JPH06155059A - 自動造管機の溶接方法 - Google Patents

自動造管機の溶接方法

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JPH06155059A
JPH06155059A JP4335402A JP33540292A JPH06155059A JP H06155059 A JPH06155059 A JP H06155059A JP 4335402 A JP4335402 A JP 4335402A JP 33540292 A JP33540292 A JP 33540292A JP H06155059 A JPH06155059 A JP H06155059A
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JP
Japan
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pipe
welding
laser beam
laser
welding method
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JP4335402A
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English (en)
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Ryosuke Kuramoto
良助 蔵本
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Nakata Manufacturing Co Ltd
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Nakata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 外面と同時に内面からも溶接して内面ビード
の整形を行い、溶接速度が速くかつ工業的に安定した操
業が可能な自動造管機の溶接方法の提供。 【構成】 片持ち支持管10内にレーザー源からのレー
ザーを伝送する光ファイバー13を挿入配置し、内面ガ
イド装置12内に光ファイバー12からのレーザーをコ
リメターレンズ14で集光して、所要角度で配置したミ
ラー15,16にて照射用のコリメターレンズ17へと
反射させる光学系を構成したレーザーヘッドで、内面シ
ーム部をレーザービームで加熱するに際し、外面からの
溶接溶け込みをパイプ素材2の板厚の約80%程度に調
整し、外面入力による溶融部直下より進行方向の下流側
の部分を加熱し、上面よりの圧力や重力の作用の影響を
抑止すると共にシーム部の喰違いや横走り等を、レーザ
ービームの出力を変えて内面ビードの幅を制御して修正
可能で、高品質の溶接パイプを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、化学工業用のステン
レスパイプの如く、パイプ内面の溶接部、すなわち裏ビ
ードが揃った滑らかな形状を有するパイプを自動造管機
で製造するための溶接方法に係り、光ファイバーを伝送
系としたレーザー溶接機のレーザーヘッドをパイプ内に
配置し、裏ビード部をレーザービーム照射してビード状
態を整える自動造管機の溶接方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、化学工業用のステンレスパイプ
は、主としてパイプ内面を流体が通過するため、流体通
過の妨げとならないように、溶接部のビード形状が余盛
の少ないこと、表面の滑らかなこと、アンダーカット、
溶込み不良のないこと等が品質上要求される。
【0003】従来、自動造管機による化学工業用ステン
レスパイプの製造における溶接法には、外面からの自動
溶接が主でTIG溶接、プラズマ溶接、レーザー溶接、
電子ビーム溶接などの溶融溶接法が採用されている。一
般に、パイプ肉厚が大きくなってると溶接速度が非常に
低くなり、例えば板厚み10mm程度になると、TIG
溶接法、プラズマ溶接法では溶接が非能率的で工業的な
レベルが達成できず、レーザー溶接法によっても完全な
溶込みを確保し、裏ビードの揃った滑らかな形を作るこ
とは困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】パイプ内面のビードを
完全に揃えることは、特に化学工業用ステンレスパイプ
の如き用途のパイプでは、その品質上極めてに重要な点
である。そこで、外面からの自動溶接とともに内面から
TIG溶接法による内面溶接を行う方法が提案されてお
り、外面と同時に内面からも溶接する方法は内面ビード
の整形に有効であると考えられる。
【0005】しかし、TIG溶接法では、トーチの特性
上、垂直にアークを発生させなければならないため、連
続溶接時の溶融部からのスパッター等により電極が損傷
しやすく不測の状態を招き易い。従って安定した操業を
望むことは困難である。
【0006】この発明は、自動造管機によるパイプの製
造において、外面と同時に内面からも溶接して内面ビー
ドの整形を行う自動造管機の溶接方法の提供を目的と
し、特にパイプ肉厚比が大きなパイプの場合でも、溶接
速度が速くかつ工業的に安定した操業が可能な自動造管
機の溶接方法の提供を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、板端面同士
を付き合わせて外面側から溶接してパイプを連続的に製
造する自動造管機の溶接方法において、レーザー溶接機
のレーザーヘッドを光ファイバーを伝送系としてパイプ
内に配置し、外面側からの溶接による溶融部またはその
近傍あるいはその両方の1または複数箇所のパイプ内面
を1または複数のレーザービームにて加熱溶融し、パイ
プ内面のビード状態を整えることを特徴とする自動造管
機の溶接方法である。
【0008】また、この発明は、上述の構成において、
レーザーヘッドがヘッド軸線に対し60度〜30度の光
軸変更手段とフォーカス変更手段を有し、溶融部前方よ
りレーザービーム照射することを特徴とする自動造管機
の溶接方法である。さらに、この発明は、上記の構成に
おいて、光ファイバー先端に設けた光学系ヘッドをパイ
プ内面のビード部方向に対向配置し、パイプ外のCCD
カメラと光ファイバーで接続したCCDカメラシステム
で、確認したシーム部状態に応じて、レーザービーム照
射位置、レーザー出力を変更することを特徴とする自動
造管機の溶接方法である。
【0009】この発明において、外面側からの溶接方法
は、公知のいずれの溶接方法でも良いが、実施例に示す
レーザー溶接方法との組合せが最も好ましい。また、こ
の発明は、パイプ内面のビード状態を整えるために内面
側にもレーザー溶接を採用するが、レーザー種類も実施
例に示すYAGレーザー以外のいずれのものも採用で
き、出力もパルス方式、連続方式のいずれも採用でき
る。
【0010】
【作用】従来、溶融溶接の速度を向上させるために、パ
ワーを増加させるだけでは、ビード形状の不良、すなわ
ち、アンダーカット、余盛形状の不良、内面ビードの溶
け込み不足、横走り、溶け込みオーバーによるフラッシ
ュ、溶け落ち等が発生するため、実際の操業においては
シーム部のバラツキを考慮に入れて、加熱溶融により生
成したモルトンプールの底部が内面側に突き抜けないよ
うに溶接速度及び入力をコントロールする必要があっ
た。詳述すると、内面ビードの形状を制御するために
は、モルトンプール底部が内表面に達するように加熱
し、底部のモルトンメタルの表面張力及び母材部との付
着力、凝集力によって、モルトンメタルに働く重力及び
アーク力等とバランスするように外部からの溶接のパワ
ー及び速度をコントロールする必要があった。しかしな
がら、ロール成形による連続造管ではエッジ部のダレ、
段差、傾斜等のバラツキが実際上発生するので機械加工
したIシーム部のような条件では内面ビードの均一化は
難しい。そこで従来は、モルトンプールの底部は直接入
力によって形成するのではなく母材の熱の伝導によっ
て、融点まで達するような条件で行う必要があり、入力
の抑制と速度の低下が必要となる。ところが、実際上は
加熱溶融により生成したモルトンプールの底部が内面側
に突き抜けたり、溶融不足を生じたりするために特に板
厚が厚いほど溶融溶接の速度を速くすることが極めて困
難であった。
【0011】この発明では、図3のIシーム溶接部の温
度分布説明図に示す如く、外面からの溶接、ここでは一
例としてレーザー溶接トーチ1による外面よりの溶込み
は内面まで達成させる必要はなく、例えば、パイプ素材
2の板厚tの約80%程度なるように、モルトンプール
3の底面高さを調整するので、溶接の入力過剰による溶
け落ちの心配はない。一方、内面側のシーム部4は、レ
ーザー溶接トーチ1による外面入力により溶融点直下ま
で加熱されており、同部をレーザービーム5で加熱する
ため直ちに融点までに加熱されるが、例えば、外面入力
による溶融部直下ではなくそのパイプ素材2の進行方向
の下流側の部分をレーザービーム5で加熱すれば、上面
よりの圧力や重力の作用の影響を抑止すると共にシーム
部の喰違いや横走り等も、レーザービーム5の出力を変
えて内面ビードの幅を制御することにより修正すること
ができるので、品質のよい溶接パイプを得ることができ
る。この際、複数のレーザーヘッドで同一又は複数箇所
のパイプ内面をレーザービームにて加熱溶融することも
内面ビードの幅など形状の制御に有効な手段である。な
お、外面よりの溶込み深さと、内面からのレーザービー
ムによる溶込み深さの比率は特に限定しないが、板厚み
や溶接速度を考慮して外面よりの溶込みが主になるよう
に適宜選定すればよい。
【0012】また、この発明において、内面からのレー
ザー溶接は溶融部直下ではなく溶着部前方(上流側)よ
り、所要角度を持ったレーザーの集光をにて加熱するこ
とにより、モルトンプールのスパッター等の現象が生じ
てもレーザーヘッドに損傷を与える可能性は極めて少な
く、溶接条件を自由に調整することができ、また連続操
業が可能となる。例えば、レーザーヘッドにヘッド軸線
に対し60度〜30度の光軸変更手段とフォーカス変更
手段を備え、溶融部前方よりレーザービーム照射するこ
とにより、レーザーヘッドの損傷を防止するともに、内
面ビードの幅など形状の制御がより効果的に実現でき
る。
【0013】光軸変更手段を設けたレーザーヘッドの一
例として、帯材の両端部を突き合わせてパイプ化する一
般的なパイプミルの場合、ロール成形にて帯材両端部を
突き合わせる直前のパイプ素材が開いた箇所より片持ち
支持管10を挿入し、例えば、図1に示す如く、片持ち
支持管10の先端にパイプ2内面に当接する車輪11を
設けた内面ガイド装置12を接続し、片持ち支持管10
内にレーザー源からのレーザーを伝送する光ファイバー
13を挿入配置し、内面ガイド装置12内に光ファイバ
ー13からのレーザーをコリメターレンズ14で集光し
て、所要角度で配置したミラー15,16にて照射用の
コリメターレンズ17へと反射させる光学系を構成する
ことにより、シーム部への照射角度を所要の角度に設定
でき、また、ミラー15,16と照射用のコリメターレ
ンズ17の配置角度や位置を可変構造にすることによ
り、図2に示す如く光軸角度を自由に設定することが可
能になる。なお、図中18は保護ガラスである。また、
光軸角度が一定であっても、例えば片持ち支持管10の
パイプ外の支持側にパイプ素材2内で前後方向及び回転
角度を変更可能にした支持装置を設けることにより、照
射位置や照射角度をある程度変更することが可能にな
る。
【0014】さらに、片持ち支持管10内にCCDカメ
ラシステム用の光ファイバー19を挿入配置することに
より、光ファイバー19先端に設けた光学系ヘッドをパ
イプ内面のビード部方向に対向配置し、光ファイバー1
9の他端にパイプ外のCCDカメラと接続してCCDカ
メラシステムを構成することができ、シーム部の状態を
CCDカメラシステムに接続したディスプレイで確認で
き、確認したシーム部状態に応じて、レーザービーム照
射位置、レーザー出力を変更することができ、内面ビー
ドの幅など形状の制御がより効果的に実現できる。
【0015】
【実施例】外面からの溶接条件として、5kW出力のC
2レーザー装置を用い、内面からの溶接条件として、
1kW出力のYAGレーザー装置を用い、上述した内面
ガイド装置を用いて、板厚5mmと10mmのSUS3
04材からなるパイプの溶接を行った。この際、先ず、
外面側の主溶接ヘッドより板厚の約80%程度のペネト
レーションを生じるように、モルトンプールを発生さ
せ、同時に内面側ヘッドより、45度〜60度程度の角
度でモルトンプールの底部を加熱溶融した。内面エッジ
近傍は、充分に加熱され、融点直下の温度分布となって
おり、少ないパワーでも有効に加熱溶融することが可能
であった。また、5kW出力のCO2レーザー装置を用
いて外面からの溶接のみの従来法を、同一素材のパイプ
の溶接を行ったところ、従来法の場合、板厚5mmでは
溶接速度が2m/分程度、板厚10mmでは溶接速度が
0.3m/分以下と工業生産には非効率的であった。こ
れに対して、この発明による溶接の場合、板厚5mmで
は溶接速度が2.5m/分、板厚10mmでは溶接速度
が1m/分以上と工業生産を実現できる溶接速度が得ら
れた。
【0016】
【発明の効果】この発明は、外面側からの溶接による溶
融部またはその近傍あるいはその両方のパイプ内面をレ
ーザービームにて加熱溶融することを特徴とし、外側か
らの主溶接の溶け落ちがなく、内面シームの溶融不足や
形状不良を無くすることができると共に溶接速度を向上
し、且つパイプ内面の溶接による不良を防止することが
できる。例えば、外面よりの溶込みを板厚の約80%程
度となるよう設定することにより、外面よりの入力はフ
ルパワーに近い入熱となるように溶接速度を上げ、また
内面側への入力は、予熱された面への入力なので小さい
パワーでも充分で、速い溶接速度に対応することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明方法に使用するパイプ内のレーザーヘ
ッドの一例を示す概略説明図である。
【図2】A,B,Cはレーザーヘッドの光軸変更例を示
すレンズとミラーの配置説明図である。
【図3】A,Bはこの発明方法によるIシーム溶接部の
温度分布説明図である。
【符号の説明】
1 レーザー溶接トーチ 2 パイプ素材 3 モルトンプール 4 シーム部 5 レーザービーム 10 片持ち支持管 11 車輪 12 内面ガイド装置 13,19 光ファイバー 14,17 コリメターレンズ 15,16 ミラー 18 保護ガラス

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板端面同士を付き合わせて外面側から溶
    接してパイプを連続的に製造する自動造管機の溶接方法
    において、レーザー溶接機のレーザーヘッドを光ファイ
    バーを伝送系としてパイプ内に配置し、外面側からの溶
    接による溶融部またはその近傍あるいはその両方のパイ
    プ内面をレーザービームにて加熱溶融し、パイプ内面の
    ビード状態を整えることを特徴とする自動造管機の溶接
    方法。
  2. 【請求項2】 レーザーヘッドがヘッド軸線に対し60
    度〜30度の光軸変更手段とフォーカス変更手段を有
    し、溶融部前方よりレーザービーム照射することを特徴
    とする請求項1記載の自動造管機の溶接方法。
  3. 【請求項3】 光ファイバー先端に設けた光学系ヘッド
    をパイプ内面のビード部方向に対向配置し、パイプ外の
    CCDカメラと光ファイバーで接続したCCDカメラシ
    ステムで、確認したシーム部状態に応じて、レーザービ
    ーム照射位置、レーザー出力を変更することを特徴とす
    る請求項2記載の自動造管機の溶接方法。
  4. 【請求項4】 複数のレーザーヘッドで同一又は複数箇
    所のパイプ内面をレーザービームにて加熱溶融すること
    を特徴とする請求項1、請求項2または請求項3記載の
    自動造管機の溶接方法。
JP4335402A 1992-11-20 1992-11-20 自動造管機の溶接方法 Pending JPH06155059A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009157570A1 (ja) * 2008-06-23 2009-12-30 Jfeスチール株式会社 レーザ溶接鋼管の製造方法
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RU183887U1 (ru) * 2017-11-14 2018-10-08 Федеральное государственное бюджетное образовательное учреждение высшего образования "Московский государственный технологический университет "СТАНКИН" (ФГБОУ ВО "МГТУ "СТАНКИН") Устройство для лазерной обработки материалов

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