JP5388495B2 - 半導体装置 - Google Patents
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Description
図6は、従来のトレンチゲート型VDMOSFETの模式的な断面図である。
エピタキシャル層103には、複数のゲートトレンチ106がその表面から掘り下がって形成されている。複数のゲートトレンチ106は、一定の間隔を空けて、互いに平行をなして同一方向に延びている。ゲートトレンチ106は、ボディ領域105を貫通し、その最深部がドレイン領域104に達している。ゲートトレンチ106内には、ゲート絶縁膜107を介して、N型不純物が高濃度にドープされたポリシリコンからなるゲート電極108が埋設されている。
エピタキシャル層103上には、層間絶縁膜111が積層されている。層間絶縁膜111には、ボディコンタクト領域110およびその周囲のソース領域109の一部と対向する位置に、コンタクトホール112が形成されている。そして、層間絶縁膜111上には、ソース配線113が形成されている。ソース配線113は、その一部がコンタクトホール112に入り込んでいる。これにより、コンタクトホール112内には、コンタクトプラグ114が形成されている。コンタクトプラグ114は、エピタキシャル層103の表面におけるソース領域109およびボディコンタクト領域110に跨ってコンタクト(バッティングコンタクト)している。
ソース配線113が接地され、ドレイン電極115に適当な大きさの正電圧が印加されつつ、ゲート電極108の電位(ゲート電圧)が制御されることにより、ボディ領域105におけるゲート絶縁膜107との界面近傍にチャネルが形成される。これにより、チャネルを介して、ドレイン電極115からソース配線113へ電流(ドレイン電流)が流れる。
しかしながら、セルシュリンクが進むにつれて、ゲートトレンチ106とボディコンタクト領域110との間の間隔が小さくなる。これに伴い、ソース領域109におけるコンタクトホール112に臨む部分の面積が小さくなるので、ソース領域109とコンタクトプラグ114との接触面積が小さくなる。その結果、ソース領域109とコンタクトプラグ114との接触抵抗が高くなる。この接触抵抗の高抵抗化は、オン抵抗の低減の妨げになる。
本発明の目的は、ソース領域とコンタクトプラグとの接触面積を増大させることのできる半導体装置を提供することにある。
よって、請求項1に記載の半導体装置によれば、半導体装置のオン抵抗を低減できながら、スイッチング性能を向上させることができ、さらには、装置をコンパクト(薄型)にすることができる。
ボディ領域とドレイン領域との界面が半導体層の表面に対して平行をなす平面である場合、ボディ領域におけるコンタクトトレンチの底面と対向する部分は、その周囲の部分よりも半導体層の層厚方向の厚さが薄くなる。そのため、当該部分の耐圧は、その周囲の部分よりも低くなる。そこで、ボディ領域の耐圧を維持するために、ボディ領域とドレイン領域との界面を一様にドレイン領域側に低くすることが考えられる。ところが、上記界面を一様に低くすると、絶縁膜との界面近傍におけるボディ領域の長さ(チャネル長)が長くなり、チャネル抵抗が増加する場合がある。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の模式的な断面図である。
半導体装置1は、トレンチゲート型VDMOSFETの単位セルがマトリクス状に配置された構造を有している。なお、図1では、複数の単位セルのうちの一部が示されている。
半導体層としてのエピタキシャル層3の基層部は、エピタキシャル成長後のままの状態が維持された、N-型のドレイン領域4をなしている。また、エピタキシャル層3には、ドレイン領域4上に、P-型のボディ領域5がドレイン領域4に接して形成されている。ドレイン領域4とボディ領域5との界面40とエピタキシャル層3の表面31とは、互いに平行をなしている。
そして、ゲート絶縁膜7の内側をN型不純物が高濃度にドーピングされたポリシリコンで埋め尽くすことにより、ゲートトレンチ6内にゲート電極8が埋設されている。
エピタキシャル層3の表層部には、ゲートトレンチ6に対してゲート幅と直交する方向(図1における左右方向)の両側に、コンタクトトレンチ11が表面31から掘り下がって形成されている。各コンタクトトレンチ11は、互いに隣接するゲートトレンチ6の各間の中央部において、ゲートトレンチ6よりも浅く(たとえば、0.2〜0.5μm)形成されている。
すなわち、ゲートトレンチ6およびソース領域9は、ゲート幅と直交する方向に交互に設けられ、それぞれゲート幅に沿う方向に延びている。そして、ソース領域9上に、そのソース領域9に沿って、ゲート幅と直交する方向に隣接するユニットセル間の境界が設定されている。ボディコンタクト領域10は、ゲート幅と直交する方向に隣接する2つのユニットセル間に跨って少なくとも1つ以上設けられている。また、ゲート幅に沿う方向に隣接するユニットセル間の境界は、ゲート電極8における各ユニットセルに含まれる部分が一定のゲート幅を有するように設定されている。
基板2の裏面には、ドレイン電極19が形成されている。
ソース配線16を接地し、ドレイン電極19に適当な大きさの正電圧を印加しつつ、ゲート電極8の電位を制御すると、ゲート電極8からの電界によりボディ領域5におけるゲート絶縁膜7との界面近傍にチャネルを形成することができる。したがって、ソース配線16とドレイン電極19との間に電流を流すことができる。
まず、図2Aに示すように、エピタキシャル成長法により、基板2上に、エピタキシャル層3が形成される。
次いで、図2Bに示すように、熱酸化処理により、エピタキシャル層3の表面31にSiO2からなる犠牲酸化膜20が形成される。次いで、図2Bに示すように、LP−CVD(Low Pressure Chemical Vapor Deposition)法により、犠牲酸化膜20上に、SiNからなる犠牲窒化膜21が形成される。これにより、犠牲酸化膜20および犠牲窒化膜21からなるハードマスク22が、エピタキシャル層3上に形成される。
次いで、CVD(Chemical Vapor Deposition)法により、図2Fに示すように、エピタキシャル層3上に、ゲート電極の材料としてのポリシリコンの堆積層26が形成される。ゲートトレンチ6は、堆積層26により埋め尽くされ、エピタキシャル層3は、酸化膜25を介して堆積層26により覆われる。
次いで、イオン注入法により、P型不純物(たとえば、ホウ素イオン)が、酸化膜25の表面からエピタキシャル層3の内部に向けて注入される。そして、P型不純物を拡散させるための熱処理(ドライブイン拡散)が行なわれることにより、図2Hに示すように、ゲートトレンチ6の側方に、ゲートトレンチ6の上端から底部に至るボディ領域5が形成される。また、ゲートトレンチ6の底部から基板2に至るエピタキシャル層3の基層部には、ボディ領域5と分離され、エピタキシャル成長後のままの状態を維持するドレイン領域4が形成される。
次いで、エピタキシャル層3の表面31に、コンタクトトレンチ11と対向する部分に開口28を有するフォトレジスト27が形成される。そして、フォトレジスト27上から、開口28を介してエピタキシャル層3の表面31に対してSF6(六フッ化硫黄)からなるエッチングガスが供給される。これにより、図2Jに示すように、エピタキシャル層3が、開口28から露出する部分からエッチングされて、コンタクトトレンチ11が形成される。コンタクトトレンチ11の形成後、フォトレジスト27は、除去される。
次いで、図2Nに示すように、層間絶縁膜14上に、コンタクトホール15を形成すべき部分と対向する部分に開口32を有するフォトレジスト33が形成される。そして、層間絶縁膜14が、開口32から露出する部分からエッチングされて、図2Nに示すように、コンタクトホール15が形成される。
半導体装置1では、ソース領域9は、エピタキシャル層3の表面31ならびにコンタクトトレンチ11の側面12および底面13に沿って形成され、上記各面(表面31、側面12および底面13)から露出している。これら各面は、層間絶縁膜14のコンタクトホール15内に臨んでいる。そして、コンタクトホール15に入り込むソース配線16は、コンタクトホール15内において、コンタクトプラグ17として、エピタキシャル層3の表面31ならびにコンタクトトレンチ11の側面12および底面13にコンタクト(接触)している。
また、ソース領域9の厚さを薄くするに伴って、ゲート絶縁膜7との界面近傍におけるボディ領域5の長さ(チャネル長L1)が長くなる。したがって、エピタキシャル層3の表面31から界面40までの長さL2を短く設計することにより、チャネル長L1を維持したまま、ボディ領域5を薄くすることができる。その結果、半導体装置1をコンパクト(薄型)にすることができる。
図3に示す半導体装置41では、ドレイン領域4とボディ領域5との界面40は、平面視でコンタクトトレンチ11の底面13に重なる部分(界面40の中央部42)が、その周囲の部分よりもドレイン領域4側に一段低くされている。
図4A〜図4Nは、図3の半導体装置の製造方法を工程順に説明する模式的な断面図である。
まず、図4Aに示すように、エピタキシャル成長法により、基板2上に、エピタキシャル層3が形成される。
次いで、CVD(Chemical Vapor Deposition)法により、図4Fに示すように、エピタキシャル層3上に、ゲート電極の材料としてのポリシリコンの堆積層26が形成される。ゲートトレンチ6は、堆積層26により埋め尽くされ、エピタキシャル層3は、酸化膜25を介して堆積層26により覆われる。
その後、酸化膜25のゲートトレンチ6外に存在する部分がHFガスを用いたエッチングにより除去され、ゲートトレンチ6の内面上のみに酸化膜25が残されることにより、図4Hに示すように、ゲート絶縁膜7が得られる。
以上の工程を経た後、図4Lに示すように、CVD法により、エピタキシャル層3上に層間絶縁膜14が積層される。
次いで、スパッタ法により、エピタキシャル層3上に、導電材料が成膜される。導電材料は、コンタクトホール15を埋め尽くし、層間絶縁膜14上に薄膜を形成するように付着(堆積)される。そして、フォトリソグラフィおよびエッチングにより、層間絶縁膜14上の導電材料がパターニングされる。これにより、図4Nに示すように、ソース配線16およびコンタクトプラグ17が一体的に形成される。また、ゲート電極8と電気的に接続されるゲート配線18が形成される。さらに、基板2の裏面にドレイン電極19が形成される。
半導体装置41では、ドレイン領域4とボディ領域5との界面40の中央部42が、その周囲の部分よりもドレイン領域4側に一段低くされている。
ドレイン領域4とボディ領域5との界面40がエピタキシャル層3の表面31に対して平行をなす平面である場合、ボディ領域5におけるコンタクトトレンチ11の底面13と対向する部分は、その周囲の部分よりもエピタキシャル層3の層厚方向の厚さが薄くなる。そのため、当該部分の耐圧は、その周囲の部分よりも低くなる。そこで、ボディ領域5の耐圧を維持するために、ドレイン領域4とボディ領域5との界面40を一様にドレイン領域4側に低くすることが考えられる。ところが、界面40を一様に低くすると、チャネル長L1が長くなり、チャネル抵抗が増加する場合がある。
たとえば、半導体装置1および41の各半導体部分の導電型を反転した構成が採用されてもよい。すなわち、半導体装置1および41において、P型の部分がN型であり、N型の部分がP型であってもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
3 エピタキシャル層(半導体層)
4 ドレイン領域
5 ボディ領域
6 ゲートトレンチ
7 ゲート絶縁膜
8 ゲート電極
9 ソース領域
10 ボディコンタクト領域
11 コンタクトトレンチ
12 側面(コンタクトトレンチの側面)
13 底面(コンタクトトレンチの底面)
17 コンタクトプラグ
31 表面(半導体層の表面)
40 界面(ボディ領域とドレイン領域との界面)
41 半導体装置
51 半導体装置
Claims (3)
- 半導体層と、
前記半導体層の表面から掘り下がったゲートトレンチと、
前記半導体層において、前記ゲートトレンチの側方に形成された第1導電型のボディ領域と、
前記半導体層に前記ゲートトレンチと間隔を空けて形成されたコンタクトトレンチと、
前記半導体層の表層部において、前記半導体層の表面および前記コンタクトトレンチの側面に沿って形成され、前記ボディ領域に接し、一定の厚さを有する第2導電型のソース領域と、
前記半導体層に形成され、表面が前記コンタクトトレンチの底面の少なくとも一部を提供し、前記ボディ領域に接続される第1導電型のボディコンタクト領域と、
前記ゲートトレンチに絶縁膜を介在させて埋設されたゲート電極と、
前記コンタクトトレンチの内面と前記半導体層の表面とに跨って形成され、前記ソース領域および前記ボディコンタクト領域とのコンタクトのためのコンタクトプラグとを備え、
前記ソース領域が、前記半導体層の表面ならびに前記コンタクトトレンチの側面および底面に沿って形成されている、半導体装置。 - 前記半導体層の基層部に形成され、前記ボディ領域に接する第2導電型のドレイン領域を備え、
前記ボディ領域と前記ドレイン領域との界面は、前記コンタクトトレンチの底面に対向する部分が前記ドレイン領域側に一段低くされている、請求項1に記載の半導体装置。 - 半導体層と、
前記半導体層の表面から掘り下がったゲートトレンチと、
前記半導体層において、前記ゲートトレンチの側方に形成された第1導電型のボディ領域と、
前記半導体層に前記ゲートトレンチと間隔を空けて形成されたコンタクトトレンチと、
前記半導体層の表層部において、前記半導体層の表面および前記コンタクトトレンチの側面に沿って形成され、前記ボディ領域に接する第2導電型のソース領域と、
前記半導体層に形成され、表面が前記コンタクトトレンチの底面の少なくとも一部を提供し、前記ボディ領域に接続される第1導電型のボディコンタクト領域と、
前記半導体層の基層部に形成され、前記ボディ領域に接する第2導電型のドレイン領域と、
前記ゲートトレンチに絶縁膜を介在させて埋設されたゲート電極と、
前記コンタクトトレンチの内面と前記半導体層の表面とに跨って形成され、前記ソース領域および前記ボディコンタクト領域とのコンタクトのためのコンタクトプラグとを備え、
前記ボディ領域と前記ドレイン領域との界面は、前記コンタクトトレンチの底面に対向する部分が前記ドレイン領域側に一段低くされている、半導体装置。
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