JP5391512B2 - 分岐ウレタン樹脂分散剤とその製造方法、及びそれを用いた顔料組成物 - Google Patents

分岐ウレタン樹脂分散剤とその製造方法、及びそれを用いた顔料組成物 Download PDF

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本発明は、分散性、流動性、及び保存安定性に優れた分散体を製造することのできる分岐ウレタン樹脂分散剤とその製造方法、及びそれを用いた顔料組成物に関する。
一般に、顔料の微細な粒子をオフセットインキ、グラビアインキおよび塗料のようなビヒクルに分散する場合、安定な分散体を得ることが難しく、製造作業および得られる製品の特性に種々の問題を引き起こすことが知られている。例えば、微細な粒子からなる顔料を含む分散体は、往々にして高粘度を示し、製品の分散機からの取り出し、輸送が困難となるばかりでなく、さらに悪い事例では貯蔵中にゲル化を起こし使用困難となることがある。
また、展色物の塗膜表面に関しては、光沢の低下、レベリング不良等の状態不良を生じることがある。また、異種の顔料を混合して使用する場合、凝集による色別れや、沈降などの現象により展色物に色むらや著しい着色力の低下が現れることがある。
以上のような種々の問題点を解決するために、有機顔料を母体骨格として側鎖に酸性基や塩基性基を置換基として有する顔料誘導体を分散剤としてウレタン樹脂と混合する方法が開示されている(特許文献1参照)。
しかし、すべての材料に有効ではなく、特に、有機顔料に対しては、良好な分散体は得られない。また、塗料やインキなどには非常に多くのワニス系が存在するため、これらの方法を用いても一部のワニス系を除いては満足な効果が得られていないのが実状である。さらに分散体中に含まれる樹脂は、耐熱性が高いものはほとんどない。
特開昭62−295966号公報
本発明は、オフセットインキ、グラビアインキ、カラーフィルター用レジストインキおよびインキジェットインキ、塗料、着色樹脂組成物などに適する、非集合性、流動性に優れた分散性や安定性をもつ、耐熱性に優れた分岐ウレタン樹脂分散剤の提供を目的とする。さらに、低ヘイズ、高耐熱性および分散安定性に優れた顔料組成物の提供を目的とする。
本発明は、イソシアネート基を3つ以上有するポリイソシアネート(a)と、モノアルコール(b)とをNCO/OH=3/2〜3/0.5のモル比で反応させてなる末端イソシアネート化合物に対して、
1〜30個の原子を間に挟んで存在する2つ以上の水酸基を有する、アクリル樹脂(c)および/またはシロキサン樹脂(d)を含むポリオール化合物を、水酸基過剰となる条件で重合させてなる末端水酸基化合物中の水酸基と、
酸無水物基を有する化合物(e)中の酸無水物基とを、反応させてなる分岐ウレタン樹脂分散剤であって、
前記分岐ウレタン樹脂分散剤の不揮発成分中におけるポリイソシアネート(a)由来の割合が、25重量%〜60重量%であり、
ポリイソシアネート(a)が、イソホロンジイソシアネートの3量体であることを特徴とする分岐ウレタン樹脂分散剤に関する。
また、本発明は、モノアルコール(b)が、水酸基を1つ有する、ラクトン樹脂(b1)、オキシアルキレン樹脂(b2)、アクリル樹脂(b3)、およびシロキサン樹脂(b4)の群から選ばれる少なくとも1つの樹脂であることを特徴とする上記分岐ウレタン樹脂分散剤に関する。
また、本発明は、イソシアネート基を3つ以上有するポリイソシアネート(a)と、モノアルコール(b)とをNCO/OH=3/2〜3/0.5のモル比で反応させてなる末端イソシアネート化合物に対して、
ポリオール化合物(f)を、水酸基過剰となる条件で重合させてなる末端水酸基化合物中の水酸基と、
酸無水物基を有する化合物(e)中の酸無水物基とを、反応させてなる分岐ウレタン樹脂分散剤であって、
前記分岐ウレタン樹脂分散剤の不揮発成分中におけるポリイソシアネート(a)由来の割合が、25重量%〜60重量%であり、かつ、
モノアルコール(b)が、水酸基を1つ有する、ラクトン樹脂(b1)、オキシアルキレン樹脂(b2)、アクリル樹脂(b3)、およびシロキサン樹脂(b4)の群から選ばれる少なくとも1つの樹脂であり、
ポリイソシアネート(a)が、イソホロンジイソシアネートの3量体であることを特徴とする分岐ウレタン樹脂分散剤に関する。
また、本発明は、水酸基を1つ有するラクトン樹脂(b1)が、開始モノアルコール(b5)に、ε−カプロラクトン、4−メチルカプロラクトン、3,5,5−トリメチルカプロラクトン、3,3,5−トリメチルカプロラクトン、β−プロピオラクトン、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、およびエナントラクトンから選ばれる1つのモノマーを重合した単独重合体、または、これらから選ばれる2種以上のモノマーを共重合した共重合体、または、これら単独重合体と共重合体とから選ばれる2種以上の重合体の混合物である上記分岐ウレタン樹脂分散剤に関する。
また、本発明は、水酸基を1つ有するアクリル樹脂(b3)が、ベンジル(メタ)アクリレートを20重量%〜70重量%含むモノマーを重合してなる上記分岐ウレタン樹脂分散剤に関する。
また、本発明は、モノアルコール(b)が、さらに1つの水酸基を含有する(メタ)アクリレート(b6)を含むことを特徴とする上記分岐ウレタン樹脂分散剤に関する。
また、本発明は、モノアルコール(b)が、さらに熱硬化性部位を含有するモノアルコール(b7)を含むことを特徴とする上記分岐ウレタン樹脂分散剤に関する。
また、本発明は、熱硬化性部位を含有するモノアルコール(b7)が、オキセタンアルコールまたはグリセリンシクロカーボネートであることを特徴とする上記分岐ウレタン樹脂分散剤に関する。
また、本発明は、酸無水物基を有する化合物(e)が、無水トリメリット酸または無水ピロメリット酸二無水物であることを特徴とする上記分岐ウレタン樹脂分散剤に関する。
また、本発明は、上記分岐ウレタン樹脂分散剤と、顔料とを含有する顔料組成物に関する。
また、本発明は、さらに、塩基性基を有する顔料誘導体、塩基性基を有するアントラキノン誘導体、塩基性基を有するアクリドン誘導体、及び塩基性基を有するトリアジン誘導体からなる群から選ばれる塩基性誘導体少なくとも一種を含有する上記顔料組成物に関する。
また、本発明は、上記顔料組成物をワニスに分散させてなる顔料分散体に関する。
また、本発明は、イソシアネート基を3つ以上有するポリイソシアネート(a)と、モノアルコール(b)とをNCO/OH=3/2〜3/0.5のモル比で反応させて末端イソシアネート化合物とする第1工程と、
前記末端イソシアネート化合物に対して、
1〜30個の原子を間に挟んで存在する2つ以上の水酸基を有する、アクリル樹脂(c)および/またはシロキサン樹脂(d)を含むポリオール化合物を、水酸基過剰となる条件で重合させて末端水酸基化合物とする第2工程と、
前記末端水酸基化合物中の水酸基に対して、
酸無水物基を有する化合物(e)中の酸無水物基を反応させて分岐ウレタン樹脂分散剤とする第3工程とを含む分岐ウレタン樹脂分散剤の製造方法であって、
前記分岐ウレタン樹脂分散剤の不揮発成分中におけるポリイソシアネート(a)由来の割合が、25重量%〜60重量%であり、
ポリイソシアネート(a)が、イソホロンジイソシアネートの3量体であることを特徴とする分岐ウレタン樹脂分散剤の製造方法に関する。
また、本発明は、モノアルコール(b)が、水酸基を1つ有する、ラクトン樹脂(b1)、オキシアルキレン樹脂(b2)、アクリル樹脂(b3)、およびシロキサン樹脂(b4)の群から選ばれる少なくとも1つの樹脂であることを特徴とする上記分岐ウレタン樹脂分散剤の製造方法に関する。
また、本発明は、イソシアネート基を3つ以上有するポリイソシアネート(a)と、モノアルコール(b)とをNCO/OH=3/2〜3/0.5のモル比で反応させて末端イソシアネート化合物とする第1工程と、
前記末端イソシアネート化合物に対して、
ポリオール化合物(f)を、水酸基過剰となる条件で重合させる末端水酸基化合物とする第2工程と、
前記末端水酸基化合物中の水酸基に対して、
酸無水物基を有する化合物(e)中の酸無水物基を反応させて分岐ウレタン樹脂分散剤とする第3工程とを含む分岐ウレタン樹脂分散剤の製造方法であって、
前記分岐ウレタン樹脂分散剤の不揮発成分中におけるポリイソシアネート(a)由来の割合が、25重量%〜60重量%であり、かつ、
モノアルコール(b)が、水酸基を1つ有する、ラクトン樹脂(b1)、オキシアルキレン樹脂(b2)、アクリル樹脂(b3)、およびシロキサン樹脂(b4)の群から選ばれる少なくとも1つの樹脂であり、
ポリイソシアネート(a)が、イソホロンジイソシアネートの3量体であることを特徴とする分岐ウレタン樹脂分散剤の製造方法に関する。
本発明の分岐ウレタン樹脂分散剤を顔料組成物に使用することにより、低使用量で、優れた分散性、流動性、及び保存安定性を得ることができ、同時に展色物についても高い耐熱性、及び耐薬品性を得ることができる。
また、本発明の製造方法によれば、櫛型ウレタン樹脂を包含する広範な分岐ウレタン樹脂分散剤の樹脂構造や官能基を有する前記分岐ウレタン樹脂分散剤を、有利に製造することができる。
まず、本発明の分岐ウレタン樹脂分散剤の原料となるイソシアネート基を3つ以上有するポリイソシアネート(a)について説明する。
ポリイソシアネート(a)としては、分子中に3つ以上のイソシアネート基を有する化合物であれば、特に限定されることなく、例えば、芳香族ポリイソシアネ−ト、脂肪族ポリイソシアネ−ト、芳香脂肪族ポリイソシアネ−ト、脂環族ポリイソシアネ−ト等が挙げられる。
前記ポリイソシアネート(a)は、下記に示すジイソシアネートのトリメチロ−ルプロパンアダクト体、水と反応したビュウレット体、イソシアヌレ−ト環を有する3量体であることが好ましい。
ジイソシアネートとしては、芳香族ジイソシアネ−ト、脂肪族ジイソシアネ−ト、芳香脂肪族ジイソシアネ−ト、脂環族ジイソシアネ−ト等を挙げることができる。
芳香族ジイソシアネ−トとしては、例えば1,3−フェニレンジイソシアネ−ト、4,4’−ジフェニルジイソシアネ−ト、1,4−フェニレンジイソシアネ−ト、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネ−ト、2,4−トリレンジイソシアネ−ト、2,6−トリレンジイソシアネ−ト、4,4’−トルイジンジイソシアネ−ト、2,4,6−トリイソシアネ−トトルエン、1,3,5−トリイソシアネ−トベンゼン、ジアニシジンジイソシアネ−ト、4,4’−ジフェニルエ−テルジイソシアネ−ト、4,4’,4”−トリフェニルメタントリイソシアネ−トの等を挙げることができる。
脂肪族ジイソシアネ−トとしては、例えばトリメチレンジイソシアネ−ト、テトラメチレンジイソシアネ−ト、ヘキサメチレンジイソシアネ−ト、ペンタメチレンジイソシアネ−ト、1,2−プロピレンジイソシアネ−ト、2,3−ブチレンジイソシアネ−ト、1,3−ブチレンジイソシアネ−ト、ドデカメチレンジイソシアネ−ト、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネ−ト等を挙げることができる。
芳香脂肪族ジイソシアネ−トとしては、例えばω,ω’−ジイソシアネ−ト−1,3−ジメチルベンゼン、ω,ω’−ジイソシアネ−ト−1,4−ジメチルベンゼン、ω,ω’−ジイソシアネ−ト−1,4−ジエチルベンゼン、1,4−テトラメチルキシリレンジイソシアネ−ト、1,3−テトラメチルキシリレンジイソシアネ−ト等を挙げることができる。
脂環族ジイソシアネ−トとしては、例えば3−イソシアネ−トメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネ−ト(イソホロンジイソシアネート)、1,3−シクロペンタンジイソシアネ−ト、1,3−シクロヘキサンジイソシアネ−ト、1,4−シクロヘキサンジイソシアネ−ト、メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネ−ト、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネ−ト、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネ−ト)、1,3−ビス(イソシアネ−トメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(イソシアネ−トメチル)シクロヘキサン等を挙げることができる。
上記のうち顔料分散後の粘度を考慮すると、脂肪族ポリイソシアネ−ト、芳香脂肪族ポリイソシアネ−ト、脂環族ポリイソシアネ−トが好ましく、さらには脂環族ポリイソシアネ−ト、特にイソホロンジイソシアネートの3量体が好ましい。
本発明では、分岐ウレタン樹脂分散剤の不揮発成分中における、ポリイソシアネート(a)由来の割合が、25重量%〜60重量%であることを特徴としている。25重量%未満では充分な顔料吸着能がないため顔料分散性が悪く、60重量%を越えると、顔料吸着能が高すぎることにより充分な立体反発効果が得られず、顔料分散性は却って低下する。
次に、本発明の分岐ウレタン樹脂分散剤の原料となるモノアルコール化合物(b)について説明する。
モノアルコール化合物(b)としては、分子中に1つの水酸基を有する化合物であれば、特に限定されることなく、例えば、脂肪族モノアルコール、芳香脂肪族モノアルコール、脂環族モノアルコール等が挙げられる。
本発明で用いられる脂肪族モノアルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、n−アミルアルコール、ヘキサノール、ヘプタノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、イソオクタノール、ノナノール、デカノール、イソウンデカノール、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール等の直鎖または分岐脂肪族アルコール、が挙げられる。芳香脂肪族モノアルコールとしては、ベンジルアルコール、α−メチルベンジルアルコール、フェネチルアルコール、が挙げられる。脂環族モノアルコールとしては、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、シクロヘキサンメタノール、シクロヘプタノール、シクロオクタノール、トリシクロデカンメタノール、が挙げられる。
さらに、本発明で用いられるモノアルコール化合物(b)としては、水酸基を1つ有する、ラクトン樹脂(b1)、オキシアルキレン樹脂(b2)、アクリル樹脂(b3)、およびシロキサン樹脂(b4)であるのが好ましい。
水酸基を1つ有するラクトン樹脂(b1)としては、開始モノアルコール(b5)に、ε−カプロラクトン、4−メチルカプロラクトン、3,5,5−トリメチルカプロラクトン、3,3,5−トリメチルカプロラクトン、β−プロピオラクトン、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、およびエナントラクトンから選ばれる1つのモノマーを重合した単独重合体、または、これらから選ばれる2種以上のモノマーを共重合した共重合体、または、これら単独重合体と共重合体とから選ばれる2種以上の重合体の混合物、が挙げられる。
開始モノアルコール(b5)としては、ラクトン樹脂(b1)の末端となり、ラクトン樹脂の開始剤的な作用をする、分子中に1つの水酸基を有する化合物であれば、特に限定されることなく、例えば、脂肪族モノアルコール、芳香脂肪族モノアルコール、脂環族モノアルコール等が挙げられる。
脂肪族モノアルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、n−アミルアルコール、ヘキサノール、ヘプタノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、イソオクタノール、ノナノール、デカノール、イソウンデカノール、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール等の直鎖または分岐脂肪族アルコール、が挙げられる。芳香脂肪族モノアルコールとしては、ベンジルアルコール、α−メチルベンジルアルコール、フェネチルアルコール、が挙げられる。脂環族モノアルコールとしては、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、シクロヘキサンメタノール、シクロヘプタノール、シクロオクタノール、トリシクロデカンメタノール、が挙げられる。
さらに、開始モノアルコール(b5)としては、水酸基を1つ有する、オキシアルキレン樹脂(b2)、アクリル樹脂(b3)、およびシロキサン樹脂(b4)であってもよい。
水酸基を1つ有するオキシアルキレン樹脂(b2)としては、分子内に水酸基を1つ有し、かつ下記一般式(1)で表される繰り返し単位を2個以上有するセグメントを有するものであれば、特に限定されない。
Figure 0005391512
式(1)中、nは1以上の整数を表し、R1n、R2nはn番目の置換基であって、水素、アルキル基、アリール基、アルケニル基、水酸基、カルボキシル基、エポキシ基、アミノ基、アミド基、エーテル基、エステル基からなる群より選択される1種以上を組み合わせて得られる置換基を表す。
水酸基を1つ有するアクリル樹脂(b3)としては、分子内に1つの水酸基を有するアクリル樹脂であれば、特に限定されない。例えば、分子中に1つ以上のチオール基と1つの水酸基を有する化合物を重合開始剤として、エチレン性不飽和モノマーを重合させて得られるものや、リビング重合法により合成される分子内に水酸基を1つ導入したアクリル樹脂が挙げられる。エチレン性不飽和モノマーとしては、ラジカル重合可能な不飽和二重結合を有する化合物が使用される。アクリル樹脂(b3)の市販品としては、UMM−1001、UME−1001、UMB−1001(綜研化学株式会社製)が挙げられる。
エチレン性不飽和モノマーとしては、アルキル基の炭素数が1〜18の(メタ)アクリル酸エステルであるメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、イソドデシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、イソトリデシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
又、カルボキシル基含有エチレン性不飽和モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸ダイマー、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸等が挙げられる。アミド基含有単量体としては、(メタ)アクリルアミド、N−アルキル(メタ)アクリルアミド、N、N−ジアルキル(メタ)アクリルアミドが挙げられる。
又、架橋性基を有するエチレン性不飽和モノマーも用いることができ、架橋性基としてはエポキシ基、アルコキシシリル基、アセトアセチル基等が挙げられる。
エポキシ基含有モノマーとしては、グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル等が挙げられる。
アルコキシシリル基含有モノマーとしては、γ−(メタ)アクリロキシエチルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシエチルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルジメチルエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリクロロシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジクロロシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルジメチルクロロシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリプロピオキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジプロピオキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリブトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシブチルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシペンチルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシヘキシルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシヘキシルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシオクチルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシデシルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシドデシルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシオクタデシルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリピロポキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルメチルジプロポキシシラン等が挙げられる。
アセトアセチル基含有モノマーとしては、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、2−(アセトアセトキシ)エチル(メタ)アクリレート、アリルアセトアセテート等が挙げられる。
上に例示したエチレン性不飽和モノマーは、併用することができ、使用する目的に応じて種類、併用する割合の制限はない。
本発明においては、アクリル樹脂(b3)が、ベンジル(メタ)アクリレートを20重量%〜70重量%含むモノマーを重合して得られるものが好ましい。20重量%未満では充分な顔料吸着能がないため顔料分散性が悪くなる場合があり、70重量%を越えると、顔料吸着能が高すぎることにより充分な立体反発効果が得られず、顔料分散性は却って低下する場合がある。
水酸基を1つ有するシロキサン樹脂(b4)としては、分子内に水酸基を1つ有するシロキサン樹脂であれば、特に限定されない。例えば、市販品としては、FM−0411、FM−0421、FM−0425(チッソ株式会社製)などが挙げられる。
次に、本発明の分岐ウレタン樹脂分散剤の原料となる、1〜30個の原子を間に挟んで存在する2つ以上の水酸基を有するアクリル樹脂(c)について説明する。
1〜30個以下の原子を間に挟んで存在する2つ以上の水酸基を有するアクリル樹脂(c)としては、1〜30個の原子を間に挟んで存在する2つ以上の水酸基を有するアクリル樹脂であれば、特に限定されない。例えば、分子中に1つ以上のチオール基と1〜30個の原子を間に挟んで存在する2つ以上の水酸基とを有する化合物を重合開始剤として、エチレン性不飽和モノマーを重合させて得られるものや、リビング重合法により合成される分子内に水酸基を2つ導入したアクリル樹脂が挙げられる。エチレン性不飽和モノマーとしては、ラジカル重合可能な不飽和二重結合を有するものが使用される。アクリル樹脂(c)の市販品としては、UT−1001(綜研化学株式会社製)が挙げられる。
エチレン性不飽和モノマーとしては、前述したアクリル樹脂(b3)で例示したモノマーを使用することができる。これらは、併用することができ、使用する目的に応じて種類、併用する割合の制限はない。
次に、本発明の分岐ウレタン樹脂分散剤の原料となる、1〜30個の原子を間に挟んで存在する2つ以上の水酸基を有するシロキサン樹脂(d)について説明する。
1〜30個以下の原子を間に挟んで存在する2つ以上の水酸基を有するシロキサン樹脂(d)としては、1〜30個の原子を間に挟んで存在する2つ以上の水酸基を有するシロキサン樹脂であれば、特に限定されない。例えば、市販品としては、FM−DA11、FM−DA21、FM−DA26(チッソ株式会社)が挙げられる。
本発明では、1〜30個の原子を間に挟んで存在する2つ以上の水酸基を有するアクリル樹脂(c)および/またはシロキサン樹脂(d)を使用することを特徴としている。水酸基の間に挟まれる原子が30個より大きくなると、分散安定化に寄与するアクリル樹脂(c)およびシロキサン樹脂(d)が、ウレタン樹脂の主鎖中にも多く導入されることになり、充分な立体反発効果が得られず、顔料分散性が低下する。ただし、モノアルコール(b)として、水酸基を1つ有する、ラクトン樹脂(b1)、オキシアルキレン樹脂(b2)、アクリル樹脂(b3)、およびシロキサン樹脂(b4)の群から選ばれる少なくとも1つの樹脂を使用した場合はこの限りではなく、アクリル樹脂(c)およびシロキサン樹脂(d)を使用しなくてもよい。この場合、アクリル樹脂(c)およびシロキサン樹脂(d)の換わりにポリオール化合物(f)を使用することになる。
上述した、1〜30個の原子を間に挟んで存在する2つ以上の水酸基を有するアクリル樹脂(c)および/またはシロキサン樹脂(d)は、イソシアネート基を3つ以上有するポリイソシアネート化合物(a)とモノアルコール(b)との反応生成物に反応させるが、この反応の際、ポリオール化合物と併用してもかまわない。このポリオール化合物としては、上記ポリオール化合物(f)を使用することができる。
上記ポリオール化合物(f)としては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ポリブチレングリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,9−ノナンジオール、シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールA、ポリカプロラクトンジオール、トリメチロールエタン、ポリトリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ポリトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ポリペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニトール、アラビトール、キシリトール、ガラクチトール、グリセリン、ポリグリセリン、ポリテトラメチレングリコール等の多価アルコール類;
2,2−ビス(ヒドロキシメチル)酪酸[ジメチロールブタン酸]、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸[ジメチロールプロピオン酸]、2,2−ビス(ヒドロキシエチル)プロピオン酸、2,2−ビス(ヒドロキシプロピル)プロピオン酸、酒石酸、ジヒドロキシメチル酢酸、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸、4,4−ビス(p−ヒドロキシフェニル)ペンタン酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、ホモゲンチジン酸等の酸性基含有低分子多価アルコール類;
ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイドのブロック共重合体又はランダム共重合体等のポリエーテルポリオール類;
該多価アルコール又はポリエーテルポリオールと無水マレイン酸、マレイン酸、フマール酸、無水イタコン酸、イタコン酸、アジピン酸、イソフタル酸等の多塩基酸との縮合物であるポリエステルポリオール類;
カプロラクトン変性ポリテトラメチレンポリオール等のカプロラクトン変性ポリオール、ポリオレフィン系ポリオール、水添ポリブタジエンポリオール等のポリブタジエン系ポリオール等のポリオールが挙げられる。
また、イソシアネート基と反応しうる官能基を2つ以上有する化合物、例えば少なくとも2個の一級または二級アミノ基を有するポリアミンを併用することもできる。
次に、酸無水物基を有する化合物(e)としては、分子内に1個の酸無水物基を有する化合物と分子内に2個以上の酸無水物基を有する化合物を用いることができる。これらは単独でも併用でもよい。
分子内に1個の酸無水物基を有する化合物としては、無水コハク酸、無水イタコン酸、無水マレイン酸、無水グルタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸等の脂肪族環状酸無水物、無水フタル酸、イサト酸無水物、ジフェン酸無水物、無水トリメリット酸などの芳香族環状酸無水物、これらに飽和または不飽和脂肪族炭化水素基、アリール基、ハロゲン基、ヘテロ環基などを結合せしめた誘導体などを使用することができる。
分子内に2個以上の酸無水物基を有する化合物としては、テトラカルボン酸二無水物、ヘキサカルボン酸三無水物、ヘキサカルボン酸二無水物、無水マレイン酸共重合樹脂などの多価カルボン酸無水物類を使用することができる。
さらに詳しく例示すると、テトラカルボン酸二無水物としては、例えば、脂肪族テトラカルボン酸無水物、芳香族テトラカルボン酸無水物、又は多環式テトラカルボン酸無水物が挙げられる。
脂肪族テトラカルボン酸無水物としては、例えば、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸無水物、3,5,6−トリカルボキシノルボルナン−2−酢酸無水物、2,3,4,5−テトラヒドロフランテトラカルボン酸無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、ビシクロ[2.2.2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸無水物などを挙げることができる。
芳香族テトラカルボン酸無水物としては、例えば、ピロメリット酸無水物、エチレングリコールジ無水トリメリット酸エステル、プロピレングリコールジ無水トリメリット酸エステル、ブチレングリコールジ無水トリメリット酸エステル、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸無水物、3,3’,4,4’−ジメチルジフェニルシランテトラカルボン酸無水物、3,3’,4,4’−テトラフェニルシランテトラカルボン酸無水物、1,2,3,4−フランテトラカルボン酸無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホン無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルプロパン無水物、3,3’,4,4’−パーフルオロイソプロピリデンジフタル酸無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸無水物、ビス(フタル酸)フェニルホスフィンオキサイド無水物、p−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)無水物、m−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルエーテル無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルメタン無水物、9,9−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)フルオレン酸無水物、9,9−ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]フルオレン酸無水物などを挙げることができる。
多環式テトラカルボン酸無水物としては、例えば、3,4−ジカルボキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ナフタレンコハク酸無水物、3,4−ジカルボキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−6−メチル−1−ナフタレンコハク酸無水物などを挙げることができる。
これらは、併用することができ、使用する目的に応じて種類、併用する割合の制限はない。本発明では、芳香族系酸無水物が好ましく、さらに無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸がより好ましい。
さらに本発明は、モノアルコール(b)が、1つの水酸基を含有する(メタ)アクリレート(b6)を含むことを特徴とする。1つの水酸基を含有する(メタ)アクリレート(b6)を使用することで、エチレン性不飽和基を導入した分岐ウレタン樹脂分散剤を得ることができる。
1つの水酸基を含有する(メタ)アクリレート(b6)としては、分子中に1個の水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物であれば、特に限定されることなく、例えば、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシプロピル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。中でも、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートが好ましい。
さらに本発明は、モノアルコール(b)が、熱硬化性部位を含有するモノアルコール(b7)を含むことを特徴とする。熱硬化性部位を含有するモノアルコール(b7)を使用することで、熱硬化性部位を導入した分岐ウレタン樹脂分散剤を得ることができる。
熱硬化性官能基を有するモノアルコール(b7)としては、1つ以上の熱硬化性官能基と1つの水酸基を有する化合物であれば、特に限定されることはない。熱硬化性官能基としては、例えば、エポキシ基やオキセタン基などの環状エーテル基、シクロカーボネート基、ブロックイソシアネート基、ベンゾオキサジン基、酸無水物基、α、β−不飽和カルボニル基などのマイケル付加反応が利用できる官能基、環状三量化が可能なアセチレン化合物、1,3−ブタジエンやエチレンなどのディールスアルダー反応が利用できる官能基、アルコキシシリル基、メラミン化合物が有するアミノ基やメチロール基などが挙げられる。中でも、オキセタン基やシクロカーボネート基が好ましい。特に、オキセタンアルコール、グリセリンシクロカーボネートが好適である。
本発明の分岐ウレタン樹脂分散剤の製造に用いられる触媒としては、公知の触媒を使用することができる。例えば3級アミン系化合物、有機金属系化合物等が挙げられる。
3級アミン系化合物としては、例えばトリエチルアミン、トリエチレンジアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N−メチルモルホリン、1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ−[4.3.0]−5−ノネン等が挙げられる。
有機金属系化合物としては錫系化合物、非錫系化合物を挙げることができる。錫系化合物としては、例えばジブチル錫ジクロライド、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ジブロマイド、ジブチル錫ジマレエ−ト、ジブチル錫ジラウレ−ト、ジブチル錫ジアセテ−ト、ジブチル錫スルファイド、トリブチル錫スルファイド、トリブチル錫オキサイド、トリブチル錫アセテ−ト、トリエチル錫エトキサイド、トリブチル錫エトキサイド、ジオクチル錫オキサイド、トリブチル錫クロライド、トリブチル錫トリクロロアセテ−ト、2−エチルヘキサン酸錫等が挙げられる。非錫系化合物としては、例えばジブチルチタニウムジクロライド、テトラブチルチタネ−ト、ブトキシチタニウムトリクロライドなどのチタン系、オレイン酸鉛、2−エチルヘキサン酸鉛、安息香酸鉛、ナフテン酸鉛などの鉛系、2−エチルヘキサン酸鉄、鉄アセチルアセトネ−トなどの鉄系、安息香酸コバルト、2−エチルヘキサン酸コバルトなどのコバルト系、ナフテン酸亜鉛、2−エチルヘキサン酸亜鉛などの亜鉛系、ナフテン酸ジルコニウムなどが挙げられる。これらは単独使用、もしくは併用することもできる。
本発明の分岐ウレタン樹脂分散剤はこれまで挙げた原料のみで製造することも可能であるが、高粘度になり反応が不均一になるなどの問題から溶剤を用いるのが好ましい。使用される溶剤としては、公知のものを使用できる。例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸エチル、酢酸ブチル、トルエン、キシレン、アセトニトリル等が挙げられる。
本発明の分岐ウレタン樹脂分散剤を得る反応の温度は40〜140℃が好ましい。更に好ましくは50〜120℃である。
本発明の分岐ウレタン樹脂分散剤の製造方法を下記に示す。
1つ目の方法としては、まず、イソシアネート基を3つ以上有するポリイソシアネート(a)と、モノアルコール(b)とをNCO/OH=3/2〜3/0.5のモル比で反応させて末端イソシアネート化合物とした後、
前記末端イソシアネート化合物に対して、1〜30個の原子を間に挟んで存在する2つ以上の水酸基を有するアクリル樹脂(c)および/またはシロキサン樹脂(d)を、水酸基過剰となる条件で重合させて末端水酸基化合物を得る。
次に、上記末端水酸基化合物中の水酸基に対して、酸無水物基を有する化合物(e)中の酸無水物基を反応させることで分岐ウレタン樹脂分散剤を得ることができる。
2つ目の方法としては、まず、イソシアネート基を3つ以上有するポリイソシアネート(a)と、モノアルコール(b)とをNCO/OH=3/2〜3/0.5のモル比で反応させて末端イソシアネート化合物とした後、
前記末端イソシアネート化合物に対して、1〜30個の原子を間に挟んで存在する2つ以上の水酸基を有するアクリル樹脂(c)および/またはシロキサン樹脂(d)を、水酸基過剰となる条件で重合し、さらにモノアルコール(b)として、水酸基を1つ有する、ラクトン樹脂(b1)、オキシアルキレン樹脂(b2)、アクリル樹脂(b3)、およびシロキサン樹脂(b4)の群から選ばれる少なくとも1つの樹脂を使用することで末端水酸基化合物を得る。
次に、上記末端水酸基化合物中の水酸基に対して、酸無水物基を有する化合物(e)中の酸無水物基を反応させることで分岐ウレタン樹脂分散剤を得ることができる。
3つ目の方法としては、まず、イソシアネート基を3つ以上有するポリイソシアネート(a)と、モノアルコール(b)とをNCO/OH=3/2〜3/0.5のモル比で反応させて末端イソシアネート化合物とした後、
前記末端イソシアネート化合物に対して、ポリオール化合物(f)を、水酸基過剰となる条件で重合させて末端水酸基化合物を得る。
次に、上記末端水酸基化合物中の水酸基に対して、酸無水物基を有する化合物(e)中の酸無水物基を反応させることで分岐ウレタン樹脂分散剤を得ることができるが、モノアルコール(b)として、水酸基を1つ有する、ラクトン樹脂(b1)、オキシアルキレン樹脂(b2)、アクリル樹脂(b3)、およびシロキサン樹脂(b4)の群から選ばれる少なくとも1つの樹脂である必要がある。
(a)と(b)との反応させる第1工程、第1工程の反応物とポリオール化合物とを反応させる第2工程は、ともにイソシアネート基と水酸基との反応であり、公知のウレタン化技術が使用できる。イソシアネート(NCO)基と水酸(OH)基とのモル比を調整することにより、末端イソシアネート化合物を得ることができる(第1工程)。この末端イソシアネート化合物と、ポリオール化合物との反応により、末端水酸基化合物を得ることができる(第2工程)。さらに第3工程は、水酸基と酸無水物基との反応であり、公知のエステル化技術が使用できる。水酸基と酸無水物基とのモル比を調整することにより、本発明の分岐ウレタン樹脂分散剤が製造される。
上記製造方法の第1工程で、イソシアネート基を3つ以上有するポリイソシアネート(a)と、モノアルコール(b)とを、NCO/OH=3/2のモル比より低い比率で反応させた場合、次の反応で利用するイソシアネート基が少なくなり、目的とする分岐ウレタン樹脂分散剤を得ることができない。また、NCO/OH=3/0.5のモル比より高い比率で反応させた場合、次の反応でゲル化を起こしたり、分子量の高い樹脂が生成したりする。
本発明の分岐ウレタン樹脂分散剤の酸価は、10〜100であることが好ましく、20〜90であることがさらに好ましく、30〜80であることが特に好ましい。酸価が10より小さい場合は、充分な顔料吸着能がないため顔料分散性が悪くなる場合があり、また100を超える場合は顔料吸着能が高すぎることにより充分な立体反発効果が得られず、顔料分散性は却って低下する場合がある。
また、本発明の分岐ウレタン樹脂分散剤の重量平均分子量(GPC測定によるポリスチレン換算値)は、1000〜100000であることが好ましく、1000〜50000であることがさらに好ましく、1000〜30000であることが特に好ましい。重量平均分子量が1000より小さい場合は、充分な立体反発効果が保てないため顔料分散性が悪くなる場合があり、また100000を超える場合は顔料の粒子間架橋などにより顔料分散性は低下する場合がある。
前記分岐ウレタン樹脂分散剤と顔料とを用いて、本発明の顔料組成物が得られる。ここで、分岐ウレタン樹脂分散剤を使用することにより分散性、流動性、及び保存安定性に優れた顔料組成物となる。
本発明に使用する顔料は、インキ等に使用される種々の顔料が使用できる。このような顔料としては溶性アゾ顔料、不溶性アゾ顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、イソインドリノン顔料、イソインドリン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、ジオキサジン顔料、アントラキノン顔料、ジアンスラキノニル顔料、アンスラピリミジン顔料、アンサンスロン顔料、インダンスロン顔料、フラバンスロン顔料、ピランスロン顔料、ジケトピロロピロール顔料等があり、更に具体的な例をカラーインデックスのジェネリックネームで示すと、ピグメントブラック7、ピグメントブルー6,15,15:1,15:3,15:4,15:6,60、ピグメントグリーン7,36、ピグメントレッド9,48,49,52,53,57,97,122,144,146,149,166,168,177,178,179,185,206,207,209,220,221,238,242,254,255、ピグメントバイオレット19,23,29,30,37,40,50、ピグメントイエロー12,13,14,17,20,24,74,83,86,93,94,95,109,110,117,120,125,128,137,138,139,147,148,150,151,154,155,166,168,180,185,ピグメントオレンジ13,36,37、38,43,51,55,59,61,64,71,74等が挙げられる。但し、例示には限定されない。
また、二酸化チタン、酸化鉄、五酸化アンチモン、酸化亜鉛、シリカなどの金属酸化物、硫化カドミウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、硫酸バリウム、クレー、タルク、黄鉛、カーボンブラックなどの無機顔料も使用することができる。カーボンブラックについては中性、酸性、塩基性等のあらゆるカーボンブラックを使用することができる。
本発明の分岐ウレタン樹脂分散剤は上記顔料に限らず、例えば、金、銀、銅、白金、鉄、コバルト、ニッケル、及び/又はこれらの合金などの金属微粒子を含む固体微粒子の分散に使用することができる。
本発明の顔料組成物には、更に塩基性基を有する顔料誘導体、塩基性基を有するアントラキノン誘導体、塩基性基を有するアクリドン誘導体及び塩基性基を有するトリアジン誘導体の群から選ばれる少なくとも一種の塩基性誘導体を含むことが好ましい。
ここで、顔料誘導体とは、前記のカラーインデックスに記載されている有機顔料残基に、特定の置換基を導入したものであり、本発明では塩基性基を有するものを使用する。
塩基性誘導体を含むことにより、塩基性誘導体なしでは分散の難しい顔料(特に、有機顔料の場合)も、分散性、流動性、保存安定性に優れた顔料組成物とすることができ好ましい。分岐ウレタン樹脂分散剤と塩基性誘導体との相乗効果で顔料を効果的に分散性、流動性、保存安定性に優れた顔料組成物とすることができる。
本発明の顔料組成物において用いることのできる塩基性誘導体は、塩基性基を有する顔料誘導体、塩基性基を有するアントラキノン誘導体、塩基性基を有するアクリドン誘導体及び塩基性基を有するトリアジン誘導体の群から選ばれるものである。
本発明の顔料組成物において用いることのできる塩基性誘導体の塩基性基は、下記一般式(2)、(3)、(4)及び(5)で示される基からなる群から選ばれる少なくとも1つの基である。
一般式(2)
Figure 0005391512
一般式(3)
Figure 0005391512
一般式(4)
Figure 0005391512
一般式(5)
Figure 0005391512
前記一般式(2)〜(5)において、
X:−SO2−、−CO−、−CH2NHCOCH2−、−CH2−又は直接結合を表す。
v:1〜10の整数を表す。
3、R4:それぞれ独立に、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいフェニル基、又はR3、R4とで一体となって更なる窒素、酸素又は硫黄原子を含む置換されていてもよい複素環残基を表す。
5:置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基又は置換されていてもよいフェニル基を表す。
6、R7、R8、R9:それぞれ独立に、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基又は置換されていてもよいフェニル基を表す。
Y:−NR10−Z−NR11−又は直接結合を表す。
10、R11:それぞれ独立に、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基又は置換されていてもよいフェニル基を表す。
Z:置換されていてもよいアルキレン基、置換されていてもよいアルケニレン基、又は置換されていてもよいフェニレン基を表す。
P:一般式(6)で示される置換基又は一般式(7)で示される置換基を表す。
Q:水酸基、アルコキシル基、一般式(6)で示される置換基又は一般式(7)で示される置換基を表す。
一般式(6)
Figure 0005391512
一般式(7)
Figure 0005391512
式(2)〜式(5)で示される置換基を形成するために使用されるアミン成分としては、例えば、ジメチルアミン、ジエチルアミン、メチルエチルアミン、N,N−エチルイソプロピルアミン、N,N−エチルプロピルアミン、N,N−メチルブチルアミン、N,N−メチルイソブチルアミン、N,N−ブチルエチルアミン、N,N−tert−ブチルエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ジプロピルアミン、N,N−sec−ブチルプロピルアミン、ジブチルアミン、ジ−sec−ブチルアミン、ジイソブチルアミン、N,N−イソブチル−sec−ブチルアミン、ジアミルアミン、ジイソアミルアミン、ジヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジ(2−エチルへキシル)アミン、ジオクチルアミン、N,N−メチルオクタデシルアミン、ジデシルアミン、ジアリルアミン、N,N−エチル−1,2−ジメチルプロピルアミン、N,N−メチルヘキシルアミン、ジオレイルアミン、ジステアリルアミン、N,N−ジメチルアミノメチルアミン、N,N−ジメチルアミノエチルアミン、N,N−ジメチルアミノアミルアミン、N,N−ジメチルアミノブチルアミン、N,N−ジエチルアミノエチルアミン、N,N−ジエチルアミノプロピルアミン、N,N−ジエチルアミノヘキシルアミン、N,N−ジエチルアミノブチルアミン、N,N−ジエチルアミノペンチルアミン、N,N−ジプロピルアミノブチルアミン、N,N−ジブチルアミノプロピルアミン、N,N−ジブチルアミノエチルアミン、N,N−ジブチルアミノブチルアミン、N,N−ジイソブチルアミノペンチルアミン、N,N−メチルーラウリルアミノプロピルアミン、N,N−エチルーヘキシルアミノエチルアミン、N,N−ジステアリルアミノエチルアミン、N,N−ジオレイルアミノエチルアミン、N,N−ジステアリルアミノブチルアミン、ピペリジン、2−ピペコリン、3−ピペコリン、4−ピペコリン、2,4−ルペチジン、2,6−ルペチジン、3,5−ルペチジン、3−ピペリジンメタノール、ピペコリン酸、イソニペコチン酸、イソニコペチン酸メチル、イソニコペチン酸エチル、2−ピペリジンエタノール、ピロリジン、3−ヒドロキシピロリジン、N−アミノエチルピペリジン、N−アミノエチル−4−ピペコリン、N−アミノエチルモルホリン、N−アミノプロピルピペリジン、N−アミノプロピル−2−ピペコリン、N−アミノプロピル−4−ピペコリン、N−アミノプロピルモルホリン、N−メチルピペラジン、N−ブチルピペラジン、N−メチルホモピペラジン、1−シクロペンチルピペラジン、1−アミノ−4−メチルピペラジン、1−シクロペンチルピペラジン等が挙げられる。
塩基性基を有する顔料誘導体を構成する有機色素は、例えば、ジケトピロロピロール系色素、アゾ、ジスアゾ、ポリアゾ等のアゾ系色素、フタロシアニン系色素、ジアミノジアントラキノン、アントラピリミジン、フラバントロン、アントアントロン、インダントロン、ピラントロン、ビオラントロン等のアントラキノン系色素、キナクリドン系色素、ジオキサジン系色素、ペリノン系色素、ペリレン系色素、チオインジゴ系色素、イソインドリン系色素、イソインドリノン系色素、キノフタロン系色素、スレン系色素、金属錯体系色素等の色素である。また、塩基性基を有するアントラキノン誘導体及び塩基性基を有するアクリドン誘導体は、メチル基、エチル基等のアルキル基、アミノ基、ニトロ基、水酸基又はメトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基又は塩素等のハロゲン等の置換基を有していてもよい。
また、塩基性基を有するトリアジン誘導体を構成するトリアジンは、アルキル基(メチル基、エチル基、ブチル基等)、アミノ基、アルキルアミノ基(ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジブチルアミノ基等)、ニトロ基、水酸基、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基等)、ハロゲン(塩素、臭素等)、フェニル基(アルキル基、アミノ基、アルキルアミノ基、ニトロ基、水酸基、アルコキシ基、ハロゲン等で置換されていてもよい)、及びフェニルアミノ基(アルキル基、アミノ基、アルキルアミノ基、ニトロ基、水酸基、アルコキシ基、ハロゲン等で置換されていてもよい)等の置換基を有していてもよい1,3,5−トリアジンである。
前記塩基性基を有する顔料誘導体、アントラキノン誘導体及びアクリドン誘導体は、種々の合成経路で合成することができる。例えば、有機色素、アントラキノン若しくはアクリドンに式(8)〜式(11)で示される置換基を導入した後、上記置換基と反応して式(2)〜式(5)で示される置換基を形成するアミン成分、例えば、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン、N−メチルピペラジン、ジエチルアミン又は4−[4−ヒドロキシ−6−[3−(ジブチルアミノ)プロピルアミノ]−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ]アニリン等を反応させることによって得られる。
式(8):−SO2Cl
式(9):−COCl
式(10):−CH2NHCOCH2Cl
式(11):−CH2Cl
一般式(8)〜(11)で示される置換基と上記アミン成分との反応の際に、一般式(8)〜(11)で示される置換基の一部が加水分解して、塩素原子が水酸基に置換したものが混在していてもよい。その場合、一般式(8)又は一般式(9)で示される置換基は、それぞれスルホン酸基又はカルボン酸基となるが、何れも遊離酸のままでもよく、また、1〜3価の金属又は上記のモノアミンとの塩であってもよい。
また、有機色素がアゾ系色素である場合は、前記一般式(2)〜式(5)で示される置換基を予めジアゾ成分又はカップリング成分に導入し、その後カップリング反応を行うことによってアゾ系顔料誘導体を製造することもできる。
前記塩基性基を有するトリアジン誘導体は、種々の合成経路で合成することができる。例えば、塩化シアヌルを出発原料とし、塩化シアヌルの少なくとも1つの塩素に式(2)〜式(5)で示される置換基を形成するアミン成分、例えば、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン又はN−メチルピペラジン等を反応させ、次いで塩化シアヌルの残りの塩素と種々のアミン又はアルコール等を反応させることによって得られる。
本発明の顔料組成物において、塩基性誘導体の配合量は、顔料100重量部に対し好ましくは1〜50重量部、更に好ましくは3〜30重量部、最も好ましくは5〜25重量部である。顔料100重量部に対し塩基性誘導体が1重量部未満であると分散性が悪くなる場合があり、50重量部を超えると耐熱性、耐光性が悪くなる場合がある。また、分岐ウレタン樹脂分散剤の配合量は、顔料100重量部に対し好ましくは0.1〜100重量部、更に好ましくは0.5〜75重量部、最も好ましくは1.0〜50重量部である。顔料100重量部に対し分岐ウレタン樹脂分散剤が0.1重量部未満であると分散性が悪くなる場合があり、100重量部を超えるとこれも分散性が悪くなる場合がある。
本発明の顔料組成物は、必要により各種溶剤、樹脂、添加剤等を混合して、横型サンドミル、縦型サンドミル、アニュラー型ビーズミル、アトライター等で分散することにより、顔料組成物をワニスに分散せしめてなる顔料分散体を調製することができる。顔料、塩基性誘導体、分岐ウレタン樹脂分散剤〔又は、特に前記分岐ウレタン樹脂分散剤〕、その他の樹脂、添加剤は、すべての成分を混合してから分散してもよいが、初めに顔料と塩基性誘導体とのみ、あるいは、塩基性誘導体と分岐ウレタン樹脂分散剤とのみ、あるいは、顔料と塩基性誘導体と分岐ウレタン樹脂分散剤とのみを分散し、次いで、他の成分を添加して再度分散を行ってもよい。
また、横型サンドミル、縦型サンドミル、アニュラー型ビーズミル、アトライター等で分散を行う前に、ニーダー、3本ロールミル等の練肉混合機を使用した前分散、2本ロールミル等による固形分散、又は顔料への塩基性誘導体及び/又は分岐ウレタン樹脂分散剤〔又は、特に前記分岐ウレタン樹脂分散剤〕の処理を行ってもよい。また、ハイスピードミキサー、ホモミキサー、ボールミル、ロールミル、石臼式ミル、超音波分散機等のあらゆる分散機や混合機が、顔料分散体を製造するために利用できる。前記の顔料分散体に用いることができる各種溶剤としては、有機溶剤、水等が挙げられる。また、活性エネルギー線硬化型組成物に用いる場合、活性エネルギー線硬化性の液状モノマーや液状オリゴマーを溶剤代わりの媒体として用いてもよい。
また、前記の顔料分散体に用いることができる樹脂の例としては、石油樹脂、カゼイン、セラック、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、ニトロセルロース、セルロースアセテートブチレート、環化ゴム、塩化ゴム、酸化ゴム、塩酸ゴム、フェノール樹脂、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アミノ樹脂、エポキシ樹脂、ビニル樹脂、塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、乾性油、合成乾性油、スチレン変性マレイン酸、ポリアミド樹脂、塩素化ポリプロピレン、ブチラール樹脂、塩化ビニリデン樹脂等が挙げられる。
前記の顔料分散体は、非水系、水系、又は無溶剤系の塗料、グラビアインキ、オフセットインキ、インキジェットインキ、カラーフィルター用インキ、デジタルペーパー用インキ、プラスチック着色剤等に利用できる。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明は実施例に特に限定されるものではない。なお、実施例中、「部」は「重量部」、「%」は「重量%」を表す。また、数平均分子量は、TSKgelカラム(東ソー社製)を用い、RI検出器を装備したGPC(東ソー社製、HLC−8120GPC)で、展開溶媒にTHFを用いたときのポリスチレン換算分子量である。
<合成例1>
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応装置に1−デカノール66.8部、ε−カプロラクトン433.2部を仕込み、反応容器内を窒素置換した後、120℃で2時間反応させた。反応終了後、メトキシプロピルアセテート214.3部にて希釈することによりポリカプロラクトン溶液(MC)を得た。
<合成例2>
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応装置にブチルメタクリレート250部、ベンジルメタクリレート250部を仕込み、反応容器内を窒素置換した後、80℃に昇温し、2−メルカプトエタノール37.5部を10分かけて滴下し、7時間反応させた。反応終了後、メトキシプロピルアセテート214.3部にて希釈することによりアクリル樹脂溶液(MA)を得た。
<合成例3>
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応装置にブチルメタクリレート250部、ベンジルメタクリレート250部を仕込み、反応容器内を窒素置換した後、80℃に昇温し、チオグリセロール(旭化学工業株式会社)37.5部を10分かけて滴下し、7時間反応させた。反応終了後、メトキシプロピルアセテート214.3部にて希釈することによりアクリル樹脂溶液(DA)を得た。
<分岐ウレタン樹脂分散剤(U)の製造例1>
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応装置に、ポリカプロラクトン溶液(MC)84.1部、VESTANAT T 1890/100(デグサジャパン株式会社)66.2部、メトキシプロピルアセテート(PGMAc)99.8部を仕込み、反応容器内を窒素置換した後、80℃に昇温し、NCO/OHモル比=3/0.5で、1時間反応させた。その後、ジメチロールブタン酸(DMBA、日本化成株式会社製)39.7部、メトキシプロピルアセテート39.7部を仕込み、残存NCOモル/水酸基モル=1/1.2の水酸基過剰下で、90℃にて反応させ、IRにてイソシアネート基に基づく2270cm-1のピークの消失を確認し、さらにピロメリット酸二無水物5.8部、メトキシプロピルアセテート5.8部を仕込み、100℃にて反応させ、IRにて酸無水物基に基づく1855cm-1と1785cm-1のピークの消失を確認した後、40℃まで冷却し、ポリイソシアネート(a)由来の割合が39%である、分岐ウレタン樹脂分散剤溶液(U1)を得た。
<分岐ウレタン樹脂分散剤(U)の製造例2〜8>
表1に示す組成で製造例1と同様にして、分岐ウレタン樹脂分散剤溶液(U)を合成し、(U−2)〜(U−8)を得た。
<分岐ウレタン樹脂分散剤(U)の製造例9>
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応装置に、ベンジルアルコール3.8部、VESTANAT T 1890/100 46.2部、メトキシプロピルアセテート125.0部を仕込み、反応容器内を窒素置換した後、80℃に昇温し、1時間反応させた。その後、アクリル樹脂(DA)120.9部、ネオペンチルグリコール11.4部、メトキシプロピルアセテート96.0部を仕込み、90℃にて反応させ、IRにてイソシアネート基に基づく2270cm-1のピークの消失を確認した後、40℃まで冷却し、分岐ウレタン樹脂分散剤溶液(U9)を得た。
Figure 0005391512
VESTANAT T 1890/100:IPDIトリマー(デグサジャパン株式会社製)
ブレンマーPP−1000:ポリプロピレングリコールモノメタクリレート(日本油脂株式会社製)
FM−0411:片末端モノアルコールポリシロキサン(チッソ株式会社製)
ビスコート#300:ペンタエリスリトールトリアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製)
OXT−101:オキセタンアルコール(東亞合成株式会社製)
DMBA:ジメチロールブタン酸(日本化成株式会社製)
ネオペンチルグリコール:和光純薬株式会社製
ピロメリット酸二無水物:和光純薬株式会社製
<塩基性誘導体(Y)の合成例4>
色素成分である銅フタロシアニン50部をクロロスルホン化した後、アミン成分であるN,N−ジエチルアミノプロピルアミン15部と反応させて塩基性誘導体(Y1)62部を得た。塩基性誘導体(Y1)は以下の構造式で表される。
Figure 0005391512
CuPcは、銅フタロシアニン残基を表す。
<塩基性誘導体(Y)の合成例5>
色素成分である銅フタロシアニン50部をクロロメチル化した後、アミン成分であるジブチルアミン40部と反応させて塩基性誘導体(Y2)95部を得た。塩基性誘導体(Y2)は以下の構造式で表される。
Figure 0005391512
CuPcは、銅フタロシアニン残基を表す。
<塩基性誘導体(Y)の合成例6>
色素成分であるキナクリドン50部をクロロアセトアミドメチル化した後、アミン成分であるN−メチルピペラジン40部と反応させて塩基性誘導体(Y3)103部を得た。塩基性誘導体(Y3)は以下の構造式で表される。
Figure 0005391512
<塩基性誘導体(Y)の合成例7>
色素成分としてジフェニルジケトピロロピロールを、アミン成分としてN−アミノプロピルモルホリンを使用し、製造例1と同様の方法により、塩基性誘導体(Y4)を得た。塩基性誘導体(Y4)は以下の構造式で表される。
Figure 0005391512
<塩基性誘導体(Y)の合成例8〜14>
上記塩基性誘導体(Y1)〜塩基性誘導体(Y4)の製造例1〜4と同様の方法により、下記に示す塩基性誘導体(Y5)〜塩基性誘導体(Y11)、すなわち、顔料誘導体、アントラキノン誘導体及びアクリドン誘導体を得た。
塩基性誘導体(Y5):
Figure 0005391512
塩基性誘導体(Y6):
Figure 0005391512
塩基性誘導体(Y7):
Figure 0005391512
塩基性誘導体(Y8):
Figure 0005391512
塩基性誘導体(Y9):
Figure 0005391512
塩基性誘導体(Y10):
Figure 0005391512
塩基性誘導体(Y11):
Figure 0005391512
上記の塩基性誘導体(Y1)〜(Y11)の合成例4〜14と同様の方法で、顔料成分、アントラキノン、アクリドン又はトリアジンと、アミン成分を反応することにより、又はアミン成分を有する化合物をカップリング反応して色素を合成することにより、種々の塩基性誘導体(Y)を製造することができる。
(実施例1〜19)
(比較例1〜14)
<分散体の製造>
顔料、塩基性誘導体(Y1〜Y11)、製造例1〜9にて合成したポリウレタン溶液(U1〜U9)、およびメトキシプロピルアセテートを表2〜表5に示す重量(g)比(全て固形分基準)で140mLのガラス瓶に仕込み、0.8mmφガラスビーズ60gを加えスキャンデックスで2時間分散し、塗料を作成した。24時間25℃で放置後、下記の試験を行った。
(1)初期粘度測定
得られた分散体について、振動型粘度計を用いて、25℃での粘度を測定した。粘度は低いほど良好である。
(2)へイズ測定
透過率(TT)20%時のヘイズをHAZE METERで測定し、分散性の評価を行った。ヘイズは小さいほど良好である。
(3)経時保存安定性
得られた分散体について、40℃の恒温機に1週間保存して経時促進させた後、経時後の顔料分散体の粘度を前項(1)「粘度測定」と同じ方法で測定し、40℃で1週間保存した前後の粘度の変化率を計算し、以下の基準により2段階で評価した。
○:粘度変化率が±10%以内で、沈降物を生じなかった場合。
×:粘度変化率が±10%を超える場合、又は粘度変化率が±10%以内であっても沈降物を生じていた場合。
結果を表2〜表5に示す。
Figure 0005391512
Figure 0005391512
Figure 0005391512
Figure 0005391512
以上の評価結果から明らかなように、実施例1〜19は、粘度、ヘイズ、および経時保存安定性のすべてについて優れているのに対して、比較例1〜14は、粘度やヘイズが高く、分散性に問題があることがわかった。また、経時保存安定性も軒並み劣ることがわかった。
本発明による分散剤は、例えば、顔料分散液や顔料組成物の調製に有効に用いることができる。また、本発明の製造方法により、前記分散剤を効率的に調製することができる。


Claims (15)

  1. イソシアネート基を3つ以上有するポリイソシアネート(a)と、モノアルコール(b)とをNCO/OH=3/2〜3/0.5のモル比で反応させてなる末端イソシアネート化合物に対して、
    1〜30個の原子を間に挟んで存在する2つ以上の水酸基を有する、アクリル樹脂(c)および/またはシロキサン樹脂(d)を含むポリオール化合物を、水酸基過剰となる条件で重合させてなる末端水酸基化合物中の水酸基と、
    酸無水物基を有する化合物(e)中の酸無水物基とを、反応させてなる分岐ウレタン樹脂分散剤であって、
    前記分岐ウレタン樹脂分散剤の不揮発成分中におけるポリイソシアネート(a)由来の割合が、25重量%〜60重量%であり、
    ポリイソシアネート(a)が、イソホロンジイソシアネートの3量体であることを特徴とする分岐ウレタン樹脂分散剤。
  2. モノアルコール(b)が、水酸基を1つ有する、ラクトン樹脂(b1)、オキシアルキレン樹脂(b2)、アクリル樹脂(b3)、およびシロキサン樹脂(b4)の群から選ばれる少なくとも1つの樹脂であることを特徴とする請求項1記載の分岐ウレタン樹脂分散剤。
  3. イソシアネート基を3つ以上有するポリイソシアネート(a)と、モノアルコール(b)とをNCO/OH=3/2〜3/0.5のモル比で反応させてなる末端イソシアネート化合物に対して、
    ポリオール化合物(f)を、水酸基過剰となる条件で重合させてなる末端水酸基化合物中の水酸基と、
    酸無水物基を有する化合物(e)中の酸無水物基とを、反応させてなる分岐ウレタン樹脂分散剤であって、
    前記分岐ウレタン樹脂分散剤の不揮発成分中におけるポリイソシアネート(a)由来の割合が、25重量%〜60重量%であり、かつ、
    モノアルコール(b)が、水酸基を1つ有する、ラクトン樹脂(b1)、オキシアルキレン樹脂(b2)、アクリル樹脂(b3)、およびシロキサン樹脂(b4)の群から選ばれる少なくとも1つの樹脂であり、
    ポリイソシアネート(a)が、イソホロンジイソシアネートの3量体であることを特徴とする分岐ウレタン樹脂分散剤。
  4. 水酸基を1つ有するラクトン樹脂(b1)が、開始モノアルコール(b5)に、ε−カプロラクトン、4−メチルカプロラクトン、3,5,5−トリメチルカプロラクトン、3,3,5−トリメチルカプロラクトン、β−プロピオラクトン、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、およびエナントラクトンから選ばれる1つのモノマーを重合した単独重合体、または、これらから選ばれる2種以上のモノマーを共重合した共重合体、または、これら単独重合体と共重合体とから選ばれる2種以上の重合体の混合物である請求項2または3記載の分岐ウレタン樹脂分散剤。
  5. 水酸基を1つ有するアクリル樹脂(b3)が、ベンジル(メタ)アクリレートを20重量%〜70重量%含むモノマーを重合してなる請求項2〜いずれか記載の分岐ウレタン樹脂分散剤。
  6. モノアルコール(b)が、さらに1つの水酸基を含有する(メタ)アクリレート(b6)を含むことを特徴とする請求項1〜いずれか記載の分岐ウレタン樹脂分散剤。
  7. モノアルコール(b)が、さらに熱硬化性部位を含有するモノアルコール(b7)を含むことを特徴とする請求項1〜いずれか記載の分岐ウレタン樹脂分散剤。
  8. 熱硬化性部位を含有するモノアルコール(b7)が、オキセタンアルコールまたはグリセリンシクロカーボネートであることを特徴とする請求項記載の分岐ウレタン樹脂分散剤。
  9. 酸無水物基を有する化合物(e)が、無水トリメリット酸または無水ピロメリット酸二無水物であることを特徴とする請求項1〜いずれか記載の分岐ウレタン樹脂分散剤。
  10. 請求項1〜いずれか記載の分岐ウレタン樹脂分散剤と、顔料とを含有する顔料組成物。
  11. さらに、塩基性基を有する顔料誘導体、塩基性基を有するアントラキノン誘導体、塩基性基を有するアクリドン誘導体、及び塩基性基を有するトリアジン誘導体からなる群から選ばれる塩基性誘導体少なくとも一種を含有する請求項10に記載の顔料組成物。
  12. 請求項10または11記載の顔料組成物をワニスに分散させてなる顔料分散体。
  13. イソシアネート基を3つ以上有するポリイソシアネート(a)と、モノアルコール(b)とをNCO/OH=3/2〜3/0.5のモル比で反応させて末端イソシアネート化合物とする第1工程と、
    前記末端イソシアネート化合物に対して、
    1〜30個の原子を間に挟んで存在する2つ以上の水酸基を有する、アクリル樹脂(c)および/またはシロキサン樹脂(d)を含むポリオール化合物を、水酸基過剰となる条件で重合させて末端水酸基化合物とする第2工程と、
    前記末端水酸基化合物中の水酸基に対して、
    酸無水物基を有する化合物(e)中の酸無水物基を反応させて分岐ウレタン樹脂分散剤とする第3工程とを含む分岐ウレタン樹脂分散剤の製造方法であって、
    前記分岐ウレタン樹脂分散剤の不揮発成分中におけるポリイソシアネート(a)由来の割合が、25重量%〜60重量%であり、
    ポリイソシアネート(a)が、イソホロンジイソシアネートの3量体であることを特徴とする分岐ウレタン樹脂分散剤の製造方法。
  14. モノアルコール(b)が、水酸基を1つ有する、ラクトン樹脂(b1)、オキシアルキレン樹脂(b2)、アクリル樹脂(b3)、およびシロキサン樹脂(b4)の群から選ばれる少なくとも1つの樹脂であることを特徴とする請求項13記載の分岐ウレタン樹脂分散剤の製造方法。
  15. イソシアネート基を3つ以上有するポリイソシアネート(a)と、モノアルコール(b)とをNCO/OH=3/2〜3/0.5のモル比で反応させて末端イソシアネート化合物とする第1工程と、
    前記末端イソシアネート化合物に対して、
    ポリオール化合物(f)を、水酸基過剰となる条件で重合させる末端水酸基化合物とする第2工程と、
    前記末端水酸基化合物中の水酸基に対して、
    酸無水物基を有する化合物(e)中の酸無水物基を反応させて分岐ウレタン樹脂分散剤とする第3工程とを含む分岐ウレタン樹脂分散剤の製造方法であって、
    前記分岐ウレタン樹脂分散剤の不揮発成分中におけるポリイソシアネート(a)由来の割合が、25重量%〜60重量%であり、かつ、
    モノアルコール(b)が、水酸基を1つ有する、ラクトン樹脂(b1)、オキシアルキレン樹脂(b2)、アクリル樹脂(b3)、およびシロキサン樹脂(b4)の群から選ばれる少なくとも1つの樹脂であり、
    ポリイソシアネート(a)が、イソホロンジイソシアネートの3量体であることを特徴とする分岐ウレタン樹脂分散剤の製造方法。
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