次に、本発明を実施するための形態について図面と共に説明する。
(第1の実施の形態)
図1から図11を参照し、本発明の第1の実施の形態に係るロール紙給紙装置及びインクジェット方式のプリンタを説明する。
なお、本実施の形態に係るインクジェット方式のプリンタは、本発明における画像形成装置に相当する。
始めに、図1を参照し、インクジェット方式のプリンタの全体構成を説明する。図1は、本実施の形態に係るインクジェット方式のプリンタの全体構成を模式的に示す概略構成図である。
図1に示すように、本実施の形態に係るインクジェット方式のプリンタ30は、ロール紙給紙部5、5a、5bと、画像形成部23とを備える。ロール紙給紙部5、5a、5bは、本発明におけるロール紙給紙装置に相当する。すなわち、本実施の形態に係るインクジェット方式のプリンタ30は、ロール紙給紙装置を3台備えている。
図1に示すように、画像形成部23は、用紙テンション付加手段10と、レジストローラ13と、レジスト加圧ローラ14と、ヘッド15と、キャリッジ16と、主走査ステー17と、チャンバー18と、吸引ファン19と、カッター20と、反転排紙用紙ガイド21と、排紙トレー22とを有する。用紙テンション付加手段10は、内周側の揺動可能なスプリング11と、駆動モータ12とを有する。
次に、図1から図3を参照し、本実施の形態に係るインクジェット方式のプリンタのロール紙給紙部(ロール紙給紙装置)の概略構成について説明する。
図2及び図3は、本実施の形態に係るインクジェット方式のプリンタにおけるロール紙給紙部(ロール紙給紙装置)を、ロール紙の回転軸の方向から視た図である。図2は、フランジ受け台に2インチの内径を有するロール紙に対応する2インチ用の第1のフランジが載置されている状態を示す。図3は、フランジ受け台に3インチの内径を有するロール紙に対応する3インチ用の第2のフランジが載置されている状態を示す。
なお、本実施の形態に係るフランジ受け台は、本発明におけるフランジ受け部に相当する。
図1及び図2(又は図3)に示すように、本発明のロール紙給紙装置に相当するロール紙給紙部5は、フランジ部材1a(又は1b)と、ロール紙2a(又は2b)と、フランジ受け台3と、巻き戻しローラ4と、給紙ローラ6と、駆動装置7とを備えている。
フランジ部材1a(又は1b)は円盤状に形成され、フランジ部材1a(又は1b)の外径はロール紙2a(又は2b)の最大外径よりも小さくなっている。フランジ部材1a(又は1b)は、ロール紙2a(又は2b)の紙管(巻き芯)の軸方向に沿って両端にそれぞれ同軸上に固定されている。
ロール紙2は、紙管(巻き芯)の外周に長尺用紙が巻かれている。ロール紙には紙管(巻き芯)の径が異なる複数のサイズを有するものがあり、本実施形態に係るインクジェット方式のプリンタ30では、ロール紙の紙管(巻き芯)として、一般的なサイズである2インチ又は3インチの内径を有するもの(以下、「2インチ及び3インチの2種類のロール紙」といい、それぞれを「2インチのロール紙」、「3インチのロール紙」という。)が使用可能である。また、ロール紙2のそれぞれは、紙管が2インチ又は3インチの内径を有するものに対応する。
また、以下、本実施の形態及び第2の実施の形態では、2インチのロール紙及び3インチのロール紙は、それぞれ本発明における第1のロール紙及び第2のロール紙に相当する。また、以下、本実施の形態及び第2の実施の形態では、一例として、第1のフランジ部材1aを2インチ用のフランジ部材であるとし、第2のフランジ部材1bを3インチ用のフランジ部材であるとする。
フランジ受け台3は、中継コロ25を1つ備えている。またフランジ受け台3は、支持コロを2つ備えている。2つの支持コロを、第1の支持コロ27及び第2の支持コロ28とする。図2(又は図3)に示すように、フランジ受け台3には、フランジ部材1a(又は1b)が載置されている。フランジ受け台3は、異なる内径を有するそれぞれのロール紙(2インチのロール紙及び3インチのロール紙)の端部に対応して取り付けられた互いに異なる外径を有するフランジ部材1a(又は1b)の外周面を回転自在に支持している。また、フランジ受け台3において、異なる内径を有するそれぞれのロール紙(2インチのロール紙及び3インチのロール紙)が交換可能である。
中継コロ25は、フランジ受け台3の一端(給紙ローラ6側)でフランジ部材1a(又は1b)の当接部の外周面に当接して支持するとともに、巻戻しローラ4とも当接(又は接触若しくは係合)している。中継コロ25は、2インチ及び3インチの2種類のロール紙に共通して設けられており、フランジ部材1a(又は1b)のいずれにも当接し、2インチ及び3インチの2種類のロール紙のいずれをも回転可能に支持する。
第1の支持コロ27、第2の支持コロ28は、フランジ受け台3の他端でフランジ部材1a(又は1b)の当接部の外周面に当接して支持する。第1の支持コロ27、第2の支持コロ28は、紙管の内径が2インチ及び3インチの2種類のロール紙のそれぞれに対応して設けられており、対応するロール紙に取り付けられているフランジ部材に当接してロール紙を回転可能に支持する。本実施の形態では、一例として、第1の支持コロ27が2インチのロール紙に対応し、第2の支持コロ28が3インチのロール紙に対応している。
巻戻しローラ4は、図4から図6を用いて後述するように、ロール紙2の両端に位置している2つのフランジ受け台3の中継コロ25と接触するように長尺に形成される。巻戻しローラ4は、駆動装置7に駆動され、ロール紙2a(又は2b)に用紙を巻戻す。具体的には、巻戻しローラ4−中継コロ25−フランジ部材1a(又は1b)への摩擦接触によって、駆動装置7からの駆動力が巻戻しローラ4に伝達され、フランジ部材1a(又は1b)を逆回転させる。すなわち、中継コロ25は、巻戻しローラ4からの駆動力をフランジ部材1に中継伝達するものであり、本発明における共通支持コロに相当する。
巻戻しローラ4には、クラッチ機構として、図示しないワンウェイクラッチが接続されている。すなわち、巻き戻しローラ4はワンウェイクラッチを備えている。ワンウェイクラッチは、駆動装置7からの駆動力を、巻き戻し回転の際には伝達し、順送り回転の際には遮断する。
給紙ローラ6は、1組のローラ対から構成され、駆動装置7からの駆動によってロール紙2からの用紙をローラ対の間を通して順送り方向に搬送するように回転し、ロール紙2から用紙を用紙テンション付加手段10へ搬送する。
駆動装置7は、例えばモータ等で構成され、ロール紙2からの用紙を順方向へ搬送するための駆動力、又はロール紙2に用紙を巻き戻すための駆動力を、給紙ローラ6や巻戻しローラ4に与える。
ロールトレイ上8には、フランジ部材、ロール紙、フランジ受け台、巻き戻しローラ、給紙ローラから構成されるロール紙給紙部5aがもう1組設けられている。更に、ロールトレイ下9は、ロールトレイ上8の下方に設置され、上述した構成のロール紙給紙部5bがもう1組設けられている。すなわち、本実施の形態に係るインクジェット方式のプリンタ30は、ロール紙給紙部5、5a、5bを3台備えている。
次に、図1から図3を参照し、インクジェット方式のプリンタにおけるロール紙の給紙及び画像形成の動作について説明する。
始めに、ロール紙給紙装置5から画像形成部23に向けてロール紙から用紙を順送り方向に給紙する順送り動作について説明する。
ロール紙給紙装置5から画像形成部23に向けてロール紙2を順送り方向に給紙する際、駆動装置7が正回転して、図1から図3において、給紙ローラ6を反時計回りに回転させ、ロール紙2から用紙を送り出す。ロール紙2から用紙を送り出す際、ロール紙2に取り付けられたフランジ部材1a(又は1b)が反時計回りの方向に回転するのに伴い、中継コロ25は時計回りの方向に回転する。また、ロール紙2から用紙を送り出す際、駆動装置7の用紙を順方向へ搬送するための回転駆動力は、図示しないワンウェイクラッチにより巻戻しローラ4へ伝達されない。従って、巻戻しローラ4は駆動装置7に回転駆動されることはなく、ロール紙2から中継コロ25を介して中継伝達された駆動力により、反時計周りの方向に回転する。中継コロ25と巻戻しローラ4の間、更には中継コロ25とフランジ部材1a(又は1b)の間には若干滑りが生じる。一方、給紙ローラ6とロール紙2との間には用紙の弛みは生じない。
一方、ロール紙2から給紙される用紙に画像を形成する画像形成は、ロール紙2a(又は2b)の給紙方向に垂直な方向に所定の時間内に行われる必要がある。従って、所定の時間毎に搬送と停止を繰り返す間欠搬送を行う。間欠搬送を行ってロール紙2から用紙を送り出す場合、停止時に給紙ローラ6とフランジ部材1a(又は1b)との間でロール紙2が弛むことがないように、給紙ローラ6の回転が停止するのと略同時か又は給紙ローラ6の回転が停止するよりも早くフランジ部材1a(又は1b)の回転を停止させる必要がある。
そこで、ロール紙2から用紙を送り出す時は、巻戻しローラ4を固定してフランジ部材1a(又は1b)にブレーキ力をかけながら行う。フランジ部材1a(又は1b)にブレーキをかける一つの方法としては、例えばワンウェイクラッチによってフランジ部材にブレーキをかけた状態にし、ブレーキがかけられた状態でロール紙2から用紙を送り出すことができる。
このようにして給紙ローラ6から搬送された用紙は、用紙搬送路中に形成された用紙テンション付加手段10へと搬送される。用紙テンション付加手段10は、基本的に内周側の揺動可能な搬送ガイド10aとスプリング11とから構成されており、繰り出される用紙のテンションに対するバッファ機能も果たしている。
用紙テンション付加手段10の更に下流側のレジストローラ13とレジスト加圧ローラ14の間に搬送された用紙は、チャンバー18上のプラテン板上に搬送される。チャンバー18の下に配置された吸気ファン19によってチャンバー内に負圧が形成され、プラテン板に設けられた複数の穴によって、用紙はプラテン板上に吸い付けられ、用紙の平面度が維持される。
プラテン板の上には、インクを吐出するためのヘッド15を搭載したキャリッジ16が配置されており、キャリッジ16は主走査ステー17に沿って用紙の幅方向に往復し、インクをプラテン板上の用紙に向かって吐出し、用紙に画像を形成する。用紙はヘッド15の幅に対応してキャリッジ16が移動するたびにレジストローラ13より所定の長さ分が送り出される(間欠搬送)。また、画像形成が終わると、カッター20において、所定の長さにカットされ、反転排紙用紙ガイド21に沿って搬送され、排紙トレー22に排出される。
次に、順送り方向と反対方向に用紙をロール紙に巻き戻す巻戻し動作について説明する。
画像形成部23からロール紙給紙装置5のロール紙2a(又は2b)に向けて用紙を巻き戻す際、駆動装置7が逆回転し、給紙ローラ6を時計回りに回転させる。用紙を巻戻す際には、図示しないワンウェイクラッチが駆動力を巻戻しローラ4に伝えるので、巻戻しローラ4は時計回りの方向に回転し、巻戻しローラ4に当接する中継コロ25は反時計回りの方向に回転し、中継コロ25に当接するフランジ部材1a(又は1b)は時計回りの方向に回転する。それに伴って、ロール紙2a(又は2b)も時計回りの方向に回転し、ロール紙2a(又は2b)から繰り出されていた用紙の先端をカッター20から所定の待機場所まで戻す。
待機位置には2箇所がある。1箇所は、通常待機される位置であり、レジストローラ13とレジスト加圧ローラ14とで挟持される位置である。一方、もう1箇所は、引続いての画像形成が紙管の異なる別のサイズの用紙に行われる場合における待機場所であり、各ロール紙からの用紙合流部よりも上流側の位置である。ロール紙2の用紙の先端が所定の待機位置まで戻っているか否かは周知のセンサによって認識される。巻戻しに際し、給紙ローラ6、巻戻しローラ4は等速で回転するものの、巻戻しローラ4の回転によって中継コロ25、フランジ部材1a(又は1b)を介して回転させられるロール紙2は継続的に(使用につれて)径が細くなるため、次第に用紙巻取り量(巻取り長さ)が減少する。
ロール紙2a(又は2b)はその外径が小さいほど一回転当りの巻取り量が少なくなる。また、各回転体の相対サイズは、ロール紙2の残量が僅かであっても巻戻しの際に給紙ローラ6、巻戻しローラ4、中継コロ25、フランジ部材1の回転によって用紙の弛みが発生しないように設定されている。従って、ロール紙2a(又は2b)の残量が多く外径が大きい間は、巻戻しローラ4の回転によって、給紙ローラ6の回転量に対応する用紙の巻戻し量よりも長く用紙が巻き戻され、給紙ローラ6で用紙が摺擦しながら巻き戻される。
次に、図2から図6を参照し、本実施の形態に係るインクジェット方式のプリンタにおけるロール紙給紙部のフランジ受け台の詳細な構成について説明する。
図4は、本実施の形態に係るロール紙給紙装置を、フランジ受け台にフランジ部材が載置されていない状態でフランジ受け台より上方から視た上面図である。図5は、本実施の形態に係るロール紙給紙装置を、フランジ受け台にフランジ部材が載置されていない状態でフランジ受け台より内側から視た斜視図である。図6は、本実施の形態に係るロール紙給紙装置を、フランジ受け台にフランジ部材が載置されている状態でフランジ受け台より内側から視た斜視図である。
図4又は図5に示すように、本実施の形態に係るロール紙給紙部(ロール紙給紙装置)5において、フランジ受け台3は、ロールトレイ上8又はロールトレイ下9に設けられた受け台位置決めステー31に取り付けられている。また、フランジ受け台3は、回転可能に支持されるロール紙の両端に対応し、受け台位置決めステー31に2箇所設けられている。また、中継コロ25、第1の支持コロ27及び第2の支持コロ28は、支持されるロール紙の回転軸に垂直な同一の面内に設けられている。また、巻戻しローラ4は、ロール紙2の両端に位置している2つのフランジ受け台3の中継コロ25と接触するように長尺に形成される。
図2、図3及び図5に示すように、フランジ受け台3は、支持されるロール紙の回転軸に沿う手前側の収容壁32と、支持されるロール紙の回転軸に沿う手前側と反対側である外側の収容壁33のそれぞれに、フランジ部材1a(又は1b)の当接部の形状に対応して略半円形の切欠き部32a、33aが設けられている。また、外側の収容壁33に設けられる略半円形の切欠き部33aは、手前側の収容壁32に設けられる略半円形の切欠き部32aよりも大きく切欠かれていてもよい。
2インチ用の第1のフランジ部材1aとフランジ受け台3との関係は、図2に示される。2インチ用の第1のフランジ部材1aの当接部36aは、中継コロ25及び支持コロ27と当接して回転可能に支持されている。2インチ用の第1のフランジ部材1aと支持コロ28とは当接(又は接触)していない。また、2インチ用の第1のフランジ部材1aには、中継コロ25及び第1の支持コロ27と当接して回転可能に支持されている当接部36aから突き当て部37aを介し、嵌合部38aが設けられている。
3インチ用の第2のフランジ部材1bとフランジ受け台3との関係は、図3に示される。3インチ用の第2のフランジ部材1bの当接部36bは、中継コロ25及び支持コロ28と当接して回転可能に支持されている。3インチ用の第2のフランジ部材1bと支持コロ27とは当接(又は接触)していない。また、3インチ用の第2のフランジ部材1bには、中継コロ25及び第2の支持コロ28と当接して回転可能に支持されている当接部36bから突き当て部37bを介し、嵌合部38bが設けられている。
また、図5に示すように、フランジ受け台3の第1の支持コロ27が設けられている側に、フランジ部材1a(又は1b)を取り付けた状態でロール紙2をフランジ受け台3に載置する際のガイドとなるように、テーパ部34を設けてもよい。また、図5に示すように、フランジ受け台3のロール紙の回転軸に沿う手前側に隣接して、ロール紙2から用紙を給紙する際のガイドとなるように、テーパ部35を設けてもよい。
このように構成されたフランジ受け台3は、ロール紙2の両端にフランジ部材が取り付けられるのに対応し、ロール紙2の回転軸方向に沿って両端から等距離にある中心点を通り、回転軸に垂直な面を中心として略面対称になるように、更にもう一つがロール紙2の他端に対応して設けられる。すなわち、フランジ受け台3は、左右一対になるように、設けられる。
図5に示すようなフランジ受け台に、ロール紙に取り付けられたフランジ部材1bが載置されている様子を図6に示す。ただし、図6においては、理解を容易にするために、ロール紙を図示していない。図5及び図6に示すように、フランジ部材1bは、フランジ受け台3の中継コロ25及び第1の支持コロ27又は第2の支持コロ28によって、ロール紙2に取り付けられたフランジ部材1bが回転可能に支持されるとともに、フランジ受け台3の収容壁32、33によって、フランジ部材1bが取り付けられたロール紙2が回転軸に沿う方向に移動しないように拘束されている。
次に、図7及び図8を参照し、本実施の形態におけるロール紙の回転軸の方向から視たときの、2インチ用の第1の支持コロが設けられる位置及び3インチ用の第2の支持コロが設けられる位置について説明する。
図7は、本実施の形態に係るロール紙給紙装置において、ロール紙の回転軸の方向から視た場合におけるフランジ、中継コロ及び支持コロの関係を模式的に示す図である。図7では、給紙ローラ6も合わせて図示されている。図8は、本実施の形態に係るロール紙給紙装置において、フランジ、中継コロ及び支持コロの関係を模式的に示す上面図である。
本実施の形態では、2インチ及び3インチの2種類のいずれのロール紙にも対応できるように、外形(外径)が異なる2インチ用及び3インチ用の2種類のフランジ部材1a、1bが用いられる。それに伴って、フランジ受け台には、それぞれ2種類のフランジ部材1a、1bに対応する第1の支持コロ27、第2の支持コロ28が設けられている。
第1の支持コロ27、第2の支持コロ28は、2インチ及び3インチの2種類のロール紙のうちいずれのロール紙にも対応できるように、支持されるロール紙の回転軸の方向から視たときに、異なる2つの位置に設けられる。第1の支持コロ27、第2の支持コロ28のそれぞれは、2種類のロール紙のそれぞれを支持する際に、2種類のフランジ部材のそれぞれに当接する。
図8に示すように、第2の支持コロ28は、第1の支持コロ27を含み、回転可能に支持されるロール紙の回転軸に垂直な同一の面内に設けられている。換言すれば、3インチ用の第2の支持コロ28は、2インチ用の第1の支持コロ27と、回転可能に支持されるロール紙の回転軸に沿った同一の位置に設けられる。また、2インチ用の第1の支持コロ27及び3インチ用の第2の支持コロ28は、ロール紙の回転軸の方向から視たときに、互いに異なる位置に設けられている。
図7に示すように、2インチ用の第1の支持コロ27及び3インチ用の第2の支持コロ28は、ロール紙2から用紙が給紙される際に、3インチ用の第2の支持コロ28よりも2インチ用の第1の支持コロ27が、中継コロ25の第1の支持コロ27側と反対の側(本実施の形態では、中継コロ25のロール紙からの用紙の繰り出される側と反対側)に浮き上がりにくい位置に設けられる。
具体的には、2インチ用の第1の支持コロ27は、2インチの第1のロール紙2aに対応し、2インチの第1のロール紙2aに対応する2インチ用の第1のフランジ部材1aが中継コロ25に第1の位置P1で当接するように設けられる。また、3インチ用の第2の支持コロ28は、3インチの第2のロール紙2bに対応し、3インチの第2のロール紙2bに対応する3インチ用の第2のフランジ部材1bが中継コロ25に第2の位置P2で当接するように設けられる。このとき、第1の位置P1の鉛直方向の高さは、第2の位置P2の鉛直方向の高さよりも低い。
すなわち、2インチ用の第1の支持コロ27及び3インチ用の第2の支持コロ28は、2インチ用の第1のフランジ部材1aが、3インチ用の第2のフランジ部材1bが中継コロ25に支持される第2の位置P2よりも低い第1の位置P1において、中継コロ25に当接するように設けられる。
図7に示すように、ロール紙の回転軸の方向から視たときの、中継コロ25の中心をC0とし、2インチ用の第1のフランジ部材1aの中心をC1とし、3インチ用の第2のフランジ部材1bの中心をC2とする。また、C0を通り鉛直方向に沿う直線をL0とし、C0とC1とを通る直線をL1とし、C0とC2とを通る直線をL2とする。また、直線L0と直線L1との間の角度をθ1とし、直線L0と直線L2との間の角度をθ2とする。このような位置関係を仮定するとき、2インチ用の第1のフランジ部材1aが、3インチ用の第2のフランジ部材1bが中継コロ25に支持される位置P2よりも低い位置P1において、中継コロに当接するように設けられるというのは、θ1>θ2に相当する。
更に、本実施の形態では、図8に示すように、2インチ用の第1の支持コロ27及び3インチ用の第2の支持コロ28が、ロール紙の回転軸に垂直な同一の面内に設けられているため、2インチ用の第1の支持コロ27は、3インチ用の第2のフランジ部材1bが、中継コロ25及び3インチ用の第2の支持コロ28に支持される際に、2インチ用の第1の支持コロ27に接触しないような位置に設けられている。すなわち、ロール紙の回転軸の方向から視たときに、図7に示すように、2インチ用の第1の支持コロ27は、3インチ用の第2のフランジ部材1bの当接部の外周よりも外側の領域に設けられる。
また、このとき、図7に示すように、ロール紙の回転軸の方向から視たときに、2インチ用の第1の支持コロ27は、2インチ用の第1の支持コロ27に支持される際の2インチ用の第1のフランジ部材1aの当接部の外周の最下点であるQ1が、3インチ用の第2の支持コロ28に支持される3インチ用の第2のフランジ部材1bの当接部の外周の最下点であるQ2よりも下方側になるように設けられてもよい。
なお、ロール紙の紙管(巻き芯)の内径は2インチ、3インチに限られるものではなく、互いに異なる2種類のサイズであれば他のサイズでもよい。また、互いに異なる2種類の紙管の内径のみならず、3種類以上の複数の種類のロール紙が用いられてもよい。3種類以上の複数の種類のロール紙が用いられる場合、その複数の種類のロール紙の紙管(巻き芯)の内径に対応した複数の種類のフランジ部材が用いられてもよい。
次に、図9を参照し、本実施の形態において、特に2インチ用のロール紙の浮き上がりを防止することができる作用効果について説明する。図9は、本実施の形態に係るロール紙給紙装置において、2インチの内径を有するロール紙が浮き上がりにくくなる作用効果を説明するための図である。
図9に示すように、2インチ用の第1のフランジ部材1aが第1の点P1で中継コロ25に当接する場合と、2インチ用の第1のフランジ部材1aが3インチ用の第2のフランジ部材1bと同じ第2の点P2で中継コロ25に当接する場合とを比較する。第1のフランジ部材1aの質量をm、重力加速度をgとする。また、フランジ部材1a(又は1a´)の中心C1(又はC1´)と中継コロ25の中心C0とを結ぶ直線が、鉛直方向となす角度をθとし、フランジ部材1a(又は1b)が第1の点P1で中継コロ25に当接する場合のθをθ1、第2の点P2で中継コロ25に当接する場合のθをθ2とする。また、P1の鉛直方向の高さがP2の鉛直方向の高さよりも低いことから、θ1>θ2である。
すると、2インチ用の第1のフランジ部材1aに働く重力mgのうち、2インチ用の第1のフランジ部材1aの接線であって第1の点P1を含むものL3に平行な方向に働く成分は、mg・sinθ1である。同様に、2インチ用の第1のフランジ部材1a´に働く重力mgのうち、2インチ用の第1のフランジ部材1a´の接線であって第2の点P2を含むものL3´に平行な方向に働く成分は、mg・sinθ2である。また、mg・sinθ1>mg・sinθ2である。
従って、θをθ2からθ1に増大させることによって、フランジに働く重力mgのフランジの中心と中継コロの中心とを結ぶ方向に直交する方向の成分mg・sinθはmg・sinθ2からmg・sinθ1に増大し、中継コロの第1の支持コロと反対側に浮き上がらせる方向に働く力に対する抗力が増大する。
上記したのは、フランジ部材と中継コロとの間に特に大きな摩擦力を働かせていない場合についてである。一方、前述したように、フランジ部材には、ロール紙を順方向に送り出す送り出し動作時に用紙が弛むことを防止するため、フランジ部材にブレーキをかけている。特に、ロール紙の残量が少なくなった状態では、ロール紙を送り出す力によってフランジ部材の跳ね上がりが発生することがある。フランジ部材の跳ね上がりが発生すると、送り出し動作時に必要なブレーキ力を得ることができなくなり、給紙ローラとフランジ部材との間でロール紙が弛んでしまうという問題がある。
このような場合は、第1のフランジ部材1aの中心C1と中継コロ25の中心C0とを結ぶ直線の方向に沿って第1のフランジ部材1aの浮き上がる力F1が第1のフランジ部材1aの浮き上がらないで留まる力F2よりも小さければ第1のフランジ部材1aの跳ね上がりを防止することができる。浮き上がる力F1は、給紙ローラ6によりロール紙2から用紙を送り出す力及び方向に依存する。一方、留まる力F2は、第1のフランジ部材1a、中継コロ25、第1の支持コロ27の相対位置の関係、第1のフランジ部材1aに働く重力、第1のフランジ部材1aと中継コロ25との間の摩擦係数μ等に依存する。しかしながら、他の条件を一定と仮定するならば、前述したθ1をθ2よりも大きくすることによって、第1のフランジ部材1aを留まらせる力F2を増大させることができる。従って、フランジ部材と中継コロとの間に大きな摩擦力がある場合にも、第1のフランジ部材1aが、第2のフランジ部材1bが中継コロ25に支持される位置P2よりも低い位置P1において、中継コロ25に当接するように設けられることによって、第1のフランジ部材1aが浮き上がりにくくなる。
また、2インチ用の第1の支持コロ27及び3インチ用の第2の支持コロ28は、2インチ用の第1のフランジ部材1a又は3インチ用の第2のフランジ部材1bのそれぞれに当接する当接面の摩擦係数が互いに異なるように調整したものを用いてもよい。第1の支持コロ27及び第2の支持コロ28の当接面の摩擦係数を調整することにより、2インチの第1のロール紙及び3インチの第2のロール紙を用いる際の給紙又は巻戻しの際の用紙の弛みを略等しく防止することができる。
一方、図10を参照し、このような浮き上がりを防止する効果は、支持コロを1つのみ用いる従来のロール紙給紙装置では、得られないことを説明する。図10は、従来のロール紙給紙装置において支持コロが1つのみ設けられている例を示す図である。
図10に示す場合では、2インチ用の第1の支持コロ27は、2インチの第1のロール紙2aに対応し、2インチの第1のロール紙2aに対応する2インチ用の第1のフランジ部材1aが中継コロ25に第1の位置P1で当接するように設けられる。また、3インチ用の第2の支持コロ28は、3インチの第2のロール紙2bに対応し、3インチの第2のロール紙2bに対応する3インチ用の第2のフランジ部材1bが中継コロ25に第2の位置P2で当接するように設けられる。この場合においても、第1の位置P1の鉛直方向の高さを、第2の位置P2の鉛直方向の高さよりも低くすることは可能である。また、支持コロ27が1つのみ設けられる場合でも、中継コロ25及び支持コロ27に支持される第1のフランジ部材1aの重心を、中継コロ25及び支持コロ27に支持される第2のフランジ部材1bの重心よりも下げることは可能である。
しかし、支持コロ25を1つしか用いていないため、図10に示すように、第1のフランジ部材1aが中継コロ25に当接する第3の位置P3の鉛直方向の高さが、第2のフランジ部材1bが中継コロ25に当接する第4の位置P4の鉛直方向の高さよりも低くなる。また、第1のフランジ部材1aが支持コロ27に当接する位置も下方になる。すなわち、支持コロ27の中心C3と第1のフランジ部材1aの中心C4とを結ぶ直線L4が鉛直方向L0となす角度をθ3、支持コロ27の中心C3と第2のフランジ部材1bの中心C5とを結ぶ直線L5が鉛直方向L0となす角度をθ4とすると、θ3>θ4である。その結果、第1のフランジ部材1aが支持コロ27から受ける直線L4に沿う力の大きさ及び方向のそれぞれは、第2のフランジ部材1bが支持コロ27から受ける直線L5に沿う力の大きさ及び方向のそれぞれと異なる。従って、2インチ及び3インチの2種類のロール紙の間で、巻戻し動作の際の前述した留まる力F2が異なってしまうという問題がある。
さらに、支持コロ27が1つしかないため、2インチのロール紙を給紙する場合と、3インチのロール紙を給紙する場合との間で、支持コロの表面の摩擦係数を変えることができず、ロール紙の給紙の際の弛みを略等しくなるように調整することができない。
従って、本実施の形態によれば、2インチ及び3インチの2種類のロール紙を給紙する場合に、巻戻しの際の条件も変えることなく、給紙する際のロール紙の浮き上がりを防止することができる。
以上、本実施の形態によれば、異なる2種類の内径のロール紙を給紙する場合に、その2種類のロール紙の間で巻戻し搬送の際の巻戻し条件をあまり変えることなく、その2種類のいずれのロール紙を搬送する場合にも、浮き上がりによる用紙の弛みの発生を略等しく防止することができ、安定してロール紙を搬送することができる。
(第2の実施の形態)
次に、図11から図16を参照し、本発明の第2の実施の形態に係るロール紙給装置について説明する。
図11から図13は、本実施の形態に係るロール紙給紙装置を、ロール紙の回転軸の方向から視た図である。図14から図16は、本実施の形態に係るロール紙給紙装置を、上方から視た上面図である。図11及び図14は、フランジ受け台にフランジが載置されていない状態を示す。また、図12及び図15は、フランジ受け台に2インチ用の第1のフランジ部材が載置されている状態を示す。図13及び図16は、フランジ受け台に3インチ用の第2のフランジ部材が載置されている状態を示す。
本実施の形態に係るロール紙給紙装置は、第1の支持コロ及び第2の支持コロがロール紙の回転軸に垂直な同一の面内に設けられていない点で、第1の実施の形態に係るロール紙給紙装置と相違する。
第1の実施の形態に係るロール紙給紙装置では、第1の支持コロ及び第2の支持コロがロール紙の回転軸に垂直な同一の面内に設けられているのと相違し、本実施の形態に係るロール紙給紙装置においては、第1の支持コロ及び第2の支持コロは、支持されているロール紙の回転軸に垂直であって互いに異なる面内に設けられている。
本実施の形態に係るロール紙給紙装置を備える画像形成装置であるインクジェット方式のプリンタとしては、図1に示す第1の実施の形態に係るインクジェット方式のプリンタと同様の構成にすることができる。
また、本実施の形態に係るロール紙給紙装置のフランジ受け台3aが、ロールトレイ上8又はロールトレイ下9に設けられた受け台位置決めステー31の2箇所に設けられている点は、第1の実施の形態に係るロール紙給紙装置と同様である。
なお、本実施の形態に係るフランジ受け台も、第1の実施の形態に係るフランジ受け台と同様に、本発明におけるフランジ受け部に相当する。
一方、本実施の形態に係るロール紙給紙装置のフランジ受け台3aの構成は、以下の点で、第1の実施の形態に係る構成と異なる。
図14に示すように、フランジ受け台3aは、2インチ用の第1のフランジ部材受部41aと3インチ用の第2のフランジ部材受部41bを有し、それらを一体形成した構造を有する。第2のフランジ部材受部41bは、第1のフランジ部材受部41aよりも支持されるロール紙の回転軸方向に沿う手前側に設けられる。第1の支持コロ27aは、第1のフランジ部材受部41aに設けられる。第2の支持コロ28aは、第2のフランジ部材受部41bに設けられる。
フランジ受け台3aは、支持されるロール紙の回転軸方向に沿う手前側に手前側収容壁42を有し、支持されるロール紙の回転軸方向に沿う手前側と反対側であるロール紙の回転軸方向に沿う外側に外側収容壁43を有する。また、2インチ用の第1のフランジ部材受部41aと3インチ用の第2のフランジ部材受部41bとの間の仕切りとして、仕切壁46を有する。中継コロ25aは、第1のフランジ部材受部41a及び第2のフランジ部材受部41bの間を貫通し、第1のフランジ部材受部41a及び第2のフランジ部材受部41bに共通に設けられる。
図11に示すように、外側収容壁43には、2インチ用の第1のフランジ部材1aの当接部36aの形状に対応して略半円形の切欠き部43aが設けられている。また、手前側収容壁42には、3インチ用の第2のフランジ部材1bの突き当て部37bが手前側収容壁42と干渉しないように、切欠き部42aが設けられている。更に、仕切壁46にも、2インチ用の第1のフランジ部材1aの突き当て部37aと干渉しないように、切欠き部46aが設けられている。
なお、第1のフランジ部材受部41aの第1の支持コロ27aが設けられている側及び第2のフランジ部材受部41bの第2の支持コロ28aが設けられている側にテーパ部34を設けてもよいこと、並びにフランジ受け台3aのロール紙の回転軸に沿う手前側にテーパ部35を設けてもよいことは、第1の実施の形態と同様である。
2インチ用の第1のフランジ部材1aとフランジ受け台3aとの関係は、図12及び図15に示される。2インチ用の第1のフランジ部材1aの当接部36aは、中継コロ25a及び支持コロ27aと当接して回転可能に支持されている。2インチ用の第1のフランジ部材1aと支持コロ28aとは当接(又は接触)していない。また、中継コロ25a及び第1の支持コロ27aと当接して回転可能に支持されている当接部36aから突き当て部37aを介して設けられている嵌合部38aが、ロール紙2aの2インチの内径を有する紙管(巻き芯)2cの内部に嵌合している。
3インチ用の第2のフランジ部材1bとフランジ受け台3aとの関係は、図13及び図16に示される。3インチ用の第2のフランジ部材1bの当接部36bは、中継コロ25a及び支持コロ28aと当接して回転可能に支持されている。3インチ用の第2のフランジ部材1bと支持コロ27aとは当接(又は接触)していない。また、中継コロ25a及び第2の支持コロ28aと当接して回転可能に支持されている当接部36bから突き当て部37bを介して設けられている嵌合部38bが、ロール紙2bの3インチの内径を有する紙管(巻き芯)2dの内部に嵌合している。
ここで、図15に示すように、2インチ用の第1のフランジ部材1aにおいて、径をLA1、中継コロ25a及び第1の支持コロ27aに当接する当接部の径をLA2、突き当て部37aの長さをLA3とする。また、図16に示すように、3インチ用の第2のフランジ部材1bにおいて、径をLB1、中継コロ25a及び第2の支持コロ28aに当接する当接部の径をLB2、突き当て部37bの長さをLB3とする。このとき、2インチ用の第1のフランジ部材1aは3インチ用の第2のフランジ部材1bよりも径が小さいことから、LA1<LB1、LA2<LB2となる。これにより、手前側収容壁42の切欠き部42aは、仕切壁46の切欠き部46aよりも大きく設けられている。
また、フランジ部材が取り付けられたロール紙の端部が2インチのロール紙の場合も3インチのロール紙の場合も同じ位置になることから、2インチ用の第1のフランジ部材1aの突き当て部37aの長さの方が3インチ用の第2のフランジ部材1bの突き当て部37bの長さより長くなる。すなわち、LA3>LB3となる。
このとき、仕切壁46の切欠き部46aを小さく設け、外側収容壁43の切欠き部43aと同じ形状とすると、2インチ用の第1のフランジ部材1aの突き当て部37aが仕切壁46と干渉してしまう。一方、仕切壁46の切欠き部46aを大きく設け、手前側収容壁42の切欠き部42aと同じ形状とすると、3インチ用の第2のフランジ部材1bを安定して収容することが困難になる。従って、図11に示すように、仕切壁46の第1のフランジ部材1aの突き当て部37aと干渉する部分に切欠き部46aが設けられ、切欠き部46aの両側には、外側収容壁43と同じ高さの壁部46bが設けられている。これにより、仕切壁46により3インチ用の第2のフランジ部材1bを安定して収容することができるとともに、仕切壁46と2インチ用の第1のフランジ部材1aの突き当て部37aとが干渉することを防止している。
本実施の形態においても、ロール紙の回転軸の方向から視た場合におけるフランジ、中継コロ、及び支持コロの関係は、図7に示すような第1の実施の形態における位置関係と同様である。すなわち、ロール紙の回転軸の方向から視たときに、2インチ用の第1のフランジ部材は、3インチ用の第2のフランジ部材が中継コロに当接する位置よりも低い位置で中継コロに当接する。
従って、第1の実施の形態と同様に、2インチ及び3インチの2種類のロール紙を給紙する場合に、その2種類のロール紙の間で巻戻し搬送の際の巻戻し条件をあまり変えることなく、その2種類のいずれのロール紙を搬送する場合にも、浮き上がりによる用紙の弛みの発生を略等しく防止することができ、安定してロール紙を搬送することができる。
なお、本実施の形態では、前述したように、第1の実施の形態と同様に、2インチ用の第1のフランジ部材が中継コロに当接する位置を第1の位置とし、3インチ用の第2のフランジ部材が中継コロに当接する位置を第2の位置とするとき、第1の位置の鉛直方向の高さが第2の位置の鉛直方向の高さよりも低い。しかし、本実施の形態では、第1の実施の形態のように、3インチ用の第2のフランジ部材がフランジ受け台に載置された場合における3インチ用の第2のフランジ部材の当接部と2インチ用の第1の支持コロとの干渉による位置の制約がない。従って、第1の位置の鉛直方向の高さは第2の位置の鉛直方向の高さよりも低くなくてもよい。例えば、給紙ローラに給紙される給紙方向等の最適化を行うことにより、第1の位置の鉛直方向の高さを第2の位置の鉛直方向の高さと等しくすることもできる。
以上、本発明の好ましい実施の形態について記述したが、本発明はかかる特定の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
例えば、第1の実施の形態および第2の実施の形態では、2インチ用と3インチ用との2つのサイズに対応した第1の支持コロおよび第2の支持コロを有する給紙装置を説明したが、3つ以上の異なるサイズのフランジ部材に対応した支持コロを設けてもよい。その場合、第1の実施の形態または第2の実施の形態における収容壁内に、対応するサイズの数だけ支持コロを複数設けるか、第1の実施の形態と第2の実施の形態における収容壁を組合せてもよい。
また、前述したように、本発明における画像形成装置は、ロール紙給紙装置からロール紙等のロール型シート媒体を給紙して画像形成する画像形成装置であれば、インクジェット方式のプリンタに限定されるものではなく、ロール紙給紙装置を搭載するプリンタ、プロッタ、ファックス、複写機等の各種の画像形成装置を含む。すなわち、本発明におけるロール紙給紙装置は、プリンタ、プロッタ、ファックス、複写機等の各種の画像形成装置に適用することができる。