JP5399058B2 - 等速ジョイントの外輪又は等速ジョイントに連結される動力伝達用シャフトのスプライン軸の製造方法 - Google Patents

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本発明は、車輌等の走行装置に用いられる嵌合用スプライン軸及びその製造方法、並びにその軸を備えた等速ジョイント外輪、動力伝達用シャフト、ドライブシャフト、プロペラシャフトに関する。
近年、車輌等の走行装置に用いられる等速ジョイントにおいては、嵌合部でのガタ低減や嵌合不良を防ぐため、高い寸法精度が求められており、嵌合用スプライン軸を有する等速ジョイント外輪については、特にスプラインの寸法精度の高度化が求められている。
転造加工(非特許文献1参照)によりスプラインを形成する場合は、一対の歯形状工具を被加工材の径方向に押し付けることにより、押しつけ部分に歯形状を形成し、さらに歯形状工具の移動により被加工材を回転させつつ周方向に加工を繰り返して行くことでスプライン歯形を成形する。このため、ワークの回転速度、成形荷重、歯形状工具の移動速度などの加工条件の設定によりO.P.D.やピッチに誤差が生じやすく、精度の向上には高い調整技術が必要であった。
一方、プレス加工(例えば特許文献1)はO.P.D.やピッチが金型に依存して決まるため、金型精度の向上により、スプラインの寸法精度を向上させることができる。しかしながら、通常のプレス加工は、一方向に連続的にプレス荷重を掛けていたため加工負荷が大きく、金型寿命を短くし加工コストが高くなるという弱点があった。
これに対し、金型への加工負荷を低減する方法として、金型及びワークの一方を加工方向に振動させながらプレス加工する方法が用いられてきた。これまでの振動加工では、例えば特許文献2に示すように、振動発生デバイスを有するプレスにより、特定の振動数でワークまたは金型を加工方向に振動を発生させていた。
サーボプレスは、サーボモータによりスライド動作を自由に制御することが可能であり、これにより従来の振動発生デバイスを用いなくても振動加工が可能となっている(例えば特許文献3参照)。また、サーボプレスにおけるスライド動作を位置制御によって行なえば、従来の周波数を与える加工方法と異なり、加工荷重の変化に関係無く、振動加工中に繰り返される進退動のスライド量を一定に保つことができる他、加工途中に振動条件を変更することも可能である(例えば特許文献4参照)。
特開2003−94141号公報 特許第3572544号公報 特開2007−38295号公報 特開2008−200684号公報 「塑性加工技術シリーズ 11.回転加工」 日本塑性加工学会編 1990年 コロナ社発行
本発明は、高い寸法精度を実現した嵌合用スプライン軸及びその製造方法、並びにその軸を備えた等速ジョイント外輪、動力伝達用シャフト、ドライブシャフト、プロペラシャフトを提供することを目的とする。
本発明は、前記目的を達成するもので、サーボプレスを用い、プレス時のスライド位置、スライド移動量及び速度の少なくとも一つを制御することにより、ワーク及び金型の少なくとも一方において進退動を繰り返しながら徐々に加工位置を前進させてスプラインの加工を行うもので、前記ワークが等速ジョイントの外輪又は等速ジョイントに連結される動力伝達用シャフトであって、昇降可能に設けられたスライドの下部に金型保持部材とロッド装着部を設け、前記金型保持部材に金型を保持すると共に、ロッド装着部に固定ロッドを装着した構成を用い、この固定ロッドの先端部を前記等速ジョイントの外輪又は動力伝達用シャフトの位置決め用凹部に係合させて位置決め保持した状態で、前記金型によりスプライン加工を行うもので、前記固定ロッドは、スライドの下降の際、ロッド装着部内に収容され、スプライン加工が行われている間、前記固定ロッドが前記位置決め用凹部に係合した状態を保ち、位置決めを保持することを特徴とする等速ジョイントの外輪又は等速ジョイントに連結される動力伝達用シャフトのスプライン軸の製造方法である。
本発明は、サーボプレスを用いて形成された嵌合用スプラインを備えたことを特徴とするスプライン軸を提供するものであり、サーボプレスの機能に基づいた自由度の高い制御により高精度のスプライン軸が実現される。
このスプライン軸は、スプラインが、サーボプレスにおけるスライド位置、スライド移動量及び速度の少なくとも一つの制御により、ワーク及び金型の少なくとも一方において進退動を繰り返しながら徐々に加工位置を前進させて加工されたものであるのが望ましく、これにより、より精度の高いスプライン軸を得ることができる。
この高精度のスプライン軸を備えたものとして、等速ジョイント外輪又は動力伝達用シャフトを得ることができる。
さらに、これらの等速ジョイント外輪及び動力伝達用シャフトを備えたものとして、ドライブシャフト又はプロペラシャフトを得ることができる。
本発明はまた、サーボプレスを用い、プレス時のスライド位置、スライド移動量及び速度の少なくとも一つを制御することにより、ワーク及び金型の少なくとも一方において進退動を繰り返しながら徐々に加工位置を前進させてスプラインの加工を行なうことを特徴とするスプライン軸の製造方法を提供するものであり、上記制御に基づく振動加工をサーボプレスによって行なうことにより、高精度のスプライン軸が得られる。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しつつ説明する。図1は、アクスルモジュールの一例を示す縦断面図であり、一対の等速自在継手2,3と、これら等速自在継手2,3に連結されたシャフト1とを備えている。なお、以下の説明では、車両に組み付けた状態で車両の外側寄りとなる側をアウトボード側(図面左側)、中央寄り側をインボード側(図面右側)という。
シャフト1の一端1aは、ディファレンシャルに固定されるインボード側の等速自在継手2に連結され、他端1bはアウトボード側の等速自在継手3の内輪31に内嵌されている。シャフト1は、その両端部1a,1bに嵌合用のスプライン(又はセレーション)が形成されたスプライン軸となっている。
アウトボード側の等速自在継手3は、外輪30と内輪31、ケージ32、およびトルク伝達ボール33とからなる。外輪30は、カップ状のマウス部30aと、このマウス部30aの底部をなす肩部30b、およびこの肩部30bから軸方向に延びる軸部30cが一体に形成されている。
マウス部30aの内周には曲線部を有する軸方向に延びるトラック溝300が形成されると共に、内輪31の外周にこのトラック溝300に対応するトラック溝310が形成され、これら両トラック溝300,310間にケージ32を介してトルク伝達ボール33が収容されている。
軸部30cは、マウス部30aに続く軸本体301と、その先端側の細径部302とを備え、軸本体301にスプライン303が形成されたスプライン軸となっている。この軸本体301には、車輪を取り付けるための車輪取付フランジを有したハブ輪が嵌合される(図示略)。この嵌合のため、ハブ輪には、軸部30cのスプライン303に対応したスプラインを形成しておくことができ、或いは、ハブ輪の平滑な円筒状内面に軸部30cを圧入することにより嵌合させることもできる。後者の場合は、ハブ輪の内径を軸部30cのスプライン303における山部先端を結ぶ径と、谷部底部を結ぶ径との中間の大きさとし、ハブ輪に対して軸部30cを軸方向に圧入することにより、軸部30cに密着嵌合する凹部をハブ輪に形成して、凹凸嵌合構造を構成する。
インボード側の等速自在継手2は、外輪20と、外周部に3本の脚軸21aが等配に突設されたトリポード部材21と、これらの脚軸21aに回転自在に外挿されたローラ26とを備えている。外輪20は、円筒状の外筒部20aと、この外筒部20aの一端から軸方向に延びる軸部20bを一体に有している。軸部20bは、外周にディファレンシャルに固定するためのスプライン200が形成されたスプライン軸となっている。
外筒部20aの内周には軸方向に延びる直線状の3本のトラック溝201が形成され、このトラック溝201上をローラ26が転動する。ここでは、インボード側の等速自在継手2にトリポード型を例示したが、これに限らず、他の構造のトリポード型、ダブルオフセット型(DOJ)等の摺動型のほか、種々の等速自在継手とすることができる。
図2は、外輪にスプラインを加工するためのプレス装置をワークと共に示す小面図である。図3はワークの正面図であり、(a)は加工前、(b)は加工後の状態を示す。図4は、ワークの断面の一部を拡大して示す図である。これらの図に示したワークは、外輪を構成する肩部及び軸部(図1のアウトボード側等速自在継手3の外輪の肩部30b及び軸部30cに相当)と、マウス部(図1の外輪のマウス部30aに相当)とが分割され、相互に結合して外輪を完成させるタイプのものである。図は、肩部及び軸部が一体となったものをワークWとして示している。
なお、以下に説明するプレス装置を使用して行なわれるスプライン軸の製造方法は、インボード側等速自在継手2の外輪20、及びシャフト1の両端部1a,1bにおいるスプラインの形成にも適用することもでき、その他の嵌合用スプラインを備えたスプライン軸の製造にも適用し得るものである。
図2に示すように、プレス装置は、支持体である本体フレーム50の下部にボルスタ52が設けられており、ボルスタ52上に、ワーク支持部材54が着脱可能に設けられている。本体フレーム50におけるボルスタ52の上方には、スライド51が昇降可能に設けられており、スライド51の下部に金型保持部材57が着脱可能に設けられている。
本体フレーム50におけるスライド51の上方には、水平方向へ延びたクランク軸53が回転可能に支持されており、このクランク軸53は、軸径方向に偏心した偏心部53aを備えている。偏心部53aにはコネクティングロッド55の上端部が回転自在に連結されており、コネクティングロッド55の下端部は、スライド51の上部に揺動自在に連結されている。
本体フレーム50には、クランク軸を駆動するためのサーボモータ59が取り付けられている。サーボモータ59の出力軸59aには駆動ギア59bが固定されており、クランク軸53には従動ギア53bが固定され、従動ギア53bと駆動ギア59bとの噛み合いによりサーボモータ59の回転がクランク軸53に伝えられる。サーボモータ59には、出力軸59aの回転数を検出するエンコーダ59cが設けられている。
従って、サーボモータ59の回転によって、ギア59b、53bを介してクランク軸53を所定角度に回転させ、スライド51を昇降させることができる。これに伴って金型56によるワークWの加工が行なわれる。
プレス装置は、サーボモータ59の制御等を行う制御装置(図示略)を備えており、その制御装置には、前述のエンコーダ59c、操作部、サーボモータの電流制御用アンプ等が接続されている。
ワークWはワーク支持部材54により支持され、金型56は金型保持部材57により支持されて、各々正確な位置に固定される。金型保持部材57は、中央部に上下方向に延びる貫通孔が形成されており、金型56はこの貫通孔と同心状に保持される。
スライド51の下端部にはロッド装着部51aが設けられており、このロッド装着部51aに固定ロッド58が、下方へ向くばね力を受けた状態で装着されている。固定ロッド58は、プレス加工時にワークWの上端に当接してワークWの位置を固定するものである。ロッド装着部51aは、固定ロッド58がワークWに当接した後にもスライド51の下降を可能にするように、スライド51の下降の際、固定ロッド58をばね力に抗してロッド装着部51a内に収容するようになっている。
図2は、スプライン加工前の状態を示しており、この状態においては、固定ロッド58の下端は金型56の中央孔を通って金型56より下方まで延びている。金型56は、図5(a), (a')に示すように、形成すべきスプラインに対応する雌型断面形状の加工面56aを有している。
ワークWは、図3(a)に示すように、円柱状の軸部100の一端が細径部101となっており、他端にフランジ状の肩部102が形成されている。両端面は平らにされ、各々の中心部に位置決め用の凹部103,104が設けられている。ワークWの軸部100は、図3(b)に示すように、細径部101にスプライン105が形成されたスプライン軸100’となる。
以下、ワークWにスプラインを形成する加工工程について説明する。先ず、ワークWは、図2に示すように、肩部102を下にしてワーク支持部材54上に支持する。このとき、ボルスタ52上に設置されたワーク支持部材54の突起54aに凹部104が係合してワークWが位置決めされる。この状態で、サーボモータ59を駆動してクランク軸53を所定の角度回転させ、スライド51を下降させる。これにより、固定ロッド58の先端部がワークWの凹部103に係合した状態となる。図2はこの状態を示している。
次に、サーボモータ59の回転を正逆に反転する動作を繰り返してスライド51を上下に振動させながら下降させる。これにより、金型56も同様に振動しながら下降し、加工面56aの凸部がワークWの細径部101の周面に食い込んで行く。図5は加工がある程度進行した状態を示しており、(a)は振動する金型56が下方へ動いた状態、(b)はその直後に金型56が上昇した状態、(c)はその後さらに金型56が下降した状態を各々示している。このスプライン加工が行なわれている間、固定ロッド58はワークWの凹部103に係合した状態を保ち、ワークWの位置決めを保持する。
このようにして、スライド51を金型56と共に振動させながら必要な距離に亘って下方へ移動する。こうして、所望の範囲にスプラインが形成される。スライドの振動における下行及び上行の制御、並びに所望範囲にスプラインを形成するためのスライドの移動の制御は、スライドの位置、移動量、速度をサーボモータの回転位置、回転量、回転速度から算出し、これらの一つまたは2以上の組み合わせに基づいて行なうことができる。スプラインが形成された後は、スライド51を上昇させてワークWから離脱させ、ワークWをワーク支持部材54から取り外せばよい。
次に、図示の装置及びワークを使用した本発明の実施例に係るスプライン軸、並びに転造により形成した比較例のスプライン軸について説明する。
(1) ワークについて
ワークWはS53C製のシャフトであり、主要部分の寸法は次のとおりである。
・全長L0:112mm
・細径部101の長さL1:31mm
・軸部100の径D0:30.2mm
・加工前の細径部101の径D1:28.2mm
(2) 金型について
実施例のためのプレス装置用金型56、及び比較例のための転造用金型は、軸部に以下の寸法のスプラインを形成することを目標として形状を決められている(図4参照)。
・スプライン部の基準円の径S0:28.0mm
・スプライン部の大径S1:28.6mm
・スプライン部の小径S2:26.85mm
・スプラインのピッチP:14.0mm
・オーバーピン径:31.38mm
(3) 加工仕様について
実施例においては、サーボプレス装置として、株式会社アマダ製デジタル電動サーボプレスSDE−8018を用いた。このサーボプレス装置は、スライド位置、移動量、又は速度を入力することにより、これらに基づいて振動加工を実施する制御プログラムを搭載している。振動加工については、金型56を振動させつつ下降させる際の前進量を1.9mm、後退量を0.5mmとした。比較例の転造は、汎用技術である横形のラックダイス式転造装置を用いて行なった。
(4) 測定結果
上記の仕様により得た実施例及び比較例のスプライン軸についての測定結果は、次の通りであった。
(a) ピッチ
スプラインのピッチを周方向360°に亘って歯毎に測定した。目標値(14.0mm)からの誤差を図6のグラフに示す。このグラフに見られるとおり、ピッチの加工誤差は、比較例のスプラインが最大値0.042mmであるのに対し、実施例のスプラインが最大値0.005mmと、遙かに小さかった。
(b) オーバーピン径(O.P.D.)
スプラインのオーバーピン径を周方向180°に亘って歯毎に測定した。目標値(31.38mm)からの誤差を図7のグラフに示す。このグラフに見られるとおり、オーバーピン径の加工誤差は、比較例のスプラインが最大値0.012mmであるのに対し、実施例のスプラインでは最大値0.008mmと、小さかった。
(c) 歯の断面形状及びファイバーフロー
加工後のスプラインを軸線に垂直に切断し、その断面形状を光学顕微鏡により拡大して撮影した。さらに、切断面を鏡面に研磨した後、腐食させてファイバーフローを顕出させ、その組織状態を撮影した。これらの写真から描いた拡大断面形状及び組織に見られたファイバーフローを各々図8(a),(b) に示す。図示のように、スプラインの断面形状は、実施例では山部及び谷部が各々左右対称であるが、比較例は非対称でいびつになっている。また、組織に見られるファイバーフローは、実施例では表層付近に限定的に現われしかも緻密であったが、比較例では転造時の回転方向へ偏っており、組織変化が深くにまで及んでいる。この組織変化の違いは、加工荷重の入力方向によるものであり、プレスでは金型の進行方向に荷重が加わるため半径方向での組織変化は小さいが、転造では半径方向に荷重が加わるため深い組織変化が見られる。
(5) 評価
以上の実施例及び比較例の対比並びに加工時の観察から、以下のことが明らかである。等速ジョイント外輪における軸部のスプライン加工を、プレスを用いたスプライン軸線方向への加工により行なうことにより、スプラインのオーバーピン径やピッチの寸法について高い精度が得られる。この高い精度は、金型形状を正確に転写していると言えるのであり、プレス加工ではすべての歯を一度に成形するため、高い寸法精度、正確なスプライン形状を得ることができる。また、ファイバーフローに見られる組織変化は表面付近に限定された均質なものとなる。一方で転造では、局所的にかつ断続的に歯を成形するため、形状が乱れやすく、また歯底付近で周方向に組織が重なり合う捲れ込みを発生したものがあった。これに対し、上記振動加工では捲れ混みは発生しなかった。
プレス加工に振動加工を適用することで、加工負荷が低減でき、金型の長寿命化が可能となる。さらに、サーボモータを用いたサーボプレスにて振動加工を実施することにより、更なる精度の向上が図られる。サーボプレスを用いた振動加工の特徴としてスライドの位置、昇降量による制御がある。昇降量は軸方向の寸法に影響するため最適な条件を導出しやすく、また加工途中に昇降量を変更することによる形状制御も可能である。この他サーボプレスは、低騒音であり、加工サイクル時以外に停止させることができ省エネルギーのスプライン加工が可能となる利点もある。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の変更が可能である。たとえば、上記実施形態では、ワークを静止状態に設置し、金型を駆動装置により移動させたが、これを逆にして、静止した金型に対してワークを移動させるようにしてもよい。
本発明の一実施形態に係るスプライン軸を備えたアクスルモジュールの例を示す縦断面図である。 本発明に係るスプライン軸の製造に使用するプレス装置をワークと共に示す正面図である。 図2の装置で加工されるワークの正面図であり、(a)は加工前、(b)は加工後の状態を示す。 図3(b)のX−X線に沿う断面の一部の拡大図である。 本発明に係る方法によりスプライン軸を製造する工程を示す図である。 図5に示した方法により得られたスプライン軸におけるスプラインの測定値を示すグラフである。 図5に示した方法により得られたスプライン軸に関し、(a)はスプラインの測定箇所を示す図、(b)はその測定値を示すグラフである。 図5に示した方法により得られたスプライン軸におけるスプラインの拡大断面写真に基づく図であり、(a)は歯の拡大断面、(b)は組織のファイバーフローを示す。
符号の説明
3 等速ジョイント
5 サーボプレス
20b 軸部(スプライン軸)
30 等速ジョイント外輪
51 スライド
59 サーボモータ
53 クランク軸
56 金型
100 軸部
100’ スプライン軸
105 スプライン
30c 軸部(スプライン軸)
303 スプライン
W ワーク

Claims (1)

  1. サーボプレスを用い、プレス時のスライド位置、スライド移動量及び速度の少なくとも一つを制御することにより、ワーク及び金型の少なくとも一方において進退動を繰り返しながら徐々に加工位置を前進させてスプラインの加工を行うもので、前記ワークが等速ジョイントの外輪又は等速ジョイントに連結される動力伝達用シャフトであって、昇降可能に設けられたスライドの下部に金型保持部材とロッド装着部を設け、前記金型保持部材に金型を保持すると共に、ロッド装着部に固定ロッドを装着した構成を用い、この固定ロッドの先端部を前記等速ジョイントの外輪又は動力伝達用シャフトの位置決め用凹部に係合させて位置決め保持した状態で、前記金型によりスプライン加工を行うもので、前記固定ロッドは、スライドの下降の際、ロッド装着部内に収容され、スプライン加工が行われている間、前記固定ロッドが前記位置決め用凹部に係合した状態を保ち、位置決めを保持することを特徴とする等速ジョイントの外輪又は等速ジョイントに連結される動力伝達用シャフトのスプライン軸の製造方法。
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