JP3719764B2 - レーザ溶接製管法におけるシーム倣い方法 - Google Patents

レーザ溶接製管法におけるシーム倣い方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザ溶接製管法におけるシーム倣い方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から鋼管を製造する方法として、熱延鋼板等を母材とし、これをパイプ状に加工しつつその溶接対象端部を突き合わせ、レーザ等の外部熱源で加熱溶接して製管するシーム溶接が広く用いられている。
【0003】
このような外部熱源を利用する製管法におけるシーム溶接では、溶接品質の安定化や向上を図るために、突き合わされて溶接される基準線(以下、溶接線と称す)を正確に検出し、適正な位置にて溶接する必要がある。
【0004】
このような溶接位置を検出する方法として、従来、例えば特開昭62−148089号公報、特開平4−31799号公報、及び特開平7−1167号公報等に示される溶接線検出方法がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
特開昭62−148089号公報による技術は、図8に示すように突き合わせ溶接部を単一の検出ヘッドにて測定するものであるが、この技術では測定点がただ1点であるため、測定点と推定すべき溶接点がねじれの位置関係にあることが考えられる製管プロセスへの適用は困難である。
【0006】
また、図9に示す特平4−31799号公報による技術では、溶接対象端部(以下、シームエッジと称す)の直線性を前提として2点の測定点をもって溶接線を検出し溶接位置を推定することによりねじれの問題を解決しようとしているが、熱延鋼板などを母材として製管プロセスでは、シームエッジの直線性を保証することは困難であり、溶接位置推定誤差発生を原因とする溶接不良が発生する問題がある。
【0007】
さらに、図10に示すような近年開示された特開平7−1167号公報による技術では、2次元測定手段を組み合わせることにより上記に示した問題を解決しようと試みているが、原理的に特開平4−31799号公報に示された技術を拡張するのみの技術であり、特開平4−31799号公報同様に溶接対象端部の直線性の保証が強く求められている。
【0008】
以上に示したように、従来技術ではシームエッジの直線性が暗黙のうちに保証されているものとして溶接点手前におけるシームエッジ観測結果から溶接位置が推定されているが、レーザ光で代表される非常に入熱面積の小さい外部熱源を利用する製管法におけるシーム倣い方法としては精度が不十分であった。
【0009】
本発明は、このような実情を考慮してなされたもので、溶接点手前におけるシームエッジの観測により溶接線のねじれ方向まで加味して溶接位置を推定すると共に、溶接位置における溶接状況をも考慮して高精度なシーム倣いを実現するレーザ溶接製管法におけるシーム倣い方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に対応する発明は、レーザ溶接により溶接対象を溶接して製管を行うレーザ溶接製管法におけるシーム倣い方法において、レーザ溶接の手前で溶接対象における対向するシームエッジ像を検出し、その検出結果に基づき、レーザを照射させる溶接点を推定する溶接位置推定ステップと、現にレーザが照射されている溶接点を含む溶接点近傍における,溶接対象の溶融に起因して生じる各溶融部の状態を観測し、レーザが照射されている溶接点の位置情報と各溶融部の状態の情報とに基づき、溶接位置推定ステップにて推定されたレーザを照射させる溶接点の位置を補正する溶接位置補正ステップとを有するレーザ溶接製管法におけるシーム倣い方法である
【0011】
また、請求項2に対応する発明は、請求項1に対応する発明において、溶接位置推定ステップにおいては、対向するシームエッジ像から各シームエッジ間の中点を複数点求め、この複数点の中点に基づいて算出される線を溶接線とみなしてレーザを照射させる溶接点を推定し、溶接位置補正ステップにおいては、各溶融部の状態の情報として、溶接対象の溶融に起因して生じる発光に基づく輝度情報,放射温度情報等の光量情報を用い、レーザが照射されている溶接点の位置を領域境界の基準として溶接点近傍を少なくとも2つの領域に分け、各領域の光量情報を比較することで補正量を決定するレーザ溶接製管法におけるシーム倣い方法である。
(作用)
したがって、まず、請求項1に対応する発明のレーザ溶接製管法におけるシーム倣い方法においては、溶接位置推定ステップにより、まず、レーザ溶接の手前で溶接対象における対向するシームエッジ像が検出される。この対向する2本のシームエッジは、突き合わされレーザ溶接を行うべき溶接線として収束するものであるから、各シームエッジを検出することで溶接線の予測が可能となり、レーザを照射させる溶接点が推定される。
【0012】
したがって、溶接点手前におけるシームエッジの観測により溶接線のねじれ方向まで加味して溶接位置を推定することができる。
次に、溶接位置補正ステップによって、現にレーザが照射されている溶接点を含む溶接点近傍における,溶接対象の溶融に起因して生じる各溶融部の状態が観測される。
【0013】
ここで、例えばレーザが照射されている位置が溶接すべきシームエッジの突き合わせ位置から離れていると、溶接線を挟んだ両領域におけるレーザ加熱による溶接対象の溶融が対称に起こらないことになる。
【0014】
したがって、レーザが照射されている溶接点の位置情報と各微小位置の状態の情報とに基づき、溶接点の位置を基準とし、例えば所定の状態にある各微小位置の状態ついての分布等を考慮することで、情報溶接位置推定ステップにて推定されたレーザを照射させる溶接点の位置を補正することが可能となる。
【0015】
これにより、溶接位置における溶接状況をも考慮した高精度なシーム倣いを実現することができる。
また、請求項2に対応する発明のレーザ溶接製管法におけるシーム倣い方法においては、請求項1に対応する発明と同様に作用する他、溶接位置推定ステップにより、対向するシームエッジ像から各シームエッジ間の中点が複数点求められ、この複数点の中点に基づいて算出される線を溶接線とみなしてレーザを照射させる溶接点が推定される。
【0016】
また、溶接位置補正ステップにおいては、各微小位置の状態の情報として、溶接対象の溶融に起因して生じる発光に基づく輝度情報,放射温度情報等の光量情報が用いられる。
【0017】
上記したように、レーザ照射位置が溶接すべきシームエッジの突き合わせ位置から離れると、溶接対象の溶融が対称に起こらないことから、このような場合には溶接点近傍の光量情報の分布が均一にならないものと考えられる。
【0018】
そこで、レーザが照射されている溶接点の位置を領域境界の基準として溶接点近傍を少なくとも2つの領域に分け、各領域の光量情報を比較することで補正量を決定することができる。
【0019】
例えば光量情報として2値化された輝度情報を用い、2つに分けられた同面積の各領域における2値化された輝度情報の合計値を比較し、その差の値に比例して補正値を算出する等の処理が行われる。
【0020】
また例えば光量情報として2値化された放射温度情報を用い、2つに分けられた同面積の各領域における2値化された放射温度情報の合計値を比較し、その差の値に比例して補正値を算出する等の処理が行われる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明では、図1に示すように、溶接点手前での突き合わされたシームエッジを2次元撮像手段を用いて観測し、信号処理することにより溶接線のねじれ方向を加味した溶接位置を推定するとともに、溶接位置における溶融部を、光電変換手段により観測し、溶接状態を評価し先に指定された溶接位置を補正することにより高精度なシーム倣い方法を実現するものである。
【0022】
また、本実施の形態においては、突き合わせた溶接対象に高周波電流を印加する予備加熱法を組み合わせたレーザ複合溶接製管プロセスを適用対象例として説明する。
【0023】
図1は本発明の実施の形態に係るレーザ溶接製管法におけるシーム倣い方法を用いたレーザ溶接製管システムの主要部を示す構成図である。
同図に示すレーザ溶接製管システムにおいては、高周波予熱装置8にて予熱され、かつ管状に加工中の溶接対象2がレーザ溶接機1により溶接され、製管される。
【0024】
このレーザ溶接製管システムには、給電点9から高周波を入力して溶接対象2を予熱する高周波予熱装置8と、レーザ溶接機1と、このレーザ溶接機1の位置制御を行うレーザ溶接位置制御装置12と、2次元撮像部4と、光源5と、処理装置10と、2次元光電変換部7と、処理装置11と、補正部40とが設けられている。
【0025】
2次元撮像部4は、CCDカメラ等からなり、レーザ溶接機1の手前の突き合わされた溶接対象2のシームエッジ3を観測できるよう設けられたものである。
光源5は、2次元撮像部4で溶接点手前のシームエッジ3を観測するために十分な輝度がない場合もあるので、シームエッジ3を照明して2次元撮像部4での観測を確実に行えるようにすべく設けられている。
【0026】
処理装置10には、画像処理回路20と、溶接位置計算回路21とが設けられている。
ここで、画像処理回路20は、2次元撮像部4で観測された映像信号を受信し、当該信号に画像処理を施してシームエッジ位置を検出する。
【0027】
一方、溶接位置計算回路21は、検出されたシームエッジ位置をもとに溶接線のねじれ方向を加味した溶接位置を推定し、その結果をレーザ溶接位置制御装置12に出力する。
【0028】
2次元光電変換部7は、溶融部6の放熱温度パタン等を観測するものであり、CCDカメラ等の2次元撮像手段や、2次元領域の測定可能な放射温度計等の2次元放射温度測定手段等が用いられる。
【0029】
処理装置11には、画像処理回路30と、特徴量抽出回路31と、補正量算出回路32とが設けられている。
画像処理回路30は、2次元光電変換部7における測定結果を受信し、画像処理を施す。
【0030】
特徴量抽出回路31は、溶融部6の放射温度パタン、輝度パタン、幅や長さ、面積等の形状情報を特徴量として抽出する。
補正量算出回路32は、抽出された特徴量をもとに、処理装置10でシームエッジ像から推定された溶接位置に加えるべき補正量を算出し、その結果をレーザ溶接位置制御装置12に出力する。
【0031】
補正部40は、溶接位置計算回路21及び補正量算出回路32がその演算結果をレーザ溶接位置制御装置12に出力するにあたり、補正量を用いて溶接位置情報を補正するものである。例えば加算器から構成される。
【0032】
レーザ溶接位置制御装置12は、処理装置10で推定された溶接位置情報及び処理装置11で算出された溶接位置の補正量に基づき、レーザ溶接機1によるレーザ溶接熱位置を制御し、高精度なシーム倣いを実現する。
【0033】
なお、本実施の形態の製管法では、予備加熱装置8による予備加熱により溶接対象2はシームエッジ3においてのみ赤熱自発光するために、この自発光を2次元撮像部4にて観測することによりシームエッジ3のみを明瞭に観測することが可能である。
【0034】
しかし、自発光を発しないような予備加熱量が小さい条件下では検出に十分な自発光量が観測されない場合があるので、本実施の形態では、上記の条件においてもシーム倣いが実施できるように、照明装置5を併せて設けて溶接対象2の表面を照明し、2次元撮像部4でシームエッジ3を観測している。
【0035】
また、照明装置5は1つでもかまわないが、本実施の形態では2次元撮像部4の左右から投光する事により周率をもった溶接対象2の表面に対して観測位置による反射むらの影響を最少にし、2次元撮像部4でのシームエッジ3の明瞭な観測を可能としている。
【0036】
なお、上記各事項と請求項における発明を特定するために必要な事項とは例えば以下の用に対応する。
まず、溶接位置推定ステップは、例えば2次元撮像部4及び処理装置10の動作によって実現される。
【0037】
次に、溶接位置補正ステップは、例えば2次元光電変換部7及び処理装置11の動作によって実現される。また、各微小位置は、例えば2次元光電変換部7で撮像される画像上の各撮像点等である。
【0038】
次に、以上のように構成された本発明の実施の形態に係るレーザ溶接製管法におけるシーム倣い方法を用いたレーザ溶接製管システムの処理動作について説明する。
【0039】
図2は2次元撮像部4により観測されたシームエッジ3を含む領域の画像例を示す図である。
このように観測された画像は処理装置10の画像処理回路20にて以下に示す処理が行われ、シームエッジ位置が検出される。
【0040】
はじめに観測された画像について、動的2値画像変換処理にて図3に示すように、入力画像を構成する各画素の明るさを示す情報つまりは溶接対象2の表面の反射輝度値(以下、輝度値と称す)に基づいて輝度出現頻度量が算出される。
【0041】
図3は2次元撮像部4に撮像された画像の輝度出現頻度分布を示すグラフ図である。
同図には、溶接対象2の表面を表現する輝度の高い輝度出現頻度分布a1と溶接対象部に挟まれた空間を示す輝度の低い輝度出現頻度分布a2とに明確に弁別される。
【0042】
したがって、図3中の輝度出現頻度分布a1とa2に挟まれた位置に輝度値PTが設定され、この輝度値PTを基準にして、入力された画像が0,1の2値で構成される2値画像に変換される。これにより、入力画像横方向軸(以下、走査線と称す)におけるシームエッジ位置を表す画像が得られる。
【0043】
また、一定周期Tで観測される入力画像毎に上記手段により2値画像変換処理を行うことにより、溶接対象表面の観測位置における反射むらや外乱光入光等に影響されずに正確なシームエッジ位置を検出する事が可能となる。
【0044】
図4はこのようにして得られた2値変換後画像の例を示す図である。
同図に示すような2値変換後画像により、シームエッジ位置検出処理が行われる。
【0045】
このシームエッジ位置検出処理では、画像から得られる以下の既知情報を十分条件としてシームエッジ位置を走査線毎に検出することにより、高信頼度なシームエッジ位置検出が可能である。
【0046】
既知情報:
1)同一画像中には、必ず突き合わされた2片のシームエッジ像を含んだ溶接対象表面が観測されている(図2参照)。
【0047】
2)1つの走査線上には、多少なく2つのシームエッジを示す位置が観測されている(図5参照)。
3)1つの走査線上に観測される2つのシームエッジ位置は、走査線上を便宜的に表現される左右の方向から検索することにより、各々1つのみ検出される(図5参照)。
【0048】
4)検出される2つのシームエッジ位置間の距離は、溶接対象の突き合わせ押しつける量EHにより予め決定される(図5参照)。
図5は2値変換後画像に対する走査及び走査によるエッジ位置検出、中点検出の様子を模式的に示す説明図である。
【0049】
同図に示すように、Y方向(略溶接線方向)に沿った走査に従い、上記各条件をもとにしてなされるシームエッジ位置検出処理により、j番目の走査線上に1対のシームエッジ位置X1[j]、X2[j]が検出される。
【0050】
次に、このようにして検出されたシームエッジ位置X1[j]、X2[j]の情報に基づき、溶接位置計算回路21により溶接線のねじれ方向を加味した溶接点位置が推定される。
まず、(1)式に従う中点位置演算処理にて、検出された各1対のシームエッジ位置の中間点位置XC[j]が算出される。
【0051】
【数1】
Figure 0003719764
【0052】
ここで、j=0,1,…,N(N:走査線数)である。
また、算出された中点位置XC[j]について、走査線間隔nをもつXC[j+n]とを結ぶ直線の傾き量A[j]が(2)式を用いて算出される。
【0053】
【数2】
Figure 0003719764
【0054】
ここで、j=0,1,…,N(N:走査線数)である。
次に、算出された傾き量A[j]は図6に示す傾き量出現頻度分布により幅AHをもって分別される。
【0055】
図6は傾き量Aに対する傾き量出現頻度分布を示すグラフ図である。
同図中の傾き量の最大出現頻度b1を中心とする検出幅AWの範囲にある情報,すなわち検出幅AWの範囲内の傾き量A[j]を算出するに用いられた中点位置情報XC[j]、XC[j+n]のみが選択され、溶接線を検討する情報として用いられる。
【0056】
ここで、検出幅AWの範囲から外れる情報、特に同図b2,b2´のような外乱等に起因すると考えられる情報は除外される。このようにして、シームエッジの直線性を考慮した溶接線が検出される。
【0057】
なお、先の既知情報によっても弁別不可能なシームエッジ部の付着物像や外乱光の入光による誤った中点位置が予め溶接線検出処理から除去することができるので、非常に高い信頼度を有する溶接線が検出される。
【0058】
上記処理により選択された中点位置XC[j]に基づき、最小自乗法を用いた(3)式に示される式により溶接線のねじれ方向を加味した直線方程式が推定される。
【0059】
【数3】
Figure 0003719764
【0060】
さらに、(3)式で求められた直線はレーザ光を照射すべき溶接点位置Xを表現するよう(4)式の形に変形され、溶接位置のy方位の値が一定であることから予め決定される観測領域基準位置と溶接位置との距離Lが代入されて、溶接位置におけるx方位の値,すなわち溶接点位置Xが求められる。
【0061】
【数4】
Figure 0003719764
【0062】
以上の内容で示される一連の処理を、周期Tで観測し入力される画像毎について行うことにより、時々刻々変化する溶接点位置Xが検出され、溶接位置計算回路21から、その検出結果が出力される。
【0063】
しかし、以上の処理で得られた溶接点位置X情報のみでは、検出される溶接線、さらに遡ると観測するシームエッジの直線性が保証されないときには、推定された溶接点位置Xに許容できない誤差を含み溶接不良が発生する場合がある。
【0064】
そこで、シームエッジの直線性が保証されないときでも、溶接位置における溶接状況に応じて高精度なシーム倣い方法による正確な溶接を可能とする手段について以下に説明する。この方法は、まさに溶接が行われている瞬間瞬間の情報を得て、シームエッジの直線性に影響を受けた誤差を含む,処理装置10にて得られた溶接点位置Xを補正すること実現される。
【0065】
まず、図1に示すように、光量検出手段,すなわち2次元光電変換部7により溶接点近傍の放射光量が観測される。この例では、2次元光電変換部7として2次元撮像手段が使用されている。
【0066】
また、本実施形態では、レーザ溶接により発生する強い放射光の影響を避けるために、2次元光電変換部7の撮像する方向を溶接対象裏面からとしている。しかし、この観察(撮像)方向は、表面方向からでもよく、その場合例えば放射光を減光する光学的フィルタを設けることにより表面方向からの観測を可能とすることができる。
【0067】
上記したように2次元光電変換部7により観測された画像について、処理装置11内画像処理回路30にて輝度閾値ITで0,1に弁別される2値画像変換処理が行われ、2値画像が得られる。
【0068】
こうして得られた2値画像について、特徴量抽出回路31にて溶接状態の特徴量が求められる。
本実施形態では、レーザ光照射により溶融した部分(以下、溶融部6と称す)の面積変化量を特徴量として用いる。
【0069】
突き合わされたシームエッジは均等な溶融体積を有するため、適正な溶接位置にてレーザ光により加熱されると溶接線をはさんで溶融部6は左右均等に形成される。しかし、適正な溶接位置からずれた位置に対してレーザ光が照射されると溶接体積に偏りを生じ、その結果、溶接線をはさんだ溶融部6の左部,右部の各溶融部面積に差が生じるように観察される。溶融部の面積変化量を特徴量として用いることは、この現象の発見に基づくものである。
【0070】
つまり、特徴量抽出回路31においては、時々刻々観測される2値画像Pと前時刻に観測された2値画像Qとの間で、図7に示されるような論理演算が行われ、溶融部特徴画像Rが得られる。
【0071】
図7は溶融部特徴画像を得るための論理演算の規則を示す図である。
また、予め画像Qについて、i番目の走査線上の溶融部のエッジ位置EX1[i]、EX2[i]からi番目の走査線上における中点位置EXC[i]が、(5)式にて求められている。
【0072】
【数5】
Figure 0003719764
【0073】
この中点位置EXC[i]を基準として分割される画像Rの領域S1,S2の面積差SSが算出される。レーザが適正な溶接位置からずれることにより面積差SSの絶対値は増大しその符号は溶接位置がずれた方向を示すことになる。
【0074】
次に、補正量算出回路32にて、この面積差SSを特徴量としてこれに基づく適正補正量が算出され、出力される。
そして、先に溶接位置計算回路21にて推定された溶接点位置Xの情報がこの適正補正量の情報に基づき補正部40にて補正されて、レーザ溶接位置制御装置12に入力される。
【0075】
レーザ溶接位置制御装置12によって、得られた最終的な溶接位置情報からレーザ溶接機1の溶接位置が制御される。これによって、レーザ溶接機1による製管が実現される。
【0076】
上述したように、本発明の実施の形態に係るレーザ溶接製管法におけるシーム倣い方法によれば、処理装置10により、撮像されたシームエッジ画像から溶接線に対応する直線が算出され溶接点位置Xが推定され、処理装置11により、レーザ照射位置の溶融部6の画像から、レーザ照射位置を挟んだ各領域における特徴量の差が求められ、上記溶接点位置Xを補正するようにしたので、本質的に信頼性の高いシーム倣いを実現することができる。そして、このシーム倣いによって信頼性の高い製管が可能となる。
【0077】
したがって、たとえ入熱面積の非常に小さいレーザ光のような外部熱源を用いた場合であっても、高い信頼性をもって、かつ、自動的に製管プロセスを実現することが可能となる。
【0078】
また、本実施の形態における製管においては、シーム倣い精度±0.3mm以内が要求されたが、シーム倣い不良による溶接不良の発生は皆無であり、安定した製管が可能であった。
なお、本発明は、上記各実施の形態に限定されるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。
【0079】
【発明の効果】
以上詳記したように本発明によれば、溶接点手前におけるシームエッジの観測により溶接線のねじれ方向まで加味して溶接位置を推定すると共に、溶接位置における溶接状況をも考慮して高精度なシーム倣いを実現するレーザ溶接製管法におけるシーム倣い方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るレーザ溶接製管法におけるシーム倣い方法を用いたレーザ溶接製管システムの主要部を示す構成図。
【図2】同実施の形態における2次元撮像部により観測されたシームエッジを含む領域の画像例を示す図。
【図3】同実施の形態における2次元撮像部に撮像された画像の輝度出現頻度分布を示すグラフ図。
【図4】同実施の形態における2値変換後画像の例を示す図。
【図5】同実施の形態における2値変換後画像に対する走査及び走査によるエッジ位置検出、中点検出の様子を模式的に示す説明図
【図6】同実施の形態における傾き量Aに対する傾き量出現頻度分布を示すグラフ図。
【図7】同実施の形態における溶融部特徴画像を得るための論理演算の規則を示す図。
【図8】特開昭62−148089号公報による技術を説明する概略図。
【図9】特開平4−31799号公報による技術を説明する該略図。
【図10】特開平7−1167号公報による技術を説明する概略図。
【符号の説明】
1…レーザ溶接機
2…溶接対象
3…シームエッジ
4…2次元撮像部
5…照明装置
6…溶融部
7…2次元光電変換部
8…高周波予熱装置
9…給電点
10…処理装置
11…処理装置
12…レーザ溶接位置制御装置
20…画像処理回路
21…溶接位置計算回路
30…画像処理回路
31…特徴量抽出回路
32…補正量算出回路

Claims (2)

  1. レーザ溶接により溶接対象を溶接して製管を行うレーザ溶接製管法におけるシーム倣い方法において、
    前記レーザ溶接の手前で前記溶接対象における対向するシームエッジ像を検出し、その検出結果に基づき、レーザを照射させる溶接点を推定する溶接位置推定ステップと、
    現にレーザが照射されている溶接点を含む溶接点近傍における,前記溶接対象の溶融に起因して生じる各溶融部の状態を観測し、前記レーザが照射されている溶接点の位置情報と前記各溶融部の状態の情報とに基づき、前記溶接位置推定ステップにて推定された前記レーザを照射させる溶接点の位置を補正する溶接位置補正ステップと
    を有することを特徴とするレーザ溶接製管法におけるシーム倣い方法。
  2. 前記溶接位置推定ステップにおいては、前記対向するシームエッジ像から各シームエッジ間の中点を複数点求め、この複数点の中点に基づいて算出される線を溶接線とみなして前記レーザを照射させる溶接点を推定し、
    前記溶接位置補正ステップにおいては、前記各溶融部の状態の情報として、前記溶接対象の溶融に起因して生じる発光に基づく輝度情報,放射温度情報等の光量情報を用い、前記レーザが照射されている溶接点の位置を領域境界の基準として前記溶接点近傍を少なくとも2つの領域に分け、各領域の前記光量情報を比較することで補正量を決定することを特徴とする請求項1記載のレーザ溶接製管法におけるシーム倣い方法。
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