JP5399632B2 - 超音波診断装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被検体の診断画像として超音波像を撮像する超音波診断装置に関する。
被検体の診断画像として超音波像を撮像する超音波診断装置は、超音波探触子を介し被検体との間で超音波を送受し、超音波探触子から出力される受信信号に基づき被検体の超音波像を再構成する。ここでの超音波探触子として、超音波と電気信号を相互に変換する複数の振動要素を配列し、超音波の送受口径を形成する複数の駆動振動要素を選択するものが知られている。
超音波像の画像分解能は、超音波探触子で送受する超音波ビームのフォーカス点Pでの幅又は径(以下、ビーム幅と総称する)に左右される。すなわち、ビーム幅を絞って方位分解能を高めると、画像分解能が向上する。
ビーム幅を絞るために、フォーカス技術が知られている。例えば、口径の中央に位置する駆動振動要素Aのフォーカス点Pまでの距離を基準距離とし、他の駆動振動要素Bのフォーカス点Pまでの距離と基準距離との距離差ΔLを求める。ここでの距離差ΔLは各超音波を位相整合するための遅延時間に対応する。したがって、その距離差ΔLに対応したフォーカスデータを予め準備し、準備したフォーカスデータに基づき、駆動振動要素A及びBで送受される超音波を遅延することにより、各超音波をフォーカス点Pで位相整合してビーム幅を絞ることが行われる(例えば、特許文献1参照)。
特開平2004-274756号公報
ところで、特許文献1のような従前の技術は、駆動振動要素Aと駆動振動要素B間に代表される要素間の間隔(ピッチ)が固定されており、フォーカス深度毎に駆動振動要素を設定していない。また、フォーカス点Pの深さ位置に応じて距離差ΔLがばらついたものになる。したがって、距離差ΔLのばらつきに対応したフォーカスデータを複数準備する方式が考えられる。しかし、この方式は、フォーカスデータの数が膨大になるため、フォーカスデータを保存するメモリ容量が増加するなど回路規模が増大する。
また、ビーム幅を絞る技術として、いわゆるフレネル束ねによるフォーカス制御が知られている。例えば、複数の振動要素を1又は隣接する複数の振動要素からなる組に分け、各組のフォーカス点までの距離差に基づき、組単位で異なる位相を付与する。これによって、各組単位で送受する超音波をフォーカス点で位相整合してビーム幅を絞ることが行われる(例えば、特許文献2参照)。
米国特許公開第2004/0160144号
しかし、特許文献2のような方式では、ビーム幅はフォーカス点では絞られるが、フォーカス点から深度が大きくなるにつれて徐々に広がるため、被検体の深部に対応する画像分解能が劣化するなど画質が低下するおそれがある。
また、フォーカス点が比較的深部に設定されると、フォーカス点までの距離が隣接素子間又は隣接組間の距離に比べて極大になる結果、各素子間又は各組におけるフォーカス点までの距離がほぼ同じとみなされることがある。その場合、各組のフォーカス点までの距離差に基づいたフレネルフォーカス制御が困難になるため、被検体の深部に対応する画像分解能が劣化するなど画質が低下するおそれがある。
本発明の目的は、フォーカスデータ数の増大を抑制しつつ、ビーム幅を絞るのにより好適な超音波診断装置を実現することにある。
本発明の目的を達成するため、被検体との間で超音波を送受する超音波探触子と、前記超音波探触子に駆動信号を供給する送信手段と、前記超音波探触子から出力される受信信号を処理する受信手段と、該受信手段から出力される信号に基づき超音波像を再構成する手段と、前記超音波像を表示する手段とを備え、前記超音波探触子を構成する超音波と電気信号を相互に変換する複数の振動要素のうち、超音波を送受する複数の駆動振動要素を選択する素子選択手段と、前記超音波探触子の超音波送受側に配設され前記駆動振動要素で送受される超音波ビームの短軸方向のビーム幅を集束する音響レンズとを設け、前記素子選択手段は、前記超音波探触子の短軸方向においてフォーカス点の深度に応じて前記複数の駆動振動要素を1又は隣接する複数の駆動振動要素からなる複数の組に分割し、前記超音波探触子の短軸方向の中央に位置する駆動振動要素の組と前記フォーカス点までの基準距離と、他の駆動振動要素の組と前記フォーカス点までの距離との距離差が超音波の波長λに基づき設定された許容範囲になるように、且つ、前記フォーカス点が深い深度である場合、前記フォーカス点が浅い深度である場合の駆動振動要素の組より駆動振動要素の組の大きさが大きくなるように駆動振動要素の組を前記短軸方向に分割し前記組単位で位相を制御して第1の焦点を有する第1の超音波ビームを形成するように制御すると共に、前記第1の焦点よりも深度が大きい第2の焦点を有する第2の超音波ビームを前記音響レンズによって形成するように制御するフォーカス制御手段と、前記第1の超音波ビームに対応する受信信号のうち被検体の浅部に対応する信号と、前記第2の超音波ビームに対応する受信信号のうち被検体の深部に対応する信号とを連結して超音波像のデータを生成する合成手段と、を備える。
本発明を適用した第1の実施形態の超音波診断装置の構成を示すブロック図である。 図1の超音波探触子の構成を説明するための図である。 図2の振動子26aの拡大斜視図である。 図3の振動要素34-1の縦断面図である。 図4の振動要素34-1の動作を説明する図である。 複数の振動子を短軸方向に複数の組に分けた形態を説明する図である。 複数の振動要素を複数の組に分ける考え方を説明する図である。 比較の形態を示す図である。 複数の振動子を短軸方向に複数の組に分けた他の形態を説明する図である。 各組の最外郭点からフォーカス点Pまでの距離に基づき、距離差ΔLを定めた例を示す図である。 区切りの境界に位置する組の面積占有率に基づきフォーカスデータを決定する形態を示す図である。 本発明を適用した第2の実施形態の超音波診断装置の構成を示すブロック図である。 図12の超音波探触子の構成を示す図である。 図12の振動子の超音波送受面の正面図である。 図12の振動子の電極構造を示した模式図である。 図12の超音波探触子とバイアス手段との接続形態、及び超音波探触子と整相加算手段との接続形態を示す図である。 図12の短軸制御手段の制御によって形成される第1の超音波ビームと第2の超音波ビームの形状を示す図である。 第1の超音波ビームを形成するためのフレネル束ねを説明するための図である。 第1の超音波ビームを形成するためのフレネル束ねの他の例を示す図である。 図12の超音波探触子の合成手段の動作を説明する図である。 図12の合成手段に実装された輝度補正手段の動作を説明する図である。 図12の超音波探触子で送受される超音波ビームのビームパターンを比較例と共に示す図である。
(第1の実施形態)
本発明を適用した超音波診断装置の第1の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明を適用した一実施形態の超音波診断装置の構成を示すブロック図である。図1に示すように、超音波診断装置は、被検体との間で超音波を送受する超音波探触子10(以下、探触子10という)と、探触子10に駆動信号を供給する送信手段12と、探触子10に供給される駆動信号に重畳して直流バイアスを印加するバイアス手段14と、探触子10から出力される受信信号を処理する受信手段16と、受信手段16から出力される信号に基づき超音波像を再構成する画像処理手段18と、画像処理手段18から出力された超音波像を表示する表示手段20とを備えている。
なお、送信手段12、バイアス手段14、受信手段16、画像処理手段18、表示手段20に制御指令を出力する制御手段21が設けられている。また、受信手段16は、探触子10から出力される受信信号を増幅する増幅手段24と、増幅手段24から出力される受信信号を整相加算する整相加算手段25を有する。
ここで本発明に係る超音波診断装置は、超音波と電気信号を相互に変換する複数の振動要素により探触子10が構成されている。それら振動要素のうち、超音波を送受する複数の駆動振動要素を選択する素子選択手段22が設けられている。この素子選択手段22は、複数の駆動振動要素を1又は隣接する複数の駆動振動要素からなる複数の組に分け、短軸方向の中央に位置する一の組のフォーカス点Pまでの距離を基準距離Lとし、他の組のフォーカス点Pまでの距離L´と基準距離Lとの距離差ΔLを求め、距離差ΔLが超音波の波長λに基づき設定された許容範囲内(例えば、λ/2の整数倍に対して±αの範囲内)になるように、組及び組に属する駆動振動要素の数を決定する。なお、ここでの素子選択手段22は、制御手段21に実装されたものとするが、これに限られない。
要するに、本実施形態の超音波診断装置は、探触子10で送受される超音波ビームのフォーカス点Pの位置と超音波の波長λに基づき、組間のピッチを可変するシステムである。ここでいう組間のピッチとは、中央に位置する一の組の中心位置と他の組の中心位置の間隔である。ここでの組は、単一の駆動振動要素から構成されてもよいし、複数の駆動振動要素から構成されてもよい。
より詳細に超音波診断装置について説明する。図2は、図1の探触子10の構成を説明するための図である。図2に示すように、探触子10は、複数の振動子26a〜26m(m:2以上の整数)が短冊状に配設された一次元アレイ型に形成されている。ただし、振動子26a〜26mを二次元配列した二次元アレイ型や、振動子26a〜26mを扇型状に配設したコンベックス型など他の形態の超音波探触子にも本発明を適用できる。振動子26a〜26mの超音波射出面側にマッチング層30が積層して設けられている。マッチング層30の被検体側に音響レンズ32が配設されている。また、振動子26a〜26mの背面側にバッキング材28が重ねて設けられている。
振動子26aは、送信手段12により供給される駆動信号を超音波に変換して被検体に送波するとともに、被検体から発生した超音波を受波して電気信号に変換する振動要素が複数配列されている。振動子26b〜26mも同様である。バッキング材28は、振動子26a〜26mから背面側に射出される超音波の伝播を吸収することによって、振動子26a〜26mの機械的なダンピングをする。ここでのダンピングとは、振動子26a〜26mの余分な振動を抑制することである。マッチング層30は、振動子26a〜26mと被検体との音響インピーダンスを整合することによって、超音波の伝送効率を向上させる。音響レンズ32は、振動子26a〜26mで送受される超音波ビームの短軸方向のビーム幅を集束する。なお、振動子26a〜26mの配列方向を長軸方向Xと称し、長軸方向Xに直交する方向を短軸方向Yとしている。補足すると、長軸方向Xは、電子走査する方向に対応し、短軸方向Yは、振動子26aの長手方向に対応している。
図3は、図2の振動子26aの拡大斜視図である。図3に示すように、振動子26aは、例えば、複数の六角形の振動要素34-1〜34-30を有して形成されている。振動要素34-1〜34-30は、例えば数マイクロメートルの超微細加工超音波トランスデューサである。ここでの振動要素34-1〜34-30として、送信手段12から供給される駆動信号に重畳して印加されるバイアス電圧の大きさに応じて超音波送受信感度つまり電気機械結合係数が変化する、例えばc MUT(Capacitive Micromachined Ultrasonic Transducer:IEEE Trans. Ultrason. Ferroelect. Freq. Contr. Vol45 pp.678-690 May 1998等)を適用できる。c MUTは、半導体微細加工プロセス(例えば、LPCVD:Low Pressure Chemical Vapor Deposition)により製造される超微細容量型超音波トランスデューサである。ただし、c MUTに限らず、超微細加工超音波トランスデューサを適用することができる。このような振動要素34-1〜34-30は、図3に示すように、長軸方向Xおよび短軸方向Yに均等間隔又は不均等間隔に並んで形成されている。なお、他の振動子26b〜26mも同様に構成されている。また、説明の便宜上、振動要素の数を簡単化しているが、この形態に限られるものではない。
図4は、図3の振動要素34-1の縦断面図である。図4に示すように、振動要素34-1は、シリコン基板40と、シリコン基板40の上面に形成された筒形の壁42と、壁42の頂部開口を塞いで形成される薄膜44などから形成されている。シリコン基板40と壁42及び薄膜44により、内部空間48が区画されている。内部空間48は、所定の真空度を有する状態、または所定のガスが充填された状態にされている。また、シリコン基板40の背面側の面に配設された電極としての共通駆動電極35-1と、薄膜44の上面に配設された駆動電極35-2を有する。共通駆動電極35-1は、送信手段12の駆動信号電源50に接続端子49-1を介して接続されている。駆動電極35-2は、バイアス手段114の直流バイアス電源51に接続端子49-2を介して接続されている。要するに、振動要素34-1は、電気的にいわばコンデンサのような構造をしている。
図5は、図4の振動要素34-1の動作を説明する図である。例えば、振動要素34-1に直流バイアス電源51によって直流バイアスVaを印加する。印加された直流バイアスVaにより振動要素34-1の内部空間48に電界が発生する。発生した電界により薄膜44が緊張することによって、振動要素34-1の電気機械結合係数がSaとなる(図5A、図5B)。そして、駆動信号電源50から振動要素34-1に駆動信号を供給すると、供給された駆動信号は電気機械結合係数Saに基づいて超音波に変換される。ここでの駆動信号は、超音波周波数を有する電気信号である。また、被検体から発生した超音波を振動要素34-1によって受波すると、振動要素34-1の薄膜44が電気機械結合係数Saに基づいて励起される。これによって、シリコン基板40と薄膜44との間の距離が変わるため、内部空間48の容量が変化する。変化した容量が電気信号として取り込まれる。
一方、直流バイアスVaに代えて直流バイアスVb(Vb>Va)を振動要素34-1に印加すると、印加された直流バイアスVbにより薄膜44の緊張度が変わることによって、振動要素34-1の電気機械結合係数がSb(Sb>Sa)となる(図5A、図5C)。そして、駆動信号電源50から振動要素34-1に駆動信号を供給すると、供給された駆動信号は電気機械結合係数Sbに基づいて超音波に変換される。振動要素34-2〜34-30も同様である。
このように振動要素34-1〜34-30のそれぞれは、大きさが超微細(例えば数マイクロメートル)に形成される。したがって、診断画像を撮像するのに十分な超音波強度を確保するため、振動要素34-1〜34-30は、1又は隣接する複数の振動要素からなる複数の組に分けられる。同じ組に属する振動要素(例えば振動要素34-1〜34-10)は、互いに電気的に接続されている。同じ組に属する振動要素(例えば34-1〜34-10)に共通の直流バイアス及び駆動信号を印加することによって、実際の診断に足りる超音波の強度が確保される。このような組は、超音波を送受する一単位であり、例えば従前でいう1つの振動子に対応する。また、組については、振動要素群又は振動要素グループと称してもよい。
このように構成される超音波診断装置の基本動作について説明する。まず、被検体の例えば体表に探触子10の超音波送受面側を接触させる。制御手段21から出力される指令に応じ、送信手段により探触子10に駆動信号が供給されるとともに、駆動信号に重畳して直流バイアスが探触子10に印加される。印加された駆動信号に応じ、探触子10から送波ビームが射出される。ここでの送波ビームは、フォーカス点Pでビーム幅が絞られたものである。超音波が被検体内を伝播する過程で反射エコーが発生する。発生した反射エコーは、探触子10により受波されることによって受信信号に変換される。探触子10から出力する受信信号は、増幅手段24により増幅処理が施される。増幅された受信信号は、整相加算手段25により整相加算処理が施されることによって、受波ビームが形成される。ここでの受波ビームも、フォーカス点Pでビーム幅が絞られたものである。整相加算手段25から出力される受信信号に基づき、画像処理手段18により超音波像(例えば断層像)が再構成される。再構成された超音波像は、表示手段20の表示画面に表示される。
このような超音波診断装置により撮像される超音波像は、探触子10で送受する超音波ビームのフォーカス点Pの幅又は径(以下、ビーム幅と総称する)に画像分解能が左右される。以下、本実施形態の超音波診断装置において、ビーム幅を絞ることにより方位分解能を向上させる動作について詳細に説明する。
図6は、素子選択手段22の動作を説明するための図であり、複数の振動子を短軸方向に複数の組に分けた形態を示す図である。また、図7は、複数の振動要素を複数の組に分ける考え方を説明する図である。なお、図6及び図7は、説明の便宜上、振動要素や組の数を簡単化しているが、この形態に限られるものではない。
図6の上段は、一又は複数の駆動振動要素からなる複数の組を短軸方向に分ける3つの形態を示す振動要素群の側面図である(図6(A)、図6(B)、図6(C))。図6の下段は、図2の振動子26a、26bの超音波送受側面を示す正面図である。
図6の下段に示すように、複数の振動要素34-1〜34-k(k:2以上の整数)は、振動子26a、26bの超音波送受面に形成されている。より具体的には、振動子26a、26bの超音波送受面に、長軸方向Xに延在する複数の共通駆動電極35-1〜35-12が、短軸方向Yに並べて形成されている。共通駆動電極35-1〜35-12は、隣り合う振動子(例えば、振動子26aと振動子26b)を連結している。それらの共通駆動電極35-1〜35-12上に、複数の振動要素34-1〜34-kが長軸方向Xに沿って配列して形成されている。なお、共通駆動電極35-1上に配列された振動要素34-1〜34-18のうち振動要素34-1〜34-9は、振動子26aに対応する位置に配設され、振動要素34-10〜34-18は、振動子26bに対応する位置に配設されている。共通駆動電極35-2〜35-12上にも、共通駆動電極35-1と基本的に同様な配列がなされている。
ここで素子選択手段22は、複数の振動要素34-1〜34-kのうち、超音波を送受する駆動振動要素を選択して複数の組に分ける。例えば、図6(A)に示すように、素子選択手段22は、複数の振動要素34-1〜34-kを短軸方向Yに5つの組60-1〜60-5に分ける。ここでの組60-1は、共通駆動電極35-1に配設された振動要素をこの組の駆動振動要素として有し、波形が同じ共通の駆動信号が印加される単位である。組60-2は、共通駆動電極35-2〜35-4に配設された振動要素をこの組の駆動振動要素として有する。組60-3は、共通駆動電極35-5〜35-8に配設された振動要素をこの組の駆動振動要素として有する。組60-4は、共通駆動電極35-9〜35-11に配設された振動要素をこの組の駆動振動要素として有する。組60-5は、共通駆動電極35-12に配設された振動要素をこの組の駆動振動要素として有する。要するに、図6(A)に示す形態では、口径の短軸方向の中央から端に向かうにつれて、組に属する振動要素の数を減らすように、振動要素34-1〜34-kを短軸方向に複数の組60-1〜60-5に分けている。
また、図6(B)に示すように、素子選択手段22は、複数の振動要素34-1〜34-kを短軸方向Yに3つの組62-1〜62-3に分けることもできる。組62-1は、共通駆動電極35-1〜35-4に配設された振動要素をこの組の駆動振動要素として有する。組62-2は、共通駆動電極35-5〜35-8に配設された振動要素をこの組の駆動振動要素として有する。組62-3は、共通駆動電極35-9〜35-12に配設された振動要素をこの組の駆動振動要素として有する。要するに、図6(B)に示す形態では、各組62-1〜62-3に属する振動要素の数が同じになるように、振動要素34-1〜34-kを短軸方向に複数の組62-1〜62-3に分けている。また、図6(B)では、複数の共通駆動電極35-1〜35-12を短軸方向に4つずつ束ねて複数の組62-1〜62-3に分けたが、図6(C)に示すように、複数の共通駆動電極35-1〜35-12を短軸方向に2つずつ束ねて複数の組64-1〜64-6に分けてもよい。
次に、図6に示す形態のように振動要素34-1〜34-kを複数の組に分ける考え方について図7を参照して説明する。図7の上段は、図6の上段に対応する振動要素群の側面図であり、下段は、被検体の深度方向に設定されたフォーカス点Pを示す図である。以下、図7(B)に示す形態を例として説明するが、図7(A)又は図7(C)に示す形態でも同様である。
短軸方向の中央に位置する組62-2のフォーカス点Pまでの距離を基準距離Lとし、組62-1又は組62-3のフォーカス点Pまでの距離L’とし、その距離L’と基準距離Lとの距離差ΔLを求める。その距離差ΔLが超音波の波長λに基づき設定された許容範囲になるように、3つの組62-1〜62-3及び組62-1〜62-3に属する駆動振動要素の数を決定する。例えば、超音波の波長λの1/2の整数倍に距離差ΔLが合うように、組62-1〜62-3及び組62-1〜62-3に属する駆動振動要素の数を決定する。組62-1〜62-3及び組62-1〜62-3に属する駆動振動要素の数は、素子選択手段22から送信手段12及びバイアス手段14に出力される。
要するに、距離差ΔLと超音波の波長λに基づき、組62-1〜62-3及び組62-1〜62-3に属する駆動振動要素の数を決定して組62-1〜62-3間のピッチを可変する。ここでいう組間のピッチとは、組62-1の中心位置と、組62-2又は組62-3の中心位置の間隔である。
このように図7に示す考え方に基づき、素子選択手段22により複数の振動要素34-1〜34-kが複数の組に分けられる。分けられた組及びその組に属する振動要素の数は、素子選択手段22から例えば送信手段12及びバイアス手段14に要素選択指令として出力される。送信手段12は、素子選択手段22から出力される要素選択指令に応じ、共通駆動電極35-1〜35-12に所定の駆動信号を供給する。同様に、バイアス手段14は、素子選択手段22から出力される要素選択指令に応じ、共通駆動電極35-1〜35-12に所定の直流バイアスを供給する。このように駆動信号の供給先又は直流バイアスの印加先を変えることにより、各組の大きさ(幅)を変更して組間のピッチを可変できる。なお、探触子10で送波される送波ビームのフォーカス処理を中心に説明したが、探触子10で受波された受波ビームのフォーカス処理についても同様である。受波ビームのフォーカスの際、素子選択手段22は、バイアス手段14及び整相加算手段25に要素選択指令を出力する。また、複数の振動要素34-1〜34-kのうち、駆動信号及び直流バイアスが印加される要素を駆動振動要素と適宜称し、駆動信号又は直流バイアスが印加されない要素を無効振動要素と適宜称する。
上述のように、本実施形態の超音波診断装置は、各組間のピッチとフォーカスデータの関係に着目し、フォーカス点Pとフォーカスデータにリンクさせて各組間のピッチの最適化を図るものである。すなわち、本実施形態によれば、距離差ΔLと超音波の波長λに基づき、組及び組に属する駆動振動要素の数を決定して組と組の間のピッチを可変できる。換言すると、各組のフォーカス点Pまでの距離を微調整できることになる。したがって、距離差ΔLが許容範囲内になるように組間のピッチを可変すると、互いに隣接する駆動振動要素間の基準距離からの距離差ΔLのばらつきを回避できる。その結果、所定の距離差ΔLに対応するフォーカスデータだけを準備すればよいので、フォーカスデータ数の増大を抑制できる。また、それらのフォーカスデータを用いて各組で送受される超音波を遅延制御することにより、各超音波の位相整合の精度が向上するため、ビーム幅をより絞ることができる。
例えば、図7(B)に示す距離差ΔLを波長λの1/2の整数倍に合わせるように、組62-1〜62-3のピッチを調整する。この場合、基本波形に対して同位相の駆動信号を組62-2に供給し、基本波形に対して位相がπだけ回転した逆位相の駆動信号を組62-1と組62-3に供給する。要するに、組62-2が一単位として同一位相の共通波形が印加され、組62-1と組62-3が一単位として逆位相の共通波形が印加される。これにより、組62-2で送受される超音波と、組62-1と組62-3で送受される超音波とは、フォーカス点Pで位相が整合するため、ビーム幅の絞られた超音波ビームが形成される。また、フォーカスデータとして、距離差ΔLから求まる「+1」又は「-1」のデータだけで済むことから、フォーカスデータ数の増大を抑制できる。ここでの「+1」のフォーカスデータとは、基本波形に対して同位相の駆動信号を供給するためのデータである。「-1」のフォーカスデータとは、基本波形に対して逆位相の駆動信号を供給するためのデータである。
また、図7(B)は、フォーカス点Pにおける短軸方向Yのビーム幅を絞る。そして、図7(C)は、フォーカス点Pより浅い深度であるフォーカス点Qにおける短軸方向Yのビーム幅を絞る。
(B)は、深い深度であるフォーカス点にフォーカスを行うため、複数の駆動振動要素からなる複数の大まかな組に分けている形態である。図7(C)は、浅い深度であるフォーカス点にフォーカスを行うため、複数の駆動振動要素からなる複数の細かな組に分けている形態である。
つまり、フォーカス点の深度が深ければ、隣り合う組の大きさが大きくなるように設定される。なぜなら、フォーカス点と隣り合う組との距離差が、フォーカス点が深くなれば小さくなるからである。例えば、組62-1とフォーカス点Pとの距離と、組62-2とフォーカス点Pとの距離の差は、波長λの1/2である。また、組64-3とフォーカス点Qとの距離と、組64-2とフォーカス点Qとの距離の差は、波長λの1/2である。
本実施形態によれば、図6又は図7に代表されるように、フォーカス点Pの位置と超音波の波長λに基づき分けられた組単位で超音波の位相整合処理が行われるため、フォーカス点Pの深さ位置の変更に応じてビーム幅を臨機応変に絞ることができる。
<比較の形態>
図8は、本実施形態と比較するための形態の図である。図8に示すように、複数の振動要素は、短軸方向に複数の組70-1〜組70-6に分けられている。ここでの組70-1〜70-6間のピッチは、等間隔で固定されている。各組70-1〜70-6で送受する超音波により超音波ビームが形成される。超音波ビームは、所定の深度のフォーカス点Pで絞られた形状を有する。フォーカス点Pで超音波ビームの強度を最大にするには、各組70-1〜70-6で送受する超音波の位相がフォーカス点Pで揃えばよい。例えば、組70-4のフォーカス点Pまでの距離をLとし、組70-5のフォーカス点Pまでの距離をL’とする。送波ビームの場合を考えると、組70-4から送波される超音波と組70-5から送波される超音波との位相差φは、数式(1)のように表される。fは超音波の周波数を示し、cは音速を示し、ΔLは距離Lと距離L’との距離差を示す。要するに、数式(1)は、距離差ΔLを位相差φに換算するものである。
φ=2πfΔL/c (1)
数式(1)から求められる位相差φを考慮して、組70-4から送波される超音波と組70-5から送波される超音波の送信タイミングをずらすことにより、それらの超音波はフォーカス点Pで同じ位相で足し合わされることになり、フォーカス点Pで送波ビームの強度が高まる。なお、受波ビームの場合も同じ考え方に基づき、位相差φを考慮して、組70-4で受波される超音波と組70-5で受波される超音波とを整相加算手段25により整相すればよい。
ここで、組70-4と組70-5の間に代表される組間のピッチが固定されているため、距離差ΔLは、フォーカス点Pの位置に応じてばらついたものになる。したがって、距離差ΔLのばらつきに起因して位相差φもばらつくことになる。その結果、フォーカス点Pの変化に応じ、位相差φのばらつきに対応してフォーカスデータを複数準備する方式が考えられる。しかし、この方式は、フォーカスデータの数が膨大になるため、フォーカスデータを保存するメモリ容量が増加するなど回路規模が増大する。そこで、フォーカスデータ数の増大を抑制するために、距離差ΔLが例えばλ/2以下(λ:超音波の波長)の範囲内である場合、第1のフォーカスデータで超音波を同位相で処理し、距離差ΔLがλ/2を超える毎に第2のフォーカスデータで超音波の位相をπだけ回転させて位相を合わせる方式も試みられる。つまり、距離差ΔLをλ/2単位で規格化することにより、フォーカスデータ数を例えば2つに制限する方式である。
距離差ΔLをλ/2単位で規格化する方式を補足説明する。組70-4で送受する超音波と組70-5で送受する超音波に与える位相差は、数式(1)に基づき数式(2)のように表される。数式(2)のsign関数は、「+1」又は「-1」の値を与える符号関数である。
S=sign[mod(φ,2π)−π] (2)
数式(2)は次のことを意味する。すなわち、位相差φが「0≦φ<π」の条件を満たすとき、組70-4で送受する超音波と組70-5で送受する超音波を同位相で処理する。一方、位相差φが「π≦φ<2π」の条件を満たすときは、組70-4で送受する超音波と組70-5で送受する超音波を逆位相で処理する。要するに、隣り合う組での距離差ΔLが半波長以下のとき、その各組で送受する超音波を同位相とし、距離差ΔLが超音波λの1/2を超えるときは、その各組で送受する超音波を逆位相、すなわち振幅を反転して整相する。なお、組70-4で送受する超音波と組70-5で送受する超音波の場合を一例に説明したが、他の組の場合も同様である。
本比較の形態によれば、各組70-1〜70-6で送受する超音波を整相するためのフォーカスデータとしては、距離差ΔLから求まる「+1」又は「-1」のデータで済むことになる。したがって、距離差ΔLのばらつきに対応したフォーカスデータを複数準備する方式よりも、フォーカスデータの数を低減できる。
しかし、本比較の形態の場合、微小位相差を切り捨てるいわゆる丸め込みに起因して各超音波の位相不整合が生じる場合がある。位相不整合が生じると、ビーム幅が比較的太くなり、不要応答成分を有する超音波ビームが形成される。本比較の形態において位相整合に誤差が生じないのは、位相差φがπに一致するときだけである。
このような比較の形態に対し、図1ないし図7を参照して説明した本実施形態は、距離差ΔLのλ/2単位での規格化に代えて、フォーカス点Pの深度位置と超音波の波長λに基づき、組及び組に属する駆動振動要素の数を決定して組と組の間のピッチを可変する。これによれば、各組のフォーカス点Pまでの距離を微調整できることになる。したがって、所定の距離差ΔLに対応するフォーカスデータだけを準備すればよいので、フォーカスデータ数の増大を抑制できるため、フォーカスデータ保存メモリ量を低減できる。また、それらのフォーカスデータを用いて各組で送受される超音波を遅延制御することにより、各超音波の位相整合の精度が向上するため、ビーム幅をより絞ることができる。
以上、実施形態により本発明を説明したが、これに限られるものではない。例えば、図6及び図7に示す形態は、短軸方向Yのビーム幅を絞ることを中心に説明したが、長軸方向Xのビーム幅を絞るために、フォーカス点Pの位置又は超音波の波長λに基づき、複数の振動要素34-1〜34-kを長軸方向に分ける組及びその組に属する駆動振動要素の数を決定してもよい。なお、長軸方向のビーム幅を絞る技術として、長軸方向に配列する振動子26a、26b単位でディジタル整相によるダイナミックフォーカスが適用されているときは、その技術と併用してもよい。
また、図6及び図7に示す形態では、フォーカス点Pの位置とフォーカスデータにリンクさせて各組間のピッチを最適化する例を説明したが、フォーカス点Pの位置と各組間のピッチとにリンクさせてフォーカスデータを最適化してもよい。ここでいうフォーカスデータの最適化とは、フォーカス点Pにおけるビーム幅をより絞るように、各組で送受される各超音波をフォーカス点Pで位相整合するためにフォーカスデータを設計することである。
図9は、複数の振動子を短軸方向に複数の組に分けた他の形態を説明する図である。図9Aは、1又は隣接する複数の駆動振動要素からなる複数の組80-1〜80-3に分け、各組80-1〜80-3のピッチが等間隔の例である。図9Bは、1又は隣接する複数の駆動振動要素からなる複数の組90-1〜90-3に分け、各組90-1〜90-3のピッチが不等間隔の例である。ここでのピッチとは、一の組の中心位置と他の組の中心位置との間隔である。図9A及び図9Bの形態のいずれにおいても、組間のピッチを調整するために、複数の振動要素のうち駆動振動要素(active element)と無効振動要素(non-active element)を選択している。ここでの無効振動要素とは、素子選択手段22から出力される指令に応じ、送信手段12から駆動信号が供給されない振動要素、あるいはバイアス手段14から直流バイアスが印加されない振動要素である。無効振動要素の選択数を調整することにより、組間のピッチを微調整できる。また、無効振動要素を選択することにより、組間で生じる超音波のクロストークを低減できる。
また、図9Bの形態においては、短軸方向の中央から端に向かうにつれて、組に属する振動要素の数を減らすように、複数の振動要素を短軸方向に複数の組90-1〜90-3に分けている。これにより、中央に位置する組で送受される超音波の強度を大きくし、口径の端に向かうにつれて組で送受される超音波の強度を小さくできる。したがって、フォーカス点P又はP’の深さ位置に応じ、超音波ビームの形状をよりシャープに形成することができる。その結果、フォーカス点P又はP’での方位分解能をより向上でき、画像分解能を高めることができる。
また、本実施形態は、探触子10から超音波を送波して送波ビームを形成する際のフォーカス処理を中心に説明したが、探触子10で超音波を受波して整相加算手段25により受波ビームを形成する際のフォーカス処理についても基本的に同様に適用可能である。
また、図7に示す形態では、距離差ΔLを超音波の波長λの1/2の整数倍に合わせるように組間のピッチを調整することにより、フォーカスデータとして、基本波形に対して超音波を同位相にするためのデータと、基本波形に対して超音波を逆位相にするデータの二種類を準備する例を説明したが、これに限られるものではない。例えば、距離差ΔLを超音波の波長λの1/4の整数倍に合わせるように組間のピッチを調整してもよい。この場合、フォーカスデータとして、基本波形に対して超音波を同位相にするためのデータと、基本波形に対して超音波をπ/2だけ位相回転するためのデータと、基本波形に対して超音波をπだけ位相回転するためのデータと、基本波形に対して超音波を3π/2だけ回転するためのデータの四種類を準備すればよい。これらの形態によっても、距離差ΔLのばらつきに対応した膨大なフォーカスデータを準備する形態よりも、フォーカスデータ数の増大を抑制しつつ、ビーム幅を絞ることができる。同様の考え方に基づき、距離差ΔLをλ/6、又はλ/8に合わせるように組間のピッチを調整してもよい。要するに、フォーカス点Pの深さ位置に起因する距離差ΔLを一又は複数の所定値に制限し、その距離差ΔLに応じ、各組で送受される各超音波の位相を回転することにより、それら超音波をフォーカス点Pで位相整合することができる。
また、基本波形に対してn・π/2だけ位相回転したりしてもよい。なお、nは自然数である。制御手段21でnを調整することにより、フォーカスデータ数の増大を抑制することができる。
以上、組間のピッチとフォーカスデータの関係については、各組の中心点とフォーカス点Pまでの距離に基づいて定義してきたが、必ずしもこれに留まるものではないとする。例えば、中央を対称とした各組の最外郭点とフォーカス点Pまでの距離に基づいて定義してもよい。要するに、各組の任意の定められた点からフォーカス点Pまでの距離に基づきフォーカスデータを決定してもよい。
図10は、各組の最外郭点からフォーカス点Pまでの距離に基づき、距離差ΔLを定めた例を示す図である。上段は、振動子最小単位としての振動要素が複数配列された形態を示す。下段は、口径の中央から端に向かうにつれて振動要素の数を減らすように、振動要素群を複数の組100-1〜100-6に分けた形態を示す。なお、説明の便宜上、6つの組に分けた例を説明したが、組及び組に属する振動要素の数については適宜変更できる。図10に示すように、中心位置からフォーカス点Pまでの距離を基準距離とした場合、フォーカス点Pまでの距離が基準距離に比べて常に(λ/2)×n(n=1、2、…)となる振動要素まで、フォーカスデータ「+1」を付与する。次に、フォーカス点Pまでの距離が基準距離に比べて(λ/2)を超える振動要素には、フォーカスデータ「-1」を付与する。振動子の最小単位つまり振動要素が上記区切りに合わない場合は、例えば面積占有率の大きい振動要素を選択すればよい。ただし、この形態に限られるものではない。
図11は、区切りの境界に位置する組の面積占有率に基づきフォーカスデータを決定する形態を示す図である。ここで図11Aは、フォーカス点Pまでの距離が常にλ/2単位で変化する理想的な組110-1〜110-3を示す。なお、図11Aにおける組間の境界を区切りと称する。図11B及び図11Cは、大きさが異なる任意の組に分けられた例を示す。各組は、一又は複数の振動要素が属する。
図11Bに示すように、端から二番目に位置する組120は、区切りを跨いで位置する。この場合、組120は、図11Aの組110-2に対応する面積が、組110-1に対応する面積よりも大きい。すなわち、組120の組110-2に対する面積占有率が大きい。したがって、組120は、フォーカスデータ「-1」が付与されることになる。これに対し、図11Cに示すように、端から二番目に位置する組130は、図11Aの組110-1に対応する面積が、組110-2に対応する面積よりも大きい。したがって、組130は、フォーカスデータ「+1」が付与されることになる。これにより、組が区切りを跨いで位置する場合、その組に付与するフォーカスデータをより適切に決めることができる。
上述の本実施形態を総括すると、複数の駆動振動要素を1又は隣接する複数の駆動振動要素からなる複数の組に分け、中央に位置する組のフォーカス点Pまでの距離を基準距離Lとし、他の組のフォーカス点Pまでの距離L’と基準距離Lとの距離差ΔLを求め、距離差ΔLが例えば「ΔL=(λ/2)×n(n:自然数)」の条件を満たすように、各組間のピッチを可変する。そして、中央に位置する組に基本波形に対して同位相の駆動信号を供給し、隣り合う組に基本波形に対して逆位相の駆動信号を供給する。これにより、各組で送受される超音波は、フォーカス点Pで位相が整合されたものになる。したがって、各超音波は互いに強め合うため、探触子10で送受される超音波ビームのビーム幅がフォーカス点Pでより絞られたものになる。その結果、不要応答を低減した超音波ビームの形成が可能になり、画像分解能を向上させることができる。
また、制御手段21は、組単位で位相を制御して第1の焦点を有する超音波ビームを形成するように制御し、第1の焦点よりも深度が大きい第2の焦点を有する超音波ビームを形成するように制御し、第1の超音波ビームに対応する受信信号のうち被検体の浅部に対応する信号と、第2の超音波ビームに対応する受信信号のうち被検体の深部に対応する信号とを連結して超音波像のデータを生成する合成手段を有してもよい。フォーカス点Pと、フォーカス点Pより浅い深度であるフォーカス点Qとを多段フォーカスのように交互に送受信できることから、複数の深度においてほぼ同時に超音波画像を得ることができる。
(第2の実施形態)
本発明を適用した超音波診断装置の第2の実施形態について図面を参照して説明する。本実施形態は、超音波ビームの短軸方向の方位分解能を改善して超音波像の画質を向上する例である。図12は、本実施形態の超音波診断装置の構成を示すブロック図である。
図12に示すように、超音波診断装置は、被検体との間で超音波を送受する超音波探触子10(以下、探触子10という)と、探触子10に駆動信号を供給する送信手段12と、探触子10に配列された複数の振動要素の電極に直流バイアスを印加するバイアス手段14と、探触子10から出力される受信信号を処理する受信手段16と、受信手段16から出力される信号に基づき超音波像(例えば、断層像、血流像)を再構成する画像処理手段18と、超音波像が表示される表示手段20を備えている。
なお、送信手段12、バイアス手段14、受信手段16、画像処理手段18、表示手段20などに指令を出力する制御手段21が設けられている。
ここで、本実施形態の超音波診断装置に適用する超音波探触子10は、超音波と電気信号を相互に変換する複数の振動要素が短冊状に配列されるとともに、前記短冊軸に直交する短軸方向に分割した対向電極を有し、超音波送受側に音響レンズが配設されている。そして、この超音波診断装置は、制御手段21にフォーカス制御手段としての短軸制御手段22を実装し、画像処理手段18の後段に合成手段24を備えている。短軸制御手段22は、前記短軸方向に分割した対向電極を複数の組に分け、組単位で位相を制御して第1の焦点を有する超音波ビームを形成するように制御する機能と、第1の焦点よりも深度が大きい第2の焦点を有する超音波ビームを音響レンズによって形成するように制御する機能とを有する。合成手段24は、第1の超音波ビームに対応する受信信号のうち被検体の浅部に対応する信号と、第2の超音波ビームに対応する受信信号のうち被検体の深部に対応する信号とを連結して超音波像のデータを生成する機能を有する。なお、ここでの短軸制御手段22は、制御手段21に実装されたものとするが、これに限られない。
より詳細に超音波診断装置について説明する。まず、超音波診断装置に適用する探触子10について述べる。図13は、図12の探触子10の構成を示す図である。
探触子10は、複数の振動子26a〜26N(N:2以上の整数)が短冊状に配設された一次元アレイ型に形成されている。ただし、振動子26a〜26Nを二次元配列した二次元アレイ型や、振動子26a〜26Nを扇型状に配列したコンベックス型など他の形態にも本発明を適用できる。振動子26a〜26Nは、送信手段12から供給される駆動信号を超音波に変換して被検体に送波するとともに、被検体から発生した超音波を受波して電気信号に変換する振動要素が複数形成されている。なお、マッチング層、音響レンズ、バッキング材に関しては、図2で説明した通りである。
図13に示すように、振動子26aは、複数の六角形の振動要素34-1〜34-27が超音波送受面に形成されている。振動要素34-1〜34-27のそれぞれは、例えば数マイクロメートルの超微細加工超音波トランスデューサである。また、c MUTに代えて、電歪材料を含んで形成される超音波トランスデューサを適用してもよい。要するに、印加バイアスの大きさに応じて電気機械結合係数Ktが変化し、直流バイアスの極性が反転された際に送受超音波の振幅を反転可能なものを振動要素として適用すればよい。
また、複数の振動要素34-1〜34-27は、短軸方向Y及び長軸方向Xに配列されているが、少なくとも短軸方向Yに振動要素34-1〜34-27を配列すればよい。長軸方向Xについては長軸制御手段74により振動子26a〜26N単位でいわゆるフォーカス制御が行われるためである。
また、振動要素34-1〜34-27の背面に複数の下部対向電極としての短軸共通電極が形成されている。下部短軸共通電極は、短軸方向Yに沿って複数の下部短軸共通電極131-1〜131-4に分割されている。すなわち、下部短軸共通電極131-1〜131-4は、長軸方向に形成されており、短軸方向に並べて配設されている。より具体的には、下部短軸共通電極131-1〜131-4は、1又は隣接する振動要素からなる組に対応して配設されている。例えば、下部短軸共通電極131-1は、振動要素34-1〜34-6のそれぞれに共通電極として接続している。なお、振動子26a、26b単位で上部電極長軸素子電極が共通に接続されている。例えば、振動子26a(各振動要素34-1〜34-27)の超音波送受面側には上部長軸素子電極が形成されている。
図14は、振動子26a、26bの電極構造を示した図13のIV-IV’断面図である。図14に示すように、振動子26a、26bの背面に複数の下部短軸共通電極131-1〜131-4が形成されている。下部短軸共通電極131-1〜131-4は、長軸方向に延在して形成されており、短軸方向に並べて配設されている。より具体的には、下部短軸共通電極131-1〜131-4は、1又は隣接する振動要素からなる組に対応して配設されている。例えば、図14に示すように、下部短軸共通電極131-1は、振動要素34-1〜34-6のそれぞれに共通電極として接続している。このような下部短軸共通電極131-1〜131-4の背面に半導体基板133が重ねられている。
また、振動子26a、26bの超音波送受側の面に上部長軸素子電極135が配設されている。より具体的には、上部長軸素子電極135は、短軸方向に延在して形成されており、長軸方向に並べて複数配設されている。例えば、図14に示すように、上部長軸素子電極135は、振動子26aの超音波送受面に対応して形成されている。なお、上部長軸素子電極135と振動子26aとの間にセンサ部としての空間137が形成されている。また、上部長軸素子電極135の被検体側の面に上部膜139が形成されている。上部膜139は、上部長軸素子電極135に駆動信号が供給されたときや、被検体から発生した反射エコーが入力したときに振動する。
図15は、図13又は図14の振動要素34-1として適用したc MUTの縦断面の模式図である。図15に示すように、振動要素34-1は、半導体プロセスで製造された微細(例えば数マイクロメートル)な超音波トランスデューサである。図15に示すように、振動要素34-1は、シリコン基板150と、シリコン基板150の上面に形成された下部電極152と、下部電極152の上面に形成された筒形の壁154と、壁154の頂部開口を塞いで形成される薄膜156と、薄膜156の超音波射出側の面に形成された上部電極158などから形成されている。ここでの薄膜156は、シリコン化合物などから形成される。また、シリコン基板150と壁154及び薄膜156により、内部空間160が区画されている。内部空間160は、所定の真空度を有する状態、または所定のガスが充填された状態にされている。要するに、振動要素34-1は、電気的にいわばコンデンサのような構造をしている。
このような振動要素34-1は、バイアス手段14の直流バイアス電源60から直流バイアスが下部電極152及び上部電極158に印加されると、内部空間160に電界が生じる。その電界により薄膜156が緊張する。直流バイアスの大きさが変化すると、その変化に応じて薄膜156の緊張度も変わる。薄膜156を緊張させた状態で送信手段12から駆動信号が印加されると、駆動信号により薄膜156が励振される。これによって、振動要素34-1から超音波が送波される。一方、振動要素34-1に反射エコーが入力すると、反射エコーにより薄膜156が励振される。薄膜156の励振により内部空間160の容量が変化する。容量変化を電圧として取り込むことにより、超音波を電気信号に変換する。
次に、超音波診断装置の本体部について説明する。図12に示すバイアス手段14は、制御手段21の指令に応じ、探触子10の振動要素(例えば振動要素34-1)の電極に直流バイアスを印加する。送信手段12は、制御指令に応じ、駆動信号を生成して振動要素(例えば振動要素34-1)に供給する。受信手段16は、探触子10から出力される受信信号を増幅する増幅手段65と、増幅手段65から出力される受信信号を整相加算して受波ビームを形成する整相加算手段66を有する。画像処理手段18は、受信手段16から出力される信号に対し検波等の処理を施して超音波像データを構成する。
合成手段24は、画像処理手段18から出力される超音波像データをフレーム単位で記憶するメモリ68と、メモリ68から読み出される複数の画像信号を加算する信号加算手段73を有する。メモリ68は、超音波像データを構成する各画像信号を深度方向に関連付けて保持し、制御指令に応じ、指定された深度に対応する画像信号を読み出す。信号加算手段73は、制御指令に応じ、メモリ68から読み出された画像信号を連結して一連の画像信号を形成することにより、超音波像データを再構成する。合成手段24の後段にディジタルスキャンコンバータ72(以下、DSC72という)が配設されている。DSC72は、合成手段24から出力された超音波像データを表示用の信号に変換して表示手段20に出力する。表示手段20は、DSC72から出力された超音波像を表示するモニタを有する。
探触子10を中心として接続形態について説明を加える。図16は、探触子10とバイアス手段14との接続形態、及び探触子10と整相加算手段66との接続形態を示す図である。なお、説明の便宜上、図16では増幅手段65を省略した。図16に示すように、探触子10は、複数の振動子26a〜26Nが長軸方向に沿って並べて配設されるとともに、各振動子26a〜26Nの下部短軸共通電極が複数の組S1〜SMに分割されている。ここでのNは長軸方向の分割数に相当し、Mは短軸方向の分割数に相当する。そして、探触子10の短軸側にバイアス手段14が接続されている。このバイアス手段14は、組S1〜SMごとに接続した複数のスイッチ81-1〜81-Mと、各スイッチ81-1〜81-Mの切替え側端子に接続した正バイアス電源82及び負バイアス電源84を備えている。一方、探触子10の長軸側に送受分離回路67a〜67Nを経て送信手段12と整相加算手段66が接続されている。送信手段12は、送波ビームを形成するために各駆動信号の位相を整相する送波整相回路12bと、送波整相回路12bから出力された駆動信号を各振動子26a〜26N単位で供給する複数の送波ドライバ12a-1〜12a-Nを有する。すなわち、送信手段12は、長軸の送波フォーカスを実現するため、送波整相回路によりフォーカス制御する。また、整相加算手段66は、振動子26a〜26Nごとに接続した複数の遅延回路86a〜86Nと、各遅延回路86a〜86Nの後段に設けられた単一の加算回路88を備えている。
このように構成される超音波診断装置の制御手段21は、図12に示すように、長軸方向のビーム幅を絞るための長軸制御手段74と、短軸方向のビーム幅を絞るための短軸制御手段22を有する。長軸制御手段74は、探触子10に供給させる駆動信号に対し、例えば振動子26a、26b単位で異なる位相を付与して遅延する送波フォーカス制御をする。受波は、ダイナミックフォーカス制御する。短軸制御手段22は、探触子10の複数の振動要素を短軸方向の組単位(例えば、図16の組S1〜SM単位)で位相反転データによりフレネル束ねフォーカス制御をする。また、全ての組に共通の位相を付与することで音響レンズ32の曲率だけに由来して超音波ビームを形成させる制御も有する。すなわち、各組で送受される超音波を同位相で送受することにより、それら超音波は音響レンズの凸面の曲率だけに由来して超音波ビームを形成する。したがって、音響レンズの凸面を所望の曲率に設計することにより、比較的深部にフォーカス点を設定することが可能になる。
ここで、短軸ビームを改善して画像分解能を向上させる動作について、短軸制御手段22と合成手段24を中心に説明する。図17は、短軸制御手段22の制御によって形成される超音波ビームの形状を示す図である。図17(A)は、フレネル束ねによるフォーカス制御で形成された第1の超音波ビームを示す。図17(B)は、音響レンズ32により形成された第2の超音波ビームを示す。
短軸制御手段22は、フレネル束ねによるフォーカス制御で第1の超音波ビームを形成して超音波像データを取得する第1工程と、音響レンズ32により第2の超音波ビームを形成して超音波像データを取得する第2工程を実行する。すなわち、短軸制御手段22は、少なくとも2回1セットの送波制御を実行する。なお、第1工程と第2工程の実行順は逆でもよい。また、送波制御を中心に説明するが、受波制御の場合も基本的に同様であり、短軸制御手段22は整相加算手段66に指令を出力する。
第1の超音波ビームを形成する動作を説明する。図18は、第1の超音波ビームを形成するためのフレネル分割によるフォーカス制御を説明するための図である。図18に示すように、短軸制御手段22は、第1の超音波ビームを形成するに際し、第1のフォーカス点P1を所定の深度に設定する。フォーカス点P1は、被検体の深度方向に近距離領域に属するように設定されているものとする。
超音波ビームがフォーカス点P1で最大の強度を有するためには、各振動要素から送波される波形の位相が揃えばよい。例えば、組S3に属する振動要素からフォーカス点までの距離をLとする。組S3に隣接する組S2に属する振動要素からフォーカス点までの距離をL’とする。この距離Lと距離L’に基づき、組S3に対応する振動要素で送受する超音波と、組S2に対応する振動要素で送受する超音波の位相差φが求まる。よって、位相差φに基づき超音波の送受タイミングをずらすことにより、各超音波はフォーカス点P1で同位相となり、足し合わされ強めあうことになる。
例えば、短軸制御手段22は、隣接組間のフォーカス点P1までの距離差ΔLを求める。例えば、探触子10の口径の中心に位置する組S3からフォーカス点P1までの距離を基準距離Lとして求めた後、組S3に隣接する組S2のフォーカス点P1までの距離L’と基準距離Lとの距離差ΔLを求める。他の組についても、基準距離Lに基づいた距離差ΔLが求められる。
次に、短軸制御手段22は、各組S1〜SMの距離差ΔLに基づき、各組S1〜SMに対応する振動要素で送波する超音波の位相を制御するため、組S1〜SM単位で直流バイアスの極性を決める。すなわち、短軸制御手段22は、距離差ΔLが超音波λの1/2を超えるたびに送信超音波の位相をπ単位でずらすため、組S1〜SMに印加する直流バイアスの正負を決める。例えば、口径の中心に組S3が位置する場合、基本波と同位相の超音波を組S3の振動要素から送波するため、組S3に正バイアスを印加する。一方、組S3に隣接する組S2の振動要素から基本波と逆位相の超音波を送波するため、組S2に負バイアスを印加する。
より具体的には、バイアス手段14は、制御指令に応じ、基本波と同位相の超音波を送波すべき組(例えば、組S3、組S1)を判定し、その組に対応するスイッチ(例えば、スイッチ81-3、スイッチ81-1)を正バイアス電源82側に切替える。また、バイアス手段14は、制御指令に応じ、基本波と逆位相の超音波を送波すべき組(例えば、組S2)を判定し、その組に対応するスイッチ(例えば、スイッチ81-2)を負バイアス電源84側に切替える。送信手段12から各組S1〜SMに駆動信号が入力されると、各組S1〜SMに対応する振動要素から超音波が送波される。送波された各超音波は、バイアス手段14から印加されたバイアスの極性に応じて位相がπ単位で遅延されたものになるから、図17(A)等に示すフォーカス点P1で位相が揃う。換言すると、送波された各超音波は、フォーカス点P1で絞られた第1の超音波ビームを形成する。このような第1の超音波ビームにより被検体から発生した反射エコーは、同様に短軸方向でフレネルフォーカスされ、探触子10を介して所定の処理が施された後、第1の超音波像データとして合成手段24のメモリ68に格納される。なお、第1の超音波ビームを形成するに際し、音響レンズ32の凸面の曲率等も影響するが、その曲率等も考慮に入れてフォーカス点P1用の素子束ねが決定される。また、図18は、短軸方向の中心から端に向かうにつれて下部短軸共通電極の幅が小さくなるように分割した形態を示したが、図19に示すように、下部短軸共通電極を短軸方向に等間隔に分割してもよい。
第2の超音波ビームを形成する動作について説明する。短軸制御手段22は、第2の超音波ビームを形成するに際し、各組S1〜SMの全てに共通の位相を生成してバイアス手段14に出力する。バイアス手段14は、正バイアス電源82又は負バイアス電源84のいずれか一方にスイッチ81-1〜81-Mの全てを切替える。送信手段12から各組S1〜SMに対応する振動要素に駆動信号が入力されると、各組S1〜SMに対応する振動要素から超音波が送波される。送波された各超音波は、音響レンズ32の曲率だけに由来して集束される。すなわち、送波された各超音波は、図17に示すように、フォーカス点P1よりも深度が大きいフォーカス点P2で絞られた超音波ビームを形成する。このような第2の超音波ビームにより被検体から発生した反射エコーは、探触子10を介して所定の処理が施された後、第2の超音波像データとして合成手段24のメモリ68に格納される。
図20は、合成手段24の動作を説明するための図である。図20(A)は、第1の超音波ビームに対応する受信信号のうち被検体の浅部に対応する画像信号の概念図である。図20(B)は、第2の超音波ビームに対応する受信信号のうち被検体の深部に対応する画像信号の概念図である。図20(C)は、合成手段24により生成された超音波像データの画像信号の概念図である。なお、説明及び図示の便宜上、各図の画像信号は、単一の走査ラインに対応したものとする。
合成手段24は、第1の超音波ビームに対応する受信信号のうち被検体の浅部に対応する画像信号を抽出して読み出す。より具体的には、図20(A)に示すように、第1の超音波ビームに対応する受信信号のうち、近距離領域に対応する画像信号が読み出される。また、合成手段24は、第2の超音波ビームに対応する受信信号のうち被検体の深部に対応する画像信号を抽出して読み出す。より具体的には、図20(B)に示すように、第2の超音波ビームに対応する受信信号のうち遠距離領域に対応する画像信号が読み出される。そして、図20(C)に示すように、合成手段24は、近距離領域に対応する画像信号と遠距離領域に対応する画像信号とを繋ぎ合わせることにより、1つの走査ラインに対応する画像信号を合成信号として生成する。他の走査ラインについても同様である。このような合成信号は、合成手段24から出力された後、DSC72の処理を介して、表示手段20に超音波像として表示される。
本実施形態によれば、合成手段24により生成される合成信号のうち、浅部に対応する信号は、フレネル束ねフォーカス制御によりビームの幅が比較的絞られた部分で得られたものになる。一方、合成信号のうち深部に対応する信号は、音響レンズ32によりビームの幅が比較的絞られた部分で得られたものになる。したがって、合成信号は、被検体の浅部から深部にかけて信号感度が向上するなど画像構成に良好な信号になる。このような合成信号に基づいた超音波像は、画像分解能が高くなるなど画質が向上するため、浅部から深部にかけて被検体を忠実に描出できる。
要するに、本実施形態の超音波診断装置は、フレネル束ねフォーカス制御による短軸方向のフォーカス処理と音響レンズ32による短軸方向のフォーカス処理とを組み合わせることにより、短軸ビームを改善して高画質の超音波像を表示する。
また、本実施形態のように、直流バイアスの極性を反転するだけで超音波の位相をπ単位で遅延できるのは、c MUTに代表される素子を振動要素34-1として適用しているためである。これにより、組S1〜SMごとに遅延回路(整相回路)などを用意せずに済むなど、回路規模の増大が抑制される。
また、図12に示す合成手段24は、合成信号を生成するに際し、近距離領域に対応する画像信号の強度(輝度情報)と遠距離領域に対応する画像信号の強度(輝度情報)の整合を図る輝度補正手段71を実装することができる。図21は、合成手段24に実装された輝度補正手段71の動作を説明する図である。図21(A)に示すように、第1の超音波ビームで得られた受信信号は、フォーカス点P1で最も強度が大きいものになる。一方、図21(B)に示すように、第2の超音波ビームで得られた受信信号は、フォーカス点P2で最も強度が大きいものとなる。この場合、図21(A)に示す信号のうち近距離領域に対応する画像信号と、図21(B)に示す遠距離領域に対応する画像信号とを繋ぎ合わせると、図21(C)に示すように、その繋ぎ目で強度差つまり輝度のギャップが生じることがある。この輝度のギャップは、超音波像にノイズとして顕在化する。そこで、輝度補正手段71は、図21(D)に示すように、それらの信号を繋ぎ合わせるに際し、繋ぎ目付近の画像信号に重み係数(輝度補正係数)を乗算することにより、繋ぎ目における輝度のギャップを低減する。例えば、輝度補正手段71は、前記輝度ギャップが増大するにつれて重み係数を大きく設定し、重み係数を乗算することにより前記輝度ギャップを低減する。
また、本実施形態では、図16に示すように、各振動子26a〜26Nが組S1〜SMに短軸方向に等分割されているが、不等間隔で分割してもよい。例えば、駆動信号の所定の周波数、あるいは所定のフォーカスデータを基準にすることにより、各振動子26a〜26Nを短軸方向にフレネル分割してもよい。また、短軸方向の中心から端に向かうにつれて、組S1〜SMの各幅を小さくして分割することにより、ビーム形状をよりシャープにしてもよい。また、各振動子26a〜26Nを等分割する場合、その分割数を増やすことにより、フレネル束ね精度が向上するので、フォーカス精度が高まる。また、超音波ビームは、長軸方向と同様に短軸方向にもグレーティングローブが生じるが、各振動子26a〜26Nの分割数を増やすことにより、グレーティングローブのメインローブに対する発生角度を小さくすることができるため、結果として超音波像に生じるノイズを低減できる。また、スイッチ81-1〜81-Mは、回路規模の低減を図るために、短軸の中心を基準として短軸方向に対称に接続しているが、これに限られない。
また、図22は、本実施形態の探触子10で送受される超音波ビームのビームパターンを比較例と共に示す図である。図22(A)は、音響レンズだけでフォーカス処理をした超音波ビームの比較例である。図22(B)は、フレネル束ねだけでフォーカス処理をした超音波ビームの比較例である。図22(C)は、本実施形態の探触子10で送受される超音波ビームの例である。なお、各グラフの横軸は短軸方向に対応し、縦軸はビーム強度に対応する。
図22(A)の比較例では、超音波周波数を10MHz、短軸口径を10mm、音響レンズフォーカス距離を15mmに設計し、各深度(例えば、15mm、25mm、45mm)におけるビームパターンの計算結果である。図22(A)に示すように、フォーカス点(15mm)ではビーム幅が絞られているが、フォーカス点よりも深い点(45mm)のビーム幅は広がっている。その広がりは、被検体の深部に対応する画像信号の感度低下の原因になる。また、図22(B)の比較例では、超音波周波数を10MHz、短軸口径を10mm、フレネルフォーカス距離を15mmに設計し、各深度におけるビームパターンを計算した。図22(B)に示すように、フォーカス点(15mm)ではビーム幅が絞られているが、フォーカス点よりも深い点(45mm)のビーム幅は広がっている。また、図22(C)は、短軸分割して駆動信号を同相としてレンズのみで遠距離にフォーカスした例であるが、45mmで良好であるが、それ以外で劣化する。
一方、図22(D)の例では、超音波周波数を10MHz、短軸口径を10mm、フレネルフォーカス距離を15mm、レンズフォーカス距離を45mmに設計し、各深度におけるビームパターンを計算した。図22(D)に示すように、図22(A)及び図22(B)、(C)に示すビームパターンに対し、各計測点で幅が絞れた良好な超音波ビームが形成されている。すなわち、本実施形態の探触子10は、音響レンズ32によるフォーカス処理とフレネル束ね制御によるフォーカス処理の双方を実現可能に一体化して構成されている。また、1回目で図22(D)のフレネル束ねを適用し、2回目の送波でレンズのみのフォーカスをし、図22(C)と図22(D)の良いところを合成することで更に良好なビームとなる。したがって、被検体の浅部から深部にかけて各計測点での短軸方向のビーム幅をより絞ることができる。その結果、被検体の浅部から深部にわたって描出する超音波像の画質が向上する。
なお、本実施形態の場合、微小位相差を切り捨てるいわゆる丸め込みに起因して各超音波の位相不整合が生じる場合がある。位相不整合が生じると、ビーム幅が比較的太くなり、不要応答成分を有する超音波ビームが形成される。そこで、フォーカス点Pの深度位置と超音波の波長λに基づき各組の幅(ピッチ)を可変することにより、丸め込みに起因する位相不整合を低減する方式を以下の第3の実施形態で説明する。
(第3の実施形態)
本発明を適用した超音波診断装置の第3の実施形態について図面を参照して説明する。本実施形態は、短軸方向の方位分解能をより改善して超音波像の画質を一層向上する例である。より具体的には、本実施形態は、フォーカス点P1の深度位置と超音波の波長λに基づき各組S1〜SMの幅(ピッチ)を可変する点で、各組S1〜SMの幅が固定の上記の実施形態と異なる。
図12及び図18等を参照して説明すると、短軸制御手段22は、短軸方向に配列した振動要素群を複数の組S1〜SMに分けるに際し、一の組(例えば組S3)のフォーカス点P1までの距離Lを基準距離とし、他の組(例えば組S2)のフォーカス点までの距離L’と基準距離との距離差ΔLを求める。次に、短軸制御手段22は、距離差ΔLが超音波の波長λの1/2の整数倍を基準とする設定範囲内になるように、組の数及び各組に属する振動要素の数を決定して組S1〜SM間のピッチを可変する。
本実施形態によれば、各フォーカス点P1の位置を変更した場合でも、その変更に応じて距離差ΔLを所定値に合わせることができる。したがって、所定の距離差ΔLに対応するフレネル束ねパターンと位相反転のデータだけを準備すれば済むので、フォーカスデータの増大を抑制できる。
(第4の実施形態)
本発明を適用した超音波診断装置の第4の実施形態について説明する。
本実施形態は、フレネル束ねにより、第1の超音波ビームと第2の超音波ビームを形成するする例である。より具体的には、本実施形態は、フレネル束ねにより、フォーカス点P1よりも深度が大きいフォーカス点P2で絞られた超音波ビームを形成する。フレネル束ねで形成された第2の超音波ビームにより被検体から発生した反射エコーは、探触子10を介して所定の処理が施された後、第2の超音波像データとして合成手段24のメモリ68に格納される。なお、第1の超音波ビームについては、上述した通りであるため、説明は省略する。
合成手段24により生成される合成信号のうち、浅部に対応する信号と深部に対応する信号は、フレネル束ねフォーカス制御によりビームの幅が比較的絞られた部分で得られたものになる。
以上、第1乃至第4の実施形態により本発明を説明したが、これに限られるものではない。例えば、超音波ビームの短軸方向の方位分解能を中心に説明したが、長軸方向の方位分解を改善するのにも適用できる。ただし、超音波ビームの長軸方向については、長軸制御手段74により振動子26a、26b単位で超音波を遅延するフォーカス制御が適用されているのが一般的である。その場合は、そのようなフォーカス制御と併用し、またはそれに代えて、本実施形態の整相制御を適用してもよい。

Claims (6)

  1. 被検体との間で超音波を送受する超音波探触子と、前記超音波探触子に駆動信号を供給する送信手段と、前記超音波探触子から出力される受信信号を処理する受信手段と、該受信手段から出力される信号に基づき超音波像を再構成する手段と、前記超音波像を表示する手段とを備え、
    前記超音波探触子を構成する超音波と電気信号を相互に変換する複数の振動要素のうち、超音波を送受する複数の駆動振動要素を選択する素子選択手段と、
    前記超音波探触子の超音波送受側に配設され前記駆動振動要素で送受される超音波ビームの短軸方向のビーム幅を集束する音響レンズとを設け、
    前記素子選択手段は、前記超音波探触子の短軸方向においてフォーカス点の深度に応じて前記複数の駆動振動要素を1又は隣接する複数の駆動振動要素からなる複数の組に分割し、前記超音波探触子の短軸方向の中央に位置する駆動振動要素の組と前記フォーカス点までの基準距離と、他の駆動振動要素の組と前記フォーカス点までの距離との距離差が超音波の波長λに基づき設定された許容範囲になるように、且つ、前記フォーカス点が深い深度である場合、前記フォーカス点が浅い深度である場合の駆動振動要素の組より駆動振動要素の組の大きさが大きくなるように駆動振動要素の組を前記短軸方向に分割し
    前記組単位で位相を制御して第1の焦点を有する第1の超音波ビームを形成するように制御すると共に、前記第1の焦点よりも深度が大きい第2の焦点を有する第2の超音波ビームを前記音響レンズによって形成するように制御するフォーカス制御手段と、前記第1の超音波ビームに対応する受信信号のうち被検体の浅部に対応する信号と、前記第2の超音波ビームに対応する受信信号のうち被検体の深部に対応する信号とを連結して超音波像のデータを生成する合成手段と、を備えたことを特徴とする超音波診断装置。
  2. 前記素子選択手段は、前記超音波の波長λの1/2の整数倍を基準として設定された許容範囲内に前記距離差が収まるように、前記組及び該組に属する前記駆動振動要素の数を決定することを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
  3. 前記素子選択手段は、前記組に属する前記駆動振動要素に前記駆動信号を供給する指令を前記送信手段に出力することを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
  4. 前記振動要素は、前記駆動信号に重畳して印加されるバイアス電圧の大きさに応じて超音波送受信感度が変化するものであって、半導体微細加工プロセスにより製造されてなることを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
  5. 前記複数の振動要素が前記超音波探触子の短軸方向に配列されるものとし、前記素子選択手段は、前記短軸方向に沿って前記駆動振動要素を前記複数の組に分けることを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
  6. 前記送信手段は、前記素子選択手段から出力される指令に応じ、前記短軸方向の中央に位置する組に属する駆動振動要素に第一の駆動信号を供給し、前記他の組に属する駆動振動要素に第二の駆動信号を供給するものとし、前記第二の駆動信号は、前記距離差に応じて前記第一の駆動信号の位相が回転されたものであることを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
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