JP5294593B2 - 射出成形機 - Google Patents

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Description

本発明は、インラインスクリュ式の射出成形機に係り、特に、射出工程において異常が発生した際における制御にかかわる技術に関する。
インラインスクリュ式の射出成形機においては、計量工程でスクリュの先端側に貯えた樹脂(溶融樹脂)を、1次射出工程とこれに引き続く保圧工程とからなる射出工程によって、型締めされた金型のキャビティ内に射出・充填するようになっている。この射出工程において、射出動作異常(マシン(射出成形機)の運転を停止させることが必要な射出動作異常)が発生した場合には、アラーム音を発生させると共にアラーム表示灯を点灯させ、さらに、表示装置に射出動作異常が発生した旨(1次射出異常または保圧異常)を知らせるアラームメッセージの表示を行わせて、マシンを緊急停止させるようになっている。
図8は、従来の射出動作異常発生時の処理の流れを示す図である。マシン(射出成形機)全体の制御を司るシステムコントローラが、射出工程中に射出動作異常の発生を認知すると、システムコントローラは、アラーム音を発生させると共にアラーム表示灯を点灯させ、さらに、表示装置に射出動作異常が発生した旨(1次射出異常または保圧異常)を知らせるアラームメッセージの表示を行わせる(ステップS11)と同時に、マシンの運転を緊急停止させる(ステップS12)。アラーム音の出力やアラーム表示灯の点灯により、マシンが緊急停止したことを知ったオペレータ(作業者)は、表示装置に表示されたアラームメッセージを見て、1次射出異常の発生あるいは保圧異常の発生によってマシンが緊急停止したことを確認し、アラームリセットの操作を行って(ステップS13)、アラーム音の出力を停止させ、アラーム表示灯を消灯させる。
アラームリセットの操作を行った後は、オペレータがベテランで冷静な者である場合には、このオペレータは手動操作によって、マシンに、計量動作、ノズルバック動作を行わせてから、型開き動作、エジェクト動作を実行させて、成形製品の取り出しを行う。そして、オペレータは、取り出した成形製品の形状やマシンの射出系メカニズムの様子などから、射出動作異常(1次射出異常または保圧異常)の原因の解析に努め、必要に応じて運転条件の修正を行ったり、メカニズムなどの補修を行ったりして、正常な射出動作が実行可能な状態への修復を図る。この後、マシンが正常な射出動作が可能となったとみなすと、オペレータは手動操作によって、マシンに、型閉じ・型締め動作、ノズルタッチ動作を行わせた後、マシンに自動運転を再開させて、成形製品の生産を開始させる。
ところで、上記の説明では、マシンが緊急停止した場合には、オペレータは、手動操作によって、マシンに、計量動作、ノズルバック動作を行わせてから、型開き動作、エジェクト動作を実行させて、成形製品の取り出しを行うと記述したが、マシンが緊急停止すると、異常に対する措置を早く施して、早急に成形製品の生産を再開させたいと望むオペレータは、射出工程中に発生した異常によりマシンが停止したことを、アラームメッセージで確認することなく、あるいはアラームメッセージを見てもこのことに注意を払わず、計量動作を行わせることなく、型開き動作、エジェクト動作を実行させて、成形製品の取り出しを行って、取り出した成形製品の視認を急ぐことが、多々ある。しかし、型開き、エジェクトを行った後の状態(ノズルの先端側に金型内の固化した樹脂が存在しない状態)では、ノズルの先端が塞がれておらず、正常な計量を行うことはできない。したがって、自動運転の再開に際して、自動運転の再開の前に、オペレータがまず計量動作を行わせることを忘れずに操作したとしても、この計量によっては正常な成形製品を得ることはできない。また、運転条件の修正などに集中したオペレータが、自動運転の再開の際にマシンが計量未完了状態にあることを失念して、ノズルタッチ後に、自動運転の再開(射出工程からの自動運転の再開)を指示することがままあり、このような場合には、マシンが計量未完了のアラームを出して、マシンは自動運転を再開せず、マシンは計量動作の完了を待つことになるので、正常な成形製品が得られる自動運転までの時間が、より長くなるという問題がある。
本発明は上記の点に鑑みなされたもので、その目的とするところは、射出動作異常が発生してマシンが緊急停止した後、自動運転を再開させるまでの、オペレータの手動操作の手数を減らし、かつ、自動運転の再開の当初から正常な成形製品を得ることを可能とすることにある。
本発明は上記した目的を達成するため、加熱シリンダ内のスクリュを回転させることにより、原料樹脂を混練・可塑化しつつスクリュの先端側に移送して、スクリュの先端側に計量した溶融樹脂を貯え、スクリュの前進によって金型内に溶融樹脂を射出・充填するインラインスクリュ式の射出成形機において、射出工程が開始されてから射出工程が完了する前までの間に、射出動作異常が発生した場合には、1ショット分の溶融樹脂の計量動作を実行させて、前記1ショット分の溶融樹脂の計量動作が完了した後に、射出成形機の運転を停止させるように制御すると共に、その後に、正常な射出動作が実行可能な状態に射出成形機が修復された場合には、オペレータによる自動運転再開の指示を待って、前記1ショット分の溶融樹脂を用いた成形品の生産を開始させるように制御する、コントローラを備えたことを特徴とする。
本発明では、射出工程が開始されてから射出工程が完了する前までの間に、射出動作異常が発生した場合には、計量動作を自動的に実行させた後にマシンを停止させるようにしているので、ノズルの先端が塞がれている状態で正常な計量動作を行ってからマシンが停止することになる。したがって、射出動作異常の発生であっても、計量完了状態(正常な計量完了状態)でマシンが停止することになるので、自動運転の再開(射出工程からの自動運転の再開)を指示した際には、当初のショットから正常な成形製品を得ることが可能となり、自動運転の再開を円滑・確実に行うことが可能となり、かつ、マシンが緊急停止した後、自動運転を再開させるまでの、オペレータの手動操作の手数を減らすことができるので、オペレータに掛かる負担を軽減することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。
図1〜図7は、本発明の一実施形態(以下、本実施形態と記す)による電動タイプのインラインスクリュ式の射出成形機に係り、図1は、本実施形態の射出成形機の射出系メカニズムの概要を示す要部断面図である。
図1において、1は、図示せぬ射出ユニットベース盤上の図示せぬレール部材上に図示せぬ直動ガイドを介して配設されたヘッドストック、2は、ヘッドストック1と所定距離をおいて対向するように、同じく図示せぬ射出ユニットベース盤上の図示せぬレール部材上に図示せぬ直動ガイドを介して配設された保持プレート、3は、その後端部をヘッドストック1に固定された加熱シリンダ、1aおよび3aは、図示せぬホッパーから落下・供給される原料樹脂を加熱シリンダ3の後端部内に供給するために、ヘッドストック1および加熱シリンダ3にそれぞれ穿設された原料樹脂供給穴、4は、加熱シリンダ3の先端に取り付けられたノズル、5は、加熱シリンダ3の外周に巻装されたバンドヒータ、6は、加熱シリンダ3内に回転並びに前後進可能であるように配設されたスクリュ、7は、ヘッドストック1と保持プレート2との間に架け渡された連結・ガイドバー、8は、連結・ガイドバー7に挿通・案内されて、ヘッドストック1と保持プレート2との間で前後進可能な直動ブロック、9は、直動ブロック8に回転可能に保持されると共に、スクリュ6の後端部が固定された回転体、10は、回転体9に固定されたもしくは回転体9と一体形成された被動プーリ、11は、直動ブロック8に搭載された計量用サーボモータ、12は、計量用サーボモータ11の出力軸に固定され、図示せぬタイミングベルトを介して計量用サーボモータ11の回転を被動プーリ10に伝える駆動プーリ、13は、保持プレート2に搭載された射出用サーボモータ、14は、射出用サーボモータ13の出力軸に固定された駆動プーリ、15は、射出用サーボモータ13による回転運動を直線運動に変換するボールネジ機構、16は、保持プレート2に回転可能に保持されたボールネジ機構15のネジ軸(ボールネジ機構15の回転部)、17は、ネジ軸16に螺合されて、ネジ軸16の回転でネジ軸16に沿って直線移動するボールネジ機構15のナット体(ボールネジ機構15の直動部)、18は、ネジ軸16の端部に固定されて、射出用サーボモータ13の回転を駆動プーリ14、図示せぬタイミングベルトを介して伝達される被動プーリ、19は、直動ブロック8とナット体17との間に挟持される形で配設されて、直動ブロック8とナット体17にその一部をそれぞれ固定されることで、ナット体17を直動ブロック8に対して連結・固定するロードセルユニットで、このロードセルユニット19には、圧力検出用の図示せぬロードセル(荷重センサ)が設けられている。
なお、射出系メカニズムは、図示せぬ公知のノズルタッチ/ノズルバック機構およびノズルタッチ/ノズルバック用の駆動源(モータ)によって、前記した図示せぬレール部材上を前後進駆動されるようになっていて、ノズルタッチ動作によって射出系メカニズムが前進させられた場合には、図示せぬ金型(固定側金型)の樹脂注入口の近傍にノズル4の先端が押し付けられるようになっており、また、ノズルバック動作によって射出系メカニズムが後退させられた場合には、ノズル4は金型(固定側金型)の樹脂注入口から離間するようになっている。そして、自動運転時には、ノズルタッチ/ノズルバック機構およびノズルタッチ/ノズルバック用の駆動源によって、射出系メカニズムはノズルタッチ状態を維持されるようになっている。
また、図1において、25−1は、計量用サーボモータ11をフィードバック制御で駆動するサーボドライバ、25−2は、射出用サーボモータ13をフィードバック制御で駆動するサーボドライバ、21は、あらかじめ設定された制御条件やセンサ検出情報などにしたがって、サーボドライバ25−1、25−2に指令値を与える、後記で詳述するシステムコントローラである。
図1に示す構成において、計量工程時には、システムコントローラ21からの指令でサーボドライバ25−1を介して、計量用サーボモータ11が位置軸に沿った回転速度(回転数)フィードバック制御で駆動制御され、これにより、駆動プーリ12、図示せぬタイミングベルト、被動プーリ10を経由して回転体9が回転駆動され、回転体9と一体のスクリュ6が所定方向に回転する。このスクリュ6の回転によって、図示せぬホッパーから原料樹脂供給穴1a、3aを通ってスクリュ6の後端側に供給された原料樹脂が、混練・可塑化されつつ、スクリュ6のネジ送り作用によって前方に移送される。また、この計量工程時には、システムコントローラ21からの指令で、サーボドライバ25−2を介して射出用サーボモータ13が、位置軸に沿った圧力フィードバック制御で駆動制御され、これにより、駆動プーリ14、図示せぬタイミングベルト、被動プーリ18、ボールネジ機構15のネジ軸16が回転駆動されて、ボールネジ機構15のナット体17、ロードセルユニット19、直動ブロック8、直動ブロック8と一体に軸方向移動する部材(スクリュ6など)がその軸方向位置を可変制御されることで、ロードセルユニット19のロードセルの検出圧力が、設定背圧に倣うように制御される。したがって、ロードセルの検出圧力が設定背圧と一致するように制御されつつ、スクリュ6の回転によりスクリュ6の先端側に溶融樹脂を送り込むことに伴って、スクリュ6は後退する。そして、スクリュ6の先端側に1ショット分の溶融樹脂が貯えられた時点で、計量用サーボモータ11によるスクリュ6の回転駆動は停止される。
また、射出工程(1次射出工程および保圧工程)時には、計量が完了した後の適宜タイミングにおいて、システムコントローラ21からの指令でサーボドライバ25−2を介して、射出用サーボモータ13が、まず、位置軸に沿った速度フィードバック制御で駆動制御され、これにより、駆動プーリ14、図示せぬタイミングベルト、被動プーリ18、ボールネジ機構15のネジ軸16が回転駆動されて、ボールネジ機構15のナット体17、ロードセルユニット19、直動ブロック8、回転体9を介して、スクリュ6が所定ストロークだけ(1次射出の開始位置から設定された1次射出の完了位置まで距離だけ)前進駆動されることで、スクリュ6の先端側に貯えられた溶融樹脂が、型締め状態にある図示せぬ金型のキャビティ内に射出充填され、1次射出工程が実行される。1次射出工程に引き続く保圧工程では、システムコントローラ21からの指令でサーボドライバ25−2を介して、射出用サーボモータ13が、時間軸に沿った圧力フィードバック制御で駆動制御され、これにより、設定された保圧力が、スクリュ6から図示せぬ金型内の樹脂に付加される。
図2は、本実施形態の射出成形機の制御系の構成を簡略化して示すブロック図である。図2において、21は、マシン(射出成形機)全体の制御を司るシステムコントローラ、22は、作業者が各種の入力操作を行うための入力装置、23は、作業者に各種の表示モードの画像を表示するための表示装置、24は、マシンの各部に配設された多数のセンサ(位置センサ、速度センサ、圧力センサ、回転量検出センサ、温度センサなど)よりなるセンサ群、25は、マシンの各部に配置されたアクチュエータ(前記したモータ11、13などのモータ)やヒータ等を駆動制御するための多数のドライバ(前記したサーボドライバ25−1、25−2を含んで構成される各種のドライバである、モータドライバ、ヒータドライバなど)からなるドライバ群である。
また、システムコントローラ21内において、31は運転条件設定格納部、32は測定値格納部、33は異常判定部、34は運転プロセス制御部、35は射出異常発生時の動作司令部、36は表示処理部である。
運転条件設定格納部31には、自動運転モードや手動運転モードでの運転を実行するための、あらかじめ入力された成形サイクルの各工程(型閉じ・型締め、射出、計量、型開き、エジェクト前進、エジェクト後退の各工程)の運転制御条件が書き換え可能に格納される。また、運転条件設定格納部31には、ノズルタッチやノズルバックの運転制御条件や、必要に応じて、公知のサックバック(計量の完了後にスクリュ6を所定量だけ強制後退させることで、スクリュ6の頸部のチェック弁よりも先に貯えられた溶融樹脂の圧力を低下させる制御動作)の運転制御条件も書き換え可能に格納される。
測定値格納部32には、センサ群24などによりマシンの各部の計測情報(位置情報、速度情報、圧力情報、回転角情報、回転速度(単位時間当たりの回転数)情報、温度情報など)がリアルタイムで取り込まれて格納され、また、自身に備えられた各種タイマによって時間情報が計測されて、各種の計時情報も保持される。つまり、測定値格納部32には、射出工程においては、スクリュ6の前進位置や前進速度の計測データ、前記ロードセルによる圧力の計測データが取り込まれて格納され、また、1次射出時間や保圧時間の時間情報が計時されて保持される。
異常判定部33は、あらかじめ用意された各種の異常判定アルゴリズム(異常判定プログラム)に基づき、測定値格納部32中の計測情報(計時情報を含む)を参照して、自動運転モードや手動運転モードでの各工程の動作に異常がないかどうかを判定し、異常の発生と判定した場合には、異常発生までの当該工程の計測情報(計時情報を含む)を保持する。この異常判定部33は、例えば、射出工程の1次射出工程においては、前記ロードセルによって検出された測定圧力が、速度フィードバック制御の圧力規制値として設定された設定圧力に達したか否かを監視しており、測定圧力が設定圧力(圧力規制値)に達した場合には、1次射出圧力異常の1次射出異常と判定するようになっており、また、射出工程の1次射出工程においては、所定時間内にスクリュ6が1次射出に設定された1次射出完了位置まで前進し終わったか否かを監視しており、所定時間内にスクリュ6が1次射出完了位置まで前進し終わっていない場合には、1次射出タイムオーバーの1次射出異常と判定するようになっている。また、異常判定部33は、例えば、射出工程の保圧工程においては、前記ロードセルによって検出された測定圧力が、圧力フィードバック制御の圧力目標値として設定された圧力設定値(保圧設定値)を所定時間だけ継続しているか否かを監視しており、継続していない場合には保圧異常と判定するようになっている。そして、異常判定部33は、射出動作異常(1次射出異常や保圧異常)の発生と判定すると、この旨を射出異常発生時の動作指令部35に通知すると共に、表示処理部36に、射出動作異常の種別とこの発生をアラーム表示するように指令し、また、図示せぬアラーム音発生装置やアラーム表示灯制御部に異常の発生を通知して、アラーム音を発生させ、アラーム表示灯を点灯させる。なおここでは、異常判定部33は、射出動作異常以外の異常が発生したことを認知した場合には、直ちに運転プロセス制御部34にマシンの緊急停止を指示し、図示せぬアラーム音発生装置やアラーム表示灯制御部に異常の発生を通知して、アラーム音を発生させると共に、アラーム表示灯を点灯させるものとなっているとする。
運転プロセス制御部34は、自動運転モードにおいては、あらかじめ用意された各工程の運転制御プログラムと、運転条件設定格納部31に格納された各工程の運転条件の設定値とに基づき、測定値格納部32中の計測情報や各部からの状態確認情報や自身の計時情報を参照しつつ、ドライバ群25を駆動制御して、各工程の運転を連続的に実行させる。また、運転プロセス制御部34は、手動運転モードにおいては、あらかじめ用意された各工程(この場合には、自動運転モードでの工程でない工程、例えばノズルバック工程やノズルタッチ工程も含まれる)の運転制御プログラムのうちオペレータが指示した当該工程の運転制御プログラムと、運転条件設定格納部31に格納された各工程(この場合には、自動運転モードでの工程でない工程、例えばノズルバック工程やノズルタッチ工程も含まれる)の運転条件の設定値のうちオペレータが指示した当該工程の運転条件の設定値とに基づき、測定値格納部32中の計測情報や各部からの状態確認情報や自身の計時情報を参照しつつ、ドライバ群25中の必要なドライバを駆動制御して、オペレータが指示した工程の運転を実行させる。また、運転プロセス制御部34は、自動運転モードの運転中に射出動作異常が発生した場合には、射出異常発生時の動作指令部35からの指示にしたがい、運転条件設定格納部31や測定値格納部32の内容を用いて、後記するように所定の工程の動作を実行し、所定の工程の動作が完了すると、射出異常発生時の動作指令部35からの指令で各部の動作を停止させる。
射出異常発生時の動作指令部35は、射出動作異常の発生時にその機能を発現する。すなわち、射出異常発生時の動作指令部35は、異常判定部33から射出動作異常の発生の通知を受けると、運転プロセス制御部34に対して、直ちに射出工程の動作の停止指令を送出して射出工程(1次射出工程または保圧工程)の動作を停止させ、次に、運転プロセス制御部34に対して、計量動作を実行するように指令して、1ショット分の溶融樹脂を計量してスクリュ6の先端側に貯える計量動作を実行させる(この計量動作では、正常時の計量工程のスクリュ後退ストロークよりも短いストロークでスクリュ6は後退する)。次に、必要に応じて、射出異常発生時の動作指令部35は、運転プロセス制御部34に対してサックバック動作を実行するように指示して、サックバック動作を実行させる。このサックバック動作の完了後、または、サックバックを行わない場合には計量動作の完了後、射出異常発生時の動作指令部35は、運転プロセス制御部34に対してノズルバック動作を実行するように指示して、ノズルバック動作を実行させる。そして、ノズルバック動作の完了後に、射出異常発生時の動作指令部35は、運転プロセス制御部34に対してマシンを停止させるように指示して、マシンを緊急停止させる。
表示処理部36は、あらかじめ用意された各種の表示処理プログラムと、表示用固定データに基づき、必要に応じて、運転条件設定格納部31や測定値格納部32や異常判定部33の内容を参照して、各種の表示モードの画像を生成し、これを表示装置23に表示させる。この表示処理部36は、異常判定部33から、射出動作異常の種別とこの発生とを知らせる情報(アラーム表示指令)が到来すると、アラームメッセージを表示するウィンドウを強制割り込み表示、または、アラームメッセージを表示するアラーム画面を強制切り換え表示する。また、表示処理部36は、オペレータが入力装置22を適宜に操作することにより、異常が発生した工程の測定データのグラフィック画像の表示を指示すると、これを受けて、指定された工程の異常発生時の測定データグラフィック画像を表示する。
図3は、本実施形態における射出動作異常発生時の処理の流れを示す図である。システムコントローラ21の異常判定部33が、射出工程中に射出動作異常の発生を認知すると、アラーム音を発生させると共にアラーム表示灯を点灯させ、さらに、表示装置23に射出動作異常が発生した旨を知らせるアラームメッセージの表示を行わせる(ステップS1)。次に、異常判定部33から射出動作異常の発生の通知を受けた射出異常発生時の動作指令部35が、射出工程を完了の指示を出した後、運転プロセス制御部34に対して計量動作の実行を指示して、射出工程を完了後に計量動作を実行させ(ステップS2)、この後必要に応じて、射出異常発生時の動作指令部35が、運転プロセス制御部34に対してサックバック動作の実行を指示してサックバック動作を実行させ、さらに、射出異常発生時の動作指令部35が、運転プロセス制御部34に対してノズルバック動作の実行を指示してノズルバック動作を実行する(ステップS3)。ノズルバック動作が完了すると、射出異常発生時の動作指令部35が、運転プロセス制御部34に対してマシンの運転停止を指示して、これによりマシンは運転を緊急停止する(ステップS4)。そして、アラーム音の出力やアラーム表示灯の点灯により、マシンが緊急停止したことを知ったオペレータ(作業者)は、表示装置23に表示されたアラームメッセージを見て、射出動作異常の発生によってマシンが緊急停止したことを確認し、アラームリセットの操作を行って(ステップS5)、アラーム音の出力を停止させ、アラーム表示灯を消灯させる。
アラームリセットの操作を行った後は、オペレータは手動操作によって、マシンに、型開き動作、エジェクト動作を実行させて、成形製品の取り出しを行う。そして、オペレータは、取り出した成形製品の形状やマシンの射出系メカニズムの様子や異常発生時の測定データグラフィック画像などから、射出動作異常(1次射出異常または保圧異常)の原因の解析に努め、必要に応じて運転条件の修正を行ったり、メカニズムなどの補修を行ったりして、正常な射出動作が実行可能な状態への修復を図る。この後、マシンが正常な射出動作が可能となったとみなすと、オペレータは手動操作によって、マシンに、型閉じ・型締め動作、ノズルタッチ動作を行わせた後、マシンに自動運転を再開させて、成形製品の生産を開始させる。
以上のように本実施形態では、射出動作異常が発生した場合には(射出工程が開始されてから射出工程が完了する前までの間にマシン(射出成形機)の運転を停止させることが必要な射出動作異常が発生した場合には)、マシンに自動的に、計量動作、ノズルバック動作を実行させた後に、マシンを停止させるようにしているので、ノズルの先端が塞がれている状態で正常な計量動作を行い、この後、点検のために必要なノズルバック状態をとらせてから、マシンを停止させることができる。したがって、射出動作異常の発生であっても、計量完了状態(正常な計量完了状態)でマシンが停止することになるので、自動運転の再開(射出工程からの自動運転の再開)を指示した際には、当初のショットから正常な成形製品を得ることが可能となり、自動運転の再開を円滑・確実に行うことが可能となる。また、ノズルバック動作を自動的に行った後、マシンが停止するので、マシンの緊急停止後に、直ちに点検に好適状態にあるメカニズムの点検を行うことができる。よって、これらのことから、マシンが緊急停止した後、自動運転を再開させるまでの、オペレータの手動操作の手数を減らすことができるので、オペレータに掛かる負担を軽減することができる。
図4は、射出動作異常の発生時に表示装置23に表示されるアラームメッセージの例を示している。図4の(a)は、1次射出異常として1次射出圧力異常が発生した場合のアラームメッセージの表示ウィンドウ41を示しており、この表示ウィンドウ41では、「1次射出圧力異常です」というメッセージが表示されている。図4の(b)は、1次射出異常として1次射出タイムオーバーの異常が発生した場合のアラームメッセージの表示ウィンドウ42を示しており、この表示ウィンドウ42では、「1次射出完了しません(1次射出タイムオーバーです)」というメッセージが表示されている。このように、本実施形態では、1次射出異常として、1次射出圧力異常と1次射出タイムオーバーの異常とを区分けして表示するようにしているので、オペレータは1次射出異常の種別を容易に識別することができ、1次射出異常への対処が容易になる。
図5、図6、図7は、オペレータが入力装置22を適宜に操作することによって表示装置23に表示される、射出工程中の1次射出工程の測定データグラフの例を示している。図5、図6、図7において、縦軸は速度と圧力を表し、横軸の右半分は位置を表し、横軸の左半分は時間を表しており、また、グラフ表示領域の右半分が1次射出工程のデータ表示領域であり、グラフ表示領域の左半分が保圧工程のデータ表示領域である。なお、保圧工程のデータ表示領域には、保圧工程の測定データグラフが表示されるようになっているが、ここではその図示は割愛してある。また、図5、図6、図7において、51は設定速度、52は測定速度、53は設定圧力、54は測定圧力であり、1次射出領域の設定圧力53は、速度フィードバック制御される1次射出工程の圧力規制値である。
図5は、異常が発生していないときの1次射出工程の測定データグラフフィック画像であり、図6は、1次射出圧力が異常のときの1次射出工程の測定データグラフフィック画像であり、図7は、1次射出タイムオーバーのときの1次射出工程の測定データグラフフィック画像である。オペレータは、図6、図7のように1次射出異常時の測定データグラフフィック画像を確認することで、異常発生の要因解析に役立てることができる。
本発明の一実施形態に係る射出成形機の射出系メカニズムの概要を示す要部断面図である。 本発明の一実施形態に係る射出成形機の制御系の構成を簡略化して示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る射出成形機における、射出動作異常発生時の処理の流れを示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る射出成形機における、表示装置に表示される射出動作異常の発生時のアラームメッセージの例を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る射出成形機における、表示装置に表示される射出工程中の1次射出工程の測定データグラフの例(正常時の例)を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る射出成形機における、表示装置に表示される射出工程中の1次射出工程の測定データグラフの例(1次射出圧力が異常のときの例)を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る射出成形機における、表示装置に表示される射出工程中の1次射出工程の測定データグラフの例(1次射出タイムオーバーのときの例)を示す説明図である。 従来の射出成形機における、射出動作異常発生時の処理の流れを示す説明図である。
符号の説明
1 ヘッドストック
1a 原料樹脂供給穴
2 保持プレート
3 加熱シリンダ
3a 原料樹脂供給穴
4 ノズル
5 バンドヒータ
6 スクリュ
7 連結・ガイドバー
8 直動ブロック
9 回転体
10 被動プーリ
11 計量用サーボモータ
12 駆動プーリ
13 射出用サーボモータ
14 駆動プーリ
15 ボールネジ機構
16 ネジ軸
17 ナット体
18 被動プーリ
19 ロードセルユニット
21 システムコントローラ
22 入力装置
23 表示装置
24 センサ群
25 ドライバ群
25−1 サーボドライバ(計量用)
25−2 サーボドライバ(射出用)
31 運転条件設定格納部
32 測定値格納部
33 異常判定部
34 運転プロセス制御部
35 射出異常発生時の動作指令部
36 表示処理部
41、42 アラームメッセージの表示ウィンドウ
51 設定速度
52 測定速度
53 設定圧力
54 測定圧力

Claims (4)

  1. 加熱シリンダ内のスクリュを回転させることにより、原料樹脂を混練・可塑化しつつスクリュの先端側に移送して、スクリュの先端側に計量した溶融樹脂を貯え、スクリュの前進によって金型内に溶融樹脂を射出・充填するインラインスクリュ式の射出成形機において、
    射出工程が開始されてから射出工程が完了する前までの間に、射出動作異常が発生した場合には、1ショット分の溶融樹脂の計量動作を実行させて、前記1ショット分の溶融樹脂の計量動作が完了した後に、射出成形機の運転を停止させるように制御すると共に、その後に、正常な射出動作が実行可能な状態に射出成形機が修復された場合には、オペレータによる自動運転再開の指示を待って、前記1ショット分の溶融樹脂を用いた成形品の生産を開始させるように制御する、コントローラを備えたことを特徴とする射出成形機。
  2. 請求項1に記載の射出成形機において、
    前記コントローラは、前記射出動作異常が発生した場合には、計量動作を実行させて、計量動作が完了した後にノズルバック動作を実行させて、ノズルバック動作の完了した後に、射出成形機の運転を停止させるように制御することを特徴とする射出成形機。
  3. 請求項1または2に記載の射出成形機において、
    前記コントローラは、発生した前記射出動作異常が1次射出動作異常の場合には、この1次射出動作異常が、圧力の異常であるのか、または、時間の異常であるのかを、アラームメッセージで表示することを特徴とする射出成形機。
  4. 請求項1または2に記載の射出成形機において、
    前記コントローラは、前記射出動作異常が発生した場合には、異常発生と判定したタイミングまでの、射出工程の測定データグラフィック画像を表示可能なことを特徴とする射出成形機。
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