JP5372804B2 - 水素センサ - Google Patents

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本発明は、気相や液相中の水素濃度を測定する固体電解質を用いた水素センサに関し、特に、500℃以上の溶融塩中の過酷な環境においても使用できる水素センサに関するものである。
従来の水素センサとしては、内面に測定電極を備え、外面に基準電極を備える固体電解質素子と、前記固体電解質素子の外周を保護する多孔質アルミナ製キャップとを有する水素センサが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平10−318974号公報
上記従来の水素センサは、溶融アルミニウム中の水素測定に適しているが、汎用とは言い難い。特に、測定対象が溶融塩の場合、溶融塩中のリチウムやフッ化物等がアルミナと反応するため、キャップが短時間に腐食され、センサの寿命が著しく短かった。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたもので、キャップの耐腐食性を向上させた水素センサを提供することを課題とする。
課題を解決するためになされた本発明に係る水素センサは、水素が接触する測定電極を一方の面に備え基準ガスが接触する基準電極を他方の面に備える固体電解質素子と、前記固体電解質素子の外周を保護するキャップと、を有する水素センサであって、前記キャップカーボンからできておりかつ前記キャップは水素が通過する通孔を有し、前記通孔には液体の浸入を抑制する多孔質体を有することを特徴とする。
キャップがリチウムやフッ化物等と反応しないカーボンでできているので、キャップの腐食が抑制され、水素センサの寿命が向上する。
上記の水素センサにおいて、前記カーボンがグラッシーカーボンであることが好ましい(請求項2)。
グラッシーカーボンは、耐食性に一層優れているので、水素センサの寿命が益々向上する。
固体電解質素子を保護するキャップがリチウムやフッ化物等と反応しないカーボンでできているので、キャップの腐食が抑制され、水素センサの寿命が向上する。
実施形態1の水素センサの概略断面図である。 実施例1の水素センサの概略断面図である。 実施例1の水素センサの応答特性を示すグラフである。 実施例1の水素センサの耐久試験前(a)後(b)の外観写真である。
本発明の実施形態及び実施例を図面に基づいて以下に詳しく説明する。
(実施形態1)本実施形態の水素センサは、図1に示すように、水素が接触する測定電極1bを下面に備え、基準ガスが接触する基準電極1cを上面に備える固体電解質素子1と、固体電解質素子1の外周を保護するキャップ2と、を有している。
円盤状の固体電解質1aの下面に水素が接触する測定電極1aを備え、上面に基準ガスが接触する基準電極1bを備える固体電解質素子1が円筒状保護チューブ3の下端部にチューブ3の穴を塞ぐように設けられている。
また、チューブ3の固体電解質素子1が配置された下端部には外周を保護する有底の筒状キャップ2が装着されている。キャップ2の底壁2aには水素が通る通孔2bが形成されている。そして、その通孔2bには測定対象が液体の場合、液体の侵入を抑制するために多孔質体4が装填されている。測定対象液体としては、アルミ、リチウム、鉛−リチウム合金等の溶融金属、有機溶媒、溶融塩、他が挙げられる。
また、測定電極1bは、リード線6aを介して電圧計5に接続され、基準電極1cは、リード線6bを介して電圧計5に接続されている。
固体電解質1aは、プロトン導電性固体電解質で、例えば、SrCeO3、SrZrO3やCaZrO3を母体とするペロブスカイト型固体電解質を用いることができる。
測定電極1b及び基準電極1cは、Ni、Pt、Au、Pd等の膜を固体電解質1aの下面及び上面に形成したものである。これら電極膜は、通常のPVD法、CVD法でも形成されるが、次のようなペースト塗布法で形成される方が好ましい。Ni、Pt、Au、Pd等のペーストを固体電解質1aの下面と上面に塗布し、還元性雰囲気中で800℃以上で焼き付けることで形成される電極膜は、多孔質膜であるため、水素の侵入が容易になるからである。
円筒状保護チューブ3には、例えばアルミナチューブを用いることができる。
キャップ2は、カーボンでできている。カーボンは化学的に安定であり、反応しやすい溶融塩中の水素を測定する場合でも、腐食が抑制される。
キャップ2は、カーボンよりはグラッシーカーボンでできている方が好ましい。グラッシーカーボンは、ベルト状のグラファイトリボンが絡みあった構造をしており、通常のカーボンに比べ、硬くて稠密であるので、反応しやすい溶融塩中の水素を測定する場合でも、腐食が通常のカーボン製よりさらに抑制される。なお、グラッシーカーボンは、例えば、樹脂を焼成炭素化することで得られる。
キャップ2の通孔2bに装填される多孔質体4としては、例えばカーボンファイバが用いられる。
例えば、固体電解質1aとして、InをドープしたCaZrO3を用い、基準ガスとして、Arガス中に1体積%の水素ガスを含有した混合ガスを用い、測定電極1b、基準電極1cに金属パラジウムからなる水素選択透過膜を用いると、濃淡電池の式は、次式のようになる。
基準ガス(Ar−1体積%H2)|基準電極(Pd膜)|固体電解質(CaZr0.9In0.1O3−α)|測定電極(Pd膜)|被測定物質 (1)
濃淡電池の原理より、この電池の理論起電力は、基本的には下記のネルンストの式で表される。
E=−K ln(P1/P2) (2)
K=RT/(2F) (3)
ここで、E:起電力、P1:被測定物質中の水素分圧、P2:基準ガス中の水素分圧、R:気体定数、T:絶対温度、F:ファラディ定数、である。
ここで、P2は、一定であるから、絶対温度(T)と起電力(E)を測定することで、被測定物質中の水素分圧(P1)を算出できる。
(実施例1)本実施例の水素センサは、図2に示すように、断面U字状(有底筒状)の固体電解質10aの外周面に測定電極10bが形成され、内周面に基準電極10cが形成された固体電解質素子10の上部にアルミナチューブ30が取り付けられてなる。
固体電解質10aは、ペロブスカイト型プロトン導電性固体電解質(CaZr0.9In0.1O3−α)である。また、測定電極10b、基準電極10cは、1400℃で熱処理したPd緻密膜である。
アルミナチューブ30の下部には、固体電解質素子10を保護する有底筒状のグラッシーカーボンキャップ20が気密に接合されている。
グラッシーカーボンキャップ20には、東海カーボン(株)製のグラッシーカーボンを使用した。また、気密接合は、チューブ30の外壁とキャップ20の内壁の間に低融点のガラス粉末を介在させ、バーナー加熱して行われた。
キャップ20の底壁20aには、水素が通る通孔20bが形成されている。そして、その通孔20bには液体の侵入を抑制する多孔質体(カーボンファイバ)40が装填されている。
また、固体電解質素子10とキャップ20との間のガス室50には、液体が測定電極10bに到達するのを防ぐためにアルミナ粉末が充填されている。
また、測定電極10bは、リード線60aを介して電圧計50に接続され、基準電極10cは、リード線60bを介して電圧計50に接続されている。
上記実施例1の水素センサの水素測定性能を調べた。図3は、LiF−NaF−KF (溶融塩Flinak)中に実施例1の水素センサを浸漬して溶融塩Flinakの温度を600℃と700℃の間で変化させたときの起電力の約5.5時間に渡る経時変化を示すグラフである。基準ガスとしては、Arガス中に1体積%の水素ガスを含有した混合ガスが用いられた。
図3の上の曲線は温度を示し、下の曲線は起電力を示すが、起電力が温度変化に追従して変化していることがわかる。一般に液体中の水素分圧は、温度に依存し、温度が高いと水素分圧が高くなり、温度が低いと水素分圧も低くなることがわかっているので、図3は、実施例1の水素センサが正常に動作していることを示していることになる。
図4は、上記測定性能試験前後の水素センサの外観写真である。すなわち、図4(a)は反応性の高い溶融塩Flinak中に浸漬する前の外観写真、(b)は600〜700℃の溶融塩Flinak中に約5.5時間浸漬した後の外観写真である。黒く見える部分がグラッシーカーボンキャップ20であるが、5.5時間浸漬しても殆ど変化がなく、反応性の高い溶融塩Flinak中でも腐食が抑制されることがわかる。
1、10・・・・・・・固体電解質素子
1a、10a・・・・・測定電極
1b、10b・・・・・基準電極
2、20・・・・・・・キャップ

Claims (2)

  1. 水素が接触する測定電極を一方の面に備え基準ガスが接触する基準電極を他方の面に備える固体電解質素子と、前記固体電解質素子の外周を保護するキャップと、を有する水素センサであって、
    前記キャップカーボンからできておりかつ前記キャップは水素が通過する通孔を有し、前記通孔には液体の浸入を抑制する多孔質体を有することを特徴とする水素センサ。
  2. 前記カーボンがグラッシーカーボンである請求項1に記載の水素センサ。
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