JP2021007421A - 塗布具 - Google Patents

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Abstract

【課題】気液交換の感度を向上して、粘性の高い液体を使用してもスムーズな塗布作用が得られる塗布具を提供する。【解決手段】本発明の塗布具は、液体が貯留される貯留室5と、貯留室内から流出する液体を保持可能にするリザーバ室7と、貯留室に貯留された液体の塗布を可能とする塗布体10と、貯留室内に固定されたコップ部材20と、コップ部材の貫通孔に向けて延出し、貯留室5に収容された液体を塗布体側に移送する中継部材30と、本体とコップ部材の側壁との間に設けられ、本体の外部と連通する空気通路Gと、コップ部材と隣接して設けられ、空気通路Gと連通して貯留室内に開口する開口部41を備えた空気案内部材40と、を備える。貯留室5内には、本体の姿勢に関係なく、液面が開口部よりも下となるように液体100が収容されている。【選択図】図1

Description

本発明は、サインペンやマーキングペンなどの筆記具、アイライナーなどの化粧用具、スタンプ、薬剤塗布容器などに適用され、インク、化粧水、香水、薬剤などの各種の液体を生のままの状態で貯留し、塗布できるようにした塗布具に関する。
従来、インクや化粧水などの液体を中綿などの吸蔵体に吸収させた状態で貯留するのではなく、生のままの状態で貯留し、適宜塗布できるようにした塗布具が知られている。例えば、特許文献1には、生インク式の塗布具(筆記具)が開示されている。この筆記具は、リザーバ室とインク貯留室とを区画する隔壁に、中継芯を挿通させる貫通孔を形成したものであり、前記貫通孔の内壁と中継芯との間には、毛細管力によってインクが保持されるように所定の隙間が形成され、この部分で気液交換が成されるように構成されている。
前記インク貯留室に貯留されているインクは、貫通孔の内壁と中継芯との間の隙間部分で気液交換作用する(インク貯留室内へ空気が流入できるようにする)ことで、塗布体側で消費(筆記)される。この場合、インクが消費されると、その消費分、インク貯留室内には、前記隙間部分を介して空気が入り込むようになる。また、温度変化等によってインク貯留室内の内圧が高まると、インクは、貫通孔を通じてリザーバ室内に押し出され易くなる。特に、温度が上昇した場合、空気の膨張量がそのままインクの押し出し量となることから、インクが押し出され易くなって、リザーバ室に多量のインクが流出したり、塗布体側がインクリッチ状態となって、筆記した際に大きなドット(液漏れ)が生じる可能性がある。前記リザーバ室には、押し出されたインクを吸蔵する吸蔵体を設けることが開示されているが、できるだけリザーバ室内にインクが押し出されないようにすることが好ましい。
リザーバ室内へインクが多量に押し出されないように、特許文献2には、インク貯留室から気液交換領域に入り込むインク量を制限する構造が開示されている。すなわち、貫通孔が形成された隔壁に、中継芯をそのまま挿通させるようにインク貯留室側に延びる隔壁延出部を形成し、この隔壁延出部の内面と中継芯の外周面との間の軸方向に沿った隙間部分に、毛細管力によってインクを保持できるようにしている。この構造によれば、温度変化が生じても、隔壁延出部の領域のインクのみが押し出されることから、リザーバ室に多量のインクが漏れ出たり、塗布体側がインクリッチ状態になることを抑制することが可能となる。
WO2004/000575号 WO2005/123416号
一般的に、直液式の塗布具では、液体を貯留する貯留室内には、空気が流入できる空気流入口が開口しており、この空気流入口は、貯留室内に貯留されている液体が消費された分だけ空気を流入させる機能を果たす。このような空気流入口は、例えば、上記した特許文献に開示されているように、貯留室とリザーバ室を分離する隔壁に、中継芯を所定の隙間を持って挿通させる貫通孔で構成したり、或いは、前記中継芯が挿通する隙間とは別に、隔壁のいずれかの部分に形成することで構成可能である。
ところで、従来の塗布具では、液体が貯留される貯留室内に開口した状態の空気流入口は、塗布具本体を姿勢変化すると、必ず液体が浸った状態(空気流入口が液体で閉塞される)になる塗布具本体の姿勢位置が存在する。このため、従来の塗布具は、貯留室内の空気が膨張した際、貯留室に開口する空気流入口から、液体が漏れ出ることを確実に防止することはできず、これがリザーバ室に流れ込んで、塗布体がインクリッチ状態となり、インクの漏れが生じる要因となる。
また、中継芯の周囲に気液交換用の隙間を形成した構成では、隙間部分に液体が保持されていることから、気液交換の感度が悪く、塗布体側でのインクの筆記がスムーズでなくなる可能性がある。特に、隙間部分に保持されているインクを使用するのと同時に空気の流入を許容することから空気の流入抵抗が大きくなり、したがって、粘度の高いインクを使用すると、貯留室内への空気の流入がスムーズに行われなくなってしまい、塗布体でインクの吐出が十分にできなくなる可能性がある。
本発明は、本体の姿勢変化に関係なく、液体が貯留室からリザーバ室側(塗布体側)に流出することを抑制し、かつ、気液交換の感度を向上して、粘性の高い液体を使用してもスムーズな塗布作用が得られる塗布具を提供することを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明に係る塗布具は、本体と、前記本体内に設けられ、液体が貯留される貯留室と、前記本体内に設けられ、前記貯留室内から流出する液体を保持可能にするリザーバ室と、前記本体の端部に設けられ、前記貯留室に貯留された液体の塗布を可能とする塗布体と、前記本体の内面と対向する側壁と、この側壁の前記塗布体側に設けられ貫通孔が形成されている底壁と、を具備し、前記貯留室内に固定されたコップ部材と、前記塗布体から前記貫通孔に向けて延出し、貯留室に収容された液体を前記塗布体側に移送する中継部材と、前記本体とコップ部材の側壁との間に設けられ、本体の外部と連通する空気通路と、前記コップ部材と一体的、又は、別部材として設けられ、前記空気通路と連通して前記貯留室内に開口する開口部を備えた空気案内部材と、を備えており、前記貯留室内には、前記塗布体側を下向きにした際、及び、塗布体と反対側を下向きにした際、液面が前記開口部よりも下となるように前記液体が収容されており、前記開口部は、前記本体の内面から離間した位置で開口するように空気案内部材に形成されていることを特徴とする。
上記した構成の塗布具は、貯留室内に、コップ部材と空気案内部材が配設される。コップ部材は、貯留室内において、その側壁と本体との間で空気通路を形成することから、側壁の内側に収容される液体と接触することはない。また、この空気通路は、空気案内部材に設けられた開口部と連通しており、開口部は貯留室内に開口するようになっており、液体を塗布体側に移送する中継部材とは関係のない位置で空気の貯留室内への流入を可能としている。このため、気液交換時の液体と空気の移送抵抗がなくなるため、塗布体側でスムーズな液体塗布を行なうことが可能となる。
そして、貯留室内に液体を収容(最初に充填をすることを意味する)するに際しては、塗布体側を下向きにしても、塗布体と反対側を下向きにしても、その液面が前記開口部よりも下となるように収容量を設定することから、液体が開口部を浸すようなことはない。また、開口部を、本体の内面から離間した位置で開口するように空気案内部材に形成したことによって、本体を横向きにしても、その液面の位置を開口部よりも下側にすることが可能となる(本体が横向きになっても確実に開口部よりも下に液面が来るように設定できる)ため、本体が横向きの状態で貯留室の内圧が高まったとしても、開口部を通じてリザーバ室側に液体が流出することが防止される。
すなわち、上記した構成の塗布具では、本体の姿勢変化に関係なく、貯留室に開口する開口部は、常に、液面より下方にあるため、液体がリザーバ室側に漏れ出ることはなく、かつ、開口部が貯留室内に常時、開口しているため、中継部材から塗布体への液体の移送がスムーズになる。
本発明の塗布具によれば、液体が貯留室からリザーバ室側(塗布体側)に流出することが抑制され、かつ、気液交換の感度が向上して、粘性の高い液体を使用してもスムーズな塗布作用が得られる。
本発明に係る塗布具の第1の実施の形態を示す図であり、(a)は縦断面図、(b)は図(a)におけるA−A線に沿った断面図、(c)は図(a)におけるB−B線に沿った断面図。 本発明に係る塗布具の第2の実施の形態を示す縦断面図。 本発明に係る塗布具の第3の実施の形態を示す縦断面図。 本発明に係る塗布具の第4の実施の形態を示す縦断面図。 本発明に係る塗布具の第5の実施の形態を示す縦断面図。 本発明に係る塗布具の第6の実施の形態を示す縦断面図。 本発明に係る塗布具の第7の実施の形態を示す縦断面図。 本発明に係る塗布具の第8の実施の形態を示す縦断面図。 本発明に係る塗布具の第9の実施の形態を示す縦断面図。 (a)は本発明に係る塗布具の第10の実施の形態を示す縦断面図、(b)は変形例を示す図。 (a)は本発明に係る塗布具の第11の実施の形態を示す縦断面図、(b)は図(a)のC−C線に沿った断面図。 本発明に係る塗布具の第12の実施の形態を示す縦断面図。 本発明に係る塗布具の第13の実施の形態を示す縦断面図。 本発明に係る塗布具の第14の実施の形態を示す縦断面図。 本発明に係る塗布具の第15の実施の形態を示す縦断面図。 本発明に係る塗布具の第16の実施の形態を示す縦断面図。 本発明に係る塗布具の第17の実施の形態を示す縦断面図。
以下、図面を参照して本発明に係る塗布具の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態で説明する塗布具は、アイライナーに適用される化粧品として構成されている。
図1は、塗布具の第1の実施形態を示しており、(a)は縦断面図、(b)は図(a)におけるA−A線に沿った断面図、(c)は図(a)におけるB−B線に沿った断面図である。
本実施の形態の塗布具1は、空洞部を有する円筒状の軸筒(本体)3を備えている。前記本体3内には、液体100が収容される貯留室5と、貯留室5から流出する液体100を保持可能にするリザーバ室7とを備えている。前記本体3の先端側には、後述する塗布体を保護するキャップ8が、本体3のホルダ部3aに着脱可能に圧入されており、後端側には、キャップ状の尾栓9が装着されている。
前記本体3については、断面円形であっても良いし、非円形状(多角形状など)であっても良い。また、前記尾栓9については、本体3に対して圧入、固定されたものであっても良いし、着脱自在に構成されたものであっても良く、この部分から本体3内に液体を充填して封止する機能を備えている。なお、先端側から液体を充填するのであれば、尾栓9については配設しない構成であっても良い。
前記本体3の先端側には、先端に向けて次第に縮径し、先端に開口3bを有するホルダ部3aが形成されており、この部分に塗布体(筆)10が取り付けられている。なお、塗布体10の内部には、後述する中継部材を介して移送される液体を保持する繊維質の保持体10aが設けられており、保持体10aに満たされた液体が塗布体10に浸み込むように構成されている。また、ホルダ部3aには、外気と連通する大気連通孔3cが形成されており、この大気連通孔3cは、ホルダ部3aの内側を介してリザーバ室7と連通している。
前記貯留室5内には、本体3の内面と対向する側壁21と、側壁の塗布体側に設けられ中心部分に貫通孔22aが形成された底壁22とを具備し、これらに囲まれた円筒状の内部空間Sに液体を貯留するコップ部材20が固定されている。コップ部材20は、本体3と側壁21との間に、本体の外部と連通する空気通路を形成する。本実施形態では、側壁21の外径が本体3の内径よりも僅かに小さく形成されており、また、側壁21の外面には、本体3の内面に対して圧入されるフランジ23が形成されている。これにより、コップ部材20を本体3内に圧入すると、側壁21の外面と本体3の内面との間には、空気通路となる隙間Gが形成される(以下では、空気通路Gと称する)。この場合、フランジ23は、円周方向に沿って所定の間隔(本実施形態では、90°間隔で4か所)で形成されており、コップ部材20が安定して本体3内に固定されるように、側壁21の軸方向の両端に形成されている。
前記空気通路Gは、リザーバ室7から、コップ部材20を通って貯留室5に連通するものであれば良く、本体3とコップ部材20の側壁21との間に形成されていれば良い。このため、本体3の内面、及び/又は、コップ部材20の側壁21の外面に、軸方向に沿って凹溝(スリット)を形成して、本体3にコップ部材20を圧入したものであっても良い。
前記コップ部材の底壁22は、貯留室を構成する内部空間Sと、リザーバ室7とを区画しており、その中心部に形成された貫通孔22aには、細長状で断面円形状の中継部材30が位置付されている。本実施形態の中継部材30は、貫通孔22a対して隙間なく挿通されており、先端側は、前記塗布体10(保持体10a)に接続され、後端側は、貫通孔22aからコップ部材20の内部空間Sに突出している。
また、本実施形態では、底壁22に、尾栓側に突出するように、中継部材30を挿通させる筒状の延長部22bが一体形成されている。前記中継部材30は、その先端が延長部22bの先端から突出した状態で圧入されており、中継部材30の先端は、コップ部材20の側壁21の端縁から突出しない状態(内部空間Sで終端する)に保持されている。
なお、中継部材30は、貫通孔22a及び延長部22bに対して、隙間なく圧入されていても良いが、両者の間に毛細管力によって液体が保持できる程度の隙間を形成しても良い(図3参照)。
前記中継部材30は、軸方向に平行な多数の繊維を収束して圧縮することで多孔質の棒状の部材として形成されており、前記延長部22bから突出する突出領域の後端面及び外周面から液体が流入し、その毛細管力によって塗布体10(保持体10a)側に移送される。この場合、中継部材30は、毛細管力によって貯留室5内(内部空間S内)に貯留された液体を塗布体に向けて感度良く移送する構造であれば良く、その気孔率については、貯留室内に収容される液体の粘度によって適宜、選択される。例えば、粘度が低い液体であれば、気孔率が低いものを用い、粘度が高い液体であれば、気孔率が高いものを用いることが好ましい。
前記中継部材30は、貯留室内に収容される液体を塗布体10に移送する機能を果たすものであれば、繊維質のものに限定されることはない。例えば、プラスチックのような成型品で、軸方向に沿って液体を毛細管力によって保持できるような構造であっても良い。
また、前記中継部材30は、貫通孔22aに向けて延出していれば良く、図1に示すように、貫通孔22a及び延長部22bを挿通し、その先端を延長部22bから突出させた構造、或いは、延長部22bの開口端面や内部で終端するような構造であっても良い。このように、中継部材30の端部を、延長部22bの内部で終端する構造では、中継部材30内の液体を全て塗布によって使用した際には、本体1を姿勢変化して延長部内に液体を流入させれば良く、終端する位置に応じて、姿勢変化時に延長部内に流入する液体の量を変えることも可能となる。或いは、底壁22に延長部22bを形成しないのであれば、中継部材30の端部を貫通孔22aから僅かに突出させたり、貫通孔22aの内部で終端させても良い。或いは、中継部材30は、貫通孔22aのリザーバ室側の開口部分に位置付けして終端するように配設しても良い。
中継部材30の端部の配設位置については、貯留室内に収容される液体の粘度や貯留量、塗布体10への好ましい移送量、中継部材の気孔率などに応じて適宜設定される。例えば、中継部材30を延長部22bの開口端面や内部で終端させれば、液体は、中継部材30の外周からその内部に入り込むことはできないため、塗布体への移送量をある程度、制限することが可能である。
前記塗布体10の内部に配設される保持体10aは、中継部材30と一体構造であっても良いし、中継部材と同様に、複数本の繊維を集束して圧縮して形成し、これを中継部材の先端面に突き合わせたものであっても良い。すなわち、保持体自身も個々の繊維の間に毛管現象を生じさせ、長手方向に液体を移動させて塗布体10に液体を浸み込ませる機能を備えている。なお、保持体10aの毛細管力は、中継部材30の毛細管力よりも大きく設定することで塗布体10に向けて液体が移動し易くなるが、両者の毛細管力は同じに設定されていても良い。
前記貯留室5内には、コップ部材20と当接して空気案内部材40が配設されている。空気案内部材40は、前記空気通路Gと連通しており、貯留室5内に開口する開口部41を備えた構造となっている。本実施形態の空気案内部材40は、両側に本体3の内面に圧入される板状のフランジ42,43を備えると共に、フランジ42,43間に、軸芯X方向に沿って液体が移動可能となるように、その軸芯X周りに流路45を形成する管状壁44を備えている。
なお、空気案内部材40は、コップ部材20と一体形成されていても良いし、別部材として構成されていても良い。
前記コップ部材20の側壁21の端面と隣接する(当接する)フランジ42には、空気通路Gと連通する開口42aが形成されており、前記管状壁44には、流路45に向けて開口する開口部41が形成されている。これにより、流路45(貯留室5)には、空気通路G、開口42a及び開口部41を介して、空気の流出入が可能となっている。また、前記フランジ43の後方側は、貯留室5の一部を構成する内部空間S1を規定している。この結果、貯留室5に収容された液体100は、姿勢変化によって前記コップ部材20の内部空間Sに収容された状態、或いは、流路45を通じて、内部空間S1に収容された状態となる。
ここで、貯留室5に収容される液体100と塗布具1の姿勢変化について説明する。
貯留室5内に液体100を充填する際、その充填量については、塗布体10側を下向きにした際、及び、塗布体と反対側(尾栓側)を下向きにした際、液面が空気案内部材40に形成される開口部41よりも下となるように設定される。図1は、塗布体10を下向きにした状態を示しており、貯留室5内に収容されている液体100の液面100Hは、開口部41よりも下側となっている。また、図示しないが、尾栓9側を下向きに姿勢変化すると、液体100は、前記流路45を通じて内部空間S1側に移動し、この状態においても、その液面は、開口部41よりも下となっている。
また、前記開口部41は、本体3の内面から離間した位置(内面から軸芯に向けて離れた位置にある管状壁44の位置)で開口するように空気案内部材40に形成されていることから、本体3を横向きにしても、液体100の液面は、開口部41よりも下にすることが可能となる。本実施形態では、空気案内部材40に、軸芯Xを囲繞するように管状壁44を形成し、この部分に開口部41を形成したことから、本体3の内面との間に、ある程度の距離を確保することができ、この結果、液体100の貯留量を確保しつつ、本体3を横向きに姿勢変化しても、貯留室内に収容されている液体100の液面を開口部41よりも下側にすることが可能となる。
なお、液体100を充填するに際しては、液体は、中継部材30及び塗布体10(保持体10a)に移動することから、液体の移動が安定した状態で、液面が上記したような姿勢変化があっても開口部41よりも下側になるように充填量を設定すれば良い。
前記リザーバ室7内には、図に示すように、中継部材30を囲繞して外周面と接触し、液体を吸蔵可能な吸蔵体50を配設しておくことが好ましい。このような吸蔵体50は、例えば、繊維材料等、多孔質の材料(綿等)によって構成することが可能である。リザーバ室7に、このような吸蔵体50を配設しておくことにより、中継部材内に多量の液体が流れて飽和した場合であっても、その液体を保持して、塗布体を液体リッチ状態にすることを防止できると共に、そこで吸収した液体を、中継部材30にリターンさせること(塗布による再利用)も可能となる。なお、上記した吸蔵体50は、液体を貯留できる機能があれば良く、上記した多孔質材以外にも、例えば、蛇腹形態の部材で構成しても良い。或いは、吸蔵体50を設けずに、液体を貯留できる構成にしても良い。
上記した構成の塗布具1は、貯留室内にコップ部材20を配設し、その側壁21と本体3との間で空気通路Gを形成することから、側壁21の内側に収容される液体100は、空気通路Gと接触することはない。また、空気通路Gは、空気案内部材40に設けられた開口部41と連通しており、開口部41は貯留室内(本実施形態では、管状壁44内の流路45)に開口するようになっており、液体100を塗布体側に移送する中継部材30とは関係のない位置(中継部材に対して尾栓側)で空気の貯留室内への流入を可能としている。このため、気液交換時において液体100と空気の移送抵抗がなく、液体を使用した分は、直ちに空気が貯留室内に抵抗なく流入できるため、塗布体10側では、スムーズな液体塗布を行なうことが可能となる。
また、貯留室内に収容された液体100は、塗布体10側を下向きにしても、尾栓9側を下向きにしても、その液面が開口部41よりも下となるように収容量が設定されることから、液体100が開口部41を浸すようなことはない。また、開口部41を、本体3の内面から離間した位置で開口するように空気案内部材40に形成したことによって、本体3を横向きにしても、その液面の位置を開口部41よりも下側にすること、すなわち、本体がどのように姿勢変化しても、開口部41が液体100に浸ることがないため、本体3の姿勢状態に関係なく、貯留室5の内圧が高まったとしても、開口部41を通じてリザーバ室側に液体が流出することが防止できる。
具体的には、塗布具の使用時にキャップ8を本体3から取り外した際、貯留室5の内圧が高くなっていれば、貯留室5内の空気は、液体100と関係なく、空気通路G及び大気連通孔3cを介して外部に流出する(液体100を流出させることはない)。逆に、貯留室5の内圧が低ければ、大気連通孔3c及び空気通路Gを介して空気が貯留室内に流入するが、中継部材30と液体が直接触れていないため、液体が中継部材に入り込むこともない。このように、貯留室に対しては、中継部材30の周囲に形成された隙間に保持された液体膜を通じて気液交換するのではなく、常時、外部と解放された状態にあり、かつ、空気の流出入に際しては、液体100と接触することなく成されるため、気液交換感度が向上し、塗布体側では、液体をスムーズに塗布することが可能となる。また、液体100は、大気連通孔3cから外部に漏れ出ることもない。
なお、液体100の塗布に際しては、塗布体10及び中継部材30に保持されている液体を優先的に消費するため、塗布量が多くなる(塗布時間が長くなる)と、中継部材30内の液体を全て使い切ってしまい、液体塗布にかすれが生じる可能性がある。その場合、本体3を姿勢変化させて、液体を延長部22bから突出している部分に接触させることにより、直ちに液体は、中継部材30内に入り込むことができる(貯留室5は外部に連通している状態のため、直ちに液体は、中継部材内に沿って塗布体側に供給されるようになる。
また、上記した構成において、収容される液体100の粘度が高ければ、図3に示すように、延長部22bと中継部材30との間に隙間G1を形成しておき、この部分でも気液交換作用が得られるようにしても良いし、開口部41を大きくするなど空気の流入量を大きくしても良い。また、上記したように、気液交換感度が良いため、粘度が低い液体100では、液体100の塗布体10側への供給が良好になり過ぎるため、中継部材30を延長部22bに隙間なく嵌入し、かつ、中継部材30の延長部22bからの突出量を少なくしても良い。
次に、本発明の別の実施形態について説明する。
以下に説明する実施形態では、第1の実施形態と同様な部分については同一の参照符号を付し、詳細な説明については省略する。
図2は、塗布具の第2の実施形態を示す図である。
この実施形態では、コップ部材20の底壁22に延長部を形成することなく、そのまま中継部材30をコップ部材20の内部空間S内に突出させている。中継部材30は、先端領域を除いて、例えば樹脂コーティングを施すなど、外皮30aによって覆われており、液体100は、外皮30aで覆われていない部分から中継部材30内に流入可能となっている。
このような構成によれば、図1のように、コップ部材20に肉厚の延長部22bを形成する必要がないため、内部空間Sの貯留量を多くして液体の収容量を多くすることが可能となる。
なお、本実施形態で示すように、リザーバ室7内には、吸蔵体を配設しない構成であっても良い。また、樹脂コーティングについては、中継部材の端面を残して外側面全体を覆うように形成しても良いし、外側面の一部に形成する等、収容される液体の粘度などに応じて適宜、変形することが可能である。
図3は、塗布具の第3の実施形態を示す図である。
この実施形態では、コップ部材20の延長部22bと中継部材30との間に、毛細管力によって液体100を保持できる隙間G1を形成し、この部分でも気液交換できるように構成している。また、リザーバ室7には、本体3との間で底部61を形成すると共に、中継部材30を囲繞するように、環状の液体流出防止壁60が形成されている。この液体流出防止壁60は、貯留室側から流出する液体(中継部材30が液体飽和状態になることを含む)を保持する機能を備えており、流出した液体は、環状の液体流出防止壁60を伝って底部61に保持することが可能となる。
このような構成では、気液交換感度がさらに向上することから、粘度が高い液体を収容しても塗布がスムーズに行えるようになる。すなわち、このような隙間G1を形成し、液体が保持できるようにすると、収容される液体100の粘度が高い場合、気液交換の感度が更に向上するため、液体を流出し易い構成となる。この場合、貫通孔22a及び延長部22bは、断面円形に形成して中継部材との間でリング状の隙間を形成する構成であっても良いが、断面多角形状に形成することで、挿通される中継部材30との間で隙間を形成しつつ、中継部材を安定して保持、位置決めすることが可能である。また、そのような毛細管力によって液体が保持される隙間については、貫通孔22aの部分のみ、或いは、延長部22bの一部に形成されたものであっても良い。更に、そのような隙間を形成するに際しては、貫通孔22a、及び/又は、延長部22bは、中継部材30に対して1箇所以上当接していれば良い。
また、上記したような液体流出防止壁60により、図1に示した綿等の吸蔵体50を配設する必要が無く、この結果、組成分離する液体(組成物を綿に浸み込ませたくないような液体)を使用することが可能となる。なお、液体流出防止壁60は、本体3と一体形成しても良いし、本体と別部材で形成し、これを本体に組み込んだ構成であっても良い。また、隙間G1については、テーパ状にして一部に液体を保持できるようにしても良いし、段階的に拡径して、狭い部分に液体を保持できるようにしても良い。
図4は、塗布具の第4の実施形態を示す図である。
この実施形態の空気案内部材40Aは、前記コップ部材20の側壁21の端面に当て付く側壁46と、この側壁46に一体形成されコップ部材20の底壁22と対向する(尾栓側に形成される)底壁47と、この底壁47から中継部材30に向けて同軸状に延出し、先端に開口部41Aを備えた空気管48と、を有している。
側壁46と本体3との間には、コップ部材20で規定される空気通路Gと同様な空気通路G2が形成されており、かつ、その後端側で空気が前記空気管48に流入できるように構成されている。
このような構成では、開口部41Aは、中継部材30の軸芯Xと同軸状に位置することから、本体3を横向きにした際、その開口部41Aを本体3の内面から最も離間する位置に配設することができるので、液体の収容量を多く確保することが可能となる。
図5は、塗布具の第5の実施形態を示す図である。
この実施形態では、図1に示した実施形態の空気案内部材40に形成される管状壁44の流路45内に中継部材30を挿通させたものである。
このような構成では、塗布体10を上向きにして使用する場合、液体100が貯留室5の尾栓側の内部空間S1に移動して、液体100が中継部材30に常時、接触するか、シェイキングすることで容易に接触させることができるので、塗布体側に水頭圧が作用しなくなるような使用態様でも、塗布体10に対する液体の供給感度が低下するのを防止できる。
図6は、塗布具の第6の実施形態を示す図である。
この実施形態では、中継部材30の端面30cから液体が流入しないように、例えば、端面を焼き付けたり、樹脂等をコーティングすることにより閉塞処理している。
このように、中継部材30の後端を閉塞処理することによって、液体100の中継部材に対する流入量を制限することができ、塗布体側で液体リッチ状態になることを防止することが可能となる。特に、粘度が低い液体を収容する場合、中継部材に液体が流入し易いことから好ましい構成となる。
図7は、塗布具の第7の実施形態を示す図である。
この実施形態では、コップ部材20の底壁22のリザーバ室側に環状に突出するホルダ22dを形成し、この部分に吸蔵体50を保持する構造とし組み込み性を容易にしている。この場合、ホルダ22dに保持される多孔質の吸蔵体については、軸方向で気孔率が異なるように設定する(気孔率が低い領域50Aと気孔率が高い領域50Bを設ける)ことが好ましい。すなわち、ホルダ22dの内径を吸蔵体の外径よりも小さくし、その軸方向長さを吸蔵体の長さよりも短くすることで、そのような気孔率が異なる吸蔵体の構成を容易に得ることが可能である。
前記吸蔵体50を量産するに際しては、吸蔵体を圧縮して気孔率を一定にすることは困難である。通常、組立前の吸蔵体(生産時の吸蔵体)の気孔率は、中継部材30の気孔率よりも高くなる(中継部材の毛細管力≧吸蔵体の毛細管力)となるように設定されているが、設計上の気孔率に対して±15%程度の誤差が生じている。このように、吸蔵体の気孔率に誤差が大きいことから、吸蔵体を単一部材にしておくと、気孔率が設計値よりも高くなっていれば、中継部材30から流出する液体を吸収しなくなり、塗布体が液体リッチ状態になり易くなる。一方、気孔率が設計値よりも低くなっていれば、液体の吸引力が高くなり過ぎてしまい、塗布体側に液体の供給が十分でなくなることがある。
図に示すように、吸蔵体の径よりも小径のホルダ22dを配設し、そのホルダに吸蔵体50の一部を嵌合させることで、吸蔵体は、軸方向に沿って気孔率が変るように保持される(毛細管力が高い領域50Aと毛細管力が低い領域50B)ことから、上記したように、製造時に吸蔵体の気孔率にバラツキがあったとしても、上記したようなホルダ22bに保持することで、吸蔵体部分では、余剰の液体を確実に吸蔵するように機能させることができる。また、余剰の液体については、確実に毛細管力の高い領域50Aで保持し、更には、毛細管力が高い領域50Aで飽和した場合、毛細管力の弱い領域50Bで保持できることから、液体の貯留量を増やすことも可能である。
なお、吸蔵体50に保持された液体については、中継部材30の毛細管力が、吸蔵体よりも強く設定されていることから、中継部材側に流れることができ、再利用することが可能となる。
図8は、塗布具の第8の実施形態を示す図である。
図7に示す実施形態では、吸蔵体50を単一の部材で構成したが、この実施形態で示すように、2部品で構成しても良い。具体的には、コップ部材20側のホルダ22dに毛細管力が強い吸蔵体50Aを配設し、塗布体側に毛細管力が弱い吸蔵体50Bを配設している。
このように構成しても、図7に示す構成と同様な効果が得られる。
図9は、塗布具の第9の実施形態を示す図である。
この実施形態では、図7に示した実施形態の吸蔵体50に対して、中継部材30が、軸方向に沿った一定範囲が非接触状態となるように保持されている。具体的には、吸蔵体50の中継部材が挿通される部分の一部に、径が大きい挿通部50aを形成することで、中継部材30と吸蔵体の一部を非接触状態にすることが可能である。
上述したように、本発明に係る塗布具は、貯留室5から塗布体10への液体の供給感度が良いことから、中継部材部分に多量の液体が流れることがあり、また、長期に亘って使用すると、吸蔵体の部分が液体飽和状態になってしまうことが考えられる。このように、リザーバ室の配設される吸蔵体で液体が飽和状態になると、吸蔵体に対して中継部材の毛細管力は強く設定されているため、再度、中継部材側に移動して、塗布体10を液体リッチ状態にしてしまう可能性がある。
図に示すように、吸蔵体の塗布体側を中継部材30に対して非接触状態にすることで、毛細管力が弱い領域50Bから中継部材30へ液体が移動できないようにすることができ、この結果、塗布体10が液体リッチ状態になったり、液体のボタ落ちを効果的に抑制することが可能となる。
なお、細管力が弱い領域50Bに保持された液体は、再利用することなく、そのまま保持状態が維持されるが、この部分が飽和すると、液体はリザーバ室内(塗布体側のリザーバ室)に漏れ出る可能性がある。このため、リザーバ室には、図3で示したような液体流出防止壁60を形成しておくことが好ましい。
図10(a)は、塗布具の第10の実施形態を示す図である。
この実施形態では、図8に示した構成と同様、吸蔵体を2部品で構成し、塗布体側の毛細管力が弱い吸蔵体50Bに大径の貫通孔50aを形成して、中継部材30と非接触になるように構成している。
このように構成しても、図9に示す構成と同様な効果が得られる。
また、上記した実施形態では、吸蔵体の一部の領域の中継部材が挿通する部分の径を大きくして、中継部材30に対して非接触状態となるように構成したが、図10(b)で示すように、中継部材30の一部領域に外皮(樹脂コーティング等)30Dを形成し、その部分を吸蔵体内に挿通させるようにしても良い。例えば、吸蔵体を図8に示すように構成し、吸蔵体50Bに嵌合している部分の中継部材30に外皮30Dを形成することによっても、上記した実施形態と同様な作用効果が得られる。この場合、外皮30Dについては、吸蔵体50Aの部分まで延びていても良いし、吸蔵体50Bの内部位置で終端していても良い。
図11は、塗布具の第11の実施形態を示す図である。
この実施形態では、上記した実施形態のようなコップ部材20を設けることはなく、貯留室5とリザーバ室7とを隔壁70によって区画し、その隔壁と隣接するようにして空気案内部材80を配設している。
前記隔壁70には、中央に中継部材30が挿通される貫通孔70aが形成されると共に、外周側には、空気孔70bが形成されている。なお、この空気孔70bは、図11(b)に示すように、外周の一部に切欠を形成することで構成しても良いし、図1(b)に示したように、一定間隔をおいてフランジを形成し、外周に亘って空気孔を形成しても良い。また、隔壁70の貯留室側には、延長部70cが形成されており、その部分に中継部材30が圧入され、その先端部が延長部70cの端部から突出している。
空気案内部材80は、貯留室5内に固定され、本体3の内面と対向する側壁81と、塗布体と反対側に設けられ、軸芯X方向に沿って液体が移動可能となるように流路83が形成された底壁82と、を具備し、貯留室5内に収容される液体100を貯留可能に構成されている。すなわち、液体100は、本体3が姿勢変化されると、流路83を介して、空気案内部材80によって形成される内部空間S2、及び、尾栓側の内部空間S3との間を移動できるようになっている。
また、前記空気案内部材80の側壁81と底壁82には、本体3との間で、隔壁70に形成されている空気孔70bを介して本体の外部と連通する空気通路84と、空気通路84と連通して前記流路内83に開口する開口部86がそれぞれ形成されている。
そして、貯留室5内には、塗布体10側を下向き、及び、塗布体と反対側(尾栓側)を下向きにした際、液面が開口部86よりも下となるように液体100が収容されている。この場合、開口部86は、本体3の内面から離間した位置で開口するように空気案内部材80に形成されていることから、上記した実施形態と同様、本体3を横向きにしても、液体100の液面は、開口部86よりも下にすることが可能となる。
このように構成しても、上記した実施形態と同様な作用効果を得ることが可能である。
なお、このような実施形態においても、上記した各実施形態と同様の構成を採用することが可能である。
例えば、中継部材30を内部空間S3内に突出させても良いし、中継部材30の後端面を、液体が流入しないように閉塞処理しても良く、また、延長部70cの中間で中継部材を終端させても良い。また、中継部材30の少なくとも一部に外皮を形成しても良いし、延長部70cとの間で隙間を形成し、隙間を介在して延長部に中継部材を挿通させても良い。或いは、隔壁70に延長部70cを形成することなく、中継部材30の端部を内部空間S2に突出させても良いし、中継部材を、貫通孔70aの内部や、リザーバ室側の開口部に位置付けして終端させても良い。
また、リザーバ室7に、本体3との間に底部を形成すると共に、中継部材30を囲繞する環状の液体流出防止壁を設けても良い。さらに、リザーバ室7に配設される吸蔵体50に関しても、上記した実施形態のように、軸方向に沿って気孔率が高い領域と低い領域を設けても良いし、中継部材30を、軸方向に沿った一定範囲が吸蔵体50に対して非接触状態に保持しても良い。或いは、図10(b)で示したように、中継部材に軸方向に沿って一定範囲に外皮を形成しておき、前記吸蔵体内において、その一部が非接触となるように構成しても良い。
図12は、塗布具の第12の実施形態を示す図である。
この実施形態では、図3に示した実施形態の構造において、中継部材30を塗布体からコップ部材20の底壁22の貫通孔22aに向けて延出して貫通孔付近で終端させるように保持している。この場合、中継部材30は、その一部が貫通孔22a内で終端、保持されていても良い。また、コップ部材20内には、延長部22bの内面と一定間隔G1をおいて,貫通孔22aと同軸上で軸方向に変位可能な棒状部材(撹拌棒)90が配設されている。
この棒状部材90は、先端領域が、先端に移行するに従いテーパ状に縮径して、前記貫通孔22aに嵌合し易くなっており、本体3を、塗布体側が下向きになるように姿勢変化させると、棒状部材90の先端は、貫通孔22a内に嵌合して、貫通孔22aを閉塞可能になっている。
前記棒状部材90は、軸方向に可動可能となっており、金属やPOM等によって形成される。すなわち、棒状部材90は、貯留室内に粘度が高く、組成が分離するような液体を収容したときの撹拌効果を発揮する(本体をシェイクすることで、棒状部材90が軸方向に変動し、撹拌作用が得られる)。この場合、棒状部材90の外周面には、軸方向に沿って多数のスリットを形成しておくことが好ましく、これにより、液体を貫通孔22aに誘導し易く構成することが可能である。
このような構成によれば、組成が分離し、粘度が高い液体を収容する塗布具に適した構成となる。また、このような構成では、粘性が高い液体を収容することから、リザーバ室7には、図3に示した実施形態と同様、環状液体流出防止壁60を設けておくことが好ましい。或いは、リザーバ室内に、図1等で示した吸蔵体50を配設しておいても良い。
図13は、塗布具の第13の実施形態を示す図である。
この実施形態では、図11に示した実施形態の構造において、中継部材30を隔壁70の貫通孔付近で終端させるように保持している。この場合、中継部材30は、その一部が貫通孔70a内で終端、保持されていても良い。また、空気案内部材80内には、延長部70cの内面と一定間隔G1をおいて,貫通孔70aと同軸上で軸方向に変位可能な棒状部材(撹拌棒)90が配設されている。
この棒状部材90は、図12に示す構造と同様、先端領域が、先端に移行するに従いテーパ状に縮径して、前記貫通孔70aに嵌合し易くなっており、本体3を、塗布体側が下向きになるように姿勢変化させると、棒状部材90の先端は、貫通孔70a内に嵌合して、貫通孔70aを閉塞可能になっている。
このような構成においても、貯留室内に粘度が高く、組成が分離するような液体を収容したときの撹拌効果を発揮することができる。また、このような構成では、粘性が高い液体を収容することから、リザーバ室7には、吸蔵体50を配設しておいても良いし、図3で示したような環状液体流出防止壁60を設けておいても良い。
図14は、塗布具の第14の実施形態を示す図である。
この実施形態では、図12示した実施形態の構造において、棒状部材90を尾栓部分まで延ばし、その部分にフランジ90aを形成し、尾栓9との間にバネ92を介在することで、棒状部材90を、貫通孔22aを閉塞する方向に付勢するようにしている。また、棒状部材90の後端側には、棒状部材を囲繞すると共に、棒状部材に沿って軸芯方向に変位可能となるように錘95が配設されており、本体3をシェイクした際、棒状部材90は、錘95が変位することで、バネ部材92の付勢力に抗して、貫通孔22aを開放する方向に変位可能となっている。
このような構成によれば、貫通孔22aは、常時、閉塞された状態を維持することができ、本体3をシェイクした際に開放されるため、その貫通孔22aの径を大きくして、流体100を流れ易くすることが可能となる。
なお、このような構造では、図14に示すように、コップ部材20の底壁20aに延長部を設けない構造であっても良いし、図15に示す第15の実施形態のように、コップ部材20の底壁20aに延長部22bを形成し、その内面との間で隙間G1が形成されるように棒状部材90を配設しても良い。
図16は、塗布具の第16の実施形態を示す図である。
この実施形態では、図13に示した実施形態の構造において、棒状部材90を尾栓部分まで延ばし、その部分にフランジ90aを形成し、尾栓9との間にバネ92を介在することで、棒状部材90を、貫通孔70aを閉塞する方向に付勢するようにしている。また、棒状部材90の後端側には、棒状部材を囲繞すると共に、棒状部材に沿って軸芯方向に変位可能となるように錘95が配設されており、本体3をシェイクした際、棒状部材90は、錘95が変位することで、バネ部材92の付勢力に抗して、貫通孔70aを開放する方向に変位可能となっている。
このような構成によれば、貫通孔70aは、常時、閉塞された状態を維持することができ、本体3をシェイクした際に開放されるため、その貫通孔70aの径を大きくして、流体100を流れ易くすることが可能となる。
なお、このような構造においても、図16に示すように、隔壁70に延長部を設けない構造であっても良いし、図17に示す第17の実施形態のように、隔壁70に延長部70cを形成し、その内面との間で隙間G1が形成されるように棒状部材90を配設しても良い。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記した実施形態に限定されることはなく、種々、変形することが可能である。
本発明は、中継部材の部分とは別に気液交換が成される空気通路を形成し、その空気通路を介して、貯留室内に空気が流入できるような開口部を形成したこと、及び、本体3の姿勢位置に関係なく、開口部よりも下側に液面がくるようにしたことに特徴がある。このため、空気案内部材の構成や、貯留室に開口する開口部に至る空気通路の構成については、適宜変形することが可能である。また、リザーバ室、貯留室、吸蔵体、コップ部材、空気案内部材については、塗布具の用途(収容される液体の粘度や収容量)に応じて、その構成を適宜変形することが可能である。
また、上述した各実施形態については、ある実施形態の構成要素を別の実施形態の構成要素に置換したり、組み合わせて実施しても良い。さらに、上記した実施形態は、アイライナーのような化粧品を例示して説明したが、筆記具等、様々な塗布具に適用することが可能である。
1 塗布具
3 本体
5 貯留室
7 リザーバ室
10 塗布体
20 コップ部材
30 中継部材
40,40A,80 空気案内部材
41 開口部
50,50A,50B 吸蔵体

Claims (22)

  1. 本体と、
    前記本体内に設けられ、液体が貯留される貯留室と、
    前記本体内に設けられ、前記貯留室内から流出する液体を保持可能にするリザーバ室と、
    前記本体の端部に設けられ、前記貯留室に貯留された液体の塗布を可能とする塗布体と、
    前記本体の内面と対向する側壁と、この側壁の前記塗布体側に設けられ貫通孔が形成されている底壁と、を具備し、前記貯留室内に固定されたコップ部材と、
    前記塗布体から前記貫通孔に向けて延出し、貯留室に収容された液体を前記塗布体側に移送する中継部材と、
    前記本体とコップ部材の側壁との間に設けられ、本体の外部と連通する空気通路と、
    前記コップ部材と一体的、又は、別部材として設けられ、前記空気通路と連通して前記貯留室内に開口する開口部を備えた空気案内部材と、
    を備えた塗布具であって、
    前記貯留室内には、前記塗布体側を下向きにした際、及び、塗布体と反対側を下向きにした際、液面が前記開口部よりも下となるように前記液体が収容されており、
    前記開口部は、前記本体の内面から離間した位置で開口するように空気案内部材に形成されている、
    ことを特徴とする塗布具。
  2. 前記底壁には、前記中継部材を挿通させるように、空気案内部材に向けて突出する延長部が一体形成されており、
    前記中継部材は、前記貫通孔及び延長部に挿通されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の塗布具。
  3. 前記延長部の内面と前記中継部材の外面との間には、毛細管力によって液体が保持される隙間が形成されている、
    ことを特徴とする請求項2に記載の塗布具。
  4. 前記中継部材は、底壁に形成された貫通孔に挿通され、少なくとも一部が外皮によって覆われている、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の塗布具。
  5. 前記空気案内部材は、軸芯方向に沿って液体が移動可能となるように流路を形成する管状壁を備えており、前記管状壁に前記開口部が形成されている、
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の塗布具。
  6. 前記中継部材は、前記空気案内部材の管状壁の流路内に挿通されている、
    ことを特徴とする請求項5に記載の塗布具。
  7. 前記空気案内部材は、前記コップ部材の側壁端面に当て付く側壁と、この側壁に一体形成され前記コップ部材の底壁と対向する底壁と、この底壁から前記中継部材に向けて同軸状に延出し、先端に前記開口部を備えた空気管と、を有する、
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の塗布具。
  8. 前記中継部材の端面は、液体が流入しないように閉塞処理されている、
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の塗布具。
  9. 前記空気案内部材は、軸芯方向に沿って液体が移動可能となるように流路を形成する管状壁を備えると共に、前記管状壁に前記開口部が形成されており、
    前記コップ部材内には、前記貫通孔と同軸上で軸方向に変位可能な棒状部材が設けられ、
    前記底壁には、前記棒状部材を一定間隔おいて挿通させるように、空気案内部材に向けて突出する延長部が一体形成されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の塗布具。
  10. 前記空気案内部材は、軸芯方向に沿って液体が移動可能となるように流路を形成する管状壁を備えると共に、前記管状壁に前記開口部が形成されており、
    前記コップ部材内には、前記貫通孔を閉塞/開放するように軸方向に変位可能な棒状部材が設けられ、
    前記棒状部材は、前記本体との間に配設されるバネ部材によって、前記貫通孔を閉塞する方向に付勢されており、
    前記棒状部材を囲繞し、前記棒状部材に沿って軸芯方向に変位可能となるように錘が配設されており、前記本体をシェイクした際、前記棒状部材は、錘が変位することで、前バネ部材の付勢力に抗して前記貫通孔を開放する方向に変位可能である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の塗布具。
  11. 前記底壁には、前記棒状部材を一定間隔おいて挿通させるように、空気案内部材に向けて突出する延長部が一体形成されている、
    ことを特徴とする請求項10に記載の塗布具。
  12. 前記リザーバ室に、前記本体との間に底部を形成すると共に、前記中継部材を囲繞する環状の液体流出防止壁を設けた、
    ことを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の塗布具。
  13. 前記リザーバ室内に設けられ、前記中継部材と少なくとも一部が接触して液体を吸蔵する吸蔵体を配設した、
    ことを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の塗布具。
  14. 前記吸蔵体は、繊維を絡ませた多孔質材であり、
    前記軸方向に沿って気孔率が高い領域と低い領域を有する、
    ことを特徴とする請求項13に記載の塗布具。
  15. 前記中継部材は、軸方向に沿った一定範囲が前記吸蔵体に対して非接触状態に保持されている、
    ことを特徴とする請求項13又は14に記載の塗布具。
  16. 前記中継部材は、前記吸蔵体内において、軸方向に沿った一定範囲に外皮が形成されている、
    ことを特徴とする請求項13又は14に記載の塗布具。
  17. 本体と、
    前記本体内に設けられ、液体が貯留される貯留室とリザーバ室とを区画し、中央に貫通孔が形成されると共に、外周側に空気孔が形成された隔壁と、
    前記本体の端部に設けられ、前記貯留室に貯留された液体の塗布を可能とする塗布体と、
    前記貯留室内に固定され、前記本体の内面と対向する側壁と、前記塗布体と反対側に設けられ、軸芯方向に沿って液体が移動可能となるように流路が形成された底壁と、を具備し、貯留室内に収容される液体を貯留可能な空気案内部材と、
    前記塗布体から前記貫通孔に向けて延出し、貯留室内に貯留された液体を前記塗布体側に移送する中継部材と、
    を備えた塗布具であって、
    前記空気案内部材には、側壁と本体との間に、前記隔壁に形成されている空気孔を介して本体の外部と連通する空気通路と、前記空気通路と連通して前記流路内に開口する開口部が形成されており、
    前記貯留室内には、前記塗布体側を下向きにした際、及び、塗布体と反対側を下向きにした際、液面が前記開口部よりも下となるように前記液体が収容されている、
    ことを特徴とする塗布具。
  18. 前記隔壁には、前記中継部材を挿通させるように、前記底部に向けて突出する延長部が一体形成されており、
    前記中継部材は、前記貫通孔及び延長部に挿通されている、
    ことを特徴とする請求項17に記載の塗布具。
  19. 前記隔壁には、前記底部に向けて突出する延長部が一体形成されており、
    前記延長部内には、前記貫通孔と同軸上で、一定の隙間を持って棒状部材が軸方向に変位可能に設けられている、
    ことを特徴とする請求項17に記載の塗布具。
  20. 前記空気案内部材内には、前記貫通孔を閉塞/開放するように軸方向に変位可能な棒状部材が設けられ、
    前記棒状部材は、前記本体との間に配設されるバネ部材によって、前記貫通孔を閉塞する方向に付勢されており、
    前記棒状部材を囲繞し、前記棒状部材に沿って軸芯方向に変位可能となるように錘が配設されており、前記本体をシェイクした際、前記棒状部材は、錘が変位することで、前バネ部材の付勢力に抗して前記貫通孔を開放する方向に変位可能である、
    ことを特徴とする請求項17に記載の塗布具。
  21. 前記隔壁には、前記棒状部材を一定間隔おいて挿通させるように、空気案内部材に向けて突出する延長部が一体形成されている、
    ことを特徴とする請求項20に記載の塗布具。
  22. 前記リザーバ室に、前記中継部材と少なくとも一部が接触して液体を吸蔵する吸蔵体、又は、前記本体との間に底部を形成すると共に、前記中継部材を囲繞する環状の液体流出防止壁を設けた、
    ことを特徴とする請求項17から21のいずれか1項に記載の塗布具。
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