JP5383807B2 - インダクタンスの異なる2つの相巻線を備えた電子整流式電気機器のロータの、逆起電力のゼロ交差検出による位置検出方法 - Google Patents

インダクタンスの異なる2つの相巻線を備えた電子整流式電気機器のロータの、逆起電力のゼロ交差検出による位置検出方法 Download PDF

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Description

本発明は、電子整流式電気機器、とりわけ電気モータのロータの位置検出方法に関し、ここでは位置検出のために、ロータまたはステータの相巻線において誘導される電圧のゼロ交差が使用され、相巻線が、ゼロ交差を求めるために短時間無通電状態に切り換えられる。
先行技術
ロータおよびステータを備える電気機器の電子整流のために、電気機器のロータの位置を検知することが必要である。この検知は位置検出によって達成することができる。ロータの位置検出は、センサによって実施することもセンサレスに実施することも可能である。電子整流式電気機器は、典型的にはロータまたはステータに割り当てられている、少なくとも1つの巻線からなる少なくとも1つの相巻線を有している。巻線は、整流によって通電・遮断(オン・オフ)可能な電磁石を形成する。電気機器のうち相巻線を有しない部分、すなわちステータまたはロータは、有利には少なくとも1つの永久磁石を有しており、該永久磁石は相巻線と協働してロータの回転を生じさせる。永久磁石は電磁石によって置き換えることも可能である。センサレスでのロータの位置識別のために、電気機器において永久磁石によって相巻線に誘導される電圧のゼロ交差が検出される。この目的のために相巻線内で誘導電圧が測定される。ゼロ交差を識別できるようにするために、相巻線は無通電状態に切り換えていなければならない。すなわち外部から通電されてはいけない。なぜなら相巻線内ではロータを駆動する力の発生には、この力の発生が効率、すなわち全ての誘導電圧ならびに相巻線電流の合計に依存しているということが当てはまるからである。
このことは、物理的に理想的な仮定の相巻線では、相巻線内にて、誘導電圧と同相に電流が流れることを意味する。したがって相巻線内で電流が誘導電圧と重なってしまい、ゼロ交差の測定は相応の手段なしには不可能となる。このような理由から、期待されるゼロ交差の前に相巻線内の電流が遮断され、ゼロ交差後に初めて再び通電される。
不利なことにこの相巻線の遮断は、遮断されている相巻線の遮断期間には力の発生が行われず、ひいては電力を発生できないということを意味する。したがって電気機器は出力密度を失うこととなる。電気機器の出力密度を上昇させるために、相巻線が無通電状態に切り換えられている期間を単純に短くすると、整流のエラーの確率が増加してしまう。エラーの確率の増加は、それぞれ後続する相巻線の遮断がロータ回転数および期待される回転数変化に基づいて計算されるということに基づいている。したがって時間間隔が短くなると、小さな回転数変化しか考慮することができなくなる。なぜならゼロ交差はこの短い時間間隔の間に位置していなければならないからである。この理由から、小さな回転数変化を有する電気機器の場合には、時間に亘って全てのゼロ交差が測定されるのではなく、1つまたは複数のゼロ交差は抜かして測定される。このプロセスにより−電気機器の動作時間に亘って見ると−電気機器の出力密度が向上する。しかしながら電気機器の回転数のダイナミクス変化が大きい、すなわち回転数変化が強力かつ頻繁であるせいで、ゼロ交差を非常に頻繁に検出しなければならない場合には、相巻線が遮断されている期間をできるだけ小さく保つことによってのみ出力密度を維持することができる。この理由から相巻線を、期待されるゼロ交差のできるだけ直前に短時間遮断し、ゼロ交差後には再び迅速に通電できる方法が必要である。
発明の概要
本発明によれば、少なくとも2つの相巻線を有するロータ/ステータが設けられており、これらの相巻線の1つは他の相巻線よりも小さいインダクタンスを有しており、位置検出のために有利にはこの小さいインダクタンスを有する相巻線だけが使用される。インダクタンスが小さければ、この相巻線は、より大きいインダクタンスを有する相巻線よりもより迅速に遮断され、より迅速に通電されることとなる。有利には、相巻線に対応するロータ/ステータに少なくとも1つの、有利には複数の永久磁石を有するステータ/ロータが設けられた電気機器が設けられる。このようにして位置検出は、永久磁石によって相巻線に誘導される電圧を使用し、これによってセンサレスの整流が可能となる。各相巻線は少なくとも1つの巻線を有しており、巻線は、巻線コアを中心に巻回されており、永久磁石と協働する電界を形成する。永久磁石は、電磁石によって置き換えることも可能である。ロータの回転時には、永久磁石は相巻線に電圧、すなわち交流電圧を誘導する。巻線の1つが永久磁石の磁界の中央に位置する場合、この巻線内には誘導電圧に関するゼロ交差が生じる。
本発明の1つの発展形態によれば、ゼロ交差の周囲に測定範囲が形成され、この測定範囲は、無通電切換の整流オフ(Abkommutation)によって開始し、誘導電圧のゼロ交差後に終了する。測定範囲は、無通電切換の整流オフ(Abkommutation)によって開始する。整流オフ(Abkommutation)とは、相巻線内での遮断の開始から無通電状態の形成までに必要な時間間隔に経過するプロセスを意味する。測定範囲は、相巻線が完全に無通電状態に切り換えられている時間間隔に相当する。電気機器が発電機モードで動作している場合には、この電圧を直接測定して評価することができる。電気機器がモータモードで動作している場合には、誘導電圧は相巻線に供給される電流によって重畳され、検出することができない。それにもかかわらず測定できるようにするために、次に期待すべきゼロ交差が求められ、そして相巻線に供給される電流は、この期待されたゼロ交差のできるだけ直前に遮断され、相巻線における誘導電圧を検出することができ、これによって測定範囲が生じる。この場合有利には、相巻線が、互いに角度オフセットされて配置された複数の巻線から形成されている。とりわけ有利には、各巻線に永久磁石が割り当てられている。これらの巻線は、有利には同様に互いに角度オフセットされて配置されている。こうすると、全ての巻線において同時にゼロ交差が形成され、ひいては相巻線全体においてゼロ交差が存在することとなる。ロータの位置検出は、複数の巻線および/または永久磁石においてロータの相対位置を示す。つまり永久磁石に対する巻線の位置を示す。複数の相巻線の1つを遮断、すなわち整流オフ(Abkommutieren)するには、相巻線の誘導特性に基づいてある程度の遮断時間を必要とする。遮断時間の期間は主として相巻線のインダクタンスによって影響される。複数の相巻線のうち1つの相巻線のインダクタンスを低減することにより、このインダクタンスが低減された相巻線は、より高いインダクタンスを有する相巻線よりも迅速に通電・遮断(オン・オフ)することができるようになる。より迅速な通電・遮断により、無通電状態切換までより長時間相巻線を通電することができ、通電後により迅速に力を発生することができ、ひいてはより迅速に電力発生する磁界を形成することができる。これによってより電気機器の出力密度をより高めることができる。したがって有利には、測定用相巻線として、より小さいインダクタンスを有する相巻線が使用される。異なるインダクタンスを有する複数の相巻線を使用することにより、これらの相巻線はステータ/ロータにおいて非対称な磁界を形成する。この非対称性は、ステータおよび/またはロータを適切に構成することによって充分に調整することができる。これにより電気機器の音響効果が改善される。さらに本発明の方法によれば、遮断時点を前倒しすることも考えられる。これによって出力密度が維持され、測定範囲はより広くなり、電子整流のロバスト性が上昇する。したがって、遮断時点を維持して、より迅速に消滅する電流に基づいて無通電の測定範囲より長くするか、もしくは電流をより後に遮断してより長時間通電して、測定範囲を維持するかである。これら2つの手段を組み合わせることも考えられ、これによって適応性のあるダイナミックシステムは、電気機器の実際に存在する回転数ダイナミクスおよび相巻線内の電流の大きさに依存することとなる。
本発明の1つの発展形態によれば、ステータ歯を有するロータ/ステータが使用され、これらのステータ歯はそれぞれ少なくとも1つの歯脚部と少なくとも1つの歯頭部を有しており、ロータ/ステータの歯脚部の周囲に相巻線の1つが配置されており、ロータ/ステータの歯頭部に他の1つの相巻線が配置されており、より小さなインダクタンスのために、歯頭部に位置する相巻線が使用される。このように配置することにより、これらの相巻線において種々異なるインダクタンスが可能になり、この際、これらの相巻線は空隙に対して同じ鎖交磁束を有する。鎖交磁束は、例えば永久磁石または励磁コイルによる、巻線への励磁磁束の鎖交であると解される。したがって巻線数および相巻線電流が同じ場合には、これらの相巻線が電気機器の出力密度に対してほぼ同一に作用することとなる。なぜなら同等の電流は、電気機器の総トルクの同等の寄与をもたらすからである。ステータ歯は有利には放射状に配置されており、放射方向に見て、歯頭部は歯脚部の上に積み重ねられている。したがってとりわけ、歯頭部に割り当てられている相巻線はより小さなインダクタンスを有することになる。
図面は、本発明の有利な実施形態を図示するものである。
図1は、第1の通電による電気機器の部分図である。 図2は、第2の通電による電気機器の部分図である。 図3は電流/電圧と時間の関係を示す線図である。
発明の実施形態
図1は、電気モータ3として構成されている電気機器2の部分1を断面図にて示す。部分1には、ステータ5ならびにロータ4が部分的に図示されている。ロータ4は外側に延在するロータ4であり、ステータ5の周囲を回転し、かつステータ5の周囲を取り囲んでいる。ロータ4は複数の永久磁石6を有し、この永久磁石6はロータ4の周方向に沿って均等に分布している。ロータ4ならびに永久磁石6は、電気機器2の機能を説明するために概略的にのみ図示されている。ステータ5は円環状のベース部材7から成り、該ベース部材7の上にステータ歯8が配置されている。ステータ歯8はベース部材7から放射状に伸張しており、それぞれ1つの歯脚部9を有する。歯脚部9はベース部材7に取り付けられている。各歯脚部9はそれぞれ2つの歯頭部10を支持している。歯頭部10は、断面で見て弓形の輪郭を有しており、歯脚部9の2つの歯頭部10の弓端部11は互いに対向する方向に配置されている。各歯脚部9の周りにはそれぞれ歯脚部巻線12が配置されている。これらの歯脚部巻線12は第1相巻線13に相互接続されている。第1相巻線13の通電時には、第1相巻線13に関して図1に図示した電流の流れ方向が生じる。×印を有する丸印12’は紙平面へと入っていく方向の電流の流れを表しており、中点を有する丸印12"は紙平面から出てくる方向の電流の流れを表している。したがって図面に相応した電流の流れ方向に関して、2つの歯脚部9の間に周方向に隣接配置されている巻線領域同士は、同一の電流の流れ方向を有する。1つの歯頭部10には、2つの歯頭部巻線14が割り当てられている。1つの歯頭部巻線14によって周囲が巻回された2つの歯頭部10は、それぞれ1つの別々のステータ歯8に属する。したがって、図1では1つの歯頭部巻線14のみ完全に断面図で図示されているが、これに対し別の2つの歯頭部巻線14は半分しか図示されていない。歯頭部巻線14は、互いに第2相巻線15に接続されている。図面に図示された第2相巻線15は無通電状態である。ステータ5の内部には、歯脚部巻線12の通電に基づいて経過する磁束16が、磁束線17の形態で図示されている。磁束16は、2つの歯脚部巻線12から2つの異なるステータ歯8の2つの歯頭部10に亘って形成される。これら2つの歯頭部10は互いに間隔を空けて配置されており、したがってこれら歯頭部10同士の間には空隙19が形成される。これによってこれらの歯頭部10は1つの磁界20を形成し、この磁界は一方の歯頭部10から他方の歯頭部10へと流れる。ロータ4は、図面では回転位置において、永久磁石6が磁界20の中心にあり、かつ矢印21によって図示された回転方向に動くように配置されている。したがって部分1は、第1相巻線13の通電時における、自由空間でのステータ5の磁界経過を図示している。さらにこれらの磁界20は、周方向において交番的かつ異なるように極性付けられているということを考慮されたい。図面では、ロータ4と永久磁石6は双方とも磁界20および磁束16への影響はなく、ステータ5の磁気状態を形成することができる。
図2は、図1の部分1をその特徴とともに図示している。図2では図1とは反対に第2相巻線15が通電されており、このことは図1と同様に丸印12’丸印12"によって図示されている。ここでは第1相巻線13は無通電状態に切り換えられている。第2相巻線15の通電に基づき、各ステータ歯8に第2の磁束22が形成される。第2の磁束22は磁束線23によって図示されており、1つのステータ歯8の2つの歯頭部10を通って経過している。第2の磁束22に基づいて磁界24が形成され、この磁界24は、1つのステータ歯8の一方の歯頭部10から他方の歯頭部10へと流れる。磁界24は、2つのステータ頭部10の弓端部11の間にあるそれぞれ1つの空隙25を橋絡している。このようなステータ5の通電状態においては、磁界24の位置は、図1と比較して、ステータ5を取り囲む空間において1つのスロットピッチだけずれるようになる。磁界20と24の位置は互いに異なっているが、相巻線13と15の鎖交磁束が同じであるので、相巻線電流が同じ場合にはこれらの磁界20および24の磁気特性は相違しないか、または殆ど相違しない。さらに磁界24が、周方向において交番的かつ異なるように極性付けられているということを考慮されたい。
図1および2により、相巻線13および15のインダクタンスが異なる場合における、2つの相巻線13および15の磁界20および24の磁界特性の比較が可能となる。
電気モータ3は電子整流され、この際2つの相巻線13および15は同時に電気的に90°シフトされて通電される。これによって周方向にてステータ5の周りを回る回転磁界が形成される。第1相巻線13には、その構成に基づき、第2相巻線15よりも大きいインダクタンスが設けられている。この構成により、2つの相巻線13および15から非対称的な磁気回路26が形成され、この磁気回路26は、2つの相巻線13および15においてほぼ同じ鎖交磁束を有する。この構成により、相巻線13および15の内部において同等の電流が形成され、かつ電気機器2の総トルクにおける同等の寄与が形成される。第2相巻線15のインダクタンスはより小さいので、第2相巻線15は測定用相巻線27として使用される。
図3は、横軸29および縦軸30を備える直交座標系28を示す。横軸29には時間tが割り当てられており、縦軸30にはロータ電流Iおよび測定用相巻線27の誘導電圧Uが割り当てられている。直交座標系28内において誘導電圧Uは、点線の電圧曲線31として正弦波形で図示されている。さらに実線の電流曲線32が図示されており、電流曲線32は、位置検出を使用しないステータ5の通電を示している。電流曲線32に沿って第1遮断時点33および第2遮断時点34が示されている。一点鎖線の電流遮断曲線35は、遮断時点33から傾斜形状に横軸29へと経過しており、そこから電流曲線32に至るまで横軸29に沿って経過している。遮断時点34からは破線の電流遮断曲線36が横軸29へと経過している。電流遮断曲線36は電流遮断曲線35と同様に、電流曲線32に至るまで横軸29に沿って経過している。2つの電流遮断曲線35および36は、横軸29上の同じ無通電点37において合流する。無通電点37から誘導電圧のゼロ交差38まで、測定範囲39が形成される。遮断時点33および34は整流オフの開始時点に相応し、したがって測定用相巻線27は測定範囲39では無通電状態に切り換えられている。測定範囲39は、誘導電圧Uの電気位相180°ごとに形成される。矢印40は、遮断時点33と34の間の時間間隔を図示している。
発電モードの動作時には誘導電圧Uが形成され、この誘導電圧Uの経過は電圧曲線31として図示されている。ここでゼロ交差38が存在する場合には、図1に図示したロータ4の位置が与えられている。純粋なモータ動作において駆動される場合には、測定用相巻線27において電流曲線32が存在する。位置検出を実施できるようにするために、測定範囲39は、第2相巻線15、すなわち測定用相巻線27の無通電切換によって形成される。電流遮断曲線35は、ステータ5の2つの相巻線13と15が同じインダクタンスを有し、ひいては対称的な磁気回路が形成される場合において存在し得る、仮定の電流遮断曲線35に相当し、本願においては本発明の方法に対する比較手段として使用される。電流遮断曲線35と比較して電流遮断曲線36はより急峻であり、遮断時点34は、横軸29に沿って、遮断時点33よりも後方にシフトさせることができる。ここから時間差40が生じる。より小さなインダクタンスを有する第2相巻線15を使用することによって、電流遮断曲線36の実現が可能となる。2つの電流遮断曲線35および36は無通電点37において合流するので、これら2つの電流遮断曲線は同じ1つの測定範囲39を形成する。したがって、本発明によって可能となるより遅い遮断時点34により、第2相巻線15の通電はより長くなる。したがって電気機器2の出力密度が増加する。この増加は、電流遮断曲線35、電流遮断曲線36および電流曲線32の間の面積によって図示されている。遮断時、つまり第2相巻線15の整流オフ時におけるこの電力利得に付加的に、第2相巻線15の通電時にも電力利得は相応の方法で得られる。第2相巻線15はインダクタンスがより小さいので、より大きなインダクタンスを有する他の相巻線よりも迅速に、力を発生する磁界24を形成する。電流遮断曲線ならびにここから結果的に生じる電力利得は、図面には図示されていない。
別の実施形態においては、相巻線15に供給される電力が維持されて、本発明の方法において無通電点37が横軸29に沿って前方へシフトされることも考えられる。このことは図3には図示されていない。ここから測定範囲39が拡大され、これによりロバストな位置検出がもたらされる。測定のロバスト性の増加は、整流エラーを防止する。なぜならこの位置検出は、非常に精確な結果を供給するからである。
図1に図示したステータ5の幾何学的形状において第1相巻線13が通電された場合、この通電は、空隙19において、第2相巻線15に同じ電流強度が通電された場合とほぼ同様に作用する。このことは、非対称な金属板形状にも拘わらず鎖交磁束が同じであることを特徴としており、かつ巻線数が僅かにしか偏差しないことを特徴としている。ステータ歯8において、第1相巻線13は、第2相巻線15よりも多くのステータ5材料、例えば鉄に磁束16を着磁させるので、第1相巻線13のインダクタンスはより大きくなる。磁束線17および23に沿った2つの磁束16および22−磁束路−は、空隙19および25において同じ磁束収集面積を有する。このことは、2つの相巻線13および15の同等の鎖交磁束を引き起こし、その結果2つの相巻線13および15はほぼ同じ誘導電圧Uを形成する。結論として、相巻線13および15における同等の電流は、電気機器2の総トルクにおける同等の寄与も形成する。2つの相巻線13および15においてほぼ同じ鎖交磁束を有する非対称な磁気回路26は、センサレスでの整流のために、測定用相巻線27としてより小さいインダクタンスを有する第2相巻線15を使用する。測定用相巻線27のインダクタンスは比較的小さいので、この電流は測定範囲39にもかかわらずまだ流れることができ、均整のとれた電気機器2の特性が形成される。2つの相巻線13および15において電気負荷が不均等に分布していれば、この不均等な電気負荷は電気機器2の音響効果に不利に作用するであろう。この場合には本発明の方法を、電気機器2の全ての相巻線よりも経済的に低インダクタンスに構成すべきである。さらにこのことは、電気機器2の利用性に不利に影響することなしには、測定用相巻線27と他の相巻線との間での駆動コンセプトにおける非対称性を調整することはないであろう。
さらにこれまで説明した方法を、早期整流(Vorkommutierung)と結びつけることも考えられる。これにより誘導電圧Uは一定にシフトされた基準電圧と比較され、これによって測定範囲39は直交座標系28において再び横軸に位置する。縦軸30の正方向に、つまり縦軸30の矢印方向にシフトする場合には、ゼロ交差38は横軸29に沿って後方へ移動し、これによってさらに遅い遮断が可能となる。

Claims (3)

  1. 電気的に90°シフトして同時に通電可能な少なくとも2つの相巻線(13,15)を有するロータ(4)/ステータ(5)を備えた電子整流式電気機器(2)のロータ(4)の位置検出のための方法であって、
    前記少なくとも2つの相巻線のうちの1つが他の相巻線よりも小さいインダクタンスを有しており、
    位置検出のために、前記ロータ(4)またはステータ(5)の相巻線(13,15)において誘導された誘導電圧のゼロ交差(38)が使用され、前記ゼロ交差(38)を求めるために前記相巻線(13,15)が短時間無通電状態に切り換えられ、
    前記位置検出のために、前記小さなインダクタンスを有する相巻線(15)だけが使用される方法において、
    ステータ歯(8)を有するロータ(4)/ステータ(5)が使用され、
    前記ステータ歯(8)は、1つずつの歯脚部(9)と2つの歯頭部(10)とを有しており、
    前記ロータ(4)/ステータ(5)の歯脚部(9)の周囲に、複数の前記相巻線(13)のうちの1つの相巻線が配置されており、
    前記ロータ(4)/ステータ(5)の歯頭部(10)の周囲に、複数の前記別の1つの相巻線(15)のうちの1つの相巻線が配置されており、
    前記より小さなインダクタンスに対し、前記歯頭部(10)の周囲に位置する相巻線(15)が使用される、
    ことを特徴とする方法。
  2. 前記ゼロ交差(38)の周囲に測定範囲(39)が形成され、
    該測定範囲(39)は、無通電切換の整流オフによって開始し、誘導電圧のゼロ交差(38)後に終了する、
    ことを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 請求項1または2に記載の方法において、
    前記電気機器(2)は、電気モータ(3)である、
    ことを特徴とする方法。
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