JP5381858B2 - タンデム圧延機のドラフトスケジュール決定方法及びこれを用いた熱延鋼板の製造方法 - Google Patents
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後段スタンド圧下率指定工程S1(以下において、「S1」という。)は、第Nスタンドから第N−m+1スタンドまで(Nは4以上の整数、mは2以上N−2以下の整数)の各後段スタンドの圧下率をそれぞれ指定する工程である。すなわち、N=7及びm=3である場合、S1は、第7スタンド7から第5スタンド5までの後段の3スタンドの圧下率をそれぞれ指定する工程である。m=3である場合、後段の3スタンドの圧下率をそれぞれ指定できれば、S1の形態は特に限定されるものではない。ただし、超微細粒鋼を容易に製造可能な形態にする等の観点からは、後段の3スタンドによって鋼板8へと蓄積すべき累積歪みを考慮して、第5スタンド5、第6スタンド6、及び、第7スタンド7の圧下率を指定することが好ましい。具体的には、平均粒径が2μm以下である超微細粒鋼を製造する場合、最終3パスの圧下率の粒径に対する影響を評価した実験結果より、第5スタンド5から第7スタンド7までの後段3スタンドの圧下率は、後述する表1に示される値に設定することができる。
出側板厚決定工程S2(以下において、「S2」という。)は、上記S1で指定した圧下率と、第Nスタンドの出側板厚とに基づいて、第N−mスタンドから第N−1スタンドまでの各スタンドの出側板厚を決定する工程である。すなわち、N=7及びm=3である場合、S2は、上記S1で指定した圧下率と、製品のスペック等に基づいて決定される第7スタンド7の出側板厚とに基づいて、第4スタンド4から第6スタンド6までの各スタンドの出側板厚を決定する工程である。具体的には、第7スタンド7の出側板厚が2.000mmであり、且つ、後述する表1に記載されているように第7スタンド7の圧下率が0.300である場合、第6スタンド6の出側板厚は2.857mmと決定することができる。以下同様にして、第5スタンド5の出側板厚は4.082mmと決定することができ、第4スタンド4の出側板厚は5.831mmと決定することができる。
前段スタンド条件決定工程S3(以下において、「S3」という。)は、上記S2で決定された第N−mスタンドの出側板厚と、第1スタンドの入側板厚とに基づいて、第1スタンドから第N−mスタンドまでの各スタンドの圧下率、及び、第1スタンドから第N−m−1スタンドまでの各スタンドの出側板厚をそれぞれ決定する工程である。すなわち、N=7及びm=3である場合、S3は、上記S2で決定された第4スタンド4の出側板厚と、第1スタンド1の入側板厚とに基づいて、第1スタンド1から第4スタンド4までの各スタンドの圧下率、及び、第1スタンド1から第3スタンド3までの各スタンドの出側板厚をそれぞれ決定する工程である。第1スタンド1から第4スタンド4までの各スタンドの圧下率、及び、第1スタンド1から第3スタンド3までの各スタンドの出側板厚の決定方法は、特に限定されるものではなく、第1スタンド1の入側板厚及び第4スタンド4の出側板厚が特定された4スタンドのタンデム圧延とみなし、公知の方法によって、各スタンドの圧延荷重や圧延トルク等が上限値を超えないように決定することができる。第1スタンド1の入側板厚が32mmであり、且つ、板幅が1000mmである場合、第1スタンド1から第4スタンド4までの各スタンドの圧下率、及び、第1スタンド1から第3スタンド3までの各スタンドの出側板厚は、後述する表1に示される値に設定することができる。
判断工程S4(以下において、「S4」という。)は、第Nスタンドから第N−m+1スタンドまでの各後段スタンドの圧延荷重及び/又は圧延トルクが、各後段スタンドの仕様から決定される上限値を超えたか否かを決定する工程である。すなわち、N=7及びm=3である場合、S4は、第7スタンド7から第5スタンド5までの各後段スタンドの圧延荷重及び/又は圧延トルクが、各後段スタンドの仕様から決定される上限値を超えたか否かを決定する工程である。S4で上限値を超えていないと判断された場合(否定判断がなされた場合)には、下記修正工程S5を経ることなく、上記S1〜S3によって決定されたドラフトスケジュールに基づいて、タンデム圧延機10が駆動される。これに対し、S4で上限値を超えたと判断された場合(肯定判断がなされた場合)には、下記修正工程S5が行われる。
修正工程S5(以下において、「S5」という。)は、上記S4で上限値を超えたと判断された場合に、第Nスタンドから第N−m+1スタンドまでの各後段スタンドの圧延荷重及び圧延トルクが何れもそれぞれの上限値以下になる条件の下で、上記S1で指定した圧下率からの偏差で表される評価値が最小となるように、第1スタンドから第N−1スタンドまでの各スタンドの出側板厚を修正する工程である。すなわち、N=7及びm=3である場合、S5は、上記S4で上限値を超えたと判断された場合に、第7スタンド7から第5スタンド5までの各後段スタンドの圧延荷重及び圧延トルクが何れもそれぞれの上限値以下になる条件の下で、上記S1で指定した圧下率からの偏差で表される評価値が最小となるように、第1スタンド1から第6スタンド6までの各スタンドの出側板厚を修正する工程である。第1スタンドから第N−1スタンドまでの出側板厚を修正することは、ドラフトスケジュールを修正することに相当するため、S5は、換言すると、上記S1〜S3によって決定されたドラフトスケジュールを修正する工程である。
S5で考慮される評価値は、例えば下記式(1)で表されるEを用いることができる。
以上より、本発明によれば、超微細粒鋼を製造することが可能なタンデム圧延機のドラフトスケジュール決定方法、及び、超微細粒鋼を製造することが可能な熱延鋼板の製造方法を提供することができる。
2…第2スタンド
3…第3スタンド
4…第4スタンド
5…第5スタンド
6…第6スタンド
7…第7スタンド
8…被圧延材(鋼板)
10…タンデム圧延機
20…仕上圧延機列
30…粗圧延機列
40…冷却装置
100…熱延鋼板の製造ライン
Claims (4)
- N個(Nは4以上の整数)のスタンドを備えるタンデム圧延機のドラフトスケジュールを決定する方法であって、
第Nスタンドから第N−m+1スタンド(mは2以上N−2以下の整数)までの各後段スタンドの圧下率をそれぞれ指定する後段スタンド圧下率指定工程と、
前記後段スタンド圧下率指定工程後に、第1スタンドから第N−mスタンドまでの各スタンドの圧下率を決定する前段スタンド条件決定工程と、
を有することを特徴とする、タンデム圧延機のドラフトスケジュール決定方法。 - さらに、前記後段スタンド圧下率指定工程で指定された前記圧下率と、前記第Nスタンドの出側板厚とに基づいて、前記第N−mスタンドから第N−1スタンドまでの各スタンドの出側板厚を決定する出側板厚決定工程を有し、
前記出側板厚決定工程で決定された前記第N−mスタンドの出側板厚と、第1スタンドの入側板厚とに基づき、前記前段スタンド条件決定工程で、第1スタンドから第N−mスタンドまでの各スタンドの圧下率、及び、第1スタンドから第N−m−1スタンドまでの各スタンドの出側板厚がそれぞれ決定されることを特徴とする、請求項1に記載のタンデム圧延機のドラフトスケジュール決定方法。 - さらに、前記前段スタンド条件決定工程の後に、前記第Nスタンドから前記第N−m+1スタンドまでの各後段スタンドの圧延荷重及び/又は圧延トルクが、前記各後段スタンドの仕様から決定される上限値を超えた場合に、前記圧延荷重及び前記圧延トルクが何れも前記上限値以下となる条件下で、前記後段スタンド圧下率指定工程で指定した前記圧下率からの偏差で表される評価値が最小となるように前記第1スタンドから前記第N−1スタンドまでの各スタンドの出側板厚を修正する修正工程、
を有することを特徴とする、請求項2に記載のタンデム圧延機のドラフトスケジュール決定方法。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載のタンデム圧延機のドラフトスケジュール決定方法によって決定されたドラフトスケジュールに基づいて動作する熱間仕上圧延機列を用いて鋼板を圧延する工程を有することを特徴とする、熱延鋼板の製造方法。
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