JP4149775B2 - 転写記録体、認証記録媒体、認証記録媒体発行方法及び認証記録媒体発行装置 - Google Patents

転写記録体、認証記録媒体、認証記録媒体発行方法及び認証記録媒体発行装置 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、偽造、変造防止等の安全性(セキュリティ)が要求される個人情報等の情報を記憶するカード、あるいはパスポート、シート等に適用して好適な認証記録媒体、認証記録媒体発行方法及び認証記録媒体発行装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、例えば銀行、会社、学校及び官公庁等のサービス産業分野では、カード等の認証記録媒体を発行する場合が多くなってきた。これらの分野で使用されるキャッシュカード、従業者証、社員証、会員証、学生証、パスポート、外国人登録証及び各種免許証等には顔画像等の個人情報が記録されるために、容易に偽造、変造できないようにセキュリティ処理が施されている。
【0003】
また、これらの認証記録媒体には、しばしば本人確認用に顔画像等の個人情報がその表面に形成されるため、大量かつ迅速に生産可能であり、かつ画像の定着性と耐久性とを改良したものがある(例えば、特許文献1、特許文献2)。
【0004】
【特許文献1】
特開平5−69690号公報(第1〜第12頁、図1〜図12)
【0005】
【特許文献2】
特開2001−293983号公報(第1〜第30頁、図1〜図26)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、特許文献1では、中間保護層を有する基材の画像形成面に紫外線硬化性塗工液が塗布され、この塗布された紫外線硬化性塗工液は紫外線の照射により硬化し、基材の画像形成面が中間保護層を介して紫外線硬化樹脂層で保護されたカード記録体が大量かつ迅速に得られ、画像の定着性および耐久性を向上させているが、紫外線硬化性塗工液の均一塗布が困難で、かつ塗工液が飛散しメンテナンスに手数を要する。
【0007】
また、特許文献2では、支持体、情報担持層上に、少なくとも、接着層、高屈折率層、鱗片顔料層、透明樹脂層、支持体の順に構成されてなる転写箔をヒートロールで転写後、転写箔の支持体を剥離してUV硬化層を塗布して硬化しているが、強い強度の保護層を形成しようとすると、透明樹脂層の粘度が大きくなる等で転写できなかったり、バリ等が生じ易い。
【0008】
この発明は、かかる実情に鑑みてなされたもので、塗布のメンテナンスが容易で、かつ製作する装置が簡単で小型化することができ、また表面保護性に優れ、表面摩擦耐久性が良好で、偽造及び変造が極めて困難である認証記録媒体、認証記録媒体発行方法及び認証記録媒体発行装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決し、かつ目的を達成するために、この発明は以下のように構成した。
【0022】
請求項に記載の発明は、情報を記録した受像層上に、転写記録体を用いてインク受容層を転写形成し、
前記インク受容層にインクジェット記録ヘッドを用いて硬化性樹脂液を供給し、
前記硬化性樹脂液を前記インク受容層中に含浸させた後、活性光線を照射して前記硬化性樹脂液を硬化させてなることを特徴とする認証記録媒体である。
【0023】
この請求項に記載の発明によれば、インク受容層に硬化性樹脂液を含浸させて硬化させることで、強度が高く、耐久性のすぐれた保護となる。また、硬化性樹脂液を供給してインク受容層中に含浸させた後、硬化性樹脂液を硬化させることで、表面保護性に優れ、表面摩擦耐久性が良好である。
【0028】
請求項に記載の発明は、転写記録体の受像層に情報を記録し、
前記転写記録体を用いて基材上に受像層、インク受容層順に転写形成し、
前記インク受容層にインクジェット記録ヘッドを用いて硬化性樹脂液を供給し、
前記硬化性樹脂液を前記インク受容層中に含浸させた後、活性光線を照射して前記硬化性樹脂液を硬化させてなることを特徴とする認証記録媒体である。
【0029】
この請求項に記載の発明によれば、転写記録体を用いて基材上に受像層、インク受容層順に転写形成し硬化性樹脂液を含浸させて硬化させることで、強度が高く、耐久性のすぐれた保護となる。また、硬化性樹脂液を供給してインク受容層中に含浸させた後、硬化性樹脂液を硬化させることで、表面保護性に優れ、表面摩擦耐久性が良好である。
【0032】
請求項に記載の発明は、前記情報が、個人情報であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の認証記録媒体である。
【0033】
この請求項に記載の発明によれば、情報が、個人情報であり、偽造、変造防止等の安全性(セキュリティ)が要求されるカード、あるいはパスポート、シート等に適用して好適である。
【0034】
請求項に記載の発明は、前記硬化性樹脂液が、重合性モノマーを主成分とすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の認証記録媒体である。
【0035】
この請求項に記載の発明によれば、低粘度の重合性モノマーが好ましく、また低粘度の重合性モノマーを主成分にすることで、記録後、平滑化されて滑らかになり、保護面の表面光沢がよくなる。
【0036】
請求項に記載の発明は、情報を記録して認証記録媒体を発行する認証記録媒体発行方法において、
情報を記録した受像層上に、転写記録体を用いてインク受容層を転写形成し、
前記インク受容層にインクジェット記録ヘッドを用いて硬化性樹脂液を供給し、
前記硬化性樹脂液を前記インク受容層中に含浸させ、
その後に、活性光線を照射して前記硬化性樹脂液を硬化させて前記認証記録媒体を発行することを特徴とする認証記録媒体発行方法である。
【0037】
この請求項に記載の発明によれば、インク受容層に硬化性樹脂液を含浸させて硬化させることで、強度が高く、耐久性のすぐれた保護となる。また、硬化性樹脂液を供給してインク受容層中に含浸させた後、硬化性樹脂液を硬化させることで、表面保護性に優れ、表面摩擦耐久性が良好である。
【0038】
請求項に記載の発明は、情報を記録して認証記録媒体を発行する認証記録媒体発行方法において、
受像層上に情報を記録した後に、転写記録体を用いてインク受容層を転写形成し、
前記インク受容層にインクジェット記録ヘッドを用いて硬化性樹脂液を供給し、
前記硬化性樹脂液を前記インク受容層中に含浸させ、
その後、活性光線を照射して前記硬化性樹脂液を硬化させて前記認証記録媒体を発行することを特徴とする認証記録媒体発行方法である。
【0039】
この請求項に記載の発明によれば、転写記録体を用いて、基材の情報を記録した受像層上にインク受容層を転写形成することができ、インク受容層に硬化性樹脂液を含浸させて硬化させることで、強度が高く、耐久性のすぐれた保護となる。また、硬化性樹脂液を供給してインク受容層中に含浸させた後、硬化性樹脂液を硬化させることで、表面保護性に優れ、表面摩擦耐久性が良好である。
【0042】
請求項に記載の発明は、情報を記録して認証記録媒体を発行する認証記録媒体発行方法において、
転写記録体の受像層に情報を記録し、
前記転写記録体を用いて基材上に受像層、インク受容層順に転写形成し、
前記インク受容層にインクジェット記録ヘッドを用いて硬化性樹脂液を供給し、
前記硬化性樹脂液を前記インク受容層中に含浸させ、
その後、活性光線を照射して前記硬化性樹脂液を硬化させて前記認証記録媒体を発行することを特徴とする認証記録媒体発行方法である。
【0043】
この請求項に記載の発明によれば、転写記録体を用いて基材上に受像層、インク受容層順に転写形成し硬化性樹脂液を含浸させて硬化させることで、強度が高く、耐久性のすぐれた保護となる。また、硬化性樹脂液を供給してインク受容層中に含浸させた後、硬化性樹脂液を硬化させることで、表面保護性に優れ、表面摩擦耐久性が良好である。
【0046】
請求項に記載の発明は、前記情報が、個人情報であることを特徴とする請求項乃至請求項のいずれか1項に記載の認証記録媒体発行方法である。
【0047】
この請求項に記載の発明によれば、情報が、個人情報であり、偽造、変造防止等の安全性(セキュリティ)が要求されるカード、あるいはパスポート、シート等に適用して好適である。
【0048】
請求項に記載の発明は、前記硬化性樹脂液が、重合性モノマーを主成分とすることを特徴とする請求項乃至請求項のいずれか1項に記載の認証記録媒体発行方法である。
【0049】
この請求項に記載の発明によれば、低粘度の重合性モノマーが好ましく、また低粘度の重合性モノマーを主成分にすることで、記録後、平滑化されて滑らかになり、保護面の表面光沢がよくなる。
【0052】
請求項10に記載の発明は、前記基材上には、接着層が形成されていることを特徴とする請求項に記載の認証記録媒体発行方法である。
【0053】
この請求項10に記載の発明によれば、基材上に接着層が形成さることで、転写の密着性が向上する。
【0054】
請求項11に記載の発明は、前記接着層は、重合開始剤を含有することを特徴とする請求項10に記載の認証記録媒体発行方法である。
【0055】
この請求項11に記載の発明によれば、接着層は、重合開始剤を含有することで、重合性バインダーを重合させ表面摩擦耐久性がさらに向上する。
【0056】
請求項12に記載の発明は、最終的に認証記録媒体となる基材を供給する基材供給手段と、
前記基材の受像層上に情報を記録する情報記録手段と、
転写記録体を用いて前記受像層上にインク受容層を転写形成する転写手段と、
前記インク受容層に硬化性樹脂液を供給し、前記硬化性樹脂液を前記インク受容層中に含浸させるインクジェット記録手段と、
前記硬化性樹脂液を硬化させるための活性光線を照射する活性光線照射手段とを有することを特徴とする認証記録媒体発行装置である。
【0057】
この請求項12に記載の発明によれば、インク受容層に硬化性樹脂液を含浸させて硬化させることで、強度が高く、耐久性のすぐれた保護となる認証記録媒体を発行することができる。また、硬化性樹脂液を供給してインク受容層中に含浸させた後、硬化性樹脂液を硬化させることで、表面保護性に優れ、表面摩擦耐久性が良好である。
【0060】
請求項13に記載の発明は、最終的に認証記録媒体となる基材を供給する基材供給手段と、
転写記録体の受像層に情報を記録する情報記録手段と、
前記転写記録体を用いて基材上に受像層、インク受容層順に転写形成する転写手段と、
前記インク受容層に硬化性樹脂液を供給し、前記硬化性樹脂液を前記インク受容層中に含浸させるインクジェット記録手段と、
前記硬化性樹脂液を硬化させるための活性光線を照射する活性光線照射手段とを有することを特徴とする認証記録媒体発行装置である。
【0061】
この請求項13に記載の発明によれば、転写記録体の受像層に情報を記録し、この転写記録体を用いて基材上に受像層、インク受容層順に転写形成し、インク受容層に硬化性樹脂液を含浸させて硬化させることで、強度が高く、耐久性のすぐれた保護となる認証記録媒体を発行することができる。また、硬化性樹脂液を供給してインク受容層中に含浸させた後、硬化性樹脂液を硬化させることで、表面保護性に優れ、表面摩擦耐久性が良好である。
【0064】
請求項14に記載の発明は、上位機器から情報を受け取り、認証記録媒体の発行を制御する発行制御手段を有することを特徴とする請求項12又は請求項13に記載の認証記録媒体発行装置である。
【0065】
この請求項14に記載の発明によれば、上位機器から情報を受け取り、認証記録媒体の発行を制御することで、偽造、変造防止等の安全性(セキュリティ)が要求されるカード、あるいはパスポート、シート等を効率的に発行することができる。
【0066】
請求項15に記載の発明は、仕上った個人の前記認証記録媒体をストックするストッカー手段と、
前記基材供給手段から前記基材を順次、前記ストッカー手段まで搬送する搬送手段とを有することを特徴とする請求項12又は請求項13に記載の認証媒体発行装置である。
【0067】
この請求項15に記載の発明によれば、基材を順次搬送して処理し、塗表面保護性に優れ、表面摩擦耐久性が良好で、偽造及び変造が極めて困難である認証記録媒体を効率的に発行することができる。
【0068】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の認証記録媒体、認証記録媒体発行方法及び認証記録媒体発行装置を図面に基づいて説明するが、この発明はこの実施の形態に限定されない。
【0069】
まず、転写記録体について説明する。
【0070】
図1は転写記録体の層構成の概略図である。この実施の形態の転写記録体11は、支持体12上に離型層13、インク受容層14、接着層15を順に有する。この転写記録体11を用いて、図2に示すように、基材20にインク受容層14を転写形成する。
【0071】
このインク受容層14の転写形成は、次のように行なわれる。まず、基材20が支持体21と受像層22とを有しており、この受像層22に情報を記録する。そして、図1の転写記録体11を用いて、情報を記録した受像層22上に転写記録体11の接着層15を当てがい、離型層13から剥離することで、インク受容層14を転写形成する。
【0072】
図3は転写記録体の層構成の他の実施の形態の概略図である。この実施の形態の転写記録体11は、支持体12上に離型層13、インク受容層14、受像層16を順に有する。この転写記録体11を用いて、図4に示すように、基材20にインク受容層14を転写形成する。
【0073】
このインク受容層14の転写形成は、次のように行なわれる。まず、基材20が支持体21と接着層23とを有している。そして、図3の転写記録体11を用いて、受像層16に情報を記録し、情報を記録した受像層16を基材20の接着層23に当てがい、離型層13から剥離することで、インク受容層14を転写形成する。
【0074】
図4は転写記録体の層構成の他の実施の形態の概略図である。この実施の形態の転写記録体11は、図3の転写記録体と同様に構成されるが、インク受容層14と受像層16との間に偽変造防止マーク17を有する。
【0075】
次に、認証記録媒体及び認証記録媒体発行方法について説明する。
【0076】
図6は認証記録媒体及び認証記録媒体発行方法の概略構成図である。この実施の形態では、図2で説明したように、基材20の受像層22上に情報を記録した後に、転写記録体11を用いてインク受容層14を転写形成する。このインク受容層14にインクジェット記録ヘッド50を用いて硬化性樹脂液51を供給し、その後、活性光線52を照射して硬化性樹脂液51を硬化させて保護層53を形成し、認証記録媒体1を発行する。
【0077】
この実施の形態では、図1の転写記録体11を用いて、基材20の情報を記録した受像層22上にインク受容層14を転写形成することができ、このインク受容層14に硬化性樹脂液51を含浸させて硬化させることで、強度が高く、耐久性のすぐれた保護となる。
【0078】
図7は認証記録媒体及び認証記録媒体発行方法の概略構成図である。この実施の形態では、図3で説明したように、転写記録体11の受像層16に情報を記録し、この転写記録体11を用いて基材20上に受像層16、インク受容層14順に転写形成する。このインク受容層14にインクジェット記録ヘッド50を用いて硬化性樹脂液51を供給し、その後、活性光線52を照射して硬化性樹脂液51を硬化させて保護層53を形成し、認証記録媒体1を発行する。
【0079】
この実施の形態では、図3の転写記録体11を用いて基材20上に受像層16、インク受容層14順に転写形成することができ、このインク受容層14に硬化性樹脂液51を含浸させて硬化させることで、強度が高く、耐久性のすぐれた保護となる。
【0080】
また、図4の転写記録体11を用いて基材20上に受像層16、偽変造防止マーク17、インク受容層14順に転写形成することができ、このインク受容層14に硬化性樹脂液51を含浸させて硬化させることで、偽造及び変造が極めて困難で強度が高く、耐久性のすぐれた保護となる。
【0081】
図8は認証記録媒体発行装置の概略構成図である。この実施の形態の認証記録媒体発行装置70は、基材供給手段71と、情報記録手段72と、転写手段73と、インクジェット記録手段74と、活性光線照射手段75と、ストッカー手段76と、搬送手段77と、発行制御手段78とを有する。
【0082】
基材供給手段71は、最終的に認証記録媒体となる基材20が供給するものであり、図1に記載の基材20を用いる。この実施の形態では、ケース71a内に基材20が積層され、ケース71aの底部に配置された送出しローラ71bの駆動により、ケース71aの底部から基材20を順次送出す。この基材20は搬送ローラ77aの駆動により情報記録手段72へ供給される。
【0083】
情報記録手段72は、基材20の受像層上に情報を記録するものである。この実施の形態では、インクジェット記録ヘッド72aがプラテンローラ72bに対向して配置され、このインクジェット記録ヘッド72aにより基材20の受像層上に情報を記録する。この基材20は搬送ローラ77bの駆動により転写手段73へ供給される。
【0084】
転写手段73は、転写記録体11を用いて基材20にインク受容層を転写形成するものであり、図2に記載のように基材20に転写記録体11を転写する。この実施の形態では、転写記録体カセット73aがプラテンローラ73bに対向して配置され、加熱ローラ73cにより転写記録体11のインク受容層を基材20に転写形成する。この基材20は搬送ローラ77cの駆動によりインクジェット記録手段74へ供給される。
【0085】
インクジェット記録手段74は、インク受容層に硬化性樹脂液を供給するものである。この実施の形態では、インクジェット記録ヘッド74aがプラテンローラ74bに対向して配置され、このインクジェット記録ヘッド74aにより硬化性樹脂液を基材20のインク受容層に供給する。
【0086】
活性光線照射手段75は、硬化性樹脂液を硬化させるための活性光線を照射するものである。この実施の形態では、ケース75a内に活性光線ランプ75bが配置されている。一対の搬送ローラ77eに掛け渡されたベルト77fによって基材20が搬送され、ケース75a内で活性光線ランプ75bにより活性光線を基材20に向けて照射し、硬化性樹脂液を硬化させる。
【0087】
ストッカー手段76は、仕上った個人認証媒体をストックするものである。この実施の形態では、ストッカー76aで構成され、硬化性樹脂液が硬化した認証記録媒体が収納される。
【0088】
搬送手段77は、基材供給手段71から基材を順次ストッカー手段76まで搬送するものであり、搬送ローラ77a,77b,77c,77d、搬送ローラ77e及びベルト77fにより構成され、基材を順次搬送して処理し、偽造及び変造が極めて困難である認証記録媒体を効率的に発行することができる。
【0089】
発行制御手段78は、上位機器79から情報を受け取り、基材供給手段71、情報記録手段72、転写手段73、インクジェット記録手段74、活性光線照射手段75、ストッカー手段76、搬送手段77を制御して認証記録媒体の発行を制御し、偽造、変造防止等の安全性(セキュリティ)が要求されるカード、あるいはパスポート、シート等を効率的に発行することができる。
【0090】
また、インク受容層に硬化性樹脂液を含浸させて硬化させることで、塗表面保護性に優れ、表面摩擦耐久性が良好で、偽造及び変造が極めて困難である認証記録媒体を効率的に発行することができる。
【0091】
図9は認証記録媒体発行装置の他の実施の形態の概略構成図である。この実施の形態の認証記録媒体発行装置70は、基材供給手段71と、情報記録手段80と、転写手段73と、インクジェット記録手段74と、活性光線照射手段75と、ストッカー手段76と、搬送手段77と、発行制御手段78とを有する。
【0092】
基材供給手段71は、最終的に認証記録媒体となる基材20が供給するものであり、図3に記載の基材20を用いる。
【0093】
情報記録手段80は、転写記録体31の受像層上に情報を記録するものである。この実施の形態では、インクジェット記録ヘッド81aが転写記録体31に対向して配置され、このインクジェット記録ヘッド81aにより転写記録体31の受像層上に情報を記録する。
【0094】
転写手段73は、図3及び図5の転写記録体11を用いて基材20上に受像層、インク受容層、または受像層、偽変造防止マーク、インク受容層順に転写形成するものであり、図4に記載のように基材20に転写記録体11を転写する。この実施の形態では、転写記録体カセット73aがプラテンローラ73bに対向して配置され、加熱ローラ73cにより転写記録体31のインク受容層を基材20に転写形成する。この基材20は搬送ローラ77cの駆動によりインクジェット記録手段74へ供給される。
【0095】
インクジェット記録手段74は、インク受容層に硬化性樹脂液を供給するものである。この実施の形態では、インクジェット記録ヘッド74aがプラテンローラ74bに対向して配置され、このインクジェット記録ヘッド74aにより硬化性樹脂液を基材20のインク受容層に供給する。
【0096】
活性光線照射手段75は、硬化性樹脂液を硬化させるための活性光線を照射するものである。この実施の形態では、ケース75a内に活性光線ランプ75bが配置されている。一対の搬送ローラ77eに掛け渡されたベルト77fによって基材20が搬送され、ケース75a内で活性光線ランプ75bにより活性光線を基材20に向けて照射し、硬化性樹脂液を硬化させる。
【0097】
ストッカー手段76は、仕上った個人認証媒体をストックするものである。この実施の形態では、ストッカー76aで構成され、硬化性樹脂液が硬化した認証記録媒体が収納される。
【0098】
搬送手段77は、基材供給手段71から基材を順次ストッカー手段76まで搬送するものであり、搬送ローラ77a,77c,77d、搬送ローラ77e及びベルト77fにより構成される。
【0099】
発行制御手段78は、上位機器79から情報を受け取り、基材供給手段71、情報記録手段72、転写手段73、インクジェット記録手段74、活性光線照射手段75、ストッカー手段76、搬送手段77を制御して認証記録媒体の発行を制御し、転写記録体31の受像層に情報を記録し、この転写記録体31を用いて基材40上に受像層、インク受容層順に転写形成し、インク受容層に硬化性樹脂液を含浸させて硬化させることで、強度が高く、耐久性のすぐれた保護となる認証記録媒体を発行することができる。
【0100】
次に、この発明の転写記録体について説明する。
[転写箔の支持体]
耐熱性を有するポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ABS樹脂などのプラスチックフィルム支持体の片面上に最下層として離型層を設け最上層として接着層が設けられており必要に応じ離型層と接着層の間には絵柄層、中間層などが設けられている。プラスチックフィルム支持体の厚みは通常3〜50μmで好ましくは10〜30μmである。
[転写箔の離型層]
離型層としては高ガラス転移温度を有するアクリル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ボリビニルブチラール樹脂などの樹脂、ワックス類、シリコンオイル類、フッ素化合物、水溶性を有するポリビニルピロリドン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、Si変性ポリビビニルアルコール、メチルセルロース樹脂、ヒドロキシセルロース樹脂、シリコン樹脂、パラフィンワックス、アクリル変性シリコーン、ポリエチレンワックス、エチレン酢酸ビニルなどの樹脂が挙げられ、他にポリジメチルシロキサンやその変性物、例えばポリエステル変性シリコーン、アクリル変性シリコーン、ウレタン変性シリコーン、アルキッド変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン等のオイルや樹脂、またはこの硬化物、等が挙げられる。他のフッ素系化合物としては、フッ素化オレフィン、パーフルオロ燐酸エステル系化合物が挙げられる。好ましいオレフィン系化合物としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等の分散物、ポリエチレンイミンオクタデシル等の長鎖アルキル系化合物等が挙げられる。これらの離型剤で溶解性の乏しいものは分散するなどして用いることが出きる。また、シリコーン化合物と同様に他のポリマーに付加させることも可能である。この他シリカ粒子や窒化ホウ素等の微細(ミクロンまたはサブミクロンオーダー)な粒子なども有効である。厚みは0.1〜2μmが好ましい。
[転写箔のインク受容層]
インク受容層は、画像形成後に、溶剤を付与するかまたは加熱することにより、熱可塑性樹脂粒子が溶解または溶融して被膜化するものである。
【0101】
インク受容層に用いられる微粒状の熱可塑性樹脂の組成としては、例えば、ポリスチレン、ポリメチルスチレン、ポリメトキシスチレン、ポリクロルスチレン等のポリモノビニリデン芳香族、ポリ塩化ビニル、ポリビニルーシクロヘキサン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のポリオレフィン及びポリハロオレフィン類、ポリメタクリレート、ポリクロルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリエステル、ポリアクリル酸等のα、β―エチレン性不飽和酸のエステル類等、ポリカーボネート、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリエーテル等及びこれらの共重合体である。
【0102】
微粒状の熱可塑性樹脂は好ましくは一種またはそれ以上のビニル単量体からエマルジョン重合をして作った、いわゆるスラリー上のプラスチックピグメントやその乾燥物及び固体上のプラスチックを各種手段によって粉砕した微粉末や微粒子に成型した粉末等として得られる。
【0103】
これらの熱可塑性樹脂粒子の粒径は、0.05μm未満の場合、インク中の染料及び顔料粒子とインク溶媒の分離が遅くなり、インク吸収速度の低下を招く。また10μmを超えると、支持体上に塗設乾燥後の記録媒体の被膜強度の点から好ましくない。このため好ましい熱可塑性樹脂粒子の粒径としては0.05〜10μm、より好ましくは0.1〜5μmである。
【0104】
また、熱可塑性樹脂粒子の選択の基準としてはガラス転移点(Tg)が挙げられる。
【0105】
Tgが塗布乾燥温度より低い場合は、例えば記録媒体製造時の塗布乾燥温度が既にTgより高く、インク溶媒が透過するための熱可塑性微粒子による空隙が消失してしまう。
【0106】
またTgが、支持体の熱による変性を起こす温度以上の場合は、インクジェット記録後溶融成膜するために高温での定着操作が必要となり、装置上の負荷及び支持体の熱安定性等が問題となる。熱可塑性樹脂粒子の好ましいTgは50〜150℃である。
【0107】
また、インク受容層が、重合開始剤を含有することが好ましく、重合開始剤を含有することで、重合性バインダーを重合させ表面摩擦耐久性がさらに向上する。
【0108】
バインダーとして重合性化合物を用いるものであり、これによりインク受容層表面の硬度を向上させるものである。
【0109】
この発明に用いられる重合性化合物としては、一分子中に反応性ビニル基を少なくとも1個持つ化合物が利用でき、例えば、反応性ビニル基含有単量体、反応性ビニル基含有オリゴマー及び反応性ビニル基含有ポリマーからなる群より選択した1種以上を用いることができる。
【0110】
重合性化合物の反応性ビニル基としては、例えばスチレン系ビニル基、アクリル酸系ビニル基、メタクリル酸系ビニル基、アリル系ビニル基、ビニルエーテル、酢酸ビニルなどのエステル系ビニル基など、重合反応性を有する置換もしくは非置換のビニル基が挙げられる。
【0111】
これらの好ましい重合性化合物の具体例は次のとおりである。
【0112】
例えば、スチレン、メチルスチレン、クロルスチレン、ブロモスチレン、メトキシスチレン、ジメチルアミノスチレン、シアノスチレン、ニトロスチレン、ヒドロキシスチレン、アミノスチレン、カルボキシスチレン、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリルアミド、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸シクロヘキシル、ビニルピリジン、N−ビニルピロリドン、N−ビニルイミダゾール、2−ビニルイミダゾール、N−メチル−2−ビニルイミダゾール、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、β−クロロエチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル、p−メチルフェニルビニルエーテル、p−クロルフェニルビニルエーテルなどの一価の単量体;例えばジビニルベンゼン、シュウ酸ジスチリル、マロン酸ジスチリル、コハク酸ジスチリル、グルタル酸ジスチリル、アジピン酸ジスチリル、マレイン酸ジスチリル、フマル酸ジスチリル、β,β−ジメチルグルタル酸ジスチリル、2−ブロモグルタル酸ジスチリル、α,α′−ジクロログルタル酸ジスチリル、テレフタル酸ジスチリル、シュウ酸ジ(アクリロキシエチル)、シュウ酸ジ(アクリロキシイソプロピル)、マロン酸ジ(アクリロキシエチル)、マロン酸ジ(アクリロキシイソプロピル)、コハク酸ジ(アクリロキシエチル)、グルタル酸ジ(アクリロキシエチル)、アジピン酸ジ(アクリロキシエチル)、マレイン酸ジ(アクリロキシエチル)、フマル酸ジ(アクリロキシエチル)、β,β−ジメチルグルタル酸ジ(アクリロキシエチル)、エチレンジアクリルアミド、プロピレンジアクリルアミド、1,4−フェニレンジアクリルアミド、1,4−フェニレンビス(オキシエチルアクリレート)、1,4−フェニレンビス(オキシメチルエチルアクリレート)、1,4−ビス(アクリロイルオキシエトキシ)シクロヘキサン、1,4−ビス(アクリロイルオキシメチルエトキシ)シクロヘキサン、1,4−ビス(アクリロイルオキシエトキシカルバモイル)ベンゼン、1,4−ビス(アクリロイルオキシメチルエトキシカルバモイル)ベンゼン、1,4−ビス(アクリロイルオキシエトキシカルバモイル)シクロヘキサン、ビス(アクリロイルオキシエトキシカルバモイルシクロヘキシル)メタン、シュウ酸ジ(メタクリロキシエチル)、シュウ酸ジ(メタクリロキシイソプロピル)、マロン酸ジ(メタクリロキシエチル)、マロン酸ジ(メタクリロキシイソプロピル)、コハク酸ジ(メタクリロキシエチル)、コハク酸ジ(メタクリロキシイソプロピル)、グルタル酸ジ(メタクリロキシエチル)、アジピン酸ジ(メタクリロキシエチル)、マレイン酸ジ(メタクリロキシエチル)、フマル酸ジ(メタクリロキシエチル)、フマル酸ジ(メタクリロキシイソプロピル)、β,β′−ジメチルグルタル酸ジ(メタクリロキシエチル)、1,4−フェニレンビス(オキシエチルメタクリレート)、1,4−ビス(メタクリロイルオキシエトキシ)シクロヘキサンアクリロイルオキシエトキシエチルビニルエーテルなどの2価の単量体;例えばペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリ(ヒドロキシスチレン)、シアヌル酸トリアクリレート、シアヌル酸トリメタクリレート、1,1,1−トリメチロールプロパントリアクリレート、1,1,1−トリメチロールプロパントリメタクリレート、シアヌル酸トリ(アクリロキシエチル)、1,1,1−トリメチロールプロパントリ(エチルアクリレート)、シアヌル酸トリ(エチルビニルエーテル)、1,1,1−トリメチロールプロパンと3倍モルのトルエンジイソシアネートとの反応物とヒドロキシエチルアクリレートとの縮合物、1,1,1−トリメチロールプロパンと3倍モルのヘキサンジイソシアネートとの反応物とp−ヒドロキシスチレンとの縮合物などの3価の単量体;例えばエチレンテトラアクリルアミド、プロピレンテトラアクリルアミド、ペンタエリスリトールテトラアクリルレートなどの4価の単量体;ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレートなどの5価の単量体;ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートなどの6価の単量体など、更にはオリゴマー又はポリマーの末端に反応性ビニル基を残した重合性化合物、あるいはオリゴマー又はポリマーの側鎖に反応性ビニル基をつけた重合性化合物などを挙げることができる。なお、これらの重合性化合物を2種以上組み合わせて用いることも可能である。
[転写箔の接着層]
接着層としては熱貼着性樹脂としてエチレン酢酸ビニル樹脂、エチンエチルアクリレート樹脂、エチレンアクリル酸樹脂、アイオノマー樹脂、ポリブタジエン樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、オレフィン樹脂、ウレタン樹脂、スチレン無水マレイン酸共重合体樹脂、粘着付与剤(例えばフェノール樹脂、ロジン樹脂、テルペン樹脂、石油樹脂など)などが挙げられそれらの共重合体や混合物でもよく、厚みは0.1〜10μmが好ましい。具体例的には、ウレタン変性エチレンエチルアクリレート共重合体としては東邦化学工業(株)製のハイテックS−6254、S−6254B、S−3129等が市販され、ポリアクリル酸エステル共重合体としては日本純薬(株)製のジュリマーAT−210、AT−510、AT−613、互応化学工業(株)製のプラスサイズL−201、SR−102、SR−103、J−4等が市販されている。
【0113】
ウレタン変性エチレンエチルアクリレート共重合体とポリアクリル酸エステル共重合体の重量比は9:1から5:5が好ましく、接着層の厚みは0.1〜1.0μmが好ましい。
[転写箔の受像層]
受像層は、識別情報又は書誌情報等を有する層であり、その表面に少なくとも昇華性色素等による識別情報画像を形成し得るものが好ましい。その構成は、昇華型熱転写インクシートにおけるインク層から、加熱により拡散してくる昇華性色素を受容することができる限り特に制限がなく、基本的にバインター及び必要に応じて各種の添加剤で形成される。受像層の厚みは、一般に1〜50μm、好ましくは2〜20μm程度である。
【0114】
受像層用のバインダーとしては、塩化ビニル系樹脂、ポリエテル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アクリル系樹脂、ポリビニールアセタール系等各種の樹脂を使用することができるが、画像保存性などの点において、ポリビニルアセトアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂等のポリビニルアセタール系樹脂又はポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビニル共重合体等の塩化ビニル系樹脂が好ましい。他に、ポリエステル系樹脂も昇華型感熱転写用の受像層として好適に用いることができる。
【0115】
受像層用のバインダーとしては、重合性バインダーを含有することが好ましく、インク受容層の硬度が増し表面摩擦耐久性がさらに向上する。
【0116】
また、受像層が、架橋性バインダーを含有することが好ましく、架橋性バインダーを含有することで、密着性がさらに向上する。
【0117】
受像層には、添加剤として、剥離剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、フィラー、顔料を添加しても良い。また増感剤として可塑剤、熱溶剤等を添加しても良い。このような剥離剤としては、シリコーンオイル(シリコーン樹脂と称されるものも含む);ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、アミドワックス、テフロン(登録商標)パウダー等の固型ワックス類;弗素系、燐酸エステル系の界画活性剤等が挙げられ、中でもシリコーンオイルが好ましい。
【0118】
酸化防止剤としては、特開昭59−182785号、同60−130735号、特開平1−127387号公報等に記載の醜化防止剤、及び写真その他の面像記録材料における画像耐久性を改善するものとして公知の化合物を挙げることができる。
【0119】
紫外線吸収剤および光安定剤としては、特開昭59−158287号、同63−74686号、同63−145089号、及び写真その他の画像記録材料における画像耐久性を改善するものとして公知の化合物を挙げることができる。
【0120】
フィラーとしては、シリカゲル、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸性白土、活性白土、アルミナ等の無機微粒子やフッ素樹脂粒子、グアナミン樹脂粒子、アクリル樹脂粒子、シリコン樹脂粒子等の有機樹脂粒子を挙げることができる。
【0121】
顔料としては、代表例としてチタンホワイト、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム、シリカ、タルク、クレー、カオリン、活性白土、酸性白土などを拳げることができる。
【0122】
その他、受像層と熱転写記録用インクシートのインク層との融着防止をより効果的にするため、受像層の表面に剥離剤を含有する剥離層がさらに積層されていても良い。この剥離層の厚みは、通常0.03〜2.0μmである。また、支持体と受像層との間にクッション層或いはバリヤー層を設けることもできる。その他、特開平07−1173б7、08ー324117、08ー282196、09−44065等に記載されている画像記録層も使用することができるがこれに制限されない。
【0123】
昇華画像形成方法は、昇華型感熱転写記録用インクシートを用いる。昇華型感熱転写記録用インクシートは、支持体とその上に形成された昇華性色素含有インク層とで構成することができる。
【0124】
この支持体としては、寸法安定性がよく、感熱ヘッドでの記録の際の熱に耐える限り特に制限がなく、従来から公知のものを使用することができる。
【0125】
昇華性色素含有インク層としては、基本的に昇華性色素とバインダーとを含有する。昇華性色素としてはシアン色素、マゼンタ色素およびイエロー色素を挙げることができる。シアン色素としては、特開昭59−78896号公報、同59−227948号公報、同60−24966号公報、同60−53563号公報、同60−130735号公報、同60−131292号公報、同60−239289号公報、同61−19396号公報、同61−22993号公報、同61−31292号公報、同61−31467号公報、同61−35994号公報、同61−49893号公報、同61−148269号公報、同62−191191号公報、同63−91288号公報、同63−91287号公報、同63−290793号公報などに記載されているナフトキノン系色素、アントラキノン系色素、アゾメチン系色素等が挙げられる。
【0126】
マゼンタ色素としては、特開昭59−78896号公報、同60−30392号公報、同60−30394号公報、同60−253595号公報、同61−262190号公報、同63−5992号公報、同63−205288号公報、同64−159号公報、同64−63194号公報等の各公報に記載されているアントラキノン系色素、アゾ色素、アゾメチン系色素等が挙げられる。イエロー色素としては、特開昭59−78896号公報、同60−27594号公報、同60−31560号公報、同60−53565号公報、同61−12394号公報、同63−122594号公報等の各公報に記載されているメチン系色素、アゾ系色素、キノフタロン系色素およびアントライソチアゾール系色素が挙げられる。
【0127】
また、昇華性色素として特に好ましいのは、開鎖型または閉鎖型の活性メチレン基を有する化合物をp−フェニレンジアミン誘導体の酸化体またはp−アミノフェノール誘導体の酸化体とのカップリング反応により得られるアゾメチン色素およびフェノールまたはナフトール誘導体またはp−フェニレンジアミン誘導体の酸化体またはp−アミノフェノール誘導体の酸化体のとのカップリング反応により得られるインドアニリン色素である。
【0128】
また、受像層中に金属イオン含有化合物が配合されているときには、この金属イオン含有化合物と反応してキレートを形成する昇華性色素を、昇華性色素含有インク層中に含めておくのが良い。このようなキレート形成可能な昇華性色素としては、例えば特開昭59−78893号公報、同59−109349号公報、同特願平2−213303号、同2−214719号、同2−203742号に記載されている、少なくとも2座のキレートを形成することができるシアン色素、マゼンタ色素およびイエロー色素を挙げることができる。キレートの形成可能な好ましい昇華性色素は、下記一般式で表わすことができる。
【0129】
X1 −N=N−X2 −G
ただし、式中X1は、少なくとも一つの環が5〜7個の原子から構成される芳香族の炭素環、または複素環を完成するのに必要な原子の集まりを表わし、アゾ結合に結合する炭素原子の隣接位の少なくとも一つが、窒素原子またはキレート化基で置換された炭素原子である。X2は、少なくとも一つの環が5〜7個の原子から構成される芳香族複素環または、芳香族炭素環を表わす。Gはキレート化基を表わす。
【0130】
いずれの昇華性色素に関しても前記昇華性色素含有インク層に含有される昇華性色素は、形成しようとする画像が単色であるならば、イエロー色素、マゼンタ色素、およびシアン色素の何れであっても良く、形成しようとする画像の色調によっては、三種の色素のいずれか二種以上もしくは他の昇華性色素を含んでいても良い。昇華性色素の使用量は、通常、支持体1m2当たり0.1〜20g、好ましくは0.2〜5gである。インク層のバインダーとしては特に制限がなく従来から公知のものを使用することができる。さらに前記インク層には、従来から公知の各種添加剤を適宜に添加することができる。昇華型感熱転写記録用インクシートは、インク層を形成する前記各種の成分を溶媒に分散ないし溶解してなるインク層形成用塗工液を調製し、これを支持体の表面に塗工し、乾燥することにより製造することができる。かくして形成されたインク層の膜厚は、通常、0.2〜10μmであり、好ましくは、0.3〜3μmである。
[転写箔の偽変造防止マーク]
この発明の偽変造防止マークとして、例えばホログラム刻印層、高屈折率層が用いられ、また鱗片顔料層が用いられると、それぞれの効果以外に、加えて別の偽変造防止効果を付与させ、例えば、一方の画像(鱗片顔料層の画像)が消えるともう一方の画像(ホログラム画像のある紋様)が見えるように構成することができる。
【0131】
次に、この発明の基材20について説明する。
[基材の支持体]
基材の支持体は、基体として、紙、ポリプロピレンやポリスチレン若しくはそれらを紙と貼合した合成紙等の紙類、透明又は白色のポリエチレンテレフタレートベースフィルム、ポリエチレンテレナフタレートベースフィルム、塩化ビニルベースフィルム等のプラスチックフィルム、各種の金属やセラミックのフィルム等が挙られ、基体中にはICメモリー、光メモリー、磁気メモリー等を内蔵してもよく、単層でも上記フィルムの複合フィルムでもよい。基体の厚みは100〜1000μm程度、好ましくは200〜700μmである。裏面側には筆記層を設けてもよい。
[基材の受像層]
基材の受像層は、転写箔の受像層と同様に構成される。
[基材の接着層]
基材の接着層は、転写箔の接着層と同様に構成される。
【0132】
次に、この発明の情報記録について詳細に説明する。
[基材及び転写記録体の受像層への情報記録方法]
顔画像は通常の場合、階調を有するフルカラー画像で、例えば昇華型感熱転写記録方式、ハロゲン化銀カラー写真方式等により作製される。又、文字情報画像は二値画像よりなり、例えば溶融型感熱転写記録方式、昇華型感熱転写記録方式、ハロゲン化銀カラー写真方式、電子写真方式、インクジェット方式、再転写方式等により作製されている。この発明においては、昇華型感熱転写記録方式により顔画像等の認証識別画像、属性情報画像を記録することが好ましい。
【0133】
属性情報は氏名、住所、生年月日、資格等であり、属性情報は通常文字情報として記録され溶融型感熱転写記録方法が一般的である。フォーマット印刷又は、情報記録を行ってもよく、オフセット印刷、グラビア印刷、シルク印刷、スクリーン印刷、凹版印刷、凸版印刷、インクジェット方式、昇華転写方式、電子写真方式、熱溶融方式、再転写方式等のいずれの方式によって形成することができるが、この発明の場合、昇華転写方式、インクジェット方式、熱溶融方式、再転写方式のいずれかの方式が好ましい。
【0134】
次に、この発明のインク受容層の転写形成について詳細に説明する。
[基材へのインク受容層の転写形成方法]
この基材へのインク受容層の転写形成は、通常サーマルヘッド、ヒートローラー、ホットスタンプマシンなどの加熱しながらかあつを行える手段を用い転写を行うことができる。具体的にはホットスタンプマシンを使用する場合、表面温度150〜300℃に加熱し、直径5cmゴム硬度85のヒートローラーを用いて圧力50〜500kg/cm2de0.5〜10秒間熱をかけて転写を行うことができる。
【0135】
次に、この発明の硬化性樹脂液について詳細に説明する。
[硬化性樹脂液]
この発明の硬化性樹脂液の組成としては、少なくとも、重合性モノマー、光開始剤、オキセタン化合物、エポキシ化合物又はビニルエーテル化合物を含有し、用途によりその他の成分も含有する。低粘度の重合性モノマーが好ましく、また低粘度の重合性モノマーを主成分にすることで、記録後、平滑化されて滑らかになり、保護面の表面光沢がよくなる。
【0136】
はじめに、この発明に係るオキセタン化合物について説明する。
【0137】
この発明に係るオキセタン化合物は、オキセタン環を有する化合物を意味し、例えば、特開2001−220526、特開2001−310937に記載されているような、公知のオキセタン化合物を使用することができる。
【0138】
この発明に係るオキセタン化合物において、オキセタン環を5個以上有する化合物を使用すると、インク組成物の粘度が高くなるため、取扱いが困難になったり、またインク組成物のガラス転移温度が高くなるため、得られる硬化物の粘着性が十分でなくなってしまう。この発明で使用するオキセタン環を有する化合物は、オキセタン環を1〜4個有する化合物が好ましい。
【0139】
次いで、この発明に係るエポキシ化合物について説明する。
【0140】
この発明に係るエポキシ化合物は、例えば、特開2001−55507、特開2001−31892、特開2001−40068、特開2001−310938などに示されている、公知のあらゆるエポキシ化合物が使用できる。
【0141】
芳香族エポキシドとして好ましいものは、少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノールまたはそのアルキレンオキサイド付加体とエピクロルヒドリンとの反応によって製造される、ジグリシジルエーテルまたはポリグリシジルエーテルであり、例えば、ビスフェノールAまたはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテルまたはポリグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールAまたはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテルまたはポリグリシジルエーテル、及びノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等が挙げられる。
【0142】
脂環式エポキシドとしては、少なくとも1個のシクロへキセンまたはシクロペンテン環等のシクロアルカン環を有する化合物を、過酸化水素、過酸化物等の適当な酸化剤でエポキシ化することによつて得られる、シクロヘキセンオキサイドまたはシクロペンテンオキサイド含有化合物が好ましい。
【0143】
脂肪族エポキシドの好ましいものとしては、脂肪族多価アルコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテルまたはポリグリシジルエーテル等があり、その代表例としては、エチレングリコールのジグリシジルエーテル、プロピレングリコールのジグリシジルエーテルまたは1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテル等のアルキレングリコールのジグリシジルエーテル、グリセリンあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはトリグリシジルエーテル等の多価アルコールのポリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールあるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル等のポリアルキレングリコールのジグリシジルエーテル等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイド等が挙げられる。
【0144】
これらのエポキシドのうち、速硬化性を考慮すると、芳香族エポキシドおよび脂環式エポキシドが好ましく、特に脂環式エポキシドが好ましい。この発明では、オキセタン化合物と共に上記エポキシドの1種を単独で使用してもよいが、2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
【0145】
次いで、この発明に係るビニルエーテル化合物について説明する。
【0146】
この発明に係るビニルエーテル化合物としては、公知のあらゆるビニルエーテル化合物を使用でき、例えば、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル等のジ又はトリビニルエーテル化合物、エチルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、2-エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、イソプロペニルエーテル−O−プロピレンカーボネート、ドデシルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル等のモノビニルエーテル化合物等が挙げられる。
【0147】
これらのビニルエーテル化合物のうち、硬化性、密着性、表面硬度を考慮すると、ジビニルエーテル化合物又はトリビニルエーテル化合物が好ましく、特にジビニルエーテル化合物が好ましい。この発明では、オキセタン化合物と共に上記ビニルエーテル化合物の1種を単独で使用してもよいが、2種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。
【0148】
この発明で用いることのできる光開始剤としては、公知のあらゆる光酸発生剤を挙げることができる。
【0149】
光酸発生剤としては、例えば、化学増幅型フォトレジストや光カチオン重合に利用される化合物が用いられる(有機エレクトロニクス材料研究会編、「イメ−ジング用有機材料」、ぶんしん出版(1993年)、187〜192ページ参照)。この発明に好適な化合物の例を以下に挙げる。
【0150】
第1に、ジアゾニウム、アンモニウム、スルホニウム、ホスホニウムなどの芳香族オニウム化合物のB(C6F5)4−、PF6−、AsF6−、SbF6−、CF3SO3−塩を挙げることができる。
【0151】
次に、インクジェット記録ヘッドを用いた硬化性樹脂液の供給について説明する。
【0152】
この発明は、インク受容層にインクジェット記録ヘッドを用いて硬化性樹脂液を供給し、活性光線を照射して硬化性樹脂液を硬化させる。インク受容層と受像層の間に偽変造防止マークを有することが好ましく、硬化性樹脂液を硬化することで、偽変造防止マークと情報がともに強固に保護されて偽造及び変造が極めて困難である。
【0153】
この発明において、硬化性樹脂液が着弾し、活性光線照射して硬化した後の総硬化性樹脂膜厚が、2〜20μmであることが好ましい。
【0154】
硬化性樹脂液の吐出条件としては、記録ヘッド及び硬化性樹脂液を35〜100℃に加熱し、吐出することが吐出安定性の点で好ましい。活性光線硬化型硬化性樹脂液は、温度変動による粘度変動幅が大きく、粘度変動はそのまま液滴サイズ、液滴射出速度に大きく影響を与えるため、硬化性樹脂液温度を上げながらその温度を一定に保つことが必要である。硬化性樹脂液温度の制御幅としては、設定温度±5℃、好ましくは設定温度±2℃、更に好ましくは設定温度±1℃である。
【0155】
また、この発明では、各ノズルより吐出する液滴量が2〜15plであることが好ましい。液滴量がこの範囲であることが必要であるが、この液滴量で吐出する場合、前述した吐出安定性が特に厳しくなり、酸増殖剤が必須となる。
【0156】
活性光線の照射条件として、硬化性樹脂液着弾後0.001〜2.0秒の間に活性光線が照射されることが好ましく、より好ましくは0.001〜1.0秒である。照射タイミングができるだけ早いことが特に重要となる。
【0157】
活性光線の照射方法として、その基本的な方法が特開昭60−132767号に開示されている。これによると、ヘッドユニットの両側に光源を設け、シャトル方式でヘッドと光源を走査する。照射は、硬化性樹脂液着弾後、一定時間を置いて行われることになる。更に、駆動を伴わない別光源によって硬化を完了させる。米国特許第6,145,979号では、照射方法として、光ファイバーを用いた方法や、コリメートされた光源をヘッドユニット側面に設けた鏡面に当て、記録部へUV光を照射する方法が開示されている。
【0158】
また、活性光線を照射を2段階に分け、まず硬化性樹脂液着弾後0.001〜2.0秒の間に前述の方法で活性光線を照射し、かつ、全印字終了後、更に活性光線を照射する方法も好ましい態様の1つである。活性光線の照射を2段階に分けることで、より硬化性樹脂液硬化の際に起こる基材の収縮を抑えることが可能となる。
【0159】
この発明では、硬化に有効な波長域における最高照度が0.1〜50mW/cm2の低照度の活性光線を用いることが好ましい。従来、UVインクジェット方式では、硬化性樹脂液着弾後のドット広がり、滲みを抑制のために、硬化に有効な波長域における最高照度が50mW/cm2を超える高照度の光源が用いられるのが通常であった。しかしながら、これらの光源を用いると、特にシュリンクラベルなどでは、基材の収縮があまりにも大きく、実質上使用できないのが現状であった。この発明では、酸増殖剤を用いることで、硬化に有効な波長域における最高照度が0.1〜50mW/cm2の低照度の活性光線を用いても、基材の収縮もない。
【0160】
活性光線照射で用いる光源の例としては、低圧水銀ランプ、UVレーザー、キセノンフラッシュランプ、捕虫灯、ブラックライト、殺菌灯、冷陰極管、LEDをなどがあるが、これらに限定されない。
【0167】
【発明の効果】
前記したように、請求項に記載の発明では、インク受容層に硬化性樹脂液を含浸させて硬化させることで、強度が高く、耐久性のすぐれた保護となる。また、硬化性樹脂液を供給してインク受容層中に含浸させた後、硬化性樹脂液を硬化させることで、表面保護性に優れ、表面摩擦耐久性が良好である。
【0170】
請求項に記載の発明では、転写記録体を用いて基材上に受像層、インク受容層順に転写形成し硬化性樹脂液を含浸させて硬化させることで、強度が高く、耐久性のすぐれた保護となる。また、硬化性樹脂液を供給してインク受容層中に含浸させた後、硬化性樹脂液を硬化させることで、表面保護性に優れ、表面摩擦耐久性が良好である。
【0172】
請求項に記載の発明では、情報が、個人情報であり、偽造、変造防止等の安全性(セキュリティ)が要求されるカード、あるいはパスポート、シート等に適用して好適である。
【0173】
請求項に記載の発明では、低粘度の重合性モノマーが好ましく、また低粘度の重合性モノマーを主成分にすることで、記録後、平滑化されて滑らかになり、保護面の表面光沢がよくなる。
【0174】
請求項に記載の発明では、インク受容層に硬化性樹脂液を含浸させて硬化させることで、強度が高く、耐久性のすぐれた保護となる。また、硬化性樹脂液を供給してインク受容層中に含浸させた後、硬化性樹脂液を硬化させることで、表面保護性に優れ、表面摩擦耐久性が良好である。
【0175】
請求項に記載の発明では、転写記録体を用いて、基材の情報を記録した受像層上にインク受容層を転写形成することができ、インク受容層に硬化性樹脂液を含浸させて硬化させることで、強度が高く、耐久性のすぐれた保護となる。また、硬化性樹脂液を供給してインク受容層中に含浸させた後、硬化性樹脂液を硬化させることで、表面保護性に優れ、表面摩擦耐久性が良好である。
【0177】
請求項に記載の発明では、転写記録体を用いて基材上に受像層、インク受容層順に転写形成し硬化性樹脂液を含浸させて硬化させることで、強度が高く、耐久性のすぐれた保護となる。また、硬化性樹脂液を供給してインク受容層中に含浸させた後、硬化性樹脂液を硬化させることで、表面保護性に優れ、表面摩擦耐久性が良好である。
【0179】
請求項に記載の発明では、情報が、個人情報であり、偽造、変造防止等の安全性(セキュリティ)が要求されるカード、あるいはパスポート、シート等に適用して好適である。
【0180】
請求項に記載の発明では、低粘度の重合性モノマーが好ましく、また低粘度の重合性モノマーを主成分にすることで、記録後、平滑化されて滑らかになり、保護面の表面光沢がよくなる。
【0182】
請求項10に記載の発明では、基材上に接着層が形成さることで、転写の密着性が向上する。
【0183】
請求項11に記載の発明では、接着層は、重合開始剤を含有することで、重合性バインダーを重合させ表面摩擦耐久性がさらに向上する。
【0184】
請求項12に記載の発明では、インク受容層に硬化性樹脂液を含浸させて硬化させることで、強度が高く、耐久性のすぐれた保護となる認証記録媒体を発行することができる。また、硬化性樹脂液を供給してインク受容層中に含浸させた後、硬化性樹脂液を硬化させることで、表面保護性に優れ、表面摩擦耐久性が良好である。
【0186】
請求項13に記載の発明では、転写記録体の受像層に情報を記録し、この転写記録体を用いて基材上に受像層、インク受容層順に転写形成し、インク受容層に硬化性樹脂液を含浸させて硬化させることで、強度が高く、耐久性のすぐれた保護となる認証記録媒体を発行することができる。また、硬化性樹脂液を供給してインク受容層中に含浸させた後、硬化性樹脂液を硬化させることで、表面保護性に優れ、表面摩擦耐久性が良好である。
【0188】
請求項14に記載の発明では、上位機器から情報を受け取り、認証記録媒体の発行を制御することで、偽造、変造防止等の安全性(セキュリティ)が要求されるカード、あるいはパスポート、シート等を効率的に発行することができる。
【0189】
請求項15に記載の発明では、基材を順次搬送して処理し、塗表面保護性に優れ、表面摩擦耐久性が良好で、偽造及び変造が極めて困難である認証記録媒体を効率的に発行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】転写記録体の層構成の概略図である。
【図2】転写記録体を用いてインク受容層を転写形成する図である。
【図3】転写記録体の層構成の他の実施の形態の概略図である。
【図4】転写記録体を用いてインク受容層を転写形成する図である。
【図5】転写記録体の層構成の他の実施の形態の概略図である。
【図6】認証記録媒体及び認証記録媒体発行方法の概略構成図である。
【図7】認証記録媒体及び認証記録媒体発行方法の概略構成図である。
【図8】認証記録媒体発行装置の概略構成図である。
【図9】認証記録媒体発行装置の他の実施の形態の概略構成図である。
【符号の説明】
1 認証記録媒体
11 転写記録体
12 支持体
13 離型層
14 インク受容層
15,23 接着層
20 基材
22 受像層
50 インクジェット記録ヘッド
51 硬化性樹脂液
52 活性光線
53 保護層
70 認証記録媒体発行装置
71 基材供給手段
72 情報記録手段
73 転写手段
74 インクジェット記録手段
75 活性光線照射手段
76 ストッカー手段
77 搬送手段
78 発行制御手段
80 情報記録手段

Claims (15)

  1. 情報を記録した受像層上に、転写記録体を用いてインク受容層を転写形成し、
    前記インク受容層にインクジェット記録ヘッドを用いて硬化性樹脂液を供給し、
    前記硬化性樹脂液を前記インク受容層中に含浸させた後、活性光線を照射して前記硬化性樹脂液を硬化させてなることを特徴とする認証記録媒体。
  2. 転写記録体の受像層に情報を記録し、
    前記転写記録体を用いて基材上に受像層、インク受容層順に転写形成し、
    前記インク受容層にインクジェット記録ヘッドを用いて硬化性樹脂液を供給し、
    前記硬化性樹脂液を前記インク受容層中に含浸させた後、活性光線を照射して前記硬化性樹脂液を硬化させてなることを特徴とする認証記録媒体。
  3. 前記情報が、個人情報であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の認証記録媒体。
  4. 前記硬化性樹脂液が、重合性モノマーを主成分とすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の認証記録媒体。
  5. 情報を記録して認証記録媒体を発行する認証記録媒体発行方法において、
    情報を記録した受像層上に、転写記録体を用いてインク受容層を転写形成し、
    前記インク受容層にインクジェット記録ヘッドを用いて硬化性樹脂液を供給し、
    前記硬化性樹脂液を前記インク受容層中に含浸させ、
    その後に、活性光線を照射して前記硬化性樹脂液を硬化させて前記認証記録媒体を発行することを特徴とする認証記録媒体発行方法。
  6. 情報を記録して認証記録媒体を発行する認証記録媒体発行方法において、
    受像層上に情報を記録した後に、転写記録体を用いてインク受容層を転写形成し、
    前記インク受容層にインクジェット記録ヘッドを用いて硬化性樹脂液を供給し、
    前記硬化性樹脂液を前記インク受容層中に含浸させ、
    その後、活性光線を照射して前記硬化性樹脂液を硬化させて前記認証記録媒体を発行することを特徴とする認証記録媒体発行方法。
  7. 情報を記録して認証記録媒体を発行する認証記録媒体発行方法において、
    転写記録体の受像層に情報を記録し、
    前記転写記録体を用いて基材上に受像層、インク受容層順に転写形成し、
    前記インク受容層にインクジェット記録ヘッドを用いて硬化性樹脂液を供給し、
    前記硬化性樹脂液を前記インク受容層中に含浸させ、
    その後、活性光線を照射して前記硬化性樹脂液を硬化させて前記認証記録媒体を発行することを特徴とする認証記録媒体発行方法。
  8. 前記情報が、個人情報であることを特徴とする請求項乃至請求項のいずれか1項に記載の認証記録媒体発行方法。
  9. 前記硬化性樹脂液が、重合性モノマーを主成分とすることを特徴とする請求項乃至請求項のいずれか1項に記載の認証記録媒体発行方法。
  10. 前記基材上には、接着層が形成されていることを特徴とする請求項に記載の認証記録媒体発行方法。
  11. 前記接着層は、重合開始剤を含有することを特徴とする請求項10に記載の認証記録媒体発行方法。
  12. 最終的に認証記録媒体となる基材を供給する基材供給手段と、
    前記基材の受像層上に情報を記録する情報記録手段と、
    転写記録体を用いて前記受像層上にインク受容層を転写形成する転写手段と、
    前記インク受容層に硬化性樹脂液を供給し、前記硬化性樹脂液を前記インク受容層中に含浸させるインクジェット記録手段と、
    前記硬化性樹脂液を硬化させるための活性光線を照射する活性光線照射手段とを有することを特徴とする認証記録媒体発行装置。
  13. 最終的に認証記録媒体となる基材を供給する基材供給手段と、
    転写記録体の受像層に情報を記録する情報記録手段と、
    前記転写記録体を用いて基材上に受像層、インク受容層順に転写形成する転写手段と、
    前記インク受容層に硬化性樹脂液を供給し、前記硬化性樹脂液を前記インク受容層中に含浸させるインクジェット記録手段と、
    前記硬化性樹脂液を硬化させるための活性光線を照射する活性光線照射手段とを有することを特徴とする認証記録媒体発行装置。
  14. 上位機器から情報を受け取り、認証記録媒体の発行を制御する発行制御手段を有することを特徴とする請求項12又は請求項13に記載の認証記録媒体発行装置。
  15. 仕上った個人の前記認証記録媒体をストックするストッカー手段と、
    前記基材供給手段から前記基材を順次、前記ストッカー手段まで搬送する搬送手段とを有することを特徴とする請求項12又は請求項13に記載の認証媒体発行装置。
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