JP5393141B2 - ゴム組成物およびそれを用いたタイヤ - Google Patents

ゴム組成物およびそれを用いたタイヤ Download PDF

Info

Publication number
JP5393141B2
JP5393141B2 JP2008335615A JP2008335615A JP5393141B2 JP 5393141 B2 JP5393141 B2 JP 5393141B2 JP 2008335615 A JP2008335615 A JP 2008335615A JP 2008335615 A JP2008335615 A JP 2008335615A JP 5393141 B2 JP5393141 B2 JP 5393141B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rubber
tire
rubber composition
mass
tencel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008335615A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010155941A (ja
Inventor
里美 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Rubber Industries Ltd filed Critical Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority to JP2008335615A priority Critical patent/JP5393141B2/ja
Publication of JP2010155941A publication Critical patent/JP2010155941A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5393141B2 publication Critical patent/JP5393141B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、ゴム組成物およびそれを用いたタイヤに関し、とりわけ氷雪面での摩擦性能を低下させることなく、耐摩耗性能を向上させたタイヤに関する。
氷雪路面走行を目的として、スパイクタイヤの使用やタイヤへのチェーンの装着がなされてきたが、粉塵問題などの環境問題が発生するため、これにかわる氷雪路面走行用タイヤとしてスタッドレスタイヤが開発された。スタッドレスタイヤは、氷雪路面では一般路面に比べ、著しく摩擦係数が低下し滑りやすくなるので、材料面および設計面での工夫がなされている。
氷雪面における摩擦性能を向上させるため、例えば、ゴムを低硬度にする手法がとられている。ゴムを低硬度にする手法としては、充填剤や硫黄の配合量を少なくしたり、オイルなどの軟化剤を多量に配合することが挙げられる。しかし、いずれの方法でも氷雪路面での摩擦性能と耐摩耗性能との両立が困難であった。
また、近年では、シリカを補強剤として配合することにより、低燃費化が図られるようになった。しかし、シリカを配合すると、転がり抵抗の低減とウェットグリップ性能の向上を両立できるが、ゴム練り中にポリマーと結合してゲルを作りやすい。ゲルが生成されると、シリカの分散性が低下するので、押出しゴム生地の加工性が悪化するという工程上の問題が多発し、生産性が大きく低下するという問題があった。
そこで、特許文献1ではジエン系ゴム、シリカおよびカーボンブラックを特定量配合し、さらに軟化剤としてエポキシ化液状ポリイソプロピレンゴムを配合することにより、加工性および低温における硬度が改善されたゴム組成物、ならびに該ゴム組成物からなるキャップトレッド部を有することで、氷雪路面での摩擦性能を低下させることなく、耐摩耗性能を向上させたタイヤが提案されている。
しかし、上記の技術によっても、氷雪路面での摩擦性能と耐摩耗性能の向上効果が十分ではなかった。
特開2006−199785号公報
本発明は、氷雪面での摩擦性能を低下させることなく優れた氷上性能を維持しつつ、耐摩耗性能を向上させたタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、およびブタジエンゴムからなる群から選ばれた少なくとも1種を含むジエン系ゴム100質量部に対して、テンセル(登録商標)を2〜25質量部含むゴム組成物である。
本発明のゴム組成物は、前記テンセル(登録商標)の平均繊維径が10〜100μmであることが好ましい。
本発明のゴム組成物は、表面粗さRzが15〜25μmであることが好ましい。
本発明は、前記ゴム組成物をキャップトレッド部に用いて製造されたタイヤである。
本発明によれば、氷雪路面での摩擦性能を低下させることなく、耐摩耗性能を向上させたタイヤを提供することができる。
本発明のゴム組成物は、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、およびブタジエンゴムからなる群から選ばれた少なくとも1種を含むジエン系ゴムに、テンセル(登録商標)を添加してなる。
<ジエン系ゴム>
本発明のゴム組成物は、ゴム成分としてジエン系ゴムを用いる。さらにジエン系ゴムは天然ゴム(NR)、ポリイソプレンゴム(IR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、およびブタジエンゴム(BR)からなる群から選ばれた少なくとも1種を含む。
ジエン系ゴムとして天然ゴムを含む場合は、天然ゴムの含有量はゴム成分中、70質量%以上、さらに好ましくは75質量%以上である。天然ゴムの含有量が70質量%未満であると、ゴムの加工性が悪化するため好ましくない。
ジエン系ゴムとしてブタジエンゴムを含む場合は、ブタジエンゴムの含有量はゴム成分中、好ましくは20質量%以上、さらに好ましくは25質量%以上である。ブタジエンゴムの含有量が20質量%未満では氷雪路面での摩擦性能が十分でない傾向にある。またブタジエンゴムの含有量は90質量%以下であることが好ましい。90質量%を超えると、ゴム組成物の加工性が低下する傾向にある。
ジエン系ゴムとしてポリイソプレンゴムおよび/またはスチレンブタジエンゴムを含む場合は、該含有量はゴム成分中、好ましくは5〜30質量%である。
その他のジエン系ゴムとしては、たとえばブチルゴム(IIR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、スチレン−イソプレン−ブタジエン共重合ゴム(SIBR)などを使用することができる。
<テンセル(登録商標)>
テンセル(登録商標)とは、木材パルプをたとえば有機溶剤等に直接溶解させてフィルターでろ過したのち、不純物を取り除いて細かい孔から押し出して紡糸して得られる精製セルロース繊維であって、セルロース誘導体を経ずに繊維化されているものを意味する。すなわち、本発明において用いられる精製セルロース繊維であるテンセル(登録商標)は、レーヨン、キュプラ等の製造において行なわれるような原料セルロースの化学的分解による誘導体化を経ないため、原料セルロースの結晶構造が保持され、原料セルロースと比べたときの分子量低下も少なく、結晶化度および配向性が高く、乾燥時の物理的強度に優れる。またテンセル(登録商標)は、その高い結晶化度および配向性により、乾湿強度比が90%であり湿潤時にも強度低下が少なく、レーヨン等の再生セルロース繊維と比べて湿潤時の耐膨潤性に優れる。このため氷雪路面においても優れた破壊強度を有することができる。
本発明において用いられるテンセル(登録商標)は、たとえば、アミンオキサイド等の有機溶剤に原料セルロースを溶解させた後に連続紡糸し、長繊維フィラメントとして形成することができる。
本発明において、テンセル(登録商標)は、他の配合剤と混合する前にあらかじめ粉砕したものを用いる。粉砕後のテンセル(登録商標)の平均繊維径は10〜100μmが好ましい。平均繊維径が10μm未満では、耐屈曲強度が乏しく、テンセル(登録商標)を配合することによる表面粗さのコントロール効果の向上を期待できない。また平均繊維径が100μmを超えると、ゴム組成物の表面が粗くなるため、粘着摩擦が減少する。さらにゴムの補強性も乏しく耐摩耗性にも悪影響を及ぼす。テンセル(登録商標)の平均繊維径は、下限が15μm、上限が70μmであることがより好ましい。なお、平均繊維径とは繊維断面の平均径を意味し、電子顕微鏡によって測定することができる。
また、テンセル(登録商標)の平均長さはテンセル(登録商標)の約25倍が好ましく、具体的には250〜2500μmが好ましい。
テンセル(登録商標)の粉砕方法は特に限定されず、ミキサーなどを用いることができる。
テンセル(登録商標)の配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対して2〜25質量部である。テンセル(登録商標)の配合量が2質量部未満では、表面粗さをコントロールするという効果が小さく、氷上性能の向上を期待できない。一方、テンセル(登録商標)の配合量が25質量部を超えるとゴム組成物の表面が粗くなり、耐摩耗性が低下する。テンセル(登録商標)の配合量は、下限が10質量部であることがより好ましい。
<シリカ>
本発明のゴム組成物はシリカを含有することが好ましい。シリカとしては、BET法による窒素吸着比表面積が50m2/g〜500m2/gの従来公知のシリカを用いることができる。たとえば乾式法により得られるシリカ(無水珪酸)および/または湿式法により得られるシリカ(含水珪酸)を用いることができる。なかでも、湿式法により得られるシリカを用いることが好ましい。
本発明のゴム組成物におけるシリカの含有量は、ジエン系ゴム100質量部に対して20〜100質量部が好ましい。該含有量によって、低い転がり抵抗と高い耐摩耗性とを両立して実現することができるゴム組成物を得ることができる。
本発明のゴム組成物に用いられるシリカはBET法による窒素吸着比表面積が50m2/g〜500m2/gであることが好ましい。シリカの窒素吸着比表面積が50m2/g未満であると加硫後の破壊強度が低下する傾向があり、500m2/gを超えると加工性が悪化する傾向がある。なお、シリカのBET法による窒素吸着比表面積は、ASTM−D−4820−93に準拠した方法により測定することができる。
<シランカップリング剤>
本発明においては、シリカを用いる場合は、一般にシランカップリング剤として知られているものを配合するのが好ましい。シランカップリング剤の例としては、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピロトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトシメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)−テトラスルフィドが挙げられる。シランカップリング剤の配合量はシリカ配合量の1〜20質量%の量である。シランカップリング剤の配合量が1質量%未満では、シランカップリング剤の効果が十分に得られず、耐摩耗性が低下する傾向がある。一方、シランカップリング剤の配合量が20質量%を超えると、コストが上がる割に効果が得られず、補強性、耐摩耗性が低下する傾向がある。分散効果、カップリング効果の観点から、シランカップリング剤の配合量は、シリカ配合量の2〜15質量%であることが好ましい。
<カーボンブラック>
本発明のゴム組成物は補強剤としてカーボンブラックを配合することが可能である。カーボンブラックの配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対して、好ましくは5〜80質量部、より好ましくは30〜55質量部である。カーボンブラックの配合量が5質量部未満では十分な補強性、剛性が得られず、80質量部をこえると発熱しやすくなる。
カーボンブラックは、チッ素吸着比表面積(N2SA)が好ましくは20〜120m2/gであり、より好ましくは30〜80m2/gである。チッ素吸着比表面積が20m2/gより低いと補強性、剛性(操縦安定性)が不十分であり、120m2/gを超えると発熱しやすくなり好ましくない。
<軟化剤>
軟化剤としては、プロセスオイル、潤滑油、パラフィン、流動パラフィン、石油アスファルト、ワセリンなどの石油系軟化剤、大豆油、パーム油、ヒマシ油、アマニ油、ナタネ油、ヤシ油などの脂肪油系軟化剤、トール油、サブ、蜜ロウ、カルナバロウ、ラノリンなどのワックス類、リノール酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ラウリン酸などの脂肪酸、などが挙げられる。軟化剤の配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対してたとえば100質量部以下とされることが好ましく、この場合、該ゴム組成物がタイヤに使用された際のウェットグリップ性能を低下させる危険性が少ない。
<老化防止剤>
老化防止剤としては、アミン系、フェノール系、イミダゾール系の各化合物や、カルバミン酸金属塩、ワックスなどを適宜選択して使用することが可能である。
<加硫助剤>
加硫助剤としては、ステアリン酸、酸化亜鉛(亜鉛華)などを使用することができる。
<加硫剤>
加硫剤としては、有機過酸化物もしくは硫黄系加硫剤を使用できる。有機過酸化物としては、たとえば、ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3あるいは1,3−ビス(t−ブチルパーオキシプロピル)ベンゼン等を使用することができる。また、硫黄系加硫剤としては、たとえば、硫黄、モルホリンジスルフィドなどを使用することができる。これらの中では硫黄が好ましい。
<加硫促進剤>
加硫促進剤としては、スルフェンアミド系、チアゾール系、チウラム系、チオウレア系、グアニジン系、ジチオカルバミン酸系、アルデヒド−アミン系またはアルデヒド−アンモニア系、イミダゾリン系、もしくは、キサンテート系加硫促進剤のうち少なくとも一つを含有するものを使用することが可能である。
<その他の成分>
本発明のタイヤ用ゴム組成物には、その他の補強剤、充填剤、可塑剤などのタイヤ用または一般のゴム組成物に配合される各種配合剤および添加剤を配合することができる。また、これらの配合剤、添加剤の含有量も一般的な量とすることができる。
<ゴム組成物>
本発明に係るゴム組成物の表面粗さRzは、15〜25μmが好ましい。表面粗さRzが15μm未満では氷上性能が低下する傾向があり、また、25μmをこえると、耐摩耗性が低下する傾向がある。ここで、前記表面粗さRzとは、JIS−B0601で規定されている表面粗さの定義に準じて計算された10点平均粗さRzである。
<ゴム組成物の製造方法>
本発明のゴム組成物の製造方法としては、従来から公知の方法を用いることができ、たとえば上記各材料を所定の配合割合となるように秤量した後、オープンロール、バンバリーミキサー等のゴム混練装置を用いて、100〜250℃で5〜60分間混練する方法等がある。
<タイヤの構造>
本発明の空気入りタイヤの構造は、たとえば図1のタイヤ断面の右上半分に例示されるものである。タイヤ1は、トレッド部7を構成するキャップトレッドゴム7aとベーストレッドゴム7b、その両端からタイヤ半径方向内方にのびる一対のサイドウォール部を構成するサイドウォールゴム8と、各サイドウォール部の内方端に位置するクリンチ部を構成するクリンチゴム3およびリム上部に位置するチェーファーを構成するチェーファーゴム2とを備える。またクリンチ部、チェーファー間にはカーカス5が架け渡されるとともに、このカーカス5のタイヤ半径方向外側にブレーカー部を構成するブレーカーゴム9が配される。該カーカス5は、カーカスコードを配列する1枚以上のカーカスプライから形成され、このカーカスプライは、トレッド部からサイドウォール部を経て、ビードコア6と、該ビードコア6の上端からサイドウォール方向に延びるビードエーペックス4との廻りをタイヤ軸方向の内側から外側に折返され、折返し部によって係止される。ブレーカー部は、ブレーカーコードを配列した2枚以上のブレーカープライからなり、各ブレーカーコードがブレーカープライ間で交差するよう向きを違えて重置している。
本発明のタイヤは、キャップトレッド部7aにテンセル(登録商標)を配合したゴム組成物を用いて得られる。すなわち、本発明のタイヤは、このようなキャップトレッド部を備える限り、従来公知のいかなる構造を有するタイヤをも含むものである。
本発明のタイヤは、氷雪路表面において必要とされる特性を満足することが可能であるため、とくにスタッドレスタイヤとすることが好ましい。
<タイヤの製造方法>
本発明に係るゴム組成物をキャップトレッド部に用いたタイヤは、ゴム組成物の配合成分を、たとえばバンバリーミキサーやニーダー等により130℃以上160℃以下で混練して、ゴム組成物の未架橋物を調製し、該未架橋物を空気入りタイヤのキャップトレッド部に適用して加硫成形することによって形成されることができる。
<実施例1〜6、比較例1〜2>
(ゴム試験片およびタイヤの作製)
ゴム試験片の作製は次の方法で行った。表1に示す配合に基づき、硫黄および加硫促進剤以外の配合成分をバンバリーミキサーを用いて、150℃で5分間混練りした。その後、得られた混練物に対して硫黄および加硫促進剤を表1に示す配合量添加し、2軸オープンロールを用いて80℃で5分間混練りし、未加硫ゴムシートを調製し、該ゴムシートを170℃で15分間プレス加硫した。得られた加硫物、すなわちゴム組成物を用いて表面粗さを測定した。なお、テンセル(登録商標)はコートルズ社製の天然木質パルプを粉砕したセルロース繊維をミキサーによって平均繊維径10〜100μmまで粉砕したものを使用した。
また、表1の配合に基づき得られたゴム組成物からなるキャップトレッド部を有する195/65R15サイズのタイヤを作製し、氷上摩擦性能試験および耐摩耗性能試験を行った。実施例および比較例で行った試験および評価の方法は次に示すとおりである。
(表面粗さ)
前記ゴム試験片を用いて、JIS−B0601−1994表面粗さの定義に準じて表面粗さRz(μm)を測定した。
(氷上摩擦性能試験)
前記タイヤを排気量2000ccの国産FR車に装着して実車走行をおこない、時速30km/時間からの氷盤上での制動停止距離を求めた。比較例1の制動停止距離の値を100としてそれぞれ指数で示した。指数が大きいほど氷上摩擦性能に優れることを示す。
(耐摩耗性能試験)
前記タイヤを排気量2000ccの国産FR車に装着して実車走行をおこない、30000km走行後の摩耗量を測定した。比較例1の摩耗量を値を100として指数で示した。指数が大きいほど耐摩耗性能に優れている。
評価結果を表1に示す。
Figure 0005393141
NR:テックビーハング社製のRSS#3
BR:宇部興産(株)製のUBEPOL−BR150B
SBR:JSR社製のSBR1052
IR:JSR社製のIR2200
シリカ:日本シリカ工業社製のNipsil AQ(N2SA:200m2/g)
カーボンブラック:キャボットジャパン製のショウブラックN220(N2SA:111m2/g)
オイル:出光興産(株)製のダイナプロセスオイルPS323
ワックス:大内新興化学工業(株)製のサンノックワックス
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック6C(N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン)
ステアリン酸:日本油脂(株)製のステアリン酸
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号
シランカップリング剤:デグサ社製のSi69
テンセル(登録商標):コートルズ社製の天然木質パルプを粉砕したセルロース繊維を平均繊維径10〜100μmまで粉砕したもの
硫黄:鶴見化学(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤CZ:大内新興化学工業(株)製のノクセラーCZ
加硫促進剤D:大内新興化学工業(株)製のノクセラーD
(評価結果)
実施例1〜6はジエン系ゴム100質量部に対してテンセル(登録商標)を2〜25質量部含むゴム組成物およびそれをキャップトレッド部に用いたタイヤである。いずれも表面粗さを16〜25μmとスタッドレスタイヤに適した範囲にコントロールすることができた。実際、テンセル(登録商標)を含まない比較例1に比べて耐摩耗性能を維持したまま、氷上摩擦性能が向上した。
比較例2はジエン系ゴム100質量部に対してテンセル(登録商標)を30質量部含むゴム組成物およびそれをキャップトレッド部に用いたタイヤである。比較例1に比べて氷上性能は向上したが、耐摩耗性能はやや悪化した。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明に係るタイヤの断面図の右半分を示す図である。
符号の説明
1 タイヤ、2 チェーファーゴム、3 クリンチゴム、4 ビードエーペックス、5 カーカス、6 ビードコア、7 トレッド部、7a キャップトレッドゴム、7b ベーストレッドゴム、8 サイドウォール部、9 ブレーカー。

Claims (4)

  1. 天然ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、およびブタジエンゴムからなる群から選ばれた少なくとも1種を含むジエン系ゴム100質量部に対して、平均繊維径が15〜70μmであるテンセル(登録商標)を2〜25質量部含むゴム組成物。
  2. 前記テンセル(登録商標)の平均長さが250〜2500μmである請求項1記載のゴム組成物。
  3. 表面粗さRzが15〜25μmである請求項1記載のゴム組成物。
  4. 請求項1〜3いずれか1つに記載のゴム組成物をキャップトレッド部に用いて製造されたタイヤ。
JP2008335615A 2008-12-29 2008-12-29 ゴム組成物およびそれを用いたタイヤ Expired - Fee Related JP5393141B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008335615A JP5393141B2 (ja) 2008-12-29 2008-12-29 ゴム組成物およびそれを用いたタイヤ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008335615A JP5393141B2 (ja) 2008-12-29 2008-12-29 ゴム組成物およびそれを用いたタイヤ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010155941A JP2010155941A (ja) 2010-07-15
JP5393141B2 true JP5393141B2 (ja) 2014-01-22

Family

ID=42574088

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008335615A Expired - Fee Related JP5393141B2 (ja) 2008-12-29 2008-12-29 ゴム組成物およびそれを用いたタイヤ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5393141B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5995751B2 (ja) * 2013-02-27 2016-09-21 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤの使用方法
JP2014221848A (ja) * 2013-05-13 2014-11-27 ダイセルポリマー株式会社 繊維強化樹脂組成物

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04117439A (ja) * 1990-05-10 1992-04-17 Bridgestone Corp ゴム組成物及び空気入りタイヤ
JP2763251B2 (ja) * 1993-05-20 1998-06-11 横浜ゴム株式会社 空気入りタイヤ
JPH0912770A (ja) * 1995-06-23 1997-01-14 Yokohama Rubber Co Ltd:The タイヤトレッド用ゴム組成物
JPH0959394A (ja) * 1995-08-28 1997-03-04 Kuraray Co Ltd 繊維補強ゴム成型物の製造方法
JP3867117B2 (ja) * 2003-01-30 2007-01-10 兵庫県 扁平セルロース粒子を用いた新規複合体
AU2003273104A1 (en) * 2003-06-30 2005-01-13 Hyosung Corporation A solution containing cellulose dissolved in n-methylmorpholine-n-oxide and high tenacity lyocell multifilament using the same
JP2008189740A (ja) * 2007-02-02 2008-08-21 Yokohama Rubber Co Ltd:The タイヤ用ゴム組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010155941A (ja) 2010-07-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5196882B2 (ja) タイヤ用ゴム組成物およびそれを用いたスタッドレスタイヤ
JP4901591B2 (ja) サイドウォール用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ
JP5367966B2 (ja) タイヤ用ゴム組成物
EP1176167B1 (en) Rubber composition for tyre and pneumatic tyre
JP5002186B2 (ja) タイヤ用ゴム組成物およびそれを用いたタイヤ
CN115916553A (zh) 轮胎
JP5403399B2 (ja) ゴム組成物およびそれを用いたタイヤ
JP6140121B2 (ja) タイヤ用のゴム組成物
JP5582921B2 (ja) スタッドレスタイヤ用ゴム組成物及びスタッドレスタイヤ
JP5443072B2 (ja) ベーストレッド用ゴム組成物及び空気入りタイヤ
JP2008303334A (ja) キャップトレッド用ゴム組成物およびそれを用いたキャップトレッドを有するタイヤ
JP5443073B2 (ja) クリンチエイペックス用ゴム組成物及び空気入りタイヤ
JP5393141B2 (ja) ゴム組成物およびそれを用いたタイヤ
JP5313743B2 (ja) インナーライナー用ゴム組成物及びタイヤ
JP2009013218A (ja) トレッド用ゴム組成物およびこれを用いた空気入りタイヤ
JP6888306B2 (ja) トレッド用ゴム組成物およびタイヤ
EP1473321A1 (en) Rubber composition for tire and pneumatic tire using the same
JP2013147561A (ja) タイヤ用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ
JP4081182B2 (ja) ビード部補強用ゴム組成物
JP5566052B2 (ja) トレッド用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ
JP6900719B2 (ja) トレッド用ゴム組成物およびタイヤ
JP2010159391A (ja) ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ
JP2008308575A (ja) トレッド用ゴム組成物およびこれを用いた空気入りタイヤ
JP5023367B2 (ja) ゴム組成物、その製造方法および空気入りタイヤ
JP2008303333A (ja) ゴム組成物およびそれを用いたキャップトレッドを有するタイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111007

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130529

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130604

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130614

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130709

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130801

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20130909

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131008

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131015

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5393141

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees