JP2661722B2 - プラスチック容器 - Google Patents

プラスチック容器

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JP2661722B2
JP2661722B2 JP26577988A JP26577988A JP2661722B2 JP 2661722 B2 JP2661722 B2 JP 2661722B2 JP 26577988 A JP26577988 A JP 26577988A JP 26577988 A JP26577988 A JP 26577988A JP 2661722 B2 JP2661722 B2 JP 2661722B2
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    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65DCONTAINERS FOR STORAGE OR TRANSPORT OF ARTICLES OR MATERIALS, e.g. BAGS, BARRELS, BOTTLES, BOXES, CANS, CARTONS, CRATES, DRUMS, JARS, TANKS, HOPPERS, FORWARDING CONTAINERS; ACCESSORIES, CLOSURES, OR FITTINGS THEREFOR; PACKAGING ELEMENTS; PACKAGES
    • B65D1/00Containers having bodies formed in one piece, e.g. by casting metallic material, by moulding plastics, by blowing vitreous material, by throwing ceramic material, by moulding pulped fibrous material, by deep-drawing operations performed on sheet material
    • B65D1/02Bottles or similar containers with necks or like restricted apertures, designed for pouring contents
    • B65D1/0207Bottles or similar containers with necks or like restricted apertures, designed for pouring contents characterised by material, e.g. composition, physical features
    • B65D1/0215Bottles or similar containers with necks or like restricted apertures, designed for pouring contents characterised by material, e.g. composition, physical features multilayered

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は食品用として有用なプラスチック容器に関す
る。さらにくわしくは、中間層として実質的にエチレン
−ビニルアルコール共重合体よりなるガスバリヤー層と
該ガスバリヤー層と内表面層および/または外表面層と
の間には実質的に非晶性であるポリアミド樹脂層とが設
けられているプラスチック容器に関するものであり、ガ
スバリヤー性のすぐれたプラスチック容器を得ることで
ある。
〔従来の技術〕
近年、内、外層としてオレフィン系重合体(たとえ
ば、プロピレン系重合体)、ガスバリヤー層としてエチ
レン−酢酸ビニル共重合体のけん化物を用いたプラスチ
ック成形容器は、ガスバリヤー性が極めてすぐれている
ために食品の保存用に好適であるとしてその用途が現在
拡大している。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、従来から開始されたこの種の成形容器本体に
内容物(たとえば、スープ)を充填し、密封した後、レ
トルト加熱殺菌処理(たとえば、125℃の温度で30分
間)した場合、加熱殺菌処理中に中間層のエチレン−酢
酸ビニル共重合体のけん化物が吸湿し、ガスバリヤー性
が著しく低下し、内容物の腐敗、劣化、変色を生じるな
どの問題があった。
以上のことから、本発明は、これらの欠点(問題点)
がなく、すなわち非レトルト時のガスバリヤー性がすぐ
れているのみならず、レトルト加熱殺菌処理後に長期間
保存したとしても、内容物の腐敗、劣化、変性がない熱
可塑性樹脂製容器を得ることである。
〔課題を解決するための手段および作用〕
本発明にしたがえば、これらの問題点は、 実質的にエチレン−ビニルアルコール共重合体よりな
るガスバリヤー層と該ガスバリヤー層をサンドイッチす
るように設けられたプロピレン系重合体を主成分とする
熱可塑性樹脂の内外表面層との積層物で形成された多層
プラスチック容器であり、前記ガスバリヤー層と内表面
層および/または外表面層との間には、示差走査熱量計
で測定した結晶融解熱量が2cal/g未満であり、該熱量計
で測定したガラス転移点が80℃以上である実質的に非晶
性のポリアミド樹脂層とが設けられていることを特徴と
するプラスチック容器、 によって解決することができる。以下、本発明を具体的
に説明する。
(A)プロピレン系重合体 本発明において内表面層および外表面層を構成するプ
ロピレン系重合体としては、プロピレン単独重合体また
はプロピレンを少なくとも70重量%含有するエチレンも
しくは他のα−オレフィンとのランダムまたはブロック
共重合体があげられ、さらに熱成形たとえば真空成形な
どで容器を得る場合、1.0〜50重量%のエチレン系重合
体をプロピレン系重合体に混合すると、良好な製品が得
られる。これらのプロピレン系重合体のメルトインデッ
クス〔JIS K−7210に従い、条件が14で測定、以下「M
I(1)」と云う〕は0.005〜80g/10分であり、0.01〜60
g/10分のものが望ましく、とりわけ0.01〜40g/10分のプ
ロピレン系重合体が好適である。MI(1)が0.005g/10
分未満のプロピレン系重合体を用いると、容器を得る成
形加工性が悪く、良好な容器が得られず、また80g/10分
を超えたプロピレン系重合体を使用すると、容器の耐衝
撃性が弱く、容器が実用に適しない。
本発明におけるプロピレン系重合体として、後記の無
機充填剤を添加したものを使ってもよい。この場合、容
器に成形して該容器に食品を充填するさいには、食品衛
生上の点から、内層の無機充填剤含有プロピレン系重合
体の内側にさらに無機充填剤を含有しないプロピレン系
重合体の層を設けることが好ましい。
該無機充填剤は一般に合成樹脂およびゴムの分野にお
いて広く使われているものである。
これらの無機充填剤としては、酸素および水と反応し
ない無機化合物であり、混練時および成形時において分
解しないものが好んで用いられる。該無機充填剤として
はアルミニウミ、銅、鉄、鉛、ニッケル、マグネシウ
ム、カルシウム、バリウム、亜鉛、ジルコニウム、モリ
ブデン、ケイ素、アンチモン、チタンなどの金属の酸化
物、その水和物(水酸化物)、硫酸塩、炭酸塩、ケイ酸
塩のごとき化合物、これらの複塩ならびにこれらの混合
物に大別される。該無機充填剤の代表例は特願昭59−12
4481号明細書に記載されている。
これらの無機充填剤のうち、粉末状のものはその径が
30μm以下(好適には10μm以下)のものが好ましい。
また、繊維状のものでは径が1〜500μm(好適には1
〜300μm)であり、長さが0.1〜6.0mm(好適には0.1〜
5mm)のものが望ましい。さらに、平板状のものは30μ
m以下(好適には10μm以下)のものが好ましい。これ
らの無機充填剤のうち、特に平板状(フレーク状)のも
のおよび粉末状のものが好適である。
該無機充填剤含有プロピレン系重合体中に占める無機
充填剤の組成割合(含有割合)は多くとも70重量%であ
り、5〜65重量%が望ましく、とりわけ5〜60重量%が
好適である。
無機充填剤含有プロピレン系重合体中に占める無機充
填剤の組成割合が70重量%を超えると、得られる容器の
耐衝撃性が著しく低下し、実用に適しない容器しか得ら
れない。
(B)エチレン−ビニルアルコール共重合体 さらに、本発明において前記内表面層と外表面層との
間に介在される中間層を構成するエチレン−ビニルアル
コール共重合体の出発物質であるエチレン−酢酸ビニル
共重合体のエチレンの共重合割合は15〜60モル%であ
り、15〜55モル%が好ましい。また特に、けん化度は80
%以上であり、85%以上が望ましく、とりわけ90%以上
が好適である。
さらに、メルトインデックス〔JIS K−7210にした
がい、温度が210℃および荷重が2.16kgで測定、以下「M
I(2)と云う〕は通常0.1〜50g/10分であり、0.1〜20g
/10分のものが望ましく、とりわけ0.5〜20g/10分のもの
が好適であるMI(2)が0.1g/10分未満のエチレン−ビ
ニルアルコール共重合体を使うと、後記の多層積層物を
製造するさいに成形性が良くない。一方、20g/10分を超
えたエチレン−ビニルアルコール共重合体を使用する
と、多層積層物を製造するときに押出性が悪く、良好な
積層物が得られない。
(C)ポリアミド樹脂 さらに、本発明においてガスバリヤー層と内表面層お
よび/または外表面層との間に使用されるポリアミド樹
脂は、示差走査熱量計で測定した結晶融解熱量は2cal/g
未満である。結晶融解熱量が2cal/gを超えると、該アミ
ド樹脂の融点が高く、このポリアミド樹脂を成形するた
めに溶融温度まで成形温度を高めると、前記プロピレン
系重合体やエチレン−ビニルアルコール共重合体が熱劣
化することがある。また、同熱量計で測定したガラス転
移点が80℃以上であることが重要である。ガラス転移点
が80℃未満のポリアミド樹脂を用いると、本発明のプラ
スチック容器をレトルト加熱殺菌処理などのために加熱
処理するさいに大幅にバリヤー性が低下する。
該ポリアミド樹脂は、酸として、アジピン酸、アゼラ
イン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、シクロヘキサン
−1,4−ジカルボン酸など、またアミンとして、1,6−ヘ
キサメチレンジアミン、トリメチル−1,6−ヘキサメチ
レンジアミン、4,4′−ジアミノ−ジシクロヘキシレン
メタン、4,4′−ジアミノ−3,3′−ジメチル・ジシクロ
−ヘキシレンメタン、4,4′−ジアミノ−ジシクロヘキ
シレンプロパン、イソホロンジアミン、またラクタムと
して、カプロラクタム、ラウロラクタム、さらにイソシ
アネートとして、4,4′−ジフェニルメタンジイソシア
ネート、トリレンジイソシアネートを重縮合させること
によって得られる。このポリアミド樹脂は、これらの重
縮合成分をそれぞれ溶融重合法、溶液重合法の二つの方
法によって製造されている。溶液重合法は基本的には通
常のナイロン−6やナイロン66の製造の場合と同様に加
圧溶融重合法であるが、該ポリアミド樹脂の場合、原料
ジカルボン酸として芳香族ジカルボン酸を用いることが
多く、また重合温度が比較的に高いために溶融重合時に
生成するポリマーの着色やゲル化が起こりやすいという
問題がある。そこで、重合時にリン系の化合物を添加し
て着色やゲル化を防止したり、テレフタル酸ジエステル
を出発原料として用いて前縮合工程と後縮合工程からな
る二段階重合を行ったりするなどの種々の工夫をするこ
とが望ましい。
さらに、溶液重合法としては、ジイソシアネートとジ
カルボン酸との脱炭酸縮合反応を利用してもよい。
本発明の容器を製造するにあたり、前記内表面層とポ
リアミド樹脂および外表面層とポリアミド樹脂ならびに
ポリアミド樹脂層とエチレン−ビニルアルコール共重合
体層(ガスバリヤー層)との接着性を向上するために下
記のごとく接着性樹脂をそれぞれ介在させてもよい。
(D)接着性樹脂および接着剤 また、本発明においてこれらの層の相互を接着させる
ために使われる接着性樹脂としては、オレフィン系重合
体に不飽和カルボン酸またはその誘導体をグラフト重合
させることによって得られるものである。このグラフト
重合のさいに一般には後記のラジカル開始剤の存在下で
実施される。
該オレフィン系重合体としては、エチレンの単独重合
体、エチレンと炭素数が多くとも12個(好ましくは、3
〜8個)のα−オレフィン(α−オレフィンの共重合割
合は、通常20重量%以下、望ましくは15重量%以下、好
適には10重量%以下)との共重合体およびエチエンを主
成分(一般には65重量%以上、好ましくは70重量%以
上)とする極性基を有する単量体〔たとえば、酢酸ビニ
ル、(メタ)アクリル酸またはそのアルキルエステル〕
との共重合体ならびに前記プロピレン系重合体があげら
れる。
エチレンの単独重合体およびエチレンとα−オレフィ
ンまたは極性基を有する単量体との共重合体(以下「エ
チレン系重合体」と云う)のメルトインデックス(JIS
K−7210にしたがい、条件が4で測定、以下「MI
(3)」と云う)およびプロピレン系重合体のMI(1)
は、いずれも一般には0.01〜100g/10分であり、0.02〜5
0g/10分のものが望ましく、とりわけ0.05〜50g/10分の
ものが好適である。MI(1)またはMI(3)が下限未満
のプロピレン系重合体またはエチレン系重合体を用いる
と、グラフト反応を均一に行なうことが難しい。一方、
上限を超えたものを使用すると、得られた接着性樹脂の
強度が乏しく、しかも接着強度がよくない。
これらのオレフィン系重合体のうち、低密度および高
密度のエチレン単独重合体、プロピレン単独重合体、エ
チレンとプロピレンとの共重合体ならびにエチレンまた
はプロピレンと他のα−オレフィンとの共重合体が望ま
しい。
このグラフト共重合体を製造するさいに使用される不
飽和カルボン酸としては大別して一塩基性不飽和カルボ
ン酸と二塩基性不飽和カルボン酸とに大別される。一塩
基性不飽和カルボン酸の炭素数は通常多くとも20個(好
ましくは、15個以下)であり、その代表例としてはアク
リル酸およびメタクリル酸があげられる。また、二塩基
性不飽和カルボン酸の炭素数は一般には多くとも40個
(望ましくは、30個以下)であり、その代表例として
は、マレイン酸、イタコン酸、ナデック酸およびフマル
酸があげられる。さらに、誘導体としてはこれらの一塩
基性不飽和カルボン酸および二塩基性不飽和カルボン酸
のエステル、酸無水物、アミド、イミドならびに金属塩
があげられる。これらの誘導体のうち、アミドおよびイ
ミドについては、アミド基およびイミド基の炭素数は通
常多くとも20個(好ましくは、15個以下)である。ま
た、エステルの全炭素数は一般には多くとも40個であ
り、30個以下が望ましい。さらに、金属塩の金属として
は、一般にはアルカリ金属および周期律表第二族の金属
があげられ、それらの代表例としては、ナトリウム、カ
リウム、亜鉛、マグネシウムおよびカルシウムがあげら
れる。これらの誘導体の代表例としては、アクリル酸メ
チル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル
酸−2エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリ
ル酸エチル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸グリシジ
ル、メタクリル酸グリシジル、マレイン酸モノエチルエ
ステル、マレイン酸ジエチルエステル、フマル酸モノメ
チルエステル、フマル酸ジメチルエステル、イタコン酸
モノメチルエステル、イタコン酸ジエチルエステル、ア
クリルアミド、メタクリルアミド、マレイン酸モノアミ
ド、マレイン酸ジアミド、マレイン酸−N−モノエチル
アミド、マレイン酸−N,N−ジエチルアミド、マレイン
酸−N−モノブチルアミド、マレイン酸−N,N−ジブチ
ルアミド、フマル酸モノアミド、フマル酸ジアミド、フ
マル酸−N−モノエチルアミド、フマル酸−N,N−ジエ
チルアミド、フマル酸−N−モノブチルアミド、フマル
酸N−N,N−ジブチルアミド、マレイミド、N−ブチル
マレイミド、N−フェニルマレイミド、アクリル酸ナト
リウム、メタクリル酸ナトリウム、アクリル酸カリウ
ム、メタクリル酸カリウムがあげられる。
また、このグラフト重合に使用されるラジカル開始剤
の1分半減期の分解温度は通常100℃以上であり、105℃
以上のものが好ましく、特に120℃以上のものが好適で
ある。好適なラジカル開始剤の代表例としては、ジクル
ミパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−第
三級−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ
(第三級−ブチル−パーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメ
チル−2,5−ジ(第三級−ブチルパーオキシ)ヘキサン
−3、ラウロイルパーオキサイド、第三級−ブチルパー
オキシベンゾエートなどの有機過酸化物があげられる。
前記オレフィン系重合体100重量部に対する不飽和カ
ルボン酸およびその誘導体ならびにラジカル開始剤の使
用割合は通常下記の通りである。
不飽和カルボン酸およびその誘導体では、それらの合
計量として0.01〜5.0重量部であり、0.05〜3.0重量部が
好ましく、特に0.1〜2.0重量部が好適である。不飽和カ
ルボン酸およびその誘導体の使用割合がそれらの合計量
として0.01重量部未満では、グラフト共重合体の接着性
が不充分である。一方、5.0重量部を超えると、グラフ
ト共重合体を製造するさいに分解または架橋反応が併発
する恐れがあるのみならず、むしろ接着性が低下する。
また、ラジカル開始剤では、0.001〜1.0重量部であ
り、0.01〜1.0重量部が望ましく、とりわけ0.01〜0.5重
量部である。ラジカル開始剤の使用割合が0.001重量部
未満では、変性効果の発揮が乏しく、変性を完全にする
には長期間を要する。一方、1.0重量部を超えるなら
ば、過度の分解または架橋反応を起こすために好ましく
ない。
本発明のグラフト共重合体を製造するにはこの種のグ
ラフト共重合体を製造する公知の手段によって行なわれ
る。
代表的な製造方法としては、キシレン、トルエンなど
の芳香族炭化水素化合物、ヘキサン、ヘプタンなどの脂
肪族炭化水素化合物などの溶媒中で前記オレフィン系重
合体、不飽和カルボン酸またはその誘導体およびラジカ
ル開始剤を加熱混合させて製造する方法ならびにこれら
のオレフィン系重合体、不飽和カルボン酸またはその誘
導体およびラジカル開始剤をあらかじめ本質的に架橋し
ない条件で混合させ、得られる混合物をスクリュー式押
出機、バンバリーミキサー、ニーダーなどの一般に合成
樹脂の分野において使われている混練機を使用して溶融
混合させることによる製造方法があげられるが、操作
法、経済性の点から後者の方法が好んで採用される。
後者の場合、変性の温度条件については、前記オレフ
ィン系重合体の劣化、不飽和カルボン酸またはその誘導
体の分解、有機過酸化物の分解温度などを考慮して適宜
選定されるが、一般には100〜350℃であり、150〜350℃
が望ましく、とりわけ150〜300℃が好適である。
さらに、本発明においては、一般に市販されている接
着剤も好んで使用することができる。該接着剤の代表例
としては、脂肪族系・芳香族系などのウレタン系接着剤
があげられ、レトルト処理によってデラミなどがなく、
125℃において30分間のレトルト処理をしたとしても、
接着強度が800g/15mm以上のものが望ましい。
(E)容器およびその製造方法 以下、図面によって、本発明の容器をさらにくわしく
説明する。
第1図は内容物12が充填され、蓋部14によって密封さ
れた本発明の代表的な容器本体の断面図である。また、
第2図は第1図に示される断面図の底壁部11の部分拡大
断面図である。なお、容器本体は第1図にみられるごと
くフランジ部10を有している。容器本体はプロピレン系
重合体よりなる内表面層1および外表面層2ならびにこ
れらの層に介在するエチレン−ビニルアルコール共重合
体よりなるガスバリヤー層3である。さらに、内表面層
1およびガスバリヤー層3ならびに外表面層2とガスバ
リヤー層3との間にはそれぞれポリアミド樹脂層4およ
び5が存在する。
さらに、内表面層1および外表面層2とポリアミド樹
脂層4および5ならびにガスバリヤーとポリアミド樹脂
層4および5との接着性を改良するためにそれらの間に
接着層6、7および8を設けてもよい。
ガスバリヤー層(エチレン−ビニルアルコール共重合
体層3)は通常の状態において実用的なガスバリヤー性
を保持するため、一般に厚さは5〜200μmであり、特
に10〜180μmが好ましい。
また、内表面層1および外表面層は50μmないし2.0m
mであり、とりわけ60μmないし1.9mmが望ましい。ま
た、外表面層とバリヤー層および内表面層とバリヤー層
との間に介在する非晶性ナイロン層の厚さは、それぞれ
10〜300μmであり、特に20〜200μmが好ましい。
本発明のプラスチック容器の断面図を第1図に、また
断面図の部分拡大断面図を第2図に示す。
第1図に示される容器において、フランジ部10、胴壁
部13および底壁部11の厚さは自己保形性、レトルト処理
重量%の変形を防止するために、一般には、0.3〜2.0mm
である。
本発明の容器を製造するには、一般のオレフィン系重
合体の分野において実施されている成形方法(シートか
ら得る方法、射出成形から得る方法、中空成形から得る
方法など)を適用すればよい。この成形方法の代表例と
しては、内表面層、ガスバリヤー層および外表面層また
はこれらの層と接着性樹脂の各肉薄物(フィルム、シー
ト)をこれらの分野においてあらかじめシート成形また
はフィルム成形法によって成形し、これらの各肉薄物を
接着させることによって積層シートを製造する。つい
で、このシートを真空成形法、圧空成形法またはプレス
成形法によって容器を製造してもよい。また、内表面
層、ガスバリヤー層および外表面層あるいはこれらの層
と接着性樹脂層を構成する重合体(樹脂)を共押出シー
ト成形によって前記シートを製造してもよい。
第1図に示されているごとく、このようにして製造さ
れた容器本体に内容物12を充填した後、蓋部14をフラン
ジ部10にヒートシールして密封を行なう。蓋部14は成形
容器本体を形成する積層体、たとえば蓋部14の内表面層
が容器本体の内表面層1とヒートシール可能な樹脂の外
側に金属箔(たとえば、アルミニウム箔)を有する積層
体よりなるものでもよい。
このようにして作製された密封容器はレトルト加熱殺
菌処理(蒸気または熱による殺菌処理)を内容物12の商
業的完全殺菌が確保されるのに必要な時間および温度の
条件下で行なわれる(たとえば、125℃の温度において3
0分間)。
〔実施例および比較例〕
以下、実施例によって本発明をさらにくわしく説明す
る。
なお、実施例および比較例において、各サンプルの酸
素透過率は、酸素透過測定装置〔モダンコントロール社
(米国)製、型式 OX−TRAN 10/50〕を測定温度が23
℃、容器内相対湿度が90%および容器外相対湿度が60%
の条件で測定した。
実施例および比較例において使ったプロピレン系重合
体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、接着性樹脂
および非晶性ポリアミド樹脂の種類、製造方法、物性な
どを下記に示す。
〔(A)プロピレン系重合体〕
プロピレン系重合体としてMI(1)が1.0g/10分であ
るプロピレン単独重合体〔以下「PP(A)」と云う〕、
MI(1)が0.5g/10分であり、かつエチレンの共重合割
合が18重量%であるエチレン−プロピレンブロック共重
合体〔以下「PP(B)」と云う〕85重量部およびMI
(3)が0.2g/10分であり、密度が0.955g/cm3であるエ
チレン単独重合体〔以下「PE(1)」と云う〕15重量部
をスクリュー径が65mmである押出機を使って樹脂温度が
220℃で混練しながら製造した組成物〔ペレット、以下
「組成物(I)」と云う〕、前記PP(B)60重量部、PE
(1)10重量部および平均粒径が5.0μmであり、かつ
アスペクト比が約60であるマイカ30重量部を同様にして
混練しながら製造した組成物〔ペレット、以下「組成物
(II)」と云う〕ならびにPP(B)70重量部および平均
粒径が5.0μmであるタルクを同様に溶融混練させて製
造した組成物〔ペレット、以下「組成物(III)」と云
う〕を使った。
〔(B)エチレン−ビニルアルコール共重合体〕
また、エチレン−ビニルアルコール共重合体として、
エチレンの共重合割合が38モル%であるエチレン−酢酸
ビニル共重合体をけん化させることによって得られるけ
ん化物〔けん化度 99%、MI(2) 4.0g/10、以下「E
VOH」と云う〕を用いた。
〔(C)接着性樹脂〕
さらに、接着性樹脂としてMI(1)が0.5g/10である
プロピレン単独重合体100重量部、0.3重量部の無水マレ
イン酸および0.2重量部の過酸化ベンゾイルをあらかじ
め5分間ヘンシェルミキサーを使ってドライブレンドを
行った。得られた混合物を一軸押出機(径 40mm)を用
いて樹脂温度が220度の温度によって溶融混練させるこ
とによって得られた変性ポリプロピレン〔MI(1)25g/
10分〕を使用した。
〔(D)非晶性ポリアミド樹脂〕
また、非晶性ポリアミド樹脂として、テレフタル酸と
トリメチルヘキサメチレンジアミンおよび水の混合物を
まず110度に加熱し、脱メチルアルコール反応を行って
メチルアルコールを除去し、生成した水溶液を240℃の
温度において25気圧の条件下で加圧溶融縮重合させ、前
駆体となる底重合体とした。該底重合体を押出機を用い
て減圧下、260℃の温度で重縮合を行った。得られた重
合体〔以下「PA(a)」と云う〕をジメチルホルムアル
デヒドを溶媒として使用し、温度が25℃で測定した粒度
平均分子量は約2万であり、結晶融解熱量は0.2cal/gで
あった。また、ガラス転移点は148℃であった。非晶性
ポリアミド樹脂としてPA(a)を使った。また、比較の
ために、ε−カプロラクタムを開環重合させることによ
って製造したポリカプラミド〔ガラス転移点 48℃、結
晶融解熱量 16cal/g、以下「PA(b)」と云う〕を用
いた。
実施例 1〜7、比較例 1〜5 第2図に示されるごとく、内外表面層として種類およ
び厚さが第1表に示されるプロピレン系重合体を主成分
とする層、中間層として厚さが第1表に示されるエチレ
ン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)よりなるガスバ
リヤー層(EVOH層)、内表面層とEVOH層および外表面層
とEVOH層との間にそれぞれ厚さおよび種類が示されるポ
リアミド樹脂層を設け、これらの各層の間に厚さが第1
表に示されるように接着性樹脂層を設けるように五種九
層多層シート製造装置(東芝機械社製、フィードブロッ
ク方式、スクリュー径が40mmの押出機5台)を使ってシ
ートを成形した(ただし、第1表の各層の厚さの数値は
多層シートの段階における厚さを示す)。
このような構成を有する各シートを真空成形機(浅野
研究所社製、型式、FLV441)を用いて直径が81.2mm、深
さが40mmおよび容量が160ccの容器を製造した。このよ
うにして得られた各容器に全内容量の5%が空間部にな
るように水を充填させ、厚さが20μmのアルミニウム箔
を介在して両面の厚さが60μmであるプロピレン系重合
体で製造した蓋を温度が200℃および圧力が2.5kg/cm2
条件で3秒間リングシールを行い、水が充填された容器
を製造した。得られた各容器をレトルト釜(大和製罐社
製、空気圧式、レトルト処理装置)に入れ、121℃の温
度において20分間のレトルト処理を実施した。該レトル
ト処理容量およびレトルト未処理容器の酸素透過率を酸
素透過測定装置によって測定した。得られた結果を第2
表に示す。本発明のプラスチック容器は第2表からレト
ルト処理前後におけるバリヤー性がほとんど変化してい
ないことが明らかである。
〔発明の効果〕 本発明のプラスチック容器は、下記のごとき効果を発
揮する。
すなわち、ガスバリヤー性がすぐれているのみなら
ず、レトルト加熱殺菌処理後に長期間保存したとして
も、内容物の腐敗、劣化、変性がない熱可塑性樹脂製容
器である。
本発明の方法によって得られる容器は上記のごとき効
果を発揮するために多方面にわたって利用することがで
きる。代表的な用途を下記に示す。
(1)各種加工調味食品容器 (2)各種液体食品容器 (3)各種食品容器 (4)各種工業薬品容器
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例および比較例において製造した容器の断
面図である。また、第2図は第1図の部分拡大断面図で
ある。 1……内表面層、2……外表面層、 3……ガスバリヤー層、 4、5……ポリアミド樹脂層、 6、7、8……接着性樹脂層 9……ヒートシール部、 10……フランジ、 11……底壁部、12……内容物(水) 13……胴壁部、14……蓋
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B65D 1/09 B65D 1/00 B

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】実質的にエチレン−ビニルアルコール共重
    合体よりなるガスバリヤー層と該ガスバリヤー層をサン
    ドイッチするように設けられたプロピレン系重合体を主
    成分とする熱可塑性樹脂の内外表面層との積層物で形成
    された多層プラスチック容器であり、前記ガスバリヤー
    層と内表面層および/または外表面層との間には、示差
    走査熱量計で測定した結晶融解熱量が2cal/g未満であ
    り、該熱量計で測定したガラス転移点が80℃以上である
    実質的に非晶性のポリアミド樹脂層とが設けられている
    ことを特徴とするプラスチック容器。
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