JP5380391B2 - 射出装置 - Google Patents

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本発明は、射出装置の改良に関する。
射出装置のホッパから加熱筒へ落とされた樹脂材料は、スクリューで混練・可塑化され、計量後に、加熱筒先端のノズルから射出される。
このように、可塑化、計量、射出からなる成形サイクルが繰返し実施されるが、装置トラブル等の理由により、成形サイクルが停止し、射出待ちとなることがある。射出が長時間行われないと、ホッパとスクリューとの間で樹脂材料が滞留する。滞留した樹脂材料は、過度の熱を受けて熱変形し、おこし状(半溶融状)に固まることがある。このおこし状の材料が発生した状態で成形を継続すると、このおこし状の材料によりホッパからの樹脂の落下が妨げられてしまい、材料が供給されなくなる。結果、生産の中断を余儀なくされ、生産性が低下する。
そこで、ホッパ下部における樹脂材料の熱変形を防止する技術が提案されてきた(例えば、特許文献1(図1)参照。)
特許文献1を次図に基づいて説明する。
図10は従来の技術の基本構成を説明する図であり、射出装置100は、加熱筒101にスクリュー102を回転自在に且つ軸方向移動自在に収納し、加熱筒101の材料落下口103にホッパ104を取付け、加熱筒101に前部ヒータ105、中間ヒータ106及び後部ヒータ107を設けてなる。
そして、射出が長時間行われないとき、加熱筒101に設けた熱電対108で温度を監視しながら後部ヒータ107の出力を調整して、樹脂材料が熱変形を起こさないようにホッパ104下のゾーン109の温度を下げる。
しかし、加熱筒101のゾーン109の温度を一旦下げてしまうと、ゾーン109の温度を設定温度に復帰するまでにかなりの時間を要する。結果、生産性が低下する。
そこで、加熱筒の温度を下げずに樹脂材料の熱変形を防止できる射出装置が提案されている(例えば、特許文献2(図1)参照。)。
特許文献2を次図に基づいて説明する。
図11は他の従来の技術の基本構成を説明する図であり、射出装置110では、加熱筒111のホッパ112の下部にホトセンサ113を設け、このホトセンサ113、供給量設定処理手段114及び成形材料供給手段115によって、加熱筒111内が樹脂材料で満杯にならないように、樹脂材料の供給量を制限する。結果、樹脂材料が加熱筒111の内面から受ける摩擦力が低減し、射出が停止しても、樹脂材料の熱変形が抑制される。
しかし、樹脂材料の供給量を制限した分、樹脂材料の可塑化・計量に時間を要する。結果、特許文献2の技術でも、サイクル時間が長くなることから生産性が低下する。
そこで、射出が長時間行われないときであっても、樹脂材料の熱変形を防止しつつ、生産性の低下を抑制することができる射出装置が望まれる。
特開平9−323345号公報 特開2002−248655公報
本発明は、射出が長時間行われないときであっても、樹脂材料の熱変形を防止しつつ、生産性を高めることができる射出装置を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、加熱筒にスクリューを回転自在に且つ軸方向移動自在に収納し、前記加熱筒の基部にホッパを取付け、このホッパから樹脂材料を前記加熱筒内へ落下させ、この落下した樹脂材料を前記スクリューで混練して可塑化し、可塑化した樹脂材料を計量した後に、前記加熱筒先端のノズルから射出させることで、前記樹脂材料の可塑化、計量、射出からなる成形サイクルを繰り返して行う射出装置において、
前記ホッパと前記加熱筒との間に三方切替弁を設け、この三方切替弁の3つの口の1つを前記ホッパに向け、1つを前記加熱筒に向け、残った1つから材料排出管を延ばし、
このような三方切替弁と前記加熱筒との間にガスを吹込むガス吹込みノズルを置くと共に測温体を配置し、前記三方切替弁と前記加熱筒との間に所定の滞留条件で前記樹脂材料が滞留していると制御部で判断したときに、この判定に基づいて前記制御部により前記ガス吹込みノズルからガスを吹込み、このガスの作用により樹脂材料を排出することで、樹脂材料の熱変形を防ぐことができるようにしたものであって、
前記所定の滞留条件は、前記成形サイクルが停止して射出装置の電源が自動的に遮断されるという条件と、前記樹脂材料の滞留時間が設定した許容時間を超えるという条件と、前記測温体で検出される実測温度を前記樹脂材料の温度として読込み、この樹脂材料の温度が設定した許容温度を超えるという条件とからなる3種の条件の少なくとも1つであることを特徴とする。
請求項2に係る発明では、ガス吹込みノズルの長手軸は、スクリューの長手軸に直交し、ガス吹込みノズルでスクリューへガスを吹付けることができるようにしたことを特徴とする。
請求項に係る発明では、滞留時間は、成形サイクルが停止した時点から次の射出までの間の経過時間、樹脂材料の計量を開始した時点から次の射出までの間の経過時間、樹脂材料の計量を終了した時点から次の射出までの間の経過時間からなる3種の経過時間のうちの1つであることを特徴とする。
請求項に係る発明では、測温体は、線状熱電対であり、ガスを供給するガス供給管の先端にガス吹込みノズルを形成し、ガス供給管内に線状熱電対を挿入し、この線状熱電対の先端をガス吹込みノズルに配置したことを特徴とする。
請求項1に係る発明では、ホッパと加熱筒の間に三方切替弁を設け、この三方切替弁の3つの口の1つを加熱筒に向け、1つから材料排出管を延ばし、さらに、三方切替弁と加熱筒との間にガスを吹込むガス吹込みノズルを置いた。
三方切替弁と加熱筒との間に所定の滞留条件で樹脂材料が滞留していると制御部で判断したとき、この判定に基づいて制御部によりガス吹込みノズルからガスを吹込む。すると、ガスの作用により、三方切替弁と加熱筒との間にある樹脂材料が排出される。結果、樹脂材料の熱変形が防止される。
この排出に当たっては、加熱筒の温度を下げる必要がなく、速やかに生産が再開できる。結果、生産性の低下が防止される。
本発明によれば、射出が長時間行われないときであっても、樹脂材料の熱変形を防止しつつ、生産性の低下を抑制することができる。
加えて、請求項1に係る発明では、所定の滞留条件は、成形サイクルが停止して射出装置の電源が自動的に遮断されるという条件と、樹脂材料の滞留時間が許容時間を超えるという条件と、測温体で検出される実測温度を樹脂材料の温度として読込み、測温体で検出される樹脂材料の温度が許容温度を超えるという条件とからなる3種の条件の少なくとも1つとした。
無人運転による生産において、装置トラブル等で成形サイクルが停止したとき、射出装置の電源が自動的に遮断されるように設定される場合がある。
仮に、射出装置の電源が遮断されても樹脂材料を排出しないと、加熱筒内に残った樹脂材料は、加熱筒の温度が低下するまで加熱され続けた上、運転再開後も加熱される。結果、樹脂材料が熱変形を起こす虞がある。
この点、本発明では、制御部が射出装置の電源が遮断されたか否かを調べる。射出装置の電源が遮断されたと判断されたときは、制御部によって樹脂材料の排出を自動的に行う。制御部が樹脂材料の排出を自動的に行うので、射出装置の電源が遮断されても、樹脂材料の熱変形を防止することができる。
また、制御部は、樹脂材料の滞留時間、樹脂材料の温度を監視し、樹脂材料の滞留時間、樹脂材料の温度が許容値を超えたときは、制御部によって樹脂材料の排出を自動的に行う。したがって、射出装置の電源の状態、樹脂材料の滞留時間、樹脂材料の温度を監視するだけで、制御が実施できるため、制御部の簡素化が可能となる。
請求項2に係る発明では、ガス吹込みノズルの長手軸をスクリューの長手軸に直交させ、ガス吹込みノズルでスクリューへガスを吹付けるようにした。
単に、ガスで樹脂材料を排出するだけでは、スクリュー周りに樹脂材料が残留することが考えられ、この残留する樹脂材料が熱変形することが心配される。
この点、本発明では、ガス吹込みノズルからスクリューへガスを直接吹付けることができ、スクリュー周りの樹脂材料を効果的に排出させることができる。
請求項に係る発明では、滞留時間は、成形サイクルが停止した時点、樹脂材料の計量を開始した時点、樹脂材料の計量を終了した時点のいずれかの時点から、次の射出までの間を経過時間とした。
無人運転で生産を行う場合、成形サイクルが停止した時点から滞留時間を計測する。成形サイクルが停止した時点から滞留時間を計測することで、成形サイクルが停止しても、確実に樹脂材料の熱変形を防ぐことができる。
一方、成形サイクルが停止することなく生産が継続している場合は、樹脂材料の計量を開始した時点、あるいは、樹脂材料の計量を終了した時点のいずれかの好適な時点から、次の射出までを滞留時間と定め、この滞留時間を計測する。そして、この滞留時間を計測することで、確実に樹脂材料の熱変形を防ぐことができる。
このように滞留時間の計測を開始する時点を3種から選択することにより、生産の状況に応じた滞留条件を最適に設定することができる。結果、生産性向上を図ることができる。
請求項に係る発明では、測温体を線状熱電対とし、この線状熱電対をガス供給管内に挿入し、線状熱電対の先端をガス吹込みノズルに配置した。
三方切替弁と加熱筒との間に測温体とガス供給管を配置する場合、測温体の挿入口とガス供給管の挿入口を別々に開けることが一般に行われるが、穴開け工数や測温体取付け工数やガス供給管取付け工数が発生する。
この点、本発明では、測温体を線状熱電対とし、これをガス供給管へ挿入したので、測温体のための穴開け及び取付け工数が不要となる。全体としてのコンパクト化が図れる。
本発明に係る射出装置の断面図である。 本発明に係る射出装置の要部の断面図である。 図2の3矢視図である。 ガス吹込みノズルの断面図である。 三方切替弁の作用を説明する図である。 材料自動排出のフローチャートである。 三方切替弁の変更例を示す図である。 図7の変更例を示す図である。 図7の更なる変更例を示す図である。 従来の射出装置の基本構成を説明する図である。 他の従来の射出装置の基本構成を説明する図である。
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、射出装置10は、スクリュー11を回転自在に且つ軸方向移動自在に収納する加熱筒12と、スクリュー11を前後進させる射出シリンダ13と、この射出シリンダ13のピストンロッド14を介してスクリュー11を回転させるスクリュー回転モータ16と、樹脂材料を加熱筒12内へ落下させるホッパ17と、を備える。
加熱筒12は、先端に設けられるノズル部18と、このノズル部18から基端方向に延びる本体部19と、この本体部19の基端に鍔状に形成され射出シリンダ13に固定される固定部21と、この固定部21から基端方向に延びて射出シリンダ13内に挿入される基部22と、からなる。基部22の前上部に材料落下口23が設けられている。
樹脂材料は、例えば、可塑化をより安定させる必要がある樹脂(例えばPC(ポリカーボネイト)、PMMA(アクリル樹脂)、PE(ポリエチレン)など)である。
これらの樹脂材料を用いる射出成形を行うとき、又は、サイクル時間をできる限り短縮した射出成形を行うときには、加熱筒12の材料落下口23付近を通常よりも高温に設定する。
射出シリンダ13の前部に、基部22と嵌合し加熱筒12を支持する支持部24が設けられる。支持部24の前上部に、材料落下口23と合致し、射出シリンダ13の上面に開口する材料投入路26が形成される。
ホッパ17は、材料投入路26の上方に配置される。
ホッパ17と加熱筒12との間に三方切替弁30が設けられており、この三方切替弁30の3つの口のうち、上部の口31をホッパ17に向け、下部の口32を加熱筒12に向け、側部の口33から材料排出管34を延ばす。材料排出管34は、側部の口33から回収容器36に延びている。
次に、三方切替弁30の構造について、説明する。
図2に示すように、三方切替弁30は、例えば、三方ボール弁であり、弁箱37と、弁箱37内に回転自在に収納され、T字流路38を有する弁体39と、弁体39の側部に設けられ弁体39を回転させる弁棒41と、からなる。
弁箱37は、ホッパ17に複数のボルト42で締結されるホッパ側フランジ43と、加熱筒12に向く加熱筒側フランジ44と、材料排出管34に複数のボルト42で締結される排出側フランジ46と、を備える。
上部の口31は、ホッパ側フランジ43に形成される。下部の口32は、加熱筒側フランジ44に形成される。側部の口33は、排出管側フランジ46に形成される。
弁体39のT字流路38は、第1流路47と、この第1流路47に対向する第2流路48と、第1流路47及び第2流路48と直交する第3流路49と、からなる。
このような三方切替弁30と材料投入路26との間に、ガス(例えば、除湿した圧縮空気)を加熱筒12内に噴射するためのガス供給手段50が設けられる。
ガス供給手段50は、ガスを供給するためのホース51と、このホース51にニップル52を介して接続されるT字型の管継手53と、この管継手53に接続され加熱筒12へガスを供給するガス供給管54と、弁箱37と射出シリンダ13の間に介在しガス供給管54を挿入口55で支持するガス供給スペーサ56と、からなる。
ガス供給スペーサ56は、管状を呈しており、上端に形成される上フランジ57と、下端に形成される下フランジ58とを有している。これら上フランジ57及び下フランジ58のそれぞれは、加熱筒側フランジ44及び射出シリンダ13に複数のボルト42で締結される。なお、ガス供給スペーサ56と弁箱37を1つの部品としてもよい。
管継手53は、ニップル52が接続される入口部59と、ガス供給管54が接続される出口部61と、出口部61に対向する測温体保持部62と、からなる。
ガス供給管54は、管継手53の出口部61からガス供給スペーサ51の中心軸63まで延びた後、鉛直下方に曲がるL字形状を呈する。ガス供給管54の先端は、ガス吹込みノズル64として形成される。このガス吹込みノズル64の長手軸65は、スクリュー11の長手軸66に直交する。ガス吹込みノズル64は、材料落下口23に臨み、スクリュー11の直上近傍に位置している。
ガス供給管54内に測温体67が挿入される。
測温体67は、例えば線状熱電対であり、ガス供給管54の形状に合わせ、L字状に曲がった形でガス供給管54に挿入される。測温体67の基端は、管継手53を貫通すると共に測温体保持部62にキャップ68を介して保持される。さらに測温体67の基端は、温度計69を介して制御部71に接続される。
なお、測温体には、線状熱電対の他、箔状熱電対やサーミスタなどを使用してもよい。
次に、三方切替弁30を駆動するロータリアクチュエータについて説明する。
図3に示すように、弁箱37の側面に複数(本例では上下2個)のブラケット72の一端が溶接され、このブラケット72の他端にロータリアクチュエータ73がボルト74で締結される。
ロータリアクチュエータ73は、圧縮空気等によって駆動され、弁棒41を所定方向に所定角度回転させる。ロータリアクチュエータは、電磁切替弁76を介してコンプレッサ等の圧力源77及びサイレンサ78に接続される。電磁切替弁76は、制御部71に接続される。電磁切替弁76の切替えは、制御部71により行われる。
ニップル52は、電磁弁79を介して圧力源77と接続されている。電磁弁79は、制御部71と接続される。電磁弁79の開閉は、制御部71により行われる。
制御部71は、三方切替弁30と加熱筒(図2、符号12)との間に、所定の滞留条件で樹脂材料が滞留していると判断したときに、この判定に基づいてガス供給管54からガスを吹込む。このガスの作用により樹脂材料を排出することで、樹脂材料の熱変形を防ぐ。
所定の滞留条件は、成形サイクルが停止して射出装置の電源が自動的に遮断されるという条件と、樹脂材料の滞留時間が設定した許容時間を超えるという条件と、測温体(図2、符号67)で検出される樹脂材料の温度が設定した許容温度を超えるという条件とからなる3種の条件の少なくとも1つである。
また、制御部71には、使用材料の許容時間を設定するための第1設定手段81と、使用材料の許容温度を設定するための第2設定手段82と、所定の滞留条件で樹脂材料が滞留していると判断したときに警報を鳴らす警報器83と、が接続されている。
なお、第1設定手段81、第2設定手段82は、例えば射出装置の操作盤又はパソコンに設けられる。
また、制御部71は、例えば夜間に無人運転で生産を行っているとき、装置トラブル等の理由から成形サイクルが停止すると、成形サイクルの停止信号を受ける。さらに、制御部71は、成形サイクル停止後に射出装置の電源が自動的に遮断されると、電源自動遮断信号を受ける。
次に、測温体の取付け構造を図4で説明する。
(a)に示すように、測温体67の先端は、ガス吹込みノズル64内に樹脂製のリング87を介して保持される。
(b)に示すように、リング87は、ガス吹込みノズル64の内面に圧入される外周部88と、測温体67を保持する中心の保持部89と、保持部89と外周部88とを連結する複数(本例では3本)の連結部91と、からなる。
以上に述べた射出装置の作用を次に述べる。
図5(a)に示すように、通常は、弁体39の第1流路47をホッパ17側に向け、第2流路48を加熱筒12側へ向ける。そして、矢印(1)にように、ホッパ17内の樹脂材料92を自然落下させて加熱筒12に供給する。
そして、三方切替弁30と加熱筒12との間に、所定の滞留条件で樹脂材料92が滞留していると制御部(図3、符号71)で判断したとき、この判定に基づいて、制御部(図3、符号71)によって電磁切替弁(図3、符号76)及びロータリアクチュエータ(図3、符号73)が動作して、矢印(2)のように弁体39が回転する。
(b)に示すように、材料排出管34側に第2流路48が向き、加熱筒12側に第3流路49が向くまで弁体39が回転すると、制御部(図3、符号71)によって電磁弁(図3、符号79)が開き、ガス吹込みノズル64からスクリュー11にガスを吹付ける(矢印(3))。このガスの作用により、矢印(4)のように樹脂材料92を飛ばすと共に浮遊させ、矢印(5)のように材料排出管34に導き、矢印(6)のように回収容器36に取出す。これで、加熱筒12内の樹脂材料92がおこし状にならないうちに、回収することができる。
以下、自動で加熱筒12内の樹脂材料を排出するための材料自動排出プログラムの一例を説明する。この材料自動排出プログラムは、無人運転で生産を行うときに好適なものであり、制御部(図3、符号71)に組込まれる。なお、この無人運転による生産では、成形サイクルが停止すると、射出装置の電源が自動的に遮断されるようになっている。
材料自動排出プログラムは、使用材料の種類に応じて実行されるため、プログラム起動後に使用材料毎に決めた条件を設定する。使用材料の条件を表1に示す。
Figure 0005380391
表中、許容時間は、使用材料が材料落下口(図2、符号23)付近で滞留しても、使用材料を熱変形させずに取出すことができる限界時間である。
使用材料の許容温度は、使用材料が材料落下口(図2、符号23)付近で滞留しても、使用材料を熱変形させずに取出すことができる限界温度である。なお、使用材料の許容温度は、樹脂の熱変形温度(荷重たわみ温度ともいう)から決めた温度であり、各材料の熱変形温度は、PC(ポリカーボネイト)で120〜130℃、PMMA(アクリル樹脂)で70〜100℃、PE(ポリエチレン)で70〜85℃である。
図6は、材料自動排出プログラムのフローチャートである。
先ず、使用材料に対応する許容時間tsetを、第1設定手段(図3、符号81)で設定し(ST01)、使用材料に対応する許容温度Tsetを、第2設定手段(図3、符号82)で設定する(ST02)。
ST03で、成形サイクルの停止信号の有無を調べる。成形サイクルの停止信号が無いときは、ST03を繰り返す。成形サイクルの停止信号が有ったときは、ST04に進む。
ST04では、射出装置の電源自動遮断信号の有無を調べる。電源自動遮断信号が有ったときは、ST09に進む。
ST09では、警報器(図3、符号83)によって警報を所定時間(10〜15秒程度)鳴らす。
ST10で、三方切替弁(図3、符号30)を材料排出モード(図5(b))に切替える。
材料排出モード(図5(b))に切替えた後、ガスを所定時間(例えば10秒)噴射する(ST11)。このガスの作用により、樹脂材料を材料排出管(図5(b)、符号34)に導き、回収容器(図5(b)、符号36)に排出する。
一方、ST04で、電源自動遮断信号が無いときは、ST05に進む。
次に、滞留時間tactを読込む(ST05)。この滞留時間tactは、成形サイクルが停止した時点からの経過時間である。
ST06では、滞留時間tactが、許容時間tsetより長いか否かを調べる。滞留時間tactが許容時間tsetより長いと判断したときは、電源自動遮断信号が有った場合と同様に、ST09〜ST11に進み、樹脂材料を材料排出管(図5(b)、符号34)に導き、回収容器(図5(b)、符号36)に排出する。
一方、ST06で、滞留時間tactが許容時間tset以下であると判断したときは、ST07に進む。
ST07で、線状熱電対(図2、符号67)で検出した実測温度を材料温度Tactとして読込む。
ST08では、材料温度Tactが許容温度Tsetを超えたか否かを調べる。材料温度Tactが許容温度Tset以下であると判断したときは、ST05に戻る。
一方、ST08で、材料温度Tactが許容温度Tsetを超えたと判断したときは、ST09に進み、電源自動遮断信号が有った場合と同様に、ST09〜ST11に進み、樹脂材料を材料排出管(図5(b)、符号34)に導き、回収容器(図5(b)、符号36)に排出する。
以上のように、成形サイクルが停止して射出装置の電源が自動的に遮断されたとき、樹脂材料の滞留時間が設定した許容時間を超えたとき、あるいは、樹脂材料の温度が設定した許容温度を超えたときに、図5に示したように、三方切替弁30と加熱筒12との間にある樹脂材料92を自動的に回収容器36に取出すことができる。結果、樹脂材料92の熱変形が防止される。
仮に、射出装置の電源が自動的に遮断されたときに樹脂材料を排出しない場合、加熱筒内に残った樹脂材料は、加熱筒の温度が低下するまで加熱され続けた上、再開後も加熱される。結果、樹脂材料が熱変形を起こす虞がある。
この点、本実施例では、射出装置の電源が自動的に遮断されたときは、制御部(図3、符号71)によって樹脂材料92の取出しを自動的に行うので、樹脂材料92が熱変形を起こす心配がない。
そして、加熱筒12の温度変更が不要であるため、速やかに生産が再開できる。結果、生産性の低下が防止される。
したがって、射出が長時間行われないとき、樹脂材料92の熱変形を防止しつつ、生産性の低下を抑制することができる。
また、単に、ガスで樹脂材料を排出するだけでは、スクリュー周りの樹脂材料が残留することが考えられ、この残留する樹脂材料が熱変形することが心配されるが、本発明では、ガス吹込みノズル64からスクリュー11へガスを直接吹付けることができ、スクリュー11周りの樹脂材料92を効果的に排出させることができる。
また、射出装置の電源の状態、樹脂材料92の滞留時間及び樹脂材料92の温度を監視するだけで、制御が実施できるため、制御部の簡素化が可能となる。
加えて、測温体67を線状熱電対とし、これをガス供給管54へ挿入したので、測温体67のための穴開け及び取付け工数が不要となる。結果、全体としてのコンパクト化が図れる。
なお、実施例では、三方切替弁として三方ボール弁を用いたが、三方切替弁の種類・構造は任意である。以下に、三方切替弁の変更例を説明する。
図7に三方切替弁の変更例を示す。
三方切替弁30Bでは、ホッパに向く上部の口31と材料排出管に向く側部の口33とを開閉する板状の弁体93を回転自在に弁箱37Bに設ける。樹脂材料を加熱筒に供給するときは、弁体93で側部の口33を閉じることで、加熱筒に向く下部の口32と上部の口31とを連通させる。樹脂材料を排出するときは、矢印(7)のように弁体93を回転させ、上部の口31を弁体93で閉じて樹脂材料の供給を不能とし、側部の口33を開いて樹脂材料の排出を可能とする。
図8は図7の変更例を示す図である。図7との相違点は、材料排出管に向く側部の口33Bの軸線を斜め下方に向けた点である。その他は、図7と同様であるので、図7の符号を流用して説明は省略する。三方切替弁30Cでは、側部の口33Bの軸線を斜め下方に向けたので、側部の口33Bに導かれた樹脂材料が自然落下する。結果、樹脂材料が排出しやすくなる。
図9は図7の更なる変更例を示す図である。図7との相違点は、弁体93に代えて、上部の口31、側部の口33のそれぞれを開閉する弁体94、96を弁箱37Bに摺動可能に設けた点である。その他は、図7と同様であるので、図7の符号を流用して説明は省略する。
弁体94、96は、それぞれシリンダユニット97、98で駆動される。材料を加熱筒に供給するときは、弁体94を弁箱37Bに没入させて上部の口31を開け、弁体96で側部の口33を閉じる。材料を排出するときは、矢印(8)のように弁体94で上部の口31を閉じると同時に、矢印(9)のように弁体96を弁箱37に没入させて側部の口33を開ける。三方切替弁30Dでは、上部の口31の開閉動作と側部の口33の開閉動作を同時に行なわれるので、流路の切替えが速くなる。
尚、本発明の射出装置は、実施の形態では、加熱筒の材料落下口付近を高温に設定する射出装置に適用したが、加熱筒の材料落下口付近を低温に設定する一般の射出装置に適用することは差支えない。
本発明の射出装置は、加熱筒の材料落下口付近を高温に設定する装置に好適である。
10…射出装置、11…スクリュー、12…加熱筒、17…ホッパ、30…三方切替弁、31…上部の口、32…下部の口、33…側部の口、34…材料排出管、54…ガス供給管、64…ガス吹込みノズル、65…ガス吹込みノズルの長手軸、66…スクリューの長手軸、67…測温体、71…制御部、92…樹脂材料。

Claims (4)

  1. 加熱筒にスクリューを回転自在に且つ軸方向移動自在に収納し、前記加熱筒の基部にホッパを取付け、このホッパから樹脂材料を前記加熱筒内へ落下させ、この落下した樹脂材料を前記スクリューで混練して可塑化し、可塑化した樹脂材料を計量した後に、前記加熱筒先端のノズルから射出させることで、前記樹脂材料の可塑化、計量、射出からなる成形サイクルを繰り返して行う射出装置において、
    前記ホッパと前記加熱筒との間に三方切替弁を設け、この三方切替弁の3つの口の1つを前記ホッパに向け、1つを前記加熱筒に向け、残った1つから材料排出管を延ばし、
    このような三方切替弁と前記加熱筒との間にガスを吹込むガス吹込みノズルを置くと共に測温体を配置し、前記三方切替弁と前記加熱筒との間に所定の滞留条件で前記樹脂材料が滞留していると制御部で判断したときに、この判定に基づいて前記制御部により前記ガス吹込みノズルからガスを吹込み、このガスの作用により樹脂材料を排出することで、樹脂材料の熱変形を防ぐことができるようにしたものであって、
    前記所定の滞留条件は、前記成形サイクルが停止して射出装置の電源が自動的に遮断されるという条件と、前記樹脂材料の滞留時間が設定した許容時間を超えるという条件と、前記測温体で検出される実測温度を前記樹脂材料の温度として読込み、この樹脂材料の温度が設定した許容温度を超えるという条件とからなる3種の条件の少なくとも1つであることを特徴とする射出装置。
  2. 前記ガス吹込みノズルの長手軸は、前記スクリューの長手軸に直交し、前記ガス吹込みノズルで前記スクリューへガスを吹付けることができるようにしたことを特徴とする請求項1記載の射出装置。
  3. 前記滞留時間は、前記成形サイクルが停止した時点から次の射出までの間の経過時間、前記樹脂材料の計量を開始した時点から次の射出までの間の経過時間、前記樹脂材料の計量を終了した時点から次の射出までの間の経過時間からなる3種の経過時間のうちの1つであることを特徴とする請求項記載の射出装置。
  4. 前記測温体は、線状熱電対であり、前記ガスを供給するガス供給管の先端に前記ガス吹込みノズルを形成し、前記ガス供給管内に前記線状熱電対を挿入し、この線状熱電対の先端を前記ガス吹込みノズルに配置したことを特徴とする請求項又は請求項記載の射出装置。
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