JP5386710B2 - 一液型湿気硬化性樹脂組成物のバッグインボックス包装体 - Google Patents

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本発明は注出口が袋体から脱離しにくい湿気硬化性樹脂組成物のバッグインボックス包装体に関する。特に、ポリエチレンを熱溶着樹脂とする湿気硬化性樹脂組成物のバッグインボックス包装体に関する。
一液型湿気硬化性樹脂組成物は硬化前は粘性液体であり、空気中の湿分等の作用により、硬化しゴム状物等の固体を生成する組成物であり、接着剤やシーリング材に使用されている。湿気硬化性樹脂組成物は空気中の湿分等により硬化するので、その容器としては、金属製容器やアルミニウム層等水蒸気不透過性の層を有するカートリッジや軟質樹脂製容器が使用される。
少量の湿気硬化性樹脂組成物の場合はカートリッジや軟質樹脂性袋体が使用されるが、例えば容積2リットル以上の大量の湿気硬化性樹脂組成物の場合は金属製のペール缶やプラスチック製のペール缶等の大型容器が使用される。しかし、ペール缶等の大型容器は容器重量が重く、廃棄処理が簡単でないという問題がある。
特許文献1に開示されているように、比較的大量の液体用容器として、軽量で、廃棄処理が簡単にできるバッグインボックス、すなわち可撓性を備えたポリエチレン等の軟質プラスチック製内容器を内装に用い、段ボール箱等を外装に用いた容器が使用されるようになっている。図1及び図2にバッグインボックス内容器の一例を示す。バッグインボックスは醤油、ソース、酒、清涼飲料水などの食品分野、現像液、バッテリー液などの工業分野の業務用液体容器として利用されているが、接着剤の容器としても使用が可能である。
バッグインボックスの軟質プラスチック製内容器には通常、内容物を排出する注出口が取り付けられている。注出口は別途射出成形等で製造され、内容器の本体のポリエチレンフィルムに取り付けられる。取り付け方法としては、カシメにより機械的に取り付ける方法、熱溶着により取り付ける方法、接着剤により取り付ける方法等が考えられる。
カシメにより機械的に取り付ける方法としては、例えば、図4に示すように円筒状注出口2の外周の溝に内容器のフィルム6を挿入しリング状の締着部材5を用いカシメにより内容器のフィルムに注出口を密封状に取り付ける方法がある。この方法は機械的にシールするため、内容器のフィルムの種類に拘わらず使用できる利点がある。また、熱溶着により取り付ける方法では、特許文献2の段落[0026]に開示されているように、シール抜けによるピンホールの発生が生じる恐れがあるが、機械的に取り付ける場合、このような恐れはない。さらに、フィルムと注出口とを接着剤を用いて取り付ける方法に比較し、この方法はでは接着剤を使用しないので硬化性樹脂組成物中の成分が接着剤を溶解したり、変質させたりすることがない利点がある。
カシメにより注出口を取り付けたバッグインボックスを樹脂エマルジョン接着剤などの水系の硬化性樹脂組成物の容器として使用した場合、長期間にわたって全く問題なく使用が可能である。しかし湿気硬化性樹脂組成物の容器として使用すると、水系の硬化性樹脂組成物の場合と異なり、長期間保存の後、注出口が内容器本体から容易に外れる場合があることが判明した。容易に外れることがあると、硬化性樹脂組成物使用時に、注出口を硬化性樹脂組成物のアプリケーターに接続することが困難になる場合がある。バッグインボックスを湿気硬化性樹脂組成物の保存に使用すると、注出口が内容器本体から外れる理由は明らかではないが、湿気硬化性樹脂組成物の場合、水系の組成物と異なり、組成物の成分が直接内容器のフィルムと接するため、組成物の成分がフィルムの滑剤や柔軟剤となり注出口が内容器本体から外れると推定される。水系の組成物の場合、組成物の成分は水媒体により直接内容器のフィルムと接することが防止されているためこのような問題が生じないと考えられる。
特開平7−315436号公報 特開2002−29546号公報
本発明の目的は、注出口を有する一液型湿気硬化性樹脂組成物用のバッグインボックス容器であって、硬化性樹脂組成物を容器に保存後、注出口が内容器から外れないバッグインボックス容器を提供することにある。
本発明者等は、注出口と袋体となるポリエチレン樹脂層が熱溶着により接合されているバッグインボックス容器を使用することにより、一液型湿気硬化性樹脂組成物を長期間容器に保存しても、注出口が内容器本体から外れないことを見出した。すなわち本発明は次の包装体に関する。
請求項1:注出口を有し、ポリエチレン系樹脂層とエチレンとビニルアルコール共重合体層を含む積層フィルムからなる軟質プラスチック製内容器に一液型湿気硬化性架橋性シリル基含有有機重合体組成物を収納したバッグインボックス包装体であって、軟質内容器のポリエチレン樹脂層と注出口とが熱溶着により接合されている包装体。
注出口が装着可能なネジ蓋を有する注出口であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の包装体。
請求項2:ポリエチレン系樹脂層が直鎖状低密度ポリエチレンからなる層であることを特徴とする請求項1に記載の包装体。
請求項3:直鎖状低密度ポリエチレンがシングルサイト触媒を使用して重合された直鎖状低密度ポリエチレンであることを特徴とする請求項記載の包装体。
請求項4:注出口が装着可能なネジ蓋を有する注出口であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の包装体。
本発明の包装体は一液型湿気硬化性樹脂組成物を内容物として長期間保存しても注出口が内容器本体から外れないという効果を有する。
バッグインボックス用ポリエチレン樹脂製内容器の一例を示す斜視図である。 図1に示す内容器を折り畳んだ状態を示す斜視図である。 注出口の拡大斜視図である。 カシメによる内容器本体への注出口の接合方法の説明図である。 内容器本体と注出口の接合強度測定方法の説明図である。
本発明で使用する軟質プラスチック製内容器はポリエチレン系樹脂層を含んでいる。ポリエチレンは安価で柔軟であり、機械強度も優れている。ポリエチレン系樹脂としては公知の各種のポリエチレン、例えば、高圧法低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンなどが挙げられる。
高圧法低密度ポリエチレンは柔軟で本発明で使用するポリエチレン系樹脂製内容器に使用できるが、熱溶着性に劣り、ピンホールが生成する恐れがある。従って、柔軟で熱溶着性に優れフィルム強度も大きい直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)を使用することが好ましい。特に、メタロセン系触媒等のシングルサイト触媒で重合して得られた、直鎖状低密度ポリエチレンが、熱溶着性やフィルム強度がさらに優れるので、シングルサイト触媒で重合して得られた、直鎖状低密度ポリエチレンが最も好ましい。
ポリエチレン系樹脂層を含むフィルムは単層フィルムであっても他の樹脂との積層フィルムであってもよい。他の樹脂としてはポリアミド樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂(EVOH)、エチレン−無水マレイン酸共重合樹脂、塩化ビニリデン樹脂等を例示することができる。ポリエチレン系樹脂の単層フィルムの場合、柔軟であるが、内容物を収納した場合、容器形状の変形が大きい場合がある。積層フィルムの場合、やや、リジッドなフィルムになるが、容器形状が変形することが少ないため好ましい。特に、ポリエチレン系樹脂層とエチレン−ビニルアルコール共重合樹脂層を有する積層フィルムを使用すると、硬化性樹脂組成物の注出時(取出し時)に容器内に残る内容物が少なく、硬化性樹脂組成物が無駄にならないという利点がある。
積層フィルムはドライラミネート法、押出ラミネート法、共押出法等により製造することができる。また、ポリエチレン系樹脂層を含むフィルムは酸素や水蒸気を遮断するためアルミニウムなどの金属層、酸化ケイ素や酸化アルミニウム等の無機化合物層を積層することもできる。
ポリエチレン系樹脂製内容器の形状は溶融樹脂を真空成形やブロー成形によって得られる図1に示すような成形容器であっても、フィルムを熱溶着して得られる袋であってもよい。フィルムを熱溶着して得られる袋としてはガゼット袋、平袋、スタンディングパウチをあげることができる。ポリエチレン系樹脂製内容器の内容量は1〜40リットル、特に2〜20リットル程度が好ましい。2〜20リットル程度のポリエチレン系樹脂製内容器の場合、収納効率に優れる図1に示すような略直方体形状、さらには略立方体形状、の容器が好ましい。2〜20リットル程度のポリエチレン系樹脂製内容器の場合、フィルムの厚さとしては、10〜300ミクロン、さらには、50〜200ミクロンが好ましい。
本発明で使用するポリエチレン系樹脂製内容器は内容物の収納や取出しのための注出口を有している。注出口の材質はポリエチレン系樹脂製内容器のフィルムに用いるポリエチレン系樹脂に熱溶着できるものであれば制限なく使用することができるが、ポリエチレン系樹脂やポリプロピレンン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂が好ましく、ポリエチレン系樹脂が特に好ましい。
注出口はポリエチレン系樹脂製内容器のフィルムに熱溶着により取り付けられる。例えば、図3に示すような別途射出成形等で製造された熱溶着可能な材料のフランジ部を有する注出口を、予め製造された成形容器やフィルムを熱溶着して得られるガゼット袋等の容器や袋に重ね合わせ、フランジ部を熱溶着することによって取り付けられる。熱溶着は超音波熱溶着等の熱溶着機によってなされてもよいし、成形容器の場合にはブロー成形時等に溶融樹脂に熱溶着してもよい。注出口はキャップ等の閉鎖手段によって密封することができる。通常、キャップは螺合により注出口に取り付けられる。
また、ダンボール等の収納容器にポリエチレン系樹脂製内容器を収納する作業を容易にするためポリエチレン系樹脂製内容器に取手を設けてもよい。取手を設けるには、例えば、ポリエチレン系樹脂製内容器を構成するフィルムの熱溶着した部分を耳状に突出させ、この突出部に手を通す穴を形成して取手とする方法、または別途形成した成形品をポリエチレン系樹脂製内容器に固定する方法等が挙げられる。
本発明の包装体の内容物である、一液型湿気硬化性樹脂組成物の例としては、架橋性シリル基含有有機重合体、架橋性シリル基含有ポリシロキサンやイソシアネート基含有ウレタン系プレポリマーを主成分として含有する硬化性樹脂組成物をあげることができる。
架橋性シリル基含有有機重合体は、例えば、一般式(1)で表される架橋性シリル基を有する重合体である。架橋性シリル基は重合体1分子あたり0.5個以上、さらには0.5個を超え3個以下が好ましい。この重合体は硬化前は液状であるが、空気中の湿分により架橋性シリル基が加水分解し、シラノールを経て、有機重合体同士がシロキサン結合を形成することにより架橋し硬化する。
Figure 0005386710
(式中、R1は、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基またはR13SiO−(R1は、前記と同じ)で示されるトリオルガノシロキシ基を示し、R1が2個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。Xは水酸基または加水分解性基を示し、Xが2個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。aは1、2又は3の整数である。)
架橋性シリル基含有有機重合体の主鎖の例としては、ポリオキシプロピレン等のポリオキシアルキレン系重合体、アクリル及び/又はメタクリル酸エステル系重合体やポリイソブチレン等のビニル系重合体、ポリイソプレンやポリブタンジエン等のジエン系重合体、ポリエステル系重合体、ポリサルファイド重合体、これらの混合物等が挙げられる。
架橋性シリル基含有有機重合体の数平均分子量は1,000以上、特に6,000〜30,000であるのが硬化前の粘度が低いので取り扱い易く、硬化後の強度、伸び、モジュラス等の物性が優れているので好適である。特に分子量分布が狭いものが、高分子量であっても粘度が低いので好ましい。
架橋性シリル基含有有機重合体の中ではポリオキシプロピレン重合体やポリオキシプロピレン重合体とアクリル及び/又はメタクリル酸エステル系重合体の混合物が工業的に製造販売されており、入手が容易である。
架橋性シリル基含有ポリシロキサンは室温硬化性オルガノポリシロキサンとも呼ばれ、主鎖がオルガノポリシロキサンであり、分子内に0.5個以上の架橋性シリル基を含有する重合体である。この重合体としては末端にシラノール基を持つオルガノポリシロキサンと架橋成分として架橋性シリル基含有低分子化合物とを含有する一液型シリコーン樹脂などを含むものとする。架橋性シリル基含有ポリシロキサンの数平均分子量としては1,000以上、特に6,000〜30,000が、硬化前の粘度が低いので取り扱い易く、硬化後の強度、伸び、モジュラス等の物性が優れているので好適である。
イソシアネート基含有ウレタン系プレポリマーは、イソシアネート基が湿分と反応し、尿素結合を形成して架橋、硬化するものであり、有機ポリイソシアネートと、高分子ポリオールと、場合により更に鎖延長剤とを、活性水素(基)に対してイソシアネート基過剰の条件で反応させて得られるものが好適である。イソシアネート基含有ウレタン系プレポリマーのイソシアネート基含有量は0.1〜15.0重量%、更に0.3〜10.0重量%が好ましい。イソシアネート基含有ウレタン系プレポリマーの合成には、公知のウレタン化触媒や有機溶媒を用いることもできる。
有機ポリイソシアネートとしては、例えば、ジフェニルメタンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等の芳香脂肪族ジイソシアネート、シクロヘキシルジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加トルエンジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネートが挙げられる。また、これらのアダクト変性体、ビュレット変性体、イソシアヌレート変性体、ウレトンイミン変性体、ウレトジオン変性体、カルボジイミド変性体等も使用できる。更に、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート等のポリメリック体も使用できる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
高分子ポリオールとしては、ポリエステルポリオール、ポリエステルアミドポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリオレフィンポリオール、アクリルポリオール、動植物系ポリオール、これらのコポリオール等、又はこれらの2種以上の混合物が挙げられる。これらの高分子ポリオールのうち、作業性、接着性、耐水性、耐候性などが優れている点から、ポリエーテルポリオールが好ましい。鎖延長剤としては、低分子アルコール類、低分子アミン類、低分子アミノアルコール類のうち分子量500未満のもの等、又はこれらの2種以上の混合物が好適に例示される。
本発明で使用する一液型湿気硬化性樹脂組成物には、通常、種々の添加剤が配合されている。このような添加剤としては、硬化促進剤、揺変性付与剤、充填剤、可塑剤、希釈剤、接着性付与剤、着色剤などが挙げられる。これらの添加剤は低分子量の有機化合物が多く、一液型湿気硬化性樹脂組成物をポリエチレン系樹脂製内容器に収納した場合、低分子量の有機化合物は直接容器材料と接触する。従って、注出口をカシメ等機械的手段によって取り付けたポリエチレン系樹脂製内容器を使用すると、これらの低分子量の有機化合物が注出口や軟質プラスチックフィルムに浸透し、注出口と軟質プラスチックフィルムの接合強度が低下するものと考えられる。
(一液型湿気硬化性樹脂組成物製造例)
架橋性シリル基含有有機重合体として、市販のメチルジメトキシシリル基末端ポリプロピレンオキシド((株)カネカ製、商品名:カネカMSポリマー)100重量部に、充填剤として重質炭酸カルシウム(白石カルシウム(株)製、商品名:ホワイトンSB)20重量部、同じく充填剤として脂肪酸処理酸化カルシウム(丸尾カルシウム(株)製、商品名:カルファイン200)、酸化防止剤としてヒンダードフェノール系酸化防止剤(チバ・ジャパン(株)製、商品名:イルガノックス245)1重量部、希釈剤としてパラフィン系希釈剤(ジャパンエナジー(株)製、商品名:カクタスノルマルパラフィンN−11)10重量部、接着性付与剤としてN−β−(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製、商品名:信越シリコーンKBM603)6重量部を加えて撹拌混合した。次いで、その混合物に脱水剤としてテトラエトキシシラン(コルコート(株)製、商品名:エチルシリケート28)1重量部、硬化触媒としてジオクチル錫系硬化触媒(日東化成(株)製、商品名:ネオスタンU−830)2重量部を加え、窒素気流下で30分撹拌混合して接着剤組成物を得た。
(水系樹脂組成物製造例)
撹拌機、還流冷却器、温度計、及び滴下ロートを備えた反応容器に水112重量部、安定剤としてポリビニルアルコール(ケン化度88%のポリ酢酸ビニル)の15重量%水溶液80重量部、及び酢酸ソーダ0.6重量部を仕込み、撹拌しながら加熱し、65℃になった時点で触媒として過硫酸カリウム水溶液(過硫酸カリウムとして0.2重量部)を添加した。その添加と同時に酢酸ビニルモノマー100重量部の滴下を開始し、3時間で全量の滴下を終了した。モノマーの滴下中は系の温度を75℃に保ち、さらにその滴下終了後1時間同温度で撹拌を続けて重合を完結させた。酢酸ビニルモノマーの重合率は99.5%以上であつた。重合反応完了後の重合系に、その冷却途中で(系の温度が70〜60℃の間に)、可塑剤としてのジイソブチルアジペート10重量部を添加した。
(内容器本体と注出口の接合強度の測定方法)
内容器から内容物を除去し、内容器本体の下部3分の2程度を切除する。図5Aに示すように、円筒型注出口の中心線を通り、中心線と垂直になるように直径5mmの鉄製の棒を通す。図5Aの円筒型注出口のネジ部フランジより上部を図5Bに示す測定治具の正面開口部からスライドさせて測定治具の内部に挿入する。鉄製の棒も測定治具の内部に挿入されるが、鉄製の棒は、引張り試験時にネジ部フランジが変形し、注出口が測定治具から分離するのを防止するため用いられる。引張試験機の一方のチャックに測定治具のチャック挟持部分を挟持させる。引張試験機の他方のチャックに内容器本体の低端部を挟持し、200mm/分で伸長し内容器本体と注出口の取り付け強度を測定する。注出口と内容器本体の接合が十分な場合には注出口と内容器本体が分離せず、袋本体が破断し、不十分な場合には注出口と内容器本体が分離する。
(硬化性組成物の注出時の残存硬化性組成物量の測定方法)
硬化性組成物を収納していない内容器及び硬化性組成物を収納した内容器の重量を測定しておく。硬化性組成物を収納した内容器注出口に排出チューブを取り付け、内容器全体を空気で加圧できる加圧容器にいれる。空気圧を絶対圧で0.6MPaまで上げ、内容物を排出チューブからとりだす。硬化性組成物量が残存している内容器の重量を測定し、残存硬化性組成物量を測定する。
内容器本体のフィルムとして、ポリエチレン樹脂層、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂層及びエチレン−無水マレイン酸共重合樹脂層を有する厚さ約150μmの積層フィルムを用い、図1に示した形状で内容積約5Lであり、内径32mmの注出口が熱溶着により内容器本体に接合された重量約60gの内容器に上記一液型湿気硬化性樹脂組成物製造例で製造された樹脂組成物を充填した。樹脂組成物が内容器本体と注出口の熱溶着部に浸漬するようにして、50℃,85%RHに調整した恒温恒湿槽内で2週間保存した。なお、硬化性樹脂組成物が空気中の湿気により硬化しないように内容器はアルミニウム箔/ポリエチレン積層フィルム製の袋に入れ袋を熱溶着して湿気との接触を防止した。保存後、内容器本体と注出口の接合強度を測定した。袋本体が破断し、注出口と内容器本体の接合は十分であった。また、残存硬化性樹脂量は50gであった。
(比較例1)
内容器本体のフィルムとして、ポリエチレン樹脂層、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂層及びエチレン−無水マレイン酸共重合樹脂層を有する厚さ約150μmの積層フィルムを用い、図1に示した形状で内容積約5Lであり、内径32mmの注出口がカシメにより内容器本体に接合された重量約60gの内容器に上記一液型湿気硬化性樹脂組成物製造例で製造された樹脂組成物を充填した。樹脂組成物が内容器本体と注出口の熱溶着部に浸漬するようにして、50℃,85%RHに調整した恒温恒湿槽内で2週間保存した。なお、硬化性樹脂組成物が空気中の湿気により硬化しないように内容器はアルミニウム箔/ポリエチレン積層フィルム製の袋に入れ袋を熱溶着して湿気との接触を防止した。保存後、内容器本体と注出口の接合強度を測定した。内容器本体から注出口がカシメ部において分離し注出口と内容器本体の接合は不十分になっていた。なお、恒温恒湿槽内で2週間保存せず、内容器に硬化性組成物を充填直後に内容器本体と注出口の接合強度を測定すると袋本体が破断し、注出口と内容器本体の接合は十分であった。また、残存硬化性樹脂量は70gであり、実施例1の場合と大きい差はなかった。
(比較例2)
内容器本体のフィルムとして、ポリエチレン樹脂層とポリアミド樹脂層を有する厚さ約150μmの積層フィルムを用い、図1に示した形状で内容積約5Lであり、内径32mmの注出口がカシメにより内容器本体に接合された重量約80gの内容器に上記一液型湿気硬化性樹脂組成物製造例で製造された樹脂組成物を充填した。この内容器は実施例1で使用した内容器より柔軟であった。樹脂組成物が内容器本体と注出口の熱溶着部に浸漬するようにして、50℃,85%RHに調整した恒温恒湿槽内で2週間保存した。なお、硬化性樹脂組成物が空気中の湿気により硬化しないように内容器はアルミニウム箔/ポリエチレン積層フィルム製の袋に入れ袋を熱溶着して湿気との接触を防止した。保存後、内容器本体と注出口の接合強度を測定した。内容器本体から注出口がカシメ部において分離し注出口と内容器本体の接合は不十分になっていた。また、残存硬化性樹脂量は220gであり、ポリエチレン樹脂層、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂層及びエチレン−無水マレイン酸共重合樹脂層を有する積層フィルムを用いた場合に比較し残存樹脂量は多かった。
(参考例1)
比較例1で使用した内容器と同様の内容器に上記水系樹脂組成物製造例で製造された樹脂組成物を充填した。樹脂組成物が内容器本体と注出口の熱溶着部に浸漬するようにして、50℃,85%RHに調整した恒温恒湿槽内で2週間保存後、内容器本体と注出口の接合強度を測定した。袋本体が破断し、注出口と内容器本体の接合は十分であった。
1バッグインボックス用ポリエチレン樹脂製内容器
2注出口
3注出口とポリエチレン樹脂製内容器の熱溶着部
4内容器本体へ熱溶着するフランジ部
5カシメ用リング状締着部材
6内容器本体のフィルム
7ネジ部フランジ
8鉄棒
9測定治具
10測定治具内部
11チャック挟持部





Claims (4)

  1. 注出口を有し、ポリエチレン系樹脂層とエチレンとビニルアルコール共重合体層を含む積層フィルムからなる軟質プラスチック製内容器に一液型湿気硬化性架橋性シリル基含有有機重合体組成物を収納したバッグインボックス包装体であって、軟質内容器のポリエチレン樹脂層と注出口とが熱溶着により接合されている包装体。
  2. ポリエチレン系樹脂層が直鎖状低密度ポリエチレンからなる層であることを特徴とする請求項1に記載の包装体。
  3. 直鎖状低密度ポリエチレンがシングルサイト触媒を使用して重合された直鎖状低密度ポリエチレンであることを特徴とする請求項記載の包装体。
  4. 注出口が装着可能なネジ蓋を有する注出口であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の包装体。
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