JP5394844B2 - 鉄道車両の内部構造物 - Google Patents

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Description

本発明は、車体の寸法や形状の相違によらず、構造や製造工程の共通化を図った鉄道車両の内部構造物に関するものである。
この種の鉄道車両の内部構造物として、特許文献1に示すもの等が知られている。このものは、車体の外殻を構成する構造躯体の内部に、フレーム部材やパネル部材を用いて小部屋(機械室や乗務員室、洗面室、トイレ等)を形成するなど、車内の限られた空間を合理的に使用するための様々な工夫が凝らされている。
特開2001−151108号公報
ところで、この種の鉄道車両は、車両の種類ごとに開発が進められているため、車体の骨格をなす構造躯体の幅や高さ、形状等は様々であり、これに組み込まれる小部屋等の内部構造物のサイズや区画の態様もまちまちである。特に、車体の断面形状は上下に向かって傾斜・湾曲しながら幅狭になるなど、複雑な形状をなしている部位が各所にあって、内部構造物にはこれらの形状に対応することが求められる。
このような鉄道車両の内部構造物に関し、従来では、鉄道車両の車種ごとに適合するよう、内装を一から設計し、それに沿って車両の形状や寸法ごとにフレームをアルミや鉄などの素材から切り出し、同一素材の金属を用いたフレーム同士を面精度が低下しないように溶接により剛接して枠体を構成し、湾曲した形状の部分ではフレーム自体を塑性変形加工して湾曲に沿わせる作業を行ってきた。その際、溶接に伴う入熱で部材の膨張や収縮、変形が起こり、貼り付ける面材(化粧板)の面精度等も低下するため、フレーム同士の溶接後は、更に修復、微調整のための後工程が不可避なものであった。
このように、従来では全ての作業に高度の熟練を要し、しかも多大な労力が重複して払われており、多くの無駄が内在していた。
さらに、異種の金属を用いたフレーム同士を溶接して剛接することは非常に困難であるために、素材を適材適所に使い分けるような柔軟な設計も難しいものであった。
本発明は、このような作業に合理性を与えて作業の効率化を図ろうとするものであり、特に、鉄道車両は継続的に振動や応力を受け、激しい気温差に晒され、昼夜に亘り使用頻度も激しいなど、過酷な条件下で使用される点を勘案して、信頼性や耐久性の確保の下に種々の構造躯体に容易且つ適切に組み込むことを可能にする鉄道車両の内部構造物を実現することを目的としている。
本発明は、かかる目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。
すなわち、本発明に係る鉄道車両の内部構造物は、フレーム部材同士を緊締手段を用いて枠体状に連結することにより構成されて、鉄道車両の構造躯体に取り付けられるものであって、前記各フレーム部材は、一部の壁部に長手方向に延び内空が開口縁よりも広がった溝を有するものであり、前記緊締手段は、交差するフレーム部材の一方に添設する添設片および交叉するフレーム部材の他方に添設する添設片を一体的に備えたジョイント部材と、前記溝を通過してこれら添設片およびフレーム部材の壁部を挟み込んだ状態で緊締力を入力するねじ軸を含む締結具とを具備し、締結具の一部を前記溝にスライド挿入可能かつ溝の開口縁から抜脱し得ないように構成するとともに、添設片において、その幅方向中央に前記溝に嵌合する突条部を設け、さらに、これらの突条部の幅方向両側における前記壁部に対向する位置に緊締力によって当該壁部に食い込む圧接力増大部を設けておき、
前記ジョイント部材を前記フレーム部材の交叉部における入隅部又は出隅部に添接し、前記ねじ軸を含む締結具により緊締力を入力することで、圧接力増大部をフレーム部材の壁部に食い込ませた状態で、フレーム部材同士を連結してなることを特徴とする。
本発明によると、フレーム部材同士が緊締手段によって連結され、しかも、添設片はねじ軸を含む締結具を介して溝に沿って位置決めされ、さらに締結時に添設片に設けた圧接力増大部が壁部に食い込んですべり摩擦を増大させるので、簡単な作業でフレーム部材同士を高い強度、高い精度で連結することができ、締結状態が緩むことも的確に防止して、過酷な使用条件への耐性を高めることができる。
しかも、溶接による入熱を不要にして部材の膨張や収縮、それによる変形に基づく面材の面精度の低下等を回避することができ、これにより修復等の後工程を省略することができるとともに、熟練を要さずにフレーム部材同士の連結ができるため、作業効率の飛躍的な向上をもたらすことが可能となる。
また、アルミと鉄のように、溶接では接合が困難な素材同士の連結が可能になるため、一部のフレーム部材に他のフレーム部材と異なる素材を用いるなど、適材適所において素材を使い分けることができるようになる。
さらには、ジョイント部材の各添設片に、溝に嵌合する突条部が設けてあるため、フレーム部材同士の位置決めと連結をより確実ならしめることができる。
内部構造物が簡単に分解しないようにするためには、フレーム部材に構造躯体に対するねじ止め部が設定され、フレーム部材同士がジョイント部材を介して直接的に連結されると同時に、各々のフレーム部材が構造躯体にねじ止めされることによって当該構造躯体を介して間接的に連結される構造が望ましい。
また、フレーム部材同士の連結強度を有効に高めるためには、圧接力増大部が、鋸歯状の断面を有するものであることも好適である。
このようなフレーム部材の長手方向適宜位置に補強桟やヒンジ等を隣接させて配置するためには、フレーム部材の溝にねじ座を、当該溝の開口縁から抜脱し得ない状態でスライド挿入し、このねじ座を利用してフレーム部材に隣接する位置に補強桟やヒンジ等の隣接部材を取り付けていることが好ましい。
さらに、内部構造物のしまい部に簡単な手法で自由な形状を付与するためには、フレーム部材の溝に端部部材の基端部を、当該溝の開口縁から抜脱し得ない状態でスライド挿入し、前記基端部に連続する位置に設けた板状部を前記溝を介してフレーム部材と面一なる位置に持ち出したものであり、この板状部にカットを施して非直線状のしまい部を形成していることが望ましい。
そして、緊締手段による緊締力が適切であるか否かを簡単に目視可能とするための具体的な態様としては、フレーム部材の溝に締結具の一部を、当該溝の開口縁から抜脱し得ない状態でスライド挿入し、溝から表出したねじ軸にナットを螺合させて緊締力を入力するように構成するにあたり、所定の締結状態が得られるまでねじ軸の軸端部がナットの端面から突出しないように設定していることが好適である。
本発明は、以上説明した構成を通じて、少量多品種生産品であっても、設計やフレーム同士の連結等に要する工数等を最小限に抑えつつ、合理的に効率良く内部構造物を組み上げることができるので、短期で納品できてコストダウンを図ることも可能な、新規有用な鉄道車両の内部構造物として提供することが可能となる。
本発明の一実施形態を適用した鉄道車両の内部構造物を示す斜視図。 同内部構造物の骨格となるフレーム構造体を示す斜視図。 同内部構造物の一部を展開して示す斜視図。 同内部構造物におけるフレーム部材同士の連結構造を示す分解斜視図。 図4の部分断面図。 同内部構造物に付帯する扉の取付部に配されるヒンジの取付構造を示す分解斜視図。 同内部構造物に付帯する端部部材の取付構造を示す一部破断した斜視図。 本発明の変形例を示す図。 本発明の変形例を示す図。 本発明の変形例を示す図。 本発明の変形例を示す図。 本発明の変形例を示す図。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
本実施形態に係る鉄道車両の内部構造物Xは、図1及び図2に示すように、機械室や乗務員室、洗面室やトイレ等の小部屋を構成する内装構造物であって、ボルト等を用いて車体を構成する構造躯体Yに組み付けられ、内部構造物X自体も緊締手段Zのみを用いて組み上げられるようにしている。
図2はその内部構造物Xのフレーム構造体1を示している。このフレーム構造体1は、上フレーム部材11、下フレーム部材12及び縦フレーム部材13を枠体状に連結するとともに、更に、縦フレーム部材13、13間を横中間フレーム部材14で、横中間フレーム部材14と下フレーム部材12の間を縦中間フレーム部材15で、また横中間フレーム部材14と上フレーム部材11の間を欄間フレーム部材16で連結している。これらのフレーム部材11、12、13、14、15、16には、基本的にアルミ押し出し材を適宜長さにカットしたものが用いられている。以下、これらのフレーム部材11、12、13、14、15、16を単に指称するときには符号「2」を適宜用いる。
このようなフレーム構造体1を構成するフレーム部材2には、構造躯体Yに取り付けるためのねじ止め部2aが適宜の位置に備わっており、ボルト41等を用いてねじ止め部2aを介し構造躯体のねじ穴Y1に取り付けられるように構成している。図においては、縦フレーム13の上端部13aや、上フレーム部材11と欄間フレーム部材16との交叉部11a等に当該ねじ止め部2aが設けてある。フレーム構造体1の下端部においても同様である。
図2におけるA部を例にとって、フレーム部材2、2(14、15)同士の連結構造を説明すると、図4に拡大して示すように、フレーム部材2は背向する壁部21にそれぞれ長手方向に延びる溝22を有するもので、これらの溝22は内空22xが開口縁22aよりも幅広なコ字形をなしている。溝底22bを構成する内壁23と内壁23の間には中空部24が形成され、内壁23から中空部24に向けて一部を切り欠いた部分円弧状のねじ座25が設けられている。
一方、緊締手段Zは、ジョイント部材3と、締結具4とから構成される。ジョイント部材3は、一対の添設片31を交叉状態で一体に連ねたL字状をなすもので、鉄素材により構成されており、それらの添設片31の幅方向中央に、フレーム部材2の壁部21に存する溝22に緊密に嵌り合う寸法関係の突条部32が設けられるとともに、その両側に、溝22の両側の壁部21に対向する位置に鋸歯状(ラック状)の断面を有する圧接力増大部33が設けてある。各添設片31には、少なくとも1箇所に肉厚方向にボルト41を貫通させるための貫通孔34が設けられている。
締結具4は、ボルト41とナット42とを備えている。ボルト41は、頭部41aが前記溝22にスライド挿入可能なもので、その頭部41aは溝22から抜脱しないように溝22の開口幅よりも大きく、またねじ軸41bは溝22を通過するように溝22の開口幅よりも小さく設定されている。そして、前記溝22を通過して突出したねじ軸41bを添設片31の貫通孔34に挿し通し、ねじ軸41bの軸端部41b1にナット42を螺合させて締め付けることによって、これら添設片31およびフレーム部材2の壁部21をボルト41の頭部41aとナット42との間に挟み込んだ状態で緊締力を入力するようにしている。
すなわち、図5(a)及び(b)に示すように、前記ジョイント部材3を前記フレーム部材2の交叉部26における入隅部26aに添接し、前記ボルト41およびナット42を含む締結具4により緊締力を入力することによって、同図(c)に示すように圧接力増大部33をフレーム部材2の壁部21に食い込ませた状態で、これらジョイント部材3及びねじ軸41bからなる緊締手段Zを介してフレーム部材2同士を連結するように構成されている。特に、フレーム部材2にはアルミ押し出し材が用いられ、ジョイント部材3は鉄であるため、圧接力増大部33はフレーム部材2の壁部21の表面を塑性変形させながらめり込むように食い込むことになる。この場合、同図(b)に示すように、所定の締結状態が得られるまでねじ軸41bの軸端部41b1がナット42の端面42aから突出しないように、ねじ軸41bの長さが規定されている。
なお、上記ジョイント部材3は、同図(d)に示すように、45°に切断したフレーム部材2、2の端面2b、2b同士の交叉部26における出隅部26bに配置してもフレーム部材2、2同士を有効に連結することができる。
このようなフレーム部材2同士の連結構造は、L字連結箇所、T字連結箇所、十字連結箇所に適用が可能であるため、図2におけるB部に存するフレーム部材13、14同士の連結、C部に存するフレーム部材12、13同士の連結、D部に存するフレーム部材11、16同士の連結、E部に存するフレーム部材11、13同士の連結など、基本的にフレーム部材2,2同士の連結箇所の大半に適用してある。
以上のように組み上げられたフレーム構造体1に対しては、適宜部位に面材である化粧板6が接着や面ファスナー等により取り付けられて、図3に示すような内部構造物Xが完成される。
このような内部構造物Xには、一部に扉7が設けられ、また、外方端部の上下それぞれの端部側に湾曲した外縁部60a、60bを有する端部化粧板60が形成される。そのために、図2及び図3に示すように、前記フレーム部材2の溝22を利用して、本発明の隣接部材8の一つであるヒンジ81が取り付けられ、また、フレーム構造体1の端部1aに端部形状を整えるための端部部材9が配置されている。
ヒンジ81は、フレーム部材2(例えば15,14,15,12)で囲まれる部位に扉7を取り付けるためのものであって、図6に示すように、溝22の内部にねじ座となる板ナット43を、溝22の開口縁22aから抜脱し得ない状態でスライド挿入し、この板ナット43に、ヒンジ81を構成する固定側のヒンジ要素811を貫通したボルト41を螺合、締結して、固定側のヒンジ要素811をフレーム部材2(15)の長手方向適宜部位に取り付け得るようにしている。この固定側のヒンジ要素811には、扉7側に取り付けられる可動側のヒンジ要素812が軸心81a上において回転可能に係合される。
このヒンジ81によって取り付けられる扉7も、図3に示すように上フレーム部材2p、下フレーム部材2q及び縦フレーム部材2rをジョイント部材3及び図示しない締結具を介して連結することにより扉構造体が構成され、その扉構造体に化粧板6pが貼着されている。
また、端部部材9は、図7に示すように、基端部91に前記フレーム部材2の溝22にスライド挿入により嵌り合う係合部91aを有し、先端側が薄板状の板状部92をなすもので、係合状態でフレーム部材2の溝22に端部部材9の基端部91を、当該溝22の開口縁22aから抜脱し得ない状態でスライド挿入し、前記基端部91に連続する位置に設けた板状部92を前記溝22を介してフレーム部材2と面一なる位置に持ち出したものであり、この板状部92に所要のカットを施して非直線状のしまい部92a、92bを形成している。図7(a)、図7(b)はそれぞれ端部部材9の上端側、下端側におけるしまい部92a、92bを表している。図3に示した端部化粧板60の外縁部60a、60bはこれらのしまい部92a、92bの上に貼着される関係上、同じ湾曲形状にカットされている。
以上のようにして、機械室や乗務員室、洗面室やトイレ等のような小部屋として利用可能な鉄道車両の内部構造物Xが完成されることとなる。このように、本実施形態の内部構造物Xは、フレーム部材2、2同士を緊締手段Zを用いて枠体状に連結することにより構成されて、鉄道車両の構造躯体Yに取り付けられるものであり、前記各フレーム部材2(11、12、13、14、15、16)は、一部の壁部21に長手方向に延び内空が開口縁22aよりも広がった溝22を有している一方で、前記緊締手段Zは、交差するフレーム部材2、2の一方に添設する添設片31および交叉するフレーム部材2の他方に添設する添設片31を一体的に備えたジョイント部材3と、前記溝22を通過してこれら添設片31およびフレーム部材2の壁部21を挟み込んだ状態で緊締力を入力するねじ軸41bを含む締結具4とを具備するものであり、締結具4の一部を前記溝22にスライド挿入可能かつ溝22の開口縁22aから抜脱し得ないように構成して、前記添設片31若しくは前記締結具4の少なくとも一部において溝22が設けられている壁部21に対向する位置に緊締力によって当該壁部21に食い込む圧接力増大部33が設けてある。そして、前記ジョイント部材3を前記フレーム部材2の交叉部26における入隅部26a又は出隅部26bに添接し、前記ねじ軸41bを含む締結具4により緊締力を入力することで、圧接力増大部33をフレーム部材2の壁部21に食い込ませた状態で、フレーム部材2、2同士を連結するようにしたものである。
このように、フレーム部材2、2同士が緊締手段Zによって連結され、しかも、添設片31はジョイント部材3やねじ軸41bを含む締結具4を介して溝22に沿って位置決めされ、さらに締結時に添設片31に設けた圧接力増大部33が壁部21に食い込んですべり摩擦を増大させるので、簡単な作業でフレーム部材2,2同士を高い強度、高い精度で連結することができ、締結状態が緩むことも的確に防止して、過酷な使用条件への耐性を高めることができる。
しかも、溶接による入熱を不要にして部材の膨張や収縮、それによる変形に基づく面材の面精度の低下等を回避することができ、これにより修復等の後工程を省略することができるとともに、熟練を要さずにフレーム部材2,2同士の連結ができるため、作業効率の飛躍的な向上をもたらすことが可能となる。
また、アルミと鉄のように、溶接では接合が困難な素材同士の連結が可能になるため、一部のフレーム部材2に強度向上のために他のアルミ製のフレーム部材2と異なる鉄素材を用いるなど、適材適所において素材を使い分けることができるようになり、押し出し材と鋼板との組み合わせ等も自由に採用することが可能となる。
そして、ジョイント部材3には、溝22に嵌合する突条部32が設けてあるため、突条部32を介してフレーム部材2,2同士の位置決めと連結をより確実ならしめることができる。
加えて、フレーム部材2に構造躯体Yに対するねじ止め部2aが設定され、フレーム部材2,2同士がジョイント部材3を介して直接的に連結されると同時に、各々のフレーム部材2が構造躯体Yにねじ止めされることによって当該構造躯体Yを介して間接的に連結されるので、例えジョイント部材3が脱落しても構造躯体Yを介してフレーム部材2,2同士の連結状態が維持されるため、安全性を有効に高めることができる。また、構造躯体Yとフレーム部材2との間も、溶接に頼らないため熱による影響を受けることがなく、素材同士の組み合わせに係る自由度も大幅に向上させることができる。さらに、現場で溶接を行う必要がなく、予め内部構造物をある程度組み上げて現場に搬入すること等もできるので、作業性の更なる向上も期待されるものとなる。
さらに、圧接力増大部33が、鋸歯状の断面を有するものであるので、すべり抵抗を飛躍的に高めて、フレーム部材2,2同士の連結強度を有効に高めることができる。
そして、フレーム部材2の溝22にねじ座となる板ナット43を、当該溝2の開口縁22aから抜脱し得ない状態でスライド挿入し、この板ナット43を利用してフレーム部材2に隣接する位置にヒンジ81等の隣接部材8を取り付ける構造を採用しており、板ナット43を適宜のスライド位置に配置することができるので、ヒンジ81等の隣接部材8の取付自由度も大幅に向上させることができる。
また、フレーム部材2の溝22に端部部材9の基端部91を、当該溝22の開口縁22aから抜脱し得ない状態でスライド挿入し、前記基端部91に連続する位置に設けた板状部92を前記溝22を介してフレーム部材2と面一なる位置に持ち出したものであり、この板状部92にカットを施して非直線状のしまい部92a、92bを形成しているので、フレーム部材2を湾曲させずとも、単板に所定のカットを施すだけで、自由な形状のしまい部92a、92bを形成することができる。ここにおいても、押し出し材と鋼板との連結等も容易に可能となる。
さらにまた、緊締手段Zは、フレーム部材2の溝22に締結具4の一部を、当該溝22の開口縁22aから抜脱し得ない状態でスライド挿入し、溝22から表出したねじ軸41bにナット42を螺合させて緊締力を入力するようにしたものであって、所定の締結状態が得られるまでねじ軸41bの軸端部41b1がナットの端面42aから突出しないように設定しているので、緊締力が適切に入力できたか否かが、ねじ軸41bとナット42との関係から一目瞭然となり、経験に頼らない確実な作業を行うことが可能となる。
なお、各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではない。
例えば、図8に示すように、フレーム部材2の溝22にねじ座となる板ナット43を、当該溝22の開口縁22aから抜脱し得ない状態でスライド挿入し、この板ナット43とボルト41を利用してフレーム部材2に隣接する位置に隣接部材8である補強桟82を取り付けることも可能である。
また、図9に示すように、板状にしたジョイント部材3Aを交叉するフレーム部材2の各々の溝22にスライド挿入し、そのジョイント部材3Aからフレーム部材2の溝22を介してねじ軸41bを立ち上げ、そのねじ軸41bに押さえ板43等を介してナット42等を締結するようにしても、フレーム部材2,2同士の連結を果たすことができる。この場合、ジョイント部材3A又は押さえ板43の少なくとも一部に前記実施形態に準じて圧接力増大部(図示略)を設けておくことで、圧接力増大部をフレーム部材2の壁部21に食い込ませて、連結状態を確実ならしめることができる。
さらに、図10に示すように、フレーム部材2の中空部24に形成されたねじ座25にボルト41を螺着することによって、端部部材9等を取り付ける態様も有効である。
さらにまた、フレーム部材2,2同士が同一平面上で屈曲して連結される必要がある場合には、図11に示すように、屈曲形状に見合う形状のねじ座である屈曲板ナット45を用意するとともに、一対のフレーム部材2、2のうち少なくとも何れかの端面2bを適切な角度に切断しておき、屈曲板ナット45を溝22内にスライド挿入後、その屈曲板ナット45から溝22を介しねじ軸41bを立ち上げて、そのねじ軸41bに同様に屈曲させた押さえ板43等を介してナット42を螺合させて締結すれば、両フレーム部材2、2同士を所定の角度で連結することができる。この場合にも、板ナット45又は押さえ板43の一部に圧接力増大部を設けておくことで連結強度を有効に高めることが可能である。
さらに、1本のフレーム部材2を幅広に構成したい場合には、別途に押し出し材を製作する代わりに、図12に示すように、フレーム部材2,2同士をねじ座である板ナット43とボルト41を介し連結して、見掛け上幅広なフレーム部材2Yを構成することも有効である。この場合、図12(a)に示すように、板ナット43を一方のフレーム部材2Yaの溝22にスライド挿入し、ボルト41を他方のフレーム部材2Ybの溝22にスライド挿入して、当該他方のフレーム部材2に設けた工具孔2cから工具Lを差し込んでボルト41を板ナット43に螺合、締着すれば、フレーム部材2,2同士を引き寄せて有効に連結することができる。このようなフレーム構造は、例えば図2及び図3において扉7が取り付けられる真ん中の縦中間フレーム部材15xを補強したい場合等に有効な手段となり得る。
その他の構成も、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
2(11、12、13、14、15、15x、16)……フレーム部材
2a………ねじ止め部
21………壁部
22………溝
22a……開口縁
26………交叉部
26a……入隅部
26b……出隅部
3…………ジョイント部材
31………添設片
32………突条部
33………圧接力増大部
4…………締結具
41b……ねじ軸
41b1…軸端部
42………ナット
42a……ナットの端面
43………ねじ座(板ナット)
8…………隣接部材
81………ヒンジ
82………補強桟
9…………端部部材
91………基端部
92………板状部
92a、92b……非直線状のしまい部
X…………内部構造物
Y…………構造躯体
Z…………緊締手段

Claims (6)

  1. フレーム部材同士を緊締手段を用いて枠体状に連結することにより構成されて、鉄道車両の構造躯体に取り付けられる内部構造物であって、
    前記各フレーム部材は、一部の壁部に長手方向に延び内空が開口縁よりも広がった溝を有するものであり、
    前記緊締手段は、交差するフレーム部材の一方に添設する添設片および交叉するフレーム部材の他方に添設する添設片を一体的に備えたジョイント部材と、前記溝を通過してこれら添設片およびフレーム部材の壁部を挟み込んだ状態で緊締力を入力するねじ軸を含む締結具とを具備し、締結具の一部を前記溝にスライド挿入可能かつ溝の開口縁から抜脱し得ないように構成するとともに、添設片において、その幅方向中央に前記溝に嵌合する突条部を設け、さらに、これらの突条部の幅方向両側における前記壁部に対向する位置に緊締力によって当該壁部に食い込む圧接力増大部を設けておき、
    前記ジョイント部材を前記フレーム部材の交叉部における入隅部又は出隅部に添接し、前記ねじ軸を含む締結具により緊締力を入力することで、圧接力増大部をフレーム部材の壁部に食い込ませた状態で、フレーム部材同士を連結してなることを特徴とする鉄道車両の内部構造物。
  2. フレーム部材に構造躯体に対するねじ止め部が設定され、フレーム部材同士がジョイント部材を介して直接的に連結されると同時に、各々のフレーム部材が構造躯体にねじ止めされることによって当該構造躯体を介して間接的に連結される請求項1記載の鉄道車両の内部構造物。
  3. 圧接力増大部が、鋸歯状の断面を有するものである請求項1又は2記載の内部構造物。
  4. フレーム部材の溝にねじ座を、当該溝の開口縁から抜脱し得ない状態でスライド挿入し、このねじ座を利用してフレーム部材に隣接する位置に補強桟やヒンジ等の隣接部材を取り付けている請求項1〜3の何れかに記載の鉄道車両の内部構造物。
  5. フレーム部材の溝に端部部材の基端部を、当該溝の開口縁から抜脱し得ない状態でスライド挿入し、前記基端部に連続する位置に設けた板状部を前記溝を介してフレーム部材と面一なる位置に持ち出したものであり、この板状部にカットを施して非直線状のしまい部を形成している請求項1〜4の何れかに記載の鉄道車両の内部構造物。
  6. フレーム部材の溝に締結具の一部を、当該溝の開口縁から抜脱し得ない状態でスライド挿入し、溝から表出したねじ軸にナットを螺合させて緊締力を入力するようにしたものであって、所定の締結状態が得られるまでねじ軸の軸端部がナットの端面から突出しないように設定している請求項1〜5の何れかに記載の鉄道車両の内部構造物。
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