JP5375527B2 - レーザ溶接鋼管の製造方法 - Google Patents
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しかし一般に電縫鋼管は、成形ロールを用いて鋼板を円筒状に成形してオープンパイプ(ここでオープンパイプとは、多段の成形ロールにより成形された端部が接合されていないパイプ状の鋼帯を言う。以下、オープンパイプと称す。)とし、そのオープンパイプのエッジ部(すなわち円筒状に成形した鋼帯の両側端部)をスクイズロールで加圧しながら電気抵抗溶接(高周波抵抗溶接とも呼ぶ)して製造するので、溶接による継ぎ目(いわゆるシーム)が必然的に存在し、そのシームの低温靭性が劣化するという問題がある。そのため電縫鋼管の油井管やラインパイプは、寒冷地での使用には課題がある。シームの低温靭性が劣化する理由は、エッジ部を溶接する際に高温の溶融メタルが大気中の酸素と反応して酸化物を生成し、その酸化物がシームに残留し易いからである。
一方でシームの低温靭性や耐食性を劣化させない溶接法として、レーザビームによる溶接(以下、レーザ溶接という)が注目されている。レーザ溶接は、熱源の寸法を小さくし、かつ熱エネルギーを高密度で集中できるので、溶融メタルにおける酸化物の生成や合金元素の偏析を防止できる。そのため、溶接鋼管の製造にレーザ溶接を適用すると、シームの低温靭性や耐食性の劣化を防止することが可能である。
ところがレーザ溶接では、溶融メタルは極めて狭い領域で形成される。そのため、スクイズロールで加圧されるオープンパイプのエッジ部が接合する位置(以下、接合点という。あるいは、スクイズ点という)とレーザビームを照射する周方向の位置とにずれが生じると、レーザ溶接鋼管のシームが開口した状態となり、その部分は溶接不良として取り除く必要があり、レーザ溶接鋼管の歩留り低下を招く。
たとえば特許文献1には、鋼板の片面からレーザビームを照射し、他方の面に発生するプラズマ光を監視することによって、レーザ溶接の状況を判定する技術が開示されている。しかしプラズマ光は広く散乱するので、この技術ではレーザ溶接の状況を精度良く把握することが困難であるばかりでなく、レーザビームを照射する位置がエッジ部から外れても精度よく認識できない。
特許文献3は、アーク溶接によって生じる溶融メタルを撮影し、その画像に基づいて裏波ビードの形状を解析して溶接条件を制御する技術が開示されている。このアーク溶接の技術をレーザ溶接にそのまま適用すると、溶融メタルの鮮明な画像は得られない。その理由は、レーザ溶接では熱エネルギーが高密度で集中するので、過剰な光量が発生するからである。そのため、レーザ溶接における裏波ビードの形状を精度良く把握することは困難である。
1.鋼板を成形ロールで円筒状のオープンパイプに成形し、オープンパイプのエッジ部をスクイズロールで加圧しながらオープンパイプの外面側からレーザビームを照射してエッジ部を溶接するレーザ溶接鋼管の製造方法において、エッジ部に照射するレーザビームの照射部位をオープンパイプの内面側から監視し、オープンパイプの内面側まで貫通したキーホールが認められる場合はレーザビームによる溶接条件を継続して維持する一方、オープンパイプの内面側まで貫通したキーホールが認められない場合はレーザビームによる溶接条件を変更することによって、オープンパイプの外面側から内面側まで貫通したキーホールをレーザビームの照射部位に設けつつ溶接を行なうレーザ溶接鋼管の製造方法である。
2.上記1において、前記オープンパイプの外面側から加熱する補助熱源を用いて前記エッジ部を補助的に加熱し溶融し、かつ前記レーザビームを照射するレーザ溶接鋼管の製造方法である。
3.上記2において、前記補助熱源が、アークであるレーザ溶接鋼管の製造方法である。
6.上記1〜5において、前記スクイズロールで加圧されるエッジ部の接合点を、前記レーザビームの照射によって生じる溶融メタル内に配置するレーザ溶接鋼管の製造方法である。
8.上記2〜7において、前記レーザビームの発振器と前記補助熱源とを一体的に配置するレーザ溶接鋼管の製造方法である。
9.上記2〜7において、前記レーザビームの発振器と前記補助熱源とを一体的に配置し、かつ前記補助熱源がレーザビームより先行して前記エッジ部を加熱するレーザ溶接鋼管の製造方法である。
11.上記3〜10において、前記オープンパイプの外面における前記レーザビームの照射位置と前記アークの電極との距離が7mm以下であるレーザ溶接鋼管の製造方法である。
13.上記1において、複数本のレーザビームを照射して、前記オープンパイプの外面側から内面側まで貫通したキーホールを前記複数本のレーザビームの照射部位にそれぞれ設けつつ溶接を行なうレーザ溶接鋼管の製造方法である。
16.上記13〜15において、前記複数個のキーホールの大きさを、いずれも前記オープンパイプの内面側で直径0.1mm以上とするレーザ溶接鋼管の製造方法である。
18.上記13〜17において、前記複数本のレーザビームとして2本のレーザビームを用いるレーザ溶接鋼管の製造方法である。
19.上記13〜18において、前記オープンパイプの外面側から加熱する補助熱源を用いて前記エッジ部を補助的に加熱・溶融するレーザ溶接鋼管の製造方法である。
本発明は、これらの知見に基づいてなされたものである。
図1(a)に示すオープンパイプ1は、帯状の鋼板を成形ロールで円筒状に成形したものである。そのオープンパイプ1のエッジ部2をスクイズロール(図示せず)で加圧しながら、オープンパイプ1の外面側からレーザビーム3を照射する。一方でオープンパイプ1の内面側からレーザビーム3の照射部位を監視し、キーホール4を識別する。キーホール4はオープンパイプ1の外面側から内面側まで貫通できれば、通常の画像処理技術で容易に識別できる。そして、内面側でキーホール4を識別できれば、健全なレーザ溶接が進行していることを示しており、溶接条件をそのまま継続して維持する。なお図1(a)では、キーホール4の監視装置は図示を省略するが、図3に、本発明で用いたキーホール監視装置を示す。
このようなエッジ部2の接合点とキーホール4あるいは溶融メタル5との位置関係の調整は、オープンパイプ1の内面側から監視してキーホール4を識別することによって容易に行なうことが可能である。
本発明では、複数個のキーホール4を全て監視し、図2(a)〜図2(e)に示すように、エッジ部2の両側に設けられ、かつエッジ部2に対してそれぞれ垂直方向の距離(L1およびL2)が最も大きい2個のキーホールの間にエッジ部2の接合点を配置してレーザ溶接を行なう。ただし、その所定の位置にエッジ部2の接合点を配置するためには高精度の制御技術が必要である。そこで上記の2つのキーホール4の間に形成される溶融メタル5内に、エッジ部2の接合点を配置するように制御しながらレーザ溶接を行なっても良い。溶融メタル5はキーホール4の大きさLkに比べてパイプの周方向(溶接線に対して垂直方向)の長さLmが大きいので、比較的容易な技術によって制御できる。
さらに、キーホール4の閉塞は、短時間であっても、レーザ溶接鋼管の製造に悪影響を及ぼす。たとえば5m/分を超える溶接速度でレーザ溶接を行なう際に、0.01秒以上の閉塞が生じると、スパッタの多量発生などにより溶込み不足やアンダーカットのような溶接欠陥が発生し、レーザ溶接鋼管の歩留り低下を招く。このような短時間のキーホールの閉塞は、上述したキーホールの監視のみでは、検知が困難である。そのためキーホールの監視に加えて、レーザビームの照射部位から発生する反射光ならびにプラズマ光をセンサーによって測定してキーホールの状況を計測し、得られた反射光ならびにプラズマ光の測定値の相対値に基づいて溶接状況を監視する。
また、レーザビームの照射部位から発生するプラズマ光は、オープンパイプ1の内面側から測定することが好ましい。その理由は、オープンパイプ1の外面側では、シールドガスやヒュームがレーザにより励起されるプラズマ光の外乱となり、測定精度が低下するのに対し、内面側からプラズマ光を測定すると、キーホール4の短時間の閉塞が生じた場合には内面側でのプラズマは生じなくなるのでキーホール4の閉塞の有無を高精度で測定できるようになるからである。
レーザビームの照射による反射光やプラズマ光の測定値(たとえば強度等)の相対値の変動が小さい場合は、キーホール4が外面側から内面側まで貫通しているので、溶接条件をそのまま継続して維持する。相対値の変動が大きい場合は、キーホール4が外面側から内面側まで貫通していないので、溶接条件を変更して、健全なレーザ溶接を進行させるように調整する。
その他の溶接条件として、例えば、レーザビームの焦点位置の制御、オープンパイプの長手方向のビーム照射位置の移動、レーザパワーの増加制御や溶接速度の減速制御などを採用することも好ましい。
なお、補助熱源はレーザビームの発振機と一体的に配置することが好ましい。その理由は、補助熱源とレーザを一体的に配置しないと、補助熱源の効果を得るためには大きな熱量が必要となり、また溶接欠陥(たとえばアンダーカット等)の抑制が非常に困難になるからである。さらに、補助熱源をレーザビームの発振機より先行させて配置することが一層好ましい。その理由は、エッジ部の水分,油分を除去できるからである。
本発明では、厚肉材(たとえば厚さ4mm以上)のオープンパイプ1であっても、エッジ部2を高周波加熱等で予熱することなく、レーザ溶接を行なうことが可能である。ただしエッジ部2を高周波加熱等で予熱すれば、レーザ溶接鋼管の生産性が向上する等の効果が得られる。
帯状の鋼板を成形ロールで円筒状のオープンパイプに成形し、そのオープンパイプのエッジ部をスクイズロールで加圧しながら、レーザビームを外面側から照射してレーザ溶接鋼管を製造した。鋼板の成分は表1に示す通りである。
得られたレーザ溶接鋼管を、超音波探傷試験に供し、JIS規格G0582に準拠してシームを20mにわたって探傷した。その探傷結果を表2に示す。なお表2においては、基準となるN5内外面ノッチの人工欠陥に対して、ピーク指示高さが、10%以下のものを優(◎),10%超え25%以下のものを良(○),25%超え50%以下のものを可(△),50%超えのものを不可(×)として評価した。
以上に説明した通り、本発明を適用すれば、厚肉材(厚さ4mm以上)のオープンパイプであっても、健全なレーザ溶接を行なうことが可能である。
<実施例2>
帯状の鋼板を成形ロールで円筒状のオープンパイプに成形し、そのオープンパイプ1のエッジ部2をスクイズロールで加圧しながら、レーザビーム3を外面側から照射してレーザ溶接鋼管を製造した。なお、補助熱源としてプラズマジェットおよびTIGアークを使用し、その補助熱源がレーザビーム3より先行してエッジ部2を加熱し溶融するように配置した。鋼板の成分は表3に示す通りである。
得られたレーザ溶接鋼管を、超音波探傷試験に供し、JIS規格G0582に準拠してシームを20mにわたって探傷した。その探傷結果を表4に示す。なお表4においては、基準となるN5内外面ノッチの人工欠陥に対して、ピーク指示高さが、10%以下のものを優(◎),10%超え25%以下のものを良(○),25%超え50%以下のものを可(△),50%超えのものを不可(×)として評価した。また、鋼管の内面ビードの外観検査を行った。
以上に説明した通り、本発明を適用すれば、厚肉材(厚さ4mm以上)のオープンパイプであっても、健全なレーザ溶接を行なうことが可能である。
帯状の鋼板を成形ロールで円筒状のオープンパイプに成形し、そのオープンパイプのエッジ部をスクイズロールで加圧しながら、レーザビームを外面側から照射してレーザ溶接鋼管を製造した。なお、補助的な加熱手段としてTIGアークを使用し、そのアークがレーザビームより先行してエッジ部を加熱・溶融するように配置した。鋼板の成分は表5に示す通りである。
得られたレーザ溶接鋼管を、超音波探傷試験に供し、JIS規格G0582に準拠してシームを20mにわたって探傷した。その探傷結果を表6に示す。なお表6においては、基準となるN5内外面ノッチの人工欠陥に対して、ピーク指示高さが、10%以下のものを優(◎),10%超え25%以下のものを良(○),25%超え50%以下のものを可(△),50%超えのものを不可(×)として評価した。また、鋼管の内面ビードの外観検査を行った。
以上に説明した通り、本発明を適用すれば、厚肉材(厚さ4mm以上)のオープンパイプであっても、健全なレーザ溶接を行なうことが可能である。
帯状の鋼板を成形ロールで円筒状のオープンパイプに成形し、そのオープンパイプのエッジ部をスクイズロールで加圧しながら、レーザビーム(2本または1本)を外面側から照射してレーザ溶接鋼管を製造した。鋼板の成分は表7に示す通りである。
得られたレーザ溶接鋼管を、超音波探傷試験に供し、JIS規格G0582に準拠してシームを20mにわたって探傷した。その探傷結果を表8に示す。なお表8においては、基準となるN5内外面ノッチの人工欠陥に対して、ピーク指示高さが、10%以下のものを優(◎),10%超え25%以下のものを良(○),25%超え50%以下のものを可(△),50%超えのものを不可(×)として評価した。また、鋼管の内面ビードの外観検査を行った。
以上に説明した通り、本発明を適用すれば、厚肉材(厚さ4mm以上)のオープンパイプであっても、健全なレーザ溶接を行なうことが可能である。
帯状の鋼板を成形ロールで円筒状のオープンパイプに成形し、そのオープンパイプのエッジ部をスクイズロールで加圧しながら、レーザビームを外面側から照射してレーザ溶接鋼管を製造した。なお、補助的な加熱手段としてTIGアークを使用し、そのアークがレーザビームより先行してエッジ部を加熱・溶融するように配置した。鋼板の成分は表9に示す通りである。
また、レーザビーム3の照射部位から発生する反射光のセンサー15は図5に示す装置を用いて溶接ヘッド14に取り付け、プラズマ光センサー10は図3に示す装置を用いてマンドレルバー7に取り付けた。
鋼管番号5-3,5-4は、外面側からTIGアークによって加熱・溶融し、引き続きレーザビームを照射しながら、オープンパイプの内面側からキーホールを監視するとともにプラズマ光の強度を測定し、かつ外面側から反射光の強度を測定した。そしてキーホールの大きさ,反射光の測定値の相対値の変動,プラズマ光の測定値の相対値の変動に基づいて、エッジ部の接合点とキーホールあるいは溶融メタルとの位置関係を表10に示すように調整した例である。
発明例(鋼管番号5-5〜5-8)は、反射光とプラズマ光を測定せず、プラズマ光の強度あるいは、反射光の強度の変動が、相対値に対して、15%を超えた場合でも、エッジ部の接合点とキーホールあるいは溶融メタルとの位置関係の調整に反映させなかった例である。
ムを20mにわたって探傷した。その探傷結果を表10に示す。なお表10においては、基準となるN5内外面ノッチの人工欠陥に対して、ピーク指示高さが、10%以下のものを優(◎),10%超え25%以下のものを良(○),25%超え50%以下のものを可(△),50%超えのものを不可(×)として評価した。また、鋼管の内面ビードの外観検査を行った。
<実施例6>
帯状の鋼板を成形ロールで円筒状のオープンパイプ1に成形し、そのオープンパイプ1のエッジ部2をスクイズロールで加圧しながら、レーザビーム3(2本または1本)を外面側から照射してレーザ溶接鋼管(外径273.0mm,厚さ6.4mm)を製造した。なお、補助的な加熱手段としてTIGアークを使用し、そのアーク19がレーザビーム3より先行してエッジ部2を加熱し溶融するように配置した。鋼板の成分は表11に示す通りである。
また、レーザビームの照射部位から発生する反射光センサー15は図5に示すように、溶接ヘッド14に取り付け、プラズマ光センサー10は図3に示すように、マンドレルバー7に取り付けた。
鋼管番号No.6-3,6-4は、外面側からTIGアークによって加熱・溶融し、引き続き1本のレーザビーム3を光学系で2分割して照射しながら、オープンパイプ1の内面側からキーホール4を監視するとともにプラズマ光の強度を測定し、かつ外面側から反射光の強度を測定した。そしてキーホール4の大きさ,反射光の測定値の相対値の変動,プラズマ光の測定値の相対値の変動に基づいて、エッジ部2の接合点Cとキーホール4あるいは溶融メタル5との位置関係を表12に示すように調整した例である。少なくとも1つのキーホール径が、0.1mm未満になった場合に、オープンパイプ1の周方向へレーザビームの照射位置および焦点位置を移動させて、エッジ部2の接合点Cが2個のキーホール間で、レーザビーム3の照射位置(キーホール4)あるいは、溶融メタル5内に配置されるように、調整した。
発明例(鋼管番号6-5〜6-8)は、反射光とプラズマ光を測定せず、プラズマ光の強度あるいは、反射光の強度の変動が、相対値に対して、15%を超えた場合でも、エッジ部2の接合点Cとキーホール4あるいは溶融メタル5との位置関係の調整に反映させなかった例である。
2 エッジ部
3 レーザビーム
4 キーホール(空洞)
5 溶融メタル
6 シーム
7 マンドレルバー
8 監視カメラ
9 照明装置
10 プラズマ光センサー
11 画像処理装置
12 判定装置
13 位置制御装置
14 溶接ヘッド
15 反射光センサー
16 モニタ装置
17 モニタ装置
18 電極
19 アーク
20 溶接電流
21 ローレンツ力
A オープンパイプの進行方向
C 接合点
Lk キーホールの大きさ
Lm キーホールのパイプ周方向の長さ
Claims (19)
- 鋼板を成形ロールで円筒状のオープンパイプに成形し、前記オープンパイプのエッジ部をスクイズロールで加圧しながら前記オープンパイプの外面側からレーザビームを照射して前記エッジ部を溶接するレーザ溶接鋼管の製造方法において、前記エッジ部に照射する前記レーザビームの照射部位を前記オープンパイプの内面側から監視し、前記オープンパイプの内面側まで貫通したキーホールが認められる場合は前記レーザビームによる溶接条件を継続して維持する一方、前記オープンパイプの内面側まで貫通したキーホールが認められない場合は前記レーザビームによる溶接条件を変更することによって、前記オープンパイプの外面側から内面側まで貫通したキーホールを前記レーザビームの照射部位に設けつつ溶接を行なうレーザ溶接鋼管の製造方法。
- 前記オープンパイプの外面側から加熱する補助熱源を用いて前記エッジ部を補助的に加熱・溶融し、かつ前記レーザビームを照射することを特徴とする請求項1に記載のレーザ溶接鋼管の製造方法。
- 前記補助熱源が、アークであることを特徴とする請求項2に記載のレーザ溶接鋼管の製造方法。
- 前記エッジ部に照射する前記レーザビームの照射部位を前記オープンパイプの内面側から監視するとともに、前記レーザビームの照射によって前記照射部位より発生する反射光ならびにプラズマ光をセンサーを用いて測定し、前記センサーから得られるそれぞれの測定値に基づいて溶接状況を監視し、前記オープンパイプの内面側まで貫通したキーホールが認められ、かつ前記センサーから得られる前記反射光および前記プラズマ光の測定値の相対値の変動が小さい場合は前記レーザビームによる溶接条件を継続して維持する一方、前記オープンパイプの内面側まで貫通したキーホールが不安定で閉塞を繰り返し、かつ前記センサーから得られる前記反射光および前記プラズマ光の測定値の相対値の変動が大きい場合は前記レーザビームによる溶接条件を変更することによって、前記オープンパイプの外面側から内面側まで貫通したキーホールを前記レーザビームの照射部位に設けつつ溶接を行なうことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のレーザ溶接鋼管の製造方法。
- 前記キーホールの大きさを、前記オープンパイプの内面側で直径0.2mm以上とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のレーザ溶接鋼管の製造方法。
- 前記スクイズロールで加圧されるエッジ部の接合点を、前記レーザビームの照射によって生じる溶融メタル内に配置することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のレーザ溶接鋼管の製造方法。
- 前記スクイズロールで加圧されるエッジ部の接合点を、前記内面側キーホール内に配置することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のレーザ溶接鋼管の製造方法。
- 前記レーザビームの発振器と前記補助熱源とを一体的に配置することを特徴とする請求項2〜7のいずれか一項に記載のレーザ溶接鋼管の製造方法。
- 前記レーザビームの発振器と前記補助熱源とを一体的に配置し、かつ前記補助熱源がレーザビームより先行して前記エッジ部を加熱することを特徴とする請求項2〜7のいずれか一項に記載のレーザ溶接鋼管の製造方法。
- 前記レーザビームの発振器がファイバーレーザ発振器であり、レーザ出力が15kWを超え、レーザの焦点距離が200mm以上であることを特徴とする請求項3〜9のいずれか一項に記載のレーザ溶接鋼管の製造方法。
- 前記オープンパイプの外面における前記レーザビームの照射位置と前記アークの電極との距離が7mm以下であることを特徴とする請求項3〜10のいずれか一項に記載のレーザ溶接鋼管の製造方法。
- 前記反射光を前記オープンパイプの外面側から測定し、前記プラズマ光を前記オープンパイプの内面側から測定することを特徴とする請求項4〜10のいずれか一項に記載のレーザ溶接鋼管の製造方法。
- 複数本のレーザビームを照射して、前記オープンパイプの外面側から内面側まで貫通したキーホールを前記複数本のレーザビームの照射部位にそれぞれ設けつつ溶接を行なうことを特徴とする請求項1に記載のレーザ溶接鋼管の製造方法。
- 前記エッジ部に照射する複数本のレーザビームの照射部位を内面側から監視するとともに、前記レーザビームの照射によって前記照射部位より発生する反射光ならびにプラズマ光をセンサーを用いて測定し、前記センサーから得られるそれぞれの測定値に基づいて溶接状況を監視し、前記オープンパイプの外面側から内面側まで貫通した複数個のキーホールが認められ、かつ前記センサーから得られる前記反射光および前記プラズマ光の測定値の相対値が小さい場合は前記レーザビームによる溶接条件を継続して維持する一方、前記オープンパイプの内面側まで貫通したキーホールが不安定で閉塞を繰り返し、かつ前記センサーから得られる前記反射光および前記プラズマ光の測定値の相対値が大きい場合は前記レーザビームによる溶接条件を変更することによって、前記オープンパイプの外面側から内面側まで貫通したキーホールを前記複数本のレーザビームの照射部位にそれぞれ設けつつ溶接を行なうことを特徴とする請求項13に記載のレーザ溶接鋼管の製造方法。
- 前記複数個のキーホールのうち、前記エッジ部の両側に設けられかつ前記エッジ部に対して垂直方向の距離が最も大きい2個のキーホールの間にエッジ部の接合点を配置することを特徴とする請求項13または14に記載のレーザ溶接鋼管の製造方法。
- 前記複数個のキーホールの大きさを、いずれも前記オープンパイプの内面側で直径0.1mm以上とすることを特徴とする請求項13〜15のいずれか一項に記載のレーザ溶接鋼管の製造方法。
- 前記エッジ部の接合点を、前記複数本のレーザビームの照射によって生じる溶融メタル内に配置することを特徴とする請求項13〜16のいずれか一項に記載のレーザ溶接鋼管の製造方法。
- 前記複数本のレーザビームとして2本のレーザビームを用いることを特徴とする請求項13〜17のいずれか一項に記載のレーザ溶接鋼管の製造方法。
- 前記オープンパイプの外面側から加熱する補助熱源を用いて前記エッジ部を補助的に加熱・溶融することを特徴とする請求項13〜18のいずれか一項に記載のレーザ溶接鋼管の製造方法。
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