JP5379688B2 - 2次電池用非水電解液及びそれを備えた非水電解液2次電池 - Google Patents

2次電池用非水電解液及びそれを備えた非水電解液2次電池 Download PDF

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Description

本発明は、2次電池用非水電解液及びそれを備えた非水電解液2次電池に関し、特には、電池性能を低下させることなく、2次電池の安全性を大幅に向上させることが可能な2次電池用非水電解液と、該電解液を用いた非水電解液2次電池に関するものである。
非水電解液は、リチウム電池やリチウムイオン2次電池、電気二重層キャパシタ等の電解質として使用されており、これらデバイスは、高電圧、高エネルギー密度を有することから、パソコン及び携帯電話等の駆動電源として広く用いられている。そして、これら非水電解液としては、一般にエステル化合物及びエーテル化合物等の非プロトン性有機溶媒に、LiPF6等の支持塩を溶解させたものが用いられている。しかしながら、非プロトン性有機溶媒は、可燃性であるため、上記デバイスから漏液した際に引火・燃焼する可能性があり、安全面での問題を有している。
この問題に対して、非水電解液を難燃化する方法が検討されており、例えば、非プロトン性有機溶媒にホスファゼン化合物を添加することで、難燃性の非水電解液が得られることが知られている(特開2001−023687号参照)。しかしながら、高い不燃性を示すホスファゼン化合物は、非プロトン性有機溶媒との相溶性が低いため、その添加量が制限され、結果として、電解液を十分に難燃化できないという問題がある。
そこで、本発明の目的は、上記従来技術の問題を解決し、電池性能を低下させることなく、非水電解液2次電池の安全性を大幅に向上させることが可能な2次電池用非水電解液と、該2次電池用非水電解液を備え、優れた電池性能と高い安全性を有する非水電解液2次電池を提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、非プロトン性有機溶媒の分子中の水素の少なくとも1つをフッ素化することで、非プロトン性有機溶媒と環状ホスファゼン化合物との相溶性が向上するため、環状ホスファゼン化合物の添加量を増加させることが可能であり、環状ホスファゼン化合物の添加量を増加させることで、非水電解液の不燃性が向上し、更には、該非水電解液を用いることで、電池の性能を低下させることなく、電池の安全性が大幅に向上することを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明の2次電池用非水電解液は、下記一般式(I):
(NPR1 2)n ・・・ (I)
[式中、R1は、それぞれ独立してハロゲン元素、アルコキシ基又はアリールオキシ基を表し;nは3〜4を表す]で表される環状ホスファゼン化合物と、非プロトン性有機溶媒の分子中の水素の少なくとも1つをフッ素化してなる含フッ素有機溶媒と、イオン液体とを含み、
前記環状ホスファゼン化合物の含有量が15〜60体積%で、前記含フッ素有機溶媒の含有量が1〜60体積%であり、
前記イオン液体が、下記一般式(II):
Figure 0005379688
[式中、R 2 は、それぞれ独立して炭素数1〜5のアルキル基、アリル基又は炭素数2〜6のアルコキシアルキル基であり、4つのR 2 のいずれか2つは互いに結合して環を形成していてもよく;Aは窒素原子又はリン原子であり;W - は一価の陰イオンである]で表される化合物、及び下記一般式(III):
Figure 0005379688
[式中、R 3a は、それぞれ独立して炭素数1〜6のアルキル基、アリル基又は炭素数2〜6のアルコキシアルキル基であり;R 3b は、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基であり;W - は一価の陰イオンである]で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種である、
負極の活物質として炭素材料を用いた2次電池用非水電解液であることを特徴とする。
本発明の2次電池用非水電解液において、前記環状ホスファゼン化合物としては、前記一般式(I)において、R1のうち少なくとも3つがフッ素である化合物が好ましい。
本発明の2次電池用非水電解液において、前記含フッ素有機溶媒としては、非プロトン性有機溶媒の分子中の水素の1つをフッ素化してなる化合物が好ましい。
本発明の2次電池用非水電解液において前記イオン液体の含有量は、5〜40体積%の範囲が好ましい。
また、本発明の非水電解液2次電池は、上記2次電池用非水電解液と、正極と、活物質として炭素材料を用いた負極とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、上記環状ホスファゼン化合物及び上記含フッ素有機溶媒を含むことにより高い不燃性を有し、かつ非水電解液2次電池に使用した際にも電池特性を十分に維持することが可能な2次電池用非水電解液を提供することができる。また、該非水電解液を備え、高い安全性と優れた電池特性を有する非水電解液2次電池を提供することができる。
本発明の2次電池用非水電解液においては、上記環状ホスファゼン化合物と上記含フッ素有機溶媒との相溶性が高いため、環状ホスファゼン化合物の配合量を増量することが可能であり、該環状ホスファゼン化合物の反応、熱分解により生じる高不燃性ガス成分が、高い難燃性を発現する。また、上記環状ホスファゼン化合物と上記含フッ素有機溶媒とを含む非水電解液は、十分な導電性を有し、且つ粘度も低いため、電池に使用した際にも電池特性を十分に維持することができる。更に、上記環状ホスファゼン化合物と上記含フッ素有機溶媒の相乗効果により生じる電極表面の皮膜が、電解液の分解を効果的に抑制するため、安定した充放電特性が実現できる。
なお、一般に、電解液に添加剤を添加する場合、添加剤の量を増加させるに伴い電解液の燃焼性を抑制する効果が得られ、電池の安全性が向上する。しかしながら、添加剤が、電極材料の炭素材料等との副反応を誘引してしまい、また、添加剤自身の高い粘度により無添加の電解液に比べて、電極利用率が低下し、サイクル充放電特性及び高率充放電特性を中心とする電池性能が低下してしまう(George E. Blomgren, Journal of Power Sources, 119-121(2003), 326-329頁)。これに対して、含フッ素有機溶媒も、他の添加剤と同様にその添加量を増加させるに伴い電解液の燃焼性を抑制する効果が得られる。また、含フッ素有機溶媒は、広い電位窓を有し、更に、初回充電時に含フッ素有機溶媒の電解還元反応により電極材料の炭素材料等の上に安定な表面皮膜が形成されることから、電極反応の安定化効果が得られ、サイクル充放電特性が良好となる。また、電解液に含フッ素有機溶媒を添加した場合、分子内のフッ素が電解液の粘度低減に寄与するため、高率充放電特性が向上し、電池の安全性と電池性能の両立が可能となる。
2次電池用非水電解液>
以下に、本発明の2次電池用非水電解液を詳細に説明する。本発明に係る2次電池用非水電解液は、上記一般式(I)で表される環状ホスファゼン化合物と、非プロトン性有機溶媒の分子中の水素の少なくとも1つをフッ素化してなる含フッ素有機溶媒と、イオン液体とを含むことを特徴とし、更に、支持塩や非プロトン性有機溶媒を含有してもよい。
本発明の2次電池用非水電解液に含まれる環状ホスファゼン化合物は、上記一般式(I)で表される。式(I)中のR1は、それぞれ独立してハロゲン元素、アルコキシ基又はアリールオキシ基を表し、nは3〜4を表す。
式(I)のR1におけるハロゲン元素としては、フッ素、塩素、臭素等が挙げられ、これらの中でも、フッ素が好ましい。また、R1におけるアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等や、二重結合を含むアリルオキシ基等、シクロヘキシルオキシ基等の環状アルコキシ基、またはメトキシエトキシ基、メトキシエトキシエトキシ基等のアルコキシ置換アルコキシ基等が挙げられる。更に、R1におけるアリールオキシ基としては、フェノキシ基、メチルフェノキシ基、キシレノキシ基(即ち、キシリルオキシ基)、メトキシフェノキシ基等が挙げられる。上記アルコキシ基及びアリールオキシ基中の水素元素は、ハロゲン元素で置換されていてもよく、フッ素で置換されていることが好ましい。また、式(I)中のR1は他のR1と連結していてもよく、この場合、2つのR1は、互いに結合して、アルキレンジオキシ基、アリーレンジオキシ基又はオキシアルキレンアリーレンオキシ基を形成し、かかる二価の基としては、エチレンジオキシ基、プロピレンジオキシ基、フェニレンジオキシ基等が挙げられる。
上記一般式(I)中のR1は、同一でも異なってもよい。また、式(I)のR1は、安全性が向上し且つ低粘度である点で、フッ素であることが好ましい。更に、安全性及び低粘性を高度に両立する観点から、R1のうち3つ以上がフッ素であることが好ましい。
また、式(I)のnは、3〜4であり、上記環状ホスファゼン化合物は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
本発明の2次電池用非水電解液においては、前記環状ホスファゼン化合物の含有量が15〜60体積%である。電解液中の環状ホスファゼン化合物の含有量が8体積%未満では、電解液が不燃性を示さないことがあり、一方、60体積%を超えると、環状ホスファゼン化合物が含フッ素有機溶媒と完全には相溶せず、二層分離が起こることがある。また、非水電解液の不燃性を更に向上させる観点から、非水電解液中の上記環状ホスファゼン化合物の含有量は、15体積%以上である
本発明の2次電池用非水電解液に含まれる含フッ素有機溶媒は、非プロトン性有機溶媒の分子中の水素の少なくとも1つをフッ素化してなり、好ましくは、非プロトン性有機溶媒の分子中の水素の1つをフッ素化してなる。ここで、含フッ素有機溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネート、ビニルエチレンカーボネート等の炭素数3〜9の環状カーボネート化合物の水素原子の少なくとも一部がフッ素原子で置換された化合物(以下、フッ化環状カーボネート化合物という)、例えば、4-フルオロ-1,3-ジオキソラン-2-オンや;
ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジ-n-プロピルカーボネート、ジイソプロピルカーボネート、n-プロピルイソプロピルカーボネート、ジ-n-ブチルカーボネート、ジイソブチルカーボネート、ジ-t-ブチルカーボネート、n-ブチルイソブチルカーボネート、n-ブチル-t-ブチルカーボネート、イソブチル-t-ブチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、メチル-n-プロピルカーボネート、n-ブチルメチルカーボネート、イソブチルメチルカーボネート、t-ブチルメチルカーボネート、エチル-n-プロピルカーボネート、n-ブチルエチルカーボネート、イソブチルエチルカーボネート、t-ブチルエチルカーボネート、n-ブチル-n-プロピルカーボネート、イソブチル-n-プロピルカーボネート、t-ブチル-n-プロピルカーボネート、n-ブチルイソプロピルカーボネート、イソブチルイソプロピルカーボネート、t-ブチルイソプロピルカーボネート等の炭素数3〜9の鎖状カーボネート化合物の水素原子の少なくとも一部がフッ素原子で置換された化合物(以下、フッ化鎖状カーボネート化合物という);
酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸-n-プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸-n-ブチル、酢酸イソブチル、酢酸-t-ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸-n-プロピル、プロピオン酸イソプロピル、プロピオン酸-n-ブチル、プロピオン酸イソブチル、プロピオン酸-t-ブチル、酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸-n-プロピル、酪酸イソプロピル、酪酸-n-ブチル、酪酸イソブチル、酪酸-t-ブチル、イソ酪酸メチル、イソ酪酸エチル、イソ酪酸-n-プロピル、イソ酪酸イソプロピル、イソ酪酸-n-ブチル、イソ酪酸イソブチル、イソ酪酸-t-ブチル、吉草酸メチル、吉草酸エチル、吉草酸-n-プロピル、吉草酸イソプロピル、吉草酸-n-ブチル、吉草酸イソブチル、吉草酸-t-ブチル、ピバリン酸メチル、ピバリン酸エチル、ピバリン酸-n-プロピル、ピバリン酸イソプロピル、ピバリン酸-n-ブチル、ピバリン酸イソブチル、ピバリン酸-t-ブチル等の炭素数3〜9、好ましくは炭素数2〜6の飽和鎖状カルボン酸エステル化合物の水素原子の少なくとも一部がフッ素原子で置換された化合物(以下、フッ化飽和鎖状カルボン酸エステル化合物という);
ジメトキシメタン、ジメトキシエタン、ジエトキシメタン、ジエトキシエタン、エトキシメトキシメタン、エトキシメトキシエタン等の炭素数3〜6の鎖状エーテル化合物の水素原子の少なくとも一部がフッ素原子で置換された化合物(以下、フッ化鎖状エーテル化合物という);
下記式(IV):
Figure 0005379688
[式中、R4は、アルキレン基に結合していてもよい炭素数1〜10のアルキル基を表わし、nは2〜5の整数であり、mは0〜2nの整数である]で表わされるラクトン化合物の水素原子の少なくとも一部がフッ素原子で置換された化合物(以下、フッ化ラクトン化合物という);
下記式(V):
Figure 0005379688
[式中、R5は、炭素数1〜10のアルキル基を表わし、nは0〜8の整数である]で表わされるスルホラン化合物の水素原子の少なくとも一部がフッ素原子で置換された化合物(以下、フッ化スルホラン化合物という);
フルオロアセトニトリル、ジフルオロアセトニトリル、トリフルオロアセトニトリル、α-フルオロプロピオニトリル、β-フルオロプロピオニトリル、α,α-ジフルオロプロピオニトリル、α,β-ジフルオロプロピオニトリル、β,β-ジフルオロプロピオニトリル、α,α,β-トリフルオロプロピオニトリル、α,β,β-トリフルオロプロピオニトリル、β,β,β-トリフルオロプロピオニトリル、α,α,β,β-テトラフルオロプロピオニトリル、α,β,β,β-テトラフルオロプロピオニトリル、ペンタフルオロプロピオノニトリル等の鎖状フルオロニトリル化合物、2-フルオロシクロヘキサンカルボニトリル、3-フルオロシクロヘキサンカルボニトリル、4-フルオロシクロヘキサンカルボニトリル、2,3-ジフルオロシクロヘキサンカルボニトリル、2,4-ジフルオロシクロヘキサンカルボニトリル、2,5-ジフルオロシクロヘキサンカルボニトリル、2,6-ジフルオロシクロヘキサンカルボニトリル等の脂環式フルオロニトリル化合物、2-フルオロベンゾニトロリル、3-フルオロベンゾニトロリル、4-フルオロベンゾニトロリル、2,3-ジフルオロベンゾニトロリル、2,4-ジフルオロベンゾニトロリル、2,5-ジフルオロベンゾニトロリル、2,6-ジフルオロベンゾニトロリル等の芳香族フルオロニトリル化合物;
フルオロベンゼン、o-フルオロトルエン、m-フルオロトルエン、p-フルオロトルエン、ベンゾトリフルオライド等の芳香族化合物の水素原子の少なくとも一部がフッ素原子で置換された化合物(以下、フッ化芳香族化合物という);
シクロヘキシルベンゼン、1-シクロヘキシル-4-メチルベンゼン、1-シクロヘキシル-4-メトキシベンゼン、(4-メチルシクロヘキシル)ベンゼン等のシクロヘキシルベンゼン類(即ち、シクロヘキシルベンゼン及びその置換基を有する誘導体)、好ましくは、シクロヘキシルベンゼンの水素原子の少なくとも一部がフッ素原子で置換された化合物(以下、フッ化シクロヘキシルベンゼン類という);
1-フルオロブタン、n-アミルフルオライド、n-ヘキシルフルオライド、n-ヘプチルフルオライド、n-オクチルフルオライド、n-ノニルフルオライド、n-デシルフルオライド、n-ウンデシルフルオライド、n-ドデシルフルオライド等のモノフルオロ鎖状アルカン化合物;
フルオロシクロペンタン、フルオロシクロヘキサン、フルオロシクロヘプタン、フルオロシクロオクタン等のモノフルオロ環状アルカン化合物;
下記式(VI):
Figure 0005379688
[式中、R6aは、置換基を有してもよいアルキル基を表わし、R6bは、それぞれ独立して水素又は置換基を有してもよいアルキル基を表わし、nは整数である]で表わされるN-アルキルラクタム化合物の水素原子の少なくとも一部がフッ素原子で置換された化合物(以下、フッ化N-アルキルラクタム化合物という);
下記式(VII):
Figure 0005379688
[式中、R7は、アルキレン基に結合している炭素数1〜10のアルキル基を表わし、nは2〜5の整数であり、mは0〜2nの整数である]で表わされるチオラクトン化合物の水素原子の少なくとも一部がフッ素原子で置換された化合物(以下、フッ化チオラクトン化合物という)が挙げられる。これら含フッ素有機溶媒は、1種単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
上記式(IV)において、(CH2)nで表わされるアルキレン基のnは2〜5であり、好ましくは3である。該アルキレン基の具体例としては、例えば、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基等が挙げられる。また、該アルキレン基には、炭素数1〜10、好ましくは1〜4のアルキル基が結合していてもよく、アルキル基が複数存在する場合、該アルキル基は、それぞれ同一でも、異なっていてもよい。該アルキル基の具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等が挙げられる。なお、アルキル基の数は、0ないし最大2n個であるが、化学的安定性、反応性等の観点から、炭素数1〜4のアルキル基を1〜2個有する全炭素数が8以下のラクトン化合物が好ましい。このようなラクトン化合物の具体例としては、アルキル基を有さないラクトン化合物として、β-プロピオラクトン、γ-ブチロラクトン、δ-バレロラクトン、ε-カプロラクトン等が挙げられ、また、アルキル基を有するラクトン化合物として、α-メチル-β-プロピオラクトン、β-ブチロラクトン、α-メチル-γ-ブチロラクトン、β-メチル-γ-ブチロラクトン、γ-バレロラクトン、α-メチル-δ-バレロラクトン、β-メチル-δ-バレロラクトン、γ-メチル-δ-バレロラクトン、δ-カプロラクトン等のメチル基モノ置換体、γ-カプロラクトン、γ-ヘプタノラクトン、γ-オクタノラクトン等のエチル基以上のアルキル基モノγ-置換体やそれらのα-或いはβ-モノアルキル置換異性体、α,α-ジメチル-γ-ブチロラクトン、α,β-ジメチル-γ-ブチロラクトン、β,β-ジメチル-γ-ブチロラクトン等のジアルキル置換体が挙げられる。
上記式(V)において、アルキル基の炭素数は、通常1〜10、好ましくは1〜4である。また、アルキル基が複数存在する場合、該アルキル基は、それぞれ同一でも、異なっていてもよい。該アルキル基の具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等が挙げられる。なお、アルキル基の数nは、0〜8であるが、化学的安定性、反応性等の観点から、0〜2が好ましい。かかるスルホラン化合物の具体例としては、スルホラン、2-メチルスルホラン、3-メチルスルホラン、2-エチルスルホラン、3-エチルスルホラン等のアルキル基モノ置換体、2,2-ジメチルスルホラン、3,3-ジメチルスルホラン、2-エチル-2-メチルスルホラン、3-エチル-3-メチルスルホラン等のアルキル基が同一炭素原子に結合したジ置換体、2,3-ジメチルスルホラン、2,3-ジエチルスルホラン、2-エチル-3-メチルスルホラン、3-エチル-2-メチルスルホラン、2,4-ジメチルスルホラン、2,4-ジエチルスルホラン、2-エチル-4-メチルスルホラン、4-エチル-2-メチルスルホラン、2,5-ジメチルスルホラン、2,5-ジエチルスルホラン、2-エチル-5-メチルスルホラン、5-エチル-2-メチルスルホラン等のアルキル基が異なる炭素原子に結合したジ置換体の立体異性体等が挙げられる。
また、上記シクロヘキシルベンゼン類(即ち、シクロヘキシルベンゼン及びその置換基を有する誘導体において、置換基としては、反応を阻害しない種々の置換基が挙げられ、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基等が挙げられる。
上記式(VI)において、R6aは、置換基を有してもよいアルキル基を表わし、また、R6bは、水素又は置換基を有してもよいアルキル基を表わす。ここで、該アルキル基としては、鎖状アルキル基、環状アルキル基が挙げられる。ここで、鎖状アルキル基をしては、炭素数1〜4の鎖状アルキル基、具体的には、メチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、i-ブチル基、t-ブチル基が挙げられる。また、上記式(VI)において、nは整数であり、好ましくは2以上、より好ましくは3以上の整数であり、好ましくは10以下、より好ましくは5以下の整数である。
上記式(VII)において、(CH2)nで表わされるアルキレン基のnは2〜5であり、好ましくは3である。該アルキレン基の具体例としては、例えば、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基等が挙げられる。このようなチオラクトン化合物の具体例としては、アルキル基を有さないチオラクトン化合物として、β-プロピオチオラクトン、γ-ブチロチオラクトン、δ-バレロチオラクトン、ε-カプロチオラクトン等が挙げられ、また、アルキル基を有するチオラクトン化合物として、α-メチル-β-プロピオチオラクトン、β-ブチロチオラクトン、α-メチル-γ-ブチロチオラクトン、β-メチル-γ-ブチロチオラクトン、γ-バレロチオラクトン、α-メチル-δ-バレロチオラクトン、β-メチル-δ-バレロチオラクトン、γ-メチル-δ-バレロチオラクトン、δ-カプロチオラクトン等のメチル基モノ置換体、γ-カプロチオラクトン、γ-ヘプタノチオラクトン、γ-オクタノチオラクトン等のエチル基以上のアルキル基モノγ-置換体やそれらのα-或いはβ-モノアルキル置換異性体、α,α-ジメチル-γ-ブチロチオラクトン、α,β-ジメチル-γ-ブチロチオラクトン、β,β-ジメチル-γ-ブチロチオラクトン等のジアルキル置換体が挙げられる。
本発明の2次電池用非水電解液においては、前記含フッ素有機溶媒の含有量が1〜60体積%である。電解液中の含フッ素有機溶媒の含有量が1体積%以上であれば、上記環状ホスファゼン化合物と含フッ素有機溶媒の相乗効果により負極表面に被膜が生じ、電解液の分解が効果的に抑制されるため、安定した充放電特性が実現できる。一方、電解液中の含フッ素有機溶媒の含有量が60体積%を超えると、電解液の粘度が上昇して、イオン伝導度が低下し、電池特性が悪化することがある。なお、含フッ素有機溶媒は、添加量を増加させるに伴い電解液の燃焼性を抑制する効果が得られ、広い電位窓を有すること、及び初回充電時に含フッ素有機溶媒の電解還元反応により炭素材料上に安定な表面皮膜を形成することから、電極反応の安定化効果が得られ、サイクル充放電特性が良好である。また、分子内のフッ素が電解液の粘度低減に寄与するため、高率充放電特性が向上し、電池の安全性との両立が可能である。
本発明の非水電解液において、上記含フッ素有機溶媒と上記環状ホスファゼン化合物との体積比(含フッ素有機溶媒/環状ホスファゼン化合物)は、5/95〜90/10の範囲が好ましく、電池性能のバランスの観点から、20/80〜60/40の範囲が更に好ましい。また、非水電解液2次電池の高温サイクル特性を向上させる観点から、非水電解液中の上記環状ホスファゼン化合物と上記含フッ素有機溶媒との総含有量は、20体積%以上であることが好ましい。
本発明の2次電池用非水電解液が含むイオン液体は、少なくとも融点が50℃以下であり、融点が常温(25℃)以下であることが好ましい。非水電解液がイオン液体を含む場合、電解液自体の揮発を抑制することができる。なお、フッ素を多く含む環状ホスファゼン化合物は揮発性が高いので、電解液へのイオン液体の配合効果が顕著に現れる。本発明の非水電解液に使用するイオン液体、上記式(II)及び上記式(III)で表されるイオン性化合物からなる群から選択される
式(II)中、R2は、それぞれ独立して炭素数1〜5のアルキル基、アリル基又は炭素数2〜6のアルコキシアルキル基であり、4つのR2のいずれか2つは互いに結合して環を形成していてもよい。ここで、炭素数1〜5のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、i-ブチル基、s-ブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基、i-ペンチル基、ネオペンチル基等が挙げられ、これらの中でも、メチル基、エチル基及びn-プロピル基が好ましい。また、炭素数2〜6のアルコキシアルキル基としては、メトキシメチル基、エトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、メトキシプロピル基、エトキシプロピル基、メトキシブチル基、エトキシブチル基が挙げられ、これらの中でも、メトキシエチル基及びエトキシエチル基が好ましい。
式(II)中、Aは窒素原子又はリン原子であり、窒素原子であることが好ましい。ここで、Aが窒素原子の場合、上記4つのR2のいずれか2つが結合して形成する環としては、アジリジン環、アゼチジン環、ピロリジン環、ピペリジン環等のアザシクロアルカン環が挙げられ、Aがリン原子の場合、ホスホリナン環等のホスファシクロアルカン環等が挙げられる。
式(II)中、W-は一価の陰イオンであり、例えば、BF4 -、PF6 -、AsF6 -、SbF6 -、CF3SO3 -、(CF3SO2)2-、(C25SO2)2-、(C37SO2)2-、(CF3SO2)(C25SO2)N-、(CF3SO2)(C37SO2)N-、(C25SO2)(C37SO2)N-、CF3CO2 -、Cl-、Br-、I-等が挙げられ、これらの中でも、(CF3SO2)2-、CF3CO2 -、CF3SO3 -、及びBF4 -が好ましい。
上記式(II)で表されるイオン液体の中でも、式(II)中の4つのR2の3つがメチル基で、1つがプロピル基であり、Aが窒素原子であり、W-が(CF3SO2)2-である化合物、及び式(II)中の4つのR2の1つがメチル基で、2つがエチル基であり、残りの1つがメトキシエチル基又はエトキシエチル基であり、Aが窒素原子であり、W-がBF4 -又は(CF3SO2)2-である化合物が特に好ましい。
また、式(III)中、R3aは、それぞれ独立して炭素数1〜6のアルキル基、アリル基又は炭素数2〜6のアルコキシアルキル基である。ここで、炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、i-ブチル基、s-ブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基、i-ペンチル基、ネオペンチル基、n-ヘキシル基、メチルペンチル基、ジメチルブチル基、エチルブチル基等が挙げられ、これらの中でも、メチル基、エチル基及びn-ブチル基が好ましい。また、炭素数2〜6のアルコキシアルキル基としては、メトキシメチル基、エトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、メトキシプロピル基、エトキシプロピル基、メトキシブチル基、エトキシブチル基が挙げられる。
式(III)中、R3bは、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基であり、水素原子であることが好ましい。ここで、炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、i-ブチル基、s-ブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基、i-ペンチル基、ネオペンチル基、n-ヘキシル基、メチルペンチル基、ジメチルブチル基、エチルブチル基等が挙げられる。
式(III)中のW-は、式(II)中のW-と同じく一価の陰イオンであり、該一価の陰イオンとしては、式(I)中のW-の項で例示したものを同様に挙げることができる。
上記式(III)で表されるイオン液体の中でも、式(III)中のR3aの1つがメチル基で、残りの1つがエチル基であり、R3bが水素原子であり、W-が(CF3SO2)2-、CF3CO2 -、CF3SO3 -、又はBF4 -である化合物、並びに式(III)中のR3aの1つがメチル基で、残りの1つがn-ブチル基であり、R3bが水素原子であり、W-が(CF3SO2)2-である化合物が特に好ましい。
本発明の2次電池用非水電解液においては、前記イオン液体の含有量が5〜40体積%であることが好ましい。電解液中のイオン液体の含有量が5体積%未満では、電解液自体の揮発を十分に抑制できず、一方、40体積%を超えると、イオン液体と、含フッ素有機溶媒と、環状ホスファゼン化合物とが十分に相溶せず、二層分離が起こることがある。
本発明の2次電池用非水電解液は、通常、支持塩を含み、該支持塩としては、リチウムイオンのイオン源となる支持塩が好ましい。該支持塩としては、特に制限はないが、例えば、LiClO4、LiBF4、LiBC48、LiPF6、LiCF3SO3、LiAsF6、LiC49SO3、Li(CF3SO2)2N、Li(C25SO2)2N等のリチウム塩が好適に挙げられる。これら支持塩は、1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記非水電解液中の支持塩の濃度としては、0.2〜1.5 mol/L(M)が好ましく、0.5〜1.2 mol/L(M)が更に好ましい。支持塩の濃度が0.2 mol/L未満では、電解液の導電性を充分に確保することができず、電池の放電特性及び充電特性に支障をきたすことがあり、1.5 mol/Lを超えると、電解液の粘度が上昇し、リチウムイオンの移動度を充分に確保できないため、前述と同様に電解液の導電性を充分に確保できず、電池の放電特性及び充電特性に支障をきたすことがある。
また、本発明の2次電池用非水電解液には、本発明の目的を損なわない範囲で従来より電池用非水電解液に使用されている種々の非プロトン性有機溶媒(フッ素化されていない非プロトン性有機溶媒)を添加することができる。該非プロトン性有機溶媒の添加量としては、電池の高い安全性を確保するために電解液中70体積%以下とすることが好ましい。該非プロトン性有機溶媒として具体的には、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジフェニルカーボネート、エチルメチルカーボネート(EMC)、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ビニレンカーボネート(VC)等の炭酸エステル類、1,2-ジメトキシエタン(DME)、テトラヒドロフラン(THF)、ジエチルエーテル(DEE)等のエーテル類、γ-ブチロラクトン(GBL)、γ-バレロラクトン等のラクトン類、メチルフォルメート(MF)等のカルボン酸エステル類、アセトニトリル等のニトリル類、ジメチルホルムアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホン類、エチレンスルフィド等のスルフィド類等が挙げられる。これら非プロトン性有機溶媒は、1種単独で使用してもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
また、非水電解液2次電池の形成に際して、本発明の非水電解液は、そのまま用いることも可能であるが、例えば、適当なポリマーや多孔性支持体、或いはゲル状物質に含浸させる等して保持させる方法等で用いることもできる。
<非水電解液2次電池>
次に、本発明の非水電解液2次電池を詳細に説明する。本発明の非水電解液2次電池は、上述の2次電池用非水電解液と、正極と、活物質として炭素材料を用いた負極とを備え、必要に応じて、セパレーター等の非水電解液2次電池の技術分野で通常使用されている他の部材を備える
本発明の非水電解液2次電池の正極活物質としては、V25、V613、MnO2、MnO3等の金属酸化物、LiCoO2、LiNiO2、LiMn24、LiFeO2及びLiFePO4等のリチウム含有複合酸化物、TiS2、MoS2等の金属硫化物、ポリアニリン等の導電性ポリマー等が好適に挙げられる。上記リチウム含有複合酸化物は、Fe、Mn、Co、Al及びNiからなる群から選択される2種又は3種の遷移金属を含む複合酸化物であってもよく、この場合、該複合酸化物は、LiMnxCoyNi(1-x-y)2[式中、0≦x<1、0≦y<1、0<x+y≦1]、LiMnxNi(1-x)2[式中、0≦x<1]、LiMnxCo(1-x)2[式中、0≦x<1]、LiCoxNi(1-x)2[式中、0≦x<1]、LiCoxNiyAl(1-x-y)2[式中、0≦x<1、0≦y<1、0<x+y≦1]、LiFexCoyNi(1-x-y)2[式中、0≦x<1、0≦y<1、0<x+y≦1]、或いはLiMnxFey2-x-y等で表される。これらの中でも、高容量で安全性が高く、高電圧に安定な点で、複合酸化物が好適である。これら正極活物質は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の非水電解液2次電池の負極活物質としては黒鉛等の炭素材料が用いられるこれら負極活物質は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
上記正極及び負極には、必要に応じて導電剤、結着剤を混合することができ、導電剤としてはアセチレンブラック等が挙げられ、結着剤としてはポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、カルボキシメチルセルロース(CMC)等が挙げられる。これらの添加剤は、従来と同様の配合割合で用いることができる。
本発明の非水電解液2次電池に使用できる他の部材としては、非水電解液2次電池において、正負極間に、両極の接触による電流の短絡を防止する役割で介在させるセパレーターが挙げられる。セパレーターの材質としては、両極の接触を確実に防止し得、且つ電解液を通したり含んだりできる材料、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、セルロース系、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂製の不織布、薄層フィルム等が好適に挙げられる。これらは、単体でも、混合物でも、共重合体でもよい。これらの中でも、厚さ20〜50μm程度のポリプロピレン又はポリエチレン製の微孔性フィルム、セルロース系、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート等のフィルムが特に好適である。本発明では、上述のセパレーターの他にも、通常電池に使用されている公知の各部材が好適に使用できる。
以上に説明した本発明の非水電解液2次電池の形態としては、特に制限はなく、コインタイブ、ボタンタイプ、ラミネートタイプ、ペーパータイプ、角型又はスパイラル構造の円筒型電池等、種々の公知の形態が好適に挙げられる。ボタンタイプの場合は、シート状の正極及び負極を作製し、該正極及び負極でセパレーターを挟む等して、非水電解液2次電池を作製することができる。また、スパイラル構造の場合は、例えば、シート状の正極を作製して集電体を挟み、これにシート状の負極を重ね合わせて巻き上げる等して、非水電解液2次電池を作製することができる。
<実施例>
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
参考例A−1)
4-フルオロ-1,3-ジオキソラン-2-オン 60体積%と、上記一般式(I)においてnが4であって、全R1のうち1つがプロポキシ基で、7つがフッ素である環状ホスファゼン化合物 15体積%と、エチルメチルカーボネート 25体積%からなる混合溶媒に、LiPF6を1 mol/Lになるように溶解させて非水電解液を調製した。次に、得られた非水電解液の難燃性を下記の方法で評価し、表1に示す結果を得た。
(1)難燃性の評価
UL(アンダーライティングラボラトリー)規格のUL94HB法をアレンジした方法で、大気環境下において着火した炎の燃焼長及び燃焼時間を測定・評価した。具体的には、UL試験基準に基づき、127 mm×12.7 mmのSiO2シートに上記電解液1.0 mLを染み込ませて試験片を作製して評価を行った。以下に不燃性・難燃性・自己消火性・燃焼性の評価基準を示す。
<不燃性の評価>試験炎を点火しても全く着火しなかった場合(燃焼長:0 mm)を不燃性ありと評価した。
<難燃性の評価>着火した炎が、装置の25 mmラインまで到達せず且つ網からの落下物にも着火が認められなかった場合を難燃性ありと評価した。
<自己消火性の評価>着火した炎が25〜100 mmラインで消火し且つ網からの落下物にも着火が認められなかった場合を自己消火性ありと評価した。
<燃焼性の評価>着火した炎が、100 mmラインを超えた場合を燃焼性と評価した。
(2)電池の作製
正極活物質としてLiCoO2を用い、該酸化物と、導電剤であるアセチレンブラックと、結着剤であるポリフッ化ビニリデンとを、質量比94:3:3で混合し、これをN-メチルピロリドンに分散させてスラリーとしたものを、正極集電体としてのアルミニウム箔に塗布した後、乾燥・プレスを施すことで、厚さ70μmの正極シートを得た。これを矩形(4 cm×50 cm)に切り取り、アルミニウム箔の集電タブを溶接して正極を作製した。また、負極活物質として人造グラファイトを用い、該人造グラファイトと、結着剤であるポリフッ化ビニリデンとを質量比90:10で混合し、これを有機溶媒(酢酸エチルとエタノールとの50/50質量%混合溶媒)に分散させてスラリーとしたものを、負極集電体としての銅箔に塗布した後、乾燥・プレスを施すことで、厚さ50μmの負極シートを得た。これを矩形(4.1 cm×50.5 cm)に切り取り、ニッケル箔の集電タブを溶接して負極を作製した。次いで、セパレーター(微孔性フィルム:ポリエチレン製)を矩形(4.2 cm×51 cm)に切り取り、これを正極と負極とを介して挟み込み、4 cm×3 cmのスペーサーをベースに平巻きにした後、熱融着アルミラミネートフィルム(ポリエチレンテレフタレート/アルミニウム/ポリプロピレン)からなる外装材の中に挿入し、電解液を注入後、真空にしてすばやくヒートシールすることにより平板状ラミネート電池(非水電解液2次電池)を作製した。
(3)高温特性評価
上記のようにして作製したラミネート電池を用い、20℃の環境下で、1.0mA/cm2の定電流定電圧充電を上限電圧4.2Vまで行った後、終止電圧3.0Vまで1.0 mA/cm2の定電流放電を行う充放電サイクルを2回繰り返し、この時の放電容量を既知の正極重量で除することにより初期放電容量(mAh/g)を求めた。さらに、55℃の環境下で、上限電圧4.2V、下限電圧3.0V、1.0mA/cm2の電流密度による充放電サイクルを50回繰り返し、50サイクル後の放電容量を、20℃の環境下で、上限電圧4.2V、下限電圧3.0V、1.0mA/cm2の電流密度による充放電サイクルの結果から求め、下記の式:
高温容量残存率=50サイクル後の放電容量/初期放電容量×100(%)
に従って高温容量残存率を算出し、高温条件下での電池のサイクル特性の指標とした。また、電池の厚みを電池作製後と高温サイクル後に計測し、下記の式:
電池厚み変化率=50サイクル後の電池厚み/初期電池厚み×100(%)
に従って電池厚み変化率を算出し、高温条件下での電池の安定性の指標とした。
(4)低温特性評価
20℃の環境下で、1.0 mA/cm2の定電流定電圧充電を上限電圧4.2Vまで行った後、終止電圧3.0Vまで1.0 mA/cm2の定電流放電を行う充放電サイクルを2回繰り返し、この時の放電容量を既知の正極重量で除することにより初期放電容量(mAh/g)を求めた。さらに、20℃の環境下で、1.0 mA/cm2の定電流定電圧充電を上限電圧4.2Vまで行った後、-20℃の環境下で、1.0 mA/cm2の電流密度による定電流密度放電を下限電圧3.0Vまで行った結果から、-20℃の環境下での放電容量を求め、下記の式:
低温容量維持率=-20℃での放電容量/20℃での放電容量×100(%)
に従って低温容量維持率を算出し、低温条件下での電池特性の指標とした。
参考例A−2)
4-フルオロ-1,3-ジオキソラン-2-オン 30体積%と、上記一般式(I)においてnが3であって、全R1のうち3つがエトキシ基で、3つがフッ素である環状ホスファゼン化合物 60体積%と、プロピレンカーボネート 5体積%と、ジメチルカーボネート 5体積%からなる混合溶媒に、LiPF6を1 mol/Lになるように溶解させて非水電解液を調製し、得られた非水電解液の難燃性を評価した。また、参考例A−1と同様にしてラミネート電池を作製し、高温容量残存率、電池厚み変化率及び低温容量維持率をそれぞれ測定した。結果を表1に示す。
参考例A−3)
4-フルオロ-1,3-ジオキソラン-2-オン 1体積%と、上記一般式(I)においてnが3であって、全R1のうち1つがシクロヘキシルオキシ基で、5つがフッ素である環状ホスファゼン化合物 19体積%と、プロピレンカーボネート 20体積%と、ジエチルカーボネート 60体積%からなる混合溶媒に、LiPF6を1 mol/Lになるように溶解させて非水電解液を調製し、得られた非水電解液の難燃性を評価した。次に、参考例A−1で用いたLiCoO2正極に代えて、LiNi1/3Co1/3Mn1/32を用いた以外は参考例A−1と同様にしてラミネート電池を作製し、高温容量残存率、電池厚み変化率及び低温容量維持率をそれぞれ測定した。結果を表1に示す。
参考例A−4)
4-フルオロ-1,3-ジオキソラン-2-オン 27体積%と、上記一般式(I)においてnが3であって、全R1のうち2つが塩素で、4つがフッ素である環状ホスファゼン化合物 18体積%と、エチレンカーボネート 13体積%と、ジメチルカーボネート 42体積%からなる混合溶媒に、LiPF6を1 mol/Lになるように溶解させて非水電解液を調製し、得られた非水電解液の難燃性を評価した。また、参考例A−1と同様にしてラミネート電池を作製し、高温容量残存率、電池厚み変化率及び低温容量維持率をそれぞれ測定した。結果を表1に示す。
参考例A−5)
4-フルオロ-1,3-ジオキソラン-2-オン 28体積%と、上記一般式(I)においてnが4であって、全R1がフッ素である環状ホスファゼン化合物 21体積%と、γ-ブチロラクトン 2体積%と、ジエチルカーボネート 49体積%からなる混合溶媒に、LiPF6を1 mol/Lになるように溶解させて非水電解液を調製し、得られた非水電解液の難燃性を評価した。また、参考例A−1と同様にしてラミネート電池を作製し、高温容量残存率、電池厚み変化率及び低温容量維持率をそれぞれ測定した。結果を表1に示す。
参考例A−6)
4-フルオロ-1,3-ジオキソラン-2-オン 50体積%と、上記一般式(I)においてnが3であって、全R1のうち1つがフェノキシ基で、5つがフッ素である環状ホスファゼン化合物 50体積%からなる混合溶媒に、LiPF6を1 mol/Lになるように溶解させて非水電解液を調製し、得られた非水電解液の難燃性を評価した。また、参考例A−1と同様にしてラミネート電池を作製し、高温容量残存率、電池厚み変化率及び低温容量維持率をそれぞれ測定した。結果を表1に示す。
参考例A−7)
4-フルオロ-1,3-ジオキソラン-2-オン 60体積%と、上記一般式(I)においてnが3であって、全R1のうち1つがトリフルオロエトキシ基で、5つがフッ素である環状ホスファゼン化合物 4体積%と、上記一般式(I)においてnが3であって、全R1のうち1つがメトキシ基で、5つがフッ素である環状ホスファゼン化合物 4体積%と、エチレンカーボネート 12体積%と、ジエチルカーボネート 20体積%からなる混合溶媒に、LiPF6を1.2 mol/Lになるように溶解させて非水電解液を調製し、得られた非水電解液の難燃性を評価した。また、参考例A−1と同様にしてラミネート電池を作製し、高温容量残存率、電池厚み変化率及び低温容量維持率をそれぞれ測定した。結果を表1に示す。
(比較例A−1)
上記一般式(I)においてnが4であって、全R1のうち1つがプロポキシ基で、7つがフッ素である環状ホスファゼン化合物 15体積%と、エチレンカーボネート 60体積%と、エチルメチルカーボネート 25体積%からなる混合溶媒に、LiPF6を1 mol/Lになるように溶解させて非水電解液を調製し、得られた非水電解液の難燃性を評価した。また、参考例A−1と同様にしてラミネート電池を作製し、高温容量残存率、電池厚み変化率及び低温容量維持率をそれぞれ測定した。結果を表1に示す。
(比較例A−2)
上記一般式(I)においてnが3であって、全R1のうち1つがトリフルオロエトキシ基で、5つがフッ素である環状ホスファゼン化合物 4体積%と、上記一般式(I)においてnが3であって、全R1のうち1つがメトキシ基で、5つがフッ素である環状ホスファゼン化合物 4体積%と、エチレンカーボネート 30体積%と、ジエチルカーボネート 62体積%からなる混合溶媒に、LiPF6を1.2 mol/Lになるように溶解させて非水電解液を調製し、得られた非水電解液の難燃性を評価した。また、参考例A−1と同様にしてラミネート電池を作製し、高温容量残存率、電池厚み変化率及び低温容量維持率をそれぞれ測定した。結果を表1に示す。
参考例A−8)
4-フルオロ-1,3-ジオキソラン-2-オン 0.5体積%と、上記一般式(I)においてnが3であって、全R1のうち1つがシクロヘキシルオキシ基で、5つがフッ素である環状ホスファゼン化合物 14.5体積%と、プロピレンカーボネート 15体積%と、ジエチルカーボネート 70体積%からなる混合溶媒に、LiPF6を1 mol/Lになるように溶解させて非水電解液を調製し、得られた非水電解液の難燃性を評価した。次に、参考例A−1で用いたLiCoO2正極に代えて、LiNi1/3Co1/3Mn1/32を用いた以外は参考例A−1と同様にしてラミネート電池を作製し、高温容量残存率、電池厚み変化率及び低温容量維持率をそれぞれ測定した。結果を表1に示す。
(比較例A−3)
4-フルオロ-1,3-ジオキソラン-2-オン 60体積%と、エチレンカーボネート 16体積%と、ジエチルカーボネート 24体積%からなる混合溶媒に、LiPF6を1.2 mol/Lになるように溶解させて非水電解液を調製し、得られた非水電解液の難燃性を評価した。また、参考例A−1と同様にしてラミネート電池を作製し、高温容量残存率、電池厚み変化率及び低温容量維持率をそれぞれ測定した。結果を表1に示す。
参考例A−9)
4-フルオロ-1,3-ジオキソラン-2-オン 70体積%と、上記一般式(I)においてnが3であって、全R1のうち1つがシクロヘキシルオキシ基で、5つがフッ素である環状ホスファゼン化合物 19体積%と、ジエチルカーボネート 11体積%からなる混合溶媒に、LiPF6を1 mol/Lになるように溶解させて非水電解液を調製し、得られた非水電解液の難燃性を評価した。また、参考例A−1と同様にしてラミネート電池を作製し、高温容量残存率、電池厚み変化率及び低温容量維持率をそれぞれ測定した。結果を表1に示す。
Figure 0005379688
表1の参考例A−1〜A−6に示すように、含フッ素有機溶媒と式(I)の環状ホスファゼン化合物を合計で20体積%以上含む非水電解液が不燃性を示すと共に、該非水電解液を用いた電池が高温サイクル試験前後でも優れた電池性能を示し、また、低温での容量維持率が高いことが分かる
一方、比較例A−1及びA−2に示すように、溶媒が通常の非プロトン性有機溶媒及びホスファゼン化合物のみからなる非水電解液は、低温での容量維持率が低く、高温でサイクルを繰り返すことによる容量低下を抑制できず、また、電池の厚み変化を抑制できないことが分かる。
なお、比較例A−1のように含フッ素有機溶媒を用いない場合には、式(I)の環状ホスファゼン化合物を多量に使用すると2層分離が起こってしまうため、式(I)のホスファゼン化合物を16体積%以上添加することができず、結果的に電解液の不燃性を確保できなかった。
また、比較例A−3のように含フッ素有機溶媒を用いても、式(I)の環状ホスファゼン化合物を加えなかった場合には、参考例A−1と比較して、電解液の難燃性、低温容量維持率の面で劣っていることが分かる。
なお、参考例A−7に示すように、式(I)で表される環状ホスファゼン化合物の総含有量が8体積%程度では、難燃性は発現されるものの、電解液の不燃性を確保できなかった。従って、式(I)の環状ホスファゼン化合物の含有量は、15体積%以上が好ましいことが分かる。
また、参考例A−8に示すように、含フッ素有機溶媒の含有量が1体積%未満では、参考例A−3に比べて、高温容量残存率が徐々に低下してしまうことが分かる。従って、含フッ素有機溶媒の含有量は、1体積%以上であることが好ましい。
更に、参考例A−9に示すように、含フッ素有機溶媒の含有量が60体積%を超えると、参考例A−3に比べて、低温容量維持率が劣っていることが分かる。従って、含フッ素有機溶媒の含有量は、60体積%以下であることが好ましい。
以上の結果から、含フッ素有機溶媒と式(I)で表される環状ホスファゼン化合物とを含有することを特徴とする非水電解液を用いることにより、電解液の不燃性と優れた電池性能を両立させた非水電解液電池を提供できることが分かる。
(実施例B−1)
4-フルオロ-1,3-ジオキソラン-2-オン 24体積%と、上記一般式(I)においてnが3であって、全R1のうち1つがエトキシ基で、5つがフッ素である環状ホスファゼン化合物 20体積%と、エチルメチルカーボネート 36体積%と、下記式(VIII):
Figure 0005379688
で表わされるイオン液体[N,N,N-トリメチル-N-プロピルアンモニウム・ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド]20体積%からなる混合溶媒に、LiPF6を1 mol/Lになるように溶解させて非水電解液を調製し、得られた非水電解液の難燃性を評価した。また、参考例A−1と同様にしてラミネート電池を作製し、高温容量残存率及び低温容量維持率をそれぞれ測定し、更に下記の方法で初回不可逆容量比率及び電池釘刺し試験での最高到達温度を測定した。結果を表2に示す。
(5)初回不可逆容量比率
上記のようにして作製したラミネート電池を用い、20℃の環境下で、1.0mA/cm2の定電流定電圧充電を上限電圧4.2Vまで行った後、終止電圧3.0Vまで1.0 mA/cm2の定電流放電を行った。この時の充電容量及び放電容量を既知の正極重量で除することにより初回充電容量及び初回放電容量(mAh/g)を求め、下記の式:
初回不可逆容量比率=(初回充電容量−初回放電容量)/初回放電容量×100(%)
に従って初回不可逆容量比率を算出し、充放電における電極の安定性の指標とした。
(6)電池釘刺し試験
上記と同じラミネート電池を作製し、釘刺しによる安全性試験を行った。釘刺し試験の方法は、20℃の環境下で、4.2〜2.5Vの電圧範囲で、0.1 mA/cm2の電流密度による充放電サイクルを2回繰り返し、さらに4.2Vまで充電を行った後、4.2Vに電圧を保持して1時間補充電を行った。該電池を温度調節機能つき電池ホルダー(ステンレス製)上に置き、50℃の電池温度条件で、軸部の直径が3 mmのステンレス鋼製の釘を用いて、速度0.5 cm/sで電池の側面中心に直角に突き刺し、予め釘刺し位置より1 cm離した位置に耐熱テープで貼付しておいた熱電対により電池の表面温度を測定し、表面温度が上昇して到達した最大値を最高到達温度とした。
(実施例B−2)
4-フルオロ-1,3-ジオキソラン-2-オン 20体積%と、上記一般式(I)においてnが3であって、全R1のうち3つがエトキシ基で、3つがフッ素である環状ホスファゼン化合物 60体積%と、プロピレンカーボネート 5体積%と、ジメチルカーボネート 5体積%と、下記式(IX):
Figure 0005379688
で表わされるイオン液体[1-エチル-3-メチルイミダゾリウム・ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド]10体積%からなる混合溶媒に、LiPF6を1 mol/Lになるように溶解させて非水電解液を調製し、得られた非水電解液の難燃性を評価した。また、参考例A−1と同様にしてラミネート電池を作製し、初回不可逆容量比率、高温容量残存率、低温容量維持率及び電池釘刺し試験での最高到達温度をそれぞれ測定した。結果を表2に示す。
比較例B−7
4-フルオロ-1,3-ジオキソラン-2-オン 5体積%と、上記一般式(I)においてnが3であって、全R1のうち1つがシクロヘキシルオキシ基で、5つがフッ素である環状ホスファゼン化合物 8体積%と、プロピレンカーボネート 20体積%と、ジエチルカーボネート 7体積%と、下記式(X):
Figure 0005379688
で表わされるイオン液体[1-エチル-3-メチルイミダゾリウム・トリフルオロアセテート]60体積%からなる混合溶媒に、LiPF6を1 mol/Lになるように溶解させて非水電解液を調製し、得られた非水電解液の難燃性を評価した。次に、参考例A−1で用いたLiCoO2正極に代えて、LiNi1/3Co1/3Mn1/32を用いた以外は参考例A−1と同様にしてラミネート電池を作製し、初回不可逆容量比率、高温容量残存率、低温容量維持率及び電池釘刺し試験での最高到達温度をそれぞれ測定した。結果を表2に示す。
(実施例B−4)
4-フルオロ-1,3-ジオキソラン-2-オン 37体積%と、上記一般式(I)においてnが3であって、全R1のうち2つが塩素で、4つがフッ素である環状ホスファゼン化合物 18体積%と、エチレンカーボネート 13体積%と、ジメチルカーボネート 22体積%と、下記式(XI):
Figure 0005379688
で表わされるイオン液体[1-エチル-3-メチルイミダゾリウム・トリフルオロメチルスルホネート]10体積%からなる混合溶媒に、LiPF6を1 mol/Lになるように溶解させて非水電解液を調製し、得られた非水電解液の難燃性を評価した。また、参考例A−1と同様にしてラミネート電池を作製し、初回不可逆容量比率、高温容量残存率、低温容量維持率及び電池釘刺し試験での最高到達温度をそれぞれ測定した。結果を表2に示す。
(実施例B−5)
4-フルオロ-1,3-ジオキソラン-2-オン 28体積%と、上記一般式(I)においてnが4であって、全R1がフッ素である環状ホスファゼン化合物 21体積%と、γ-ブチロラクトン 2体積%と、ジエチルカーボネート 39体積%と、上記式(VIII)で表わされるイオン液体5 体積%と、下記式(XII):
Figure 0005379688
で表わされるイオン液体[1-エチル-3-メチルイミダゾリウム・テトラフルオロボレート]5体積%からなる混合溶媒に、LiPF6を1 mol/Lになるように溶解させて非水電解液を調製し、得られた非水電解液の難燃性を評価した。また、参考例A−1と同様にしてラミネート電池を作製し、初回不可逆容量比率、高温容量残存率、低温容量維持率及び電池釘刺し試験での最高到達温度をそれぞれ測定した。結果を表2に示す。
(実施例B−6)
4-フルオロ-1,3-ジオキソラン-2-オン 50体積%と、上記一般式(I)においてnが3であって、全R1のうち1つがフェノキシ基で、5つがフッ素である環状ホスファゼン化合物 40体積%と、上記式(VIII)で表わされるイオン液体 10体積%からなる混合溶媒に、LiPF6を1 mol/Lになるように溶解させて非水電解液を調製し、得られた非水電解液の難燃性を評価した。また、参考例A−1と同様にしてラミネート電池を作製し、初回不可逆容量比率、高温容量残存率、低温容量維持率及び電池釘刺し試験での最高到達温度をそれぞれ測定した。結果を表2に示す。
比較例B−8
4-フルオロ-1,3-ジオキソラン-2-オン 60体積%と、上記一般式(I)においてnが3であって、全R1のうち1つがトリフルオロエトキシ基で、5つがフッ素である環状ホスファゼン化合物 4体積%と、上記一般式(I)においてnが3であって、全R1のうち1つがメトキシ基で、5つがフッ素である環状ホスファゼン化合物 4体積%と、エチレンカーボネート 12体積%と、ジエチルカーボネート 15体積%と、上記式(IX)で表わされるイオン液体 5体積%からなる混合溶媒に、LiPF6を1.2 mol/Lになるように溶解させて非水電解液を調製し、得られた非水電解液の難燃性を評価した。また、参考例A−1と同様にしてラミネート電池を作製し、初回不可逆容量比率、高温容量残存率、低温容量維持率及び電池釘刺し試験での最高到達温度をそれぞれ測定した。結果を表2に示す。
(比較例B−1)
エチレンカーボネート 30体積%と、エチルメチルカーボネート 70体積%からなる混合溶媒に、LiPF6を1 mol/Lになるように溶解させて非水電解液を調製し、得られた非水電解液の難燃性を評価した。また、参考例A−1と同様にしてラミネート電池を作製し、初回不可逆容量比率、高温容量残存率、低温容量維持率及び電池釘刺し試験での最高到達温度をそれぞれ測定した。結果を表2に示す。
(比較例B−2)
4-フルオロ-1,3-ジオキソラン-2-オン 30体積%と、ジエチルカーボネート 70体積%からなる混合溶媒に、LiPF6を1.2 mol/Lになるように溶解させて非水電解液を調製し、得られた非水電解液の難燃性を評価した。また、参考例A−1と同様にしてラミネート電池を作製し、初回不可逆容量比率、高温容量残存率、低温容量維持率及び電池釘刺し試験での最高到達温度をそれぞれ測定した。結果を表2に示す。
(比較例B−3)
上記一般式(I)においてnが3であって、全R1のうち1つがシクロヘキシルオキシ基で、5つがフッ素である環状ホスファゼン化合物 15体積%と、プロピレンカーボネート 15体積%と、ジエチルカーボネート 70体積%からなる混合溶媒に、LiPF6を1 mol/Lになるように溶解させて非水電解液を調製し、得られた非水電解液の難燃性を評価した。次に、参考例A−1で用いたLiCoO2正極に代えて、LiNi1/3Co1/3Mn1/32を用いた以外は参考例A−1と同様にしてラミネート電池を作製し、初回不可逆容量比率、高温容量残存率、低温容量維持率及び電池釘刺し試験での最高到達温度をそれぞれ測定した。結果を表2に示す。
(比較例B−4)
エチレンカーボネート 16体積%と、ジエチルカーボネート 24体積%と、上記式(XI)で表わされるイオン液体 60体積%からなる混合溶媒に、LiPF6を1 mol/Lになるように溶解させて非水電解液を調製し、得られた非水電解液の難燃性を評価した。また、参考例A−1と同様にしてラミネート電池を作製し、初回不可逆容量比率、高温容量残存率、低温容量維持率及び電池釘刺し試験での最高到達温度をそれぞれ測定した。結果を表2に示す。
比較例B−9
4-フルオロ-1,3-ジオキソラン-2-オン 30体積%と、上記一般式(I)においてnが4であって、全R1がフッ素である環状ホスファゼン化合物 30体積%と、γ-ブチロラクトン 16体積%と、ジエチルカーボネート 24体積%からなる混合溶媒に、LiPF6を1 mol/Lになるように溶解させて非水電解液を調製し、得られた非水電解液の難燃性を評価した。また、参考例A−1と同様にしてラミネート電池を作製し、初回不可逆容量比率、高温容量残存率、低温容量維持率及び電池釘刺し試験での最高到達温度をそれぞれ測定した。結果を表2に示す。
(比較例B−5)
4-フルオロ-1,3-ジオキソラン-2-オン 20体積%と、プロピレンカーボネート 5体積%と、ジメチルカーボネート 5体積%と、上記式(XI)で表わされるイオン液体 70体積%からなる混合溶媒に、LiPF6を1 mol/Lになるように溶解させて非水電解液を調製し、得られた非水電解液の難燃性を評価した。また、参考例A−1と同様にしてラミネート電池を作製し、初回不可逆容量比率、高温容量残存率、低温容量維持率及び電池釘刺し試験での最高到達温度をそれぞれ測定した。結果を表2に示す。
(比較例B−6)
上記一般式(I)においてnが3であって、全R1のうち2つが塩素で、4つがフッ素である環状ホスファゼン化合物 15体積%と、エチルメチルカーボネート 75体積%と、上記式(VIII)で表わされるイオン液体 5体積%と、上記式(XII)で表わされるイオン液体5体積%からなる混合溶媒に、LiPF6を1 mol/Lになるように溶解させて非水電解液を調製し、得られた非水電解液の難燃性を評価した。また、参考例A−1と同様にしてラミネート電池を作製し、初回不可逆容量比率、高温容量残存率、低温容量維持率及び電池釘刺し試験での最高到達温度をそれぞれ測定した。結果を表2に示す。
Figure 0005379688
表2の実施例B−1、B−2、B−4〜B−6に示すように、含フッ素有機溶媒と式(I)の環状ホスファゼン化合物とを合計で20体積%以上含み且つイオン液体を5体積%以上含む非水電解液が不燃性を示すと共に、該非水電解液を用いた電池が高温サイクル試験前後でも優れた電池性能を示し、また、低温での容量維持率が高く、更に、電池釘刺し試験での最高到達温度を抑制できることが分かる。このように、含フッ素有機溶媒と式(I)の環状ホスファゼン化合物とイオン液体とを含む非水電解液により、不燃性を発現しつつ、高温条件下でのサイクル特性、低温特性及び安全性に優れた非水電解液電池が得られることが確認された。
一方、比較例B−1〜B−3に示すように、イオン液体を含まない非水電解液は、含フッ素有機溶媒又は式(I)の環状ホスファゼン化合物を含んだとしても、電池釘刺し試験での最高到達温度を抑制できないことが分かる。
また、比較例B−4に示すように、含フッ素有機溶媒を含まない非水電解液は、実施例B−1及びB−4に比べて、高温容量残存率が徐々に低下してしまうことが分かる。
また、比較例B−5のようにイオン液体及び含フッ素有機溶媒を用いても、式(I)の環状ホスファゼン化合物を用いない場合には、実施例B−1と比較して、電解液の難燃性、低温容量維持率の面で劣っていることが分かる。
また、比較例B−3及びB−6のように含フッ素有機溶媒を用いない場合には、式(I)の環状ホスファゼン化合物を多量に使用すると2層分離が起こってしまうため、式(I)のホスファゼン化合物を16体積%以上添加することができず、結果的に電解液の不燃性を確保できなかった。
なお、比較例B−8に示すように、式(I)で表される環状ホスファゼン化合物の総含有量が8体積%程度では、難燃性は発現されるものの、電解液の不燃性を確保できなかった。従って、式(I)の環状ホスファゼン化合物の含有量は、15体積%以上とする
また、比較例B−9のように式(I)の環状ホスファゼン化合物及び含フッ素有機溶媒を用いても、イオン液体を用いない場合は、電池釘刺し試験での最高到達温度を抑制できないことが分かる。従って、本発明の非水電解液は、式(I)の環状ホスファゼン化合物及び含フッ素有機溶媒に加えて、イオン液体を含むこととする
以上の結果から、含フッ素有機溶媒と式(I)で表される環状ホスファゼン化合物とイオン液体とを含有することを特徴とする非水電解液を用いることにより、電解液の不燃性と優れた電池性能とが両立されている上、電解液自体の揮発を抑制して安全性及び安定性を大幅に向上させた非水電解液2次電池を提供できることが分かる。

Claims (5)

  1. 下記一般式(I):
    (NPR1 2)n ・・・ (I)
    [式中、R1は、それぞれ独立してハロゲン元素、アルコキシ基又はアリールオキシ基を表し;nは3〜4を表す]で表される環状ホスファゼン化合物と、非プロトン性有機溶媒の分子中の水素の少なくとも1つをフッ素化してなる含フッ素有機溶媒と、イオン液体とを含み、
    前記環状ホスファゼン化合物の含有量が15〜60体積%で、前記含フッ素有機溶媒の含有量が1〜60体積%であり、
    前記イオン液体が、下記一般式(II):
    Figure 0005379688
    [式中、R 2 は、それぞれ独立して炭素数1〜5のアルキル基、アリル基又は炭素数2〜6のアルコキシアルキル基であり、4つのR 2 のいずれか2つは互いに結合して環を形成していてもよく;Aは窒素原子又はリン原子であり;W - は一価の陰イオンである]で表される化合物、及び下記一般式(III):
    Figure 0005379688
    [式中、R 3a は、それぞれ独立して炭素数1〜6のアルキル基、アリル基又は炭素数2〜6のアルコキシアルキル基であり;R 3b は、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基であり;W - は一価の陰イオンである]で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1種である、
    負極の活物質として炭素材料を用いた2次電池用非水電解液。
  2. 前記一般式(I)において、R1のうち少なくとも3つがフッ素であることを特徴とする請求項1に記載の2次電池用非水電解液。
  3. 前記含フッ素有機溶媒が、非プロトン性有機溶媒の分子中の水素の1つをフッ素化してなることを特徴とする請求項1に記載の2次電池用非水電解液。
  4. 前記イオン液体の含有量が5〜40体積%であることを特徴とする請求項1に記載の2次電池用非水電解液。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の2次電池用非水電解液と、正極と、活物質として炭素材料を用いた負極とを備えた非水電解液2次電池。
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