JP5397392B2 - 扁平多葉断面ポリアミド繊維 - Google Patents
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Description
(1)単糸繊度が2.5dtex以下であり、単繊維の断面形状が八葉の扁平多葉形であり、該扁平多葉形の凸部頂点のうち任意の2点を結ぶ最長の線分Aの長さをa、該線分Aに平行な線分とそれに対し直角な線分Bをその辺に含む外接四角形(隣合う辺で構成される角の角度は90°)の線分B長さをb、該扁平多葉形のなす凹凸のうち最も大きな凹凸で、隣り合う凸部の頂点間を結ぶ線分Cの長さをc、該凸部に挟まれた凹部の底点から凸部の頂点間を結ぶ線分Cに下ろした垂線Dの長さをdとするとき、下記式を満足するようにした、単糸繊度バラツキ(CV%)が10%以下である異形断面ポリアミド繊維、
扁平度(a/b)=1.5〜2.2
異形度(c/d)=1.0〜8.0
(2)速乾高吸水性を有しタフネスが30以上であることを特徴とする上記(1)記載の異形断面ポリアミド繊維、
(3)相対粘度が3.0以上のポリアミドを用いて溶融紡糸することを特徴とする、上記(1)または(2)記載の異形断面ポリアミド繊維
(4)相対粘度が3.0以上のポリアミドを複数のスリットからなる吐出孔から吐出線速度2.1m/min以上で吐出させ、異形断面口金を用いて溶融紡糸することを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれか記載の異形断面ポリアミド繊維の製造方法
である。
扁平度(a/b)=1.5〜2.2
異形度(c/d)=1.0〜8.0
試料を秤量した後、濃硫酸(98.0%)に溶解する。その0.5重量%溶液をオストワルド粘度計にて25℃で測定する。
繊維の断面写真(倍率:400倍)から、全単糸について下記方法に従い扁平度および異形度を算出し、その平均値を糸条の扁平度および異形度とした。該扁平多葉形の凸部頂点のうち任意の2点を結ぶ最長の線分A、該線分Aに平行な線分とそれに対し直角な線分Bをその辺に含む外接四角形(隣合う辺で構成される角の角度は90°)の線分B、該扁平多葉形のなす最も大きな凹凸において隣り合う凸部の頂点間を結ぶ線分C、該凸部に挟まれた凹部の底点から凸部の頂点間を結ぶ線分Cに下ろした垂線D、それぞれの長さを測定し、次式より算出した。
扁平度(a/b)=1.5〜2.2
異形度(c/d)=1.0〜8.0。
繊維の断面写真(倍率:400倍)から、該扁平多葉形の凸部頂点のうち任意の2点を結ぶ最長の線分Aの長さaを全単糸について測定し、そのCV%を下式により算出し評価した。
CV%=(標準偏差)/(平均値)×100
標準偏差=(1/n(Σa2−(Σa)2/n))1/2
平均値=1/n(Σa)
nは単糸数
強度、伸度は、JIS L1013−1999 4.20 引張強さ及び伸び率に準じて測定を行った。試験条件としては、試験機の種類としては定速緊張形、つかみ間隔50cmにて行った。
タフネス={強度(cN/dtex)}×{伸度(%)}1/2。
吐出線速度は、下記式にて求めた。
吐出線速度(m/min)={吐出量(g/min)}÷{単孔断面積(mm2)×口金ホール数(個)×ポリマー密度(g/cm3)}
ポリマー密度:0.98(g/cm3)。
筒編み地(42threads/25.4mm)を作製し、大きさ25mm×200mmの試験片を切取り、試験片の下端が水平に20mmの深さまで水に浸漬するように調整し、10分間経過後の吸水高さ(mm)を測定した。各々測定回数5回の平均値をもって吸水性(mm)とした。
筒編み地(42threads/25.4mm)から100mm×100mmの試験片を切取り、その大きさを固定させる。20℃×65%RH下の雰囲気で、試験片に0.1gの水を滴下し、0分後、20分後の質量を測定し、下式にて水分の残存率(%)を求め、その値(%)をもって速乾性とした。値が小さいほど水分の残存がなく、乾いていることを示す。各々測定回数5回の平均値をもって速乾性(%)とした。
残留水分率(%)=20分後の水分量(g)/滴下直後の水分量(g)×100。
作製した筒編地(42threads/25.4mm)を熟練技術者(5人)の触感により官能評価を以下の基準で実施した。すなわち、官能評価において、膨らみ感がありふんわりとした柔らかさを十分感じられるものを「非常に優れる」とし、膨らみ感が無く固さやヘタリの感じられるものを「劣る」として、5:非常に優れる、4:優れる、3:どちらでもない、2:やや劣る、1:劣るの5段階の基準で風合い評価を行った。各技術者の評価した点数の平均値をとり、平均値が4〜5を◎、3〜4を○、2〜3を△、1〜2を×とした。
作製した筒編地(42threads/25.4mm)を型板に入れて蛍光灯の光の下で、熟練技術者5名による目視により以下の基準で行った。すわなち、きめ細やかでやわらかく自然な光沢が感じ取れるものを「非常に優れる」とし、光沢感はあるがギラギラして人工的な光沢を感じるものを「やや劣る」、光沢感が感じ取れないものを「劣る」として、5:非常に優れる、4:優れる、3:どちらでもない、2:やや劣る、1:劣る、の5段階の基準で風合い評価を行った。各技術者の評価した点数の平均値をとり、平均値が4〜5を◎、3〜4を○、2〜3を△、1〜2を×とした。
1m/周の検尺器に繊維をセットし、100回転させて、100ターンのループ状かせを作成する。試料を25℃RH55%の環境下、無荷重の状態で24時間放置して調湿した。その後同環境下にて、ループ状かせの重量を測定して得られた値を100倍することにより繊維の繊度を算出した。
相対粘度3.3のナイロン6を使用し、紡糸温度275℃で図2に示す口金吐出孔を34個有する紡糸口金から溶融吐出させた(吐出量:11.49g/min、単孔断面積:0.1277mm2、吐出線速度:2.6m/min)。溶融吐出させた後、冷却し、給油、交絡した後に2800m/minのゴデローラーで引き取り、続いて1.4倍に延伸した後に155℃で熱固定し、巻取速度3500m/minで33detx34filのナイロン扁平八葉断面繊維を得た。
実施例1と同様の紡糸条件において、口金吐出孔を26個有する紡糸口金から溶融吐出させ(吐出量:11.49g/min、単孔断面積:0.1989mm2、吐出線速度:2.3m/min)、33detx26filのナイロン扁平八葉断面繊維を得た。また、同様に得られたポリアミド繊維の断面写真から各値を算出した。
実施例1と同様の紡糸条件において、口金吐出孔を24個有する紡糸口金から溶融吐出させ(吐出量:14.97g/min、単孔断面積:0.1989mm2、吐出線速度:3.1m/min)、44detx24filのナイロン扁平八葉断面繊維を得た。また、同様に得られたポリアミド繊維の断面写真から各値を算出した。
相対粘度3.8のナイロン6を使用し、紡糸温度280℃において、口金吐出孔を24個有する紡糸口金から溶融吐出させ(吐出量:14.97g/min、単孔断面積:0.1989mm2、吐出線速度:3.1m/min)、44detx24filのナイロン扁平八葉断面繊維を得た。また、同様に得られたポリアミド繊維の断面写真から各値を算出した。
実施例1と同様の紡糸を行い、単孔断面積の異なる紡糸口金(単孔断面積:0.1989mm2)を使用し、吐出量を変更し(吐出量:19.85g/min、吐出線速度:2.9m/min)57dtex34filのナイロン扁平八葉断面繊維を得た。また、同様に得られたポリアミド繊維の断面写真から各値を算出した。
相対粘度2.8のナイロン6を使用した以外は実施例2と同様に紡糸を行い、つづいて得られたポリアミド繊維を実施例1と同様に評価した。
相対粘度2.8のナイロン6を使用し円形の口金吐出孔を24個有する紡糸口金から溶融吐出させた(吐出量:14.97g/min、単孔断面積:0.049mm2、吐出線速度:12.7m/min)以外は実施例3と同様に紡糸を行い、つづいて得られたポリアミド繊維を実施例1と同様に評価した。
相対粘度3.3のナイロン6を使用しY形の口金吐出孔を24個有する紡糸口金から溶融吐出させた(吐出量:14.97g/min、単孔断面積:0.2273mm2、吐出線速度:2.7m/min)以外は実施例3と同様に紡糸を行い、つづいて得られたポリアミド繊維を実施例1と同様に評価した。
極限粘度(IV)0.66(極限粘度はo−クロロフェノール中で25℃で測定)のポリエチレンテレフタレートを使用し、図2に示す口金吐出孔を36個有する紡糸口金を用いて溶融紡糸し(吐出量:14.67g/min、単孔断面積:0.1989mm2、吐出線速度:2.0m/min)、紡糸速度2620m/minで引き取った後、1.72倍で延伸して得られた繊維を実施例1と同様に評価した。
図2に示す吐出孔形状を有し、吐出量:11.49g/min、単孔断面積が0.1989 mm2の口金を使用し、吐出線速度を1.7m/minとした以外は実施例1と同様に紡糸を行い、つづいて得られたポリアミド繊維を実施例1と同様に評価した。
総繊度を24dtexとし、吐出量:8.68g/min、吐出線速度を2.0m/minとした以外は実施例1と同様に紡糸を行い、つづいて得られたポリアミド繊維を実施例1と同様に評価した。
総繊度を23dtexとし、吐出量:8.27g/min、吐出線速度を1.6m/minとした以外は実施例2と同様に紡糸を行い、つづいて得られたポリアミド繊維を実施例1と同様に評価した。
Claims (5)
- 単糸繊度が2.5dtex以下であり、単繊維の断面形状が八葉の扁平多葉形であり、該扁平多葉形の凸部頂点のうち任意の2点を結ぶ最長の線分Aの長さをa、該線分Aに平行な線分とそれに対し直角な線分Bをその辺に含む外接四角形(隣合う辺で構成される角の角度は90°)の線分B長さをb、該扁平多葉形のなす最も大きな凹凸において隣り合う凸部の頂点間を結ぶ線分Cの長さをc、該凸部に挟まれた凹部の底点から凸部の頂点間を結ぶ線分Cに下ろした垂線Dの長さをdとするとき、下記式を満足するようにした、単糸断面バラツキ(CV%)が10%以下である異形断面ポリアミド繊維。
扁平度(a/b)=1.5〜2.2
異形度(c/d)=1.0〜8.0 - 前記の異形断面繊維は、速乾高吸水性を有しタフネスが30以上であることを特徴とする請求項1記載の異形断面ポリアミド繊維。
- 前記の異形断面繊維は、相対粘度が3.0以上のポリアミドを用いて溶融紡糸してなることを特徴とする請求項1または2記載の異形断面ポリアミド繊維。
- 相対粘度が3.0以上のポリアミドを複数のスリットからなる吐出孔から吐出線速度2.1m/min以上で吐出させ、異形断面口金を用いて溶融紡糸することを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の異形断面ポリアミド繊維製造方法。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の異形断面ポリアミド繊維を少なくとも一部に用いていることを特徴とする織編物。
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