JP5973370B2 - ロータ、及びブラシレスモータ - Google Patents
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Description
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、センサ磁石を構成する永久磁石の使用量を少なくすることができるロータ及びブラシレスモータを提供することにある。
同構成によれば、鉄心部(他方の磁極)が形成される角度は、永久磁石(一方の磁極)の角度よりも小さく設定されるため、界磁磁石による第1ロータコア(コアベース)からの漏れ磁束の影響が考慮された構成となる。即ち、界磁磁石による第1ロータコアからの軸方向の漏れ磁束がセンサ磁石からの磁束に重畳することになるが、この漏れ磁束を含めた磁束が等ピッチで切り替わるように近づけることができる。よって、ステータ側の磁気センサにて検出される検出信号のレベルが等ピッチで切り替わるように近づけることができる。これにより、回転位置(角度)を高精度に検出することができ、ひいては、例えば、出力低下や振動騒音の悪化を抑えることができる。
同構成によれば、センサ磁石の各磁極の周方向中心が、爪状磁極の周方向中心と一致するように配置されるため、爪状磁極からの漏れ磁束がセンサ磁石からの磁束を乱れさせることを抑えることができる。即ち、センサ磁石の各磁極の周方向中心が、爪状磁極の周方向中心と一致しないように、例えば、周方向の位置決めが行われずに配置されると、その配置角度によっては爪状磁極からの漏れ磁束がセンサ磁石からの磁束を乱れさせる虞があるが、これを抑えることができる。
同構成によれば、ブラシレスモータにおいて、上記効果を得ることができる。
図1に示すように、ブラシレスモータ11のモータケース12は、有底筒状に形成された筒状ハウジング13と、該筒状ハウジング13のフロント側(図1中、左側)の開口部を閉塞するフロントエンドプレート14とを有している。
第1ロータコア31は、略円板状の第1コアベース31aの外周部に、等間隔に複数(本実施形態では4つ)の第1爪状磁極31bが径方向外側に突出されるとともに軸方向に延びて形成されている。
更に、本実施形態のロータ21は、第1及び第2爪状磁極31b,32b同士の周方向の各間に設けられ、周方向に磁化された極間磁石35を備えている。
そして、図2に示すように、センサ磁石42は、コア部材44の周方向に一方の磁極(S極)の永久磁石45が複数配置されて永久磁石磁極部(永久磁石45そのもの)が形成されるとともに、各永久磁石磁極部(永久磁石45)間におけるコア部材44の鉄心部46が他方の磁極(N極)として機能するように構成されている。尚、図2では、前記マグネット固定部材41を除いた状態を図示している。詳しくは、コア部材44は、磁性体金属よりなり、環状に形成され、軸方向から見て扇形の鉄心部46が周方向に4つ軸方向に突出して形成されている。そして、鉄心部46同士の周方向の間において該鉄心部46を繋ぐコア部材44の薄肉部47に前記永久磁石45がそれぞれ配置されて接着されている。永久磁石45は、軸方向から見て鉄心部46同士の周方向の間よりも僅かに周方向の幅が小さい扇形に形成され、配置された状態で鉄心部46と周方向に僅かな隙間を有するとともに鉄心部46と軸方向の高さが同じとなるように形成されている。そして、この永久磁石45は、第1ロータコア31の第1コアベース31aと対向する側の磁極が環状磁石33の対向する磁極(N極)と同じ極であるN極となるように設けられている。これにより、鉄心部46の磁極、詳しくはホールIC43と対向する側の磁極は、N極として機能する。
まず、図5(a)に示すように、前記センサ磁石42を単体で回転させると、センサ磁石42の鉄心部46(N極)が形成される角度θnが、永久磁石45(S極)の角度θsよりも小さいことから、ホールIC43の位置における磁束密度は等ピッチ(電気角で180°)で0を横切らずに不等ピッチで0を横切ることになる。即ち、鉄心部46(N極)からの磁束に基づく検出範囲(磁束密度が0を越える範囲)は電気角で180°よりも小さくなる(図5(a)における左側参照)。又、鉄心部46からの磁束は、構造上、永久磁石45から周方向に離間すると弱くなることから、鉄心部46の周方向中心位置がホールIC43と対向する角度(図5(a)中、90°前後の角度)では、磁束密度が0に近い値となっていることがわかる。
(1)センサ磁石42は、コア部材44の周方向に一方の磁極(S極)の永久磁石45が複数配置されて永久磁石磁極部(永久磁石45そのもの)が形成されるとともに、各永久磁石磁極部(永久磁石45)間におけるコア部材44の鉄心部46が他方の磁極(N極)として機能するように構成されるため、永久磁石の使用量を少なくすることができる。
・上記実施形態では、センサ磁石42の永久磁石45は、第1ロータコア31の第1コアベース31aと対向する側の磁極が環状磁石33の対向する磁極(N極)と同じ極(N極)となるように設けられるとしたが、これに限定されず、逆の極となるように設けてもよい。尚、この場合は、重畳される環状磁石33による第1ロータコア31(第1コアベース31a)からの軸方向の漏れ磁束を考慮して、例えば第1ロータコア31から軸方向に十分に離間させてもよい。
Claims (6)
- それぞれ略円板状のコアベースの外周部に、等間隔に複数の爪状磁極が径方向外側に突出されるとともに軸方向に延出形成され、互いのコアベースが対向されつつ爪状磁極が周方向に交互に配置された第1及び第2ロータコアと、
前記コアベース同士の軸方向の間に配置され、前記軸方向に磁化されることで、第1ロータコアの前記爪状磁極を第1の磁極として機能させ、前記第2ロータコアの前記爪状磁極を第2の磁極として機能させる界磁磁石と、
前記第1ロータコアのコアベースに対して前記第2ロータコアのコアベースの反対側に設けられ、軸方向に磁化されて周方向に交互に異なる磁極を有するセンサ磁石と
を備えたロータであって、
前記センサ磁石は、コア部材の周方向に一方の磁極の永久磁石が複数配置されて永久磁石磁極部が形成されるとともに、各永久磁石磁極部間における前記コア部材の鉄心部が他方の磁極として機能するように構成されたことを特徴とするロータ。 - 請求項1に記載のロータにおいて、
前記センサ磁石の前記永久磁石は、前記第1ロータコアのコアベースと対向する側の磁極が前記界磁磁石の対向する磁極と同じ極となるように設けられたことを特徴とするロータ。 - 請求項2に記載のロータにおいて、
前記鉄心部が形成される角度は、前記永久磁石の角度よりも小さく設定されたことを特徴とするロータ。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のロータにおいて、
前記センサ磁石の各磁極の周方向中心が、前記爪状磁極の周方向中心と一致するように配置されたことを特徴とするロータ。 - 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のロータと、
回転磁界を発生するステータと、
前記センサ磁石と軸方向に対向して設けられる磁気センサと
を備えたことを特徴とするブラシレスモータ。 - 請求項5に記載のブラシレスモータにおいて、
前記鉄心部が形成される角度及び前記永久磁石の角度は、前記磁気センサにて検出される検出信号のレベルが等ピッチで切り替わるように設定されたことを特徴とするブラシレスモータ。
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