JP5376328B2 - 吸湿性積層体 - Google Patents

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Description

本発明は吸湿性積層体に関し、詳しくは、吸湿性を有する無機化合物を含む樹脂組成物からなる積層材料を用いた吸湿性積層体に関する。
有機EL素子等の有機デバイスの分野においては、製造工程内で空気中の水蒸気やガスとの接触を嫌う場合が数多くある。そのため、近年、水蒸気やガスを吸着する機能を有する材料に対する需要が高まっており、かかる機能を付与したフィルムが種々提案されている。例えば、特許文献1には、有機EL素子上に、バインダ樹脂と乾燥成分と粒子状樹脂を含むシート状乾燥剤が配備された有機ELパネルが開示されている。
ところで、水蒸気またはガスの吸着機能を有するフィルムに関しては、実際の使用時における吸着機能を担保するために、製造や流通、保管、販売等の各段階におけるフィルムの吸湿等をどのように制御するかが重要な課題となる。この課題を解決するための手段としては、例えば、フィルムの製造工程を行う空間を低湿度下にする方法が考えられる。
また、特許文献2には、凹凸型のヒートシールバーを用い、ヒートシールした際に吸湿機能が発現するようコントロールされた吸湿性・バリア性積層包装材料、および、それを用いた包装体が開示されている。
特開2009−26648号公報(特許請求の範囲等) 特開2004−331079号公報(特許請求の範囲等)
しかしながら、フィルムの製造雰囲気を低湿度化する方法では、特殊な設備が必要になる上、より厳密な管理が必要となるため、簡便でないという問題があった。また、上記特許文献2に記載された技術においても、実施に際して特殊な装置を準備しなくてはならないという問題があり、負担の増大は避けられなかった。したがって、従来のような特殊な装置や設備などを要することなく、製造後初期における吸湿を抑制ないし遅延することができる技術の確立が求められていた。
そこで本発明の目的は、上記問題を解消して、製造後初期における吸湿を抑制ないし遅延する機能を有し、かつ、必要に応じて本来の吸湿性能を発揮することが可能な吸湿性積層体を提供することにある。
本発明者は鋭意検討した結果、吸湿性能を発揮する吸湿フィルムを、環状ポリオレフィン樹脂よりなる離型層を含む剥離フィルムにて挟持した構成とすることで、上記問題を解決できることを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、吸湿フィルムと、該吸湿フィルムを挟持する一対の剥離フィルムとからなる吸湿性積層体であって、
前記吸湿フィルムが、バインダ樹脂と水分吸着性物質とからなる吸湿層と、該吸湿層の片面または両面に設けられた粘着層とからなり、前記剥離フィルムが、環状ポリオレフィン樹脂よりなる離型層と、支持層とからなり、かつ、該吸湿フィルムと該剥離フィルムとが、前記吸湿層または前記粘着層と前記離型層との間で、共押出により積層されていることを特徴とするものである。
本発明においては、前記前記剥離フィルムの前記支持層が、厚み25〜60μmであって、かつ、ポリエチレン樹脂からなることが好ましい。また、前記剥離フィルムの前記離型層の厚みは、好適には5〜20μmである。さらに、前記吸湿フィルムの前記吸湿層のバインダ樹脂が、温度190℃、荷重2.16kgの条件で測定したMFRが5〜40g/10minであるアクリル系熱可塑性エラストマーであることが好ましい。
さらにまた、前記吸湿フィルムの前記吸湿層の水分吸着性物質としては、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、硫酸塩、金属ハロゲン化物、過塩素酸および有機物からなる群から選択される少なくとも1種からなる化学的水分吸着性物質が好適である。さらにまた、前記吸湿フィルムの前記吸湿層におけるバインダ樹脂と水分吸着性物質との重量比率は、バインダ樹脂20〜60質量部に対し、水分吸着性物質80〜40質量部であることが好ましい。
さらにまた、前記吸湿フィルムの前記粘着層は、アクリル系熱可塑性エラストマーからなることが好ましく、より好ましくは、アクリル系熱可塑性エラストマーを主成分とし、かつ、ロジン系タッキファイヤーを含むものとする。さらにまた、前記吸湿フィルムの前記粘着層の厚みは、好適には5〜20μmである。
本発明によれば、上記構成としたことにより、製造後初期における吸湿を抑制ないし遅延する機能を有し、かつ、必要に応じて本来の吸湿性能を発揮することが可能な吸湿性積層体を実現することが可能となった。したがって、本発明の吸湿性積層体においては、製造や流通、保管、販売等の各段階におけるフィルムの吸湿を抑制することができるとともに、吸湿を開始する時期を制御するためのトリガー機能を備えることで、実際の使用時における吸着性能を常に良好に得ることが可能となる。
本発明の吸湿性積層体の一構成例を示す模式的断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。本発明において、下記の記載は、その実施の形態の一例を示すものであり、これによって本発明が限定されるものではないことは言うまでもない。
図1に、本発明の吸湿性積層体の一構成例を示す模式的断面図を示す。図示するように、本発明の吸湿性積層体10は、吸湿フィルム1と、これを挟持する一対の剥離フィルム2とからなる。
本発明において、吸湿フィルム1は、バインダ樹脂と水分吸着性物質とからなる吸湿層3と、その片面または両面、図示例では片面に設けられた粘着層4とからなり、剥離フィルム2は、環状ポリオレフィン樹脂よりなる離型層6と、支持層5とからなる。本発明においては、かかる構成にて、吸湿性能を有する吸湿フィルム1を一対の剥離フィルム2により挟持させるとともに、吸湿フィルム1と剥離フィルム2とを、吸湿層3または粘着層4と離型層6との間で共押出により積層したことで、初期状態において、剥離フィルム2により吸湿フィルム1の吸湿性能を抑制することが可能となった。
本発明においては、剥離フィルム2の離型層6を、環状ポリオレフィン樹脂により形成する。剥離フィルム2のうち、吸湿フィルム1の吸湿層3または粘着層4との接触面には、これら吸湿層3および粘着層4との良好な剥離性が求められ、かつ、剥離フィルム2を剥離した時点から本来の吸湿性能を発揮させる機能を付与するために、剥離前の状態での十分な水蒸気バリア性が求められる。本発明においては、これらの要求性能を満足する材料として、防湿性の高い環状ポリオレフィン樹脂を用いて、離型層6を形成しているものであり、これにより、初期状態での吸湿性能を確実に保持しつつ、隔離フィルム2の剥離により吸湿を開始できる吸湿性積層体10を実現することが可能となったものである。特に、本発明に係る環状ポリオレフィン樹脂よりなる離型層6は、吸湿層3や粘着層4にアクリル系樹脂を用いた場合において、良好な剥離性を有する。
上記環状ポリオレフィン樹脂よりなる離型層6は薄層であるため、単層ではフィルムを掴みにくく、剥離が困難である。そこで、本発明においては、剥離時のための支持層5として、比較的安価でかつ環状ポリオレフィン樹脂との共押出時における接着性を有する樹脂を、離型層6に積層して、剥離フィルム2を形成している。かかる支持層5に用いる樹脂としては、ポリエチレン樹脂が好ましく、中でも、環状ポリオレフィン樹脂と良好な接着性を有し、かつ、製膜性が良好な、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂または低密度ポリエチレン樹脂を用いることが好ましい。
環状ポリオレフィン樹脂からなる離型層6の厚みは、5〜20μmであることが好ましく、より好ましくは5〜10μmである。離型層6の厚みが上記範囲未満であると、防湿性が不足するおそれがある上、共押出によるフィルム製膜性が低下する。一方、離型層6の厚みが上記範囲を超えると、コスト高になる。また、支持層5の厚みは、25〜60μmであることが好ましく、より好ましくは30〜50μmである。支持層5の厚みが上記範囲未満であると、フィルムのハンドリング性(つかみやすさ)の改善が十分でなく、上記範囲を超えると、コスト高になる。
次に、吸湿フィルム1を構成する吸湿層3は、バインダ樹脂と水分吸着性物質とからなる。吸湿層3に用いるバインダ樹脂としては、特に限定されず、例えば、アクリル系熱可塑性エラストマー、スチレン系熱可塑性エラストマー等を挙げることができる。特には、水分吸着性物質を高充填可能であることや、耐ピンホール性や突刺強度、コシ(柔軟性)等の吸湿フィルム1全体での物理特性の維持、剥離フィルム2の離型層6を構成する環状ポリオレフィン樹脂との良好な剥離性、粘着層4との間で層間剥離が生じないこと等の点から、アクリル系熱可塑性エラストマーを用いることが好ましい。また、バインダ樹脂としてスチレン系熱可塑性エラストマーを用いる場合には、アクリル系粘着剤との密着性を高めるために、粘着剤の塗布前にコロナ処理等の前処理を行うことが好ましい。なお、剥離フィルム2の剥離後初期の吸湿性を高める観点からは、バインダ樹脂の透湿性が高いことが好ましく、かかる点からもアクリル系熱可塑性エラストマーが好適に用いられる。また、水分吸着性物質を混練すると溶融粘度が高くなることを考慮して、かかるバインダ樹脂の、温度190℃、荷重2.16kgの条件で測定したMFRが5〜40g/10minであることが好ましく、より好ましくは15〜 35g/10minである。上記MFRの値が上記範囲より小さいと、水分吸着性物質を混練した際の溶融粘度の上昇により、樹脂の押出が困難になる。また、上記MFRの値が上記範囲を超えると、吸湿層の溶融粘度が低くなり、製膜性が低下する。
また、吸湿層3に用いる水分吸着性物質としては、再放湿性がなく、かつ、吸湿しても固体の形状を維持する化学的吸着性物質を好適に用いることができる。具体的には例えば、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、硫酸塩、金属ハロゲン化物、過塩素酸、有機物等が挙げられる。
上記のうちアルカリ金属酸化物としては、酸化ナトリウム(NaO)や酸化カリウム(KO)等を挙げることができ、アルカリ土類金属酸化物としては、酸化カルシウム(CaO)や酸化マグネシウム(MgO)、酸化バリウム(BaO)等を挙げることができる。また、硫酸塩としては、硫酸カルシウム(CaSO)、硫酸マグネシウム(MgSO)、硫酸リチウム(LiSO)、硫酸ナトリウム(NaSO)、硫酸コバルト(CoSO)、硫酸ガリウム(Ga(SO)、硫酸チタン(Ti(SO)、硫酸ニッケル(NiSO)等を挙げることができ、特には無水塩が好適である。
さらに、金属ハロゲン化物としては、塩化カルシウム(CaCl)、塩化マグネシウム(MgCl)、塩化ストロンチウム(SrCl)、塩化イットリウム(YCl)、塩化銅(CuCl)、臭化カルシウム(CaBr)、臭化セリウム(CeBr)、臭化セレン(SeBr)、臭化バナジウム(VBr)、臭化マグネシウム(MgBr)、フッ化セシウム(CsF)、フッ化タンタル(TaF)、フッ化ニオブ(NbF)、ヨウ化バリウム(BaI)、ヨウ化マグネシウム(MgI)等を挙げることができ、特には無水塩が好適である。さらにまた、過塩素酸塩としては、過塩素酸マグネシウム(Mg(ClO)、過塩素酸バリウム(Ba(ClO)等を挙げることができ、特には無水塩が好適である。なお、化学的吸着性物質として有機物を用いる場合においても、化学的に水分を吸着するとともに吸湿しても固体状態を維持するものであることが必要である。
吸湿層3における上記バインダ樹脂と水分吸着性物質との重量比率としては、吸湿層3の高い吸湿性能を確保するために、バインダ樹脂20〜60質量部に対し、水分吸着性物質を80〜40質量部にて混合することが好ましい。より好ましくは、バインダ樹脂30〜50質量部に対し、水分吸着性物質70〜30質量部の重量比率とする。上記範囲よりバインダ樹脂の重量比率が高く、水分吸着性物質の重量比率が低い場合、十分な吸湿性能が得られないおそれがある。一方、上記範囲よりバインダ樹脂の重量比率が低く、水分吸着性物質の重量比率が高い場合、水分吸着性物質の割合が高くなることから、溶融粘度が過剰に高くなり、成形性が低下してしまう。なお、吸湿層3の厚みについては、特に限定されるものではなく、25〜300μmの範囲で、用途により決定することができる。
吸湿フィルム1においては、上記吸湿層3の片面または両面に、粘着層4を設ける。かかる粘着層4の形成材料としては、公知の粘着剤を用いることができ、特に制限されるものではない。具体的には例えば、ゴム系やシリコーン系、アクリル系等の粘着剤を挙げることができる。特に、粘着性の維持や、吸湿層3との間で層間剥離が生じないこと、剥離フィルム2の離型層6を構成する環状ポリオレフィン樹脂との間の剥離性が良好であること、共押出による製膜性等の観点からは、アクリル系熱可塑性エラストマーを用いることが好ましい。中でも、温度190℃、荷重2.16kgの条件で測定したMFRが5〜40g/10minであるアクリル系熱可塑性エラストマーを用いることがより好ましい。
また、使用する状況に応じ、より強度の高い粘着性が必要な場合には、上記粘着層4の形成材料として、アクリル系熱可塑性エラストマーを主成分とし、副成分として、粘着性付与剤としてのタッキファイヤーを添加したものを用いてもよい。かかるタッキファイヤーとしては、アクリル系樹脂との相溶性の観点からは、ロジン系のタッキファイヤーが好適である。
粘着層4の厚みとしては、粘着性の維持の観点からは、5〜20μmであることが好ましく、より好ましくは5〜15μmである。厚みが上記範囲よりも薄いと、粘着層4の形成が困難で、十分な粘着性が得られないおそれがあり、上記範囲を超えると、コスト高となる。
本発明の吸湿性積層体10は、層構成の異なる種々の積層フィルムを迅速に製造することができる共押出による積層方法を用いることで、従来のような特殊な装置や設備などを要することなく、容易に製造することが可能である。本発明の吸湿性積層体は、例えば、有機EL素子等の有機デバイスや、電子ブック、液晶表示装置、有機系太陽電池等において、吸湿材として好適に使用することができる。
以下に、本発明について、実施例を挙げてさらに詳しく説明する。
<実施例1>
下記に従い、図1に示す層構成の吸湿性積層体を作製した。
剥離フィルム2の離型層6の材料としては、環状オレフィンポリマー樹脂(COP)(日本ゼオン(株)製,ゼオノア1020R,Tg=102℃)100重量部を用い、支持層5の材料としては、メタロセン触媒を用いた重合反応により得られた直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(M−LLDPE)(プライムポリマー(株)製,エボリューSP2020,MFR=2.3(190℃,2.16kg))100重量部を用いた。
また、バインダ樹脂としてのアクリル系熱可塑性エラストマー(クラレ(株)製,LAポリマー LA2250,MFR=25(190℃,2.16kg))40質量部と、水分吸着性物質としての酸化カルシウム(CaO)60質量部とを混合して、単軸押出機を用いて溶融混練し、造粒装置を用いて吸湿層3形成用の樹脂ペレットを作製した。一方で、粘着層4形成用のアクリル系熱可塑性エラストマー(クラレ(株)製,LAポリマー LA2140e,MFR=31(190℃,2.16kg))100質量部を、真空乾燥機を用いて、60℃5時間で事前乾燥した。
上記各層の形成用材料を使用し、多層Tダイ押出機を用いて6層共押出しすることにより、総厚120μmにて、実施例1の吸湿性積層体を作製した。この吸湿性積層体の層構成は、支持層(30μm)/離型層(10μm)/吸湿層(30μm)/粘着層(10μm)/離型層(10μm)/支持層(30μm)であった。
<実施例2>
層構成を、支持層(30μm)/離型層(10μm)/ 粘着層(10μm)/吸湿層(30μm)/粘着層(10μm)/離型層(10μm)/支持層(30μm)とした以外は実施例1と同様にして、総厚130μmにて、実施例2の吸湿性積層体を作製した。
<実施例3>
吸湿フィルム1の粘着層4形成用の材料として、アクリル系熱可塑性エラストマー(クラレ(株)製,LAポリマー LA2140e,MFR=31(190℃,2.16kg))95質量部と、ロジン系タッキファイヤー(荒川化学工業(株)製,スーパーエステルA100,軟化温度100℃)5質量部とを混合したものを用いた以外は実施例1と同様にして、総厚120μmにて、実施例3の吸湿性積層体を作製した。この吸湿性積層体の層構成は、支持層(30μm)/離型層(10μm)/吸湿層(30μm)/粘着層(10μm)/離型層(10μm)/支持層(30μm)であった。
<実施例4>
剥離フィルム2の支持層5の材料として、チーグラー・ナッタ触媒を用いた重合反応により得られた低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)(日本ポリエチレン(株)製,ノバテックLC522,融点111℃,MFR=4(190℃,2.16kg))を用いた以外は実施例1と同様にして、総厚120μmにて、実施例4の吸湿性積層体を作製した。この吸湿性積層体の層構成は、支持層(30μm)/離型層(10μm)/吸湿層(30μm)/粘着層(10μm)/離型層(10μm)/支持層(30μm)であった。
<実施例5>
剥離フィルム2の支持層5の材料として、チーグラー・ナッタ触媒を用いた重合反応により得られた低密度ポリエチレン樹脂(日本ポリエチレン(株)製,ノバテックLC522,融点111℃,MFR=4(190℃,2.16kg))を用いた以外は実施例2と同様にして、総厚130μmにて、実施例5の吸湿性積層体を作製した。この吸湿性積層体の層構成は、支持層(30μm)/離型層(10μm)/粘着層(10μm)/吸湿層(30μm)/粘着層(10μm)/離型層(10μm)/支持層(30μm)であった。
<比較例1>
剥離フィルム2の離型層6の材料として、メタロセン触媒を用いた重合反応により得られた直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(M−LLDPE)(プライムポリマー(株)製,エボリューSP2020,MFR=2.3(190℃,2.16kg))100重量部を用いた以外は実施例1と同様にして、総厚120μmにて、比較例1の吸湿性積層体を作製した。この吸湿性積層体の層構成は、支持層(30μm)/離型層(10μm)/吸湿層(30μm)/粘着層(10μm)/離型層(10μm)/支持層(30μm)であった。
<比較例2>
剥離フィルム2に離型層6を設けない以外は実施例1と同様にして、総厚100μmにて、比較例2の吸湿性積層体を作製した。この吸湿性積層体の層構成は、支持層(30μm)/吸湿層(30μm)/粘着層(10μm)/支持層(30μm))であった。
<比較例3>
吸湿層3におけるバインダ樹脂と水分吸着性物質との重量比率を、バインダ樹脂:水分吸着性物質=100:0とした以外は実施例1と同様にして、総厚120μmにて、比較例3の吸湿性積層体を作製した。この吸湿性積層体の層構成は、支持層(30μm)/離型層(10μm)/吸湿層(30μm)/粘着層(10μm)/離型層(10μm)/支持層(30μm)であった。
下記表1中に、上記各実施例および比較例における吸湿性積層体の条件を示す。
Figure 0005376328
*1)バインダ樹脂:アクリルエラストマー
*2)水分吸着性物質:CaO
<評価試験>
(1)製造直後からの重量変化
上記実施例1〜5および比較例1〜3において作製した吸湿性積層体の寸法10×10cmのサンプルについて、製造直後および25℃75%RHの恒温恒湿槽に1日放置した後の重量を測定し、重量の差異を変化量として記載した。
(2)室温下で3日間放置後の重量変化
上記実施例1〜5および比較例1〜3において作製した吸湿性積層体の寸法10×10cmのサンプルについて、室温下で3日間放置後、剥離層を剥離し、剥離直後および25℃75%RHの恒温恒湿槽に10日放置後の重量変化を測定し、重量の差異を変化量として記載した。
上記の測定結果を、室温下で3日間放置後における剥離層剥離後の吸湿の状況と併せて、下記表2中に示す。
Figure 0005376328
上記表2中の結果から明らかなように、実施例1〜5の吸湿性積層体は、剥離フィルムが未剥離の状態では重量変化量が極めて少なく、剥離フィルムを剥離した後には、良好な吸湿性を示した。これに対し、比較例1,2の吸湿性積層体では、剥離フィルムが未剥離の状態で既に吸湿を開始してしまい、剥離フィルムのトリガー効果が機能していなかった。また、比較例3の吸湿性積層体では、吸湿層が水分吸着物質を含有しておらず、吸湿能力が十分でなかった。
1 吸湿フィルム
2 剥離フィルム
3 吸湿層
4 粘着層
5 基材
6 離型層
10 吸湿性積層体

Claims (9)

  1. 吸湿フィルムと、該吸湿フィルムを挟持する一対の剥離フィルムとからなる吸湿性積層体であって、
    前記吸湿フィルムが、バインダ樹脂と水分吸着性物質とからなる吸湿層と、該吸湿層の片面または両面に設けられた粘着層とからなり、前記剥離フィルムが、環状ポリオレフィン樹脂よりなる離型層と、支持層とからなり、かつ、該吸湿フィルムと該剥離フィルムとが、前記吸湿層または前記粘着層と前記離型層との間で、共押出により積層されていることを特徴とする吸湿性積層体。
  2. 前記剥離フィルムの前記支持層が、厚み25〜60μmであって、かつ、ポリエチレン樹脂からなる請求項1記載の吸湿性積層体。
  3. 前記剥離フィルムの前記離型層の厚みが、5〜20μmである請求項1または2記載の吸湿性積層体。
  4. 前記吸湿フィルムの前記吸湿層のバインダ樹脂が、温度190℃、荷重2.16kgの条件で測定したMFRが5〜40g/10minであるアクリル系熱可塑性エラストマーである請求項1〜3のうちいずれか一項記載の吸湿性積層体。
  5. 前記吸湿フィルムの前記吸湿層の水分吸着性物質が、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、硫酸塩、金属ハロゲン化物、過塩素酸および有機物からなる群から選択される少なくとも1種からなる化学的水分吸着性物質である請求項1〜4のうちいずれか一項記載の吸湿性積層体。
  6. 前記吸湿フィルムの前記吸湿層におけるバインダ樹脂と水分吸着性物質との重量比率が、バインダ樹脂20〜60質量部に対し、水分吸着性物質80〜40質量部である請求項1〜5のうちいずれか一項記載の吸湿性積層体。
  7. 前記吸湿フィルムの前記粘着層が、アクリル系熱可塑性エラストマーからなる請求項1〜6のうちいずれか一項記載の吸湿性積層体。
  8. 前記吸湿フィルムの前記粘着層が、アクリル系熱可塑性エラストマーを主成分とし、かつ、ロジン系タッキファイヤーを含む請求項1〜7のうちいずれか一項記載の吸湿性積層体。
  9. 前記吸湿フィルムの前記粘着層の厚みが、5〜20μmである請求項1〜8のうちいずれか一項記載の吸湿性積層体。
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