JP5398713B2 - トルクセンサ - Google Patents

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Description

この発明は2軸間の相対的回転位置を検出するトルクセンサに関し、例えば自動車のパワーステアリング軸に負荷されるねじり負荷を検出するためのトルクセンサとしての用途に適したものである。
トーションバーを介して連結された入力軸及び出力軸に発生するトルクを、該入力軸及び出力軸間のねじれ量(相対回転位置)として検出するトルクセンサが公知である。例えば、下記特許文献1では、円周方向に複数の開口窓を2列で設けたアルミニウム製の円筒体をそれぞれ入力軸及び出力軸に取り付け、両円筒体における2列の開口窓列が互いに重なり合うように配置し、各開口窓列に対応して検出コイルをそれぞれ配置し、ねじれ量(相対回転位置)に応じた各列における開口窓の重なりの変化を検出コイルで検出するようにしている。しかし、特許文献1のトルクセンサは、コイルを含むセンサ構成部品の温度ドリフト特性補償対策が不十分であるため、検出精度を出しにくく、また、検出出力信号のダイナミックレンジを大きくとることもできず、更に、センサ構成部品の故障時の対策も不十分であった。
下記特許文献2においては、トルクセンサにおいて温度補償用抵抗(サーミスタ等)を検出コイルに直列に設けることで検出コイルの温度ドリフト特性補償を行うようにしたことが示されている。また、検出コイルの出力交流電圧と励磁用交流電圧の位相を合わせた上でその差を差動増幅回路で求め、その差電圧をピーク位置でサンプルホールドすることにより、検出したトルクに応じたアナログ直流電圧を得るようにしたことが示されている。しかし、これでも検出出力信号のダイナミックレンジを十分に大きくとることができず、限界があった。例えば、差動増幅回路の増幅率を上げることで見掛け上ダイナミックレンジを大きくしようとした場合、S/N比が問題となるので好ましくない。また、サンプルホールド制御用のサンプリングパルスを生成するためのサンプリングパルス発生回路は励磁用交流電圧をアナログ処理するように構成されているので、そのアナログ回路部分で温度ドリフト特性を持ってしまい、検出精度に悪影響を与えるおそれがあった。
一方、下記特許文献3〜5においては、故障診断機能を備えたトルクセンサが示されている。これらの従来技術においては、検出コイルの出力交流信号の位相あるいはその直流成分のいずれか一方から、断線、半断線等の故障、異常等を検出するようにしている。しかし、検出コイルの出力交流信号の位相及びその直流成分の両方を考慮した総合的な故障診断機能を簡便な構成で具備することが望まれている。
しかし、従来技術においては、各種のタイプの故障診断が個別の診断用回路を用いて行われていたため、極端な場合は、個々のタイプの故障検知信号別に、個別の配線を介して診断結果を中央の制御装置(例えば自動車におけるECU)に通知しなければならず、配線数が増してしまう。例えば、検出コイルの出力交流信号の直流成分を考慮した故障診断にあっては、従来技術では、出力交流信号をローパスフィルタすることでその直流電圧成分を取り出し、取り出した直流電圧成分を評価するようにしていた。そのため、センサ部から中央の制御装置に対する出力ラインとして、出力交流信号ラインとは別に、ローパスフィルタから出力した直流電圧成分のラインを設ける必要があり、伝送線の配線数が増す、という問題があった。
特開平8−114518号 特許第3588684号 特許第3589053号 特許第3649057号 特許第4043116号
この発明は上述の点に鑑みてなされたもので、優れた故障診断機能具備したトルクセンサを提供しようとするものである。また、交流位相成分及び直流電圧成分の両面に基づき精度のよい故障診断を行えるトルクセンサを提供しようとするものであり、特に、直流電圧成分に基づく故障診断情報を少ない伝送線数で実現できるトルクセンサを提供しようとするものである。更に、検出出力信号のダイナミックレンジを大きくとれるように構成することで検出精度を向上させた、トルクセンサを提供しようとするものである。更には、簡素な構成でありながら、温度ドリフトの補償性能にも優れた、トルクセンサを提供しようとするものである。
本発明に係るトルクセンサは、トーションバーを介して連結された第1及び第2の回転軸に発生するトルクを検出するトルクセンサであって、少なくとも1つのコイル、前記第1の回転軸に連結された第1の磁気応答部材、前記第2の回転軸に連結された第2の磁気応答部材を含み、前記第1及び第2の回転軸の相対的回転位置に応答してインピーダンス変化を該コイルに生じさせるように前記第1及び第2の磁気応答部材を構成したセンサ部と所定の直流電圧でバイアスされた励磁用交流信号を前記コイルに印加するコイル駆動回路と、前記コイルの出力に含まれる直流電圧成分及び前記励磁用交流信号のピーク振幅値に相当する直流電圧の少なくとも一方を、故障診断用のオフセット電圧として生成するオフセット電圧生成回路と、前記コイルの出力に含まれる検出出力交流電圧成分と前記励磁用交流信号に基づく基準交流電圧成分との差を求め、求めた差信号を前記オフセット電圧でオフセットした出力を生じる差動増幅回路と、前記差動増幅回路から出力された差信号中の交流成分の振れ幅を検出することにより、前記コイルの前記インピーダンス変化に応答する検出データをトルク検出データとして取得するトルク検出部と、前記差動増幅回路から出力された差信号中の交流成分の振れの中心に相当する電圧を前記オフセット電圧として抽出するオフセット電圧抽出部と、前記抽出したオフセット電圧が所定範囲内であるとき正常と判定し、所定範囲外のとき異常と判定する故障診断部とを具備することを特徴とする。
本発明によれば、所定の直流電圧でバイアスされた励磁用交流信号をコイルに印加することで、コイルの断線、半断線等の故障若しくは異常等に応答する信号を、コイル出力信号中の直流電圧成分から得ることができる。例えば、コイルの断線、半断線等の故障がなければ、コイル出力信号中の直流電圧成分はバイアスした所定の直流電圧に対応するものとなり、変動が生じないが、断線、半断線等の故障が起きた場合は、それに応じてコイル出力信号中の直流電圧成分は変動する。オフセット電圧生成回路において、そのようなコイルの出力に含まれる直流電圧成分を、故障診断用のオフセット電圧として生成することで、該オフセット電圧によってコイルの断線、半断線等の故障を知らせることができる。一方、励磁用交流信号のレベル(ピーク振幅値)の変動をチェックすることも、故障診断にとっては重要である。従って、オフセット電圧生成回路において、励磁用交流信号のピーク振幅値に相当する直流電圧を、故障診断用のオフセット電圧に含めて生成することで、該オフセット電圧によって励磁用交流信号のレベル(ピーク振幅値)の変動として顕在化する故障を知らせることができる。
一方、コイルの出力に含まれる検出出力交流電圧成分と励磁用交流信号に基づく基準交流電圧成分との差を求める差動増幅回路を使用することで、トルク検出信号のダイナミックレンジを拡張することは既に公知である。本発明においても、そのように有利な差動増幅回路を使用してトルク検出信号を得るようにしている。その場合において、本発明が特徴とするところは、上記のように生成した故障診断用のオフセット電圧を、差動増幅回路で求めた検出出力交流電圧成分と基準交流電圧成分との差信号に組み込む、つまり、該差信号をオフセット電圧でオフセットした点にある。こうして得られた差信号は、1つの信号でありながら、交流成分の振幅レベル(ピーク振幅値)成分において検出対象たるトルクを示す情報を含んでおり、かつ、オフセット電圧成分において上述した故障情報を含んでいる。また、公知のように、故障のタイプによっては、コイル検出出力交流電圧において位相変動をもたらすものもある。このような位相変動として顕在化する故障情報は、上記差信号そのものに含まれていると言える。
かくして、本発明によれば、差動増幅回路から出力される1つの差信号の中に、トルク検出情報と、直流成分の変動して顕在化する故障情報と、位相成分の変動として顕在化する故障情報、のすべてを含ませることができる。従って、1本の出力ラインで、トルク検出情報と必要なすべての故障情報を伝送できることになり、極めて簡素化された配線構成からなるものでありながら、高度の故障診断機能を持つトルクセンサを提供することができる、という優れた効果を奏する。しかも、上述のように、差動増幅回路はダイナミックレンジを拡張したトルク検出信号を提供するので、検出精度を向上させたトルクセンサを提供することができる。更に、コイルに接続された温度特性補償抵抗素子を具備することにより、温度ドリフト補償したコイル出力信号を生成することができ、これによっても、検出精度を向上させたトルクセンサを提供することができる。
本発明の好適な実施例によれば、所定の直流電圧が加算された励磁用交流信号を生成する交流信号生成回路を更に具備し、前記温度特性補償抵抗素子、前記コイル駆動回路、前記オフセット電圧生成回路、及び前記差動増幅回路を含む第1回路部が、前記センサ部を収納したケーシング内に収納されており、前記交流信号生成回路、前記トルク検出部、前記オフセット電圧抽出部を含む第2回路部が伝送線を介して前記ケーシングの側と接続され、前記伝送線が、1つの励磁用交流信号供給ラインと、1つの検出出力ラインと、1つのアースラインとで構成されており、前記交流信号生成回路で生成した前記励磁用交流信号が前記励磁用交流信号供給ラインを介して前記ケーシングの側に伝送され、該ケーシングの側で受け取った前記励磁用交流信号を前記コイル駆動回路に供給し、かつ、該励磁用交流信号に含まれる前記所定の直流電圧を取り出して該ケーシングの側に収納された各回路への直流電源として供給するように構成されており、前記差動増幅回路の出力が前記検出出力ラインを介して前記トルク検出部及び前記オフセット電圧抽出部の側に送られる、ようにするとよい。
これにより、前記センサ部を収納したケーシング内に、前記温度特性補償抵抗素子、前記コイル駆動回路、前記オフセット電圧生成回路、及び前記差動増幅回路を含む第1回路部を収納することで、センサ部側から、上述のように、1本の出力ラインで、トルク検出情報と必要なすべての故障情報を伝送できるように配置することができ、その際に、センサ部側の第1回路部に対して、格別の電源供給線を必要としない、という優れた効果を奏する。すなわち、1本の励磁用交流信号供給ラインにて供給される励磁用交流信号において電源用の直流電圧が加算されているため、センサ部側の第1回路部において、該励磁用交流信号に含まれる前記所定の直流電圧を取り出して該ケーシングの側に収納された各回路への直流電源として用いることができる。従って、この実施形態によれば、格別の直流電源供給線が不要となり、第1回路部と第2回路部間の伝送線を簡素化することができる。
更なる実施形態として、前記第2回路部の側において、前記検出出力ラインからの信号をインターフェースするためのプルダウン抵抗が設け、該検出出力ラインの不良時の抵抗変化に基づく直流電圧成分を該プルダウン抵抗を介して発生させるように構成し、前記オフセット電圧抽出部は、前記オフセット電圧に前記プルダウン抵抗を介して発生させた直流電圧成分を上乗せした電圧を抽出し、前記故障診断部は、検出出力ラインの不良に基づく異常にも反応しうるように構成するとよい。これにより、検出出力ラインのコネクタの接触不良等の故障も診断できるようになる。
好ましい実施形態として、前記センサ部は、第1及び第2のコイルを含み、前記第1及び第2の回転軸の相対的回転位置に応答して互いに逆特性のインピーダンス変化を該第1及び第2のコイルに生じさせるように前記第1及び第2の磁気応答部材を構成しかつ該第1及び第2のコイルを配置してなり、前記第1及び第2のコイルの各々に対応して、前記温度特性補償抵抗素子と、前記コイル駆動回路と、前記オフセット電圧生成回路と、前記差動増幅回路とをそれぞれ設け、前記トルク検出部は、前記第1のコイルに対応する前記差動増幅回路から出力された差信号中の交流成分の振れ幅を検出することにより、前記第1のコイルの前記インピーダンス変化に応答する検出データを第1のトルク検出データとして取得し、かつ、前記第2のコイルに対応する前記差動増幅回路から出力された差信号中の交流成分の振れ幅を検出することにより、前記第2のコイルの前記インピーダンス変化に応答する検出データを第2のトルク検出データとして取得するものであり、前記オフセット電圧抽出部は、前記第1のコイルに対応する前記差動増幅回路から出力された差信号中の交流成分の振れの中心に相当する電圧を第1のオフセット電圧として抽出し、かつ、前記第2のコイルに対応する前記差動増幅回路から出力された差信号中の交流成分の振れの中心に相当する電圧を第2のオフセット電圧として抽出するのであり、前記故障診断部は、前記第1及び第2のオフセット電圧の少なくとも一方が所定範囲外のとき異常と判定するものであり、更に、前記第1及び第2のトルク検出データの加算値が所定範囲内であるとき正常と判定し、所定範囲外のとき異常と判定する、別の故障診断部を具備する、ようにするとよい。これにより、相対的回転位置(トルク)に対して互いに逆特性を持つ2種類の検出信号を生成することができ、自動車のパワーステアリング軸のトルクセンサとして安全対策上必要とされる冗長性(リダンダンシー)を備えたセンサ部を提供することができる。
本発明に係るトルクセンサの一実施例を示す回路図。
図1におけるセンサ部の機構の一例を示す一部断面側面図。
トルク検出処理及び故障診断処理の動作例を説明するためのタイムチャート。
図1におけるマイクロコンピュータが実行するトルク検出処理の一例を示すフローチャート。
第1(メイン)及び第2(サブ)のトルク検出データの値と検出トルク(相対回転位置)との間の相関関係の一例を示すグラフ。
図1におけるマイクロコンピュータが実行するオフセット電圧抽出処理の一例を示すフローチャート。
図1におけるマイクロコンピュータが実行する故障診断処理1の一例を示すフローチャート。
図1におけるマイクロコンピュータが実行する故障診断処理2の一例を示すフローチャート。
以下、添付図面を参照してこの発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明に係るトルクセンサの一実施例を示す回路図である。トルクセンサは、センサ部10と、該センサ部10に近接配置された第1回路部20と、これらのセンサ部10及び第1回路部20から離隔して配置される第2回路部30とで構成される。
図2は、センサ部10の機構の一例を示す一部断面側面図である。この実施例に係るトルクセンサは、自動車のステアリングシャフトのトーションバーに負荷されるねじれトルクを検出する。公知のように、ステアリングシャフトにおいては入力軸(第1の回転軸)1と出力軸(第2の回転軸)2とがトーションバー(図示せず)を介して連結されている。入力軸1及び出力軸2はトーションバーによるねじれ変形の許す限りの限られた角度範囲(例えば最大でも+6度〜−6度程度の範囲)で相対的に回転しうる。センサ部10は、トーションバーの周囲に設置される。センサ部10は、第1のコイル11、第2のコイル12、入力軸(第1の回転軸)1に連結された第1の磁気応答部材3、出力軸(第2の回転軸)2に連結された第2の磁気応答部材4を含む。第1及び第2の磁気応答部材3,4は、例えば、円筒形状を成した良導電性かつ非磁性(反磁性)の材質(例えば、アルミニウムあるいは銅など)からなり、それぞれ、円周方向に沿って所定ピッチ(角度)で複数の開口窓3a,3b,4a,4bを2列備えている。
図示のよう組み立てられた状態において、第1の磁気応答部材3の円筒と第2の磁気応答部材4の円筒とが重なり合い、該円筒の重なり合いの内側にトーションバー(図示せず)が位置する。第1の磁気応答部材3の開口窓3aの列と第2の磁気応答部材4の開口窓4aの列とが重複し、その周りに第1のコイル11が配置される。また、第1の磁気応答部材3の開口窓3bの列と第2の磁気応答部材4の開口窓4bの列とが重複し、その周りに第2のコイル12が配置される。第1の磁気応答部材3の円筒と第2の磁気応答部材4の円筒との相対的回転位置つまりトーションバーのねじれ角に応じて、各列における開口窓3a,4a,3b,4bの重なり具合が変化する。開口窓3aと4a(又は3bと4b)が全く重なっていない状態では、コイル11(又は12)の内周はすべて磁気応答部材3(又は4)の円筒材質で覆われ、渦電流損失が最大となり、該コイル11(又は12)のインダクタンス(インピーダンス)は最小となる。逆に、開口窓3aと4a(又は3bと4b)が完全に重なっている状態では、コイル11(又は12)の内周を覆う磁気応答部材3(又は4)の円筒材質の面積は最小となるので渦電流損失が最小となり、かつ、該重なった開口の空間を介して内側のトーションバー(磁性体)に対する磁気結合が最大となるので、該コイル11(又は12)のインダクタンス(インピーダンス)は最大となる。
一方、各列における開口窓3a,4a,3b,4bの重なり具合の変化は互いに逆特性となるように、開口窓の配置を適切にずらして設定している。例えば、第1の磁気応答部材3においては、開口窓3aの列(第1の列)と、開口窓3bの列(第2の列)とは、開口窓の繰り返しサイクルに関して、丁度の1/2サイクルの位相ずれを持つように開口窓列を形成(配置)する。その場合、第2の磁気応答部材4においては、開口窓4aの列(第1の列)と、開口窓4bの列(第2の列)とは、開口窓の繰り返しサイクルに関して、丁度、同相となるように開口窓列を形成(配置)する。また、トーションバーのねじれ角が0の状態において、図示例のように、第1の列における開口窓3a,4aの重なり具合は丁度半分となり、第2の列における開口窓3b,4bの重なり具合も丁度半分となるように、各開口窓列を形成(配置)する。ねじれ角が0の状態から、時計方向にねじれ角が生じると、例えば、第1の列における開口窓3a,4aの重なり具合が増大してそれに対応する第1のコイル11のインダクタンス(インピーダンス)が増加するのに対して、第2の列における開口窓3b,4bの重なり具合が減少してそれに対応する第2のコイル12のインダクタンス(インピーダンス)が減少する。また、ねじれ角が0の状態から、反時計方向にねじれ角が生じると、第1の列における開口窓3a,4aの重なり具合が減少してそれに対応する第1のコイル11のインダクタンス(インピーダンス)が減少するのに対して、第2の列における開口窓3b,4bの重なり具合が増加してそれに対応する第2のコイル12のインダクタンス(インピーダンス)が増加する。
このように、センサ部10においては、入出力軸(第1及び第2の回転軸)1,2の相対的回転位置に応答して互いに逆特性のインピーダンス変化を該第1及び第2のコイル11,12に生じさせるように、第1及び第2の磁気応答部材3,4を構成しかつ該第1及び第2のコイル11,12を配置している。なお、このようなセンサ部10の構成それ自体は、特開平8−114518号その他で公知である。よって、センサ部10の具体的構成は、図示の例に限らず、検出すべきトルク(ねじれ角)に対して逆特性の2つの出力を生じさせることのできる構成であれば、どのような構成であってもよい。
図1に戻り、センサ部10内において、第1のコイル11に直列接続された第1の温度特性補償抵抗素子(例えば正温度特性抵抗器)13と、第2のコイル12に直列接続された第2の温度特性補償抵抗素子(例えば正温度特性抵抗器)14とを具備している。図2において、これらの温度特性補償抵抗素子13,14を含む第1回路部20内の各回路を搭載した回路基板がセンサ部10のケーシング16内の基板収納スペース15内に収納され、合成樹脂によってモールドされている。センサ部10と検出回路部20との間を接続する電気配線を着脱するために、センサ部10のケーシング16にはコネクタ17が設けられている。このように、温度特性補償抵抗素子13,14は、コイル11,12に近接して配置されるので、コイル11,12と同じ温度環境におかれることとなり、コイル11,12の温度ドリフト特性を補償するのに都合がよいものとなっている。温度特性補償抵抗素子13,14としては、コイル11,12の温度ドリフトによるインピーダンス変化特性と同等の温度ドリフト特性を持つ抵抗素子を使用するのが望ましい。
図1において、第1回路部20は、第1のコイル11に対応する回路として、前記温度特性補償抵抗素子13と、所定の直流電圧でバイアスされた励磁用交流信号を該コイル11に印加するコイル駆動回路21と、該コイル11の出力に含まれる直流電圧成分を抽出する直流弁別回路22と、励磁用交流信号のピーク振幅値に相当する直流電圧を抽出する整流回路23と、直流弁別回路22と整流回路23の出力を加算してオフセット電圧OF1を生成する加算回路24と、コイル駆動回路21から出力された励磁用交流信号の位相をコイル出力の位相に合わせた基準交流電圧成分を生成する基準信号生成回路25と、該コイル11の出力に含まれる検出出力交流電圧成分と基準信号生成回路25から出力される基準交流電圧成分との差を求め、求めた差信号を前記オフセット電圧OF1でオフセットした出力を生じる差動増幅回路26と、電源弁別回路27とを含んでいる。
更に、第1回路部20は、第1のコイル11に対応する上記回路と全く同様に、第2のコイル12に対応する回路として、前記温度特性補償抵抗素子14と、所定の直流電圧でバイアスされた励磁用交流信号を該コイル12に印加するコイル駆動回路21aと、該コイル12の出力に含まれる直流電圧成分を抽出する直流弁別回路22aと、励磁用交流信号のピーク振幅値に相当する直流電圧を抽出する整流回路23aと、直流弁別回路22aと整流回路23aの出力を加算してオフセット電圧OF2を生成する加算回路24aと、コイル駆動回路21aから出力された励磁用交流信号の位相をコイル出力の位相に合わせた基準交流電圧成分を生成する基準信号生成回路25aと、該コイル12の出力に含まれる検出出力交流電圧成分と基準信号生成回路25aから出力される基準交流電圧成分との差を求め、求めた差信号を前記オフセット電圧OF2でオフセットした出力を生じる差動増幅回路26aと、電源弁別回路27aとを含んでいる。
ケーシング16の側(センサ部10及び第1回路部20の側)と第2回路部30との間を接続する伝送線(電気配線)は、コイル励磁用交流信号供給ライン18a、第1のコイルの検出出力ライン18b、アースライン18c、第2のコイルの検出出力ライン18dからなる。第1のコイル11に対応する差動増幅回路26の出力が検出出力ライン18bに出力され、第2のコイル12に対応する差動増幅回路26aの出力が検出出力ライン18dに出力される。
第2回路部30は、自動車のECU(電子制御装置)に相当し、ECUのプリント回路基板上に搭載されたマイクロコンピュータ31と周辺回路素子とを含んでいる。マイクロコンピュータ31は、内部クロックに基づき所定の交流周波数の信号波形Aをデジタル的に発生するように構成されている。一例として、マイクロコンピュータ31が持つクロック発生機能を使用して、センサ部10のコイル11、12を励磁するための交流信号の所望周波数に等しいクロック信号(例えばデューティ比50%)を信号波形Aとして発生し、出力ポートから出力する。交流信号生成回路32は、マイクロコンピュータ31で発生した交流周波数の信号波形Aに基づき、所定の直流電圧RefV(一例としてDC6.5V)が加算されたアナログの励磁用交流信号Bを生成する。交流信号生成回路32は、例えば、矩形波を三角波に変換する簡単なアナログ回路と電圧加算回路とで構成することができる。なお、マイクロコンピュータ31で発生する交流周波数の信号波形Aは、矩形状のクロック信号に限らず、比較的正確なデジタル正弦波であってもよい。その場合、交流信号生成回路32がD−A変換回路を含んでいてもよいし、あるいはD−A変換した正弦波信号波形Aをマイクロコンピュータ31から出力するようにしてもよい。
なお、マイクロコンピュータ31は、自動車におけるECU内に搭載されている既存のマイクロコンピュータを使用する形態に限らず、本発明に係るトルクセンサのために専用のものを用意してもよい。勿論、マイクロコンピュータ31に代えて、本発明を実施するために必要な制御・演算性能と同等の機能を達成するように構成した専用デジタル回路(クロック発生器、論理回路、計算回路、メモリ等を含むディスクリート回路若しくはICあるいはDSPなど)を用いてもよい。マイクロコンピュータ及び専用デジタル回路を総称してデジタル処理装置という。
交流信号生成回路32で生成した励磁用交流信号が励磁用交流信号供給ライン18aを介してセンサ部10及び第1回路部20の側に伝送され、該第1回路部20の側で受け取った励磁用交流信号Bがコイル駆動回路21及び21aに供給されると共に電源弁別回路27及び27aに供給される。電源弁別回路27及び27aは、励磁用交流信号供給ライン18aを介して供給された励磁用交流信号に含まれる前記所定の直流電圧RefVを取り出して該第1回路部20内の各回路へ、その直流電源Vcc1及びVcc2として供給する。これにより、格別の直流電源供給線が不要となり、第1回路部20と第2回路部30間の伝送線を簡素化している。コイル駆動回路21及び21aは、所定の直流電圧RefVでバイアスされている励磁用交流信号Bを、各コイル11、12に印加する。なお、これに限らず、コイル駆動回路21及び21aは、電源用の直流電圧RefVが加算された励磁用交流信号Bから直流電圧RefVを一旦除去し、別の所定の直流電圧(例えば直流電圧RefVよりも低い2V程度の直流電圧)でバイアスした励磁用交流信号を生成し、これを各コイル11、12に印加するようにしてもよい。
第1のコイル11と温度特性補償抵抗素子13の接続点の電圧が第1のコイル11の出力交流電圧として取り出され、コンデンサを介して直流分を除去した後、第1の差動増幅回路26に入力される。同様に、第2のコイル12と温度特性補償抵抗素子14の接続点の電圧が第2のコイル12の出力交流電圧として取り出され、コンデンサを介して直流分を除去した後、第2の差動増幅回路26aに入力される。各コイル11,12の出力交流電圧は、各コイル11,12のインピーダンスと温度特性補償抵抗素子13,14のインピーダンスの分圧比で表わされるので、温度ドリフトによるインピーダンス変化分が相殺・除去若しくは低減され、温度ドリフト補償を行うことができる。
また、第1のコイル11と温度特性補償抵抗素子13の接続点から取り出された第1のコイル11の出力交流電圧は、第1の直流弁別回路22に入力され、該コイル11の出力に含まれる直流電圧成分が抽出される。同様に、第2のコイル12と温度特性補償抵抗素子14の接続点から取り出された第2のコイル12の出力交流電圧は、第2の直流弁別回路22aに入力され、該コイル12の出力に含まれる直流電圧成分が抽出される。ここで抽出される直流電圧成分は、コイル11又は12に断線、半断線等の故障がなければ、バイアスした所定の直流電圧に対応するものとなり、変動が生じないが、断線、半断線等の故障が起きた場合は、それに応じて変動したレベルを持つものとなる。すなわち、コイル11又は12に関する断線、半断線等に関する故障情報を含んでいる。
一方、整流回路23は、励磁用交流信号の交流成分のみを整流し、該励磁用交流信号のピーク振幅値に相当する直流電圧を抽出する。整流回路23aも同様である。ここで抽出される直流電圧は、励磁用交流信号に異常がなければ所定レベルを維持しているが、励磁用交流信号供給ライン18aのコネクタの外れや接触不良、断線、半断線など、なんらかの異常があれば、それに応じて変動したレベルを持つものとなる。すなわち、励磁用交流信号の供給系統に関する故障情報を含んでいる。
加算回路24は、直流弁別回路22と整流回路23の出力を加算してオフセット電圧OF1を生成する。これにより、オフセット電圧OF1は、コイル11に関する断線、半断線等に関する故障情報と励磁用交流信号の供給系統に関する故障情報の両方を含むものとなる。加算回路24aも同様に、直流弁別回路22aと整流回路23aの出力を加算してオフセット電圧OF2を生成し、これにより、オフセット電圧OF2は、コイル12に関する断線、半断線等に関する故障情報と励磁用交流信号の供給系統に関する故障情報の両方を含むものとなる。これらの直流弁別回路22,22a,整流回路23,23a,加算回路24,24aは、オフセット電圧生成回路に該当する。
差動増幅回路26,26aで各コイル11,12の出力交流電圧とコイル励磁用交流信号に基づく基準交流電圧との差を求めるのに先立って、基準信号生成回路25、25aにおいてコイル励磁用交流信号に基づく基準交流電圧の位相を、コイル出力交流電圧の位相に合わせるための位相シフトを行う。これは、コイル11,12のインダクタンスにより、コイル出力交流電圧には励磁用交流信号に対して所定の位相遅れが生じているため、この所定位相遅れ分だけ励磁用交流信号の位相を基準信号生成回路25、25aで遅延させ、両者の位相を合わせた上で差動増幅回路26、26aで差信号を求めるようにするためである。なお、基準信号生成回路25、25aから差動増幅回路26、26aに入力される基準交流電圧も直流分除去されたものである。
第1の差動増幅回路26では、第1のコイル11の出力交流電圧とコイル励磁用交流信号に基づく基準交流電圧との差信号を求める。このように差動増幅演算を行う理由は、出力交流電圧から検出トルクに起因する成分を抽出し、トルク検出のダイナミックレンジを大きくとる(感度を上げる)ことができるようにするためである。更に、第1の差動増幅回路26では、前記オフセット電圧OF1を前記差信号に加算し、該差信号をオフセット電圧OF1によって正側にオフセットする。すなわち、第1の差動増幅回路26から出力される差信号は、オフセット電圧OF1の加算(オフセット)によって、正電圧の領域でのみ振動するものとなり、かつ、該オフセット電圧OF1が持つ上記故障情報を含むものとなる。これによって、1本の出力ライン18bで伝送される差信号中に、トルク検出情報と故障情報を含ませることができる。また、後段にてトルク検出値のサンプリングを行う際に、正の値でのみトルク検出値のサンプリング値が得られるようにすることを可能にする。
同様に、第2の差動増幅回路26aでも、第2のコイル12の出力交流電圧とコイル励磁用交流信号に基づく基準交流電圧との差信号を求め、かつ、オフセット電圧OF2を前記差信号に加算し、1本の出力ライン18dで伝送される差信号中に、トルク検出情報と故障情報を含ませる。
第1及び第2の差動増幅回路26,26aから出力された差信号は、それぞれ検出出力ライン18b,18dを介して第2回路部30に伝送される。第2回路部30の側において、検出出力ライン18b,18dからの差信号をそれぞれインターフェースするためのプルダウン抵抗33,33aが設けられている。第1のコイル11に対応する検出出力ライン18bの信号は、プルダウン抵抗33を介してノイズフィルタ34に入力され、ノイズフィルタ34の出力はマイクロコンピュータ31のA/Dポート(アナログ/デジタル変換入力ポート)#1に入力されると共に、直流除去用のコンデンサ35を介してコンパレータ36に入力される。同様に、第2のコイル12に対応する検出出力ライン18dの信号も、プルダウン抵抗33aを介してノイズフィルタ34aに入力され、ノイズフィルタ34aの出力はマイクロコンピュータ31のA/Dポート(アナログ/デジタル変換入力ポート)#2に入力されると共に、直流除去用のコンデンサ35aを介してコンパレータ36aに入力される。
プルダウン抵抗33,33aは、検出出力ライン18b,18dの経路でコネクタ接触不良等の不具合が生じた場合に、それによって生じる抵抗変化に基づく直流電圧成分を該差信号中に含ませるためのものである。これにより、検出信号伝送線に係る故障情報も上記差信号中に含ませるようにすることができる。
ノイズフィルタ34,34aは、検出出力ライン18b,18dの伝送過程で差信号に混入したノイズ成分を除去するものである。コンパレータ36,36aは、各差動増幅回路26,26aから出力された差信号を波形整形し、各コイル11、12の検出出力交流電圧の位相を示す矩形波信号を生成する。各コンパレータ36,36aの出力は、マイクロコンピュータ31のタイマーキャプチャー入力#1,#2に入力される。コンパレータ36,36aは、検出信号中の交流位相成分に含まれる故障情報に基づき故障診断を行うためのものである。なお、検出信号中の交流位相成分に含まれる故障情報に基づき故障診断を行わない場合は省略できる。
図3はトルク検出処理及び故障診断処理の動作例を説明するためのタイムチャートであり、横軸が時間軸である。図3において、Aはマイクロコンピュータ31が発生する所定の交流周波数の信号波形(クロック信号)Aを示し、Bは該信号波形Aに応じて交流信号生成回路32が発生する励磁用交流信号Bを示し、一例として三角波からなり、所定の直流電圧RefVが加算されている。
CKsは、マイクロコンピュータ31内で発生されるサンプリングクロックを示し、クロック信号Aと同一周期であって、クロック信号Aの立ち上がり時から時間Ts経過した時に発生される。図中、時間Tgは、励磁用交流信号Bの三角波における最小値から最大値までの時間を示し、通常、クロック信号Aの半周期の時間である。また、サンプリングクロックCKmは、クロック信号Aと同一周期であって、サンプリングクロックCKsの発生タイミングから時間Tg後に発生される。すなわち、サンプリングクロックCKsとCKmは、半周期の位相ずれを持つ2相クロックである。
図3において、Cは、第1の差動増幅回路26から検出出力ライン18bを経てマイクロコンピュータ31のA/Dポート#1に入力される差信号Cの一例(又は第2の差動増幅回路26aから検出出力ライン18dを経てマイクロコンピュータ31のA/Dポート#2に入力される差信号Dの一例)を示す。なお、サンプリングクロックCKsは、クロック信号Aと同一周期に限らず、クロック信号Aの2倍周期等であってもよく、要するに整数倍の周期であればよい。
概して、検出したトルクに対応するコイル11,12のインピーダンスを検出するためには、その出力交流電圧のピーク値のレベルを検出する。一方、特定の位相タイミングでサンプリングを行う場合は、必ずしも、ピーク値のタイミングでサンプリングを行わなくてもインピーダンス検出は可能であり、要は、常に同じ位相タイミングでサンプリングを行えばよい。例えば、サンプリングクロックCKsは、コイル11,12の出力交流電圧のピーク値の近傍に対応して前記差信号をサンプリングするように、サンプリングタイミングを設定している。すなわち、時間Tsは、クロック信号Aの立ち上がり時から励磁用交流信号Bのピークに達するまでの時間Tgに、励磁用交流信号Bに対する検出出力交流電圧C,Dの位相遅れを考慮した時間Tdを加算した時間に設定される。
サンプリングクロックCKsは、検出出力交流電圧C,Dの正のピークの近傍で発生し、該検出出力交流電圧C,Dの正(上)のピークの近傍の値をサンプリングするために使用される。サンプリングクロックCKmは、前記検出出力交流電圧C,Dの負のピークの近傍で発生し、該検出出力交流電圧C,Dの負(下)のピークの近傍の値をサンプリングするために使用される。
図4は、マイクロコンピュータ31が実行するトルク検出処理の一例を示す。ステップS1では、上サンプリングクロックCKsの発生タイミングかを判定する。上サンプリングクロックCKsのタイミングであれば、ステップS2では、A/Dポート#1,#2からの前記差信号C,Dのデジタルデータをサンプリングし、サンプリングした各データを上ピークのホールド値U1,U2として所定のレジスタ内にホールドする。次に、ステップS3では、下サンプリングクロックCKmの発生タイミングかを判定する。下サンプリングクロックCKmのタイミングであれば、ステップS4では、A/Dポート#1,#2からの前記差信号C,Dのデジタルデータをサンプリングし、サンプリングした各データを下ピークのホールド値D1,D2として所定のレジスタ内にホールドする。ステップS5では、それぞれ、第1のコイル11に関する上ピークのホールド値U1と下ピークのホールド値D1の差U1−D1と、第2のコイル12に関する上ピークのホールド値U2と下ピークのホールド値D2の差U2−D2を演算し、第1のコイル11に関するトルク検出データTDD1と第2のコイル12に関するトルク検出データTDD2を得る。次のステップS6では、第1(メイン)のトルク検出データTDD1を正常時のトルク検出データとして出力する。第2(サブ)のトルク検出データTDD2は、冗長性のために用意されるものであり、後述の故障診断に際して利用されるほか、第1のコイル11の検出系統に異常が検出された場合に、代替的なトルク検出データとして利用することが可能である。なお、差信号C又はDには、故障情報としてのオフセット電圧OF1又はOF2が含まれているが、上述のように、上ピークと下ピークの差を演算することによりトルク検出データTDD1又はTDD2を得ているので、オフセット電圧OF1又はOF2が自動的に相殺される。
例えば、図3に示されたCの例では、サンプリングクロックCKsの発生タイミングにおける差信号Cのデジタル値がL1であり、この値L1が上ピークのホールド値U1としてレジスタ内にホールドされ。また、サンプリングクロックCKmの発生タイミングにおける差信号Cのデジタル値がL2であり、この値L2が下ピークのホールド値D1としてレジスタ内にホールドされる。そして、上ピークのホールド値U1と下ピークのホールド値D1の差U1−D1は、「L1−L2」であり、これが第1のトルク検出データTDD1としてホールドされ、出力される。
例えば、第1のトルク検出データTDD1のとりうる最小値は、上ピークのホールド値U1のとりうる最小値(例えば略OF1)と下ピークのホールド値D1のとりうる最大値(例えば略OF1)との差であるから略0であり(例えばU1−D1=略OF1−略OF1=0)、一方、トルク検出データTDD1のとりうる最大値は、U1のとりうる最大値とD1のとりうる最小値との差であるから、差Dのとりうる所定の最大値に近いものとなる。従って、ダイナミックレンジが拡大されていることが理解できる。第2のトルク検出データTDD2についても同様である。従って、高感度でトルク検出を行うことができる。
図5は、第1(メイン)及び第2(サブ)のトルク検出データTDD1,TDD2の値と検出トルク(相対回転位置)との間の相関関係の一例を示すグラフである。このように、第1(メイン)のトルク検出データTDD1の関数と第2(サブ)のトルク検出データTDD2の関数とは、検出トルク(相対回転位置)に関して逆特性を示し、正常であれば、両者を加算した値TCは常に略一定値となる。なお、横軸において、「0」の位置はトルク0の位置を示し、その右側の「+」で記した領域は例えば時計方向のねじれに応じた領域を示し、左側の「−」で記した領域は例えば反時計方向のねじれに応じた領域を示す。図5では、トルク検出データTDD1,TDD2の値と検出トルク(相対回転位置)との間の相関関係は、リニア特性を示しているが、これに限らず、非リニア特性であってもよい。
図6は、マイクロコンピュータ31が実行するオフセット電圧抽出処理の一例を示す。ステップS7では、前記ステップS2及びS4でホールドしたデータを用い、交流成分の振れの中心に相当する電圧を抽出するための、
OF1={(U1−D1)/2}+D1
なる式に従い、第1のコイル11に関連するオフセット電圧OF1を抽出する。つまり、第1のコイル11の検出データ(差信号C)の上ピークホールド値U1から下ピークのホールド値D1を引き、それを2で割り、D1を加算することにより、オフセット電圧OF1を抽出する。ステップS8では、同様に、
OF2={(U2−D2)/2}+D2
なる式に従い、第2のコイル12に関連するオフセット電圧OF2を抽出する。
図7は、マイクロコンピュータ31が実行する故障診断処理1の一例を示すものであり、上記抽出したオフセット電圧OF1,OF2に基づき故障診断を行う。検出用コイル11,12の回路系統のいずれかの箇所で異常が生じている場合、例えば、コイル内の断線、半断線(切れかかり)、あるいはショートなどが生じている場合、あるいはコイル接続端子部分での接触不良、接続外れ、接続コネクタの異常、接続ケーブルの異常などが生じている場合など、各コイル11,12の検出出力中の直流成分に異常が生じる。上述のとおり、このような各コイル11,12の検出出力中の直流成分の異常を検出し易くするために、オフセット電圧OF1,OF2が検出信号(差信号C,D)中に含まれるようになつており、これは図6のルーチンで抽出される。従って、抽出したオフセット電圧OF1,OF2に基づきこれらの異常検出を容易に行うことができる。
ステップS11では、第1の(メイン)コイル11の検出出力から抽出したオフセット電圧OF1が所定の上限値OFmaxより大きいかを判定する。ステップS12では、オフセット電圧OF1が所定の下限値OFminより小さいかを判定する。オフセット電圧OF1が所定の上限値OFmaxと下限値OFminの範囲内に収まっていれば、メインコイル11の検出出力に含まれる直流成分が異常ではないことを意味する。その場合は、ステップS11のNO,S12のNOを経てステップS13に進む。オフセット電圧OF1が所定の上限値OFmaxと下限値OFminの範囲内に収まっていない場合は、ステップS11又はS12がYESとなり、メインコイル11の検出出力に含まれる直流成分が異常であることを示している。その場合は、ステップS15に進む。ステップS13〜S16では、第2の(サブ)コイル12に関して故障を診断する。
ステップS13及びS15では、第2の(サブ)コイル12の検出出力から抽出したオフセット電圧OF2が所定の上限値OFmaxより大きいかを判定する。ステップS14及びS16では、オフセット電圧OF2が所定の下限値OFminより小さいかを判定する。オフセット電圧OF2が所定の上限値OFmaxと下限値OFminの範囲内に収まっていれば、サブコイル12の検出出力に含まれる直流成分が異常ではないことを意味する。ステップS13とS14が共にNOであれば、メインコイル11もサブコイル12も正常であることを意味する。その場合は、ステップS17で両コイル11,12が正常である旨の判定を下し、ステップS18でメインコイル11から得たトルク検出データTDD1を使用するように指示する。
一方、ステップS15とS16が共にNOであれば、メインコイル11は異常であるが、サブコイル12は正常であることを意味する。その場合は、ステップS19でメインコイル11が異常である旨の判定を下し、その旨の警報信号を出力する。そして、トルク検出データとして、代替的に、サブコイル12から得た第2のトルク検出データTDD2を使用するように指示する(ステップS20)。なお、その場合、第2のトルク検出データTDD2を逆特性に変換して、本来のトルク検出データTDD1と同様の特性に変換して利用に供するようにするとよい。
サブコイル12の検出出力から抽出したオフセット電圧OF2が所定の上限値OFmaxと下限値OFminの範囲内に収まっていない場合は、ステップS13又はS14がYESとなり、あるいは、ステップS15又はS16がYESとなり、サブコイル12の検出出力に含まれる直流成分が異常であることを示している。ステップS13又はS14がYESの場合は、ステップS21でサブコイル12が異常である旨の判定を下し、その旨の警報信号を出力する。そして、ステップS18でメインコイル11から得たトルク検出データTDD1を使用するように指示する。ステップS15又はS16がYESの場合は、ステップS22で両コイル11,12が異常である旨の判定を下し、緊急異常信号を出力する。
なお、本発明に係るトルクセンサのコイル構成を第1の(メイン)コイル11のみで構成する場合は、図7に示す故障診断処理1は、ステップS11,S12のみで構成し、第1の(メイン)コイル11の検出出力から抽出したオフセット電圧OF1に基づき故障診断を行うようにすればよい。
図8は、マイクロコンピュータ31が実行する故障診断処理2の一例を示すものであり、上記抽出したオフセット電圧OF1,OF2に基づく故障診断機能に加えて、検出出力中の位相成分に基づき故障診断を行う機能を付加している。検出用コイル11,12の回路系統のいずれかの箇所で異常が生じている場合、例えば、コイル内の断線、半断線(切れかかり)、あるいはショートなどが生じている場合、あるいは検出ターゲットである磁気応答部材3、4に何らかの異常が生じている場合など、各コイル11,12の検出出力交流電圧C,Dの電気的位相が正常時に比べて進み又は遅れが生じる。図8で負荷した位相成分に基づく故障診断処理においては、このような交流位相成分に基づく故障診断を行う。
図1において、コンパレータ36,36aにおいて、各コイル11,12の検出出力交流電圧(差信号C,Eの交流成分)とアース電圧とを比較し、検出出力交流電圧(差信号C,Eの交流成分)の正電圧領域に対応して1、負電圧領域に対応して0の矩形波信号E,Fを出力する。この矩形波信号E,Fの立ち上がりエッジ又は立ち下がりエッジのタイミングは、各コイル11,12の検出出力交流電圧(差信号C,Eの交流成分)の電気的位相を示している。コンパレータ36,36aから出力される矩形波信号E,Fは、マイクロコンピュータ31のタイマーキャプチャー入力#1,#2に入力される。マイクロコンピュータ21では、タイマーキャプチャー入力#1,#2に入力された矩形波信号E,Fの立ち上がりエッジのタイミングをクロック信号Aの立ち上がり時からの経過時間PTにてサンプリングし、サンプリングした時間データを位相検出データとしてホールドする(図3参照)。例えば、第1のコイル11の検出出力交流電圧(差信号Cの交流成分)の位相検出データをPT1で示し、第2のコイル12の検出出力交流電圧(差信号Eの交流成分)の位相検出データをPT2で示す。
図8において、ステップS11〜S22は、図7における同一番号の処理ステップSと同じであり、直流成分に基づく故障診断を行う。交流位相成分に基づく故障診断を行うためにステップS23〜S31が追加されている。以下、交流位相成分に基づく故障診断を行うためのステップS23〜S31について説明する。
ステップS23では、第1のコイル11の検出出力交流電圧(差信号Cの交流成分)の位相検出データPT1が所定の上限値PTmaxより大きいかを判定する。ステップS24では、該位相検出データPT1が所定の下限値PTminより小さいかを判定する。該位相検出データPT1が所定の基準範囲(上限値PTmaxと下限値PTminの間の範囲)内に収まっていれば、第1のコイル11の検出出力交流電圧の電気的位相が正常であることを意味する。その場合は、ステップS23,S24が共にNOであり、ステップS25,S26の処理に進み、もう一方のコイル12の検出出力交流電圧(差信号Dの交流成分)の位相検出データPT2について同様の判定を行う。第2のコイル12の位相検出データPT2が所定の上限値PTmaxと下限値PTminの範囲内に収まっていなければ、ステップS25,S26のいずれかがYESとなり、ステップS29,S30の処理に進む。この場合、第1のコイル11の検出出力交流電圧の電気的位相は正常であるが、第2のコイル12の検出出力交流電圧の電気的位相は異常であることを示している。ステップS29,S30は、前述のステップS11,S12と同じ判定処理であり、第1のコイル11の検出出力から抽出されたオフセット電圧OF1が所定の正常値の範囲内に収まっているか否かを判定する。第1のコイル11の検出出力から抽出されたオフセット電圧OF1が所定の正常値の範囲内に収まっていれば、ステップS30がNOであり、ステップS21に行き、第2のコイル12に以上があることを示す警報信号を出力する。他方、オフセット電圧OF1が所定の正常値の範囲内に収まっていなければ、ステップS29又はS30がYESとなり、ステップS31に行き、両コイル11,12が異常である旨の判定を下し、緊急異常信号を出力する。
一方、第1のコイル11の検出出力交流電圧の電気的位相が正常値の範囲内に収まっていない場合は、ステップS23又はS24がYESとなり、ステップS27,S28の処理に進み、もう一方のコイル12の検出出力交流電圧(差信号Dの交流成分)の位相検出データPT2について同様の判定を行う。第2のコイル12の位相検出データPT2が所定の上限値PTmaxと下限値PTminの範囲内に収まっていなければ、ステップS27,S28のいずれかがYESとなり、ステップS22に進む。この場合、第1のコイル11の検出出力交流電圧の電気的位相と第2のコイル12の検出出力交流電圧の電気的位相の双方に異常があると診断されたので、ステップS22で、両コイル11,12が異常である旨の判定を下し、緊急異常信号を出力する。
第2のコイル12の位相検出データPT2が所定の上限値PTmaxと下限値PTminの範囲内に収まっている場合は、ステップS28のNOからステップS15に進む。ステップS15,S16では、前述のように、第2のコイル12のオフセット電圧OF2が所定値の範囲内に収まっているか否かを判定する。この判定結果に応じて、ステップS19でメインコイル1の異常を示す警報を出力するか、若しくは、ステップS22で両コイル11,12が異常である旨の緊急異常信号を出力する。
なお、本発明に係るトルクセンサのコイル構成を第1の(メイン)コイル11のみで構成する場合は、図8に示す故障診断処理2は、ステップS23,S24とステップS11,S12のみで構成し、第1の(メイン)コイル11の検出出力の位相成分に基づく故障診断(S23,S24)と、第1の(メイン)コイル11の検出出力から抽出したオフセット電圧OF1に基づく故障診断(S11,S12)を行うようにすればよい。

Claims (9)

  1. トーションバーを介して連結された第1及び第2の回転軸に発生するトルクを検出するトルクセンサであって、
    少なくとも1つのコイル、前記第1の回転軸に連結された第1の磁気応答部材、前記第2の回転軸に連結された第2の磁気応答部材を含み、前記第1及び第2の回転軸の相対的回転位置に応答してインピーダンス変化を該コイルに生じさせるように前記第1及び第2の磁気応答部材を構成したセンサ部と、
    所定の直流電圧でバイアスされた励磁用交流信号を前記コイルに印加するコイル駆動回路と、
    前記コイルの出力に含まれる直流電圧成分及び前記励磁用交流信号のピーク振幅値に相当する直流電圧の少なくとも一方を、故障診断用のオフセット電圧として生成するオフセット電圧生成回路と、
    前記コイルの出力に含まれる検出出力交流電圧成分と前記励磁用交流信号に基づく基準交流電圧成分との差を求め、求めた差信号を前記オフセット電圧でオフセットした出力を生じる差動増幅回路と、
    前記差動増幅回路から出力された差信号中の交流成分の振れ幅を検出することにより、前記コイルの前記インピーダンス変化に応答する検出データをトルク検出データとして取得するトルク検出部と、
    前記差動増幅回路から出力された差信号中の交流成分の振れの中心に相当する電圧を前記オフセット電圧として抽出するオフセット電圧抽出部と、
    前記抽出したオフセット電圧が所定範囲内であるとき正常と判定し、所定範囲外のとき異常と判定する故障診断部と
    を具備することを特徴とするトルクセンサ。
  2. 前記オフセット電圧生成回路は、前記コイルの出力に含まれる直流電圧成分と前記励磁用交流信号のピーク振幅値に相当する直流電圧を加算したものを前記オフセット電圧として生成する、請求項1に記載のトルクセンサ。
  3. 前記差動増幅回路から出力された差信号を波形整形するコンパレータと、
    前記コンパレータの出力に基づき前記コイルの検出出力交流電圧の位相が基準範囲より外れているか否かを判定する第2の故障診断部と
    を更に具備する、請求項1又は2に記載のトルクセンサ。
  4. 前記トルク検出部は、
    所定のクロック信号の整数倍周期で正振幅領域に対応する第1のサンプリングタイミング信号と負振幅領域に対応する第2のサンプリングタイミング信号とを生成し、
    前記差動増幅回路が出力する差信号の振幅値を前記第1及び第2のサンプリングタイミング信号でそれぞれサンプリングし、サンプリングした振幅値の差を求めることで前記トルク検出データを取得する、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のトルクセンサ。
  5. 所定の直流電圧が加算された励磁用交流信号を生成する交流信号生成回路を更に具備し、
    記コイル駆動回路、前記オフセット電圧生成回路、及び前記差動増幅回路を含む第1回路部が、前記センサ部を収納したケーシング内に収納されており、
    前記交流信号生成回路、前記トルク検出部、前記オフセット電圧抽出部を含む第2回路部が伝送線を介して前記ケーシングの側と接続され、
    前記伝送線が、1つの励磁用交流信号供給ラインと、1つの検出出力ラインと、1つのアースラインとで構成されており、
    前記交流信号生成回路で生成した前記励磁用交流信号が前記励磁用交流信号供給ラインを介して前記第1回路部の側に伝送され、該第1回路部の側で受け取った前記励磁用交流信号を前記コイル駆動回路に供給し、かつ、該励磁用交流信号に含まれる前記所定の直流電圧を取り出して該第1回路部内の各回路の直流電源として供給するように構成されており、
    前記差動増幅回路の出力が前記検出出力ラインを介して前記トルク検出部及び前記オフセット電圧抽出部の側に送られる、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のトルクセンサ。
  6. 前記第2回路部の側において、前記検出出力ラインからの信号をインターフェースするためのプルダウン抵抗が設け、該検出出力ラインの不良時の抵抗変化に基づく直流電圧成分を該プルダウン抵抗を介して発生させるように構成し、
    前記オフセット電圧抽出部は、前記オフセット電圧に前記プルダウン抵抗を介して発生させた直流電圧成分を上乗せした電圧を抽出し、
    前記故障診断部は、検出出力ラインの不良に基づく異常にも反応しうることを特徴とする請求項5に記載のトルクセンサ。
  7. 前記第2回路部は、デジタル処理装置を含み、
    前記トルク検出部、前記オフセット電圧抽出部、前記故障診断部の各機能が、該デジタル処理装置によって実行されるように構成され、
    前記デジタル処理装置は、更に、内部クロックに基づき所定の交流周波数の信号波形をデジタル的に発生するように構成され、
    前記交流信号生成回路は、前記デジタル処理装置で発生した前記交流周波数の信号波形に基づきアナログの前記励磁用交流信号を生成する、
    ことを特徴とする請求項5又は6に記載のトルクセンサ。
  8. 前記コイルに接続された温度特性補償抵抗素子を更に具備する、請求項1乃至7のいずれかに記載のトルクセンサ。
  9. 前記センサ部は、第1及び第2のコイルを含み、前記第1及び第2の回転軸の相対的回転位置に応答して互いに逆特性のインピーダンス変化を該第1及び第2のコイルに生じさせるように前記第1及び第2の磁気応答部材を構成しかつ該第1及び第2のコイルを配置してなり、
    前記第1及び第2のコイルの各々に対応して、前記温度特性補償抵抗素子と、前記コイル駆動回路と、前記オフセット電圧生成回路と、前記差動増幅回路とをそれぞれ設け、
    前記トルク検出部は、前記第1のコイルに対応する前記差動増幅回路から出力された差信号中の交流成分の振れ幅を検出することにより、前記第1のコイルの前記インピーダンス変化に応答する検出データを第1のトルク検出データとして取得し、かつ、前記第2のコイルに対応する前記差動増幅回路から出力された差信号中の交流成分の振れ幅を検出することにより、前記第2のコイルの前記インピーダンス変化に応答する検出データを第2のトルク検出データとして取得するものであり、
    前記オフセット電圧抽出部は、前記第1のコイルに対応する前記差動増幅回路から出力された差信号中の交流成分の振れの中心に相当する電圧を第1のオフセット電圧として抽出し、かつ、前記第2のコイルに対応する前記差動増幅回路から出力された差信号中の交流成分の振れの中心に相当する電圧を第2のオフセット電圧として抽出するのであり、
    前記故障診断部は、前記第1及び第2のオフセット電圧の少なくとも一方が所定範囲外のとき異常と判定するものであり、
    更に、前記第1及び第2のトルク検出データの加算値が所定範囲内であるとき正常と判定し、所定範囲外のとき異常と判定する、別の故障診断部を具備する、
    ことを特徴とする請求項に記載のトルクセンサ。
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