JP5378422B2 - 工具ホルダ - Google Patents

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本発明は、工具ホルダの回転バランス調整機構に関する。
工具ホルダは、後端側で工作機械の主軸に装着され、先端側で切削工具を把持し、回転しながら工作物を切削加工する。工具ホルダが切削工具を把持した状態で、回転バランスが釣り合っていないと、振動の原因となり、加工精度が低下する。回転バランスの不釣合いは、回転軸線を中心とする所定位置からの角度(アンバランス位置)およびアンバランス位置で偏心した質量および回転軸線からの距離の積(アンバランス量)で表すことができる。機械加工用刃具の高速回転化に伴い、精度良く切削加工するためには、切削工具を把持した状態で工具ホルダの回転バランスが釣り合っていることが重要である。
工具ホルダ自身の回転バランスが釣り合っていても、把持される切削工具を交換すると、工具ホルダの把持部と切削工具のシャンク部とのクリアランスが大きい場合には工具ホルダおよび切削工具からなる全体の回転バランスが不釣合いになる場合がある。また、ボーリングバーのようにボーリング径を任意に調整可能な切削工具にあっては、ボーリング径を調整した時に回転バランスも変化するため、工具ホルダにおいて回転バランスを調整可能なことが望ましい。かかる工具ホルダとしては従来、例えば、特開2004−66443号公報(特許文献1)に記載のごときものが知られている。特許文献1に記載の工具ホルダは、ホルダ本体外周にねじ穴を周方向所定間隔に複数形成し、これらのねじ穴のうち任意のねじ穴に重量バランス調整部材を着脱可能に螺着して、工具ホルダおよび切削工具を含む全体の回転バランスを調整するというものである。
特開2004−66443号公報
しかし、上記従来のような工具ホルダにあっては、さらなる改善の余地があった。つまり、回転バランス調整がねじ穴の位置や個数に限定されるため、アンバランス量とアンバランス位置を完全に打ち消すための重量バランス調整部材の螺着が困難であった。また高速回転中に遠心力によって重量バランス調整部材が飛び出さないような措置をとる必要があった。
本発明は、上述の実情に鑑み、容易かつ一層適正な回転バランス調整が可能であって、しかも回転バランスを調整するための部材が飛び出す虞がない工具ホルダを提供することを目的とする。
この目的のため本発明による工具ホルダは、軸線方向先端側に設けられた工具着脱部と、軸線方向後端側に形成されたシャンク部とを有するホルダ本体と、シャンク部よりも先端側のホルダ本体外周に相対回転可能に取り付けられる円環であって、周方向における一方の半円領域で第1の重さ分布に形成され、周方向における他方の半円領域で第1の重さ分布よりも重い第2の重さ分布に形成された2個のバランスリングと、アンバランス位置を示すための位置表示部を有しホルダ本体外周に相対回転可能に取り付けられる位置表示リングとを備える。そして2個のバランスリングの相対回転位置を調節することにより全体の回転バランスを調整することとした。
かかる本発明によれば、工具ホルダおよび切削工具を含む全体の回転バランスを連続的に変化させることが可能となり、アンバランス位置においてアンバランス量を完全に打ち消すことができる。またバランスリングの相対回転位置を調節することから操作が容易である。しかもバランスリングの中心孔にホルダ本体が貫通することから、回転バランスを調整するための部材であるバランスリングが高速回転中に飛び出す虞がない。またアンバランス位置を示すための位置表示部により、バランスリングの相対回転位置の調節が一層容易になる。さらに位置表示リングの回転位置を調節することにより、アンバランス位置を明示することができる。したがって工具着脱部に把持される切削工具を取り替える度にアンバランス位置が変化する場合であっても、回転バランスを容易に調整することができる。
なお、一方の半円領域で第1の重さ分布に形成されるとは、一方の半円領域に複数の小孔、あるいは小凹部を周方向所定間隔に設けるものであってもよいし、一方の半円領域に他方の半円領域よりも比重の軽い材料を用いるものであってもよい。また他の実施形態として、他方の半円領域に小凸部を周方向所定間隔に設けるものであってもよい。
好ましい実施形態として第1の重さ分布は、一方の半円領域に沿って周方向に延びる空所を設けることによって形成される。これにより、第1の重さ分布と第2の重さ分布との重量差を最大にしてアンバランス量の調整範囲を大きくすることができる。なお空所とは、長孔などの空洞であってもよいし、あるいは周方向溝であってもよい。
1実施形態として2個のバランスリングにはそれぞれ、第1の重さ分布領域と第2の重さ分布領域との境界を基点として、第2の重さ分布領域に沿う目盛が設けられる。かかる実施形態によれば、2個のバランスリングの相対回転位置の調節が容易になる。
本発明は1実施形態に限定されるものではないが、バランスリングは、360度回転自在にホルダ本体外周に取り付けられてもよい。かかる実施形態によれば、回転バランスの調整可能範囲を最大にすることができる。したがってアンバランス量の大きな切削工具にも対応することができる。
位置表示リングはホルダ本体に設けられるものであって特に限定されない。
好ましい実施形態として位置表示リングは、バランスリングと隣り合うようにシャンク部よりも先端側のホルダ本体外周に取り付けられるかかる実施形態によれば、回転バランスを容易に調整することができる。
1実施形態として、バランスリングおよび位置表示リングは、略同じ外径寸法および内径寸法を有しており、ホルダ本体は、重ね合わされた2個のバランスリングおよび位置表示リングが軸線方向先端側へ移動することを防止するストッパ部をさらに有してもよい。また、ホルダ本体の工具着脱部には、刃具と、刃具から軸線までの径方向距離を調整可能な調整機構とを有する工具が取り付けられてもよい。
本発明は、1のバランスリングと他のバランスリングを相対回転させることにより、アンバランス量が連続的に変化する。したがって従来例よりも容易かつ一層適正な回転バランス調整が可能になる。しかもバランスリングはホルダ本体の外周に取り付けられることから、遠心力によって飛び出す虞がない。
本発明の一実施例になる工具ホルダを示す側面図である。 同実施例の1のバランスリングを取り出して示す正面図である。 同実施例の他のバランスリングを取り出して示す正面図である。 同実施例の工具ホルダを分解して示す側面図である。 工具ホルダの一部を拡大して示す断面図である。 2個のバランスリングによる回転バランスの調整の様子を示す正面図である。 2個のバランスリングによる回転バランスの調整の様子を示す正面図である。 2個のバランスリングによる回転バランスの調整の様子を示す正面図である。 2個のバランスリングによる回転バランスの調整の様子を示す正面図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例になる工具ホルダを示す側面図である。工具ホルダ10は、軸線方向先端側に設けられた工具着脱部12および軸線方向後端側に形成されたシャンク部13を有するホルダ本体11と、シャンク部13よりも先端側のホルダ本体外周に相対回転可能に取り付けられる2個のバランスリング21A,21Bとを備える。
ホルダ本体11のシャンク部13は、中心軸線に沿って延び、外周が軸線方向後端に向かうほど細くなる先細形状である。またシャンク部13には、後端から中心軸線に沿って延びる図示しないプルスタット取付孔が形成されている。シャンク部13は図示しない工作機械の主軸に装着される。工具ホルダ10は工作機械の主軸によって軸線を中心に高速回転される。
シャンク部13よりも軸線方向先端側には、シャンク部13よりも大径のフランジ部14が形成されている。フランジ部14の外周縁には、周方向に延びるV字溝142が形成されている。またフランジ部14の外周縁には、軸線方向に延びるドライブキー溝143,144が、周方向180度の間隔を開けて2個所に形成されている。
本実施例において、ホルダ本体11の工具着脱部12には、切削工具としてボーリングヘッド31が着脱可能に取り付けられる。ボーリングヘッド31の軸線方向先端側にはボーリングバイト41が着脱可能に取り付けられる。ボーリングバイト41はバー42およびチップ43を有する。チップ43は、工作物を切削する刃具であり、バー42先端に交換可能に取り付けられる。ボーリングヘッド31は調整機構を有し、中心軸線からチップ43までの径方向距離が調整可能である。
ボーリングヘッド31を調整し、図1に矢印で示す方向Uにボーリングバイト41を移動させて、軸線からボーリングバイト41までの径方向距離を長くすると、チップ42が工作物を切削する際のボーリング半径が大きくなるとともに、工具ホルダ10とボーリングヘッド31とボーリングバイト41とを含む全体のアンバランス量が大きくなる。反対にボーリングバイト41が軸線に近づくようボーリングヘッド31を調整すると、ボーリング半径が小さくなるとともに、工具ホルダ10とボーリングヘッド31とボーリングバイト41とを含む全体のアンバランス量が小さくなる。したがってボーリングバイト31が軸線と略一致すると、全体のアンバランス量が最も小さくなる。ここでアンバランス位置Uにおけるアンバランス量は、ボーリングバイト41の質量と軸線からの径方向距離との積である。
バランスリング21Aとバランスリング21Bは、全く同じ部品であって、同一寸法かつ同一形状の円環である。バランスリング21Aの軸線方向両端面はともに平坦であって軸線方向先端側端面から後端側端面までの寸法は全周において均一であり、バランスリング21Aの径方向厚みは全周において均一である。バランスリング21Bについても同様である。
バランスリング21A,21Bの中心孔にはホルダ本体11が貫通する。バランスリング21Bはフランジ部14の両端面のうち軸線方向先端側の端面に突き当てられて、ホルダ本体11の外周に相対回転可能に取り付けられる。バランスリング21Aはバランスリング21Bの軸線方向先端側端面に隣接するよう、ホルダ本体11の外周に相対回転可能に取り付けられる。バランスリング21Aの軸線方向先端側端面に隣接して、後述する位置表示リング26が、ホルダ本体11の外周に相対回転可能に取り付けられる。
図2はバランスリング21Aを取り出して示す正面図であり、図3はバランスリング21Bを取り出して示す正面図であり、これら図2および図3は軸線方向先端側からみた状態である。バランスリング21Aには周方向の半円領域に亘って延びる長孔22が形成される。長孔22は軸線方向に貫通するとともに周方向にわたって一定断面である。また、軸線方向からみて長孔22の周方向両端部は半円状の丸みを帯びている。
これにより、長孔22が配置されるバランスリング21Aの半円領域は相対的に軽くなり、長孔22が配置されないバランスリング21Aの残りの半円領域は相対的に重くなる。これにより、バランスリング21Aの周方向における一方の半円領域は長孔22を含み、第1の重さ分布に形成される。また長孔22を含まないバランスリング21Aの周方向における他方の半円領域は、第1の重さ分布よりも重い第2の重さ分布に形成される。
このように第1の重さ分布領域は中空にされ、第2の重さ分布領域は中実にされる。なお第2の重さ分布領域には径方向に貫通する雌ねじ孔23が形成され、雌ねじ孔23には径方向外側から止めねじ24が螺合される。止めねじ24を締め付けると止めねじ24の先端がホルダ本体11の外周面に当接して、バランスリング21Aを回転不能に固定する。バランスリング21Bについても同様である。なお、雌ねじ孔23および止めねじ24は、固定手段の一例であり、他の固定手段であってもよい。
バランスリング21Aの外周面のうち第2の重さ分布領域には目盛Maが打刻される。目盛Maは、第1の重さ分布領域と第2の重さ分布領域との境界を基点0°とし、図2おいて0°から90°まで反時計回りに打刻される。バランスリング21Bの外周面のうち第2の重さ分布領域には目盛Mbが打刻される。目盛Mbは、第1の重さ分布領域と第2の重さ分布領域との境界を0°とし、0°から90°まで時計回りに打刻される。
図4は同実施例の工具ホルダ10を分解して示す側面図であり、一部を断面にして示す。バランスリング21A,21Bおよび位置表示リング26の内径は、ホルダ本体11におけるフランジ部14よりも軸線方向先端側の外周面11sに対する相対回転に支障がなく、かつ外周面11sに対しがたつきがない範囲で、ホルダ本体の外周面11sの外径と略同一に形成される。そして工具ホルダ10の組み立て時には、図4に示すように3個の円環21A,21B,26を軸線方向先端側から矢印方向へ外周面11sに順次嵌め込み、次にC字状のスナップリング28を外周面11sに刻設された周方向溝11gに係合させる。
図5は、工具ホルダ10の一部を拡大して示す断面図である。組み立てられた工具ホルダ10において、フランジ部14と、バランスリング21Bと、バランスリング21Aと、位置表示リング26は順次、軸線方向後端側から先端側に向かって隣り合って配置され、3個の円環21A,21B,26はがたつきがないよう外周面11sの全周に亘って直接接触し、しかも外周面11sに対して相対回転可能である。またスナップリング28は、外周面11sのうち、バランスリング21A,21Bおよび位置表示リング26が取り付けられる部位よりも軸線方向先端側に取り付けられる。
かくしてスナップリング28は、フランジ部14との間に、バランスリング21A,21Bおよび位置表示リング26を保持し、これらの円環21A,21B,26が軸線方向先端側へ移動することを防止するストッパ部としての役割を果たす。そしてフランジ部14からスナップリング28までの間の軸線方向領域を、回転バランスの調整のために有効利用することができる。
またバランスリング21A,21Bおよび位置表示リング26は、略同じ外径寸法および内径寸法を有している。そして、これら円環21A,21B,26の外径寸法はフランジ部14の外径寸法R14よりも小さい。さらに、これら円環21A,21B,26の内径寸法は外周面11sの外径寸法R11Sと略同じである。これにより、フランジ部14の外径寸法R14から外周面11sの外径寸法R11Sまでの環状空間を、回転バランスの調整のために有効利用することができる。
本実施例では、ホルダ本体11、位置表示リング26、およびスナップリング28の回転バランスが釣り合っている。そして工具着脱部12にボーリングヘッド31およびボーリングバイト41などの切削工具が把持される場合に、バランスリング21A,21Bの相対回転位置を調節して、工具ホルダ10、ボーリングヘッド31、およびボーリングバイト41全体の回転バランスを調整する。ただし、ホルダ本体11や位置表示リング26の回転バランスが釣り合っていなくても、バランスリング21A,21Bの調節によって回転バランスを調整可能である。しかも本実施例では、図5に示すように、バランスリング21A,21Bは外周面11sに直接接触することから、回転バランスを好適に調整することができる。
図6〜図9は2個のバランスリングによる回転バランスの調整の様子を示す正面図であり、これらは軸線方向先端側からみた状態である。図6に示すように、実線で表される長孔22を含むバランスリング21Aの第1の重さ分布領域と、破線で表される長孔22を含むバランスリング21Bの第1の重さ分布領域とが互いに重ならない周方向相対位置にされたときに、バランスリング21Aにおける第1の重さ分布領域と第2の重さ分布領域との境界が、バランスリング21Bにおける第1の重さ分布領域と第2の重さ分布領域との境界と周方向同位置にされる。第1の重さ分布領域と第2の重さ分布領域との境界は周方向に180度離れて2箇所あるところ、相互に周方向同位置にされる1箇所の境界を基点0°として目盛Ma,Mbがそれぞれ設けられる。
アンバランス位置を示す位置表示部としての位置表示リング26には、外周面の周方向1位置にマークMが打刻されている。そして通常、マークMがアンバランス位置Uから周方向に180度離れた位置にされて、位置表示リング26は止めねじなどの固定手段により回転不能にされている。
次に工具ホルダ10とボーリングヘッド31とボーリングバイト41とを含む全体の回転バランスの調整方法について説明する。
全体の回転バランスの調整は、2個のバランスリング21A,21Bの相対回転位置を調節することにより行われる。
まずバランスリング21Aに螺合する止めねじ24およびバランスリング21Bに螺合する止めねじ24をそれぞれ緩め、バランスリング21A,21Bを双方回転可能にする。そして図6に示すように、アンバランス位置Uから周方向180度離れた位置(マークM)に、2個のバランスリング21A,21Bの基点0°を合わせる。なお本実施例では、アンバランス位置Uから周方向180度離れたホルダ本体11の外周面にマークMが打刻されていてもよい。図6に示す状態で、2個のバランスリング21A,21Bのみに関する回転バランスは釣り合っていることから、全体の回転バランスはなんら調整されていない。
切削工具を把持した状態の工具ホルダ10の回転バランスは、バランシングマシンによって正確に測定することができる。図6に示す状態で切削工具および工具ホルダ10を含む全体の回転バランスが既に釣り合っていれば、回転バランス調整は不要である。
釣り合っていない場合、次に図7に矢印で示すように、バランスリング21AをRa方向に時計回転させ、バランスリング21BをRb方向に反時計回転させる。バランスリング21A,21Bの回転方向は逆であるが、回転角度は同一である。これにより、バランスリング21Aの長孔22とバランスリング21Bの長孔22がアンバランス位置Uで相互に重なり合う。これにより、アンバランス位置Uにおけるバランスリング21A,21Bの質量分布が軽くなる。一方で、アンバランス位置Uから周方向180度離れた位置(マークM位置)におけるバランスリング21A,21Bの質量分布が重くなる。
そしてバランスリング21A,21Bを同じ目盛だけ回転させることにより、アンバランス位置UとマークM位置とを結ぶ仮想直線に対しバランスリング21A,21Bの質量分布が線対称になる。これによりアンバランス位置Uにおけるボーリングヘッド31およびボーリングバイト41のアンバランス量が、バランスリング21A,21Bの回転量に応じて連続的に減殺される。
上記操作により全体の回転バランスが釣り合えば、バランスリング21Aに螺合する止めねじ24およびバランスリング21Bに螺合する止めねじ24をそれぞれ締め付けてバランスリング21A,21Bを固定する。これにより回転バランス調整が終了する。
図7に示す回転バランス調整では不十分である場合には、図8に矢印で示すようにバランスリング21AをRa方向にさらに時計回転させ、バランスリング21BをさらにRb方向に反時計回転させる。バランスリング21A,21Bの回転方向は逆であるが、回転角度は同一である。バランスリング21A,21Bを同じ目盛、例えば60°、回転させることにより、バランスリング21A,21Bはアンバランス位置Uでさらに軽くなり、アンバランス位置Uから180度離れた周方向位置でさらに重くなる。これによりアンバランス位置Uにおけるボーリングヘッド31およびボーリングバイト41のアンバランス量がさらに減殺される。
上記操作により全体の回転バランスが釣り合えば、バランスリング21Aに螺合する止めねじ24およびバランスリング21Bに螺合する止めねじ24をそれぞれ締め付けてバランスリング21A,21Bを固定する。これにより回転バランス調整が終了する。
図8に示す回転バランス調整では不十分である場合には、図9に矢印で示すようにバランスリング21AをRa方向にさらに時計回転させ、バランスリング21BをさらにRb方向に反時計回転させる。バランスリング21A,21Bの回転方向は逆であるが、回転角度は同一である。バランスリング21A,21Bをそれぞれ90°回転させることにより、バランスリング21A,21Bはアンバランス位置Uで最大に軽くなり、アンバランス位置Uから180度離れた周方向位置で最大に重くなる。図9に示す状態でアンバランス位置Uにおけるボーリングヘッド31およびボーリングバイト41のアンバランス量が最大に減殺される。
回転バランス調整が終了すると、止めねじ24をそれぞれ締め付けて、バランスリング21A,21Bをそれぞれ回転不能に固定する。
なお本実施例においてボーリングヘッド31は棒状のボーリングバイト41を把持するがこれに限られるものではない。ボーリングヘッド31およびボーリングバイト41が他の形状の工具であっても、工具ホルダ10は全体の回転バランスの調整が可能である。
また本実施例において工具ホルダ10は、ボーリング半径の調節が可能なボーリングヘッド31を把持するものであるがこれに限られるものではなく、工具着脱部12がエンドミル、リーマなどの切削工具を把持する形式であってもよい。
また本実施例において位置表示リング26は1実施例であり、位置表示リング26に代えて、単なるマークMをホルダ本体11に打刻してもよい。本実施例の場合、アンバランス量は方向Uに位置することが明らかなためである。
以上、図面を参照してこの発明の実施の形態を説明したが、この発明は、図示した実施の形態のものに限定されない。図示した実施の形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
この発明になる工具ホルダは、工作機械において有利に利用される。
10 工具ホルダ、11 ホルダ本体、12 工具着脱部、13 シャンク部、14 フランジ部、21A,21B バランスリング、22 長孔、26 位置表示リング、
28 スナップリング、31 ボーリングヘッド、41 ボーリングバイト。

Claims (7)

  1. 軸線方向先端側に設けられた工具着脱部と、軸線方向後端側に形成されたシャンク部とを有するホルダ本体と、
    前記シャンク部よりも先端側のホルダ本体外周に相対回転可能に取り付けられる円環であって、周方向における一方の半円領域で第1の重さ分布に形成され、周方向における他方の半円領域で前記第1の重さ分布よりも重い第2の重さ分布に形成された2個のバランスリングと
    アンバランス位置を示すための位置表示部を有し、前記ホルダ本体外周に相対回転可能に取り付けられる位置表示リングとを備え、
    前記2個のバランスリングの相対回転位置を調節することにより全体の回転バランスを調整することとした工具ホルダ。
  2. 前記第1の重さ分布は、前記一方の半円領域に沿って周方向に延びる空所を設けることによって形成される、請求項1に記載の工具ホルダ。
  3. 前記2個のバランスリングにはそれぞれ、前記第1の重さ分布領域と前記第2の重さ分布領域との境界を基点として、前記第2の重さ分布領域に沿う目盛が設けられる、請求項1または2に記載の工具ホルダ。
  4. 前記バランスリングは、360度回転自在にホルダ本体外周に取り付けられる、請求項1〜3のいずれかに記載の工具ホルダ。
  5. 前記位置表示リングは、前記バランスリングと隣り合うように前記シャンク部よりも先端側のホルダ本体外周に取り付けられる、請求項1〜4のいずれかに記載の工具ホルダ。
  6. 前記バランスリングおよび前記位置表示リングは、略同じ外径寸法および内径寸法を有しており、
    前記ホルダ本体は、重ね合わされた2個の前記バランスリングおよび前記位置表示リングが軸線方向先端側へ移動することを防止するストッパ部をさらに有する、請求項に記載の工具ホルダ。
  7. 前記ホルダ本体の工具着脱部には、刃具と、前記刃具から軸線までの径方向距離を調整可能な調整機構とを有する工具が取り付けられる、請求項1〜のいずれかに記載の工具ホルダ。
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