JP5384407B2 - 電子制御ユニット収納ケースの内圧切り換え装置 - Google Patents
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Description
本発明は、電子制御ユニット収納ケースの内圧切り換え装置の構造に関する。
自動車に搭載されている電子制御ユニットは、雨水や湿気から保護するために防水ケース内に収納されている。この防水ケースは、エンジンルーム内に配置されるため、比較的大きな温度変化にさらされる。従って、防水ケースを完全な密閉構造にすると、温度変化によって防水ケースの内圧が変化して、防水ケースの内圧と大気圧との間に圧力差が生じる。この圧力差が大きくなると、防水ケースが変形してシール部の防水性が低下したり、最悪の場合には、防水ケースに亀裂が生じたりするおそれがあり、それによって、シール部や亀裂箇所から水分が防水ケース内に浸入して電子制御ユニットにショート等の故障が発生するおそれがある。また、防水ケースの亀裂に至らない場合でも、防水ケースの内圧が大気圧に対して負圧になった状態が長時間継続すると、電子制御ユニットのコネクタに接続されているワイヤハーネス内部を通して防水ケース内に吸水されるおそれがあり、それによって、電子制御ユニットがショートして故障してしまうおそれもある。
このため、防水ケースに大気に連通する通気孔を設けることで、温度変化によらず常に防水ケースの内圧を大気圧と同一に保つようにする方法(例えば、特許文献1参照)や、通気孔に雨水等の液体を通さず、空気のみが通過できるような呼吸可能な通気膜を設ける方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。しかし、通気孔や通気膜が異物等によって塞がれてしまうと、ケースは完全密閉状態となり、内圧の変化によって防水ケース内に水分が浸入するおそれがある。
一方、防水ケースの内部には防水ケースの内圧を検出する圧力センサが取り付けられているが、特許文献1,2に記載された従来技術では、圧力センサの異常を検出するために、対比圧力を検出する他の圧力センサが必要となり、構造が複雑となってしまうという問題があった。
そこで、本発明は、簡便な構造で電子制御ユニット収納ケースの中に取り付けられた圧力センサの異常を検出することを目的とする。
本発明の電子制御ユニット収納ケースの内圧切り換え装置は、内燃機関によって駆動される車両に搭載され、車両の駆動力を制御する電子制御ユニットと、電子制御ユニットを収納する気密性のケースと、内燃機関への吸気空気を貯留する吸気サージタンクと、吸気サージタンクとケースとを連通させる連通管に設けられ、吸気サージタンクとケースとを連通させる第1の流路と、大気とケースとを連通させる第2の流路とを切り換える切り換え弁と、切り換え弁を動作させて第1の流路と第2の流路とを切り換える制御部と、を有することを特徴とする。
本発明の電子制御ユニット収納ケースの内圧切り換え装置において、ケースの内圧を検出する圧力センサを含み、制御部は、圧力センサからケース内圧を取得する内圧取得手段と、流路を切り換えた後、所定の時間後のケース内圧が所定の範囲外となった場合に、圧力センサの異常信号を出力する異常検出手段と、を有することとしても好適である。
本発明の電子制御ユニット収納ケースの内圧切り換え装置において、制御部は、第2の流路から第1の流路に急速に流路を切り換えることにより、ケースの内圧を急低下させて、ケース内部の空気温度を低下させる温度低減手段を有すること、としても好適であるし、温度低減手段は、ケースの内圧を急低下させた後、切り換え弁の動作時間に対する第1の流路の開時間の割合を順次低下させることによって、圧力の低下の際の圧力変化割合よりも小さな圧力変化割合でケースの内圧を上昇させること、としても好適である。
本発明の電子制御ユニット収納ケースの内圧切り換え装置において、電子制御ユニットの温度を検出する温度センサを含み、温度低減手段は、温度センサによって検出した電子制御ユニットの温度が所定の温度を超えた場合に、ケースの内圧の急低下と上昇とを繰り返し行い、ケース内部の空気温度を低下させると共に、内燃機関のアクセルの踏み込みを禁止すること、としても好適である。
本発明は、簡便な構造で電子制御ユニット収納ケースの中に取り付けられた圧力センサの異常を検出することができるという効果を奏する。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。図1に示すように、本実施形態の電子制御ユニット収納ケースの内圧切り換え装置100は、ハイブリッド車両に搭載されている内燃機関であるエンジン11と、エンジン11の駆動を制御する電子制御ユニットであるエンジン電子制御ユニット(ENG−ECU)24と、モータジェネレータの駆動を制御する電子制御ユニットであるHVインバータPCU18と、エンジン電子制御ユニット(ENG−ECU)24が収納されている気密性のケース25と、HVインバータPCU18が収納されている気密性のケース19と、エンジン11の吸気ポートに接続され、エンジン11への吸気を貯留する吸気サージタンク12と、吸気サージタンク12とケース19とを連通させる連通管16と、連通管16に設けられ、吸気サージタンク12とケース19とを連通させる第1の流路と大気吸排気管20とケース19とを連通させる第2の流路とを切り換える電磁式の切り換え弁17と、切り換え弁17を動作させて第1の流路と第2の流路とを切り換える制御部30とを含んでいる。ケース19の内部にはケース19の内圧を検出する圧力センサ21が取り付けられている。吸気サージタンク12にはエアフィルタ14を通った空気を吸気サージタンク12に導入する吸気管13が接続され、吸気管13には、吸気する空気流量を調節する吸気流量調節弁15が設けられている。HVインバータPCU18は、内部にインバータ、DC/DCコンバータ、昇圧回路などを含む電子制御ユニットである。また、エンジン電子制御ユニット(ENG−ECU)24は、内部に信号処理を行うCPUと制御プログラムや制御データが格納される記憶部とを含むコンピュータである。車両に取り付けられているアクセルの開度センサ22の信号はエンジン電子制御ユニット(ENG−ECU)24に入力され、エンジン11と吸気流量調節弁15とはエンジン電子制御ユニット(ENG−ECU)24に接続され、開度センサ22の信号に応じて吸気流量調節弁15の開度が調整され、エンジン11の駆動が制御される。
ケース19の内部に設けられ、ケース19の内圧を検出する圧力センサ21と、切り換え弁17の電磁式駆動部17aとは制御部30に接続されている。また、ケース19内のHVインバータPCU18の近傍にはHVインバータPCU18の温度を検出する温度センサ23が取り付けられ、この温度センサ23も制御部30に接続されている。制御部30は内部に信号処理を行うCPUと制御プログラムや制御データが格納される記憶部とを含むコンピュータである。また、制御部30からの信号はダイアグ装置31に出力されるよう構成されている。
このように構成された電子制御ユニット収納ケースの内圧切り換え装置100の動作について図2、図3を参照しながら説明する。初期状態では、切り換え弁17は第2流路側となっており、大気吸排気管20とケース19とが連通されており、ケース19の内圧は大気圧P0となっている。この状態でエンジン11が起動され、エンジン11がアイドリング状態となると、エンジン11に供給される燃料が少ないためエンジン11に供給される空気量も少なく、吸気流量調節弁15は微開で、吸気サージタンク12の内圧は大気圧よりも低い負圧の圧力Pmとなっている。
図2のステップS101に示すように、制御部30は、切り替え弁17の流路を切り換える指令を出力する。この指令によって切り替え弁17の電磁式駆動部17aが動作して切り替え弁17を初期の第2流路側から第1流路側とする。これによってケース19は大気吸排気管20と遮断されると同時に吸気サージタンク12と連通する。また、制御部30は切り替え弁17に流路切り換え指令を出力すると同時に時間カウントを開始する。
図2のステップS102に示すように、制御部30は、時間カウントが所定の時間である時間Δt1が経過したかどうか判断する。そして、時間Δt1が経過していない場合には、図2のステップS102に戻って時間カウントを継続する。そして、制御部30は、図2のステップS103に示すように、時間カウントが時間Δt1となったら圧力センサ21によってケース19の内圧を取得する。
図3に示すように、切り替え弁17が第2流路側となると、ケース19内の空気は負圧の圧力Pmとなっている吸気サージタンク12に向かって吸い込まれる。ケース19は気密性であるため、その内圧は図3の線aで示すように初期の大気圧P0から圧力Pmに向かって急速に低下し、図3に示すようにその圧力は吸気サージタンク12の圧力と略同様の圧力Pm近傍まで低下する。ケース19の内圧の到達圧力は、吸気サージタンク12の圧力にバラつきがあること及び圧力センサ21にも公差があることから、その到達圧力は上限圧力P1と下限圧力P2との間の所定の圧力範囲ΔPmの範囲でバラつくこととなる。そこで、制御部30は、図3に示す時間t1に取得した圧力が上限圧力P1と下限圧力P2によって定まる所定の圧力範囲ΔPmから外れた場合に圧力センサ21に異常があったと判断することとしている。所定の時間Δt1は、ケース19の内圧が大気圧P0から吸気サージタンク12の圧力Pm近傍まで低下する時間よりも長い時間であればよく、任意に選択することができる。
図2のステップS104に示すように、制御部30は、検出したケース19の内圧と上限圧力P1、下限圧力P2とを比較する。そして、図2のステップS105に示すように、ケース19の圧力が上限圧力P1と下限圧力P2によって定まる所定の圧力範囲ΔPmから外れた場合、例えば、圧力が大気圧P0を示しているような場合には、圧力センサ21に異常があったと判断し、ダイアグ装置31に圧力センサ異常の信号を出力する。これによりダイアグ装置31において圧力センサ21の異常が確定する。また、制御部30は、図2のステップS106に示すように、検出したケース19の内圧が上限圧力P1と下限圧力P2によって定まる所定の圧力範囲ΔPmに入っている場合には、圧力センサ21は正常であると判断する。
以上説明したように、本実施形態は、簡便な構成で圧力センサ21の異常を検出することができるという効果を奏する。また、本実施形態では、切り換え弁17を第2流路側から第1流路側に切り換えた場合のケース19の内圧の変化によって圧力センサ21の異常を検出することとして説明したが、切り換え弁17を第1流路側から第2流路側に切り換えた場合のケース19の内圧の変化によっても圧力センサ21の異常を検出することとしても良い。
また、本実施形態で、切り換え弁17を第2流路側から第1流路側に急速に切り換えると、気密性のあるケース19内部の空気は、急速に吸気サージタンク12に向かって吸い込まれる。吸気サージタンク12の内圧は、例えばエンジン11がアイドリング状態の場合に、300mmHg程度とかなりの負圧となっている。このため、ケース19内の空気は吸気サージタンク12に吸引されることによって断熱膨張することとなり、その温度が低下してくる。このため、切り換え弁を第2流路側から第1流路側に急速に切り換えることによってケース19内部の空気温度を低下させ、ケース19の中に収納されているHVインバータPCU18を冷却することができる。
図4、図5を参照しながら、本実施形態の他の動作について説明する。図1から図3を参照して説明した部分には同様の符号を付してその説明は省略する。車両の走行中にはHVインバータPCU18の温度が上昇してくるので、これを簡便に効果的に冷却する方法が望まれている。そこで、先の実施形態にて説明したケース19の内部空気の冷却効果を応用してケース19内の空気の温度を効果的に低減する動作について説明する。
図4に示すように、初期状態においては切り換え弁17は第2流路側となっており、ケース19は大気吸排気管20を通して大気と連通し、ケース19の内圧は大気圧P0である。また、吸気サージタンク12の内圧は、エンジン11が運転状態となっていることから、負圧の圧力Pmとなっている。
電子制御ユニット収納ケースの内圧切り換え装置100が動作を開始すると、制御部30は、図4のステップS201に示すように、図5に示す時間t10で切り換え弁17を第2流路側から第1流路側に急速に切り換える。すると、図5の線bに示すように、ケース19の内圧は急速に低下してくる。図4のステップS202に示すように、制御部30はケース19の内圧が吸気サージタンク12の圧力まで低下する予め規定された所定の時間Δt10が経過するまで切り換え弁17を第1流路側に保持する。そして図4のステップS203に示すように、Δt10が経過したら切り換え弁17のデューティ比切り替え動作を開始する。このデューティ比切り替え動作は、図5の時間t20から時間t80の間に行われる切り換え弁17の流路切り替え動作であり、時間が経過するに従って、切り換え弁17の動作時間Δt20,Δt30,Δt40,Δt50,Δt60,Δt70に対する第1の流路の開時間Δt21,Δt31,Δt41,Δt51,Δt61,Δt71の割合(Δt21/Δt20,Δt31/Δt30,Δt41/Δt40,Δt51/Δt50,Δt61/Δt60,Δt71/Δt70)を低下させるように、切り換え弁17の第1流路と第2流路とを切り換えていく動作である。
図5に示す時間t20に制御部30は切り換え弁17を第1流路から第2流路に切り換える。すると、吸気サージタンク12とケース19との連通が遮断され、大気とケース19とが連通する。これによって大気吸排気管20を通して外気がケース19に流入し、ケース19の内圧は上昇する。制御部30は、図5に示す時間t21になると、切り換え弁17を第2流路から第1流路に切り換える。すると、大気とケース19との連通が遮断され、吸気サージタンク12とケース19とが連通する。これによって外気のケース19への流入が停止し、ケース19の空気は吸気サージタンク12に向かって流出しだすのでケース19の内圧は低下し始める。この切り換え弁17の第1回目の流路切り換えサイクルにおいて、切り換え弁17の動作時間はΔt20、切り換え弁が第1流路側となっている時間はΔt21でその比率(デューティ比)はΔt21/Δt20である。図5に示すように、第1回目のデューティ比は大体60%程度となっている。
次に、制御部30は、ケース19の内圧が少し低下しはじめた図5に示す時間t30に切り換え弁17を第1流路から第2流路に切り換え、時間t31に切り換え弁17を第2流路から第1流路に切り換える。この第2回目の切り換えサイクルにおいて、切り換え弁17の動作時間Δt30に対する切り換え弁17が第1流路側となっている時間Δt31のデューティ比Δt31/Δt30は、図5に示すように、第1回目のデューティ比よりも小さく大体40%程度となっている。
以下同様に、制御部30はケース19の内圧が少し低下しはじめたときに切り換え弁17を第1流路から第2流路に切り換え、所定の時間経過後に第2流路から第1流路に切り換える切り換えサイクルを継続する。第3回目の切り換えサイクルのデューティ比Δt41/Δt40は、図5に示すように、第2回目のデューティ比よりも小さく大体20%程度、第4回目の切り換えサイクルのデューティ比Δt51/Δt50は、図5に示すように、第3回目のデューティ比よりも小さく大体15%程度、第5回目の切り換えサイクルのデューティ比Δt61/Δt60は、図5に示すように、第4回目のデューティ比よりも小さく大体10%程度、第6回目の切り換えサイクルのデューティ比Δt71/Δt70は、図5に示すように、第5回目のデューティ比よりも小さく大体5%程度、というように、切り換えサイクル毎に切り換え弁17のデューティ比は小さくなってくる。つまり、ケース19と大気圧との差圧が大きい場合にはデューティ比を大きくして切り換え弁17が第2流路側となっている時間を短くし、ケース19内に大量の外気が導入されることを抑制し、ケース19と大気圧との差圧が小さくなってくると、デューティ比を小さくして切り換え弁17が第2流路側となっている時間を長くし、ケース19内に外気を導入してケース19の圧力を大気圧に近づけていく。
制御部30は、図2のステップS204に示すように、ケース19の内圧を圧力センサ21によって取得し、圧力が大気圧P0になるまで、切り換え弁17の切り換えサイクルを継続する。そして、ケース19の内圧が大気圧P0となったら図2のステップS205に示すように切り換え弁17のデューティ比を変化させる切り換えサイクルを停止する。
制御部30は、図4のステップS206に示すように、切り換え弁17のデューティ比を変化させる切り換えサイクルを停止した後、ケース19内の圧力が安定するまで所定の時間Δt80だけ切り換え弁17を第2流路側とした後、図2のステップS207に示すように、圧力の急低下に続く切り換え弁17のデューティ比を変化させる切り換えサイクルの回数をカウントする。そして、図7のステップS208に示すように、所定の回数だけ圧力の急低下に続く切り換え弁17のデューティ比を変化させる切り換えサイクルを実行する。
このように、切り換え弁17のデューティ比を変化させて切り換え動作をさせることによって、ケース19の内圧は図5の線bに示すように、段階的に上昇し、その平均的な圧力変化割合は時間t10から時間t20の間のケース19の内圧の急低下の状態よりも小さな変化割合となっている。このため、圧力の急低下による空気の断熱膨張によって温度の低下したケース19内の圧力をゆっくりと圧力を回復させることができ、圧力回復の際にケース19内の空気の温度が上昇することを抑制することができる。従って、この切り換え弁17の切り換えサイクルを所定の回数行うことによってケース19の内部の空気を冷却することができ、これによってケース19に格納されているHVインバータPCU18を冷却することができる。
また、切り換え弁17を第1流路側としてケース19内の圧力を急低下させる際には、ケース19に滞留して温度が上昇した空気は吸気サージタンク12に吸い込まれ、その後の切り換え弁17の切り換えサイクルにおいて、温度の低い外気がケース19の中に導入される。この温度の低い外気の導入効果によってケース19内部の空気温度をより効果的に低減することができ、HVインバータPCU18を効果的に冷却することができる。
以上説明した実施形態においては、切り換え弁17の切り替え動作によってケース19の温度を低減することができるので、大きなシステム、装置によらず、簡便にケース19の中の空気温度を低減することができるという効果を奏する。また、以上説明した実施形態では、切り換え弁17のデューティ比を60%,40%,20%,15%,10%,5%と低減することで説明したが、これは例示にすぎず、時間と共にデューティ比を低減する事とすればどのような割合で低減していってもよいし、試験などで最適となるデューティ比の低減割合を設定し、その最適レートでデューティ比を低減していくようにしても良い。
上記のケース19の温度の低減は吸気サージタンク12の負圧が大きい場合ほどその効果が大きくなる。吸気サージタンク12の負圧はアクセル開度により変化し、アクセル開度が小さい場合には、吸気サージタンク12の負圧も大きくなる。一方、車両が高速走行状態となっている場合には、アクセルの開度はあまり大きくない反面、HVインバータPCU18の温度が上昇してしまうという問題がある。
そこで、車両が走行中により効果的にケース19の中の空気温度を低減する実施形態について図6を参照しながら説明する。図1から図5を参照して説明した実施形態と同様の部分には同様の符号を付して説明は省略する。初期状態では、車両は高速走行中で、切り換え弁17は第2流路側となっており、ケース19の内圧は大気圧P0となっている。図6のステップS301に示すように、制御部30は、図1に示した温度センサ23によってHVインバータPCU18の温度を取得する。そして、図6のステップS302に示すように、取得した温度が所定の閾値以上の場合には、制御部30は、図3のステップS303に示すように、アクセル踏み込み禁止指令を出力する。このアクセル踏み込み禁止指令は、運転者がアクセルを踏み込んでも、アクセルの開度センサ22によって取得されるアクセル開度によって燃料流量や図1に示す吸気流量調節弁15の開度が変化しなくなる指令である。このため、アクセル踏み込み禁止指令が出力されると吸気サージタンク12の負圧はその負圧状態に保持されることとなる。
図6のステップS304に示すように、制御部30はケース19の温度を低減する温度低減動作を開始する。この温度低減動作は、図4、図5を参照して説明したように、切り換え弁17によって流路を切り換えることによるケース19の内圧の急低下と段階的な上昇とを所定回数繰り返して行うものである。そして、制御部30は図6のステップS305に示すように、HVインバータPCU18の温度が所定の温度未満となるまでアクセル踏み込み禁止指令を保持し、温度低減動作を継続する。そして、制御部30は図6のステップS306に示すように、HVインバータPCU18の温度が所定の温度未満まで低下したら温度低減動作を停止し、アクセル踏み込み禁止指令を解除する。
このように、高速走行状態で吸気サージタンク12の負圧が低い場合に、エンジン11の回転数を上昇させず、吸気サージタンク12の負圧と切り換え弁17の流路切り替えによって簡便に効果的にケース19の中に格納されているHVインバータPCU18の温度を低減することができる。
本実施形態では、高速走行中にアクセル踏み込み禁止指令を出力して温度低減動作を行うこととして説明したが、アクセル踏み込み禁止をせずに温度低減動作を行うようにしても良い。
また、以上説明した実施形態では、連通管16はHVインバータPCU18が格納されているケース19にだけ接続されることとして説明したが、連通管16をエンジン制御ユニット(ENG−ECU)24のケース25と接続し、ケース25の内部にも圧力センサとエンジン制御ユニット(ENG−ECU)24の温度を検出する温度センサを設け、各圧力センサの異常を検出したり、HVインバータPCU18の冷却と同時にエンジン制御ユニット(ENG−ECU)24の冷却を行うようにしてもよい。
以下、本発明の電子制御ユニット収納ケースの内圧切り替え装置をハイブリッド車両ではない通常のガソリンエンジン車両に適用した実施形態について図7を参照しながら説明する。先に説明した実施形態と同様の部分には同様の符号を付して説明は省略する。本実施形態では、エンジンの駆動を制御するエンジン制御ユニット(ENG−ECU)24がケース25の中に収納され、連通管16はケース25に接続されている。ケース25の内部には、ケース25の内圧を検出する圧力センサ21が設けられ、温度センサ23はエンジン制御ユニット(ENG−ECU)24の近傍に設けられ、エンジン制御ユニット(ENG−ECU)24の温度を検出できるよう構成されている。上記以外の構成は先に説明した実施形態と同様である。
本実施形態の動作は、先に説明したケース19をケース25に置き換えたものでその動作は先に説明した実施形態の動作と同様である。本実施形態は、先に説明した実施形態と同様、簡便な構成で圧力センサ21の異常を検出することができるとともに、ケース25に格納されているエンジン制御ユニット(ENG−ECU)24を冷却することができるという効果を奏する。
11 エンジン、12 吸気サージタンク、13 吸気管、14 エアフィルタ、15 吸気流量調節弁、16 連通管、17 切り換え弁、17a 電磁式駆動部、18 HVインバータPCU、19,25 ケース、20 大気吸排気管、21 圧力センサ、22 開度センサ、23 温度センサ、24 エンジン電子制御ユニット(ENG−ECU)、30 制御部、31 ダイアグ装置、100 電子制御ユニット収納ケースの内圧切り換え装置。
Claims (5)
- 内燃機関によって駆動される車両に搭載され、車両の駆動力を制御する電子制御ユニットと、
電子制御ユニットを収納する気密性のケースと、
内燃機関への吸気空気を貯留する吸気サージタンクと、
吸気サージタンクとケースとを連通させる連通管に設けられ、吸気サージタンクとケースとを連通させる第1の流路と、大気とケースとを連通させる第2の流路とを切り換える切り換え弁と、
切り換え弁を動作させて第1の流路と第2の流路とを切り換える制御部と、を有する電子制御ユニット収納ケースの内圧切り換え装置。 - 請求項1に記載の電子制御ユニット収納ケースの内圧切り換え装置であって、
ケースの内圧を検出する圧力センサを含み、
制御部は、圧力センサからケース内圧を取得する内圧取得手段と、
流路を切り換えた後、所定の時間後のケース内圧が所定の範囲外となった場合に、圧力センサの異常信号を出力する異常検出手段と、
を有することを特徴とする電子制御ユニット収納ケースの内圧切り換え装置。 - 請求項1に記載の電子制御ユニット収納ケースの内圧切り換え装置であって、
制御部は、第2の流路から第1の流路に急速に流路を切り換えることにより、ケースの内圧を急低下させて、ケース内部の空気温度を低下させる温度低減手段を有すること、
を特徴とする電子制御ユニット収納ケースの内圧切り換え装置。 - 請求項3に記載の電子制御ユニット収納ケースの内圧切り換え装置であって、
温度低減手段は、ケースの内圧を急低下させた後、切り換え弁の動作時間に対する第1の流路の開時間の割合を順次低下させることによって、圧力の低下の際の圧力変化割合よりも小さな圧力変化割合でケースの内圧を上昇させること、
を特徴とする電子制御ユニット収納ケースの内圧切り換え装置。 - 請求項4に記載の電子制御ユニット収納ケースの内圧切り換え装置であって、
電子制御ユニットの温度を検出する温度センサを含み、
温度低減手段は、温度センサによって検出した電子制御ユニットの温度が所定の温度を超えた場合に、ケースの内圧の急低下と上昇とを繰り返し行い、ケース内部の空気温度を低下させると共に、内燃機関のアクセルの踏み込みを禁止すること、
を特徴とする電子制御ユニット収納ケースの内圧切り換え装置。
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