JP5384093B2 - インクジェット記録装置及び方法 - Google Patents

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Description

本発明は、紫外線硬化型インクを用いて記録媒体に記録し、記録された紫外線硬化型インクに紫外線を照射して硬化させることで記録媒体に定着させるインクジェット記録装置に関するものである。
インクジェット記録装置は、軽量、小型化が可能であり記録時の振動、騒音が少ないこと等から、現在では様々な分野で利用されており、印刷対象となる記録媒体についても多様化が進んでいる。従来は、記録媒体として紙が用いられる場合が大部分であったが、近年においては紙以外の記録媒体への応用が図られるようになってきた。そのための記録方式として、紫外線硬化型のインクを用いるインクジェット記録方式が提案されている。
紫外線硬化型インクは、紫外線を照射することにより硬化するという性質上、インクジェット記録ヘッドから吐出され記録媒体表面に付着したインクに紫外線を照射することで、記録媒体内部への浸透又は記録媒体上での滲みが発生する前に速やかにインクを硬化させることが可能である。従って、インク受容層を形成することなく紙、布帛、木材等のインク吸収性のある記録媒体はもとより、皮革、ガラス、金属、セラミックス、フィルム等のインク吸収性の無い記録媒体上にも高品質の画像を形成することができるようになる。
記録媒体に記録された紫外線硬化型インクを硬化させる紫外線を照射させる方法としては、例えば、特許文献1では、記録ヘッドにより主走査方向に移動して記録媒体に記録しながら副走査方向に記録媒体を搬送し、記録された記録媒体に紫外線光源を主走査方向に移動させながら紫外線照射する点が記載されている。また、特許文献2では、紫外線硬化型インクを吐出して記録する記録ヘッド及び紫外線を照射する紫外線照射装置をキャリッジに搭載して記録動作を行なう点が記載されている。また、特許文献3では、紫外線硬化型インクを吐出して記録するインクジェットヘッド及び紫外線照射手段をキャリッジに搭載して主走査方向に記録動作を行なうとともに副走査方向に記録媒体を搬送し、記録媒体の搬送方向下流側に別の紫外線照射手段を主走査方向に移動させて記録媒体に紫外線を照射するようにした点が記載されている。
また、特許文献4では、記録媒体に記録されたインクを加熱加圧して定着処理を行う場合に、記録ヘッドによる記録動作の際の記録媒体の搬送手段と定着手段による定着処理の際の記録媒体の搬送手段を切り換えて搬送動作を行なうようにした点が記載されている。
特開2004−167793号公報 特開2005−313445号公報 特開2003−191593号公報 特開2003−182173号公報
上述した特許文献では、特許文献1のように、記録ヘッドよりも搬送方向下流側において紫外線照射を行う場合、記録ヘッドによる記録動作における記録媒体の搬送速度に応じて紫外線照射をする必要があるが、記録された記録領域又はインクの付着量が変化すると、それに対応して紫外線照射領域や照射量を変化させることは困難である。また、こうした記録状態の変化が生じても確実にインクが硬化して定着するように照射量を設定しておくと、紫外線により記録媒体が過熱状態になるおそれがある。
記録ヘッドによる記録動作における主走査速度や記録媒体の搬送量に応じて紫外線照射をする必要があるが、記録されたインクの付着量等のインクの硬化に関する条件が変化すると、それに対応して紫外線照射量を変化させることは困難である。また、こうした記録状態の変化が生じても確実にインクが硬化して定着するように照射量を設定するには、記録ヘッドによる記録動作における主走査速度や記録媒体搬送量を変更することが必要となるが、記録動作を変更することは記録品質や記録速度の低下を招く。
また、特許文献2のように、記録ヘッドとともに紫外線照射装置を移動させて記録直後のインクを硬化させる場合、記録ヘッドの記録速度や吐出インク量に応じて照射量を設定する必要があるが、インクを確実に硬化させるためには照射量を大きく設定しなければならず、それに合せて紫外線照射装置も大型化しなければならない。紫外線照射装置を大型化するとそれに対応してキャリッジの大型化や移動機構の駆動力の強化が必要となってコスト負担が増加するといった課題がある。
特許文献3のように、キャリッジ搭載の照射手段及び搬送方向下流側の照射手段を設ける場合でも、特許文献1及び2で説明したように、記録動作の記録速度や搬送速度、記録媒体に付着したインク量に対応してインクが確実に硬化するように紫外線照射を行うことは依然として困難である。
特許文献4では、一般的なインクジェット記録装置の記録動作及び定着動作を切り換える点について記載されているものの、紫外線硬化型インクに対する定着動作については言及されていない。
そこで、本発明は、紫外線硬化型インクの記録状態に応じて確実にインクを硬化させて定着することができるインクジェット記録装置を提供することを目的とするものである。
本発明に係るインクジェット記録装置は、紫外線硬化型インクを吐出するインクジェット記録ヘッドを主走査方向に移動させて記録媒体に記録する記録部と、前記記録媒体を載置して副走査方向に搬送する記録搬送部と、前記記録部及び前記記録搬送部を制御して記録動作を行なう記録制御部と、紫外線硬化型インクに紫外線を照射して硬化させる紫外線照射部を主走査方向に移動させて紫外線硬化型インクを前記記録媒体に定着させる定着部と、前記記録搬送部の搬送方向下流側に隣接して配置されるとともに前記記録媒体を載置して副走査方向に搬送する定着搬送部と、前記定着部及び前記定着搬送部を制御して定着動作を行なう定着制御部と、前記記録搬送部と前記定着搬送部との間に配置されて前記記録媒体の有無を検知する記録媒体端部検知部とを備え、前記記録媒体端部検知部が前記記録媒体の先端を検知した場合に前記定着制御部は前記定着搬送部の搬送ローラをフリーで回転可能な状態に設定し、前記記録部による記録処理が終了した場合に前記記録制御部及び前記定着制御部は同期して搬送制御を行うことを特徴とする。さらに、前記定着制御部は、前記紫外線照射部の照射範囲の副走査方向の長さ及び同一箇所への照射回数に基づいて前記定着搬送部を搬送制御することを特徴とする。さらに、前記定着部は、前記インクジェット記録ヘッドとともに移動して記録直後の紫外線硬化型インクの滲みを抑える程度に硬化させるヘッド用紫外線照射部を有することを特徴とする。
本発明に係るインクジェット記録方法は、紫外線硬化型インクを吐出するインクジェット記録ヘッドを主走査方向に移動させて記録搬送部により記録媒体を載置して副走査方向に搬送することで記録媒体に記録動作を行ない、記録された前記記録媒体を前記記録搬送部の搬送方向下流側に隣接して配置された定着搬送部に搬入し、紫外線硬化型インクに紫外線を照射して硬化させる紫外線照射部を主走査方向に移動させて前記定着搬送部により前記記録媒体を載置して副走査方向に搬送することで紫外線硬化型インクを前記記録媒体に定着させる定着動作を行うインクジェット記録方法において、前記記録搬送部と前記定着搬送部との間に配置されて前記記録媒体の有無を検知する記録媒体端部検知部により前記記録媒体の先端が検知された場合に前記定着制御部は前記定着搬送部の搬送ローラをフリーで回転可能な状態に設定し、前記記録部による記録処理が終了した場合に前記記録制御部及び前記定着制御部は同期して搬送制御を行うことを特徴とする。さらに、前記紫外線照射部の照射範囲の副走査方向の長さ及び同一箇所への照射回数に基づいて前記記録媒体を搬送することを特徴とする。
本発明は、上記のような構成を有することで、記録媒体への記録動作と記録媒体の定着動作をそれぞれ独立して制御することが可能となり、記録動作及び定着動作における記録媒体の搬送制御が異なる場合でも両動作を並行して行うことができる。そのため、記録動作及び定着動作における記録媒体の搬送を単一の搬送部で搬送する場合に比べて生産効率を高めることが可能となる。
また、記録搬送部の副走査方向下流側に隣接して定着搬送部を配置しているので、記録された記録媒体をそのまま定着搬送部に搬入させることができ、記録媒体の搬送動作を効率よく行うことが可能となる。
そして、定着動作を独立して行なうことができるので、記録媒体の記録状態に応じて紫外線照射部を照射することが可能となり、記録媒体への紫外線の影響を最小限としながら記録された紫外線硬化型インクを確実に硬化させることができる。また、紫外線照射部の照射範囲の副走査方向の長さ及び同一箇所への照射回数に基づいて記録媒体を搬送するようにすれば、記録媒体に付着した紫外線硬化型インクの量に応じて硬化に必要な紫外線の照射量をきめ細かく調整することが可能となり、照射ムラのない定着動作を行なうことができる。そのため、照射量が少なく硬化が不十分となったり、紫外線を余計に照射して記録媒体に過熱等のダメージを与えることが抑止される。
また、インクジェット記録ヘッドとともに移動するヘッド用紫外線照射部により記録直後の紫外線硬化型インクをインクの滲みを防止する仮硬化を行い、仮硬化されたインクを定着部において紫外線照射部により記録媒体に紫外線を照射してインクを完全に硬化させるようにすれば、インクの滲みの少ない良好な画像記録を行うことができる。
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明を実施するにあたって好ましい具体例であるから、技術的に種々の限定がなされているが、本発明は、以下の説明において特に本発明を限定する旨明記されていない限り、これらの形態に限定されるものではない。
図1は、インクジェット記録装置の概略構成を示す斜視図である。インクジェット記録装置1は、紫外線硬化型インクを吐出するインクジェット記録ヘッド10を主走査方向(X1、X2)に移動させてシート状の記録媒体Sに記録する記録部1、記録媒体Sを副走査方向(Y)に搬送する記録搬送部2、紫外線硬化型インクに紫外線を照射して硬化させる紫外線照射部30を主走査方向(X1、X2)に移動させて紫外線硬化型インクを記録媒体Sに定着させる定着部3、及び、記録搬送部2の搬送方向(副走査方向(Y))下流側に隣接して配置されるとともに記録媒体Sを副走査方向(Y)に搬送する定着搬送部4を備えている。
記録部1は、主走査方向に複数配列されたヘッドユニットを有するインクジェット記録ヘッド10をキャリッジ11に搭載し、キャリッジ11をガイドレール12に主走査方向に摺動可能に支持している。また、ガイドレール12に沿ってタイミングベルト13が駆動プーリ及び従動プーリに張設されており、キャリッジモータ14により駆動プーリを回転駆動することでタイミングベルト13が主走査方向に移動するようになっている。そして、キャリッジ11は、タイミングベルト13に取り付けられており、タイミングベルト13の移動によりキャリッジ11が主走査方向に移動するようになっている。
インクジェット記録ヘッド10は、図示せぬインク供給機構から紫外線硬化型インクが供給されて下面に形成されたノズルからインクが吐出されるようになっている。こうしたインクジェット記録ヘッドは公知のものを用いることができる。インクジェット記録ヘッド10にはフレキシブルケーブル15を介して記録信号が送信され、記録信号に基づいてインクジェット記録ヘッド10が選択的に駆動されて紫外線硬化型インクが吐出されて記録媒体に付着するようになる。
記録搬送部2は、記録媒体Sを搬送する無端状の搬送ベルト20、搬送ベルト20を張設して副走査方向に移動させる一対の搬送ローラ21及び22、搬送ローラ21を回転駆動する搬送モータ23を備えている。
図示せぬ搬入機構から記録搬送部2に搬入された記録媒体Sは、搬送ベルト20上に載置される。搬送ベルト20の上面には着脱可能な粘着テープ等の一時固定手段が設けられており、搬送ベルト20上に載置された記録媒体Sは一時固定手段により固定されて記録部1に向かって副走査方向に搬送されていく。
記録媒体Sの先端がインクジェット記録ヘッド10と対向する位置に到達すると、インクジェット記録ヘッド10が主走査方向に移動しながら記録信号に従って紫外線硬化型インクを吐出して記録媒体に記録する。所定の走査ラインの記録が終了すると、搬送ベルト20が副走査方向に所定走査ライン分だけ搬送して次の走査ラインに対してインクジェット記録ヘッド10を移動させながら紫外線硬化型インクを吐出して記録する。こうして、インクジェット記録ヘッド10の主走査方向の記録及び搬送ベルト20の副走査方向の搬送を繰り返すことで記録媒体Sの全体に紫外線硬化型インクによる記録動作を行なうことができる。
定着部3は、紫外線照射部30をキャリッジ31に取り付け、キャリッジ31をガイドレール32に主走査方向に摺動可能に支持している。また、ガイドレール32に沿ってタイミングベルト33が駆動プーリ及び従動プーリに張設されており、キャリッジモータ34により駆動プーリを回転駆動することでタイミングベルト33が主走査方向に移動するようになっている。そして、キャリッジ31は、タイミングベルト33に取り付けられており、タイミングベルト33の移動によりキャリッジ31が主走査方向に移動するようになっている。紫外線照射部30にはフレキシブルケーブル35を介して照射制御信号が送信され、照射制御信号に基づいて記録媒体Sに記録された紫外線硬化型インクに対して紫外線照射部30が紫外線を照射する。
インクジェット記録ヘッド10及び紫外線照射部30の間の距離は、紫外線照射部30の影響がインクジェット記録ヘッド10に及ばないように設定する。また、両者の間の間隔を記録媒体Sの副走査方向の長さ以上に設定すれば、インクジェット記録ヘッド10により記録された記録媒体をそのまま搬送して紫外線照射部30により記録媒体を照射することができる。
また、フィルム、布帛、合成皮革などの長尺な記録媒体に記録を行うような場合は、記録部1及び定着部3の処理速度の違いを吸収するために、記録搬送部2及び定着搬送部4の間で記録媒体が下方に弛むように搬送制御し、そのたるみ量を検出しながらたるみ量が一定の範囲内に収まるように記録部1及び定着部3を制御する。具体的には、記録部1よりも定着部3の処理速度が速い場合には、たるみ量が小さくなっていき所定の下限値よりも小さくなったことが検知された場合に定着処理を中断する。その後たるみ量が大きくなって所定の上限値を超えた場合に定着処理を再開すればよい。逆に、記録部1よりも定着部3の処理速度が遅い場合には、たるみ量が大きくなって上限値を超えた場合に記録処理を中断し、その後たるみ量が小さくなって下限値を超えた場合に記録処理を再開すればよい。
図2は、紫外線照射部30に関する副走査方向から見た概略断面図である。紫外線照射部30は、平面視矩形状で下方が開口している筐体300の内部に紫外線ランプ301が取り付けられている。紫外線ランプ301の上方を囲むように集光型の反射体302が設けられており、紫外線ランプ301の下方には紫外線を遮蔽する一対のシャッタ303が設けられている。また、筐体300の下方の開口には、紫外線照射時の記録媒体Sや搬送ローラ40の過熱を防止するため熱線カットフィルタ304が取り付けられている。
紫外線ランプ301から出射された紫外線は、図中の細線で示すように反射体302により集光されて0.5〜4W/cm2の強度で記録媒体Sに照射される。出射された紫外線は反射体302により主走査方向には細幅で副走査方向には所定長さの帯状の照射領域に集光される。
シャッタ303は、図示せぬシャッタ動作機構により図中の実線で示す開いた状態から点線で示す閉じた状態に開閉動作するようになっている。記録媒体Sが到達しない間はシャッタ303を閉じた状態に設定して搬送ローラ40等の紫外線照射による過熱を防止し、紫外線硬化型インクにより記録された記録媒体Sが到達すると、シャッタ303を開いた状態に設定して記録媒体Sに紫外線が照射されるようになる。このようにシャッタ303の開閉により記録媒体Sに紫外線照射を行うことで、紫外線ランプ301を照射するたびに点灯する必要がなく、常時安定した照射量で紫外線を照射することができるとともに紫外線ランプの寿命を延ばすことも可能となる。
定着搬送部4は、副走査方向に複数の搬送ローラ40が配列されたローラコンベヤからなり、搬送モータ41により回転駆動することにより搬送ローラ40の上面に載置された記録媒体Sを搬送するようになっている。搬送ローラ40は、照射される紫外線に対して耐久性のある金属製のローラを用いるとよい。各搬送ローラ40は、図示せぬ連結機構により連結されて搬送モータ41により同期して回転駆動されるようになっている。
搬送ローラ40は、搬送ベルト20に対して記録媒体Sの搬送方向下流側に隣接して配置されており、搬送ベルト20により搬出された記録媒体Sはそのまま搬送ローラ40上に搬入されるように設定されている。
図3は、インクジェット記録装置の制御に関する概略ブロック構成図である。装置の制御部100は、記録制御部101及び定着制御部102を備えており、外部装置200から送信される記録信号に基づいて記録動作及び定着動作を行なう。
記録制御部101は、インクジェット記録ヘッド10を記録信号に基づいて駆動するヘッド駆動回路110、キャリッジ11を移動させるキャリッジモータ14を駆動するキャリッジモータ駆動回路111及び搬送ベルト20を搬送移動させる搬送モータ23を駆動する搬送モータ駆動回路112を制御し、紫外線硬化型インクをインクジェット記録ヘッド10より吐出して記録媒体に記録動作を行なう。
定着制御部102は、紫外線照射部30の紫外線ランプ301を照射するランプ照射回路120、紫外線照射部30のシャッタ303を開閉駆動するシャッタ駆動回路121、キャリッジ31を移動させるキャリッジモータ34を駆動するキャリッジモータ駆動回路122及び搬送ローラ40を回転させる搬送モータ41を駆動する搬送モータ駆動回路123を制御し、記録媒体に記録された紫外線硬化型インクに紫外線を照射して定着動作を行なう。
定着制御は、記録媒体に記録された紫外線硬化型インクの付着量、記録媒体の紫外線照射に対する耐久性に基づいて行われる。
紫外線硬化型インクの付着量は、インクジェット記録ヘッド10を駆動する記録信号に基づいて記録された各画素の付着量を判定する。そして、判定された付着量に基づいて硬化に必要な紫外線照射量を算出して照射することになるが、その際に記録媒体の紫外線照射に対する耐久性を考慮して定着動作が行わなければならない。
記録媒体の耐久性に応じて紫外線照射部の紫外線強度を変更することが考えられるが、紫外線の強度を弱めたとしても所定の照射量になるまで継続して照射すれば、加熱等により記録媒体に悪影響を及ぼすようになる。
こうした照射に伴う加熱の影響を避けるために、紫外線照射部を往復移動させながら同一箇所に断続的に照射することで、加熱の影響を最小限に抑えて所定の照射量を照射することができる。
以下に断続的に紫外線を照射した実験について説明する。この実験では、記録媒体(縦0.47m×横1m×厚さ1mmの合成皮革からなるシート体)の表面に対して2mの走査ラインで紫外線照射部を往復移動させながら同一照度(W/cm2)で照射し、各照射パターンの合計照射量(J/cm2)が同一となるようにしたときの記録媒体の最高表面温度を測定した。ここで照射量(J/cm2)は以下の式で表される。
照射量(J/cm2)=照度(W/cm2)×時間(秒)
照射パターンとして、以下の3つのパターンについて実験を行った。紫外線の照射量は、紫外線照射部の移動速度が大きくなるほど同一箇所の照射時間が短くなって1回の走査での照射量が少なくなることから、移動速度が増加するにしたがい照射回数を増加するようにして各照射パターンでの合計照射量が同一となるようにしている。
照射パターン1(移動速度;35.7mm/秒、照射回数;1回)
照射パターン2(移動速度;250mm/秒、照射回数;7回)
照射パターン3(移動速度;500mm/秒、照射回数;14回)
照射後の記録媒体表面の温度を測定したところ、表面の最高温度は以下の通りである。
照射パターン1;82℃
照射パターン2;58℃
照射パターン3;48℃
したがって、紫外線の照射時間を短くしその分照射回数を増加させることで紫外線照射による加熱の影響を抑えながら必要な照射量を照射して紫外線硬化型インクを確実に硬化させることができる。
そして、定着搬送部は、所定の照射パターンで主走査方向に紫外線照射部を移動制御して必要な照射量が記録媒体に照射されるような搬送速度で搬送制御される。連続搬送する場合には、以下の式に基づいて搬送速度V1を設定する。ここで、Lは紫外線照射部の照射範囲の副走査方向の長さ、Tは紫外線照射部の主走査方向の1回当りの移動時間、Mは紫外線照射部の照射回数である。
V1=L/(T×M)
移動時間Tについては、紫外線照射部を搭載するキャリッジの移動制御に基づいて算出され、キャリッジの移動開始時の加速期間、移動終了時の減速期間、加速期間及び減速期間の間の定速期間、移動終了後に反対方向に移動開始するまでの停止期間を合計した時間となる。実際には、キャリッジの移動経路にキャリッジの通過を検知する検知センサを設けておき、検知センサからの検知信号に基づいて移動時間Tを設定するようにしてもよい。
照射回数Mについては、予め使用する紫外線硬化型インクの硬化に必要な照射量を実験等により測定し、測定した照射量に基づいて上述した照射パターンの実験を行い、記録媒体に最適な紫外線照射部の移動速度及び照射回数を求める。そして、求められた照射回数を基準として、実際に記録されたインクの付着量の増減に合せて照射回数を調整すればよい。
なお、定着搬送部において連続搬送せずに、キャリッジを1回移動させた後に記録媒体を1回搬送して移動制御及び搬送制御を交互に行う間欠搬送の場合には、1回当りの搬送量をL/Mに設定するとよい。
また、インクジェット記録ヘッド10を駆動する記録信号に基づいて記録領域を判定し、判定された記録領域に対応させてキャリッジ31及び搬送ローラ40を移動制御するようにしてもよい。このように移動制御して定着動作を行なうことで紫外線硬化型インクの付着していない領域に対して紫外線が照射されることが低減される。また、判定された記録領域に対応させてシャッタ303を閉じるように制御することで、紫外線硬化型インクの付着していない領域に対して紫外線が照射されないようにしてもよい。
また、熱に弱い記録媒体に対して定着動作を行う際は、記録媒体の走査方向の長さに対応させてキャリッジ31及び搬送ローラ40を移動制御し、変形や変色を防止するようにしてもよい。
記録搬送部2及び定着搬送部4の間には記録媒体Sの有無を検知する検知センサ50が配置されており、検知センサ50からの検知信号は記録媒体端部検知回路150に送信されて記録媒体Sの先端又は後端が検知されたか判定される。例えば、記録媒体Sが無い状態から有る状態に検知センサ50の検知信号が変化した場合には先端を検知したものと判定し、記録媒体Sが有る状態から無い状態に変化した場合には後端を検知したものと判定すればよい。こうして判定された先端検知信号又は後端検知信号は記録制御部101及び定着制御部102に送信される。
図4は、記録処理及び定着処理に関するフローであり、図5はその動作説明図である。記録処理では、まず、記録信号が入力されたかチェックし(S100)、記録信号が入力された場合には、図5(a)に示すように、記録媒体Sの搬送ベルト20への搬入が行われる(S101)。
次に、搬入された記録媒体Sを搬送ベルト20により副走査方向に搬送し、図示せぬ到着センサにより記録媒体Sの先端がインクジェット記録ヘッド10の記録開始位置に到来したことが検知されると、記録処理が開始される(S102)。記録処理では、記録信号にインクジェット記録ヘッド10を駆動してインクを吐出しながら主走査方向に移動制御して所定の走査ラインの画像を記録媒体に記録した後副走査方向に記録媒体を搬送制御して次の走査ラインの記録が行われる。
記録処理が行われて記録媒体Sが副走査方向に搬送されていくと、図5(b)に示すように記録媒体Sの先端が検知センサ50により検知されるようになる。定着処理では、記録媒体Sの先端が検知されたかチェックし(S200)、記録媒体Sの先端が検知されると、搬送ローラ40のクラッチを切断してフリーで回転可能な状態に設定する(S201)。
さらに、記録処理が行われていくと、記録媒体Sが副走査方向に搬送されてその先端から搬送ローラ40に支持されていく。その際に搬送ローラ40がフリーで回転するため、図5(c)に示すように、スムーズに記録媒体Sが搬送ローラ40に乗り移るようになる。
記録処理が終了すると(S103)、終了信号が定着制御部に送信されて搬送ローラ40のクラッチが接続されるようになる(S202)。そして、クラッチの接続信号が記録制御部に送信されて、記録制御部及び定着制御部は同期して搬送制御を行う(S104、S203)。同期搬送により、図5(d)に示すように、記録媒体Sは高速で搬送ローラ40に乗り移ることができる。そして、同期搬送後搬送ローラ40により記録媒体Sの搬送制御が行われ、図示せぬ到着センサにより記録媒体Sの先端が定着開始位置に到来したことが検知されると、定着処理が開始される(S204)。定着処理では、紫外線照射部30を主走査方向に移動制御して所定の照射パターンでインクを硬化させながら副走査方向に記録媒体を搬送制御し、順次所定範囲のインクを記録媒体に定着させていく。
定着処理が行われて記録媒体Sが副走査方向に搬送されていくと、図5(e)に示すように記録媒体Sの後端が検知センサ50により検知されるようになる。記録処理では、記録媒体Sの後端が検知されたかチェックし(S105)、記録媒体Sの後端が検知されると、記録済みの記録媒体Sが搬送ベルト20から離れて完全に搬送ローラ40に乗り移ったことから、次の記録処理を行うため、ステップS100に戻る。
さらに、定着処理が行われて記録媒体S全体の定着処理が終了すると(S205)、定着処理済みの記録媒体Sの搬出が行われる(S206)。その際に、図5(f)に示すように、定着処理に並行して次の記録媒体Sが搬入されて記録処理が行われるようになる。
以上のように、定着処理を記録処理と独立して制御することで定着処理を紫外線硬化型インクの記録状態に合せて確実に行うことができ、記録処理と並行に定着処理を行うことで処理速度を向上させることが可能となる。
図6は、定着部3の変形例に関する概略構成図である。この例では、インクジェット記録ヘッド10の主走査方向の両側に一対のヘッド用紫外線照射部37及び38を取り付けており、ヘッド用紫外線照射部37及び38はインクジェット記録ヘッド10とともに移動するようになっている。
ヘッド用紫外線照射部37及び38は、紫外線照射部30よりも小型で低出力のものが用いられ、インクジェット記録ヘッド10から吐出されて記録媒体に付着した直後の紫外線硬化型インクに紫外線を照射して滲まない程度に仮硬化させる。そして、仮硬化された紫外線硬化型インクは紫外線照射部30により完全に硬化されるようになり、インクの付着量が多い場合でも画素の滲みのない高画質の記録処理を行うことができる。
本発明は、紫外線硬化型インクを用いてインクジェット記録を行う場合記録媒体に対する紫外線の影響を抑えることができるので、記録媒体として、用紙、フィルム、皮革、布帛、プラスチック、金属、ガラス、セラミック、セメント、陶器、磁器といった多様な材質の記録媒体に対して幅広く使用することができる。
インクジェット記録装置の概略構成を示す斜視図である。 紫外線照射部に関する副走査方向から見た概略断面図である。 インクジェット記録装置の制御に関する概略ブロック構成図である。 記録処理及び定着処理に関するフローである。 記録処理及び定着処理に関する動作説明図である。 定着部の変形例に関する概略構成図である。
符号の説明
1 記録部
10 インクジェット記録ヘッド
2 記録搬送部
20 搬送ベルト
3 定着部
30 紫外線照射部
4 定着搬送部
40 搬送ローラ

Claims (5)

  1. 紫外線硬化型インクを吐出するインクジェット記録ヘッドを主走査方向に移動させて記録媒体に記録する記録部と、前記記録媒体を載置して副走査方向に搬送する記録搬送部と、前記記録部及び前記記録搬送部を制御して記録動作を行なう記録制御部と、紫外線硬化型インクに紫外線を照射して硬化させる紫外線照射部を主走査方向に移動させて紫外線硬化型インクを前記記録媒体に定着させる定着部と、前記記録搬送部の搬送方向下流側に隣接して配置されるとともに前記記録媒体を載置して副走査方向に搬送する定着搬送部と、前記定着部及び前記定着搬送部を制御して定着動作を行なう定着制御部と、前記記録搬送部と前記定着搬送部との間に配置されて前記記録媒体の有無を検知する記録媒体端部検知部とを備え、前記記録媒体端部検知部が前記記録媒体の先端を検知した場合に前記定着制御部は前記定着搬送部の搬送ローラをフリーで回転可能な状態に設定し、前記記録部による記録処理が終了した場合に前記記録制御部及び前記定着制御部は同期して搬送制御を行うことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記定着制御部は、前記紫外線照射部の照射範囲の副走査方向の長さ及び同一箇所への照射回数に基づいて前記定着搬送部を搬送制御することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記定着部は、前記インクジェット記録ヘッドとともに移動して記録直後の紫外線硬化型インクの滲みを抑える程度に硬化させるヘッド用紫外線照射部を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 紫外線硬化型インクを吐出するインクジェット記録ヘッドを主走査方向に移動させて記録搬送部により記録媒体を載置して副走査方向に搬送することで記録媒体に記録動作を行ない、記録された前記記録媒体を前記記録搬送部の搬送方向下流側に隣接して配置された定着搬送部に搬入し、紫外線硬化型インクに紫外線を照射して硬化させる紫外線照射部を主走査方向に移動させて前記定着搬送部により前記記録媒体を載置して副走査方向に搬送することで紫外線硬化型インクを前記記録媒体に定着させる定着動作を行うインクジェット記録方法において、前記記録搬送部と前記定着搬送部との間に配置されて前記記録媒体の有無を検知する記録媒体端部検知部により前記記録媒体の先端が検知された場合に前記定着制御部は前記定着搬送部の搬送ローラをフリーで回転可能な状態に設定し、前記記録部による記録処理が終了した場合に前記記録制御部及び前記定着制御部は同期して搬送制御を行うことを特徴とするインクジェット記録方法。
  5. 前記紫外線照射部の照射範囲の副走査方向の長さ及び同一箇所への照射回数に基づいて前記記録媒体を搬送することを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録方法。
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