JP5400752B2 - 作業用踏み台 - Google Patents
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Description
図1及び図2に示すように、天板部材2aは、平面視にて正方形等の矩形に形成され、上面に多数の凹凸による滑り止め面と、上下に貫通する多数の水抜き孔を設けており、上台3の上部に取付けることにより天板部2を構成する。滑り止め面を形成する上面の多数の凸部(凹凸)は、天板部材2aの外周部に形成された凸部の方が、天板部材2aの中央部に形成された凸部よりも高く形成されていることが好ましい。これにより、作業者が天板部2に搭乗した際、天板部材2aのどの辺りに搭乗しているのかが、足元を見なくても靴底(足の裏)を介して伝わる凸部の高さの感覚によって認識できる。すなわち、凸部が高くなったと感じれば、天板部材2aの外周部に搭乗していることを認識でき、天板部2からの落下や転倒に対して注意を払うことができ、事故を未然に防止できる。図示実施形態の場合、天板部材2aの四辺に対して平行な複数の凸条が、該凸条の内側に形成された中央の複数の凸部よりもその高さが高く形成されている。天板部材2aの上面には、図2(A)の矢印で示す方向に向かう水勾配を形成することが好ましいが、天板部2の上面に形成した多数の凹凸の上面は水平にしても良い。この際、天板部材2aの上面を凹凸のない平滑面に形成し、その上に滑り止め効果のある床用シート材等を後から貼り付けても良い。尚、図示省略しているが、天板部材2aの下面には、作業者が天板部2に搭乗した際の荷重に耐え得るように、複数のリブが縦横斜め方向等に形成されており、該リブは、要求される耐荷重強度となるように、本数や、太さ及び高さ等の形状寸法を適宜変更できる。
前記上台3は、前記軸線Aの周囲に間隔をあけて複数の上脚部16を設け、隣り合う上脚部16、16の間に下側が開口する上側空間17を形成している。この上側空間17は、下側を開口させることにより、後述するように、下台4の下脚部31を下側から挿入可能とする。図示実施形態の場合、右側面側Y1と左側面側Y2に位置して上脚部16、16を設け、一対の上脚部16、16の上端部を平面視ほぼH形の連結フレーム18により連結し、正面側X1と背面側X2に位置して上側空間17、17を形成しており、連結フレーム18の中央に前記上筒部5aを垂設している。
前記下台4は、前記軸線Aの周囲に間隔をあけて複数の下脚部31を設け、隣り合う下脚部31、31の間に上側が開口する下側空間32を形成している。この下側空間32は、上側を開口させることにより、上台3の上脚部16を上側から挿入可能とする。図示実施形態の場合、正面側X1と背面側X2に位置して下脚部31、31を設け、一対の下脚部31、31の下端部を平面視ほぼ工形の連結フレーム33により連結し、右側面側Y1と左側面側Y2に位置して下側空間32、32を形成しており、連結フレーム33の中央に前記下筒部5bを立設している。
図4に示すように、天板部材2aは、差込み片15を上台3のそれぞれの脚要素16aに挿入し固着することにより、上台3の上部に一体的に結合され、これにより、上台3の上面に天板部2を形成する。差込み片15の先端には係止爪15aが形成されており、脚要素16aの外面板部19に前記係止爪15aを係止する係止孔15bが形成されている。これにより、差込み片15を上台3のそれぞれの脚要素16aに挿入すると、係止爪15aが係止孔15bに係止され、天板部材2aが上台3から脱落することはない。尚、図示のように、上台3の上筒部5aには中間筒部5cが挿入され固着される。
図7は、作業用踏み台1により第一高さの踏み台1aを形成した状態を示している。下脚部31、31を正面側X1及び背面側X2に位置させた下台4に対して、上脚部16、16を右側面側Y1及び左側面側Y2に位置させた上台3を、上述のようにリブ5gをスリット5fに嵌合させた位置決め状態として、連結手段5を介して下降させると、上台3の上脚部16、16が下台4の下側空間32、32に格納されると共に、下台4の下脚部31、31が上台3の上側空間17、17に格納され、図7(A)に示すような踏み台の下端から天板部2の上面までの高さ位置を高さH1とした第一高さの踏み台1aが形成される。
第1被係止手段10と係止手段39の係止を解除すると、天板部2と一体化された上台3を上昇させることが可能となる。図8(A)に矢印で示すように、作業者が第1被係止手段10を解除するために押圧した手指によりそのまま天板部2を把持した状態で、該天板部2と共に上台3を持ち上げ、上台3の上脚部16、16を下台4の上方に上昇させた位置から、図8(B)に矢印で示すように、天板部2と共に上台3を時計針方向又は反時計針方向の何れかの方向に90度回動させると(図示矢印は時計針方向を示しているが反時計針方向に回動させても良い)、上台3と共に上筒部5aが中間筒部5c(下台4)に対して回動し、上台3の上脚部16、16が下台4の下脚部31、31の上に臨むと、天板部2と共に上台3を下降させることで連結手段5のリブ5gがスリット5fに沿って摺動し、上脚部16、16が下脚部31、31に搭載される。このようにして、図9(A)に示すような踏み台の下端から天板部2の上面までの高さ位置を高さH2とした第二高さの踏み台1bが形成される。この際、上脚部16の下端に突設した嵌合片42が下脚部31の内側に嵌入するように構成することが好ましい。これにより、下脚部31が上脚部16を確実に支持することができ、安定した第二高さの踏み台(1b)を形成できる。
複数の作業用踏み台1、1は、図10に示すように、横方向に列設した状態で、隣り合う踏み台1、1を連結することが可能である。上述のように、天板部2は、4辺に天板連結手段8を設けているので、第一高さの踏み台1a、1aを列設する場合や、第二高さの踏み台1b、1bを列設する場合は、隣り合う踏み台1、1の対向する天板連結手段8、8の相互において、一方の踏み台の凸部7を他方の踏み台の凹部6に上下方向から嵌合させると、横方向に離反不能となるように連結される。この際、第一高さの踏み台1a、1aの相互においては、天板連結手段8のみならず、上台連結手段24も嵌合するので、より安定した列設状態が得られる。
図11(A)に示すように、複数の踏み台1、1は、上下に積層した状態で使用することが可能であり、これにより上層の踏み台1の天板部2の高さを高さH3で示すように高く保持することが可能となる。この際、図11(B)に示すように、上層の踏み台1の下脚部31の脚座部37に固着された弾性パッド35aが下層の踏み台1の天板部2に形成された凹陥部14に受け入れられた状態で載置されるので、相互に横滑りが好適に防止され、上層の踏み台1の脱落を防止する。尚、図例では、第一高さの踏み台1a、1aの複数を積層した状態を示しているが、第二高さの踏み台1b、1bの複数を積層することが可能であり、更に、第一高さの踏み台1aと第二高さの踏み台1bの複数を適宜に組み合わせて積層することも可能である。
図12は、第一高さの踏み台1aと第二高さの踏み台1bの複数を任意に積層することにより鉛直方向Vに異なる高さとされた天板部2の組合せと、緯度方向L1と経度方向L2の横方向に天板部2の上面を広げるように列設した使用例を示している。説明の便宜上、隣り合う踏み台を離間させた状態で図示しているが、このような組合せ形態として横方向に列設される踏み台1、1は、相互に天板連結手段8及び/又は上台連結手段24を介して離反不能に連結されるので、図例のような階段形態を構成した複数の踏み台に対して作業者が乱暴に走ったり飛び跳ねたりするときでも、それぞれの踏み台1が離間したり位置ずれしたりすることはなく、安全に作業を行うことができる。
上述した実施形態は、第一高さの踏み台1aと第二高さの踏み台1bの2態様を選択的に変更可能とした機構を示したが、本発明は、踏み台の下端から天板部2の上面までの高さを多段階に変更可能とするように構成することが可能である。例えば、図14に示す別の実施形態は、下台4に設けた下脚部31を背丈の低い第一下脚部31Lと背丈の高い第二下脚部31Hにより構成し、第一下脚部31Lと第二下脚部31Hを交互に配置し、上台3の上脚部16を格納自在とする下側空間32を設けている。
1a 第一高さの踏み台
1b 第二高さの踏み台
2 天板部
2a 天板
3 上台
4 下台
5 連結手段
5a 上筒部
5b 下筒部
5c 中間筒部
6 凹部
7 凸部
8 天板連結手段
9 手持ち用凹部
10 第1被係止手段
11 舌片
12 被係止孔
13 操作片
14 凹陥部
15 差込み片
16 上脚部
16a 脚要素
16b 連結板
17 上側空間
18 連結フレーム
19 外面板部
20 側板部
21 傾斜板部
22 凹入空間
23 横架部
24 上台連結手段
25 凹部
26 凸部
27 第2被係止手段
28 舌片
29 被係止孔
30 操作片
31 下脚部
31a 脚要素
31b 連結桟
32 下側空間
33 連結フレーム
34 外面板部
35 側板部
36 傾斜板部
37 脚座部
38 凹入部
39 係止手段
40 舌片
41 爪部
42 嵌合片
Claims (8)
- 天板部(2)を有する上台(3)と下台(4)の相互に、該上台(3)を鉛直方向の軸線の廻りに回動自在かつ軸線に沿って昇降自在とする連結手段(5)を介装し、前記下台(4)に対して上台(3)を移動させることにより天板部(2)を異なる高さH1及び高さH2(ただしH1<H2)に保持する踏み台であり、
前記軸線の周囲に位置して、前記上台(3)に間隔をあけて複数の上脚部(16)を設けると共に、前記下台(4)に間隔をあけて複数の下脚部(31)を設け、
前記上脚部(16)を隣り合う下脚部(31)(31)の間に格納し、前記下脚部(31)を隣り合う上脚部(16)(16)の間に格納することにより、踏み台の下端から天板部(2)の上面までの高さを前記高さH1とした第一高さの踏み台(1a)を構成し、
前記上脚部(16)を下脚部(31)の上に支持させることにより、踏み台の下端から天板部(2)の上面までの高さを前記高さH2とした第二高さの踏み台(1b)を構成することを特徴とする作業用踏み台。 - 前記連結手段(5)は、相互に回動自在かつ摺動自在に嵌合された筒部(5b)(5c)を備え、一方の筒部(5b)の周方向に間隔をあけて上下方向に延びるスリット(5f)を形成すると共に、他方の筒部(5c)にリブ(5g)を設けており、
前記第一高さの踏み台(1a)及び第二高さの踏み台(1b)を構成するように両筒部(5b)(5c)を相互に回動したとき、前記リブ(5g)をスリット(5f)に嵌脱自在に嵌合することにより、両筒部(5b)(5c)の摺動を許すが、自由に回動しないように位置決め係止するように構成して成ることを特徴とする請求項1に記載の作業用踏み台。 - 下台(4)に係止手段(39)を設け、第一高さの踏み台(1a)を構成したとき前記係止手段(39)に係脱自在に係止する第1被係止手段(10)を上台(3)に設け、第一高さの踏み台(1a)を構成した状態で上台(3)と下台(4)を相互に昇降不能かつ回動不能に係止するように構成して成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の作業用踏み台。
- 下台(4)に係止手段(39)を設け、第二高さの踏み台(1b)を構成したとき前記係止手段(39)に係脱自在に係止する第2被係止手段(27)を上台(3)に設け、第二高さの踏み台(1b)を構成した状態で上台(3)と下台(4)を相互に昇降不能かつ回動不能に係止するように構成して成ることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の作業用踏み台。
- 天板部(2)の側面に上下方向に貫通するアリ溝状の凹部(6)と該凹部に上下方向から嵌合自在な形状とされたアリ状の凸部(7)を1組として並設した天板連結手段(8)を設け、
該天板連結手段(8)を天板部(2)の側面のうち前記軸線を中心とする図形回転移動された複数個所であって隣り合う上脚部(16)(16)の間に対応する部位に設けており、
複数の踏み台(1)(1)を横方向に列設したとき、隣り合う踏み台の対向する天板連結手段(8)(8)の相互において一方の踏み台の凸部(7)を他方の踏み台の凹部(6)に嵌合するように構成したことを特徴とする請求項1、2、3又は4に記載の作業用踏み台。 - 天板部(2)の下方に位置する上台(3)の側面に前記天板連結手段(8)と同じ形状の凹部(25)と凸部(26)を並設した上台連結手段(24)を設けており、
前記上台連結手段(24)は、上台(3)を上昇した第二高さの踏み台(1b)を構成したときに、上台(3)を下降した第一高さの踏み台(1a)における天板連結手段(8)と同じ高さ位置となるように構成され、
複数の第一高さの踏み台(1a)と第二高さの踏み台(1b)を横方向に列設したとき、第一高さの踏み台(1a)の天板連結手段(8)と第二高さの踏み台(1b)の上台連結手段(24)の相互において一方の踏み台の凸部(7,26)を他方の踏み台の凹部(6,25)に嵌合するように構成したことを特徴とする請求項5に記載の作業用踏み台。 - 天板部(2)の側面であって隣り合う上脚部(16)(16)の間に対応する部位に前記天板連結手段(8)を構成する1組の凸部(7)と凹部(6)を離間して配置し、該凸部(7)と凹部(6)の間に位置して、天板部(2)の側面に持ち手用凹部(9)を形成したことを特徴とする請求項5又は6に記載の作業用踏み台。
- 複数の踏み台(1)(1)を上下に積層可能とするように構成され、上層の踏み台(1)の下脚部(31)の下面に弾性パッド(35a)を固着し、下層の踏み台(1)の天板部(2)に前記弾性パッドを受け入れる凹陥部(14)を形成しており、
それぞれ第一高さの踏み台(1a)とした複数の踏み台(1)(1)を積層した状態と、それぞれ第二高さの踏み台(1b)とした複数の踏み台(1)(1)を積層した状態と、第一高さの踏み台(1a)と第二高さの踏み台(1b)とした複数の踏み台(1)(1)を積層した状態の全ての状態においても、前記弾性パッド(35a)が凹陥部(14)に受け入れられるように構成して成ることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の作業用踏み台。
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