JP5387846B2 - ガスステーション及びガス充填システム - Google Patents

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Description

本発明は、例えば車載タンクにガスを充填するガスステーションに関するものである。
燃料電池車両の水素タンクに水素ガスを充填する設備として、水素ステーションが知られている。水素ステーションには、水素ガスを高圧で貯留する蓄圧器があり、この蓄圧器と水素タンクとの圧力差によって、蓄圧器から水素タンクに水素ガスを流動させて充填している(例えば特許文献1参照)。
特開2006−283386号公報
ところで、充填に伴って水素タンク内の温度及び圧力が上昇するため、これらが基準値を超えないように、充填先である水素タンク内の温度及び圧力を管理することが重要である。
例えば、充填開始時にガスタンク内の初期圧力等を検出すれば、充填開始時のガスタンク内の残量を算出したり、その後の充填条件(充填流量など)を決定したりすることもできる。
ところが、充填開始時は、水素タンクと水素ステーションの蓄圧器との圧力差が大きいため、水素タンクの手前で水素ガスの流動がつまるようになり、圧損が生じる。このことは、蓄圧器と水素タンクとの間に流量制御弁があっても同じことであり、充填開始時は低流量の水素ガスを水素タンクに供給し難い。この圧損が生じる箇所に圧力センサが設置されている場合、圧損によって初期圧力を正確に読み取ることができず、その後の充填を効率的に行うことができない。
また、水素ステーションの構成によっては、充填中にも圧損が生じ得ると考えられる。例えば、蓄圧器が複数のバンクで構成されていて充填中にバンクが切り替えられる場合、切り替えた後のバンクと水素タンクとの間の圧力差が大きいと、圧損の影響により、流量制御弁で流量を制御する際にハンチングが起きるおそれがある。
本発明は、圧力差に起因した問題に鑑みてなされたものであり、ガスタンクへの充填時における圧損を抑制することができるガスステーション及びガス充填システムを提供することをその目的としている。
上記目的を達成するため、本発明のガスステーションは、外部のガスタンクに対してガスを充填するものであって、ガスタンクよりも大きい圧力でガスを貯留する第1の蓄圧器と、ガスタンクよりも大きい圧力で且つ第1の蓄圧器よりも小さい圧力でガスを貯留すると共に、第1の蓄圧器からガスを補充可能に構成されている第2の蓄圧器と、ガスタンクへのガス充填を制御する制御装置と、当該ガスステーションから前記ガスタンクに向けて放出されたガスが流れる充填流路と前記第1の蓄圧器とを結ぶガス流路と、前記ガス流路に設けられ、ガスの流量を制御する流量制御弁と、前記流量制御弁をバイパスするように前記ガス流路に接続されるバイパス流路であって、前記第2の蓄圧器が介設されているバイパス流路と、を備える。制御装置は、前記ガスタンクへの充填開始時に、先ず前記第2の蓄圧器のみを用いてガス充填を行い、その後、前記第1の蓄圧器に切り替えてガス充填を行う
本発明によれば、貯留圧の小さい第2の蓄圧器を利用することで、第1の蓄圧器のみを利用する場合に比べて、ガスステーション側の圧力とガスタンク内の圧力との差が小さい状態でガス充填を行うことができる。これにより、ガス充填開始時の圧損が抑制される。また、上記した構成によれば、第1の蓄圧器を有効に活用して、第1の蓄圧器から第2の蓄圧器へのガスの補充も行うことができると共に、第1の蓄圧器を用いてガスタンクにガスを充填するときには、その充填流量を流量制御弁で制御することができる。
より好ましくは、ガスタンクの外部にある充填ラインの圧力が圧力センサによって検出されるようになっており、制御装置は、圧力センサが検出した圧力をガスタンク内の圧力として認識するとよい。上記のとおり、第2の蓄圧器の利用により圧損が抑制されているため、ガスタンク内の圧力を正確に把握することができる。
より好ましくは、圧力センサは、第2の蓄圧器のみを用いたガス充填が行われている間に、充填ラインの圧力を検出し、制御装置は、圧力センサが検出した圧力に基づいて、切り替え後の第1の蓄圧器を用いてガス充填を行うとよい。これにより、充填開始時のガスタンク内の圧力を正確に把握して、その後の充填制御を適切に行うことができる。
好ましくは、ガスステーションは、制御装置に接続された通信装置であって、圧力センサが検出した圧力の情報を通信により受信する通信装置を更に備えるとよい。こうすることで、ガスステーションの外部に圧力センサがある場合にも、その検出情報(ガスタンク内の圧力)をガスステーションにて把握することができる。
好ましくは、制御装置は、ガスタンクへのガス充填時に、第1の蓄圧器及び第2の蓄圧器の両方を用いてガス充填を行う第のガス充填期間を含むように、ガス充填を行うものであり、第のガス充填期間には、第2の蓄圧器から第1の蓄圧器に切り替えるタイミングが含まれるとよい。このように、第1の蓄圧器に切り替える際に両方の蓄圧器を用いて一時的にガス充填を行うことで、第2の蓄圧器から第1の蓄圧器にすぐに切り替える場合に比べて、ガスステーション側とガスタンク内との圧力差が段階的に小さくなる。これにより、第1の蓄圧器に完全に切り替えたときの圧損を抑制することができる。このような制御は、第1の蓄圧器と第2の蓄圧器との貯留圧の差が大きい場合に特に有用である。
この場合、制御装置は、第のガス充填期間において、第1の蓄圧器から第2の蓄圧器に対してガスの供給を行うとよい。こうすることで、切替え期間を有効に利用して、第2の蓄圧器にガスを補充することができる。
好ましくは、第1の蓄圧器は、ガスタンクに対して並列に接続された複数のバンクからなるとよい。また、制御装置は、複数のバンクを切り替え、ガスタンクに対して各々独立してガス充填を行うと共に、第2の蓄圧器のみを用いてガス充填を行う第のガス充填期間に、バンクを切り替えるタイミングを含めるようにガス充填を行うとよい。こうすることで、バンク切替え後の圧損を抑制することができる。
より好ましくは、制御装置は、第ガス充填期間の後に、第1の蓄圧器のうち次に使用するバンク及び第2の蓄圧器の両方を用いてガス充填を行う第のガス充填期間を含むように、ガス充填を行うとよい。こうすることで、上記同様に、第2の蓄圧器から第1の蓄圧器の該当バンクに完全に切り替えたときの圧損を抑制することができる。
好ましくは、第2の蓄圧器は、第1の蓄圧器よりも内容量が小さいとよい。こうすることで、簡易な構成で、充填開始時に低流量のガスをガスタンクに充填することができる。
より好ましくは、第2の蓄圧器のみを用いて行うガス充填は、切り替え後の第1の蓄圧器を用いて行うガス充填よりも低流量で行われるとよい。
この場合、制御装置は、切り替え後の第1の蓄圧器でのガス充填中に流量制御弁の下流側でハンチングが起きた場合、第1の蓄圧器及び第2の蓄圧器の両方を用いてガス充填を行うとよい。こうすることで、ハンチングが解消されるようになるため、流量制御弁での制御を変更することなく、充填を継続することができる。
好ましくは、制御装置は、切り替え後の第1の蓄圧器でのガス充填中にガスタンク内の温度が所定の第1温度に近づいた場合、第1の蓄圧器及び第2の蓄圧器の両方を用いてガス充填を行うとよい。こうすることで、ガスタンク内の温度の上昇率を低く抑えながら充填を継続でき、目標の充填量を充填することが可能となる。
御装置は、上記のハンチングが解消されない場合、第2の蓄圧器のみを用いてガス充填を行うことが好ましい。また、これと同時に、制御装置は、第1の蓄圧器から第2の蓄圧器に対してガスの供給を行うことがより好ましい。
御装置は、ガスタンク内の温度が所定の第1温度よりも高い第2温度に近づいた場合、第2の蓄圧器のみを用いてガス充填を行うことが好ましい。
実施形態に係るガス充填システムの概略図である。 実施形態に係るガス充填システムの構成図である。 実施形態に係るガス充填システムの充填開始から充填終了までの制御を示すフローチャートである。 実施形態に係るガス充填システムにおいて、実施形態の制御とは異なる充填開始時の制御をした場合について、圧力センサの検出値と時間との関係を示すグラフである。 実施形態の第1の変形例に係るものであり、バンク切替え処理時の制御を示すフローチャートである。 実施形態の第2の変形例に係るものであり、ハンチング対策処理時の制御を示すフローチャートである。 充填時のハンチングについて、流量と時間との関係を示すグラフである。 実施形態の第3の変形例に係るものであり、タンク温度が高温時の制御を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。ここでは、ガスステーション及びガス充填システムとして、燃料電池システムを搭載した燃料電池車両に対して、水素ステーションから水素ガスを充填する例を説明する。なお、燃料電池システムは、公知のとおり、燃料ガス(例えば水素ガス)と酸化ガス(例えば空気)の電気化学反応によって発電する燃料電池などを備える。
図1に示すように、ガス充填システム1は、例えばガスステーションとしての水素ステーション2と、水素ステーション2から水素ガスを供給される車両3と、を備える。
図2に示すように、車両3は、ガスタンク30、レセプタクル32、圧力センサ36、温度センサ38、通信機44及び制御装置46を備える。
ガスタンク30は、燃料電池への燃料ガス供給源であり、例えば35MPa又は70MPaの水素ガスを貯留可能な高圧タンクである。ガスタンク30を複数搭載する場合には、ガスタンク30は燃料電池に対して並列に接続される。ガスタンク30内の水素ガスは、図示省略した供給管路を介して燃料電池に供給される。一方、ガスタンク30への水素ガスの補給は、水素ガスが水素ステーション2からレセプタクル32を介して充填流路34に放出されることで行われる。充填流路34は、ガスタンク30外にあるガス配管と、ガスタンク30の口部に取り付けられた図示省略のバルブアッセンブリ内にある流路部分と、からなる。また、充填流路34と後述のガス流路13とによって、ガスタンク30の外部にある充填ラインが構成される。
圧力センサ36は、この充填ラインの圧力を検出するものであり、ここでは充填流路34に設けられる。例えば、圧力センサ36は、ガスタンク30の直前にある充填流路34のガス配管に設けられ、実質的にガスタンク30内の水素ガスの圧力(以下、「タンク圧力」という。)を反映する圧力を検出する。温度センサ38は、例えば、上記バルブアッセンブリ内の流路部分に設けられ、ガスタンク30内の水素ガスの温度(以下、「タンク温度」という。)を反映する温度を検出する。なお、充填流路34には、水素ガスの逆流を防止するための逆止弁を設けることもできる。また、充填流路34に設けるセンサとして、ガスタンク30に充填される水素ガスの圧力及び温度以外の情報、例えば流量を検出するセンサを具備することもできる。
通信機44は、車両3が水素ステーション2との間で通信するためのものであり、例えば、赤外線通信等の無線通信を行う通信インターフェースを有する。通信器44は、水素ステーション2の充填ノズル12をレセプタクル32に接続した状態で通信可能となるように、レセプタクル32に組み込まれるか、あるいは車両3のリッドボックス内に固定される。制御装置46は、内部にCPU,ROM,RAMを備えたマイクロコンピュータとして構成され、車両3を制御する。制御装置46は、圧力センサ36、温度センサ38及び通信機44などと接続されており、車両3にて把握可能な情報、例えば圧力センサ36及び温度センサ38による検出情報を通信機44を用いて、水素ステーション2に送信する。
水素ステーション2は、水素ステーション2にある各機器を制御する制御装置5と、車両3との間で通信するための通信機6と、を備える。通信機6は、車両3の通信機44に対応した形式のものであり、通信機44との間で各種情報を送受信する。
また、水素ステーション2は、水素ガスを高圧で貯留する第1蓄圧器11と、水素ガスを車載のガスタンク30に向けて放出する充填ノズル12と、これらを結ぶガス流路13と、を有する。第1蓄圧器11は、ガスタンク30に対して並列に接続された複数のバンク11a、11b、11cからなる。バンク11a,11b,11cの最大貯留圧は、互いに同じである。バンク11a、11b、11cには、図示省略した圧縮機によって所定圧力まで昇圧された水素ガスが蓄えられており、それぞれに対応する電磁式の元弁14a,14b,14cを開閉することで、水素ガスを供給するバンクを切り替えることができる。なお、他の実施態様では、第1蓄圧器11を一つのバンクのみで構成してもよい。充填ノズル12は、充填カップリングとも称される部品であり、水素ガスの充填に際して、車両3のレセプタクル32に接続される。充填ノズル12とレセプタクル32によって、水素ステーション2とガスタンク32とを接続する接続ユニットが構成される。
ガス流路13には、第1蓄圧器11側から順に、プレクーラ15、遮断弁16、流量制御弁17、流量計18及びディスペンサ19が設けられる。プレクーラ15は、第1蓄圧器11からの室温程度の水素ガスを所定の低温(例えば−20℃)に冷却する。遮断弁16は、例えば電磁式のものであり、ガス流路13を開閉する。流量制御弁17は、電気的に駆動される弁であり、制御装置5からの指令に従って、第1蓄圧器11からの水素ガスの流量を調整する。これにより、ガスタンク30への水素ガスの充填流量が制御される。この制御された充填流量が流量計18によって計測され、その計測結果を受けて所望の充填流量となるように、制御装置5が流量制御弁17をフィードバック制御する。なお、流量制御弁17以外の流量制御装置を用いることも可能である。ディスペンサ19は、水素ガスを充填ノズル12へと送り出すものである。例えば、充填ノズル12のトリガーレバーを引くとディスペンサ19が作動し、充填ノズル12からガスタンク30に向けて水素ガスの放出が可能となる。
ガス流路13には、流量制御弁17をバイパスするバイパス流路20が接続される。バイパス流路20には、第2蓄圧器21と、その上流側及び下流側に遮断弁22,23とが介設される。バイパス流路20は、上流側をプレクーラ15に接続され、下流側をディスペンサ19に接続される。これらの接続位置は任意であるが、第1蓄圧器11からの水素ガスが流量制御弁17をバイパスしてディスペンサ19に流れるように、ガス流路13又はこれに設けられる機器にバイパス流路20を接続する必要がある。
第2蓄圧器21は、第1蓄圧器11よりも小さい圧力及び内容量で水素ガスを貯留するものである。例えば、第2蓄圧器21の内容量は、第1蓄圧器11(各バンク11a〜c)の1/4であり、第2蓄圧器21の最大貯留圧力は、第1蓄圧器11(各バンク11a〜c)の1/2である。ただし、第2蓄圧器21の最大貯留圧は、ガスタンク30よりも大きい。第2蓄圧器21には、第2蓄圧器21内の水素ガスを冷却する冷却器24を付設することもできる。こうすることで、効率的に水素ガスを冷やすことができる。もっとも、冷却効率は低下するが、第2冷却器24をバイパス流路20に介設して、第2蓄圧器21からの流動する水素ガスを冷却することも可能である。遮断弁22,23は、例えば電磁式のものであり、第2蓄圧器21の上流側及び下流側におけるバイパス流路20を開閉する。したがって、遮断弁22を開いた場合には、第1蓄圧器11から第2蓄圧器12に対して水素ガスを流して、第2蓄圧器12に補充することができる。
制御装置5は、内部にCPU,ROM,RAMを備えたマイクロコンピュータとして構成される。CPUは、制御プログラムに従って所望の演算を実行して、種々の処理や制御を行う。ROMは、CPUで処理する制御プログラムや制御データを記憶し、RAMは、主として制御処理のための各種作業領域として使用される。制御装置5は、図2において一点鎖線で示した制御線にて接続されている通信機6、流量制御弁17及び流量計18のほか、元弁14a,14b,14c、遮断弁16,22,23等とも電気的に接続される。例えば、制御装置5は、圧力センサ36及び温度センサ38が検出した圧力及び温度を、ガスタンク30内の圧力及び温度(すなわち、タンク圧力及びタンク温度)として認識して、水素ガスの充填を制御する。詳細には、制御装置5は、通信機6から受け取った車両3側のタンク圧力及びタンク温度の情報をもとに流量制御弁17の開度を制御したり、第2蓄圧器21からの水素ガスの充填を許容したりする。
以上のガス充填システム1において、車両3に水素ガスを充填する場合、先ず、充填ノズル12をレセプタクル32に接続し、この状態にて、ディスペンサ19を作動させる。すると、充填ノズル12からガスタンク30に向けて水素ガスが放出され、ガスタンク30に充填される。このような水素ガス充填を行う場合、基本的には、水素ステーション2の蓄圧器(第1蓄圧器11及び第2蓄圧器21)のうち、第1蓄圧器11のみからの水素ガスが利用される。しかし、ガスタンク30への充填開始時など、ガス充填時における所定のガス充填期間では、少なくとも第2蓄圧器21からの水素ガスが利用される。
次に、図3のフローチャートを参照して、ガス充填システム1における充填開始時の制御について説明する。
充填作業者によって、上記の充填ノズル12とレセプタクル32の接続作業がなされ、水素ステーション2からガスタンク30への水素ガスの放出を許可する充填開始操作がなされると、水素ガスの充填が開始される(ステップS1)。
この充填開始時では、先ず、第2蓄圧器21のみを用いて水素ガス充填が行われる(ステップS2)。具体的には、遮断弁16,22が閉じられている一方で、遮断弁23が開かれている。これにより、第1蓄圧器11からガスタンク30及び第2蓄圧器21への水素ガスの流動は遮断される一方で、第2蓄圧器21からの水素ガスがバイパス流路20の下流側をとおって充填ノズル12へと流動し、ガスタンク30に向けて放出される(ステップS2)。このときの水素ガスの流動は、第2蓄圧器21とガスタンク30との内部の圧力差によってなされる。
このステップS2による充填初期段階では、圧力センサ36及び温度センサ38によりタンク圧力及びタンク温度(以下、それぞれ「タンク初期圧力」及び「タンク初期温度」という場合がある。)が検出され、その検出信号が制御装置46に入力される。制御装置46は、通信機44を利用して、タンク初期圧力及びタンク初期温度の情報を水素ステーション2の通信機6に伝える。これにより、水素ステーション2の制御装置5は、充填初期段階で圧力センサ36及び温度センサ38が検出した圧力及び温度を、充填先のタンク初期圧力及びタンク初期温度として認識する。
第2蓄圧器21のみでの充填が所定時間行われると、ガスタンク30に供給する蓄圧器が第1蓄圧器11に切り替えられる(ステップS3、S4)。第1蓄圧器11を使用し始めるタイミングは、例えば、予めシミュレーションや評価結果等により求めておいた所定時間の経過時とすればよい。ただし、第2蓄圧器21の全貯留量をガスタンク30に充填するわけではない。
第1蓄圧器11への切り替えに際しては、第1蓄圧器11及び第2蓄圧器21の両方で一時的に(例えば数秒間)、水素ガスの充填を行うと同時に、第1蓄圧器11から第2蓄圧器21に水素ガスの供給を行うことが好ましい(ステップS3)。これは、遮断弁16、22を開くと共に、元弁14a〜14cのいずれかを開けばよい。こうすることで、第1蓄圧器11のいずれかのバンク11a〜11cからガス流路13へと流れ出した水素ガスの一部は、第2蓄圧器21へと供給される一方、残りの部分は、第2蓄圧器21からの水素ガスとディスペンサ19で合流して、ガスタンク30へと充填される。
次のステップS4においては、第1蓄圧器11のみで水素ガスの充填が行われるように、第2蓄圧器21から第1蓄圧器11に完全に切り替える。この場合には、遮断弁22、23を閉じればよい。なお、ステップS3の際に第2蓄圧器21への水素ガスの補充が完了していない場合には、ステップS4の際に遮断弁22を開けたままにしておき、これが完了し次第、遮断弁22を閉じるようにしてもよい。
このステップS4による本格的な充填段階では、切り替え後の第1蓄圧器11(バンク11a〜11cのいずれか)から放出される水素ガスが流量制御弁17によって制御される。具体的には、水素ステーション2側の制御装置5は、ステップS2で車両3側から受け取ったタンク初期圧力及びタンク初期温度などの情報を、予めROM等の記憶装置に保存している充填流量マップに参照して、ガスタンク30への最適な充填流量を選択する。そして、その選択した充填流量となるように、制御装置5は、流量制御弁17の開度を制御する。この充填流量にて所定の充填量が充填されると、一連の水素ガス充填が完了する(ステップS5)。
以上説明した本実施形態に関し、ガス充填期間の観点で説明すると、水素ステーション2の制御装置5は、ガスタンク30へのガス充填時に次のガス充填期間を含むように、ガス充填を行うといえる。
初期ガス充填期間:少なくとも第2蓄圧器21を用いる期間
のガス充填期間:第1蓄圧器11及び第2蓄圧器21の両方を用いる期間
図3に示した一例によれば、ステップS2及びS3を行う期間は初期ガス充填期間に含まれ、ステップS3を行う期間は第のガス充填期間に含まれる。換言すると、初期ガス充填期間は、充填開始から第1蓄圧器11への切り替えが完全に終わるまでの期間の一部又は全部を含むものであり、第のガス充填期間を包含する。一方、第のガス充填期間は、第2蓄圧器21のみを用いたガス充填の終了時から、第1蓄圧器11のみを用いたガス充填の開始時までの期間を含む。したがって、第のガス充填期間には、第2蓄圧器21から第1蓄圧器11に切り替えるタイミングが含まれる。
本実施形態の作用効果について、図4を参照して説明する。
図4は、本実施形態の制御(図3に示す制御)とは異なり、充填開始から第1蓄圧器11のみを用いた場合について、圧力センサ36の検出値と時間との関係を示すグラフである。破線にて示すように、水素ガスの充填に伴い、実際のタンク圧力は徐々に上昇していく。ところが、充填開始から第1蓄圧器11のみを用いた場合、実線にて示すように、充填初期段階では圧力センサ36による検出値が実際のタンク圧力よりも大きく上昇してしまう現象が生じる。
この原因は以下のとおりである。
充填開始時では、第1蓄圧器11とガスタンク30との圧力差が大きいため、流量制御弁17での低流量制御が十分にできない。このため、圧力差によって水素ガスが流動してきたとしても、水素ステーション2のガス流路13に比べると径が小さいバルブアッセンブリ内の流路部分では水素ガスの流動がつまるようになり、圧損が発生する。この圧損のために、圧力センサ36が図4に示す充填開始直後の時間t1のときにタンク初期圧力を読み込んでも、正確な値を得ることができない。
これに対し、本実施形態によれば、充填開始時は、先ず貯留圧の小さい第2蓄圧器21のみを用いて水素ガスの充填を行うので(図3のステップS2)、比較的小さい圧力差の状態で水素ガスの充填を行うことができる。これにより、上記の圧損が抑制されるため、圧力センサ36は、実際のタンク圧力を正確に読み取ることができるようになる。つまり、圧損による検出値の立ち上がりがなくなり、圧力センサ36によってタンク初期圧力の情報を正確に取得し、水素ステーション2に送信することができる。その結果、その後の本格的な充填において(図3のステップS4)、水素ステーション2が適正な充填流量を選択することができ、ガスタンク30に対して適切な充填を行うことができる。なお、このことは、車両3側の仕様(ガスタンク30の本数、容量など)や初期状態(ガスタンク30内の残量など)の差によって変わるものでもない。
特に、本実施形態によれば、第2蓄圧器21が第1蓄圧器11よりも貯留圧及び内容量が小さいため、第2蓄圧器21からガスタンク30までの経路上に流量制御弁を設けなくとも、充填開始時に低流量の水素ガスをガスタンク30に充填することができる。一方で、充填開始後の本格的充填においては、充填開始時よりも大流量の水素ガスを流量制御弁17で調整しながら、第1蓄圧器11からガスタンク30に充填することができる。
加えて、本実施形態の好ましい一態様では、第2蓄圧器21から第1蓄圧器11に切り替える際に、この両方を一時的に利用してガスタンク30に対して充填を行う第のガス充填期間が含まれている(図3のステップS3)。これにより、すぐに完全に切り替える場合に比べて、水素ステーション2側とガスタンク30内との圧力差を段階的に小さくすることができる。よって、第1蓄圧器11に完全に切り替えたときの圧損を抑制することができ、切り替え直後のタンク圧力の検出も適切に行うことができる。また、この切り替えの際には、第1蓄圧器11から第2蓄圧器21に対して水素ガスの供給も行われる。これにより、充填開始時における切替えのタイミングを有効に利用して、第2蓄圧器21に水素ガスを補充することができる。
なお、他の実施態様として、第1蓄圧器11から第2蓄圧器21に水素ガスを補充するタイミングを変更してもよい。例えば、ステップS4の際又は充填完了後に、この補充を行うようにしてもよい。
<変形例>
次に、本実施形態のいくつかの変形例について説明する。なお、各変形例は単独でも本実施形態に適用することができるが、他の変形例と組み合わせて適用することができる。
<第1の変形例:バンク切替え処理>
図5に示すバンク切替え処理のフローは、図3のステップS4の水素ガス充填中に行われる。ここでは、一例として、バンク11a、11b、11cの順に切り替える場合について説明する。
先ず、水素ガスの本格的な充填が始まると、第1蓄圧器11のバンク11aのみからガスタンク30に水素ガスが充填される(ステップS11)。この充填に伴ってバンク11aの貯留圧が下がる。この貯留圧が第2蓄圧器21の貯留圧よりも小さくなった場合、第1蓄圧器11から水素ガスを放出するバンクとして、バンク11aからバンク11bに切り替えられることになる(ステップS12;Yes)。この切替えは、元弁14aを閉じて元弁14bを開くことで行われる。なお、各バンク11a〜11c及び第2蓄圧器21の貯留圧は、それぞれに対応して設けられた図示省略の圧力センサによって検出される。
バンク切替えが実行される際(ステップS12;Yes)、圧力の関係は以下のとおりとなっている。
バンク11bの貯留圧>第2蓄圧器21の貯留圧>バンク11aの貯留圧≧タンク圧力
また、バンク切替えが実行される際、一旦、第2蓄圧器21のみからガスタンク30に水素ガスが充填される(ステップS13)。これは、遮断弁16を閉じる一方で、遮断弁23を開くことで行う。
その後、遮断弁16を開くことで、第2蓄圧器21及びバンク11bの両方から水素ガスの充填を行う(ステップS14)。この場合、遮断弁22を開くことで、バンク11bからの水素ガスの一部を第2蓄圧器21に供給するようにしてもよい。その後、少なくとも遮断弁23を閉じて、第2蓄圧器21からガスタンク30への水素ガスの流動を遮断し、バンク11bのみでガスタンク30に水素ガスを充填するようにする(ステップS15)。
なお、図示省略したが、バンク11bからバンク11cへの切り替えについても同様の手順で行われる。すなわち、圧力センサによって以下の関係が検出された場合に、第2蓄圧器21のみでの充填と、第2蓄圧器21及びバンク11cでの充填とを経て、バンク11cのみでの充填に切替えられる。
バンク11cの貯留圧>第2蓄圧器21の貯留圧>バンク11bの貯留圧≧タンク圧力
以上説明した第1の変形例によれば、使用中のバンクを次のバンクにすぐに完全に切り替えるのではなく、一時的に第2蓄圧器21のみを利用している。それゆえ、上記の充填開始時の制御と同様に、次のバンクに切り換えたときの圧損を抑制することができる。加えて、第2蓄圧器21のみの利用後には次に使用予定のバンクを併用しているので、第2蓄圧器21から次のバンクにすぐに完全に切り替える場合に比べて、切替え後の圧損をより一層抑制することができる。
したがって、第1の変形例によれば、水素ガス充填中のバンク切替え直後においても、圧力センサ36によるタンク圧力の検出も正確に行うことができる。それゆえ、仮に充填終了直前にバンク切替えがあっても、正確に把握するタンク圧力から充填終了の判断(満充填の場合はガスタンク30内が満タンに達したかどうかの判断であり、指定量充填の場合はその指定量の充填量に達したかどうかの判断)を正確に行うことができる。
なお、第1の変形例についてもガス充填期間の観点で説明すると、制御装置5は、ガスタンク30へのガス充填時に次のガス充填期間を含むように、ガス充填を行うといえる。
のガス充填期間:第2蓄圧器21のみを用いる期間
のガス充填期間:第1蓄圧器11及び第2蓄圧器21の両方を用いる期間
図5に示した一例によれば、ステップS13を行う期間は第のガス充填期間に含まれ、ステップS14を行う期間は第のガス充填期間に含まれる。第のガス充填期間は上記した初期ガス充填期間に包含されるものであり、第のガス充填期間にはバンクを切り替えるタイミングが含まれる。
<第2の変形例:ハンチング対策処理>
図6に示すハンチング対策処理のフローは、充填開始又はバンク切替えから流量制御弁17の初期開度保持後、ハンチングした場合に行われる。
ここで、ハンチングは、図7に示すように、例えば、流量制御弁17の初期開度の保持からt秒後に起きる水素ガス流量の振動現象をいい、流量制御弁17の下流側の充填流量が本来の値の近傍に収束しない状況をいう。また、充填開始から流量制御弁17の初期開度保持後とは、例えば、図3のステップS4にて第1蓄圧器11のみで水素ガスの充填を開始するべく、制御装置5が、タンク初期圧力等から選択した充填流量となるように、流量制御弁17の初期開度を所定の開度に保持したことをいう。同様に、バンク切替えから流量制御弁17の初期開度保持後とは、例えば、図5のステップS15にて切替え後のバンクで水素ガスの充填を開始するべく、制御装置5が、タンク圧力等から選択した充填流量となるように、流量制御弁17の初期開度を所定の開度に保持したことをいう。
図6に示すように、流量制御弁17の初期開度を保持し(ステップS21)、流量制御弁17による充填流量の制御を開始して、ハンチングが発生するか否かを判断する(ステップS22)。これは、流量計18の検出結果を制御装置5で判断することで行う。具体的には、流量計18によって検出される水素ガスの流量の単位時間当たりの変化量(あるいはハンチングの幅)が閾値の範囲か否かを制御装置5で判断する。ハンチングが発生していないと判断した場合には(ステップS22;No)、本フローによる処理を抜ける。
一方、ハンチングが発生していると判断した場合には(ステップS22;Yes)、第2蓄圧器21も利用して水素ガスをガスタンク30に充填する(ステップS23)。具体的に、少なくとも遮断弁23を開くことで、充填初期段階の場合には第1蓄圧器11と併用して第2蓄圧器21で充填する一方、バンク切替え後の場合にはその切替え後のバンク(ここでは、バンク11bとする。)と併用して第2蓄圧器21で充填する。なお、このときに遮断弁22も開いて、第1蓄圧器11側から第2蓄圧器21に水素ガスを供給するようにしてもよい。
その後、ハンチングが解消されたか否かについて、上記のハンチング発生の有無の判断と同様の方法を用いて制御装置5で判断する(ステップS24)。ハンチングが解消されていないと判断した場合には(ステップS24;No)、ハンチングの解消が確認されるまで、第2蓄圧器22のみで水素ガスをガスタンク30に充填する(ステップS25)。これは、遮断弁16を閉じる一方、少なくとも遮断弁23を開いた状態を維持することで行える。
ハンチングが解消していると判断した場合には(ステップS24;Yes)、第2蓄圧器22の利用を完全にやめる(ステップS25)。具体的に、少なくとも遮断弁23を閉じる一方で遮断弁16は開いた状態にすることで、充填初期段階の場合には第1蓄圧器11のみで充填を継続する一方、バンク切替え後の場合にはバンク11bのみで充填を継続する。なお、ステップS23及びS25を行う期間は、上記した初期ガス充填期間に含まれることは言うまでもない。
以上説明した第2の変形例によれば、ハンチングが発生した場合に、第2蓄圧器21を利用して水素ガスをガスタンク30に充填している。これにより、水素ステーション2側とガスタンク30内との差圧を縮めることができ、ハンチングを解消することができる。よって、ハンチングの発生時に充填を途中停止することなく、充填を効率的に継続することができる。また、ガスタンク30の仕様や初期状態、第1蓄圧器11の仕様や初期状態によって流量制御弁17の制御を変更する必要がない。
なお、第2の変形例におけるハンチング対策処理は、第1の変形例のバンク切替え処理と独立して行うことが可能である。すなわち、バンク切替え処理時に第2蓄圧器21を利用しない場合であっても、第1蓄圧器11から水素ガス充填中にハンチングが起きた場合に、図6に示すハンチング対策処理を行うことができる。
<第3の変形例:タンク温度の高温時における制御>
先ず、上記の第2蓄圧器21を具備しない比較例に係るガス充填システムについて説明する。この比較例に係るガス充填システムにおいては、第1蓄圧器からの高圧水素ガスの充填中に、タンク温度が所定の設定温度(例えば、80℃)に達した場合、水素ガスの充填を一旦停止し、タンク温度がある程度下がってから、水素ガスの充填を再開することになる。しかし、この充填再開時には、圧損によって、圧力センサが実際のタンク圧力よりも大きい圧力値を検出することになるおそれがある。その結果、タンク圧力が基準値に達したと誤判断して、充填が再び停止することになり、目標の充填量を達成することができない。
これに対し、本実施形態の第3の変形例では、第2蓄圧器21を利用した充填制御を行うことで、上記のような弊害を解消することができる。具体的には、図8に示すように、第1蓄圧器11からガスタンク30への水素ガスの充填中に(ステップS31)、タンク温度が所定の第1温度T1に近づいた場合又は達した場合(ステップS32;Yes)、第1蓄圧器11と併用して第2蓄圧器21からも水素ガスの充填を一時的に行うように制御する(ステップS33)。
ここで、第1温度T1としては、タンク温度の基準値(上限温度。例えば85℃)よりも小さい値に設定することが好ましく、例えば80℃とすることができる。また、タンク温度が第1温度T1に近づいた場合とは、例えば、タンク温度と第1温度T1との差が5℃になった場合をいう。なお、本制御は、少なくとも遮断弁23を開くことで行えばよく、その際に遮断弁22も開いて、第1蓄圧器11から第2蓄圧器21に水素ガスを供給するようにしてもよい。
このような制御を行うことで、ガスタンク30に供給される水素ガスの圧力及び流量が抑えられる。したがって、タンク温度自体は上昇するものの、その上昇率については下げることができ、タンク温度がすぐに上限温度に達することを抑制することができる。よって、流量制御弁17の制御いかんに関わらず、水素ガスの充填をすぐに停止しなくて済む。また、充填を継続する際に、圧力センサ36によってタンク圧力を正確に検出することができる。
特に、本制御によってタンク温度が第1温度T1よりも高い所定の第2温度T2に近づいた場合(ステップS34;Yes)、さらに、第2蓄圧器21のみで水素ガスの充填を行うように制御すれば(ステップS35)、タンク温度の上昇率をより一層抑えながら、充填を継続することができる。すなわち、この第2温度T2として、タンク温度の上限温度に近い温度(例えば83℃であり、適宜設定できる。)に設定しておけば、第2温度T2以降についても、タンク温度の上限温度を狙いながら、低圧の水素ガスを低流量にてガスタンク30に充填することができる。このため、目標の充填量をより達成することができ、しかもその際の充填時間を短縮することができる。
以上説明した第3の変形例における制御は、例えば図3のステップS4又は図6のステップS26の水素ガス充填中に行うことができるが、これらと独立して行うこともできる。すなわち、バンク切替え処理時に第2蓄圧器21を利用しない場合であっても、第1蓄圧器11から水素ガス充填中にタンク温度が上記の第1温度に近づいた場合等に、第2蓄圧器21を併用した水素ガス充填を行うことができる。なお、ステップS33及びS35を行う期間は、上記した初期ガス充填期間に含まれることは言うまでもない。
本発明のガスステーション及びガス充填システムは、水素ガスのみならず、他のガスにも適用することができる。また、車両に限らず、航空機、船舶、ロボットなど、外部からのガスの充填先としてガスタンクを搭載した移動体に適用することができる。
1:ガス充填システム、2:水素ステーション、3:車両(移動体)、5:制御装置、6:通信機、11:第1蓄圧器、11a〜11c:バンク、13:ガス流路、17:流量制御弁、20:バイパス流路、21:第2蓄圧器、30:ガスタンク、36:圧力センサ、38:温度センサ、44:通信機、46:制御装置

Claims (16)

  1. 外部のガスタンクに対してガスを充填するガスステーションであって、
    前記ガスタンクよりも大きい圧力でガスを貯留する第1の蓄圧器と、
    前記ガスタンクよりも大きい圧力で且つ前記第1の蓄圧器よりも小さい圧力でガスを貯留すると共に、前記第1の蓄圧器からガスを補充可能に構成されている第2の蓄圧器と、
    前記ガスタンクへのガス充填を制御する制御装置と、
    当該ガスステーションから前記ガスタンクに向けて放出されたガスが流れる充填流路と前記第1の蓄圧器とを結ぶガス流路と、
    前記ガス流路に設けられ、ガスの流量を制御する流量制御弁と、
    前記流量制御弁をバイパスするように前記ガス流路に接続されるバイパス流路であって、前記第2の蓄圧器が介設されているバイパス流路と、を備え、
    前記制御装置は、前記ガスタンクへの充填開始時に、先ず前記第2の蓄圧器のみを用いてガス充填を行い、その後、前記第1の蓄圧器に切り替えてガス充填を行う、ガスステーション。
  2. 前記ガスタンクの外部にある充填ラインの圧力が圧力センサによって検出されるようになっており、
    前記制御装置は、前記圧力センサが検出した圧力を前記ガスタンク内の圧力として認識する、請求項に記載のガスステーション。
  3. 前記圧力センサは、前記第2の蓄圧器のみを用いたガス充填が行われている間に、前記充填ラインの圧力を検出し、
    前記制御装置は、前記圧力センサが検出した圧力に基づいて、切り替え後の第1の蓄圧器を用いてガス充填を行う、請求項に記載のガスステーション。
  4. 前記制御装置に接続され、前記圧力センサが検出した圧力の情報を通信により受信する通信装置を更に備えた、請求項又はに記載のガスステーション。
  5. 前記制御装置は、前記ガスタンクへのガス充填時に、前記第1の蓄圧器及び前記第2の蓄圧器の両方を用いてガス充填を行う第のガス充填期間を含むように、ガス充填を行うものであり、
    前記第のガス充填期間には、前記第2の蓄圧器から前記第1の蓄圧器に切り替えるタイミングが含まれる、請求項ないしのいずれか一項に記載のガスステーション。
  6. 前記制御装置は、前記第のガス充填期間において、前記第1の蓄圧器から第2の蓄圧器に対してガスの供給を行う、請求項に記載のガスステーション。
  7. 前記第1の蓄圧器は、前記ガスタンクに対して並列に接続された複数のバンクからなり、
    前記制御装置は、前記複数のバンクを切り替え、前記ガスタンクに対して各々独立してガス充填を行うと共に、前記第2の蓄圧器のみを用いてガス充填を行う第のガス充填期間に、前記バンクを切り替えるタイミングを含めるようにガス充填を行う、請求項ないしのいずれか一項に記載のガスステーション。
  8. 前記制御装置は、前記第ガス充填期間の後に、前記第1の蓄圧器のうち次に使用するバンク及び前記第2の蓄圧器の両方を用いてガス充填を行う第のガス充填期間を含むように、ガス充填を行う、請求項に記載のガスステーション。
  9. 前記第2の蓄圧器は、前記第1の蓄圧器よりも内容量が小さい、請求項ないしのいずれか一項に記載のガスステーション。
  10. 前記第2の蓄圧器のみを用いて行うガス充填は、切り替え後の第1の蓄圧器を用いて行うガス充填よりも低流量で行われる、請求項に記載のガスステーション。
  11. 前記制御装置は、切り替え後の第1の蓄圧器でのガス充填中に前記流量制御弁の下流側でハンチングが起きた場合、当該第1の蓄圧器及び前記第2の蓄圧器の両方を用いてガス充填を行う、請求項1ないし10のいずれか一項に記載のガスステーション。
  12. 前記制御装置は、切り替え後の第1の蓄圧器でのガス充填中に前記ガスタンク内の温度が所定の第1温度に近づいた場合、当該第1の蓄圧器及び前記第2の蓄圧器の両方を用いてガス充填を行う、請求項ないし11のいずれか一項に記載のガスステーション。
  13. 前記制御装置は、前記ハンチングが解消されない場合、前記第2の蓄圧器のみを用いてガス充填を行う、請求項11に記載のガスステーション。
  14. 前記制御装置は、前記ハンチングが解消されない場合に前記第2の蓄圧器のみを用いてガス充填を行うと同時に、前記第1の蓄圧器から前記第2の蓄圧器に対してガスの供給を行う、請求項13に記載のガスステーション。
  15. 前記制御装置は、前記ガスタンク内の温度が前記所定の第1温度よりも高い第2温度に近づいた場合、前記第2の蓄圧器のみを用いてガス充填を行う、請求項12に記載のガスステーション。
  16. 請求項1ないし15のいずれか一項に記載のガスステーションと、
    前記ガスタンクを搭載した移動体と、を備えた、ガス充填システム。
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