倍量のDガスを検出した。
また、アノード側を加湿する水としてHOを、水素ガスとしてDガスを使用し、アノード側の排ガスの分析をガスクロマトグラフィーにより行った。その結果、化学式(131)で表される分子性金属錯体(10mg)に対し、5倍量のHガスを検出した。ガスクロマトグラフィーによる分析は B. Kure, T. Matsumoto, K. Ichikawa, S. Fukuzumi, Y. Higuchi, T. Yagi, S. Ogo, Dalton Trans., 2008, 4747-4755 を参考に行った。
上記同位体交換反応の測定の際、起電力の測定も行った。同位体交換反応が行われた場合も、起電力は、それぞれ実施例50−148で測定した値および実施例50−150で測定した値(表13)と同じであった。
〔実施例60〕
燃料電池内の水素極(アノード)において、化学式(132)で表される分子性金属錯体は水と重水素との同位体交換反応を起こすことを確認した。実施例51−151、実施例51−153に示した燃料電池を評価する際、アノード側を加湿する水としてDOを、水素ガスとしてHを使用し、アノード側の排ガスの分析をガスクロマトグラフィーにより行った。その結果、化学式(132)で表される分子性金属錯体(10mg)に対し、5倍量のDガスを検出した。
また、アノード側を加湿する水としてHOを、水素ガスとしてDガスを使用し、アノード側の排ガスの分析をガスクロマトグラフィーにより行った。化学式(132)で表される分子性金属錯体(10mg)に対し、5倍量のHガスを検出した。ガスクロマトグラフィーによる分析は B. Kure, T. Matsumoto, K. Ichikawa, S. Fukuzumi, Y. Higuchi, T. Yagi, S. Ogo, Dalton Trans., 2008, 4747-4755 を参考に行った。
上記同位体交換反応の測定の際、起電力の測定も行った。同位体交換反応が行われた場合も、起電力は、それぞれ実施例51−151で測定した値および実施例51−153で測定した値(表13)と同じであった。
〔実施例61〕
燃料電池内の水素極(アノード)において、化学式(133)で表される分子性金属錯体は水と重水素との同位体交換反応を起こすことを確認した。実施例52−154、実施例52−156で記される燃料電池を評価する際、アノード側を加湿する水としてDOを、水素ガスとしてHを使用し、アノード側の排ガスの分析をガスクロマトグラフィーにより行った。化学式(133)で表される分子性金属錯体(10mg)に対し、5倍量のDガスを検出した。
また、アノード側を加湿する水としてHOを、水素ガスとしてDガスを使用し、アノード側の排ガスの分析をガスクロマトグラフィーにより行った。化学式(133)で表される分子性金属錯体(10mg)に対し、5倍量のHガスを検出した。ガスクロマトグラフィーによる分析は B. Kure, T. Matsumoto, K. Ichikawa, S. Fukuzumi, Y. Higuchi, T. Yagi, S. Ogo, Dalton Trans., 2008, 4747-4755 を参考に行った。
上記同位体交換反応の測定の際、起電力の測定も行った。同位体交換反応が行われた場合も、起電力は、それぞれ実施例52−154で測定した値および実施例52−156で測定した値(表14)と同じであった。
〔参考例〕
アノードの電極触媒及びカソードの電極触媒としての機能を調べるために、アノード及びカソードに白金カーボン(田中貴金属工業(株)製)が塗工されたカーボンクロスを用い起電力の測定を行った。
高分子膜(ナフィオン(登録商標)NRE212、デュポン社製)を、両側から白金カーボンTEC10V50E(田中貴金属工業(株)製)が塗工されたカーボンクロスで挟み、膜電極接合体(MEA)を作製した。この膜電極接合体を燃料電池セル(東陽テクニカ社製)に組み込んで燃料電池セルを作製した。製造した燃料電池セルに水素と酸素を通じ、起電力の測定を行った。結果を表15(参−175)に示す。
なお、製造した燃料電池セルでは、水素極(アノード)及び酸素極(カソード)において、バルカン(Cabot社製)及びアイオノマーとしてのナフィオン(登録商標)を含有させた。具体的には、白金カーボン10mgと、バルカン60mgとを、ナフィオン(登録商標)溶液(Nafion perfluorinated ion-exchange resin, 5 wt% soln in lower aliphatic alcohols/HO mix(商品名)、Aldrich社製)100mgに加え、超音波振動機により分散し、その溶液をカーボンクロスに塗工した。
Figure 0005401545
本発明にかかる燃料電池用電極触媒は、白金単体や白金合金に代わる安価、かつ、触媒能力の制御が容易にできる燃料電池用電極触媒である。したがって、本発明に係る燃料電池用電極触媒およびこれを用いた燃料電池用電極、燃料電池、及び、発電方法は、これらを用いた電気自動車、家庭用電源、可搬型電源等に応用することができ、非常に有用である。

Claims (13)

  1. 1以上の分子性金属錯体を含有する燃料電池用電極触媒であって、
    上記分子性金属錯体は、分子量が2000以下であり、層構造を形成しておらず、金属原子および/または金属イオンを計1個以上3個以下有し、かつ、上記金属原子および/または金属イオン1個あたり、配位子が3個以上6個以下配位した構造を有する金属錯体であり、
    金属原子または金属イオンを1個有し、かつ、上記金属原子または金属イオンに配位子が4個配位した構造を有する場合は、ポルフィリン誘導体以外の金属錯体であることを特徴とする、燃料電池用電極触媒。
  2. 上記分子性金属錯体として、下記一般式(1)〜(73)
    Figure 0005401545
    Figure 0005401545
    Figure 0005401545
    Figure 0005401545
    Figure 0005401545
    Figure 0005401545
    Figure 0005401545
    Figure 0005401545
    Figure 0005401545
    Figure 0005401545
    (一般式(1)〜(73)において、L〜L624はそれぞれ独立して配位子を示し、M〜M194はそれぞれ独立して金属原子または金属イオンを示し、一般式(2)で表される分子性金属錯体はポルフィリン誘導体以外の金属錯体である。)
    で表される分子性金属錯体から選ばれる1以上の分子性金属錯体を含有することを特徴とする、請求項1に記載の燃料電池用電極触媒。
  3. 一般式(1)〜(73)で表される分子性金属錯体から選ばれる1以上の分子性金属錯体が、少なくとも一般式(5)〜(21)で表される分子性金属錯体から選ばれる1以上の分子性金属錯体を含有することを特徴とする、請求項2に記載の燃料電池用電極触媒。
  4. アノード及びカソード両用であることを特徴とする、請求項2または3に記載の燃料電池用電極触媒。
  5. 上記金属原子または金属イオンは、周期表の3A族、4A族、5A族、6A族、7A族、8族、1B族、3B族、および6B族に含まれる金属原子または金属イオンから選ばれることを特徴とする、請求項2から4のいずれか1項に記載の燃料電池用電極触媒。
  6. 上記金属原子または金属イオンは、8族の金属原子または金属イオンから選ばれることを特徴とする、請求項5に記載の燃料電池用電極触媒。
  7. 上記L〜L624として示される配位子の配位原子が、それぞれ独立して、水素原子、炭素原子、窒素原子、酸素原子、リン原子、硫黄原子またはハロゲン原子であることを特徴とする、請求項2から6のいずれか1項に記載の燃料電池用電極触媒。
  8. 上記L〜L624として示される配位子が、それぞれ独立して、下記化学式(74)〜(116)
    Figure 0005401545
    Figure 0005401545
    Figure 0005401545
    で表される配位子から選ばれることを特徴とする、請求項2から7のいずれか1項に記載の燃料電池用電極触媒。
  9. 上記一般式(1)〜(73)で表される分子性金属錯体から選ばれる1以上の分子性金属錯体が、下記化学式(117)〜(151)
    Figure 0005401545
    Figure 0005401545
    Figure 0005401545
    Figure 0005401545
    で表される分子性金属錯体から選ばれることを特徴とする、請求項2から7のいずれか1項に記載の燃料電池用電極触媒。
  10. 上記化学式(117)〜(151)で表される分子性金属錯体から選ばれる分子性金属錯体が、化学式(131)〜(138)で表される分子性金属錯体から選ばれる分子性金属錯体であることを特徴とする、請求項9に記載の燃料電池用電極触媒。
  11. 請求項1から10のいずれか1項に記載の燃料電池用電極触媒を含有することを特徴とする燃料電池用電極。
  12. 請求項1から10のいずれか1項に記載の燃料電池用電極触媒を、アノードおよび/またはカソードにそれぞれ独立して含有する燃料電池。
  13. 請求項1から10のいずれか1項に記載の燃料電池用電極触媒を用いて、燃料の酸化反応を行う工程、および/または、請求項1から10のいずれか1項に記載の燃料電池用電極触媒を用いて、酸化剤の還元反応を行う工程を含むことを特徴とする発電方法。
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