JP5375901B2 - 冷媒回路装置 - Google Patents

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Description

本発明は、冷媒回路装置に関する。
冷凍サイクル(ヒートポンプサイクル)を用いて湯を沸かすヒートポンプ給湯機が広く用いられている。従来のヒートポンプ給湯機は、筐体基板の後方側に配設されたフィンチューブ熱交換器である空気熱交換器の前方に、水冷媒熱交換器を収納したクーラー箱(機器収納箱)を配置し、このクーラー箱の上に空気熱交換器に通風させるプロペラファン式の送風機を配置する構成が一般的である(例えば、特許文献1参照)。空気熱交換器とクーラー箱との間には、空気が流れる隙間が設けられる。空気熱交換器の前方に位置するプロペラファンが回転すると、外気は、空気熱交換器を通過して筐体内に吸い込まれ、筐体前面のファングリルから外部に排出される。
空気熱交換器は冷凍サイクルの蒸発器に相当し、水冷媒熱交換器は冷凍サイクルの凝縮器に相当し、水冷媒熱交換器において冷媒から水へ熱を伝えて湯を作る。筐体を大きくせずに、製造コストを抑えて、省エネルギー性能を高めるためには、空気熱交換器を通過する風量を高めることが効果的である。
特開2005−147467号公報
上述したようなヒートポンプ給湯機において、送風機のプロペラファンが回転することにより発生する空力回転音が騒音となる場合がある。本発明者の研究によれば、その主な原因は、次のようなものである。ヒートポンプ給湯機の内部の空気の流れにおいて、クーラー箱の背面に対向する部分の空気熱交換器から流入した空気は、クーラー箱の背面に沿って上向きに流れ、クーラー箱の背面と上面の角で剥離し、プロペラファンの内周寄りに流入する。その結果、クーラー箱の上面近傍では、プロペラファンの外周寄りにおける流入量が少なく、その内周側の流入量が多くなる。つまり、回転する翼を基準として見れば、クーラー箱の上部を通過するときに、その前後に比べ、プロペラファン外周寄りでは流入空気が少なく(回転軸方向ベクトルが小さく)、その内周側では流入空気が多く(回転軸方向ベクトルが大きく)なる。このような流入状態の変化は翼面上の圧力変動を引き起こし、翼からその周期に応じた騒音が発生する。このように、上述した構造のヒートポンプ給湯機は、送風機へ流入する空気の風速分布が不均一になり易く、そのために送風機による耳障りな空力回転音が発生し易い。
特許文献1に開示されたヒートポンプ給湯機では、特許文献1の図2に示されるように、側面の空気熱交換器と対向するクーラー箱(水熱交換器カバー)の上面を側面に向かって傾斜させている。しかしながら、このような構成では、クーラー箱の背面に対向する部分の空気熱交換器から流入した空気がクーラー箱の背面に沿って上向きに流れることに起因して生ずる、上述したような空力回転音を低減する効果は期待できない。また、特許文献1の構成では、クーラー箱の上面を傾斜させるために、クーラー箱の容積が小さくなると同時に、クーラー箱の内部形状に影響が出るので、クーラー箱の容積に対する水冷媒熱交換器の収納効率が低下する。このため、搭載できる水冷媒熱交換器が小さくなり、冷凍サイクルの効率が低下して省エネルギー性能が低下するという問題がある。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、機器収納箱の収納性を確保しつつ、送風機の空力回転音を低減することのできる冷媒回路装置を提供することを目的とする。
本発明に係る冷媒回路装置は、空気と冷媒との熱交換を行う空気熱交換器と、空気熱交換器に対して隙間を介して対向する対向面を有する機器収納箱と、機器収納箱の上に配置されたプロペラファンを有し、外部の空気が空気熱交換器を通過して流入するように送風する送風機と、送風機の作動時に上記隙間に生ずる上昇気流をプロペラファンに向かう方向に案内する案内板と、を備えたものである。
本発明によれば、プロペラファンの翼が機器収納箱の上部を通過するときに発生する空力回転音を低減することができる。また、機器収納箱の容積や形状に影響せずにプロペラファンの空力回転音を低減することができるので、機器収納箱の収納性を損なうことがない。このため、機器収納箱に収納される機器の大きさを十分に確保することができる。更に、プロペラファンの空力回転音を低減できるので、プロペラファンの回転数を高くし、空気熱交換器を通過する空気流量を大きくすることも可能となる。このため、冷媒サイクルの効率を高め、圧縮機入力を低減し、低入力の冷媒回路装置とすることが可能となる。
本発明の実施の形態1の冷媒回路装置を適用したヒートポンプ給湯機が備える冷媒回路の概略図である。 本発明の実施の形態1のヒートポンプ給湯機の正面側の外観斜視図である。 本発明の実施の形態1のヒートポンプ給湯機の背面側の外観斜視図である。 本発明の実施の形態1のヒートポンプ給湯機のプロペラファンの回転中心を含む水平面における断面図である。 本発明の実施の形態1のプロペラファンの回転中心線を含む垂直平面における断面図ヒートポンプ給湯機のである。 本発明の実施の形態1のヒートポンプ給湯機のプロペラファンおよびファンモータを示す斜視図である。 本発明の実施の形態1のヒートポンプ給湯機のクーラー箱および送風機を背面側から見た透視斜視図である。 本発明の実施の形態1のヒートポンプ給湯機のプロペラファンの回転中心線を含む垂直平面における断面図(プロペラファンの回転中心線より下側の部分を拡大した図)である。 本発明の実施の形態1のヒートポンプ給湯機のプロペラファンの回転中心線を含む垂直平面における断面図(クーラー箱の背面と上面との角部周囲を拡大した図)である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において共通する要素には、同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1の冷媒回路装置を適用したヒートポンプ給湯機100が備える冷媒回路の概略図である。図1に示すように、本実施形態のヒートポンプ給湯機100が備える冷媒回路は、圧縮機2、水冷媒熱交換器3、膨張弁4、空気熱交換器5が、順次冷媒配管6a〜6dで接続されて構成される。また、ヒートポンプ給湯機100は、空気熱交換器5に空気を通過させるための送風機7を備えている。
図2は、本発明の実施の形態1のヒートポンプ給湯機100の正面側の外観斜視図である。図3は、ヒートポンプ給湯機100の背面側の外観斜視図である。図4は、ヒートポンプ給湯機100のプロペラファン14の回転中心を含む水平面における断面図である。図5は、ヒートポンプ給湯機100のプロペラファン14の回転中心線を含む垂直平面における断面図である。
図2乃至図5に示すように、本実施形態のヒートポンプ給湯機100は、概ね直方体形状をなす筐体1を備えている。筐体1は、底面パネル1aに、正面パネル1bと、側面パネル1cと、側面パネル1dと、背面パネル1eとを装着し、これらの天面を天面パネル1fで覆うことにより構成されている。図2に示すように、正面パネル1bには送風機7から吹出す空気を吐出するための円状開口18が設けられており、円状開口18を覆うように網状のファングリル9が備えられている。図3に示すように、背面パネル1eは大きな開口部を有し、この開口部には空気熱交換器5が備えられている。空気熱交換器5は、略L字状をなしており、側面パネル1dの内側にまで延長されている。空気熱交換器5と対向する側面パネル1dには多数の貫通孔があり、空気が通過できるようになっている。
底面パネル1a上にはセパレーター10が立設されている。このセパレーター10により、図4に示すように、筐体1内は、左右方向(長手方向)に関して、機械室11と風路室12とに区画されている。機械室11には、圧縮機2、膨張弁4等が配置され、風路室12には、水冷媒熱交換器3を収納するクーラー箱(機器収納箱)13、空気熱交換器5、送風機7等が配置されている。
略L字状をなす空気熱交換器5は、L字の長辺部を筐体1の背面側に合わせ、短辺部を筐体1の一方の側面側に合わせて、底面パネル1aの上に配置されている。また、図5に示すように、底面パネル1aの上には、空気熱交換器5との間に空気が流れる隙間20を介してクーラー箱13が配置されている。クーラー箱13の上には送風機7が配置されている。このような構成により、限られた筐体1のサイズの中で、より大きな空気熱交換器5を搭載し、かつより多くの空気を空気熱交換器5を通過させて、空気熱交換器5の熱交換処理能力を高めて、ヒートポンプサイクルの効率を高めることが可能となる。
送風機7は、複数の翼(羽根)を有するプロペラファン14と、プロペラファン14を回転駆動する電動機としてのファンモータ15とを備えている。ファンモータ15は、モータ支持具16に固定されている。モータ支持具16は、一対の脚部を有し、両脚部の下端部はクーラー箱13の上面13bに固定されている。プロペラファン14の回転中心線は、略水平に、且つ、筐体1の背面部分の空気熱交換器5(L字の長辺部)に対し略垂直となる向きで配置されている。プロペラファン14の半径は、プロペラファン14の回転中心線からクーラー箱13の上面13bまでの距離よりやや小さくなっている。回転するプロペラファン14の翼の先端は、クーラー箱13の上面13bの近傍を通過する。
ここで、プロペラファン14の部位の名称を説明する。図6は、プロペラファン14およびファンモータ15を示す斜視図である。図6に示すように、プロペラファン14の翼の回転方向に面した面を圧力面14a、反対側の面を負圧面14bと呼ぶ。また、回転方向に向いた翼の縁を前縁14cと呼ぶ。
図7は、クーラー箱13および送風機7を背面側から見た透視斜視図である。図8は、ヒートポンプ給湯機100のプロペラファン14の回転中心線を含む垂直平面における断面図であり、プロペラファン14の回転中心線より下側の部分を拡大した図である。図8に示すように、クーラー箱13の背面13a(対向面)は、空気熱交換器5の下部領域(下側の一部の領域)に対して、隙間20を介して対向している。クーラー箱13の上面13bと背面13aとの角部の上方には、送風機7の作動時に空気熱交換器5とクーラー箱13との間の隙間20に生ずる上昇気流をプロペラファン14に向かう方向(前方)に案内する案内板(導風板)17が設けられている。案内板17と、クーラー箱13の上面13bとの間に、風路21が形成される。隙間20を上方に流れた空気は、風路21を通って、前方に送り出される。
図7に示すように、案内板17は、モータ支持具16の一対の脚部の間に配置されている。すなわち、案内板17は、プロペラファン14の回転中心線に平行な方向から見たとき、その回転中心線の真下に位置している。また、案内板17には、複数の貫通孔17aが形成されている。本実施形態では、モータ支持具16は、板金のプレス加工や抜き加工、曲げ加工等により製造される。案内板17は、同じ板金(金属材料)から、モータ支持具16と一体に加工成形されることが望ましい。案内板17をモータ支持具16と同一の材料で一体成形することにより、材料コスト、部品点数、組立工数等の増加を回避することができ、製造コストを低減することができる。ただし、本発明では、案内板17をモータ支持具16と別個の部品として構成してもよい。
次に、図1および図4を参照して、本実施形態のヒートポンプ給湯機100の動作について説明する。まず、冷媒回路の動作について説明する。圧縮機2で高温高圧に圧縮された冷媒は、冷媒配管6aを通って水冷媒熱交換器3に流入する。水冷媒熱交換器3には、筐体1内または外部に設けられたポンプ(図示せず)によって送水された水が水配管8aから流入している。水冷媒熱交換器3では、水配管8aから流入した水と、圧縮機2から送られた高温高圧の冷媒とが熱交換し、水が加熱されて温水となって水配管8bから流出する。また、高温高圧の冷媒は水との熱交換により冷却されて低温高圧状態となり、冷媒配管6bを通って膨張弁4に流入する。そして、冷媒は膨張弁4で低圧状態に減圧され、冷媒配管6cを通って空気熱交換器5に流入する。空気熱交換器5に流入した低温低圧の冷媒は、プロペラファン14により送風される空気と熱交換して加熱され、蒸発してガス化する。そして、ガス化された冷媒は、空気熱交換器5から流出して冷媒配管6dを通って圧縮機2へ吸入される。以上によりヒートポンプサイクルが構成されている。
次に、送風機7による空気の流れについて説明する。プロペラファン14がファンモータ15により回転駆動されると、プロペラファン14の圧力面14aが翼の回転領域(翼が回転する軌道)にある空気を正面パネル1bの円状開口18から筐体1の外へ排出するとともに負圧面14b側の圧力が下がり、翼の回転領域に空気が吸い込まれる。プロペラファン14の吸引作用により、風路室12内全体の圧力が下がるため、筐体1の外の空気が空気熱交換器5を通過して風路室12内に吸い込まれる。
上記のような構造のヒートポンプ給湯機100における空気熱交換器5は、図5からも分かるように、プロペラファン14の回転中心線より低い領域に存在する部分の方が、プロペラファン14の回転中心線より高い領域に存在する部分より大きい。このため、風路室12の空気流量は、プロペラファン14の回転中心線より高い領域と比べ、プロペラファン14の回転中心線より低い領域の方が大きくなる傾向がある。
以下、図8を参照して、ヒートポンプ給湯機100におけるクーラー箱13近傍の空気の流れを説明する。図8中、白抜き矢印がクーラー箱13の背面13aと空気熱交換器5との隙間20に流入する空気とその後の空気の流れを示す。
クーラー箱13の背面13aと対向する部分の空気熱交換器5を通過して隙間20に流入した空気は、背面13aに沿って上昇する。仮に案内板17が無かったとすると、隙間20の上昇気流は、背面13aと上面13bの角部で剥離して、上面13bを超えて更に上昇し、プロペラファン14の回転領域のうち、中心に近い内周部分に流入する。その結果、プロペラファン14の回転中心線の下方の回転領域においては、上面13bに近い外周部分への空気の流入量が少なく(流速が遅く)なり、中心に近い内周部分への空気の流入量が多く(流速が速く)なるという不均一な状態が生ずる。このため、回転するプロペラファン14の翼がクーラー箱13の上面13bの上を通過する度に、前縁14cに入射する空気の向きおよび速度の変動や翼面上の圧力変動が生じ、これに起因してプロペラファン14の翼から空力回転音(騒音)が発生する。
これに対し、本実施形態のヒートポンプ給湯機100では、案内板17を設けたことにより、上記の空力回転音を確実に抑制することができる。図8に示すように、隙間20の上昇気流は、案内板17によって流れ方向が前方に転換され、案内板17とクーラー箱13の上面13bとの間の風路21に流入する。すなわち、隙間20の上昇気流が背面13aと上面13bの角部で剥離することが抑制されるので、この気流は、上面13bに沿ってプロペラファン14に向かい、プロペラファン14の回転領域のうち上面13bに近い外周部分に流入する。その結果、プロペラファン14の回転中心線の下方の回転領域における、外周部分と内周部分との空気の流入量(流速)の不均一な状態が改善されて均一化される。このため、回転するプロペラファン14の翼がクーラー箱13の上面13bの上を通過する際の、前縁14cに入射する空気の向きおよび速度の変動や翼面上の圧力変動が抑制されるので、空力回転音の発生を確実に抑制することができる。
また、プロペラファン14の回転中心線より低い領域での流速の不均一が改善されることにより、モータ支持具16の下流側にできる後流が弱められる。これにより、回転するプロペラファン14の翼がモータ支持具16の下流を通過する際の、前縁14cに入射する空気の向きおよび速度の変動や翼面上の圧力変動が抑制されるので、空力回転音を更に低減する効果がある。
また、回転するプロペラファン14の前縁14cに入射する空気の向きおよび速度の変動や翼面上の圧力変動が抑制されることにより、プロペラファン14の回転変動が小さくなり、プロペラファン14の効率が向上する。このため、プロペラファン14の回転駆動に必要なファンモータ15の出力が低減するので、消費電力を抑制することができる。
特に、本実施形態では、案内板17を、プロペラファン14の回転領域の最下部よりやや高い位置に配置している。このため、隙間20の上昇気流を、プロペラファン14の回転領域のうち上面13bに近い外周部分に効率良く流入させることができる。
更に、本実施形態では、案内板17に複数の貫通孔17aを設けている。このため、案内板17の下面の空気の一部は、貫通孔17aを通って案内板17の上面に抜けてプロペラファン14に向かう。これにより、案内板17のプロペラファン14側の端面付近において上面側と下面側との流速差が小さくなるので、案内板17による死水域が小さくなり、案内板17からプロペラファン14へ向かう流れの乱れを抑制することができる。そのため、案内板17の後流をプロペラファン14が吸引することによる空力騒音が抑制され、案内板17による空力回転音低減の作用をより効果的に得ることが可能となる。
筐体1の幅方向(図4中の左右方向)において、プロペラファン14とクーラー箱13の上面13bとが最も接近するのは、プロペラファン14の回転中心の位置、つまりモータ支持具16の一対の脚部の間となる。本実施形態のヒートポンプ給湯機100では、案内板17をモータ支持具16の一対の脚部の間に設置しているので、プロペラファン14の回転領域の外周部分へ流入する空気の量が最も少なくなり易い部分、すなわちプロペラファン14とクーラー箱13の上面13bとが最も接近する部分へ、効果的に空気を供給することができる。よって、プロペラファン14の回転領域における空気の流入量(流速)の不均一をより効果的に改善することができる。このため、回転するプロペラファン14の翼がクーラー箱13の上面13bの上を通過する際の、前縁14cに入射する空気の向きおよび速度の変動や翼面上の圧力変動がより確実に抑制されるので、空力回転音の発生をより確実に抑制することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、案内板17を設けたことにより、プロペラファン14の空力回転音(空力騒音)を確実に低減することができる。また、クーラー箱13の容積や形状に影響せずにプロペラファン14の空力回転音を低減することができるので、クーラー箱13の収納性を損なうことがない。このため、クーラー箱13に収納される水冷媒熱交換器3を十分に大きくすることができ、水冷媒熱交換器3の熱交換効率を十分に確保することができる。更に、プロペラファン14の効率が向上し、ファンモータ15の入力を低減することができる。このようなことから、省エネルギー性能が高いヒートポンプ給湯機100とすることができる。
また、本実施形態によれば、プロペラファン14の空力回転音が小さいので、プロペラファン14の回転数を高めることが可能となり、それにより空気熱交換器5を通過する空気流量を多くすることができる。その場合には、ヒートポンプの冷媒のサイクル効率が高くなり、圧縮機2の入力を低減できる。すなわち、より省エネルギー性能に優れたヒートポンプ給湯機100を得ることができる。また、空気熱交換器5を通過する空気の流量を増加させた場合には、空気熱交換器5の熱交換量を同一として、空気熱交換器5を小型化することができる。その結果、ヒートポンプ給湯機100全体を小型化することが可能となるので、省資源で製造できることや、設置場所の自由度が高くなるなどの利点がある。
図9は、プロペラファン14の回転中心線を含む垂直平面における断面図であり、クーラー箱13の背面13aと上面13bとの角部周囲を拡大した図である。図9に示すように、クーラー箱13の背面13aと上面13bとの角部には、丸み付け(R付け)を行ってもよい。背面13aと上面13bとの角部に丸みを付けることにより、この角部における気流の剥離をより確実に抑制することができる。この場合、丸みの大きさは、搭載する水冷媒熱交換器3の大きさに影響しない程度とすることが望ましい。また、案内板17の設置位置を決める角部位置は、背面13aと上面13bの断面線を仮想延長した交点(図9における点P)とすれば良い。
以上説明した実施の形態では、本発明の冷媒回路装置をヒートポンプ給湯機に適用した場合について説明したが、本発明は、ヒートポンプ給湯機以外の冷媒回路装置(例えば、空気調和機における室外機など)にも適用可能である。また、機器収納箱に収納される機器は、水冷媒熱交換器に限定されるものではなく、他の構成機器であってもよい。
1 筐体
1a 底面パネル
1b 正面パネル
1c 側面パネル
1d 側面パネル
1e 背面パネル
1f 天面パネル
2 圧縮機
3 水冷媒熱交換器
4 膨張弁
5 空気熱交換器
6a,6b,6c,6d 冷媒配管
7 送風機
8a,8b 水配管
9 ファングリル
10 セパレーター
11 機械室
12 風路室
13 クーラー箱
13a 背面
13b 上面
14 プロペラファン
14a 圧力面
14b 負圧面
14c 前縁
15 ファンモータ
16 モータ支持具
17 案内板
17a 貫通孔
18 円状開口
20 隙間
21 風路
100 ヒートポンプ給湯機

Claims (8)

  1. 空気と冷媒との熱交換を行う空気熱交換器と、
    前記空気熱交換器に対して隙間を介して対向する対向面を有する機器収納箱と、
    前記機器収納箱の上に配置されたプロペラファンを有し、外部の空気が前記空気熱交換器を通過して流入するように送風する送風機と、
    前記送風機の作動時に前記隙間に生ずる上昇気流を前記プロペラファンに向かう方向に案内する案内板と、
    を備える冷媒回路装置。
  2. 前記案内板は、前記機器収納箱の上面と前記対向面との角部の上方に位置する請求項1記載の冷媒回路装置。
  3. 前記案内板に複数の貫通孔が形成されている請求項1または2記載の冷媒回路装置。
  4. 前記案内板は、前記上昇気流が前記プロペラファンの翼の回転領域の外周部分に向かうように配置されている請求項1乃至3の何れか1項記載の冷媒回路装置。
  5. 前記送風機は、前記プロペラファンを駆動するファンモータを有し、
    前記ファンモータは、前記機器収納箱の上面に固定された一対の脚部を有するモータ支持具に支持されており、
    前記一対の脚部の間に前記案内板が配置されている請求項1乃至4の何れか1項記載の冷媒回路装置。
  6. 前記案内板と前記モータ支持具とは、同一の材料により一体成形されている請求項5記載の冷媒回路装置。
  7. 水と冷媒との熱交換を行う水冷媒熱交換器を備え、
    前記機器収納箱内に前記水冷媒熱交換器が配置されている請求項1乃至6の何れか1項記載の冷媒回路装置。
  8. 前記案内板は、前記プロペラファンの回転領域の最下部より高い位置に配置されている請求項1乃至7の何れか1項記載の冷媒回路装置。
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