JP5372608B2 - 塗布具 - Google Patents

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Description

本発明はインキ、化粧料、液体医薬品、接着剤等の塗布液をインキタンク等の液体収容部内に直接的に収容しその塗布液を対象物に塗布(筆記も含む)する直液式の塗布具に関する。
塗布具は、液体収容部内に直接的に収容されたインキ、化粧料等の塗布液を塗布体によって対象物に塗布するものである。
従来この種の塗布具には、液体収容空間から塗布体に供給する・供給しないを弁部材によって切換えるバルブ装置を有したものがある。
この種のバルブ装置では、弁部材の開口に応じて塗布液が吐出されるが、弁部材を開口させる際のノック操作時間等の長短や、外気と液体収容部内との圧力差の大小によって塗布体に供給される塗布液に過不足が生じ、塗布液が塗布体から垂れ落ちたり、かすれたりする等の問題が生じる。
従来の技術、例えば、実開昭63−176580号公報(特許文献1)や、実開平5−33872号公報およびその明細書全文(特許文献2参照)に開示されたバルブ装置では、弁棒の前端部に設けたピストン部と、外筒の内部において後端寄りの位置に設けた整流筒部とによって外筒の内部空間を隔離し、弁が開いたときにその隔離された内部空間内のほぼ一定量の液状体が吐出されるようにして、塗布体に供給される液状体を適量に調整している。
しかしながら、前記従来の技術では、収容空間内の空気の体積膨張により、塗布液が過剰に供給されることはないが、塗布液の粘性により、空気置換性が悪くなり、従来技術では、塗布液を定量供給は図れるがスムーズに供給できないという問題がある。
また、弁部材から塗付部に液体を供給する誘導管には、パイプ材を用いて内部通路を経由して塗布体に液体を誘導していたが、誘導管の開口でしか塗布体に液体を供給できないので十分に供給が出来ない場合があり液体の流量に安定性に欠ける。パイプ材は表面が滑らかなので塗付部から抜けやすかったり、組み立て時等に先端に欠損がでやすかったりする。
特開平8−228828号公報(特許文献3)では、誘導管の先端がへら状を呈して複数に分かれているものを提案しているが、簡単かつ堅牢で塗布液を塗布体に誘導し易い構造の誘導体が要請されている。
実開昭63−176580号公報 実開平5−33872号公報 特開平8−228828号公報
本発明は、前記の問題に鑑みて、塗布液の粘性に拘わらず、略定量的に塗布液を吐出させ得るとともに、塗付部への液体誘導体が高くかつ簡単かつ堅牢な構造の液体誘導体を設けた塗布具を提供しようとするものである。
本発明は塗布具にかかるものである。
本発明は、塗布液を収容する液体収容空間と塗布体との連通路途上に、弁座体および弁棒体が軸方向に相対移動することによって、誘導体を経由して塗布液の塗布体に向けての供給を許容・制止するバルブ機構を有する塗布具において、
前記バルブ機構の弁座体は、軸方向の両端部に開口がある略筒体であって、内部の先方側および後方側に弁棒体に摺接する液密部が形成され、前記後方側開口が液体収容空間に面し、かつ、先方側開口が塗布体側に面して設けられ、
前記弁棒体の外周部に、前記弁座体内の先方側液密部に液密状態で摺接する先方側のピストン部が、前記弁座体内の後方側液密部に液密状態で摺接する後方側のピストン部がそれぞれ設けられると共に、該外周部と前記弁座体内面との間に塗布液を流通する空間が設けられ、
前記弁座体内の先方側液密部および後方側液密部の間の距離よりも弁棒体の先方側のピストン部および後方側のピストン部の間の距離を短く設定して、弁座体および弁棒体同士が相対移動することによって、弁棒体の先方側のピストン部が前記弁座体内の先方側液密部に摺接する第1の状態と、弁棒体の先方側のピストン部および後方側のピストン部の前記弁座体内の双方の液密部に摺接しない第2の状態と、弁棒体の後方側のピストン部が弁座体内の後方側液密部に摺接する第3の状態とを取り得るように形成し、
前記誘導体は、中空の略筒状体であって、外周面部に中空に連通する隙間が前記誘導体の長さ方向の一端部から他端部にわたって連続して形成されたことを特徴とする塗布具である。
本発明においては、前記誘導体の外周面部の隙間は、前記誘導体の側面視で複数の直線または曲線を組み合わせた形状を呈していることが好適である。
また、本発明においては、前記誘導体は、外周面部が径方向に弾発する弾性を有していることが好適である。
また、本発明においては、前記塗布体は、繊維を束ねた筆穂状であり、誘導体が筆穂の後端部から該筆穂内部に挿入されて誘導体先端が該筆穂の前部で開口していることが好適である。
本発明の塗布具によれば、バルブ機構を、前記弁座体内の先方側液密部および後方側液密部の間の距離よりも弁棒体の先方側のピストン部および後方側のピストン部の間の距離を短く設定して、弁座体および弁棒体同士が相対移動することによって、弁棒体の先方側のピストン部が前記弁座体内の先方側液密部に摺接する第1の状態と、弁棒体の先方側のピストン部および後方側のピストン部の前記弁座体内の双方の液密部に摺接しない第2の状態と、弁棒体の後方側のピストン部が弁座体内の後方側液密部に摺接する第3の状態を取り得るように形成したので、先方側を下方にむけてバルブ機構を操作して弁座体および弁棒体を相対移動する際には、第1の状態で、先方側のピストン部によって塗布体側を閉じて塗布液が弁座内面との間の空間に流れ込み、次いで、第2の状態で、該弁座内面との間の空間を通して液体収容空間を塗布体から大気に連通し、さらに、第3の状態で、後方側のピストン部によって塗布体側を閉じて弁座内面との間の塗布液が塗布体に流れるというポンピング動作を行う構造になっている。
また、誘導体が中空の略筒状体であって、外周面部に中空に連通する隙間が前記誘導体の長さ方向の一端部から他端部にわたって連続して形成されたものであるので、構造簡単で、かつ、隙間によって塗布体に塗布液を効果的に誘導できる。また、その隙間があるので、誘導体の端部が欠けにくく、強靭になる。誘導体に隙間を設けた構成であるので構造が簡単である。
なお、前記誘導体の外周面部の隙間は、前記誘導体の側面視で複数の直線または曲線を組み合わせた形状を呈しているものにすることによって、隙間を単純な折れ線などにすればよいので成形が容易である。
また、前記誘導体は、外周面部が径方向に弾発する弾性を有しているものにすれば、押圧や曲げに対する剛性が高くなる。
また、前記塗布体は、繊維を束ねた筆穂状であり、誘導体が筆穂の後端部から該筆穂内部に挿入されて誘導体先端が該筆穂の前部で開口しているものにできる。これにより、誘導体の中空で塗布液を誘導して筆穂前部に供給するほか、隙間の途中部へも供給でき、筆穂全体に塗布液の効率的な供給ができる等の優れた効果を奏し得る。
本発明の実施形態に係る塗布具の説明図であって、(a)は外観図、(b)は縦断面図である。 実施形態の塗布具の液体導入管および塗布体付近の詳細な説明図である。 誘導体の詳細説明図で(a)は外観図、(b)は端部から見た図である。 図1の塗布体の作動状態説明図である。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して説明する。
実施形態の塗布具は、後端部10bの開放された概略円筒状の外軸10内に進退動可能にタンク状の内軸12が配置されていて、ユーザーが内軸12後端部12bをノックすることによって内軸が外軸10に対して前進して後述するバルブ機構14を作動させ、塗布液を外軸10先端部10aに設けた塗布体16に略管状の誘導体17を経由して供給するようになっている。
外軸10先端部10aは、段状に細径になっており、その先端部10a前面に、インク導入管(バルブ機構14から塗布体16側に塗布液を流通させる管路)18の椀状の先端部18a外周(フランジ状に拡がっている)を当接させている。
そのインク導入管18の先端部18aには、シールリング20を介して塗布体16後部を挿入しており、中空で先細い筒状の先軸22の中空部に前記塗布体16中央部からシールリング20および前記インク導入管18の先端部18aを通した状態で、該先軸22を前記外軸先端部10aに外嵌することによって、塗布体16、シールリング20およびインク導入管先端部18aを外軸10に固定するようになっている。
また、図2に詳細に示すように、塗布体16は繊維束を後端で円板状に溶着した溶着部16aによってばらけないようにしてあり、その溶着部16aをインク導入管18の椀状の先端部18aに挿入すると共に該先端部18a内に嵌着した前記シールリング20によって前記溶着部16aを押えて、前記先端部18a内に塗布体16が固定されている。塗布体は樹脂製の繊維束とすることができる。
また、インク導入管18の先端部18aから中央部には段状に縮径しており、該先端部18aから管状の中央部に向けて、塗布体に塗布液を誘導する誘導体17が挿入固定されている。誘導体17はその周囲からシール体17aで覆うようにしてインク導入管18内に固定してある。シール体17aは接着剤で誘導体17をインク導入管18内壁に接着したり成型した樹脂材を間に嵌入したりしてインク導入管18に固定する。
前記誘導体17は、図3に示すように、中空の略筒状体であって、外周面部に中空に連通する隙間17bが前記誘導体の長さ方向の一端部から他端部にわたって連続して形成されている。そして、前記誘導体17の外周面部の隙間17bは、前記誘導体17の側面視で複数の直線または曲線を組み合わせた形状を呈している。実施形態では、短い直線または円弧が斜めに組み合わせられたいわゆるジグザグ状を呈している。
また、誘導体17の材質としては、金属または樹脂で適宜に選択して形成することができる。前記誘導体17は、外周面部が弾性を有しており、材質の剛性によって圧縮応力や曲げ応力に対して強く形成されている。例えば、前記誘導体17は、鋼材やステンレス材などの金属材をプレス成形によって隙間17bを残し曲げ成形している。
したがって、誘導体17は、落としたとしても一端部および他端部まで開口していることから一端部および他端部が欠けにくくかつ全体の剛性から壊れにくい。また、組み立て時にその強さから弾性変形して曲がっても元に戻り易く組み立て性がよい。
前記外軸先端部10aには、塗布体16を覆って保護するキャップ24が着脱可能に外嵌するようになっており、キャップ24は、内側のインナーキャップ24aがスプリング24bによって先軸22を押圧するように付勢している。
前記内軸12は、後端部12bが閉鎖されて内部が塗布体16を収容する液体収容空間12cになっており(撹拌ボール12dを収容する場合がある)、一方、前端部(内軸の先端部)12aに前記バルブ機構14を内装した状態で内先軸26によって固定している。詳しくは、内軸12の先方側を細くした前端部12aにバルブ機構14を内装した状態で、インク導入管18の開口した後端部18bをバルブ機構14に摺動自在に繋ぎ、バルブ機構14前端部にパッキング28を介装して内先軸26を内軸前端部12aに螺合等によって固定している。
ここで、前記バルブ機構14は、塗布液を収容する前記液体収容空間12cと塗布体16との連通路途上に、弁座体30および弁棒体38が軸方向に相対移動することによって塗布液の塗布体16に向けての供給を許容・制止するものである。
バルブ機構14の弁座体30は、軸方向の両端部に開口がある略筒体であって、内部の先方側(先側弁部材32)および後方側(後側弁部材34)に弁棒に摺接する液密部が形成され、前記後方側開口が液体収容空間12cに面し、かつ、先方側開口が塗布体16側に面して設けられる。
具体的には、先側弁部材32は、先方端にフランジ32aが拡径し後方側内周面が先方側内周面より拡径した全体が略筒形状を呈しており、この後方側内周面が先方側液密部32bに相当する。また、後側弁部材34は先方端にフランジ34aが拡径し後方側端が段状に縮径して開口した略筒形状を呈しており、この縮径部内周面が後方側液密部34bに相当する。先側弁部材32を後側弁部材34内に先方側から同心状に挿入し重畳した状態でフランジ32a、34aを重ねて、さらにパッキング28を先方に重ねた状態で、内先軸26で覆って内軸前端部12aに螺合して固定する。なお、後側弁部材34の後方側端の縮径部の前面が後述するスプリング部材36を受ける部分になっている。
前記弁棒体38は、前記先側弁部材32および後側弁部材34の中空内に進退動可能に収容されている。
弁棒体38の外周部に、前記弁座体30内の先側弁部材32先方側液密部32bに液密状態で摺接する先方側のピストン部38aが、前記弁座体30内の後側弁部材34の後方側液密部34bに液密状態で摺接する後方側のピストン部38bがそれぞれ設けられると共に、該弁棒体38のほぼ中央部の外周部と前記弁座体30内面との間に塗布液を流通する空間40が設けられる。具体的には、弁棒体38の先方側のピストン部38aは、拡径した傘状のフランジが可撓性を有して形成されたものである。また、後方側のピストン部38bは、後方窄まりに平滑外周面に形成されており、弁棒体38が後方に移動するときに、後側弁部材34の開口を細径の後端部が通過したあとに太径の中央部が後側弁部材34の後方側液密部34b内面に密着して摺接するようになっているものである。
上記のようにバルブ機構14は、弁座体30および弁棒体38間にスプリング部材36を介装しており、スプリング部材36は弁棒体38の先方側のピストン部38aに後方から当設していて、弁座体30に対して先方側端に位置するように付勢している。したがって、内軸12の後端をノックして押圧力を加えないと、図1に示すようにスプリング部材36によって先方側のピストン部38aが先方側液密部32b先端に内接して位置する。なお、バルブ機構14の作動時や塗布具の移動時に、内先軸26が後退したときには外軸10内の環状突起42にこの内先軸26後端が当接して内軸12がそれ以上後方に移動して抜けてしまうのを防止している。
また、弁座体30の先方側開口(先側弁部材32の先端側開口)には、当該先方側開口を塗布体16に連通するインク導入管(管路)18の後端部18bが挿入されて設けられ、このインク導入管18内には、前述のように塗布液を塗布体16に向けて誘導する略管状の誘導体17が挿入されている。
なお、塗布具の各部材質としては、塗布体16にアクリル、ポリエステル、ポリアセタール(POM)、内軸および外軸10にポリプロピレン(PP)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ナイロン(PA)、ポリアクリロニトリル(PAN)、先軸22、キャップ24、インナーキャップ24a、および内先軸26にポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリプロピレン(PP)、ナイロン(PA)、ポリアクリロニトリル(PAN)、パッキング28にEPDM、シリコン、NBR、IIR、フッ素、シールリングに低密度ポリエチレン(LDPE、LLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン(PP)、弁座体30の先側弁部材32、後側弁部材34、弁棒体38に高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE、LLDPE)、ポリプロピレン(PP)、キャップ24のスプリング24bとスプリング部材36にステンレススチール(SUS)を用いることができる。
また、前記誘導体17は、塗布液に対して濡れ性のよい材質例えばステンレススチール(SUS)等の金属、または、ポリアセタール(POM)等の樹脂でその軸方向に液通路を有する合成樹脂成形体としたことが好適である。
次に、実施形態の塗布具のバルブ機構14についてさらに詳細に説明する。
バルブ機構14では、前記弁座体30内の先方側液密部32bおよび後方側液密部34bの間の距離よりも弁棒体38の先方側のピストン部38aおよび後方側のピストン部38bの間の距離を短く設定している。つまり、弁座体30および弁棒体38同士が相対移動することによって、弁棒体38の先方側のピストン部38aが前記弁座体30内の先方側液密部32bに摺接する第1の状態と、弁棒体38の先方側のピストン部38aおよび後方側のピストン部38bの前記弁座体30内の双方の液密部に摺接しない第2の状態と、弁棒体38の後方側のピストン部38bが弁座体30内の後方側液密部34bに摺接する第3の状態とを取り得るように形成したものである。
バルブ機構14の作動を図1および図4にしたがって説明する。
ユーザーが内軸後端部12bをノックしない通常状態(非ノック時)では、図1に示すように、スプリング部材36は弁棒体38の先方側のピストン部38aに後方から当設していて、弁座体30に対して先方側端に位置するように付勢している。
内軸後端部12bのノックを開始した状態では、まず、前記第1の状態のように、前記弁棒体38が弁座体30に対して先方側端の位置から後方に第1の距離未満移動したときであり、弁棒体38先方側のピストン部38aが弁座体30の先方側液密部32bに密接しながら摺接し、かつ、弁棒体38後方側のピストン部38bが弁座体30の後方側液密部34bから離れていて、液体収容空間12c側を加圧する状態になる。この際、弁棒体38後方側のピストン部38bが弁座体30の後方側液密部34bから離れているが、弁棒体38先方側のピストン部38aが弁座体30の先方側液密部32bに密接しながら摺接するので、液体収容空間12cの内圧が上昇しても塗布液は吹き出さない状態である。
さらに、内軸後端部12bのノックを継続していった状態において、図4(a)に示すように、前記第2の状態では、前記弁棒体38が弁座体30に対して後方に前記第1の距離以上であって第2の距離未満移動したときであり、弁棒体38先方側のピストン部38aが弁座体30の先方側液密部32bを離れる。その際、弁棒体38後方側のピストン部38bが弁座体30の後方側液密部34bから離れていて、弁座体30内部を通してその先方側開口と後方側開口が連通する状態になる。このように大気と連通するため、内圧が上昇している場合は、塗布液が塗付体16側に流出しようとするが、押圧操作上、この状態になるタイミングは一瞬であり、塗布液の吹き出しはない。また、液体収容空間12cの空気置換性が向上する。
続けて内軸後端部12bのノックを継続していった状態において、図4(b)に示すように、前記第3の状態では、前記弁棒体38が弁座体30に対して後方側に前記第2の距離以上移動したときであり、弁棒体38先方側のピストン部38aが弁座体30の先方側液密部32bを離れ、かつ、弁棒体38後方側のピストン部38bが弁座体30の後方側液密部34bに密接しながら摺接して塗布体16へ塗布液を誘導するようになっている。この場合、塗布液の流通する空間40は、液体収容空間12cと完全に遮断されるため、バルブ機構14内に溜まった塗布液がインク導入管18内をスムーズに伝わって塗布体16側に流出する。
この場合、弁棒体38および弁座体30が軸方向に相対移動する際には、前記第2の状態になる距離は、第1の状態および第3の状態になる距離よりもはるかに小さく、液体収容空間12c内の圧力を塗布液のボタ落ちなく外部に抜ける少しの距離(例えば、一瞬で通過する距離)になっている。先方側を下方にむけてバルブ機構14を操作して弁座体30および弁棒体38を相対移動する際には、第1の状態で、先方側のピストン部38aによって塗布体16側を閉じて塗布液が弁座内面との間の空間に流れ込み、次いで、第2の状態で、該弁座内面との間の空間を通して液体収容空間12cを塗布体16から大気に連通し、さらに、第3の状態で、後方側のピストン部38bによって塗布体16側を閉じて弁座内面との間の塗布液が塗布体16に流れるというポンピング動作を行う構造になっている。
したがって、バルブ機構14の操作によって第1の状態で液体収容空間12c内を加圧して、第2の状態で液体収容空間12cの圧力により塗布液を空間40に導き、第3の状態で塗布体16に塗布液を流し出す。さらに、スプリング部材36の効果で戻ろうとするときの第2の状態で液体収容空間12cの減圧状態を解除する通路が確保され、空気置換性が極めて良好である。
よって、温度上昇等によって液体収容空間12c内の空気等が体積膨張していても、液体収容空間12cの圧力が高まりすぎても、塗布液の不意の吐出によるボタオチが生じることがない。
また、誘導体17は中空の略筒状体であって、外周面部に中空に連通する隙間17bが前記誘導体17の長さ方向の一端部から他端部にわたって連続して形成されたものであるので、構造が簡単で、かつ、隙間によって塗布体16に塗布液を効果的に誘導できる。また、その隙間17bがあるので、誘導体17の端部が欠けにくく、強靭になる。
なお、前記誘導体17の外周面部の隙間17bは、前記誘導体17の側面視で複数の直線または曲線を組み合わせた形状を呈しているものにしているので、単純な折れ線などにすればよいので成形が容易である。
また、前記誘導体17は、外周面部が径方向に弾発する弾性を有しているので、押圧や曲げに対する剛性が高くなる。
また、前記塗布体16は、繊維を束ねた筆穂状であり、誘導体17が筆穂の後端部から該筆穂内部に挿入されて誘導体17先端が該筆穂の塗布体16の前部で開口しているものにできる。これにより、誘導体17の中空で塗布液を誘導して筆穂の塗布体16前部に供給するほか、隙間17bの途中部でも供給でき、塗布体16全体に塗布液の効率的な供給ができる。
本発明の塗布具は、インキ、化粧料、液体医薬品、接着剤等の塗布液をインキタンク等の液体収容部内に直接的に収容しその塗布液を対象物に塗布する直液式の筆記具、化粧料製品、医薬品塗布具、接着剤塗布具等の塗布具に採用できる。
10 外軸
10a 外軸の先端部
10b 外軸の後端部
12 内軸
12a 内軸の前端部
12b 内軸の後端部
12c 液体収容空間
12d 撹拌ボール
14 バルブ機構
16 塗布体
17 誘導体
17a シール体
17b 隙間
18 インク導入管
18a インク導入管の先端部
18b インク導入管の後端部
20 シールリング
22 先軸
24 キャップ
24a インナーキャップ
24b キャップ内のスプリング
26 内先軸
28 パッキング
30 弁座体
32 先側弁部材
32a 先側弁部材のフランジ
32b 先方側液密部
34 後側弁部材
34a 後側弁部材のフランジ
34b 後方側液密部
36 スプリング部材
38 弁棒体
38a 先方側のピストン部
38b 後方側のピストン部
40 空間
42 環状突起

Claims (4)

  1. 塗布液を収容する液体収容空間と塗布体との連通路途上に、弁座体および弁棒体が軸方向に相対移動することによって、誘導体を経由して塗布液の塗布体に向けての供給を許容・制止するバルブ機構を有する塗布具において、
    前記バルブ機構の弁座体は、軸方向の両端部に開口がある略筒体であって、内部の先方側および後方側に弁棒体に摺接する液密部が形成され、前記後方側開口が液体収容空間に面し、かつ、先方側開口が塗布体側に面して設けられ、
    前記弁棒体の外周部に、前記弁座体内の先方側液密部に液密状態で摺接する先方側のピストン部が、前記弁座体内の後方側液密部に液密状態で摺接する後方側のピストン部がそれぞれ設けられると共に、該外周部と前記弁座体内面との間に塗布液を流通する空間が設けられ、
    前記弁座体内の先方側液密部および後方側液密部の間の距離よりも弁棒体の先方側のピストン部および後方側のピストン部の間の距離を短く設定して、弁座体および弁棒体同士が相対移動することによって、弁棒体の先方側のピストン部が前記弁座体内の先方側液密部に摺接する第1の状態と、弁棒体の先方側のピストン部および後方側のピストン部の前記弁座体内の双方の液密部に摺接しない第2の状態と、弁棒体の後方側のピストン部が弁座体内の後方側液密部に摺接する第3の状態とを取り得るように形成し、
    前記誘導体は、中空の略筒状体であって、外周面部に中空に連通する隙間が前記誘導体の長さ方向の一端部から他端部にわたって連続して形成されたことを特徴とする塗布具。
  2. 前記誘導体の外周面部の隙間は、前記誘導体の側面視で複数の直線または曲線を組み合わせた形状を呈していることを特徴とする請求項1に記載の塗布具。
  3. 前記誘導体は、外周面部が径方向に弾発する弾性を有していることを特徴とすることを請求項1から2のうちの1項に記載の塗布具。
  4. 前記塗布体は、繊維を束ねた筆穂状であり、誘導体が筆穂の後端部から該筆穂内部に挿入されて誘導体先端が該筆穂の前部で開口していることを特徴とする請求項1から3のうちの1項に記載の塗布具。
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