JP5390077B2 - 長時間加熱することなくおでんこんにゃくに味をしみ込ませる方法 - Google Patents

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Description

本発明は長時間加熱することなくおでんこんにゃくに味をしみ込ませる方法に関する。
近頃、スーパー、コンビニ等の店が増加することと関連して、店頭での煮込みおでんが拡販されており、おでん用こんにゃくも人気商品である。しかし、人気商品であるがゆえにこんにゃくは、味のしみ込みが遅いことが問題となっている。おでんの具材は地域性もあって、非常に多種類である。おでんの煮汁は様々な具材からも溶出したものであり、呈味は複雑である。また、店頭での煮込みおでんは、時間をかけて調理する料理であり、不快なおでん臭(醤油焼け臭、油焼け臭、具材の匂い)があらたに問題となっている。
そこで、おでん煮汁成分を速く具材中に浸透させるための調味料の開発(特許文献1、2)や、おでん汁においては不快なおでん臭の原因となる生臭みのないエキスあるいは魚醤油を用いた不快臭をマスキングする方法が開発されている(特許文献3)。しかし、これらは味のしみ込みが遅いという欠点があるおでんこんにゃくについてのものではない。早く味が内部にまで浸透するこんにゃく、または味が浸透しているこんにゃくという要望があるが、いまだ解決されていない。
特開平8−256727号公報 特開平9−191850号公報 特許第3881147号公報
こんにゃくにとっては、調味成分の種類で化学上の構造が浸透の速さと関係しており、分子の大きいうま味成分はこんにゃく内部への浸透や内部から煮汁への溶出が遅く、分子の小さい塩味はその逆で速い。従来から使用しているほとんど無味のこんにゃくは、煮汁中で食塩が速く浸透するが、甘味成分やうま味成分の浸透には長時間を要する。その結果、うま味成分も充分に浸透したおでんこんにゃくは時間がかかることになる。本発明は前記のように、おでん煮汁成分を速くこんにゃく中に浸透させる調味料を開発したものではなく、こんにゃくそのものを調味、特におでん味がしみ込みやすくすることを目的とする。また、本発明の目的は、こんにゃく本来の味を生かした歯ごたえを持ち、味のしみ込みもよい刺身こんにゃくおよび電子レンジ加熱調理対応の調味こんにゃくを提供することにある。
すなわち、本発明は、長時間加熱することなく味がしみ込むこんにゃく、特に長時間加熱することなくおでん味がしみ込むおでんこんにゃく、刺身こんにゃく、および電子レンジ加熱調理対応の調味こんにゃく、ならびに、長時間加熱することなくおでんこんにゃくに味をしみ込ませる方法を提供することを目的としている。
また、本発明は以下の(1)〜(5)に記載のおでんこんにゃくに味をしみ込ませる方法を要旨としている。
こんにゃく粉と、グルタミン酸ナトリウム、イノシン酸ナトリウム、グアニル酸ナトリウム、コハク酸ナトリウム、肉エキス、魚エキス、貝エキス、および野菜エキスよりなる群より選ばれ、少なくともイノシン酸ナトリウムおよびコハク酸ナトリウムを含む2種以上の調味料からなるうま味を呈する調味料、塩味を呈する調味料および甘味を呈する調味料の各調味料を溶解した湯を混和撹拌してこんにゃく糊とし、水酸化カルシウムを加えて、ゲル化させ、pH11以上の常温流通の調味こんにゃくを得、それを脱アルカリをすることなくそのアルカリが残存した状態でさらにおでん煮汁で5〜10分間煮込み、おでん味がしみ込んで食することができるおでんこんにゃくとすることを特徴とする、長時間加熱することなく、調味料を練り込んでいない通常のこんにゃくと比べて短時間加熱でおでんこんにゃくに味をしみ込ませる方法。
(2)調味料の添加量は、うま味、塩味および甘味を呈する各調味料を合わせて、調味しようとする呈味に近い量である上記(1)に記載の方法。
(3)pH11以上の調味こんにゃくは、pHが11〜12のものである上記(1)または(2)に記載の方法。
(4)調味こんにゃくは、形状が三角状、角状、糸状、丸状、粒状および板状よりなる群より選ばれる上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の方法。
(5)調味こんにゃくは、色調が、海藻粉を使用しない白いこんにゃく、海藻粉で着色した黒色系こんにゃく、および油性の天然色素を練り込んだ着色したこんにゃくよりなる群より選ばれる上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の方法。
本発明において、調味としておでん味に限定されないことはいうまでもないが、調味としておでん味を例に挙げて説明すると、本発明は前記のように、おでん煮汁成分を速くこんにゃく中に浸透させる調味料を開発したものではなく、予め、こんにゃく製造時にうま味成分を中心に練り込み、おでん風のこんにゃくに調味しておき、この調味こんにゃくを、店頭のおでん煮汁で短時間煮込むと、こんにゃく内の味付け成分におでん煮汁中の成分がこんにゃく表面から一部浸透することで、両成分の混和が起こり、こんにゃく内部全体が味付けされた、短時間煮込みのおでんこんにゃくを創出するものである。
本発明のおでんこんにゃくは、形状にもよるが、数分間の煮込みで、全体に味が付いたおでんこんにゃくができる簡便さに特徴がある。納品する店頭のおでん煮汁とよく似た味になるように調味したこんにゃくや、独自の調味おでんこんにゃくの提供もできる。調味こんにゃくの流通はpH11以上になるように調整して、充填包装されているので、常温が可能である。
また、本発明は、こんにゃく本来の味を生かした歯ごたえを持ち、味のしみ込みもよい刺身こんにゃくを提供することができる。
さらにまた、本発明は電子レンジ加熱調理対応の調味こんにゃくを提供することができる。容器内で調味こんにゃくと調味料を混合したのち、レンジで1〜5分間の加熱を行うと、急速に調味こんにゃく内に調味成分が浸透して、しかも香味の優れた種々な味付きこんにゃくが得られる。また、調味料の工夫によって、多種の和え物、炒め物、煮物などを作ることができる。さらに、野菜、肉類の乾燥具材との組み合わせで、新しいこんにゃくメニューの開発が期待できる。
本発明で用いる原料は通常のこんにゃく原料であり、こんにゃく芋、こんにゃく芋精粉を用いる。副原料は通常のこんにゃく副原料であり、水酸化カルシウムなどアルカリ凝固剤、着色料、調味料を用いる。
通常のこんにゃくの製造方法は以下の通りである。
こんにゃく精粉3kgと海藻粉300gに水97Lを加えてゆっくり撹拌した後、1.5時間放置した。次に、得られたこんにゃくのりに1.3%の水酸化カルシウム10Lを撹拌しながら加え、缶枠内に流し80〜90℃で一晩放置して黒いこんにゃくを得た。このこんにゃくのpHは11〜12であり、さらに同じpHのアルカリ液で袋詰めされ、殺菌(80℃、1時間)して製品になる。
通常のこんにゃくの作り方をより詳細に説明すると、水または40〜50℃程度の微温湯100リットルにこんにゃく粉250gをかき混ぜながら少しずつ加える。そのまま15〜30分かき混ぜ続けると、全体に粘りがでて糊状になる。これを1〜2時間放置すると、マンナンが完全に膨潤して均質な糊状になる。これにアルカリ(水酸化カルシウムなど)を加え、素早くよくかき混ぜて型箱に入れ、40〜50分放置するとかなり固まるので、これを所定の形に切り、別に予め沸騰させておいた湯の中に入れ、加熱凝固させる。これを冷水中に漬けておくと、こんにゃくから過剰のアルカリが溶出して、あく味がなくなる。
市販こんにゃくの製法はこんにゃくイモまたはイモを乾燥、粉砕して得た精粉を原料として、主成分であるグルコマンナンがアルカリ、主として水酸化カルシウムによって、凝固する性質を利用して作られる。こんにゃくはこの時に使用したアルカリの残存が原因で、悪臭成分のトリメチルアミンを増幅し、苦味もあり、pHも高い。通常、こんにゃくはそのままの状態で調味される場合が多く、良質の調味こんにゃくは得られない。
こんにゃく中に残存したアルカリは調味に際して、煮物、炒め物、和え物などの調味成分に反応して、香味を悪化させる作用をする。調味こんにゃくの製法はごく一部においてこんにゃく中のアルカリを熱湯で溶出、除去したのち、調味料で煮物や炒め物に調理される場合もある。しかし、熱湯での方法は長時間の処理においてもアルカリの除去は不十分である。しかも手作業で効率が悪いことから実施しない場合が多い。
本発明者らは、こんにゃく中にアルカリが残存したpH11以上の状態でも、うま味成分として、グルタミン酸ナトリウム、イノシン酸ナトリウム、グアニル酸ナトリウム、コハク酸ナトリウム等と肉、魚、貝、野菜エキス等を用いると、おでん調味液の香味を損なうことなく、こんにゃく中に浸透させ、高品質のおでん味のこんにゃくとなることを見いだした。甘味成分と塩味成分を合わせるとよい。甘味成分はブドウ糖、砂糖、その他糖類とステビア加工品等、塩味成分は食塩を用いる。調味料の添加量は、通常のおでん煮汁の呈味に近いか、又は、独自のおでん用に調味するような量とする。
本発明において、調味としておでん味に限定されないことはいうまでもないが、調味としておでん味を例に挙げて説明する。
おでんこんにゃく製造時の留意点は様々な調味料を使用するが、最終的にアルカリが不足してpHが11より小さくなると、製品化後に歯ごたえが軟化したり、有害微生物による腐敗の原因になる。こんにゃく芋粉中のマンナン成分は腸内で消化されにくい多糖類であり、アルカリを加えてゲル化(固化)させpHが11〜12のこんにゃくにすると歯ごたえはプリンプリン、コリコリなどと表現されるのが通常である。また、使用する調味料は有害微生物の栄養になりにくい成分であり、また強アルカリ・高温状態においても、分解、変質しないものを選出しなければならない。
調味料の添加量は、各調味料を合わせて通常のおでん煮汁の呈味に近いか、または、独自のおでん用に調味するような量である。
本発明のおでんこんにゃくは、形状にもよるが、数分間の煮込みで、全体に味が付いたおでんこんにゃくができる簡便さに特徴がある。納品する店頭のおでん煮汁とよく似た味になるように調味したこんにゃくや、独自の調味おでんこんにゃくの提供もできる。調味こんにゃくの流通はpH11以上になるように調整して、充填包装されているので、常温が可能である。
こんにゃくの形状はおでんの具材にできる形状であればどの様な形状でもよく、三角状、角状、糸状、丸状、粒状、板状が例示される。
こんにゃくの色調は、おでんの具材にできる色調であればどの様な色調でもよく、海藻粉を使用しない白いこんにゃく、海藻粉で着色した黒色系こんにゃく、おでんの調味液中には溶出しにくい油性の天然色素を練り込んだ着色したこんにゃく、たとえば動植物から色素を油溶性の状態で取り出し、それに乳化剤を加えて水中に小さい粒状に分散させた状態の天然色素を練り込んで着色したアルカリ凝固剤でゲル体に転移させたこんにゃくが挙げられる。上記の天然色素としては、黄色(カロチン)、赤色(パプリカ)、黒色(イカスミ)、青色(クチナシ)および/または緑色(マリーゴールド、クチナシ)などの他、着色可能である任意の色である。これらはいずれも合成品ではなく、天然物(植物、動物)から抽出した色素である。こんにゃく内から水及び調味液に溶出しない天然色素であれば特に制限はなく、動植物から色素を油溶性の状態で取り出し、それに乳化剤を加えて水中に小さい粒状に分散させた状態のものが好ましいものとして例示される。そのような状態にしてこんにゃく粉とうま味、塩味および甘味を呈する各調味料を溶解した湯を混和攪拌してこんにゃく糊とする際に同時にねり込むことにより、水及び調味液に溶出しない天然色素としてこんにゃく内に安定に存在する。
予め、こんにゃく製造時にうま味成分を中心に練り込み、おでん風のこんにゃくに調味しておく。この調味こんにゃくを、店頭のおでん煮汁で短時間煮込むと、こんにゃく内の味付け成分におでん煮汁中の成分がこんにゃく表面から一部浸透することで、両成分の混和が起こり、こんにゃく内部全体が味付けされた、短時間煮込みのおでんこんにゃくになる。
充填包装に用いる容器は食品包装に普通に使用される合成樹脂フィルム製の袋状のものが好ましいが、安全なものであれば特に限定されない。
次に、本発明の調味こんにゃくを刺身こんにゃくとして用いる場合を例に挙げて説明する。本発明の調味こんにゃくは味が浸透しているこんにゃくということができ、こんにゃく本来の味を生かした歯ごたえを持ち、味のしみ込みもよい刺身こんにゃくとして食することができる。刺身のようにカットして、わさびあるいは生姜入りの醤油、甘味噌などで刺身のようにして食することができる。すでに味が浸透しているのでそれらの調味料との相性が非常によい。
また、本発明の調味こんにゃくを電子レンジ加熱調理対応の調味こんにゃくとして用いる場合を例に挙げて説明する。容器内で調味こんにゃくと調味料を混合したのち、レンジで1〜5分間の加熱を行うと、すでに味が浸透しているのでそれを下味として、急速にこんにゃく内に調味成分が浸透して、しかも香味の優れた種々な味付きこんにゃくが得られる。また、調味料の工夫によって、多種の和え物、炒め物、煮物などを作ることができる。さらに、野菜、肉類の乾燥具材との組み合わせで、新しいこんにゃくメニューの開発が期待できる。
電子レンジはマイクロ波を利用した加熱方式で、食品の内部から熱を発生し、急速に温度上昇する。この特性は、こんにゃくの加熱調理に利用できる。容器内で調味こんにゃくと調味料を混合したのち、レンジで1〜5分間の加熱を行うと、急速にこんにゃく内に調味成分が浸透する。
(1)糸状、タンザク状、麺状など調味こんにゃくの形状が小さい場合は、粉末調味料や粘りのある(たれ類)を混合(まぶす)したのち、電子レンジで調理する。
(2)三角状、角状など、固体が比較的大きい場合は、調味こんにゃく全体を露出しない程度の調味液量で浸漬したのち、電子レンジで調理する必要がある。このとき、調味こんにゃくを十分に浸漬するのに要する調味液量は、浸漬に使用する容器の形状によって異なることから、丁度、浸漬可能な容量の電子レンジ対応型耐熱性容器にこんにゃくと必要な調味液量を充填し、そのまま、電子レンジで加熱調理する。
本発明の詳細を実施例で説明する。本発明はこれらの実施例によってなんら限定されるものではない。
〔実施例〕
「調味こんにゃくの原料」
こんにゃく粉:精製したこんにゃく粉(精粉ともいう)、又は生こんにゃく粉(株式会社荻野商店製)
うま味調味料:イノシン酸ナトリウム(味の素株式会社製)
コハク酸ナトリウム株式会社日本触媒製)
甘味調味料:ステビア加工品(守田化学工業株式会社K製)
塩味調味料:食塩
水酸化カルシウム(田中石灰工業株式会社製)
「調味こんにゃくの製法」
こんにゃく粉3kgにイノシン酸ナトリウム40g、コハク酸ナトリウム100g、食塩1.0kg、ステビア20gを溶解した湯(400〜50℃)100 Lを加え、ゆっくりと混合・撹拌して糊状とし、2時間放置後、こんにゃく糊に1.7%の水酸化カルシウム液10 Lを加えて、均一になるように練り、ゲル化させながら型箱に入れ、沸騰させた湯で、加熱凝固させた。その後、こんにゃくは、おでん用に長方形(厚さ2cm、横3cm、縦6cm)に整形した。なお、黒色こんにゃくは上記の湯中に海藻粉を400g加えた。
「比較テスト方法」
煮汁は、実施例1では市販おでんの素〔食塩、粉末醤油、ぶどう糖、かつを節エキス、昆布エキス、コーン油、アミノ酸、カラメル色素、増粘剤〕、実施例2では市販だし醤油〔醤油、かつをぶし、こんぶ、砂糖、食塩、アルコール、アミノ酸〕をそれぞれ溶解・希釈して使用し、上記の整形こんにゃくは黒色こんにゃくpH11.6を使用した。
比較例1,2はいずれの場合も通常のこんにゃくで調味料を練り込んでいない。実施に当り、煮汁2種類共おでん用煮汁3Lに溶解・調整し85℃に加温し、調味こんにゃくと通常こんにゃくを13個(350g)ずつ煮込み所定時間(分)に3個ずつとり出し、常温の品温で品質につき評価した。評価は10名のパネラーで行った。
「品質評価」
表1に実施例1〔市販おでんの素煮汁(pH6.2、食塩1.0%)〕と比較例1の評価結果を、表2に実施例2〔市販だし醤油煮汁(pH5.2、食塩1.7%)と比較例1の評価結果を、それぞれ示す。
各表中、pH:計測器による数値、食塩:モール法による分析値、評価:×不良 △やや不良 ○良好、総合評価(おでんの香味として) :×不良 △やや不良 ○良好を示す。
おでんの素煮汁とだし醤油煮汁のテスト結果は、両者とも実施例が簡便、良好な品質で、おでんこんにゃくができることを実証した。通常こんにゃくである比較例1、2のいずれも淡味で特に食塩は零であるので、煮汁に入れると、当初は水っぽく、次第に煮汁からの塩味やうま味の浸透があるが、50分経過しても、おでんこんにゃくらしい香味にならない。一方、調味料を練り込んだ実施例1、2においては5〜10分間の煮込みで、こんにゃく内の調味料の味と煮汁中の油分や香味が、こんにゃく内で混ざり合い、おでんらしいこんにゃくになった。比較例1,2に比し、明らかに優れた効果を示した。
スーパー、コンビニ等の店頭で長時間加熱することなくおでん味がしみ込むおでんこんにゃくを提供することができる。高級魚の白魚に模した刺身こんにゃくが味との調和もよく、刺身様のこんにゃくとして歓迎されるものと期待できる。歯ごたえ及び味しみ込みが良好になり、また海草を含ませれば、黒い色の刺身こんにゃくを得ることができる。油性天然色素を用いることにより、種々の色に着色することができる。
調味こんにゃくの調味を下味として、さらに調味液成分の浸透を電子レンジ加熱処理で早めるという簡便な製法によって調味こんにゃくを提供することができる。電子レンジ加熱時に使用する調味液の種類によって、家庭消費用の多品目の調味こんにゃくの開発が可能である。新製品の用途開発として、こんにゃくの調味はベイシックな淡味とし、添付した和風、中華風、洋風の調味液をからめて食する様態の製品が試売も完了し好評な結果も得られている。さらに調味こんにゃくの調味を下味としたものは、素材こんにゃくとして惣菜、漬物、佃煮、冷凍食品などの業界に広く利用が期待できる。

Claims (5)

  1. こんにゃく粉と、グルタミン酸ナトリウム、イノシン酸ナトリウム、グアニル酸ナトリウム、コハク酸ナトリウム、肉エキス、魚エキス、貝エキス、および野菜エキスよりなる群より選ばれ、少なくともイノシン酸ナトリウムおよびコハク酸ナトリウムを含む2種以上の調味料からなるうま味を呈する調味料、塩味を呈する調味料および甘味を呈する調味料の各調味料を溶解した湯を混和撹拌してこんにゃく糊とし、水酸化カルシウムを加えて、ゲル化させ、pH11以上の常温流通の調味こんにゃくを得、それを脱アルカリをすることなくそのアルカリが残存した状態でさらにおでん煮汁で5〜10分間煮込み、おでん味がしみ込んで食することができるおでんこんにゃくとすることを特徴とする、長時間加熱することなく、調味料を練り込んでいない通常のこんにゃくと比べて短時間加熱でおでんこんにゃくに味をしみ込ませる方法。
  2. 調味料の添加量は、うま味、塩味および甘味を呈する各調味料を合わせて、調味しようとする呈味に近い量である請求項1に記載の方法
  3. pH11以上の調味こんにゃくは、pHが11〜12のものである請求項1または2に記載の方法
  4. 調味こんにゃくは、形状が三角状、角状、糸状、丸状、粒状および板状よりなる群より選ばれる請求項1ないし3のいずれかに記載の方法
  5. 調味こんにゃくは、色調が、海藻粉を使用しない白いこんにゃく、海藻粉で着色した黒色系こんにゃく、および油性の天然色素を練り込んだ着色したこんにゃくよりなる群より選ばれる請求項1ないし4のいずれかに記載の方法
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