JP5372606B2 - 歯車装置 - Google Patents

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Description

本発明は、歯車装置に関し、さらに詳しくは、例えばギヤードモータのように、駆動源の駆動力を伝達するための歯車輪列、および駆動源に電力を供給するため等に用いられる板状の導電性部材が設けられた歯車装置に関するものである。
歯車が組合わされてなる歯車輪列(一または二以上の歯車(動力を伝達する歯車以外の部材を含む)を組合せた構成をいう。以下同じ。)、および板状の導電性部材を備える歯車装置としては、例えば、ギヤードモータや、スイッチング装置といったものが知られている。ギヤードモータは、所定の減速比でモータの駆動力を伝達する歯車輪列と、例えばモータ給電用に用いられる導電性部材を備える。スイッチング装置は、モータ等の駆動源や人力によって回転させられる歯車輪列と、その歯車輪列を介してオン/オフ制御されるリーフスイッチなどの導電性部材を備える。
この種の歯車装置として、例えば特許文献1には、電子レンジ等の調理時間を制御するためのスイッチング装置(タイムスイッチ)が開示されている。このタイムスイッチは、リーフスイッチを構成するリーフ接片が、一の歯車と軸方向(特許文献1における図1、図7、および図10の平面図と直交する方向、すなわち歯車の回転軸方向)で重なるように配設されている。このように両者を重ねて配置すれば、その分だけ歯車の平面方向(特許文献1における図1、図7、および図10の平面方向、すなわち歯車の径方向)に装置全体を小さくすることができる。
しかし、特許文献1における図8や図11から分かるように、特許文献1の構成は、リーフ接片の端子(t1,t2等)が軸方向に突出している。したがって、平面方向における装置全体の大きさを小さくすることができるものの、軸方向に装置全体が大型化してしまう点で問題となる。
一方、特許文献2には、各種電子機器のリモコン等に用いられるスイッチング装置(多方向スイッチ)が開示されている。この多方向スイッチは、特許文献1のようにリーフ接片が軸方向に突出していないため、軸方向における装置全体の大きさは小さくなる。しかし、リーフ接片は、特許文献1のように装置中央に設けられた円盤状の円形軸と軸方向に重なって配置されていないため、平面方向に装置全体が大型化してしまう点で問題となる。
特開平11−204009号公報 特開2002−260490号公報
上記問題に鑑みて、本発明が解決しようとする課題は、歯車輪列と、板状の導電性部材とを備えた歯車装置であって、装置の品質や性能に影響を与えることなく、装置全体の大きさをより小型にした歯車装置を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明に係る歯車装置は、駆動源からの駆動力を伝達する複数の歯車から構成される歯車輪列と、前記駆動源への電力供給線を構成する部材であって、一端端子を構成するとともに他端が前記駆動源の端子に電気的に接続されるように固定された板状の導電性部材とがケース内に配設された歯車装置において、前記導電性部材は、前記ケースに固定されると共に前記端子を構成する相対的に幅寸法が大きい固定部と、該固定部よりも相対的に幅寸法が小さい幅細部とが一体的に形成されてなり、前記固定部が前記歯車輪列を構成する少なくとも一の歯車とその径方向で重なるように、かつ前記幅細部が該一の歯車とその軸方向で重なるように配設され、前記歯車輪列を構成する一の歯車は、小径歯車部と大径歯車部とが一体的に形成された複合歯車であって、前記幅細部が前記小径歯車部とその径方向で重なるように、かつ前記大径歯車部とその軸方向で重なるように配設され、前記固定部が前記小径歯車部および前記大径歯車部とその径方向で重なるように配設されていることを要旨とするものである。
本発明に係る歯車装置では、導電性部材を幅広の固定部と幅細の幅細部とから構成しており、幅広の固定部と歯車とがその歯車の径方向(平面方向)で重なるように配設されているため、その分歯車の回転軸方向(軸方向)における装置の大きさを小さくすることができる。また、導電性部材の幅細の幅細部と歯車とがその歯車の軸方向で重なるように配設されているため、導電性部材と歯車が軸方向で重なることによる軸方向における装置の大型化を抑えつつ、重ねて配設した分、平面方向における装置の大きさを小さくすることができる。
そして、導電性部材の幅広の固定部をケースに固定される基端としているため、ケースに固定される導電性部材の十分な固定強度を確保することができる。また、幅広の固定部を外部コネクタ等が接続される入力/出力用の端子としているため、外部コネクタが接続される際に導電性部材が変形したりするおそれが低い。
また、幅細部を小径歯車部と径方向で重なるように、かつ大径歯車部と軸方向で重なるように配設、すなわち、大径歯車部と小径歯車部の高さの差、および外径の差によって生じる空間を利用して幅細部を配設すれば、軸方向および径方向における装置の大きさをより小型にすることができる。
また、前記ケースは、カップ状に形成されたケース本体を有し、前記複合歯車は、その大径歯車部を該ケース本体の底面側に位置させるように取り付けられ、前記ケース本体の開口側には、前記導電性部材の固定部が固定される被固定部が設けられていればよい。
このように、複合歯車が設けられるケース本体に固定部が固定されるようにすれば、複合歯車と導電性部材を一連の作業で組み付けることができるため、組立作業性がよい。また、大径歯車部がカップ状のケース本体の底面側に位置するように複合歯車が配設されており、カップ状のケース本体の開口側に被固定部が設けられていれば、導電性部材の固定状態を目視で確認することができるため、導電性部材の固定作業の確実性(信頼性)が向上する。
そして、前記導電性部材の固定部が固定される被固定部は、前記ケース本体の側壁に設けられていればよい。
このように、導電性部材が固定される被固定部をケース本体の側壁に設ければ、歯車輪列等を配置するスペースが大きくなり、設計の自由度が増す。
本発明に係る歯車装置によれば、導電性部材の幅広の固定部と歯車とがその歯車の径方向(平面方向)で重なるように配設されているため、その分軸方向における装置の大きさを小さくすることができる。また、導電性部材の幅細の幅細部と歯車とがその歯車の軸方向で重なるように配設されているため、導電性部材と歯車が軸方向で重なることによる軸方向における装置の大型化を抑えつつ、重ねて配設した分、平面方向における装置の大きさを小さくすることができる。
本発明の一実施形態に係るギヤードモータの平面図である。 図1に示したギヤードモータの動力伝達機構の構成概略図である。 図1に示したギヤードモータが備えるモータ本体の断面図である。 図1におけるA−A線断面を示した斜視図であり、図3に示したモータ本体へ給電するための導電性部材の取付構造を拡大して示した図である。 導電性部材の取付構造の変形例を模式的に示した図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は本実施形態に係るギヤードモータ1(歯車装置)の概略構成を示す平面図であり、図2は、ギヤードモータ1の動作(動力伝達機構)を説明するための概略図である。なお、以下の説明において、軸方向とは、図1の平面方向に垂直な方向(歯車輪列を構成する歯車の回転軸方向)をいうものとし、平面方向(あるいは径方向)とは、図1の平面方向(歯車輪列を構成する歯車の径方向)をいうものとする。
まず、本実施形態に係るギヤードモータ1の全体構成について説明する。ギヤードモータ1は、駆動源であるモータ本体10と、そのモータ本体10の駆動力を伝達する歯車輪列12と、モータ本体10に給電するための導電性部材50とを備え、これらの部材がケース本体18に収納されてなる。
図3にモータ本体10の断面図を示す。モータ本体10は、ステータ15の内周側にロータ11が配設されてなる。ロータ11は、回転支持部11aの外周側にリング状マグネット11cが固定された構造を備えている。回転支持部11aには、ロータ支軸24が挿通される孔24aが形成されている。
リング状マグネット11cは、フェライトマグネットあるいはネオジウム−鉄−ボロン系マグネット等で形成され、軸方向における端部は、回転支持部11aに形成されたフランジ部11dに当接して軸方向に位置決めされている。このリング状マグネット11cでは、外周部分および内周部分の各々が着磁されている。具体的には、着磁幅が同一となるように周方向にN極とS極が交互に着磁されており、外周部分と内周部分とでは磁極が反対になっている。このように着磁された外周部分は、ステータ15のステータコイル150から発生する磁界によって回転するロータマグネット111であり、内周部分は、後述の磁気誘導回転体13を回転させる磁気誘導マグネット112を構成している。
磁気誘導マグネット112の内側では、磁気誘導回転体13がロータ11の回転支持部11aに回転自在に支持されている。すなわち、ロータ11の回転支持部11aの上端近傍部分の外周面は、磁気誘導回転体13の制動ピニオン13aの内周面を回転自在に支持するラジアル軸受部11eであり、回転支持部11aの下端近傍の外周部分には、磁気誘導回転体13の筒状部13dの下端部分をスラスト方向に受けると共にラジアル方向の軸受を兼ねるスラスト軸受部11fが形成されている。
この磁気誘導回転体13は、外周に銅やアルミニウムまたは同等の非磁性体金属で構成された非磁性導電リング13bと、その内側に圧入された鉄などの磁性体からなるバックヨークリング13c(誘導リング)とを備えている。具体的には、磁気誘導回転体13は、非磁性導電リング13bおよびバックヨークリング13cがインサート成形されてなり、その樹脂部分によって、上面側には制動ピニオン13aが形成されている。
歯車輪列12は、ロータ11の回転が伝達されるクラッチピニオン20と、このクラッチピニオン20の回転が伝達される遊星歯車機構17と、遊星歯車機構17の回転が伝達される伝達歯車23と、伝達歯車23が支持される支軸23aに回転自在に支持されるクラッチレバー22と、伝達歯車23の回転が伝達される歯車であって出力軸16aと一体に形成された出力歯車16と、遊星歯車機構17の回転が伝達される複合歯車14と、複合歯車14の回転が伝達される係止円板26と、上記制動ピニオン13aの回転が伝達される扇形歯車28とを備える。
このうち、伝達歯車23は、大径歯車部23bと小径歯車部23cが一体的に形成されてなり、小径歯車部23cが出力歯車16に噛合している。
複合歯車14は、小径歯車部14aと大径歯車部14bとが一体的に形成されてなる。
遊星歯車機構17は、クラッチピニオン20と噛合する入力歯車17aと、伝達歯車23の大径歯車部23bと噛合する公転歯車17bと、入力歯車17aと一体で回転する太陽歯車17cと、太陽歯車17cに噛合する三つの遊星歯車17dと、遊星歯車17dの外側で噛合する内歯歯車17eと、内歯歯車17eと一体で回転するリング歯車17fとからなる。リング歯車17fは、複合歯車14の小径歯車部14aと噛合している。
係止円板26は、係止突起26aが形成された円板と、ピニオン26bが一体的に形成されてなり、ピニオン26bが複合歯車14の大径歯車部14bと噛合している。
扇形歯車28は、回転軸28aによって回転自在に支持された略扇状の歯車であり、制動ピニオン13aと噛合する歯車部28bと、後述するように係止円板26の回転を阻止する回転阻止部28cと、復帰ばね27を取り付けるため突起であるばね取付突起28dを備える。復帰ばね27は、その一端が取付突起28dに、他端がケース本体18に設けられた突起181に取り付けられている。
一方、導電性部材50は、モータ本体10のステータコイル150に給電するための部材であり、第一の導電片51および第二の導電片52とからなる。この第一の導電片51および第二の導電片52は、ケース本体18の側壁18aに固定され、それぞれ、第一のモータ給電用端子151、第二のモータ給電用端子152と電気的に接続されている。なお、第二の導電片52は、その形状が複雑にならないようにするため、ジャンパー線53を介して第二のモータ給電用端子152と接続されている。本実施形態に係るギヤードモータ1の特徴部分である導電性部材50(第一の導電片51)の構成ならびにその取付構造の詳細については後述する。
かかる全体構成を備えるギヤードモータ1の動作(各構成部材の働き)について説明する。導電性部材50を通じてステータコイル150に給電されると、ロータ11が回転し、磁気誘導マグネット112に磁気誘導された磁気誘導回転体13がロータ11上で回転する。
ここで、ロータ11の回転支持部11aの先端には、駆動クラッチ爪11bが形成され、この駆動クラッチ爪11bは、ロータ支軸24に回転自在に支持されたクラッチピニオン20下面の受動クラッチ爪20aに対向している。クラッチピニオン20は、圧縮コイルばね21によりその受動クラッチ爪20aが駆動クラッチ爪11bと離間するような方向に付勢されている。
このように付勢されたクラッチピニオン20の受動クラッチ爪20aと駆動クラッチ爪11bとの咬合、および咬合の解除は、略扇形形状を有するクラッチレバー22の動きによって切り替えられる。クラッチレバー22は、伝達歯車23が支持される支軸23aに回転自在に支持され、かつクラッチピニオン20に当接するカム面22aに沿って穿設された弧状の長孔22cにロータ支軸24が遊嵌されることによって、その長孔22cの範囲内で揺動可能な状態で取り付けられている。このクラッチレバー22には、操作用突起22dが側面から突出して形成されており、この操作用突起22dが、出力歯車16の側面に形成されたクラッチレバー操作溝16bに係合されている。
かかる構成とすることにより、出力歯車16が回転すると、クラッチレバー操作溝16bに追動する操作用突起22dがクラッチレバー22を回動させて、クラッチピニオン20に当接するカム面22aにおける山面22bと図示されない谷面が切り換わる。このようなカム面22aにおける山面22bと谷面との切り換えにより、駆動クラッチ爪11bと受動クラッチ爪20aとは咬合または離間する。つまり、クラッチピニオン20がカム面22aの山面22bと当接している場合には、ロータ回転支持部11aからクラッチピニオン20へ回転が伝達される。一方、クラッチピニオン20がカム面22aの谷面と当接している場合には、ロータ回転支持部11aからクラッチピニオン20へ回転が伝達されることはない。
ギヤードモータ1の初期状態においては、クラッチピニオン20がクラッチレバー22のカム面22aの山面22bと当接しており、駆動クラッチ爪11bと受動クラッチ爪20aとは咬合状態にある。したがって、導電性部材50を通じてステータコイル150に給電され、ロータ11が回転すると、その回転はクラッチピニオン20に直接伝達される。
クラッチピニオン20の回転は、遊星歯車機構17の入力歯車17aに伝達される。このとき、出力歯車16は、出力軸16aに掛かっている外部負荷の抵抗によって回転が阻止されている。そのため、出力歯車16に噛合している伝達歯車23を介して、遊星歯車機構17の公転歯車17bはその回転が阻止されている。
したがって、遊星歯車17dは、入力歯車17aと一体で回転する太陽歯車17cによって自転し、その回転が外接して噛合する内歯歯車17eに伝達される。次いで、内歯歯車17eと一体で回転するリング歯車17fは、複合歯車14の小径歯車部14aに噛合しているため、内歯歯車17e(リング歯車17f)の回転は複合歯車14に伝達される。そして、増速歯車である複合歯車14の大径歯車部14bには、係止円板26のピニオン26bが噛合しているため、係止円板26は高速回転する。
一方、磁気誘導回転体13は、磁気誘導によりロータ11の回転に連動して旋回し、扇形歯車28を復帰ばね27の付勢力に抗して係止円板26側に向けて回動させる。すると、扇形歯車28が有する回転阻止部28cは、高速回転している係止円板26の突起26aの回転軌道内に入り、突起26aと係合して係止円板26の回転を阻止する。係止円板26の回転が阻止されると、係止円板26のピニオン26bと噛合している複合歯車14の回転も阻止される。
複合歯車14の回転が阻止されたことによって、その小径歯車部14aに噛合している遊星歯車機構17の内歯歯車17e(リング歯車17f)の回転が阻止されるので、遊星歯車17dは公転を開始する。遊星歯車17dの公転で、遊星歯車機構17の公転歯車17bは、伝達歯車23の大径歯車部23bから小径歯車部23cを経て出力歯車16を回動させる。出力歯車16が所定の角度回動すると、クラッチレバー操作溝16bに咬合するクラッチレバー操作用突起22dを有するクラッチレバー22が回動され、クラッチピニオン20を押圧から解放する。これにより、駆動クラッチ爪11bと受動クラッチ爪20aとの咬合は解除され、クラッチピニオン20は自由になる。自由になったクラッチピニオン20は、出力軸16aに対する外部負荷による回転力が増速されて伝達され、逆回転しようとする。
しかし、クラッチピニオン20は、押圧を解かれて圧縮コイルばね21の付勢力で上方に移動すると、クラッチピニオン20の上方の端面から突設された係合突起20bが、クラッチレバー22が有する阻止部材(図示せず)に当接するため、回転が阻止された状態となる。
つまり、ロータ11が回転を継続する限り、磁気誘導回転体13は回転し続け、扇形歯車28を復帰ばね27の付勢力に抗して回転阻止部28cと係止円板26の突起26aとの係合を維持する。これにより、複合歯車14を介して遊星歯車機構17の内歯歯車17e(リング歯車17f)の回転が阻止された状態を維持する。一方、遊星歯車機構17では、クラッチピニオン20の回転が阻止されていることによって太陽歯車17cの回転が阻止されているから、公転歯車17bは回転不能となって伝達歯車23および出力歯車16の回転が阻止された状態を保持することになるから、出力軸16aに対する外部負荷は拘束される(外部負荷によって出力軸16aは回転しない)。
この状態からステータ15への給電を断つと、ロータ11と共に磁気誘導回転体13は回転を停止するため、扇形歯車28は復帰ばね27の付勢力で原位置に戻る。すると、係止円板26の突起26aに対する扇形歯車28の回転阻止部28cの係止が解かれ、係止円板26は回転自在となる。係止円板26が回転自在となれば、複合歯車14の拘束も解除される。これにより、複合歯車14に噛合する遊星歯車機構17の内歯歯車17e(リング歯車17f)の拘束が解除される。内歯歯車17e(リング歯車17f)の拘束が解除されると、回転が拘束されている太陽歯車17dを固定側として遊星歯車17dが公転することが可能となる。遊星歯車17cが公転可能であるということは、公転歯車17bが回転可能であるということであるから、それに噛合する伝達歯車23の拘束が解除され、かつ伝達歯車23に噛合する出力歯車16の拘束が解除される。つまり、ステータ15への給電を断てば、出力歯車16が有する出力軸16aは外部負荷に従って自由に回動する状態となる。
外部負荷によって出力歯車16が回転すると、クラッチレバー操作溝16bが係合する操作用突起22dを有するクラッチレバー22が回動する。すると、クラッチピニオン20がカム面22aの山面22bに押圧され、駆動クラッチ爪11bと受動クラッチ爪20aとが再び咬合する。
以上のように、本実施形態に係るギヤードモータ1は、ステータコイル150への通電によって、出力軸16aに取付けたレバー30を、クラッチレバー操作溝16bで設定される所定の角度まで一方向に回動する。そして、ロータ11に連動する磁気誘導回転体13の回転で、電磁的な無接触のスリップ作用による牽引力を機械的拘束に連動させ、出力軸16aに連繋される被駆動体を所定位置で保持する。また、ステータコイル150への通電を停止することによって、被駆動体の存在による外部負荷の作用で、被駆動体を即座に初期状態に復帰させる。かかる構成によれば、機械的な摩擦部分がないので、摩擦によるトラブルが発生することはない。
ギヤードモータ1は、例えば洗濯機の排水弁の駆動用などに用いることができる。具体的には、排水弁が流路を閉鎖する方向に付勢部材等によって付勢されている場合、排水中はステータコイル150に通電し続け、排水完了をもって通電を停止するように制御すればよい。このようにすれば、ステータコイル150へ通電し続ける限り、出力軸16aの回転が拘束された状態となるため、被駆動体である排水弁の開弁状態が保持される。一方、排水完了信号を得て、ステータコイル150への通電を停止すれば、出力軸16aによる拘束が解除された排水弁は付勢部材等によって流路を閉鎖する位置まで移動する。
次に、本実施形態に係るギヤードモータ1が備える導電性部材50の構成ならびにその取付構造の詳細について説明する。上述したように、導電性部材50は、ステータコイル150の一端と電気的に接続される第一の導電片51と、ステータコイル150の他端と電気的に接続される第二の導電片52とからなる。本実施形態では、第一の導電片51の構成ならびにその取付構造に特徴を有するため、以下、第一の導電片51について詳細に説明する。なお、以下の説明では、第一の導電片51を単に導電片51と称する。
図4は、導電片51の取付構造を説明するための断面図(図1におけるA−A線断面の斜視図)である。図1および図4から分かるように、導電片51は、例えば銅などの電気伝導性を有する金属板が略L字形状にプレス成形された部材であり、相対的に幅寸法が大きい固定部511と、相対的に幅寸法が小さい幅細部512とが一体的に成形されてなる。なお、金属板のプレスによって成形される部材であるため、両者の厚みはほぼ同一である。また、固定部511の幅方向端面は平行であり、幅細部512を含めて導電片51はこの平行な面の内側に構成される。ケース本体18の側壁18aには、被固定部(切り欠き)181aが形成されており、導電片51は、この被固定部181aに固定部511が圧入されることにより固定されている。この固定部511のうち、ケース本体18の外周面から突出した部分511aは、第二の導電片52におけるケース本体18から突出した部分512aと共に、ステータコイル150に給電するための図示されない外部コネクタの入力用端子が嵌合される端子を構成する。そして、ケース本体18の外周面からは、その外部コネクタが嵌合するコネクタハウジング部18bが突出して形成されている。
このように固定される導電片51は、導電片51を構成する一部が、歯車輪列12を構成する一の歯車と径方向(平面方向)で重なり、かつその歯車と軸方向で重なるように配設されている。具体的には、図4に示すように、歯車輪列12が有する一の歯車である複合歯車14と、導電片51の固定部511が径方向(図4におけるX軸方向)で重なっている。また、複合歯車14の大径歯車部14bと、導電片51の幅細部512が軸方向(図4におけるY軸方向)で重なっている。
このように、本実施形態に係るギヤードモータ1は、導電片51の幅広の固定部511と複合歯車14とが径方向で重なるように配設されているため、その分、軸方向におけるギヤードモータ1の大きさを小さくすることができる。また、導電片51の幅細の幅細部512と複合歯車14とが軸方向で重なるように配設されている(複合歯車14と軸方向で重なる部分が幅細に構成されている)ため、導電片51と一の歯車とが軸方向で重なることによる軸方向におけるギヤードモータ1の大型化を抑えつつ、重ねて配設した分、平面方向におけるギヤードモータ1の大きさを小さくすることができる。
そして、このような幅細部512を設けることでモータ全体のコンパクト化を図りつつ、ケース本体18に固定される導電片51の基端となる部分を幅広の固定部511としているため、ケース本体18に対する導電片51の固定強度が従来と比べて低下することはない。さらに、幅広の固定部511を外部コネクタが接続される端子511aとしているため、端子の機械的強度が高く、外部コネクタが接続される際等に、導電片51(端子511a)が変形してしまうおそれが低い。
また、幅細部512の幅は、軸方向におけるギヤードモータ1の大きさを小さくするため、できるだけ小さい方が好ましい。ただし、プレス成形可能であって、浮いた状態で撓んだりしない(複合歯車14に接触しない)強度を有し、かつ、モータ本体10の最大電流が通電した場合に耐えうる大きさにしなければならない。
また、本実施形態では、複合歯車14が設けられるケース本体18に被固定部181aが設けられているため、複合歯車14と導電性部材50を一連の作業で組み付けることができるため、組立作業性がよい。そして、複合歯車14は、その大径歯車部14bがカップ状であるケース本体18の底面側(図1における奥側)に位置するように配設されており、被固定部181aはカップ状のケース本体18の開口側(図1における手前側)に設けられているため、導電性部材50の固定状態を目視で確認することができ、導電性部材50の固定作業の確実性(信頼性)が向上する。
また、導電性部材50の固定部511が固定される被固定部181aは、ケース本体18の側壁18aに設けられているため、ケース本体18に配設される構成部材を配設するための大きなスペースを確保することができる。つまり、歯車輪列12等の設計の自由度が向上する。
このような導電性部材50(導電片51)の配置構成としては、次のような変形例が考えられる。図5は、その変形例を説明するための概略図である。かかる変形例では、小径歯車部14aと大径歯車部14bとからなる複合歯車14において、小径歯車部14aの外周側に生まれる空間Sを利用している。図示されるように、この空間Sの高さ方向(Y軸方向)の大きさは、小径歯車部14aの厚みと同一であり、平面方向(X軸方向)の大きさは、大径歯車部14bと小径歯車部14aとの外径の差と同一である。
一方、この変形例に係る導電片51は、幅細部512の幅寸法が小径歯車部14aの高さ寸法と略同一に形成されており、この幅細部512が小径歯車部14aと径方向で重なり、かつ大径歯車部14bと軸方向で重なるように配設されている。なお、固定部511の幅寸法は、複合歯車14全体の高さ寸法と略同一である。
このように配設することにより、一般的な複合歯車を用いた場合に生ずる空間を有効に利用して導電性部材50を配設することができる。その結果、軸方向および平面方向におけるギヤードモータ1の大きさをコンパクトにすることができる。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
例えば、上記実施形態に係るギヤードモータ1が備える導電性部材50は、駆動源であるモータ本体10への給電用に用いられるものであることを説明したが、これはあくまで例示である。つまり、本発明の技術的思想は、上記実施形態で説明した導電性部材50のような板状の導電性部材が設けられた歯車装置全般に適用することが可能である。
また、上記実施形態では、第一の導電片51が相対的に幅広の固定部511と、相対的に幅細の幅細部512とからなることを説明したが、第二の導電片52にも同様の技術的思想は適用可能である。したがって、第一の導電片51と第二の導電片52の両方を歯車輪列を構成する一の歯車に対して軸方向および径方向に重なるように配設することもできる。
また、上記実施形態では、歯車輪列12を構成する一の歯車である複合歯車14に対して軸方向および径方向に重なるように導電性部材50が配設されていることを説明したが、複合歯車14に限らず、歯車輪列12を構成するその他の歯車に対して重なるように配設されていてもよいし、歯車輪列12を構成する二以上の歯車に対して重なるように配設されていてもよい。
1 ギヤードモータ
10 モータ本体
12 歯車輪列
14 複合歯車
14a 小径歯車部
14b 大径歯車部
18 ケース本体
18a 側壁
181a 被固定部
50 導電性部材
51 第一の導電片
511 固定部
512 幅細部

Claims (3)

  1. 駆動源からの駆動力を伝達する複数の歯車から構成される歯車輪列と、
    前記駆動源への電力供給線を構成する部材であって、一端端子を構成するとともに他端が前記駆動源の端子に電気的に接続されるように固定された板状の導電性部材と
    がケース内に配設された歯車装置において、
    前記導電性部材は、前記ケースに固定されると共に前記端子を構成する相対的に幅寸法が大きい固定部と、該固定部よりも相対的に幅寸法が小さい幅細部とが一体的に形成されてなり、前記固定部が前記歯車輪列を構成する少なくとも一の歯車とその径方向で重なるように、かつ前記幅細部が該一の歯車とその軸方向で重なるように配設され
    前記歯車輪列を構成する一の歯車は、小径歯車部と大径歯車部とが一体的に形成された複合歯車であって、前記幅細部が前記小径歯車部とその径方向で重なるように、かつ前記大径歯車部とその軸方向で重なるように配設され、前記固定部が前記小径歯車部および前記大径歯車部とその径方向で重なるように配設されていることを特徴とする歯車装置。
  2. 前記ケースは、カップ状に形成されたケース本体を有し、前記複合歯車は、その大径歯車部を該ケース本体の底面側に位置させるように取り付けられ、前記ケース本体の開口側には、前記導電性部材の固定部が固定される被固定部が設けられていることを特徴とする請求項に記載の歯車装置。
  3. 前記導電性部材の固定部が固定される被固定部は、前記ケース本体の側壁に設けられていることを特徴とする請求項に記載の歯車装置。
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