JP4930299B2 - 回転角検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、レゾルバ出力信号に基づいて異常判定を行うことができる回転角検出装置に関する。
従来のレゾルバの異常検出装置としては、正常時において、各レゾルバ出力信号sinθ,cosθの間にsin2θ+cos2θ=1の関係が成立することを利用し、sinθ,cosθの二乗和(sin2θ+cos2θ)が所定の閾値を下回っているときに異常が発生していると判断するというものが知られている。
また、二乗和sin2θ+cos2θと、当該二乗和をローパスフィルタリングした値(所定の時定数で平滑化された基準信号)とを比較して異常を検出することで、異常検出の精度を向上させるというものも知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許第3460587号明細書
ところで、sinθやcosθはその関数上の特徴から、その振幅の中心となる電圧が存在する。この電圧は、基準電圧(例えば5V)の分圧によって生成されるのが一般的であるが、この分圧はハードウェアのばらつきに大きく依存する。
そして、当該ばらつきの結果、sin2θ+cos2θが大きく変動することが想定される。sin2θ+cos2θは取得した値の二乗値であるため、角度を計算するsinθ・cosθと比較して、そのばらつきの影響が大きい。そのため、実際に角度計算誤差の小さい領域でも、sin2θ+cos2θの値は大きく変動する可能性があり、上記誤差を見込んで閾値を大きく設定したり、そもそもばらつきを抑えるために高精度の抵抗等、高価な部品を用いたりする必要がある。またローパスフィルタの設計においても、検出性と誤検出性とをあわせて考える必要があり、煩雑である。
そこで、本発明は、比較的簡易な構成で異常判定を行うことができる回転角検出装置を提供することを課題としている。
上記課題を解決するために、請求項1に係る回転角検出装置は、励磁信号に基づいて、出力信号として正弦波信号及び余弦波信号を出力するレゾルバを有し、前記各出力信号に基づいて回転体の回転角を検出する回転角検出装置であって、
前記励磁信号の半波長の奇数倍周期で上記各出力信号をサンプリングし、今回のサンプリングで取得した正弦波信号と前回のサンプリングで取得した正弦波信号との差分の2乗と、今回のサンプリングで取得した余弦波信号と前回のサンプリングで取得した余弦波信号との差分の2乗との和を演算する2乗和演算手段と、前記2乗和演算手段で演算した2乗和に基づいて異常を検出する異常検出手段とを備えることを特徴としている。
また、請求項2に係る回転角検出装置は、請求項1に係る発明において、前記2乗和演算手段で所定期間内に演算した2乗和の中から最大値及び最小値を選定する最大値/最小値選定手段を有し、前記異常検出手段は、前記最大値/最小値選定手段で選定した最大値と最小値との差が所定値以上であるとき、異常が発生していると判断することを特徴としている。
さらに、請求項3に係る回転角検出装置は、請求項2に係る発明において、前記回転体の回転速度を検出する速度検出手段を有し、該速度検出手段で検出した回転速度が大きいほど、前記所定値を大きく設定することを特徴としている。
また、請求項4に係る回転角検出装置は、請求項2又は3に係る発明において、前記回転体の回転加速度を検出する加速度検出手段を有し、該加速度検出手段で検出した回転加速度が大きいほど、前記所定値を大きく設定することを特徴としている。
さらにまた、請求項5に係る回転角検出装置は、請求項1〜4の何れか1つに係る発明において、前記回転体の回転速度を検出する速度検出手段を有し、該速度検出手段で検出した回転速度が所定速度以上であるとき、前記異常検出手段による異常検出を禁止する異常判定禁止手段を備えることを特徴としている。
本発明に係る回転角検出装置によれば、レゾルバ出力信号sinθ,cosθを励磁信号の半波長の奇数倍周期でサンプリングし、今回のサンプリングで取得した正弦波信号と前回のサンプリングで取得した正弦波信号との差分の2乗と、今回のサンプリングで取得した余弦波信号と前回のサンプリングで取得した余弦波信号との差分の2乗との和に基づいて異常判定を行うので、例えば、上記2乗和が変動している場合に異常であると判定することで、(cosθ,sinθ)の軌跡が円とならず、検出角度に誤差が発生する異常モードを複雑なフィルタの設定等を行うことなく、簡便に検出することができるという効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る回転角検出装置1の一実施形態を示すブロック図である。
この図1に示すように、レゾルバ100は、sinコイル及びcosコイルを有し、励磁信号(REF信号)が印加されて出力信号であるsin信号及びcos信号を発生する。これら2つの信号は、アンプ(レゾルバ信号検出回路)20,21を介して、CPU15を用いて構成される異常判定部30に入力され、アナログデジタル変換器にてデジタル変換される。
また、REF信号は、アンプ22を介してコンパレータ等で構成される同期信号出力回路23に入力され、この同期信号出力回路23では、REF信号の最大値または最小値のタイミングで同期信号を異常判定部30に対して出力する。
そして、異常判定部30では、同期信号出力回路23から出力される同期信号に基づいて、sin信号及びcos信号のサンプリングを行い、サンプリングした値をもとに後述する異常判定処理を実行し、レゾルバ信号検出回路20,21等の異常判定を行うようになっている。
一方、レゾルバ信号検出回路20,21を介して入力されるsin信号及びcos信号は、角度変換部40にも入力される。この角度変換部40では、sin信号及びcos信号の各ピーク値を検出してSIN信号及びCOS信号を求めると共に、SIN信号及びCOS信号をもとにtan-1θを求めることによりレゾルバ100で測定している回転角θを算出し、回転角θを所定の制御部に出力する。
当該制御部では、例えば、異常判定部30からレゾルバ信号検出回路20,21が正常であることを示す正常信号(FLG=0)が入力されているときには、回転角θを用いた通常制御を実行し、異常判定部30からレゾルバ信号検出回路20,21に異常が発生していることを示す異常信号(FLG=1)が入力されたときには、所定の異常発生時制御を実行するようになっている。
図2は正常モードにおけるサンプリング波形、図3は正常モードでレゾルバ出力信号が描く軌跡を示す図である。図2において、(a)は励磁信号、(b)は出力信号(sin信号及びcos信号)であり、励磁信号の周期を2λとしたとき、3λ毎にsin信号及びcos信号をサンプリングした場合について示している。
なお、ここでは、サンプリング周期を3λとしているが、サンプリング周期は、サンプリング信号の最大値と最小値とを交互に検出できる周期であればよく、励磁信号の1/2周期であるλの奇数倍、即ち(2n+1)λであればよい。ここで、nは自然数である。
上記サンプリング方法によれば、サンプリングポイントAで、基準電圧レベルより上の(sinθ,cosθ)、サンプリングポイントBで、基準電圧レベルより下の(sinθ´,cosθ´)が夫々得られる。
図3に示すように、(cosθ,sinθ)の軌跡が円であるならば、軌跡の直径と等価となるφの大きさは回転体の回転によらず一定であるはずである。したがって、このφの所定時間内における変動を監視することで、(cosθ,sinθ)の軌跡が円とならない異常モードの検出が可能となる。
ところで、sinθ、cosθ、sinθ´、cosθ´は、原点Oに対する値であり、この原点Oはハードウェアにより誤差を持つため、回転体の実角度をψとすると、例えば、sinθ、cosθは以下の式で表される。
sinθ=sinψ+Δsin,
cosθ=cosψ+Δcos ………(1)
ここで、Δsin,Δcosは夫々ハードウェアのばらつきによる誤差である。なお、sinθ´,cosθ´についても同様に誤差Δsin,Δcosを含む。このように、sin信号及びcos信号は、それぞれ所定の誤差を含む。
そこで、本実施形態では、上記φの大きさを、φ=sin2φ+cos2φにより求めるものとする。ここで、sinφはsinθの振幅,cosφはcosθの振幅であり、それぞれ次式で表される。
sinφ=(sinθ+Δsin)−(sinθ´+Δsin)
=sinθ−sinθ´,
cosφ=(cosθ+Δcos)−(cosθ´+Δcos)
=cosθ−cosθ´ ………(2)
このように、sinφ及びcosφには、誤差Δsin及びΔcosが含まない形となるため、φの大きさにも誤差Δsin及びΔcosが含まない形となる。したがって、原点Oを挟む2箇所のサンプリング値(sinθ,cosθ)及び(sinθ´,cosθ´)を用いることで、上述した原点Oの誤差をキャンセルすることができる。
図4は、異常モードでレゾルバ出力信号が描く軌跡を示す図である。
この図4に示すように、(cosθ,sinθ)の軌跡が楕円である場合、所定時間T1内におけるφ=sin2φ+cos2φが大きく変動し、その最大値と最小値との差は比較的大きくなる。なお、この図4において、φ´が所定時間T1内におけるφの最大値、φ″が所定時間T1内におけるφの最小値であるものとする。
したがって、本実施形態では、φ=sin2φ+cos2φを所定時間T1収集し、その最大値と最小値との差が所定値以上であるときに、(cosθ,sinθ)の軌跡が円ではなく、検出角度に誤差が発生する異常モードであると判断する。
図5は、異常判定部30で実行される異常判定処理手順を示すフローチャートである。この異常判定処理は、所定時間毎に実行され、先ず、ステップS1では、sin信号及びcos信号のサンプリングが行われる。
次に、ステップS2に移行して、前記ステップS1でサンプリングされた値をメモリに格納し、ステップS3に移行する。
ステップS3では、前記ステップS2で格納したsin信号及びcos信号のサンプリング値のうち、今回値sinθ´,cosθ´及び前回値sinθ,cosθに基づいて、φの大きさを、次式をもとに算出する。
φ=(sinθ−sinθ´)2+(cosθ−cosθ´)2 ………(3)
次に、ステップS4に移行して、前記ステップS3で算出した値φをメモリに格納し、ステップS5に移行する。
ステップS5では、sin信号及びcos信号のサンプリングを開始してから所定時間T1(例えば、1sec程度)が経過したか否かを判定し、所定時間T1が経過していないときには、サンプリングを継続するものと判断して前記ステップS1に移行し、所定時間T1が経過したときにはステップS6に移行する。
図6は、ハードウェアの温度特性による(cosθ,sinθ)の軌跡の変動を示す図である。この図6に示すように、温度が高くなるほど円の大きさ(φ)が大きくなる特性がある。したがって、上記所定時間T1は、温度特性によるφの変動が無視できる程度に短い時間に設定するものとし、ここでは1sec程度に設定している。
ステップS6では、前記ステップS4で格納した値φのうち、最大値φmax及び最小値φminを選定し、これらの差分Δφ(=φmax−φmin)を算出してからステップS7に移行する。
ステップS7では、回転体の回転数Nに基づいて閾値φTHを設定する。ここでは、回転数Nが高いほど閾値φTHを大きく設定するものとする。
次にステップS8に移行して、前記ステップS6で算出した差分Δφが、前記ステップS7で設定した閾値φTH以上であるか否かを判定し、Δφ≧φTHであるときには(cosθ,sinθ)の軌跡が楕円であると判断してステップS9に移行し、異常信号(FLG=1)を出力してから異常判定処理を終了する。
一方、前記ステップS8でΔφ<φTHであると判定したときには、ステップS10に移行して、正常信号(FLG=0)を出力してから異常判定処理を終了する。
図5の処理において、ステップS1〜S5が2乗和演算手段に対応し、ステップS6が最大値/最小値選定手段に対応し、ステップS8及びS9が異常検出手段に対応している。
次に、本実施形態の動作及び効果について説明する。
今、レゾルバ信号検出回路20,21が正常に作動している状態であるものとする。この状態でレゾルバ100にREF信号が印加されると、それに応じたsin信号及びcos信号が出力され、これらが異常判定部30に入力される。このとき、(cosθ,sinθ)の軌跡は、前述した図3に示すように円となる。
異常判定部30では、図5に示す異常判定処理が実行され、励磁信号REFの半波長の奇数倍周期でsin信号及びcos信号のサンプリングが行われる。そして、各サンプリングポイントで取得したサンプリング値に基づいて、前記(3)式をもとにφが算出される。この算出処理を所定時間T1継続すると、図5のステップS5からステップS6に移行し、所定時間T1内に算出されたφの中から最大値φmax及び最小値φminを選定すると共に、これらの差分Δφを算出する。そして、ステップS8で、最大値φmaxと最小値φminとの差ΔφがステップS7で設定される閾値φTH以上であるかを判定する。
ここで、上述したようにsin信号及びcos信号の軌跡は円であり、各サンプリングポイントで求められるφは一定であるため、差分値Δφが閾値φTH以上となることはなく、その結果、ステップS9で正常信号(FLG=0)が出力される。
一方、(cosθ,sinθ)の軌跡が、図4に示すような楕円となる異常モードであるものとすると、所定時間T1内に算出されるφが大きく変動する。そのため、最大値φmaxと最小値φminとの差Δφが閾値φTH以上となって、ステップS8からステップS10に移行し、異常信号(FLG=1)が出力される。
このように、所定時間T1内におけるφの最大値φmaxと最小値φminとの差Δφが閾値φTH以上であるか否かを判定し、Δφ≧φTHであるときには所定時間T1内にφが比較的大きく変動しているものとして、(cosθ,sinθ)の軌跡が楕円となる異常モードを確実に検出することができる。
レゾルバを用いた回転角の検出において、sin2θ+cos2θ=1であることを利用して異常検出することは、三角関数の原理でありよく知られている技術である。また、(cosθ,sinθ)の軌跡が楕円を描く異常モードにおいて、sin2θ+cos2θの値とsin2θ+cos2θをローパスフィルタ処理して得られた値とを比較することによって、異常を検出するものも知られている。
しかしながら、sinθやcosθはその関数上の特徴から、その振幅の中心となる電圧が存在する。この電圧は、基準電圧(例えば5V)の分圧によって生成されるのが一般的であるが、この分圧はハードウェアのばらつきに大きく依存する。
そして、当該ばらつきの結果、sinθ,cosθの二乗和が大きく変動することが想定される。sin2θ+cos2θは取得した値の二乗値であるため、角度を計算するsinθ・cosθと比較して、そのばらつきの影響が大きい。そのため、実際に角度計算誤差の小さい領域でも、sin2θ+cos2θの値は大きく変動する可能性があり、閾値の設定には、上記誤差を見込んで大きく設定するか、そもそもばらつきを抑えるために高精度の抵抗等、高価な部品を用いる必要があるばかりでなく、ローパスフィルタの設計も検出性と誤検出性とをあわせて考える必要があり、煩雑である。
これに対して、本実施形態では、励磁信号REFの半波長の奇数倍周期でsin信号及びcos信号をサンプリングし、原点を挟む2箇所のサンプリング値から求められるφ=sin2φ+cos2φを用いることで、上記誤差をキャンセルしている。したがって、従来のように誤差を考慮して閾値を設定したり、複雑なフィルタ設計を行ったりする必要がなくなり、簡便な演算にて異常検出を行うことができる。
ところで、回転体が高速で回転している場合、所定時間T1内におけるsinθ及びcosθの基準電圧に対する振幅が大きく変動する。
図7は、高速回転時におけるサンプリング波形である。
回転体の回転数が低い場合には、図2に示すように、所定時間T1内で振幅の変動はほとんどないが、回転体の回転数が高い場合には、sin信号(又はcos信号)のピーク値をプロットしたSIN信号(又はCOS信号)の周期が短くなることから、図7に示すように、所定時間T1内で振幅の変動が大きく、サンプリングポイントAでの振幅とサンプリングポイントXでの振幅とは大きく異なることになる。また、この振幅の変化量は回転数が高くなるほど大きくなる。
したがって、図7に示す高速回転時に、各サンプリングポイントにて上記(3)式をもとにφの大きさを求めると、その大きさは所定時間T1内で大きく変動することになり、最大値φmaxと最小値φminとの差Δφが大きくなる。その結果、レゾルバ信号検出回路20,21が正常であるにもかかわらず、異常が発生していると誤判定され易くなる。
この対策として、回転体の高回転時における振幅の変動を考慮し、異常判定条件としての閾値φTHを予め大きく設定することが考えられるが、この場合、異常検出範囲が狭くなってしまう。また、回転体の最大回転数を規定することは困難であり、根本的な解決にはならない。
そこで、本実施形態では、回転体の回転数Nに基づいて閾値φTHを設定する。
すなわち、レゾルバ信号検出回路20,21に異常が発生していない状態で、回転体が高速で回転しているものとすると、図5の異常判定処理では、ステップS7で閾値φTHが回転数Nに応じて比較的大きい値に設定される。
上述したように、回転体が高速回転している場合には、ステップS3で上記(3)式をもとに算出されるφの大きさが一定値とならず、最大値φmaxと最小値φminとの差Δφが比較的大きい値となるが、ステップS7で閾値φTHが大きい値に設定されることで、差分値Δφが閾値φTH以上となることがなく、ステップS8ではΔφ<φTHであると判定されて、レゾルバ信号検出回路20,21が正常であると判定される。
したがって、回転体が高速回転しており、φの大きさが一定値にならなくても、レゾルバ信号検出回路20,21に異常が発生していると誤判定されることを防止することができる。
このように、上記実施形態では、レゾルバ出力信号(sinθ,cosθ)を励磁信号の半波長の奇数倍周期でサンプリングし、今回のサンプリングで取得した正弦波信号と前回のサンプリングで取得した正弦波信号との差分の2乗と、今回のサンプリングで取得した余弦波信号と前回のサンプリングで取得した余弦波信号との差分の2乗との和(φ)に基づいて異常判定を行う。したがって、(cosθ,sinθ)の軌跡における原点Oを挟む2箇所のサンプリング値の差を用いるので、ハードウェアのばらつきによる原点Oの誤差をキャンセルすることができ、当該誤差を考慮した閾値の設定や複雑なフィルタの設定等を行うことなく、異常検出を行うことができる。
また、上記2乗和の所定期間における最大値及び最小値を求め、これらの差が所定の閾値以上であるときに異常であると判定するので、(cosθ,sinθ)の軌跡が円とならず、検出角度に誤差が発生する異常モードを簡便に検出することができる。
さらに、回転体の回転数が高いほど異常判定を行うための閾値を大きく設定するので、回転数が高く(cosθ,sinθ)の軌跡が楕円となった場合であっても、φの最大値と最小値との差が上記閾値を上回らないようにすることができ、回転角検出装置が正常であるにもかかわらず正弦波信号及び余弦波信号の振幅が大きく変動することに起因する誤判定を防止することができ、適正に異常判定を行うことができる。
なお、上記実施形態においては、回転体の回転数Nが、高速回転していると判定することができる程度の所定回転数を超えて、(cosθ,sinθ)の軌跡が楕円となっても問題ない領域となったとき、異常判定処理の実施を禁止する異常判定禁止手段を設けるようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、回転体の回転加速度(回転数の変化量)に応じて、閾値φTHを変更するようにしてもよい。図8に示すように、回転体の回転速度に応じてφの大きさは変化する。したがって、回転数変化量の絶対値が大きいほどφの大きさの変動は大きいため、回転数変化量の絶対値が大きいほど閾値φTHを大きく設定するようにする。これにより、所定時間T1内に回転体の回転速度が変化した場合であっても、適正に異常判定を行うことができる。
本発明の実施形態における回転角検出装置の構成を示すブロック図である。 正常モードにおけるサンプリング波形である。 正常モードでレゾルバ出力信号が描く軌跡を示す図である。 異常モードでレゾルバ出力信号が描く軌跡を示す図である。 異常判定部で実行される異常判定処理手順を示すフローチャートである。 ハードウェアの温度特性によるφの変動を示す図である。 高速回転時におけるサンプリング波形である。 回転体の回転速度とφの大きさとの関係を示す図である。
符号の説明
1…回転角検出装置、20,21…レゾルバ信号検出回路、22…アンプ、23…同期信号出力回路、30…異常判定部、40…角度変換部、100…レゾルバ

Claims (5)

  1. 励磁信号に基づいて、出力信号として正弦波信号及び余弦波信号を出力するレゾルバを有し、前記各出力信号に基づいて回転体の回転角を検出する回転角検出装置であって、
    前記励磁信号の半波長の奇数倍周期で上記各出力信号をサンプリングし、今回のサンプリングで取得した正弦波信号と前回のサンプリングで取得した正弦波信号との差分の2乗と、今回のサンプリングで取得した余弦波信号と前回のサンプリングで取得した余弦波信号との差分の2乗との和を演算する2乗和演算手段と、前記2乗和演算手段で演算した2乗和に基づいて異常を検出する異常検出手段とを備えることを特徴とする回転角検出装置。
  2. 前記2乗和演算手段で所定期間内に演算した2乗和の中から最大値及び最小値を選定する最大値/最小値選定手段を有し、前記異常検出手段は、前記最大値/最小値選定手段で選定した最大値と最小値との差が所定値以上であるとき、異常が発生していると判断することを特徴とする請求項1に記載の回転角検出装置。
  3. 前記回転体の回転速度を検出する速度検出手段を有し、該速度検出手段で検出した回転速度が大きいほど、前記所定値を大きく設定することを特徴とする請求項2に記載の回転角検出装置。
  4. 前記回転体の回転加速度を検出する加速度検出手段を有し、該加速度検出手段で検出した回転加速度が大きいほど、前記所定値を大きく設定することを特徴とする請求項2又は3に記載の回転角検出装置。
  5. 前記回転体の回転速度を検出する速度検出手段を有し、該速度検出手段で検出した回転速度が所定速度以上であるとき、前記異常検出手段による異常検出を禁止する異常判定禁止手段を備えることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の回転角検出装置。
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