JP5391511B2 - 分岐ウレタン樹脂分散剤とその製造方法、及びそれを用いた顔料組成物 - Google Patents
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Description
1つ以上の酸性基と2つ以上の水酸基とを有する化合物(c)と、
1〜30個の原子を間に挟んで存在する2つ以上の水酸基を有する、アクリル樹脂(d)および/またはシロキサン樹脂(e)とを含むポリオール化合物を、水酸基過剰となる条件で重合させてなる分岐ウレタン樹脂分散剤であって、
前記分岐ウレタン樹脂分散剤の不揮発成分中におけるポリイソシアネート(a)由来の割合が、25重量%〜60重量%であり、
ポリイソシアネート(a)が、イソホロンジイソシアネートの3量体であることを特徴とする分岐ウレタン樹脂分散剤に関する。
1つ以上の酸性基と2つ以上の水酸基とを有する化合物(c)を含むポリオール化合物を、水酸基過剰となる条件で重合させてなる分岐ウレタン樹脂分散剤であって、
前記分岐ウレタン樹脂分散剤の不揮発成分中におけるポリイソシアネート(a)由来の割合が、25重量%〜60重量%であり、かつ、
モノアルコール(b)が、水酸基を1つ有する、ラクトン樹脂(b1)、オキシアルキレン樹脂(b2)、アクリル樹脂(b3)、およびシロキサン樹脂(b4)の群から選ばれる少なくとも1つの樹脂であり、
ポリイソシアネート(a)が、イソホロンジイソシアネートの3量体であることを特徴とする分岐ウレタン樹脂分散剤に関する。
また、本発明は、上記分岐ウレタン樹脂分散剤と、顔料とを含有する顔料組成物に関する。
前記末端イソシアネート化合物に対して、
1つ以上の酸性基と2つ以上の水酸基とを有する化合物(c)と、1〜30個の原子を間に挟んで存在する2つ以上の水酸基を有する、アクリル樹脂(d)および/またはシロキサン樹脂(e)とを含むポリオール化合物を、水酸基過剰となる条件で重合させる分岐ウレタン樹脂分散剤とする第2工程を含む分岐ウレタン樹脂分散剤の製造方法であって、
前記分岐ウレタン樹脂分散剤の不揮発成分中におけるポリイソシアネート(a)由来の割合が、25重量%〜60重量%であり、
ポリイソシアネート(a)が、イソホロンジイソシアネートの3量体であることを特徴とする分岐ウレタン樹脂分散剤の製造方法に関する。
前記末端イソシアネート化合物に対して、
1つ以上の酸性基と2つ以上の水酸基とを有する化合物(c)を含むポリオール化合物を、水酸基過剰となる条件で重合させる分岐ウレタン樹脂分散剤とする第2工程を含む分岐ウレタン樹脂分散剤の製造方法であって、
前記分岐ウレタン樹脂分散剤の不揮発成分中におけるポリイソシアネート(a)由来の割合が、25重量%〜60重量%であり、かつ、
モノアルコール(b)が、水酸基を1つ有する、ラクトン樹脂(b1)、オキシアルキレン樹脂(b2)、アクリル樹脂(b3)、およびシロキサン樹脂(b4)の群から選ばれる少なくとも1つの樹脂であり、
ポリイソシアネート(a)が、イソホロンジイソシアネートの3量体であることを特徴とする分岐ウレタン樹脂分散剤の製造方法に関する。
また、本発明の製造方法によれば、櫛型ウレタン樹脂を包含する広範な分岐ウレタン樹脂分散剤の樹脂構造や官能基を有する前記分岐ウレタン樹脂分散剤を、有利に製造することができる。
前記ポリイソシアネート(a)は、下記に示すジイソシアネートのトリメチロ−ルプロパンアダクト体、水と反応したビュウレット体、イソシアヌレ−ト環を有する3量体であることが好ましい。
ジイソシアネートとしては、芳香族ジイソシアネ−ト、脂肪族ジイソシアネ−ト、芳香脂肪族ジイソシアネ−ト、脂環族ジイソシアネ−ト等を挙げることができる。
芳香族ジイソシアネ−トとしては、例えば1,3−フェニレンジイソシアネ−ト、4,4’−ジフェニルジイソシアネ−ト、1,4−フェニレンジイソシアネ−ト、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネ−ト、2,4−トリレンジイソシアネ−ト、2,6−トリレンジイソシアネ−ト、4,4’−トルイジンジイソシアネ−ト、2,4,6−トリイソシアネ−トトルエン、1,3,5−トリイソシアネ−トベンゼン、ジアニシジンジイソシアネ−ト、4,4’−ジフェニルエ−テルジイソシアネ−ト、4,4’,4”−トリフェニルメタントリイソシアネ−トの等を挙げることができる。
脂肪族ジイソシアネ−トとしては、例えばトリメチレンジイソシアネ−ト、テトラメチレンジイソシアネ−ト、ヘキサメチレンジイソシアネ−ト、ペンタメチレンジイソシアネ−ト、1,2−プロピレンジイソシアネ−ト、2,3−ブチレンジイソシアネ−ト、1,3−ブチレンジイソシアネ−ト、ドデカメチレンジイソシアネ−ト、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネ−ト等を挙げることができる。
本発明では、分岐ウレタン樹脂分散剤の不揮発成分中における、ポリイソシアネート(a)由来の割合が、25重量%〜60重量%であることを特徴としている。25重量%未満では充分な顔料吸着能がないため顔料分散性が悪く、60重量%を越えると、顔料吸着能が高すぎることにより充分な立体反発効果が得られず、顔料分散性は却って低下する。
開始モノアルコール(b5)としては、ラクトン樹脂(b1)の末端となり、ラクトン樹脂の開始剤的な作用をする、分子中に1つの水酸基を有する化合物であれば、特に限定されることなく、例えば、脂肪族モノアルコール、芳香脂肪族モノアルコール、脂環族モノアルコール等が挙げられる。
脂肪族モノアルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、n−アミルアルコール、ヘキサノール、ヘプタノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、イソオクタノール、ノナノール、デカノール、イソウンデカノール、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール等の直鎖または分岐脂肪族アルコール、が挙げられる。芳香脂肪族モノアルコールとしては、ベンジルアルコール、α−メチルベンジルアルコール、フェネチルアルコール、が挙げられる。脂環族モノアルコールとしては、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、シクロヘキサンメタノール、シクロヘプタノール、シクロオクタノール、トリシクロデカンメタノール、が挙げられる。
さらに、開始モノアルコール(b5)としては、水酸基を1つ有する、オキシアルキレン樹脂(b2)、アクリル樹脂(b3)、およびシロキサン樹脂(b4)であってもよい。
水酸基を1つ有するオキシアルキレン樹脂(b2)としては、分子内に水酸基を1つ有し、かつ下記一般式(1)で表される繰り返し単位を2個以上有するセグメントを有するものであれば、特に限定されない。
水酸基を1つ有するアクリル樹脂(b3)としては、分子内に1つの水酸基を有するアクリル樹脂であれば、特に限定されない。例えば、分子中に1つ以上のチオール基と1つの水酸基を有する化合物を重合開始剤として、エチレン性不飽和モノマーを重合させて得られるものや、リビング重合法により合成される分子内に水酸基を1つ導入したアクリル樹脂が挙げられる。エチレン性不飽和モノマーとしては、ラジカル重合可能な不飽和二重結合を有する化合物が使用される。アクリル樹脂(b3)の市販品としては、UMM−1001、UME−1001、UMB−1001(綜研化学株式会社製)が挙げられる。
本発明においては、アクリル樹脂(b3)が、ベンジル(メタ)アクリレートを20重量%〜70重量%含むモノマーを重合して得られるものが好ましい。20重量%未満では充分な顔料吸着能がないため顔料分散性が悪くなる場合があり、70重量%を越えると、顔料吸着能が高すぎることにより充分な立体反発効果が得られず、顔料分散性は却って低下する場合がある。
水酸基を1つ有するシロキサン樹脂(b4)としては、分子内に水酸基を1つ有するシロキサン樹脂であれば、特に限定されない。例えば、市販品としては、FM−0411、FM−0421、FM−0425(チッソ株式会社製)などが挙げられる。
ヒドロキシエトキシフェニル)プロパンなどの芳香族ジオール類を使用できる。
ルから導かれる単位を含有していてもよく、たとえばグリセリン、1,1,1-トリメチロールエタン、1,1,1-トリメチロールプロパン、1,1,1-トリメチロールメタン、ペンタエリスリトールなどを使用できる。
次に、本発明の分岐ウレタン樹脂分散剤の原料となる、1〜30個の原子を間に挟んで存在する2つ以上の水酸基を有するアクリル樹脂(d)について説明する。
1〜30個以下の原子を間に挟んで存在する2つ以上の水酸基を有するアクリル樹脂(d)としては、1〜30個の原子を間に挟んで存在する2つ以上の水酸基を有するアクリル樹脂であれば、特に限定されない。例えば、分子中に1つ以上のチオール基と1〜30個の原子を間に挟んで存在する2つ以上の水酸基とを有する化合物を重合開始剤として、エチレン性不飽和モノマーを重合させて得られるものや、リビング重合法により合成される分子内に水酸基を2つ導入したアクリル樹脂が挙げられる。エチレン性不飽和モノマーとしては、ラジカル重合可能な不飽和二重結合を有するものが使用される。アクリル樹脂(d)の市販品としては、UT−1001(綜研化学株式会社製)が挙げられる。
本発明では、1〜30個の原子を間に挟んで存在する2つ以上の水酸基を有するアクリル樹脂(d)および/またはシロキサン樹脂(e)を使用することを特徴としている。水酸基の間に挟まれる原子が30個より大きくなると、分散安定化に寄与するアクリル樹脂(d)およびシロキサン樹脂(e)が、ウレタン樹脂の主鎖中にも多く導入されることになり、充分な立体反発効果が得られず、顔料分散性が低下する。ただし、モノアルコール(b)として、水酸基を1つ有する、ラクトン樹脂(b1)、オキシアルキレン樹脂(b2)、アクリル樹脂(b3)、およびシロキサン樹脂(b4)の群から選ばれる少なくとも1つの樹脂を使用した場合はこの限りではなく、アクリル樹脂(d)およびシロキサン樹脂(e)を使用しなくてもよい。
ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイドのブロック共重合体又はランダム共重合体等のポリエーテルポリオール類;
該多価アルコール又はポリエーテルポリオールと無水マレイン酸、マレイン酸、フマール酸、無水イタコン酸、イタコン酸、アジピン酸、イソフタル酸等の多塩基酸との縮合物であるポリエステルポリオール類;
カプロラクトン変性ポリテトラメチレンポリオール等のカプロラクトン変性ポリオール、ポリオレフィン系ポリオール、水添ポリブタジエンポリオール等のポリブタジエン系ポリオール等のポリオールが挙げられる。
前記末端イソシアネート化合物に対して、1つ以上の酸性基と2つ以上の水酸基を有する化合物(c)と、1〜30個の原子を間に挟んで存在する2つ以上の水酸基を有するアクリル樹脂(d)および/またはシロキサン樹脂(e)とを、水酸基過剰となる条件で重合することで得ることができる。
前記末端イソシアネート化合物に対して、1つ以上の酸性基と2つ以上の水酸基を有する化合物(c)と、1〜30個の原子を間に挟んで存在する2つ以上の水酸基を有するアクリル樹脂(d)および/またはシロキサン樹脂(e)とを、水酸基過剰となる条件で重合し、さらにモノアルコール(b)として、水酸基を1つ有する、ラクトン樹脂(b1)、オキシアルキレン樹脂(b2)、アクリル樹脂(b3)、およびシロキサン樹脂(b4)の群から選ばれる少なくとも1つの樹脂を使用することで得ることができる。
前記末端イソシアネート化合物に対して、1つ以上の酸性基と2つ以上の水酸基とを有する化合物(c)を含むポリオール化合物を、水酸基過剰となる条件で重合することで得ることができるが、モノアルコール(b)として、水酸基を1つ有する、ラクトン樹脂(b1)、オキシアルキレン樹脂(b2)、アクリル樹脂(b3)、およびシロキサン樹脂(b4)の群から選ばれる少なくとも1つの樹脂である必要がある。
X:−SO2−、−CO−、−CH2NHCOCH2−、−CH2−又は直接結合を表す。
式(9):−COCl
式(10):−CH2NHCOCH2Cl
式(11):−CH2Cl
一般式(8)〜(11)で示される置換基と上記アミン成分との反応の際に、一般式(8)〜(11)で示される置換基の一部が加水分解して、塩素原子が水酸基に置換したものが混在していてもよい。その場合、一般式(8)又は一般式(9)で示される置換基は、それぞれスルホン酸基又はカルボン酸基となるが、何れも遊離酸のままでもよく、また、1〜3価の金属又は上記のモノアミンとの塩であってもよい。
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応装置に1−デカノール66.8部、ε−カプロラクトン433.2部を仕込み、反応容器内を窒素置換した後、120℃で2時間反応させた。反応終了後、メトキシプロピルアセテート214.3部にて希釈することによりポリカプロラクトン溶液(MC)を得た。
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応装置にブチルメタクリレート250部、ベンジルメタクリレート250部を仕込み、反応容器内を窒素置換した後、80℃に昇温し、2−メルカプトエタノール37.5部を10分かけて滴下し、7時間反応させた。反応終了後、メトキシプロピルアセテート214.3部にて希釈することによりアクリル樹脂溶液(MA)を得た。
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応装置にブチルメタクリレート250部、ベンジルメタクリレート250部を仕込み、反応容器内を窒素置換した後、80℃に昇温し、チオグリセロール(旭化学工業株式会社)37.5部を10分かけて滴下し、7時間反応させた。反応終了後、メトキシプロピルアセテート214.3部にて希釈することによりアクリル樹脂溶液(DA)を得た。
ガス導入管、コンデンサー、攪拌翼、及び温度計を備え付けた反応装置に、ポリカプロラクトン溶液(MC)84.1部、VESTANAT T 1890/100(デグサジャパン株式会社)66.2部、メトキシプロピルアセテート(PGMAc)99.8部を仕込み、反応容器内を窒素置換した後、80℃に昇温し、NCO/OHモル比=3/0.5で、1時間反応させた。その後、ジメチロールブタン酸(DMBA、日本化成株式会社製)39.7部、メトキシプロピルアセテート39.7部を仕込み、残存NCOモル/水酸基モル=1/1.2の水酸基過剰下で、90℃にて反応させ、IRにてイソシアネート基に基づく2270cm-1のピークの消失を確認し、40℃まで冷却し、ポリイソシアネート(a)由来の割合が40%である、分岐ウレタン樹脂分散剤溶液(U1)を得た。
表1に示す組成で製造例1と同様にして、分岐ウレタン樹脂分散剤溶液(U)を合成し、(U−2)〜(U−9)を得た。
ブレンマーPP−1000:ポリプロピレングリコールモノメタクリレート(日本油脂株式会社製)
FM−0411:片末端モノアルコールポリシロキサン(チッソ株式会社製)
ベンジルアルコール:和光純薬株式会社製
DMBA:ジメチロールブタン酸(日本化成株式会社製)
色素成分である銅フタロシアニン50部をクロロスルホン化した後、アミン成分であるN,N−ジエチルアミノプロピルアミン15部と反応させて塩基性誘導体(Y1)62部を得た。塩基性誘導体(Y1)は以下の構造式で表される。
色素成分である銅フタロシアニン50部をクロロメチル化した後、アミン成分であるジブチルアミン40部と反応させて塩基性誘導体(Y2)95部を得た。塩基性誘導体(Y2)は以下の構造式で表される。
色素成分であるキナクリドン50部をクロロアセトアミドメチル化した後、アミン成分であるN−メチルピペラジン40部と反応させて塩基性誘導体(Y3)103部を得た。塩基性誘導体(Y3)は以下の構造式で表される。
色素成分としてジフェニルジケトピロロピロールを、アミン成分としてN−アミノプロピルモルホリンを使用し、製造例1と同様の方法により、塩基性誘導体(Y4)を得た。塩基性誘導体(Y4)は以下の構造式で表される。
上記塩基性誘導体(Y1)〜塩基性誘導体(Y4)の製造例1〜4と同様の方法により、下記に示す塩基性誘導体(Y5)〜塩基性誘導体(Y11)、すなわち、顔料誘導体、アントラキノン誘導体及びアクリドン誘導体を得た。
(比較例1〜14)
<分散体の製造>
顔料、塩基性誘導体(Y1〜Y11)、製造例1〜9にて合成したポリウレタン溶液(U)、およびメトキシプロピルアセテートを表2〜表5に示す重量(g)比(全て固形分基準)で140mLのガラス瓶に仕込み、0.8mmφガラスビーズ60gを加えスキャンデックスで2時間分散し、塗料を作成した。24時間25℃で放置後、下記の試験を行った。
(1)初期粘度測定
得られた分散体について、振動型粘度計を用いて、25℃での粘度を測定した。粘度は低いほど良好である。
(2)へイズ測定
透過率(TT)20%時のヘイズをHAZE METERで測定し、分散性の評価を行った。ヘイズは小さいほど良好である。
(3)経時保存安定性
得られた分散体について、40℃の恒温機に1週間保存して経時促進させた後、経時後の顔料分散体の粘度を前項(1)「粘度測定」と同じ方法で測定し、40℃で1週間保存した前後の粘度の変化率を計算し、以下の基準により2段階で評価した。
○:粘度変化率が±10%以内で、沈降物を生じなかった場合。
×:粘度変化率が±10%を超える場合、又は粘度変化率が±10%以内であっても沈降物を生じていた場合。
結果を表2〜表5に示す。
Claims (14)
- イソシアネート基を3つ以上有するポリイソシアネート(a)と、モノアルコール(b)とをNCO/OH=3/2〜3/0.5のモル比で反応させてなる末端イソシアネート化合物に対して、
1つ以上の酸性基と2つ以上の水酸基とを有する化合物(c)と、
1〜30個の原子を間に挟んで存在する2つ以上の水酸基を有する、アクリル樹脂(d)および/またはシロキサン樹脂(e)とを含むポリオール化合物を、水酸基過剰となる条件で重合させてなる分岐ウレタン樹脂分散剤であって、
前記分岐ウレタン樹脂分散剤の不揮発成分中におけるポリイソシアネート(a)由来の割合が、25重量%〜60重量%であり、
ポリイソシアネート(a)が、イソホロンジイソシアネートの3量体であることを特徴とする分岐ウレタン樹脂分散剤。 - モノアルコール(b)が、水酸基を1つ有する、ラクトン樹脂(b1)、オキシアルキレン樹脂(b2)、アクリル樹脂(b3)、およびシロキサン樹脂(b4)の群から選ばれる少なくとも1つの樹脂であることを特徴とする請求項1記載の分岐ウレタン樹脂分散剤。
- イソシアネート基を3つ以上有するポリイソシアネート(a)と、モノアルコール(b)とをNCO/OH=3/2〜3/0.5のモル比で反応させてなる末端イソシアネート化合物に対して、
1つ以上の酸性基と2つ以上の水酸基とを有する化合物(c)を含むポリオール化合物を、水酸基過剰となる条件で重合させてなる分岐ウレタン樹脂分散剤であって、
前記分岐ウレタン樹脂分散剤の不揮発成分中におけるポリイソシアネート(a)由来の割合が、25重量%〜60重量%であり、かつ、
モノアルコール(b)が、水酸基を1つ有する、ラクトン樹脂(b1)、オキシアルキレン樹脂(b2)、アクリル樹脂(b3)、およびシロキサン樹脂(b4)の群から選ばれる少なくとも1つの樹脂であり、
ポリイソシアネート(a)が、イソホロンジイソシアネートの3量体であることを特徴とする分岐ウレタン樹脂分散剤。 - 水酸基を1つ有するラクトン樹脂(b1)が、開始モノアルコール(b5)に、ε−カプロラクトン、4−メチルカプロラクトン、3,5,5−トリメチルカプロラクトン、3,3,5−トリメチルカプロラクトン、β−プロピオラクトン、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、およびエナントラクトンから選ばれる1つのモノマーを重合した単独重合体、または、これらから選ばれる2種以上のモノマーを共重合した共重合体、または、これら単独重合体と共重合体とから選ばれる2種以上の重合体の混合物である請求項2または3記載の分岐ウレタン樹脂分散剤。
- 水酸基を1つ有するアクリル樹脂(b3)が、ベンジル(メタ)アクリレートを20重量%〜70重量%含むモノマーを重合してなる請求項2〜4いずれか記載の分岐ウレタン樹脂分散剤。
- モノアルコール(b)が、さらに1つの水酸基を含有する(メタ)アクリレート(b6)を含むことを特徴とする請求項1〜5いずれか記載の分岐ウレタン樹脂分散剤。
- モノアルコール(b)が、さらに熱硬化性部位を含有するモノアルコール(b7)を含むことを特徴とする請求項1〜6いずれか記載の分岐ウレタン樹脂分散剤。
- 熱硬化性部位を含有するモノアルコール(b7)が、オキセタンアルコールまたはグリセリンシクロカーボネートであることを特徴とする請求項7記載の分岐ウレタン樹脂分散剤。
- 請求項1〜8いずれか記載の分岐ウレタン樹脂分散剤と、顔料とを含有する顔料組成物。
- さらに、塩基性基を有する顔料誘導体、塩基性基を有するアントラキノン誘導体、塩基性基を有するアクリドン誘導体、及び塩基性基を有するトリアジン誘導体からなる群から選ばれる塩基性誘導体少なくとも一種を含有する請求項9に記載の顔料組成物。
- 請求項9または10記載の顔料組成物をワニスに分散させてなる顔料分散体。
- イソシアネート基を3つ以上有するポリイソシアネート(a)と、モノアルコール(b)とをNCO/OH=3/2〜3/0.5のモル比で反応させて末端イソシアネート化合物とする第1工程と、
前記末端イソシアネート化合物に対して、
1つ以上の酸性基と2つ以上の水酸基とを有する化合物(c)と、1〜30個の原子を間に挟んで存在する2つ以上の水酸基を有する、アクリル樹脂(d)および/またはシロキサン樹脂(e)とを含むポリオール化合物を、水酸基過剰となる条件で重合させる分岐ウレタン樹脂分散剤とする第2工程を含む分岐ウレタン樹脂分散剤の製造方法であって、
前記分岐ウレタン樹脂分散剤の不揮発成分中におけるポリイソシアネート(a)由来の割合が、25重量%〜60重量%であり、
ポリイソシアネート(a)が、イソホロンジイソシアネートの3量体であることを特徴とする分岐ウレタン樹脂分散剤の製造方法。 - モノアルコール(b)が、水酸基を1つ有する、ラクトン樹脂(b1)、オキシアルキレン樹脂(b2)、アクリル樹脂(b3)、およびシロキサン樹脂(b4)の群から選ばれる少なくとも1つの樹脂であることを特徴とする請求項12記載の分岐ウレタン樹脂分散剤の製造方法。
- イソシアネート基を3つ以上有するポリイソシアネート(a)と、モノアルコール(b)とをNCO/OH=3/2〜3/0.5のモル比で反応させて末端イソシアネート化合物とする第1工程と、
前記末端イソシアネート化合物に対して、
1つ以上の酸性基と2つ以上の水酸基とを有する化合物(c)を含むポリオール化合物を、水酸基過剰となる条件で重合させる分岐ウレタン樹脂分散剤とする第2工程を含む分岐ウレタン樹脂分散剤の製造方法であって、
前記分岐ウレタン樹脂分散剤の不揮発成分中におけるポリイソシアネート(a)由来の割合が、25重量%〜60重量%であり、かつ、
モノアルコール(b)が、水酸基を1つ有する、ラクトン樹脂(b1)、オキシアルキレン樹脂(b2)、アクリル樹脂(b3)、およびシロキサン樹脂(b4)の群から選ばれる少なくとも1つの樹脂であり、
ポリイソシアネート(a)が、イソホロンジイソシアネートの3量体であることを特徴とする分岐ウレタン樹脂分散剤の製造方法。
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