JP5401181B2 - 製袋機 - Google Patents
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Description
しかし、後述するスタンディングパウチの幅変更、流れに直交する方向の寸法(例えば、二面横取り製袋における袋の高さ)や袋の構造・形状を変更する場合には、依然として、製袋機を構成するシール装置等の各加工装置の交換や付加等の作業を行うために大掛かりな段取りが必要になり、段取りに長時間を要する。
例えばシール形状の異なる包装袋を製造する場合には、製袋機全体を停止させ、シール歯型が冷めるのを待ってから別のシール歯型に交換し、新たなシール歯型を加熱して所定の温度に達するのを待って製袋を再開する必要がある。このため、シール歯型の交換作業には極めて長時間を要するという問題がある。
さらに、特定の機能を有する装置を付加または除去する場合は、新たなステーションを増設するための改造が必要となる。しかも、製袋機のフレームに新たなステーションを増設するためのスペースがない場合は、フレームも改造することとなる。
しかし、この包装機は、ベースとなる横シーラフレーム上に各モジュールフレームを積み上げて構築される。そして、購入した顧客が包装機の仕様を変更することを想定していないため、一度構築したメインフレームを分解して再構築する作業を容易にするという技術的思想を有しない。そのため、日常の製袋充填工程において、仕様が異なる袋を製袋充填するようにこの包装機を改造しようとして、途中のモジュールフレームを分離して必要な機能を有するモジュールフレームを付加または交換する場合には、それより上のモジュールフレームすべてを順に取り外す必要がある。
したがって、この包装機においては、各種機能がモジュール化されていても、メインフレームを構成するモジュールフレームの変更は容易ではないし、交換にも時間がかかる。またベースとなる横シーラフレームの強度や機械全体の重量バランス(安定した自立性)から、増設されるモジュールフレーム数も自ずと制限を受ける。
そのため、例えばシール形状の異なる包装袋を製造する場合、仮にモジュールフレームごとシール歯型を交換することができたとしても、包材をシールする際のシール歯型の当接状態(型当り)の調整は、シール部材を所定の温度に昇温して行うので、所定温度に達するまで待って作業を行う必要がある。
また、包装フィルムの材質が変更となる場合は、シール条件も変更する場合があるが、このシール条件を設定する場合も所定温度に昇温するまで待って作業を行う必要がある。
したがって、この包装機においては、これらの作業を行う間、包装機を停止しておく必要があるので、段取りに長時間を要し、生産性が低下するという問題がある。
前記製袋ユニットは、コンピュータによる制御手段を備え、前記加工装置の制御をコンピュータの記憶装置に記憶可能とされたことが好ましい。
前記製袋ユニットに搭載される前記加工装置は、前記フィルムを引き取って送り出す搬送装置、前記フィルムにシールを施すシール装置、前記フィルムに印刷されて間欠的に現出する同一図柄間の距離を測定して前記フィルムの搬送量を制御する搬送ピッチ制御装置、前記フィルムに型押しおよび/または型抜きを施す加飾装置および成形された袋が帯状に連設された前記フィルムを個々の袋に断裁して、または、断裁することなく送出する送出装置から選ばれる一または複数の加工装置であることが好ましい。
前記製袋ユニットは、前記繰出し装置および/または隣接する他の製袋ユニットとの位置を所定の関係に保持して着脱可能に連結する連結部を備えることが好ましい。
前記製袋ユニットは、自由に走行方向を変えられるキャスタを備えることが好ましい。
前記繰出し装置は、床面に固定されていることが好ましい。
しかも、各製袋ユニットが搭載された加工装置を作動する駆動手段を備えるので、製袋ユニットを追加する場合に、他の製袋ユニットがオンラインでの運転中に予めオフラインで動作確認や所定の温度にまで昇温させておく等の準備ができる。これにより、段取りからこの時間を削減できるので、生産性の低下を抑えることができる。
また、製袋ユニットがコンピュータによる制御手段を備えると、加工装置の制御をコンピュータの記憶装置に記憶させておくことができる。これにより、予めオフラインで準備した加工装置の制御等を記憶させておくことができ、製袋ユニットを製袋機に組み込んだときに、加工装置の制御等を再度設定する手間を省略できるので、生産性の低下を抑えることができる。
また、製袋ユニットが連結部を備えると、繰出し装置と組み合わせて製袋機を構成した時にフィルムの搬送が正確に行え、精度良く製袋することができる。
また、本発明の製袋機の製袋ユニットを、繰出し装置および/または隣接する他の製袋ユニットとの位置を所定の関係に保持して分離自在に連結して製袋機を構成すると、フィルムの搬送が正確に行え、精度良く製袋することができる。
図1に、本発明の製袋ユニットを備える本発明の製袋機の一例を模式的に示す。また、図2には、本発明の製袋ユニットの例である(a)シール装置40、(b)搬送ピッチ制御装置60、(c)加飾装置50、(d)送出装置30の一例を、それぞれ分離した状態で示す。
本形態例の繰出し装置20は、本形態例の製袋機10の基点としての役割を果たすため床面Bに固定されている。また、固定されることで、原反ロールが重い場合であっても安定した繰り出しを行うことができる。
繰出し装置20は、ブレーキや駆動手段を備えて原反フィルム22fを繰り出す繰出し軸22と、原反フィルム22fをカッター23cにより幅方向中央で2枚に切断(半裁)して複葉の基材フィルム23f,23fとなす複葉化手段23と、所定の隙間を介して搬送されていた一対の半裁された基材フィルム23f,23fの内面同士を対向させ、かつ表裏の図柄の位置を一致させて、上下に重なり合うように制御して搬送する合わせロール24と、それぞれの基材フィルム23f,23fの送りを連続送りから間欠送りに変換するためにアキュムレートする上下一対または複数対のダンサロール25,25と、複葉の基材フィルム23f,23fの間に挿入される他の基材フィルム26fを繰り出す繰出し軸26と、略同一幅の基材フィルム23f,23fの間に他の基材フィルム26fを重ね合わせて引き取って送り出す引取手段27を備えている。引取手段27は、例えば一対の駆動ロールを用いることができる。
つまり、本形態例のフィルムFは、一対の基材フィルム23f,23fとその間に挿入された他の基材フィルム26fとから構成されている。
繰出し軸22は、1本に限らず、複数本であってもよく、複数本が回転可能なターレットに搭載されていても良い。
また、予め表裏一対に分離された基材フィルム23fを用いる場合は、複葉化手段23を省略しても本発明を実施することが可能である。
また、複葉化手段23、合わせロール24、ダンサロール25、繰出し軸26、引取手段27は、それぞれ単独で、あるいは、複数が併載されて、独立した製袋ユニットに搭載されていても良い。
なお、原反フィルム22fを繰り出す繰出し軸22を鉛直方向に配置する場合は、ターンバー23aを省略しても本発明を実施することが可能である。
また、特に図示しないが、複葉化手段は、原反フィルムをその長手方向に沿って断裁するカッター23cを備えるものに限らず、原反を幅方向中央で2つ折りにして複葉の基材フィルムとなす複葉化手段を用いることもできる。
シール装置40は、包装袋の仕様に応じた所定のシール歯型(図示せず)を交換可能にセットでき、シール歯型を駆動するためのサーボモータや油圧シリンダ等の駆動手段を有し、ヒートシール、インパルスシールや超音波シール等でフィルムFをシールすることが可能である。シール装置40がヒートシールによりフィルムFをシールするものである場合、例えば、ヒートシールするための温度制御用の温度センサ、加熱用ヒータ(図示せず)を備える上下一対のシール歯型でフィルムFを挟んで温度コントローラで温度制御しながら加熱してシールを行い、冷却水用ジャケット(図示せず)を備える上下一対の冷却歯型で挟んで加熱されたシール部を冷却する。
シール歯型や冷却歯型は、シールや冷却する間はフィルムFに当接して、フィルムFを加熱または冷却、および加圧し、シールや冷却が完了すると、フィルムFから離間する必要がある。そのようにシール歯型を駆動するためのサーボモータや油圧シリンダ等の駆動手段43がそれぞれの製袋ユニット41にシール歯型や冷却歯型とともに搭載されている。
なお、シール装置40は、シール歯型と冷却歯型が必ずしも対になって設けられる必要はなく、それぞれが独立したシール装置として、それぞれ別の製袋ユニットに搭載されていても良い。
そして、シール歯型や冷却歯型は、上下動するので、これらの歯型とともに包装袋を開封するためのノッチを形成する歯型を製袋ユニット41に搭載することもできる。
そして、製袋機10を再構築するに際し、空きスペースが発生する場合は、製袋ユニットを上流に移動して空きスペースを埋めることが好ましい。これにより、繰出し装置および/または隣接する他の製袋ユニットとの位置を所定の関係に保持して連結するために、後述する連結治具や位置決めピンを用いて連結することが可能となる。
レールを敷設した場合は、繰出し装置および/または隣接する他の製袋ユニットとの位置を所定の関係に保持することが容易となる。この場合、レールは、ある程度の精度で形成されていることが好ましい。また、車輪は、必ずしもキャスタのように自由に方向を変えられるものである必要はなく、車軸が固定されたものでも良い。そして、そのような車輪は、駆動手段を設けたり、ラックとピニオンを組み込んで移動を補助したりすることで、フィルムFの搬送方向への移動が容易となる。
なお、車輪がキャスタである場合、床面Bは、ある程度の精度で水平かつ平坦に設けられていれば、連結治具3と位置決めピン4を用いて製袋ユニット同士を連結するだけで十分な位置精度を実現することができ、調整作業は不要である。
そのような連結治具について図3、図4を用いて説明する。なお、図3、図4では、繰出し装置20および製袋ユニット31,41,51,61のそれぞれを区別せず、互いに連結される2つの隣接した製袋ユニット1,2として説明する。製袋ユニットの一方を符号1で、他方を符号2で示している。
なお、一端に頭部を有するボルト3cの代わりに、両端にねじを有する控えボルト(ステーボルト)を用い、それぞれの連結板3aを2つずつのナット3dで挟み込むように連結しても良い。
位置決めピン4の使用方法は、位置決めピン4の係止部4bを製袋ユニット1に設けられた係止用凹部5に挿入嵌合して水平方向に突出させ、さらに他方の製袋ユニット2に設けられた係止用凹部5に位置決めピン4の係止部4bを挿入嵌合するようになっている。
つまり連結治具3は、位置決めの機能も有するが、むしろ位置決めピン4の脱落防止の機能を有すると言える。したがって、位置決めピン4のそれぞれの係止部4bと製袋ユニット1,2の係止用凹部5との挿入嵌合は、精度が高くなくても差し支えないし、強度も高くなくても差し支えない。ただし、この位置決めピン4の胴部4aは、製袋ユニット1,2間に挟み込まれて両端から軸方向に押圧力を受けても耐久し得る、相応の強度と精度が必要である。
このように、連結治具3や位置決めピン4のように隣接する製袋ユニット1,2間を連結する連結部を備える場合、フィルムの搬送やフィルムに対する加工装置の位置決めが正確に行え、精度良く製袋することができる。また、製袋ユニット1,2間の連結部に限らず、製袋ユニットの位置関係を保持するため、床面、天井、レールなどの移動経路において所定の位置に製袋ユニットを案内したり位置決めしたりする手段を設けることもできる。
なお、製袋機10が、センサ装置や検査装置等のように駆動手段を必要としない加工装置を含む場合は、駆動手段を有しない製袋ユニットを併用することもできる。この場合も、各製袋ユニットが移動手段を有すると、交換、付加あるいは除去の作業が容易となる。
したがって、仕様(構造、形状、寸法等)が異なる袋を製造する場合、フィルムFの搬送を停止し、製袋ユニット31,41,51,61ごと交換、付加あるいは除去すれば、直ちに運転を再開することができる。
これに対して、本形態例の製袋機10によれば、仕様の異なる底シール歯型を備えたシール装置40を別々の製袋ユニットに搭載することができるので、予め準備をしておくことができる。
そして、第2の底シール歯型を加熱し、その温度や型当りを調整する作業は、交換作業の開始前、すなわち、交換前に行っていた第1の仕様のスタンディングパウチを製袋している最中に行う。この時のシール温度やシール圧力の調整は、第2の製袋ユニット41に搭載されたコンピュータで行い、得られた結果をそのコンピュータの記憶装置に記憶させる。
これらの手順により、底シール歯型の交換作業を極めて迅速に行うことができる。
本発明の製袋機10においては、各製袋ユニットは、フィルムFの幅方向に対して左右のいずれの側にも出し入れ可能なので、例えば第1の製袋ユニットを製袋機10内から右側に出し、第2の製袋ユニットを左側から製袋機10内に組み込む(または左右を反対にしても良い。)ことにより、交換作業を一層迅速に行うことができる。
具体的には、各製袋ユニット同士の制御を連動させるため、製袋機10全体を統括的に制御するコンピュータを別途設け、有線または無線で各製袋ユニットに搭載されたコンピュータを制御する信号を伝送する。この信号に基づいて、例えば、上述した第2の製袋ユニット41に搭載されたコンピュータがシール温度やシール圧力の調整で得られた結果に基づいて第2のシール装置40を制御する。このように製袋機10全体を統括的に制御するコンピュータが各製袋ユニットに搭載されたコンピュータを制御することで、各製袋ユニットに搭載されたコンピュータが行う各製袋ユニットに搭載された加工装置の制御が連動したものとなる。
あるいは、各製袋ユニットに搭載されたコンピュータの記憶装置に記憶された加工条件のデータを、製袋機10全体を統括的に制御するコンピュータが読み出し、直接、各製袋ユニットに搭載された加工装置を制御するようにしても各製袋ユニットに搭載された加工装置の制御が連動したものとなる。
Claims (7)
- 連続したフィルムを繰り出して供給する繰出し装置と、連続したフィルムをシールして袋を成形する製袋機に用いられる加工装置および連結分離のための移動を可能にする移動手段を備える製袋ユニットの一または複数と、を有し、前記製袋ユニットが前記繰出し装置および/または隣接する他の前記製袋ユニットに分離自在に連結されて、前記製袋ユニットの除去および追加が可能に構成される製袋機であって、前記製袋ユニットは、前記加工装置を作動させる駆動手段を備えることを特徴とする製袋機。
- 前記製袋ユニットは、コンピュータによる制御手段を備え、前記加工装置の制御をコンピュータの記憶装置に記憶可能とされたことを特徴とする請求項1に記載の製袋機。
- 前記製袋ユニットに搭載される前記加工装置は、前記フィルムを引き取って送り出す搬送装置、前記フィルムにシールを施すシール装置、前記フィルムに印刷されて間欠的に現出する同一図柄間の距離を測定して前記フィルムの搬送量を制御する搬送ピッチ制御装置、前記フィルムに型押しおよび/または型抜きを施す加飾装置および成形された袋が帯状に連設された前記フィルムを個々の袋に断裁して、または、断裁することなく送出する送出装置から選ばれる一または複数の加工装置であることを特徴とする請求項1または2に記載の製袋機。
- 前記製袋ユニットは、前記繰出し装置および/または隣接する他の製袋ユニットとの位置を所定の関係に保持して着脱可能に連結する連結部を備えることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の製袋機。
- 前記製袋ユニットは、分離して少なくとも前記フィルムの搬送方向に移動可能であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の製袋機。
- 前記製袋ユニットは、自由に走行方向を変えられるキャスタを備えることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の製袋機。
- 前記繰出し装置は、床面に固定されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の製袋機。
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