JP5389709B2 - 筆記具用インキカートリッジ及びそれを用いた筆記具 - Google Patents

筆記具用インキカートリッジ及びそれを用いた筆記具 Download PDF

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Description

本発明は筆記具用インキカートリッジとそれを用いた筆記具に関する。更には、油性インキや多量のインキを収容した筆記具用インキカートリッジとそれを用いた筆記具に関する。
従来、筆記具に用いられるインキカートリッジとしては、水性インキを収容した容器の上方開口部に、球状、円盤状等の栓体(パッキング)を嵌着した簡易な構造で構成されたものが用いられている(例えば、特許文献1乃至3参照)。
実公昭47−25613号公報 特開2001−287494号公報 特開2005−324336号公報
前記カートリッジは簡易な構造で構成されているが、単体での保管時には栓体が外れ難く、筆記具装着時には栓体が押圧されることで容易に外れるように形成されるものである。
しかしながら、水性インキに比べて蒸気圧が高い油性インキをカートリッジ内に収容した場合、保管時に温度や気圧の変化に伴って内圧が上昇し、栓体がずれたり外れたりすることで、インキ漏れを生じることがある。
また、収容するインキを増量した場合、落下等によって容器内方から栓体にかかる力(インキによる押圧力)が増加し、栓体がずれたり外れたりすることでインキ漏れを生じることがある。
本発明は前記問題を解消するものであって、簡易な構造で構成されるインキカートリッジに油性インキを収容したり、インキ収容量を増加させた場合であっても、落下等の衝撃で栓体がずれたり、栓体外れを生じることを抑制できるため、保管時(使用前の状態)のインキ漏れを確実に防止できる筆記具用インキカートリッジとそれを用いた筆記具を提供するものである。
本発明は、一端が開口され且つ他端が閉鎖された容器と、該容器を密栓する栓体とからなり、前記容器の開口部内に栓体を嵌着することによって内部にインキ収容部を構成してなる筆記具用インキカートリッジであって、前記栓体が容器の開口端部方向に移動することを抑制する蓋体が設けられることを要件とする。
更に、前記蓋体が、少なくとも容器壁面と栓体に接触する形状であること、前記蓋体が、容器壁面を挟持すること、前記蓋体と容器外壁との間に、筆記具尾栓の開口端を嵌入する隙間部が形成されること、前記蓋体が、容器内壁間で挟持されると共に、容器の開口端部から外方に延設される凸部を備えてなること、20℃における主溶剤の蒸気圧が5mmHg〜80mmHgの範囲にある油性インキを収容してなることを要件とする。
更には、前記いずれかに記載の筆記具用インキカートリッジを収容又は保持してなる筆記具を要件とし、前記筆記具が、本体後方に一端を開口する着脱可能な尾栓を備えており、前記尾栓を外すことでカートリッジ交換が可能となることを要件とする。
尚、本発明において「上」とは、容器の開口方向を示し、「下」とは、容器の底部(閉鎖部)側を示し、「前」とは、筆記具のペン先側を示し、「後」とは、筆記具の軸側を示す。
本発明により、容器の開口部分に栓体を取り付けた簡易な構造で構成される筆記具用インキカートリッジであっても、油性インキを収容した際に生じ易い内圧上昇に伴う栓体外れや、インキ収容量を増加した際に生じ易い、落下等の衝撃に伴うインキによる栓体押圧で発生する栓体外れを抑制できるため、保管時(筆記具装着前)のインキ漏れを確実に防止できる。
また、前記栓体を取り付けた筆記具用インキカートリッジを筆記具に収容又は保持することで、インキがペン先に供給されていない状態でセリースに内包して陳列する場合であっても、同一セリース内で筆記具とインキカートリッジを並列配置した時のように横幅を大きくすることがなく、吊下げ陳列時に生じやすい落下による開栓(衝撃や筆記具内の突起部との接触による)等の不具合を抑制できるため、販売時の小スペース化と吊下げ陳列が可能となる。
本発明の筆記具用インキカートリッジの一実施例を示す縦断面図である。 筆記具用インキカートリッジの他の実施例を示す縦断面図である。 筆記具用インキカートリッジを収容した筆記具の一例を示す縦断面図である。
本発明の筆記具用インキカートリッジは、容器の一端に設けられた開口部分に栓体を嵌着することで形成されるインキ収容部内に、油性インキや多量のインキを収容してなる簡易構造の筆記具用インキカートリッジに蓋体を設けたものである。
前記容器は、一端(上方)を開口し、内部にインキ収容部を形成するための底壁(閉鎖部分)を他端(下方)に備えた筒状物であり、金属、樹脂等から形成されるものであるが、成形性が高く、安価に得られることから樹脂が好適である。特に、油性インキ(有機溶剤)に対して変形や溶解がされ難いことからポリプロピレンやポリエチレンが用いられる。また、径方向断面形状としてはどのような形状であってもよいが、栓体の組付性能が高い円形が好適である。
また、前記容器は透明、不透明のいずれであってもよいが、外側からインキ収容量が視認できるように、透明性を有する材質で形成することが好ましい。
更に、容器の内壁面には、軸方向に伸びるリブや溝を設けることができる。これにより、筆記具接続時のインキの誘導性を高めたり、透明性を有する場合には外側からの視認性を高めることが可能となる。
前記容器内壁面の上方部分(開口部近傍)には、栓体を挿入保持するために用いられるテーパー、リブ、溝部等を形成することが好ましい。これにより、栓体取付時の挿入性を向上させたり、栓体の取付位置が明確になると共に、嵌着力を強固にすることができる。
前記栓体としては、開口部内に嵌着可能な大きさで開口部を密閉できる形状の樹脂成形物や金属加工物が用いられ、特に、油性インキ(有機溶剤)に接触しても変形や溶解がされ難い材質が適用される。
前記栓体は、容器嵌着時において、インキ収容部内側からの抜け力が1.5kg/cm以上になるように設定されることが好ましい。これにより、内圧変化が大きい場合であっても、内側からの押力で栓体が外れることを防止できる。
前記インキ収容部には水性インキ又は油性インキのうち、適用する筆記具に応じたインキを収容できる。
前記油性インキとしては、主溶剤にアルコール、ケトン、エステル、炭化水素、グリコールエーテル等の有機溶剤が用いられ、具体的には、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、tert−アミルアルコール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ベンジルグリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノフェニルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノフェニルエーテル、n−ヘプタン、n−オクタン、イソオクタン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、メチルイソブチルケトン、メチルn−プロピルケトン、メチルn−ブチルケトン、ジ−n−プロピルケトン、ギ酸n−ブチル、ギ酸イソブチル、酢酸メチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−ブチル、酪酸メチル、酪酸エチル、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸プロピル等を例示できる。
前記有機溶剤は一種又は二種以上を混合して用いてもよく、インキ組成中30〜90重量%の範囲で用いられる。
特に、前記有機溶剤のうち、20℃における蒸気圧が5mmHg〜80mmHgの範囲のものを適用した場合、本願構成がより有用なものとなる。前記蒸気圧の溶剤は筆跡乾燥性に優れているため筆記具用油性インキに好適であるが、本願構成のカートリッジであればインキ漏れを生じることなく収容保存できる。
更に、前記油性インキ中には、染料、顔料等の着色剤、樹脂等、従来からインキを構成する組成物が添加される他、必要に応じて、酸化防止剤、耐ドライアップ性付与剤、紫外線吸収剤、防錆剤、潤滑剤、粘度調整剤、剥離剤、顔料分散剤、消泡剤、剪断減粘性付与剤、界面活性剤等の各種添加剤を用いることができる。
前記構成からなる筆記具用インキカートリッジには、栓体が容器の開口端部方向に移動することを抑制する蓋体が着脱可能に設けられる。保管時に蓋体を取り付けることで、栓体が不用意にずれたり外れたりすることがなくなるため、落下や内圧変化に伴うインキ漏れを防止できる。
前記蓋体により栓体の移動を確実に抑制するために、少なくとも容器壁面と栓体上面とで接触するような形状で蓋体を形成することが好ましい。その際、前記壁面や栓体とは面接触或いは二点以上で接触する形状が好適である。
具体的には、蓋体により容器を挟持する嵌着方法として、蓋体が容器壁面を内側と外側から挟持する形状や、対向する容器壁面を外側から挟持する形状が挙げられる。また、容器により蓋体を挟持する嵌着方法(即ち、容器開口部内に蓋体を圧入する嵌合方法)として、蓋体が容器内壁間に挟持(嵌合)されると共に、着脱時の摘み部として、容器の開口端部から外方(上側)に延設される凸部を形成した形状等が例示できる。
前記蓋体はいずれも、保管状態では容器の開口部側で確実に保持されると共に、使用時(筆記具取付時)には、容易に外すことができるように嵌着される。
尚、前記蓋体を容器に取り付けた際、該蓋体と容器外壁との間に、筆記具尾栓の開口端を嵌入する隙間部を形成することもできる。前記隙間部を設けることで、蓋体を取り付けたインキカートリッジを筆記具内に収容できない場合であっても、筆記具の尾栓の開口端を隙間部に嵌入保持できるため、カートリッジと尾栓が分離することなく収容状態を維持した形態で保管することが可能となり、省スペース化を図ることができる。
更に、前記蓋体が前軸の後端開口部内に嵌入する形状や前軸後端を把持する形状等とすることで、前軸後端とも接続状態を維持できるようになるため、筆記具形態での保管が可能となる。
前記筆記具用インキカートリッジは蓋体を取り外した後に筆記具に取り付けられて使用されるが、前記筆記具としては、構造や形状を特に限定することなく汎用のカートリッジ式のボールペンやマーキングペンの形態で使用できる。
例えば、繊維ペン体、フェルトペン体、プラスチックペン体、万年筆型金属ペン体等のマーキングペンチップや、ボールペンチップをペン先として軸筒前方の筆記先端部に装着し、軸筒内部に筆記先端部と接続状態に収容した繊維束からなるインキ吸蔵体に、インキカートリッジ内のインキを誘導し、該インキを筆記先端部に供給する構造、筆記先端部後方に櫛溝状のインキ流量調節部材や繊維束からなるインキ流量調節部材を介在させ、該インキ流量調節部材の後方にインキカートリッジを取り付ける構造、軸筒内部の筆記先端部とインキカートリッジとの間に弁機構を設け、前記筆記先端部に所定量のインキを供給する構造のマーキングペン(サインペン、フェルトペン、筆ペン等)やボールペンが挙げられる。
尚、前記筆記具には、インキカートリッジを取り付けた際に栓体の特定位置を押圧するための突起部を設けることが好ましい。これにより、小さい押圧力で容易に栓体を外すことが可能なものとなる。
また、前記カートリッジ式筆記具は、前述の蓋体を取り付けたインキカートリッジを筆記具内に収容する他、嵌着等により保持できる構造とすることが好ましい。蓋付インキカートリッジを収容又は保持することで、筆記具販売時にインキがペン先に供給されていない状態での陳列が可能となる。その際、筆記具と別体のカートリッジをセリース内に並列配置する必要がなくなるため、小スペース化が可能となる。
例えば、前記筆記具の構造としては、本体後方に一端を開口する着脱可能な尾栓を備えており、該尾栓を外すことでカートリッジ交換が可能となる構造の筆記具が好適である。蓋付インキカートリッジを収容できない場合の保持方法としては、蓋体自体や、蓋体と容器外壁との間に、尾栓の開口端を嵌入する隙間部を形成して尾栓と蓋付インキカートリッジを接続すると共に、筆記具本体側(前軸)に対して蓋体を直接圧入したり、溝部形成により嵌入することで接続保持する方法が適用できる。
本発明の実施例を以下の図面に従って説明する。
図1は本発明の第一の形態の筆記具用インキカートリッジを表す断面図であり、図2は第二の形態の筆記具用インキカートリッジを表す断面図である。また、図3は第三の形態の筆記具用インキカートリッジを保持したマーキングペンを表す断面図である。
実施例1(図1参照)
筆記具用インキカートリッジ1は、上端を開口し下端が閉鎖された有底円筒状体であり、合成樹脂(具体的にはポリプロピレン樹脂)の射出成形またはブロー成形により得られる容器2の上方開口部分の内側壁面に栓体3が嵌着され、更に上方に蓋体5が嵌着されている。また、前記容器2内には、油性インキ4が直接収容されるインキ収容部21(内径1.4cm、容積6cm)が設けられると共に、栓体3が嵌着される環状突部22が形成されている。
前記栓体3はポリプロピレン樹脂成形物からなる円盤状物であり、上方に突起31を備え、径方向への弾性を付与するために容器2と当接する部分(円周状端部)の上下両縁が薄肉状に形成される。これにより、カートリッジの組立時に容器2内に挿入された栓体3を押圧嵌着した際、インキ収容部21の十分な気密が得られる。特に、栓体3が当接する容器2内側の壁面部分に2本の環状突部22を設け、該環状突部22間に栓体3を嵌着することで、栓体3をより確実に嵌着保持することができる。
前記油性インキ4は、溶剤としてエタノール(20℃における蒸気圧:45mmHg)とイソプロピルアルコール(20℃における蒸気圧:32.4mmHg)を用いて、顔料、樹脂、剥離剤等の添加剤を含有する筆記板用油性インキであり、筆記時の筆跡乾燥性及び消去性に優れたものである。
前記蓋体5は、合成樹脂(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等)の射出成形により得られる有底筒状体であり、底部が栓体3を押圧接触する栓体接触部52となっている。また、筒状部分は二重筒状になっており、外筒部分の内壁にはリブ状の挟持部51が全周に亘って等間隔に形成されている。
前記構造とすることで、栓体接触部52の下面が栓体3の上面(本実施例では突起31の上面)と面接触した状態で、挟持部51により容器(開口部24)を外側から挟持する(即ち、開口部24を挟持部51で外嵌する)ことで蓋体5を嵌着できる。
そのため、開口部に容易に取り付けることが可能であると共に取付状態では、落下によって栓体3がインキ4で押圧された場合や、温度変化や内圧変化に伴いインキ収容部21内のインキ溶剤が気化して栓体3が外方に押圧された場合であっても、開口端部25方向に栓体3が移動することを抑制できるため、不用意なインキ漏れを防止できる。
また、外筒部分(挟持部51)を上方に引き上げることで、蓋体5を容易に取り外すことができるため、使用時(筆記具取付時)には筆記具にカートリッジを容易に装着できる。
尚、本実施例では蓋体5の上方視認形状を円形として開口部全体を被覆しているが、上方視認形状を非円形(例えば略長方形)とし、蓋体5を小さくして適用することもできる。
実施例2(図2参照)
筆記具用インキカートリッジ1は、上方に嵌着される蓋体5以外は実施例1と同様の形態で構成されている。
前記蓋体5は、合成樹脂(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等)の射出成形により得られる円板状体の上下両面に突起を備えた独楽状物であり、円板の外周が開口部24(開口端部25)によって挟持される被挟持部51となっている。また、円板の下面に形成される突起の底部には、栓体3の突起31と緩く嵌合する凹部が形成されており、該凹部の内壁面が栓体接触部52として機能している。尚、栓体3が突起31を有しない場合、下側突起の底部を平滑面とし、該底部(栓体接触部52)が栓体3上面と当接(面接触)するように構成すればよい。
更に、円板の上面に形成される突起は、開口端部25より外方(上方)に延設される円柱部であり、蓋体着脱時に把持するための把持用凸部53となっている。
前記構造により、栓体接触部52が栓体3の上面突起31と当接(嵌合)した状態で、被挟持部51が容器(開口部24)内で嵌入状態(即ち、開口部24により被挟持部51が挟持される)となることで蓋体5が空間部23に嵌着される。
そのため、把持用凸部53を持って開口部に容易に取り付けることが可能であると共に、取付状態では、落下によって栓体3がインキ4で押圧された場合や、温度変化や内圧変化に伴いインキ収容部21内のインキ溶剤が気化して栓体3が外方に押圧された場合であっても、栓体3が開口端部25方向に移動することを抑制できるため、不用意なインキ漏れを防止できる。
また、把持用凸部53を上方に引き上げることで、蓋体5を容易に取り外すことができるため、使用時(筆記具取付時)には筆記具にカートリッジを容易に装着できる。
尚、本実施例では蓋体5の上方視認形状を円形として開口部内周面全体で円板部外周を挟持し、開口部全面を被覆しているが、開口部24内周の対向面で非円板状物(例えば上方視認形状が略長方形)の被挟持部51を挟持するように形成し、蓋体5を小さくして適用することもできる。
実施例3(図3参照)
筆記具用インキカートリッジ1は、上方に嵌着される蓋体5以外は実施例1と同様の形態で構成されている。
前記蓋体5は、合成樹脂(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等)の射出成形により得られる二重筒状体(上方で接続される)であり、内筒底部が栓体3を押圧接触する栓体接触部52となっている。また、外筒部分の内壁にはリブ状の挟持部が全周に亘って複数個形成されており、更に外筒部分は、挟持部が形成された部分より下方に延設されており、該延設部は容器2と非接触となるような形状に成形されている。
前記構造とすることで、延設部54と容器2(開口部24)との間に隙間部61を形成できると共に、栓体接触部52の下面が栓体3の上面と円形に接触した状態で、外筒(挟持部)により容器の開口部近傍を外側から挟持する(即ち、開口部24を挟持部51で外嵌する)ことで蓋体5を嵌着できる。
そのため、開口部に容易に取り付けることが可能であると共に、取付状態では、落下によって栓体3がインキ4で押圧された場合や、温度変化や内圧変化に伴いインキ収容部21内のインキ溶剤が気化して栓体3が外方に押圧された場合であっても、開口端部25方向に栓体3が移動することを抑制できるため、不用意なインキ漏れを防止できる。
また、外筒部分(延設部54)を上方に引き上げることで、蓋体5を容易に取り外すことができるため、使用時(筆記具取付時)には筆記具にカートリッジを容易に装着できる。
尚、本実施例では蓋体5の上方視認形状を円形として開口部全体を被覆しているが、上方視認形状を非円形(例えば略長方形)とし、蓋体5を小さくして適用することもできる。
前記インキカートリッジ1の蓋体5を外した後に取り付けて使用する筆記具6(直液式筆記具)は、ペン先74と、前記ペン先74後端に接続されるインキ吸蔵体73と、前記インキ吸蔵体73の後方に配置される中間部材72(後方にヤリ部を備える)とを備えた前軸7(前端部でペン先74を保持し且つインキ吸蔵体73と中間部材72を内蔵する後端開口部71を有する樹脂成形体)に対して、前方に開口端部81を有する尾栓8が着脱自在に螺着されるものである。更に前軸7前方には、ペン先74を被覆するキャップ9が嵌合されている。
前記ペン先74は、合成樹脂製繊維(例えば、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ナイロン繊維等)の樹脂加工により得られる棒状体である。前記ペン先74の前端は、砲弾状に研削される。前記ペン先74の後端部外周面は、テーパー状に面取りされる。
前記インキ吸蔵体73は、円柱状の合成樹脂製繊維(例えば、ポリエステル繊維)の加工体よりなる。前記インキ吸蔵体73の外周面には、円筒状の外皮が被覆されている。前記外皮は、合成樹脂製フィルム(例えば、ポリエチレンテレフタレート製フィルム)よりなる。前記インキ吸蔵体73の前端面の軸心にペン先74の後端が突き刺し挿入され、前記ペン先74の後端が前記インキ吸蔵体73の内部前方に位置される。
前記前軸7は、合成樹脂(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等)の射出成形により得られる筒状体である。前記前軸7は、ペン先外周面を保持する先細部と、該先細部から後端開口部71まで連設されており、インキ吸蔵体73及び中間部材72(更に接続状態のインキカートリッジ)が内蔵される。
前記前軸7の内面には、前後方向に延びる複数本のリブが一体に形成されており、該リブにインキ吸蔵体73の外周面が圧接保持される。また、前記先細部内面にもリブが形成され、ペン先74の外周面が圧接保持される。
前記リブにより、インキ吸蔵体73の外周面と前軸7の内面との間、ペン先74外周面と先細部内面との間に空気通路が形成される。
前記中間部材72は、合成樹脂(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等)の射出成形により得られる。前記中間部材72は、前記インキ吸蔵体73とインキカートリッジとを区画する隔壁と、前記隔壁の前面より前方に突出され且つインキ吸蔵体73の内部に突き刺し接続される複数本(具体的には2本)の連通管(軸方向に流通路を備える)と、前記隔壁の後面より後方に突出され且つインキカートリッジの前端開口部に挿着される接続筒(突起部)と、前記隔壁の後面より後方に突出し且つ前軸7内面に固着される取付筒部とを備える一部材からなる。前記接続筒には栓体3の片側を押圧するための突起部が一体に形成されており、接続筒をインキカートリッジの開口部24に挿着した際、前記栓体3の縁部を接続筒の突起部により後方に押圧して開栓される。
前記筆記具6は、前述の蓋付インキカートリッジ1をそのまま収容できないため、前軸7と尾栓8の間で、各部分と嵌合することにより接続状態を維持している。
前軸7側では、後端開口部71に蓋体3が圧入されて蓋付インキカートリッジ1を保持しており、尾栓8側では、蓋体5の延設部54と容器2(開口部24)との間に形成される隙間部61に、尾栓8の開口端部81を嵌入することで蓋付インキカートリッジ1と接続されている。そのため、一本の筆記具形態を維持したまま未開封のインキカートリッジが長期間安定して保持できる。
1 筆記具用インキカートリッジ
2 容器
21 インキ収容部
22 環状突部
23 空間部
24 開口部
25 開口端部
3 栓体
31 突起
4 油性インキ
5 蓋体
51 挟持部(被挟持部)
52 栓体接触部
53 把持用凸部
54 延設部
6 筆記具
61 隙間部
7 前軸
71 後端開口部
72 中間部材
73 インキ吸蔵体
74 ペン先
8 尾栓
81 開口端部
9 キャップ

Claims (8)

  1. 一端が開口され且つ他端が閉鎖された容器と、該容器を密栓する栓体とからなり、前記容器の開口部内に栓体を嵌着することによって内部にインキ収容部を構成してなる筆記具用インキカートリッジであって、前記栓体が容器の開口端部方向に移動することを抑制する蓋体が設けられることを特徴とする筆記具用インキカートリッジ。
  2. 前記蓋体が、少なくとも容器壁面と栓体に接触する形状であることを特徴とする請求項1記載の筆記具用インキカートリッジ。
  3. 前記蓋体が、容器壁面を挟持することを特徴とする請求項2記載の筆記具用インキカートリッジ。
  4. 前記蓋体と容器外壁との間に、筆記具尾栓の開口端を嵌入する隙間部が形成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の筆記具用インキカートリッジ。
  5. 前記蓋体が、容器内壁間で挟持されると共に、容器の開口端部から外方に延設される凸部を備えてなることを特徴とする請求項2に記載の筆記具用インキカートリッジ。
  6. 20℃における主溶剤の蒸気圧が5mmHg〜80mmHgの範囲にある油性インキを収容してなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の筆記具用インキカートリッジ。
  7. 前記請求項1乃至6のいずれかに記載の筆記具用インキカートリッジを収容又は保持してなる筆記具。
  8. 前記筆記具が、本体後方に一端を開口する着脱可能な尾栓を備えており、前記尾栓を外すことでカートリッジ交換が可能となる請求項7記載の筆記具。
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