従来、製袋充填包装機は、側面図である図1及び平面図である図2に示す横型製袋充填包装機の例においても基本的な構成として採用されているように、原反ロールFrから繰り出した帯状包装材Fwをその帯状長手方向に搬送し、当該帯状包装材Fwの両側縁部分Fe,Feを近接させて略筒状に曲成するフォーマ22を有するフィルム送り装置2と、曲成された帯状包装材Fwに被包装物(製品)Pを一定間隔で送り込む供給装置1と、曲成された帯状包装材Fwの両側縁部分Fe,Feにセンターシールを施して筒状包装材Ftに成形するセンターシール装置と、被包装物Pを内部に有した筒状包装材Ftについて隣り合う被包装物P,Pの間の位置で横切る方向にエンドシールを施すエンドシール装置3とを備えている。エンドシール装置3には、エンドシール部Seの中間で筒状包装材Ftを切断する後述のカッタ装置を組み込むことができる。供給装置1、フィルム送り装置2及びエンドシール装置3はサーボモータによって別々に駆動されている。制御装置4がこれら装置1〜3を互いにタイミングを取って動作させている。こうした駆動制御により、帯状包装材Fwにシールを施して袋が製作され、当該袋内に被包装物Pを収納した袋包装体(ピロー包装体)Bpが製造されている(例えば特許文献1参照)。
横型製袋充填包装機のフィルム送り装置2は、紙送りローラ21、紙引きローラ23から構成される紙送り機構により、原反ロールFrから帯状包装材Fwを繰り出して送る。紙送りローラ21は、フィルム送り用サーボモータSM2Aによって駆動される。紙引きローラ23は、フィルム送り用サーボモータSM2Bによって駆動される左右のローラ23a,23bを備えており、ローラ周面間に包装材の両側縁部分Fe,Feを挟み込んで帯状包装材Fwを紙引きする。フォーマ22は、帯状包装材Fwの両側縁部分Fe,Feを互いに近づけて略閉じた湾曲状に成形する。センターシーラ24は、フィルム送り用サーボモータSM2Cによって駆動されるシールローラ24a,24bを備えている。シールローラ24a,24bは、回転しながらローラ周面間に湾曲状に成形された帯状包装材Fwの両側縁部分Fe,Feを挟み込んで加熱・加圧することでセンターシールを施し、センターシール部Scを形成しながら包装材Ftを下流に搬送する。湾曲状に成形された包装材は、センターシール部Scの形成により筒状包装材Ftに形成される。
被包装物Pの供給装置1は、被包装物Pの後部を押して搬送するプッシャアタッチメント11が所定の間隔で取り付けられている無端チェーン12を備えた供給コンベヤである。無端チェーン12は搬送方向の前後の端部に配置されたスプロケット14,14に巻き掛けられており、供給コンベヤ駆動用サーボモータSM1の回転出力が動力伝達機構を介して下流側のスプロケット14に伝達され、当該スプロケット14を回転駆動する。スプロケット14の歯部に無端チェーン12が噛み合っているので、スプロケット14の回転により無端チェーン12も駆動される(例えば特許文献2参照)。供給装置1においては、プッシャアタッチメント11が被包装物Pを押しながら搬送して、被包装物Pをフォーマ22内に送り込む。フォーマ22においては、帯状包装材Fwが略閉じた湾曲状に成形されるので、フォーマ22の出口側では、被包装物Pは湾曲状の包装材の内部に置かれた状態で包装材と共に送り出される。供給装置1は、プッシャアタッチメント11を探知する供給原点センサ10を備えている。
図8は、横型製袋充填包装機のエンドシール装置に備わるヒータブロックのボックスモーション軌跡の一例を示す図である。図1及び図8を参照すると、エンドシール装置3は、筒状包装材Ftの移送路を間に置いて上下に対向する一対のヒータブロック31a,31bを備えており、両ヒータブロック31a,31bは、31a´,31b´で示される位置にあるように、筒状包装材Ftを挟み込んだ状態で筒状包装材Ftの移送に合わせて移送方向(水平方向)に移動する間、筒状包装材Ftにヒートシールを施してエンドシール部Seを形成する。当該移動中に、ヒータブロック31aに内蔵したカッタ33をヒータブロック31b側に向かって突出させてエンドシール部Seの中央部分をカットし、その後、カッタ33を引き込みつつ互いに離間する。離間した両ヒータブロック31a,31bは、次の包装サイクルで再び互いに当接して水平移動し、上記の公転軌道を辿る動作を繰返す。このような、ヒータブロック31a,31bが軌跡32a,32bのような公転軌道を辿る動きをするエンドシール装置の方式をボックスモーション式と称する(例えば特許文献3参照)。
上下一対のヒータブロック31a,31bにおいて、上側のヒータブロック31aはカッタ33を内蔵するための貫通孔34が設けられており、下側のヒータブロック31bには、突出したカッタ33を受けるための貫通孔35が設けられている。上側のヒータブロック31aの上部にはエアシリンダ(図示せず)などのアクチュエータが配設されており、内蔵されているカッタ33は、当該アクチュエータによって、ヒートシールのときに突出し、それ以外のときは引き込まれるように動作される。また、ヒータブロック31a,31bは、包装材にヒートシールを施すため、内部に加熱用のヒータを備えている。
ボックスモーション式のエンドシール装置3には、サーボモータと溝カムのようなカムを用いて上下のヒータブロック31a,31bに公転移動を行わせるものと、カムを用いることなく、ヒータブロック31a,31bを噛合い方向に開閉移動させるための上下駆動用のサーボモータSM3Aと、包装材の送り方向に前後進させるための水平駆動用のサーボモータSM3Bというように複数の駆動モータを設け、それら各サーボモータを適宜のタイミングで動作させることで上下移動と水平移動とを合成してヒータブロック31a,31bを公転移動させるものがある(特許文献4を参照。複数駆動モータ方式については特許文献5を参照)。
図9は、ロールに巻き取った包装材から一部を繰り出した状態を示す包装材の斜視図である。図9に示すように、帯状包装材Fwには、袋長さLに対応した間隔を置いて印刷模様Mが印刷されており、その側縁部分には当該袋長さLの基準点であるレジマークRMが印刷されている。フィルム送り装置2は、レジマークRMを検出するマークセンサ20(図1、図2)を備えている。エンドシール装置3は、ヒータブロック31a,31bが停止するときに占める最も離間し且つ水平移動の中心となる位置(水平中間位置)を探知するエンドシーラ原点センサ30(図1、図2)を備えている。制御装置4は、供給原点センサ10、マークセンサ20及びエンドシーラ原点センサ30からの信号の入力を受けて、供給装置1の供給コンベヤ駆動用サーボモータSM1、フィルム送り装置2の紙送りローラ21を駆動するためのフィルム送り用サーボモータSM2A、紙引きローラ23を駆動するためのフィルム送り用SM2B及びセンターシーラ24を駆動するためのフィルム送り用SM2C、並びにヒータブロック31a,31bを上下駆動用サーボモータSM3A及び水平駆動用のサーボモータSM3Bのタイミングを伴った駆動制御を行い、これら装置1〜3を、所定のタイミングを保ちながら動作させる。
制御装置4は、横型製袋充填包装機の運転状態(各種設定状態)を記憶する記憶装置5と、当該包装機の運転状態を設定する操作が可能であると共に当該運転状態を表示可能な操作・表示部6と、装置1〜3の異常時にオペレータに包装材の状態の点検・監視を促す旨の報知を行う報知装置7と接続されている。制御装置4は、当該包装機の運転に際して、記憶装置5、操作・表示部6又は報知装置7と個別的に、或いは相互間で情報を遣り取りしている。横型製袋充填包装機を用いて袋包装体を製造しようとするときは、操作・表示部6を操作して、製造する袋の長さなどの基本設定値を機械に設定し、更にフィルム送り装置2、エンドシール装置3、供給装置1間のタイミング(位相差)を調整する必要がある。なお、報知装置7による報知は、例えば、ブザー、メッセージ、警告灯のような一つ又は組み合わせた手段で行うことができる。
初期状態においては、供給装置1、フィルム送り装置2及びエンドシール装置3はそれぞれの基準点で停止した状態にある。フィルム送り装置2の停止位置は、マークセンサ20が、帯状包装材Fwに印刷されたレジマークRMを探知した位置である。エンドシール装置3の停止位置は、ヒータブロック31a,31bが水平中間位置を占めるときの当該ヒータブロック31aを探知するエンドシーラ原点センサ30がONした位置である。供給装置1の停止位置は、プッシャアタッチメント11を探知する供給原点センサ10がONした位置である。図9に示す帯状包装材Fwを用いて、上記の装置1〜3の所定のタイミングを調整することによって、図10に示すような被包装物Pを袋の内部に包装した袋包装体Bpが製造される。
横型製袋充填包装機においては、包装筒内に被包装物の滓が散らばる、或いは被包装物そのものが包装筒内で滑るなどして位置ずれするなどした場合、エンドシーラでの噛込みが発生する。また、機械回転数が速い場合などでは、かかる噛込みの検出が遅れることもある。当然のことながら、エンドシール部に噛込みが発生した包装体は不良品として排除する必要がある。噛み込んだ状態でカッタが動作したときには、被包装物によってカッタやヒータブロックが汚れてしまうことがある。このような事象に対処するため、上下のエンドシーラが包装材を挟み込んでいる間を検出区間とし、エンドシーラの噛込みを検出する技術が種々提案されている(例えば特許文献6参照)。
エンドシールにおける噛込みを検出した場合の処理として、その旨の警報を発するとともに機械停止する(以下、「警報停止」という)場合と、カッタの動作を行わず袋包装体を連包として排出する場合とがある。カッタ動作を行わない処理の場合、カッタ動作の以前に噛込みが検出されれば問題ないが、カッタ動作後に検出された場合、噛込みが発生した不良品が下流に流れてしまうおそれがある。そのため、確実性を期す場合には、警報停止が選択されることとなる。また、被包装物が食品類でべたつきなどを伴う物品であった場合も、警報停止を選択し、停止後にカッタの汚れを点検する必要がある。更に被包装物が固い物品である場合には、ヒータブロックやカッタの破損が発生するおそれがある。
上下のエンドシーラが接触している間を検出区間としてエンドシーラの噛込みを検出する技術により、不良品を確実に検出できるようになり、不良品が下流に流れる危険性は確実に減ってきた。しかしながら、噛込みが発生し包装機械が警報停止した場合には、既に筒状包装材内に送り込まれている被包装物を全て取り除き、ヒータブロックやカッタを点検した結果、汚れがあるときにはこれらを清掃し、機械の調整動作をやり直すという一連の作業をするという手続が必要であり、袋包装体の生産はそうした手続を踏んだ後に再開される。こうした作業・手続を踏む間、被包装物や包装材のロス及び時間のロスが発生する。また、前記のように被包装物が固い物品であった場合には、噛込みを検出してもその時点で、ヒータブロックやカッタの破損が生じるおそれがある。
このように、現状においては、上下のエンドシーラが包装材にエンドシールを施すために包装材を挟み込む前に噛込みを検出するには、サーボモータの過負荷による警報停止を選択するより外はなく、このような過負荷による警報停止を行う対応では、被包装物が固い物品であった場合には、ヒータブロックに重大な損傷を与えてしまうことになる。
以下、添付した図面に基づいて、この発明による製袋充填包装機の実施例を説明する。図1は本発明による製袋充填包装機を横型製袋充填包装機(以下、特にことわらない限り「包装機」と略す。)として具体化した一実施例を示す側面図であり、図2は図1に示す包装機の平面図である。本包装機において、基本的な構造については、既に記載しているので、制御装置4の関連を除いて、再度の詳細な説明を省略する。
この発明による横型製袋充填包装機は、ヒータブロックを噛込み方向である上下方向と包装材送り方向である前後進方向とにそれぞれ移動可能にしたボックスモーション動作をするエンドシール装置を備えた横型製袋充填包装機であり、図1に示すように、制御装置4は、供給原点センサ10、マークセンサ20及びエンドシーラ原点センサ30からの信号の入力を受けて、供給装置1の供給コンベヤ駆動用サーボモータSM1、フィルム送り装置2の紙送りローラ21、紙引きローラ23及びセンターシーラ24をそれぞれ駆動するためのフィルム送り用サーボモータSM2A,SM2B,SM2C、並びにヒータブロック31a,31bを上下方向に開閉するための上下駆動用サーボモータ(第1サーボモータ)SM3A、及びヒータブロック31a,31bを水平方向に前後させるための水平駆動用サーボモータ(第2サーボモータ)SM3Bのタイミングを伴った駆動制御を行い、各装置1〜3を互いに所定のタイミングを保ちながら同期して動作させる。
制御装置4は、当該包装機の運転に際して、記憶装置5、操作・表示部6又は報知装置7と個別的に或いは相互間で情報を遣り取りしている。当該包装機を用いて袋包装体を製造しようとするときは、操作・表示部6から入力して製造する袋の長さLなどの基本設定値を機械に設定し、更にフィルム送り装置2、エンドシール装置3、供給装置1間のタイミングを調整する。制御装置4は、また、被包装物の供給の途絶えが検出されたことに応じて、被包装物Pが供給されていない袋を製造するのを防止する機能として空袋防止機能を作動させて、空袋の発生を防止するとともに、エンドシール装置3において、上下のヒータブロック31a,31bが被包装物や異物の噛込みを検出することに応答して、上下に開いて退避させる制御及びその後の包装機の運転再開の制御等を行う。
図3には、図1、図2に示す包装機に用いられているエンドシール装置のモーション機構図が示されている。図3の中央の(a)は当該エンドシール装置の側面図、(b)は(a)の左正面図、(c)は(a)の右正面図である。図3に示すエンドシール装置3は、上下に対向して配置された上下のヒータブロック31a,31bを備えている。ヒータブロック31a,31bは、上下の開閉方向に同期して駆動され、最も閉じたときに、間に筒状包装材を加圧状態に挟み込み、挟まれた包装材の部位を加熱溶着することでエンドシール部Se,Seを形成する。上側のエンドシーラ31aには、カッタ33が貫通孔34に収容される状態で内蔵されており、下側のエンドシーラ31bには、カッタ33に対応した位置にカッタ33が入り込む貫通孔35が形成されている。上側のエンドシーラ31aには、カッタ33を下側のエンドシーラ31bに向けて突き出すカッタ用駆動装置36が設けられている。カッタ用駆動装置36は、例えば公知のエアアクチュエータから構成されており、上下のエンドシーラ31a,31bの動作、即ち、両エンドシーラ31a,31bの閉じ動作に合わせて作動して、カッタ33を下側のエンドシーラ31bに向けて突き出し、筒状包装材を切断する。カッタ33、貫通孔34及びカッタ用駆動装置36で、エンドシール装置3に組み込まれたカッタ装置が構成されている。
エンドシーラ31a,31bは、支持ブロック45に対して上下方向にスライド可能に配設されている。即ち、支持ブロック45は、左右方向の両端部において、スライド軸46a,46bを上下方向に摺動可能に保持しており、スライド軸46a,46bの両端部は、上下の各側において上側エンドブロック47aと下側エンドブロック47bによって連結されている。上側ヒータブロック31aとカッタ用駆動装置36とは、上側エンドブロック47aにおいて、それぞれ下側と上側に配設されている。スライド軸46a,46bには、その長手方向中間領域において、中間ブロック48がスライド可能に支持されており、中間ブロック48の上側には下側ヒータブロック31bが取り付けられている。
支持ブロック45には、ヒータブロック31a,31bを上下方向に開閉するための上下駆動用サーボモータSM3Aが配設されている。上下駆動用サーボモータSM3Aの出力軸50にはレバー51が取り付けられており、レバー51の一方端部には上側リンク52aを介して上側ブラケット53aに揺動可能に連結されており、上側ブラケット53aが中間ブロック48に連結されている。また、レバー51の他方端部には下側リンク52bを介して下側ブラケット53bに揺動可能に連結されており、下側ブラケット53bは下側エンドブロック47bに連結されている。したがって、上下駆動用サーボモータSM3Aが駆動されて出力軸50が回転されると、その回転方向に応じて、下側リンク52b、下側エンドブロック47b、スライド軸46a,46b及び上側エンドブロック47aを介して上側ヒータブロック31aが開閉され、上側リンク52a及び中間ブロック48を介して下側ヒータブロック31bが開閉される。即ち、開閉用駆動源としての上下駆動用サーボモータSM3Aの作動により、上下のヒータブロック31a,31bは、それらの間を水平方向に送られる筒状包装材に対して互いに同期した開閉動作を行う。
エンドシール装置3において、ヒータブロック31a,31bは開閉方向と直交する前後方向(包装材の紙送り方向)にスライド可能である。即ち、エンドシール装置3の支持ブロック45は、その左右において、機械の固定フレームに支持されている前後ガイド55a,55bによってスライド可能に支持されている。図3の(a)に示すように、固定フレームにはヒータブロック31a,31bを水平方向に前後させるための水平駆動用のサーボモータSM3Bが配設されており、水平駆動用サーボモータSM3Bの出力軸57にはアーム58が取り付けられており、アーム58の先端部と支持ブロック45(上下駆動用サーボモータSM3Aでもよい)のブラケット60との間はリンク59を介して連結されている。したがって、水平駆動用サーボモータSM3Bが駆動されると、その回転方向に応じて、アーム58、リンク59及びブラケット60を介して、支持ブロック45が前後ガイド55a,55bによって案内されて、前後方向に駆動される。即ち、水平駆動用サーボモータSM3Bの駆動により、上下のヒータブロック31a,31bは、筒状包装材の送り方向と平行な水平動作を行う。
上下のヒータブロック31a,31bを開閉する上下駆動用サーボモータSM3Aと、エンドシール装置3を支持ブロック45ごと前後方向に駆動する水平駆動用サーボモータSM3Bとは、上下のヒータブロック31a,31bの筒状包装材への開閉動作と筒状包装材の送り方向と平行な水平動作とを行わせるために、包装機の制御装置4によってそれぞれ別々に(独立して)制御可能である。詳細には、水平駆動用サーボモータSM3Bの制御によって上下のヒータブロック31a,31bが筒状包装材と等速で水平移動する区間が設定可能であり、上下駆動用サーボモータSM3Aの制御によって上下のヒータブロック31a,31bが互いに接近を開始し完全に閉じるまでの間に途中停止する区間が設定可能である。
図4には、本発明による包装機に用いられているエンドシール装置の動作が、そのヒータブロックの作動の様子として図示されている。図4の(a)は、包装機が通常動作をするときのエンドシール装置のヒータブロックの作動の様子を示している。また、図4の(b)は、被包装物や異物が接触検出されたときの上下のヒータブロック31a,31bの挙動を示している。また、図4の(c)及び(d)は、停止していた包装機が動作を再開するときの前半の「水平移動のみ1」の動作と後半の「水平移動のみ2」の動作とを示している。更に、図4の(e)は、(d)に示す水平移動をした後の通常動作再開を示している。
図4の(a)には、包装機が通常動作をしているときに、エンドシール装置3に備わる上下のヒータブロック31a,31bの動作が示されている。図中、V1〜V3は上側ヒータブロック31aの公転移動の際における上下方向に占める特徴的な高さ位置を示している。下側ヒータブロック31bの上下方向の高さ位置については明示していないが、上下方向に対称な位置V1〜V3を占めることは明らかである(図4の(b)〜(e)においても同様)。即ち、上下のヒータブロック31a,31bについて、V1は互いの噛合位置(上下のヒータブロック31a,31bが間に包装材を挟み込んで加圧している位置)から最も離れた開き高さ位置を、V2は前後進方向において最大前後進位置にあるときの高さ位置を、V3は互いに噛合位置にあるときの高さ位置を、それぞれ表している。
図中、H1〜H5は上下のヒータブロック31a,31bの公転移動の際における前後進方向に占める特徴的な水平位置を示している。上下のヒータブロック31a,31bについて、H1は前後進方向の最大後進位置にあるときの水平位置を、H2は互いに噛合開始したときの水平位置を、H3は互いの噛合状態から最も上下方向に開いたときの水平位置を、H4は互いの噛合を終了して開き開始したときの水平位置を、そしてH5は前後進方向の最大前進位置にあるときの水平位置を、それぞれ表している。なお、この例では、位置(H3,V1)は、前後進方向の中央の位置(水平中間位置)に対応しており、運転開始の際の基準位置となっている。
上下のヒータブロック31a,31bは、最も開いた運転開始位置(H3,V1)から矢印で示すように、最大後進位置で且つ中間的な高さの位置(H1,V2)、上下のヒータブロックが互いに噛合開始した位置(H2,V3)、上下のヒータブロックが噛合終了した位置(H4,V3)、最大前進位置で且つ中間的な高さの位置(H5,V2)を経て、最初の水平中間位置(H3,V1)に戻るという公転移動をすることで、ボックスモーション動作(循環動作)を行っている。
図4(b)に示すように、包装機の上下のヒータブロック31a,31bが、位置(H3,V1)から公転移動をしているときに、包装材を介して被包装物や異物との「接触検出」(詳細は後述する)をしたとする。このとき、ヒータブロック31a,31bは、制御装置4の制御により、水平移動は通常通りに継続するが、上下移動については一旦停止の後、上下に離れる方向に反転動作をする。即ち、制御装置4は、水平駆動用サーボモータSM3Bの駆動はそのままであるが、上下駆動用サーボモータSM3A(図3)に指令して駆動を反転させて、上下のヒータブロック31a,31bを上下方向に開いた退避位置に移行させる。この場合の退避位置は(H2,V1)であるが、ヒータブロック31a,31bが包装筒Ftに接触しない位置であればボックスモーションの公転軌道上のどの位置でもよい。その後、ヒータブロック31a,31bは、制御装置4の制御により、図4(c)の「水平移動のみ1」に示すように、退避位置(H2,V1)から上下移動を停止したままで水平移動を継続し、ボックスモーションの軌跡上の最大前進位置で且つ最も開いた位置(H5,V1)に至る。位置(H5,V1)は、包装機が運転停止・開始するときにヒータブロック31a,31bが占める公転軌道のための基準位置である。
ヒータブロック31a,31bは、その後、制御装置4の制御により、図4(d)の「水平移動のみ2」に示すように、基準位置(H5,V1)から水平移動して包装材送り方向の中央で且つ最も開いた「水平中間位置」(H3,V1)に至る。「水平中間位置」は、ヒータブロック31a,31bが運転再開するときの基準位置である。例えば操作・表示部6から運転再開の指令が出された場合には、制御装置4は、図4の(e)に示すように、「通常動作再開」として、水平中間位置(H3,V1)から上下駆動用サーボモータSM3Aと水平駆動用サーボモータSM3Bの動作を再開させる。或いは、ヒータブロック31a,31bが水平駆動用サーボモータSM3Bの作動によって水平移動され、その後、計算上、上下移動を再開できるボックスモーションの軌跡上の位置(H3、V1)にまで達したタイミングで、上下駆動用サーボモータSM3Aの運転を再開させる。上下のヒータブロック31a,31bは、上下駆動用サーボモータSM3A及び水平駆動用サーボモータSM3Bの駆動によって上下及び前後に合成された動作をして、図4の(a)に包装機が通常動作をしているときの動作として示されているような、通常動作を行う。なお、「接触検出」であるとの判定に応じて、水平駆動用サーボモータSM3Bの運転制御を継続し、上下駆動用サーボモータSM3Aを停止の後、反転動作をさせるとして説明したが、当該判定に応じて水平駆動用サーボモータSM3Bの運転を停止し、上下駆動用サーボモータSM3Aの停止・反転動作のみを行って、ヒータブロック31a,31bに上下に開く退避動作をさせてもよい。
図5は、本発明による横型製袋充填包装機に用いられているエンドシール装置を制御するための制御装置のブロック図である。なお、図5において、制御装置4内での信号線は、本発明における主たる接続関係(制御信号の流れ)を説明するためのものであり、厳密な接続関係までを示すものではない。制御装置4は、供給装置1に関しての供給原点センサ10、包装材のレジマークRMについてのマークセンサ20、エンドシール装置3に関してのエンドシーラ原点センサ30、及び操作・表示部6からの検出信号や指令信号の入力を受けて、当該指令内容に則するように、供給装置1については供給コンベヤ駆動用サーボモータSM1、フィルム送り装置2についてはフィルム送り用サーボモータSM2A,SM2B,SM2C、及びエンドシール装置3については上下駆動用サーボモータSM3Aと水平駆動用サーボモータSM3Bに対して制御信号を出力する。また、制御装置4は、包装機を運転制御する際に必要なデータを記憶・読み出しをする記憶装置5に接続されており、更に、包装機の運転状況の危険度に応じて作業者に注意や警告等を報じるための信号を報知装置7に出力する。
供給原点センサ10、マークセンサ20及びエンドシーラ原点センサ30からの検出信号は、初期位相差調整部70及び通常運転制御部71に入力される。初期位相差調整部70は供給装置制御部75とフィルム送り装置制御部76とに、そして通常運転制御部71は両制御部75,76に加えてエンドシール装置制御部77に運転制御信号を出力して、それぞれの制御部75〜77が対応するサーボモータに駆動用の制御信号を出力する。エンドシール装置制御部77は、上下駆動用サーボモータ制御部78と水平駆動用サーボモータ制御部79とを備えている。上下駆動用サーボモータ制御部78は、上下駆動用サーボモータSM3Aのパルス制御における溜まりパルス数をカウントする溜まりパルス数カウンタ8を備えている。本実施例では、エンドシール装置3のパルス制御において、溜まりパルス数カウンタ8がカウントした溜まりパルス数が所定のカウント数以上になることに応答して、エンドシール装置3のヒータブロック31a,31bにおいて被包装物や異物との接触検出があったとして、被包装物Pのための供給装置1とフィルム送り装置2とについては運転継続するが、エンドシール装置3については退避運転をする、という制御が行われる。このために、「接触検出」判定部72は、溜まりパルス数カウンタ8から送られてくる溜まりパルス数の入力を受けて、ヒータブロック31a,31bにおいて被包装物や異物との「接触検出」があったか否かを判定する。退避運転制御部73は、「接触検出」判定部72からの「接触検出」があったとの判定結果を受けて、エンドシール装置制御部77に、図4(b)〜(d)に基づいて説明したような退避運転を行わせる。
退避運転制御部73は、エンドシール装置制御部77に接続されており、エンドシール装置制御部77の上下駆動用サーボモータ制御部78と水平駆動用サーボモータ制御部79とに制御信号をそれぞれ出力する。接触検出判定部72において「接触検出」であると判定されたことに応じて、水平駆動用サーボモータSM3Bの運転制御を継続し、上下駆動用サーボモータ制御部78が上下駆動用サーボモータSM3Aに制御信号を出力して、図4(b)に示すようにヒータブロック31a,31bを上下に開く動作をさせて退避位置へ移動させる退避運転制御を行い、更に、図4(c)及び(d)に示すように水平移動1及び2に対応して、上下駆動用サーボモータ制御部78が上下駆動用サーボモータSM3Aを停止させるとともに、水平駆動用サーボモータ制御部79が水平駆動用サーボモータSM3Bに水平駆動用の制御信号を出力する。操作・表示部6からの運転再開の指令信号を受けると、運転再開制御部74がエンドシール装置制御部77に対してエンドシール装置の運転再開をするように制御する。即ち、両サーボモータ制御部78,79は両サーボモータSM3A,SM3Bにそれぞれ上下駆動用及び水平駆動用の制御信号を出力して、図4(e)に示すような通常動作再開を行わせ、その後は通常運転制御部71の制御の下に入り、制御部75〜77に対して、それぞれが対応するサーボモータに駆動用の制御信号を出力する通常の運転制御が行われる。
図6は、図5に示すエンドシール装置制御部によって、図4に示すエンドシール動作制御の一例を示すフローチャートである。まず、運転中か否かの判断がなされる(S1)。運転中でなければ処理ルーチンを抜ける。運転中であれば、「退避処理中フラグ」のチェックを行う(S2)。退避処理中フラグが1であればS9へ進み(S9については後述する)、当該フラグが0であればS3へと進む。S3においては、ヒータブロック31a,31bが検出区間に位置しているかどうかをチェックし、検出区間に位置していなければ、通常運転処理(S4)を行い処理ルーチンから脱出する。検出区間に位置していれば接触検出を行う(S5)。本実施例では、検出区間は、ヒータブロック31a,31bが水平中間位置(H3,V1)から互いの噛合位置に向かって移動開始し、その移動中の区間、即ち、上下駆動用サーボモータSM3Aがヒータブロック31a,31bを互いに閉じる動作をしている区間とされる。更に好ましくは、ヒータブロック31a,31bが位置(H3,V1)から最大後進位置で且つ中間的な高さの位置(H1,V2)に至るまでの区間とされる。S5の判定がNoであれば、通常運転処理(S4)を行い処理ルーチンから脱出する。接触検出(S5)において判定がYesであれば、退避処理中フラグに1をセットし(S6)、上下駆動用サーボモータ3Aのみを逆転させ、実際のシール動作に移行することなく、ヒータブロック31a,31bを上下に開く動作をさせて退避高さ(この場合はV1で示される高さ)へ移動させ、該位置で移動を休止させる(S7)。このとき、水平移動は通常の運転パターンを継続させ(S8)、処理ルーチンから脱出する。
次にS9の処理について説明する。S9は、通常運転再開のタイミングをチェックする処理であり、ヒータブロック31a,31bの水平移動が、最大前進位置H5を経て水平移動中心H3に達したかどうかを判定している。当該水平移動が、最大前進位置H5を経て水平移動中心H3に達する、即ち、ボックスモーションの公転軌道上の復帰位置である水平中間位置(H3,V1)となったら、退避処理中フラグをリセットし(S10)、上下駆動用サーボモータ3Aの通常運転を再開する(S11)。
図7は、溜まりパルス数のカウントに関して、サーボモータのパルス制御を説明する制御回路図である。一般的にサーボモータによる機械の位置等の制御においては、制御側からの指令パルスに基づいて行われる。モータ軸の回転量は、指令パルスの量(数)により決定され、回転速度は指令パルスの周波数により決定される。サーボモータは、制御側からの指令パルスに追従して回転する。このとき、機械の側に慣性があるので当該慣性に起因して、当該指令に対して若干の遅れが生じる。したがって、制御ブロック回路80においては、サーボ制御部81からサーボモータ83を駆動するための制御ユニットであるサーボドライバ82に入力される指令パルスに対して、サーボモータ83に内蔵されたエンコーダ87からモータの回転量に応じて出力されるフィードバックパルスが遅れるために、両パルスに差が生じる。そのパルスの差が、偏差カウンタ84に溜まりパルスと称される偏差パルスとして残る。
サーボモータ83の制御は、一般的には、次のようなモータの回転動作によって行われる。即ち、サーボ制御部81からパルス列が出力されると、サーボドライバ82内の偏差カウンタ84に入力されたパルスが積算され、パルスの積算値(溜まりパルス)がD/A変換器85によってアナログ電圧となり、サーボモータ83への指令になる。アンプ86からの指令によりサーボモータ83が回転を開始し、エンコーダ87により回転数に比例して発生したパルスがサーボドライバ82にフィードバックされ、偏差カウンタ84の溜まりパルスを減算する。したがって、偏差カウンタ84はある一定の溜まりパルスを保ってモータの回転を続ける。サーボモータ83の回転角度は指令パルスの出力パルス数に比例する。1パルスあたりの移動量を規定しておくことで、パルス列のパルス数に比例した位置まで移動させることができる。サーボ制御部81からの指令パルス出力が停止すると偏差カウンタ84の溜まりパルスが減少して、偏差カウンタ84の溜まりパルスが最終的に0になれば、機械は指定された位置に位置決めがなされる。また、一定速で回転させる場合、一定の周波数で指令パルスを与えることで達成される。
ヒータブロック31a,31bを上下に開閉する上下駆動用サーボモータSM3Aについて、上下に閉じる動作を指令している中で、指令パルスに対してフィードバックパルスの遅れが拡大するような事態が生じれば、それは、モータの回転量が期待される程度に増加しておらず、ヒータブロック31a,31bの閉じ動作が何らかの障害を受けていると判断できる。そうした障害は、ヒータブロック31a,31bが包装材を介して被包装物や異物を噛み込むことによって生じていると推定される。本発明は、上下駆動用サーボモータの制御において、偏差カウンタに溜まりパルスとして残るパルス数に着目し、当該溜まりパルス数が所定の数よりも多くなることを検出することで、ヒータブロック31a,31bの被包装物や異物との接触検出がされたと判断している。
図11は、本発明による製袋充填包装機を縦型製袋充填包装機として具体化した一例を示す斜視図である。図11に示す製袋充填包装機100は、ウェブ状包装材を巻き取った原反ロールFrから繰出し機構101によって帯状包装材Fwを繰り出し、適宜の貯留部で帯状包装材Fwを留め置くとともに適宜の張力を付与した後、フォーマ104に供給する。供給途上の適宜位置に印刷装置等の付属装置102が配設されており、付属装置102は包装に関する内容についての印刷をする。また、レジマークセンサ103が帯状包装材Fwに印刷されたレジマークRMを検出しており、帯状包装材Fwの送りについて制御装置に情報を与えている。帯状包装材Fwは、フォーマ104によって両側縁部分Fe,Feが接近した略筒状に曲成される。フォーマ104内には充填筒105が嵌入されており、曲成された包装材が両者の隙間内を通過する。充填筒105の上方には、菓子等の食品のような被包装物Pを投入するためのホッパ106が配置されている。フォーマ104内を貫通した充填筒105の外周を取り巻くように送られた包装材は、向かい合う二つのヒータバー108,108の構成とされた縦シール手段107によって両側縁部分Fe,Fe同士にセンターシール部Scが施されて、筒状包装材Ftに形成される。
充填筒105の側方には、筒状包装材Ftを挟んでベルト式の紙送り手段109が配設されており、充填筒105の外周面とベルト110,110との間で筒状包装材Ftを挟み付けることで、ベルト110,110の走行により筒状包装材Ftを下方に向かって紙送りする。ホッパ106から投入され充填筒105を通じて落下する被包装物Pが、筒状包装材Ftから形成された袋内に投下・充填される。横シール手段111が筒状包装材Ftに横断方向のエンドシール部Seを施して、先行して形成されている袋の上開口部を封鎖するとともに、後続の袋の底部を形成する。横シール手段111は、前側ヒータブロック112と後側ヒータブロック113とを備えており、両ヒータブロック112,113は、図において矢印で示すように、筒状包装材Ftに接近して挟み込むことで筒状包装材Ftとともに移動しつつ加圧加熱しながらエンドシール部Seを施し、シール形成後には互いに前後方向に離れる方向の動作をし、その後、筒状包装材Ftの送り逆方向に戻って、次の包装サイクルで再び筒状包装材Ftに接近するという公転動作を繰り返す。このように、袋の形成とタイミングを合わせて充填筒105を通して食品を袋内に落下・充填し、エンドシール部Seによって封鎖するという各動作を繰り返すことで、袋包装体Bpを連続して製造することができる。横シール手段111にはカッタ機構を組み込んでおいて、筒状包装材Ftに対してエンドシール部Seを施す際に、筒状包装材Ftを連続する袋間で切断・分離することができる。
図12は、図11に示した縦型製袋充填包装機における横シール手段の一例を示す斜視図である。図12に示すように、横シール手段は、横シーラ開閉ユニット118を備えており、フレーム底部120とその上方にスペースを置いて配置され且つフレーム底部120とは複数の横シーラ昇降ガイドロッド122,123によって連結されたステー121との間に配設されている。左側の横シーラ昇降ガイドロッド122には横シーラ開閉左側ブロック124が昇降ガイドされており、右側の横シーラ昇降ガイドロッド123には横シーラ開閉右側ブロック125が昇降ガイドされている。左右の横シーラ開閉左側ブロック124,125には、それぞれ横シーラ昇降ガイドロッド122,122の内側において、水平方向で且つ互いに平行な方向に延びる連結ロッド126,127が取り付けられている。連結ロッド126,127の前側端部には前側横シーラ取付けブロック128が連結されており、後側端部には後側横シーラ連結ブロック129が連結されている。前側横シーラ取付けブロック128の後側には、前側ヒータブロック130が取り付けられている。後側横シーラ連結ブロック129には、横シーラ開閉用トグル機構131を介して後側横シーラ取付けブロック132が連結されており、後側横シーラ取付けブロック132の前側には後側ヒータブロック133が取り付けられている。後側横シーラ取付けブロック132は、左右両端において連結ロッド126,127に対してスライドスリーブ134,135を介してスライド自在にガイドされている。
左右の横シーラ開閉左側ブロック124,125を連結する左右開閉ブロック連結板136の下側には噛合い方向に水平移動する第1サーボモータとしての開閉駆動用サーボモータ137が取り付けられており、開閉駆動用サーボモータ137のモータ軸138は左右開閉ブロック連結板136を貫通して上方に延び、横シーラ開閉用トグル機構131の中心位置において連結されている。開閉駆動用サーボモータ137のモータ軸138の回転方向イ、ロに応じて、前側横シーラ取付けブロック128及び後側横シーラ取付けブロック132が互いに接近・離間する方向に駆動される。前側ヒータブロック130と後側ヒータブロック133は互いにヒータ面が向い合っていて、互いの接近時に前側ヒータブロック130と後側ヒータブロック133とが筒状包装材Ftを挟み込んで、エンドシール部Seを施す。両ヒータブロック130,133にはカッタ機構を組み込んで、エンドシール部Seにおいて包装材をカットして袋包装体を分離させることができる。
ステー121には、ブラケット141を介して包装材送り方向に昇降移動する第2サーボモータとしての昇降駆動用サーボモータ140が取り付けられており、昇降駆動用サーボモータ140のモータ軸142は、横シーラ昇降用クランク機構143を介して横シーラ開閉左側ブロック124に連結されている。昇降駆動用サーボモータ140のモータ軸142の回転方向ハ、ニに応じて、横シーラ開閉ユニット118の全体が横シーラ昇降ガイドロッド122,123に沿って昇降する。
このように、開閉駆動用サーボモータ137と昇降駆動用サーボモータ140とについてタイミングを取りながら両者の駆動を組み合わせることで、前側ヒータブロック130と後側ヒータブロック133の開閉と昇降の動作が合成され、ボックスモーションが実現される。本発明による製袋充填包装機の制御における偏差カウンタの溜まりパルスに着目した被包装物や異物の噛込みの事前検出が、縦型製袋充填包装機の開閉駆動用サーボモータ137に対して適用することができ、ヒータブロック130,133間における噛込みを未然に防止することができる。
また、この製袋充填包装機において、一定以上の溜りパルス数は、操作・表示部6において手動設定することができる。一定以上の溜りパルスの量を手動設定とすることにより、噛込みの検出に際して、噛込みが生じたか否かの閾値を条件や状況に応じて変更することができる。更に、一定以上の溜りパルス数は、被包装物Pが供給されなくて中身が入っていない袋を製造する空袋製造時に学習させることができる。実際に袋を製造する過程において、一定以上の溜りパルスの量を学習によって定めることで、製袋充填包装機の実際の運転に則した、噛込みの検出のための閾値を設定することができる。