JP5372588B2 - 組織評価装置および組織評価システム - Google Patents

組織評価装置および組織評価システム Download PDF

Info

Publication number
JP5372588B2
JP5372588B2 JP2009105819A JP2009105819A JP5372588B2 JP 5372588 B2 JP5372588 B2 JP 5372588B2 JP 2009105819 A JP2009105819 A JP 2009105819A JP 2009105819 A JP2009105819 A JP 2009105819A JP 5372588 B2 JP5372588 B2 JP 5372588B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
organization
index
data
persons
terminal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009105819A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010257166A (ja
Inventor
聡美 辻
信夫 佐藤
和男 矢野
宏視 荒
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2009105819A priority Critical patent/JP5372588B2/ja
Priority to US12/764,554 priority patent/US9111244B2/en
Publication of JP2010257166A publication Critical patent/JP2010257166A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5372588B2 publication Critical patent/JP5372588B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06QINFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR ADMINISTRATIVE, COMMERCIAL, FINANCIAL, MANAGERIAL OR SUPERVISORY PURPOSES; SYSTEMS OR METHODS SPECIALLY ADAPTED FOR ADMINISTRATIVE, COMMERCIAL, FINANCIAL, MANAGERIAL OR SUPERVISORY PURPOSES, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G06Q10/00Administration; Management
    • G06Q10/06Resources, workflows, human or project management; Enterprise or organisation planning; Enterprise or organisation modelling
    • G06Q10/063Operations research, analysis or management
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06QINFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR ADMINISTRATIVE, COMMERCIAL, FINANCIAL, MANAGERIAL OR SUPERVISORY PURPOSES; SYSTEMS OR METHODS SPECIALLY ADAPTED FOR ADMINISTRATIVE, COMMERCIAL, FINANCIAL, MANAGERIAL OR SUPERVISORY PURPOSES, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G06Q10/00Administration; Management
    • G06Q10/06Resources, workflows, human or project management; Enterprise or organisation planning; Enterprise or organisation modelling
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06QINFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR ADMINISTRATIVE, COMMERCIAL, FINANCIAL, MANAGERIAL OR SUPERVISORY PURPOSES; SYSTEMS OR METHODS SPECIALLY ADAPTED FOR ADMINISTRATIVE, COMMERCIAL, FINANCIAL, MANAGERIAL OR SUPERVISORY PURPOSES, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G06Q10/00Administration; Management
    • G06Q10/06Resources, workflows, human or project management; Enterprise or organisation planning; Enterprise or organisation modelling
    • G06Q10/063Operations research, analysis or management
    • G06Q10/0639Performance analysis of employees; Performance analysis of enterprise or organisation operations
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06QINFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR ADMINISTRATIVE, COMMERCIAL, FINANCIAL, MANAGERIAL OR SUPERVISORY PURPOSES; SYSTEMS OR METHODS SPECIALLY ADAPTED FOR ADMINISTRATIVE, COMMERCIAL, FINANCIAL, MANAGERIAL OR SUPERVISORY PURPOSES, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G06Q10/00Administration; Management
    • G06Q10/06Resources, workflows, human or project management; Enterprise or organisation planning; Enterprise or organisation modelling
    • G06Q10/067Enterprise or organisation modelling

Landscapes

  • Business, Economics & Management (AREA)
  • Human Resources & Organizations (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Strategic Management (AREA)
  • Economics (AREA)
  • Entrepreneurship & Innovation (AREA)
  • Development Economics (AREA)
  • Educational Administration (AREA)
  • Operations Research (AREA)
  • Marketing (AREA)
  • Game Theory and Decision Science (AREA)
  • Quality & Reliability (AREA)
  • Tourism & Hospitality (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Business, Economics & Management (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Description

本発明は、センサ端末を身に着けた人物の活動データに基づき、組織を評価・分析する技術に関するものである。
従来、電話や電子メールの送受信データから求めた個人のネットワーク指標(媒介中心性、次数中心性)の分散を用いることによって組織の指標を算出する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−257539号公報
良い組織とは何か、という価値基準においては多様な視点が存在するが、これまでに組織評価指標を大きく発展させてきた分野は経済である。例えば株価や利益率、総資産額などの金銭的に換算された経営指標によって営利組織は評価されている。一方、組織は人の集合であることから、マネージャーは結果としての経営指標のみではなく、部下のコミュニケーションや残業時間、モチベーションなどの日々のプロセスにも気を配っている。そこで、日々の構成員の行動に基づいた組織評価指標によって適切なマネジメントを促すことが必要である。
しかしながら、個人に着目した指標は、基本的に個人単位で算出される。例えば、会話時間や残業時間、モチベーションの度合い、などが個人ごとに数値化される。その後、組織の構成員の個人指標を統合して1つの値にすることにより、組織評価指標が求められる。
特許文献1は組織のコミュニケーション分析に関するものであるが、組織内の対象者のコミュニケーションを検出するにあたって、各対象者の個人指標の分散を組織指標としている。また、コミュニケーションの分析にあたっては、対象者の位置情報によって求まる会合、電子メール、文書ファイルシステムへのアクセスといった事象を用いている。
これに対して、発明者らは組織に属する対象者のface to faceのコミュニケーションを直接的にセンシングすることで組織におけるコミュニケーションを分析する研究を進めている。この中で、組織の境界が組織評価指標の算出に大きな影響を与えることに気が付いた。
すなわち、一般的には職制を単位として組織評価指標を求める。特許文献1で分析対象とされている会合、電子メール、文書ファイルシステムは職制ベースで体系化されていることも多く、組織の境界が問題になることは少ないと考えられる。これに対して、face to faceのコミュニケーションを直接的にセンシングする場合には、当該組織の中で実際にどのような業務がなされているのかに大きく依存し、往々にして職制を単位として組織評価指標を算出することが適切でないことが生じる。例えば、他の組織と兼任している対象者や、社外に滞在していることが多い対象者、外部の組織と業務を行うことがほとんどである対象者を、職制が同じであるという理由で一つの組織として組織評価指標を求めてしまうと、組織評価指標が、これらの対象者の値が含まれることによって、本来評価したい組織のコミュニケーション状況とは異なる値となってしまう。
この問題を回避するために、組織評価指標を求める範囲を職制とするのではなく、ヒアリング等から得られる外部情報を用いて、実態に即して判断するというのも一方法である。しかしながら、この方法は、分析者の判断によって組織評価指標がばらつくという問題がある。
例えば、図18は、4人の人物(User1000〜User1003)が存在する組織であり、個人指標は各対象者の没頭度を示す「フローレベル」であるとする(フローレベルについては、実施例において詳述する)。この組織においては、User1000〜1002の3人が相互にコミュニケーションしているのに対して、User1003は1人としか結びついていない。
個人指標の分散を組織評価指標とするとして、職制通りにUser1000〜1003を組織に属する対象者として当該組織の組織評価指標を求めると1519となる。一方で、分析者がUser1003を対象者とせず、User1000〜1002を組織の構成員として定義して組織評価指標を求めると当該組織の組織評価指標は0となる。このように、face to faceのコミュニケーションに基づき、組織内のコミュニケーションの評価指標を求めようとすると、組織のface to faceコミュニケーション・ネットワークの辺縁に位置する対象者を組織として組み入れるか否かによって組織評価指標が大きくばらつく。
なお、個人指標の相加平均を組織指標としても同様である。図18の例において、User1000〜1003を組織に属する対象者とすれば、当該組織の組織指標は77.5となり、User1000〜1002を組織の構成員として定義すれば当該組織の組織指標は100となる。
本発明では、従来のコミュニケーション分析のように組織に境界(例えば、職制)を設け、その内側のコミュニケーションを分析するアプローチではなく、組織の境界を曖昧なものとして扱うアプローチをとる。face to faceコミュニケーション・ネットワークは中心部分から辺縁部分に連続的に変化していくネットワークと理解できる。したがって、対象とする組織のface to faceコミュニケーション・ネットワークの中心から辺縁に向かって対象者を重み付けすることによって、コミュニケーション・ネットワークの連続的変化を組織評価指標に反映させることで、より実態に即し、かつ分析者の判断に依存しない、客観性の高い、安定した組織評価指標を算出することができる。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記のとおりである。
複数の人物で構成される第1の組織の評価を行う組織評価装置である。組織評価装置は、複数の人物それぞれに装着される端末のセンサで検出される物理量を示すデータを受信する受信部と、物理量を示すデータを格納するセンシングデータ格納部と、センシングデータ格納部に格納された物理量を示すデータ又は複数の人物それぞれの業務指標から、複数の人物それぞれの個人指標を算出する個人指標算出部と、個人指標を格納する個人指標格納部と、複数の人物それぞれが第1の組織と関与している度合いを示す重み係数を、センシングデータ格納部に格納された物理量を示すデータから算出する重み係数算出部と、重み係数を用いて個人指標格納部に格納された複数の個人指標を加重平均することにより、第1の組織の組織指標を算出する組織指標算出部と、を有する。
また、複数の人物で構成される組織の評価を行う組織評価装置である。組織評価装置は、複数の人物それぞれに装着される端末の加速度センサで検出される加速度データ及び赤外線センサで検出される対面データを受信する受信部と、加速度データ及び赤外線データを格納するセンシングデータ格納部と、組織のネットワーク構造において複数の人物それぞれの周囲で連携している度合いを示す結束度を対面データから算出し、かつ、複数の人物それぞれの没頭度を示すフローレベルを加速度データから算出する個人指標算出部と、結束度及びフローレベルを格納する個人指標格納部と、ネットワーク構造において所定のステップ数以内に到達する人数を示す到達度を対面データから算出し、到達度を複数の人物の到達度の合計値で除算することにより重み係数を算出する重み係数算出部と、重み係数を用いて個人指標格納部に格納された複数の結束度を加重平均することにより組織の結束度を算出し、かつ、個人指標格納部に格納された複数のフローレベルに基づいて組織のフローレベルを算出する組織指標算出部と、組織の結束度と組織のフローレベルとを二軸とする座標平面上に、組織を示す記号をプロットして、接続される表示装置に出力する組織指標可視化部と、を有する。
また、組織を構成する複数の人物それぞれに装着され、物理量を示すデータを取得するセンサと、物理量を示すデータを処理装置に送信する送信部とを有する端末と、物理量を示すデータを受信する受信部と、物理量を示すデータを格納するセンシングデータ格納部と、センシングデータ格納部に格納された物理量を示すデータ又は複数の人物それぞれの業務指標から複数の人物それぞれの個人指標を算出する個人指標算出部と、複数の人物それぞれが組織と関与している度合いを示す重み係数をセンシングデータ格納部に格納された物理量を示すデータから算出する重み係数算出部と、重み係数を用いて個人指標格納部に格納された複数の個人指標を加重平均することにより組織の組織指標を算出する組織指標算出部とを有する処理装置と、を備える組織評価システムである。
本発明によれば、組織構成員の組織における重要度や影響度に応じて個人指標から組織指標を算出できるため、組織においてあまり重要でない人物の外れ値に影響されにくく、組織構成員の範囲定義に影響されにくい安定した組織指標を算出できる。それにより、組織指標の信頼性が増し、組織間比較や組織特性の時系列変化を数値で分析し、組織マネジメントに役立てることができる。
センサネットワークシステムの構成を示す図の一例である。 アプリケーションサーバとクライアントの構成を示す図の一例である。 組織指標管理サーバとセンサネットサーバと基地局の構成を示す図の一例である。 端末の構成を示す図の一例である。 センシングデータがセンサネットサーバに格納されるまでのシーケンス図の一例である。 アプリケーションの立ち上げから解析結果をユーザに提示するまでのシーケンス図の一例である。 解析条件設定のために表示される画面の例を示す図である。 組織指標を算出するために実行される処理を示すフローチャートである。 ユーザID対応表の例を示す図である。 センサネットサーバが保持する加速度データテーブルを示す図の一例である。 センサネットサーバが保持する対面テーブルを示す図の一例である。 対面マトリクスを示す図の一例である。 組織のネットワーク構造を説明する図の一例である。 結束度を説明する図の一例である。 次数、到達度、媒介度を説明する図の一例である。 個人指標テーブルを示す図の一例である。 組織指標テーブルを示す図の一例である。 重み付けによる組織指標と分散・平均による組織指標の差異を示す図の一例である。 組織指標を表示する例を示す図である。 組織指標を表示する例を示す図である。 組織指標を表示する例を示す図である。 組織指標を表示するために実行される処理の例を示すフローチャートである。 総合組織力を表示する例を示す図である。 総合組織力を表示する例を示す図である。 総合組織力を表示する例を示す図である。 実組織における次数、到達度、媒介度による重み係数の分布の結果を示す図である。 実組織における次数、到達度、媒介度による重み係数の分布の結果を示す図である。 実組織における次数と到達度の分布の結果を示す図である。 クレイドル型の基地局と、端末の構成を説明する図の一例である。 クレイドル型の基地局のハードウェア構成の一具体例を説明する図である。 端末をクレイドル型の基地局に装着したときの処理シーケンスを説明する図の一例である。 複数の端末が複数のクレイドル型の基地局に挿入されてデータを収集する使用形態を説明する図の一例である。 クレイドル型の基地局のプリント基板の部品実装を説明する図の一例である。 クレイドル型の基地局が効率よくデータを収集できることを説明する図の一例である。 クレイドル型の基地局が複数の端末からデータを収集してセンサネットサーバに送信するタイミングを説明する図の一例である。 フローレベルを算出するフローチャートの一例である。
本発明は、組織に関与している度合い、すなわち組織における個人の重要度によって個人を重み付けし、その重み係数を個人指標に掛けたものの和(加重平均)を取ることで組織指標を算出するものである。特に、組織における個人の重要度としては、組織内での他者との関わり方、つまり、コミュニケーションの構造に基づいたネットワーク指標を用いることを特徴とする。
より具体的には、対象になる人物が装着したセンサ端末によって、その人物の身体の動き・他の人物との対面に関するデータを取得し、個人の指標を算出し、それをネットワーク指標によって重み付けすることで組織の指標を算出するシステムを実現する。
最初に、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して説明する。
<図1:全体の処理の流れ>
図1に、第1の実施の形態のシステム概要を示す。第1の実施の形態では、無線送受信器を有するセンサ端末(TR)を組織の各メンバがユーザ(US)として装着し、その端末(TR)によって各メンバの動きやメンバ間の交流(インタラクション)に関するセンシングデータを取得する。インタラクションについては、ユーザ(US)同士が対面した際に各端末(TR)間で赤外線を送受信することで対面を検知している。取得したセンシングデータは無線によって基地局(GW)に送信され、ネットワーク(NW)を通じてセンサネットサーバ(SS)に格納される。これらのセンシングデータから組織指標を算出する際には、クライアント(CL)からアプリケーションサーバ(AS)に依頼を出し、対象となるメンバのセンシングデータをセンサネットサーバ(SS)から取り出す。
また,業務情報管理サーバ(GS)はセンシングデータ以外の個人の業務に関するデータ,例えば売り上げ額,勤務時間,特許本数,会議回数,PC保有数などが数値化され、個人のID及びそのデータの対象とする時間範囲と対応づけて格納されている。センシングデータ以外による個人指標から組織指標を算出する際には,アプリケーションサーバ(AS)は業務情報管理サーバ(AS)に依頼を出し,対象となるメンバの業務情報を取得する。センシングデータまたは業務情報をアプリケーションサーバ(AS)において処理・解析し、個人の指標そして組織指標を算出し、さらに必要であれば画像を作成する。
また,同じくアプリケーションサーバ(AS)においてセンシングデータから,個人が組織にコミットしている指標となる組織コミットメント指標を算出しておき,組織コミットメント指標によって個人指標を重み付けすることで組織指標を算出する。組織コミットメント指標としては,対面データから求めた組織ネットワーク指標(例えば次数や到達度,媒介度,結束度)や,端末(TR)駆動時間や,コミュニケーション活性度などがある。そして,ここで求めた組織指標は組織指標管理サーバ(IS)に蓄積する。
他の組織の分析において、組織間の比較が必要になった際には、組織指標管理サーバ(IS)から他の組織の指標を取り出し、分析対象の組織と合わせて画像を作成する。さらにその画像をクライアント(CL)に戻しディスプレイ(CLOD)に表示(CLDP)する。この一連の組織評価システムを実現した。
また、アプリケーションサーバ、センサネットサーバ、組織指標管理サーバ、業務情報管理サーバそれぞれを異なるデバイスとして図示説明したが、1あるいは複数のデバイスで実装しても構わない。
なお、端末(TR)で取得したデータは無線によって逐次送信するのではなく、データを端末(TR)内に蓄積しておき、有線ネットワークに接続した際にそれらのデータを基地局(GW)に送信しても良い。
<図2〜図4:全体システムの流れ>
図2から図4は、本発明の実施の形態の組織評価システムを実現するセンサネットワークシステムの全体構成を説明するブロック図である。図示の都合上分割して示してあるが、各々図示された各処理は相互に連携して実行される。また,図内のそれぞれの機能はハードウェアまたはソフトウェア、あるいはその組み合わせによって実現されるものであり、必ずしも機能ブロックがハードウェア実体を伴うとは限らない。これらの各構成要素は図2〜4から明らかなように、制御部と記憶部と送受信部を有している。制御部は通常のコンピュータ等の処理部である中央処理部(Central Processing Unit:CPU、図示省略)などで構成され、記憶部は半導体記憶装置や磁気記憶装置等のメモリ装置で構成され、送受信部は有線・無線等のネットワークインタフェースで構成される。その他、必要に応じて時計(GWCK)等を備えている。
端末(TR)でそれを装着した人物の動きやコミュニケーションに関するセンシングデータを取得し、センシングデータは基地局(GW)を経由して、センサネットサーバ(SS)格納する。また、アプリケーションサーバ(AS)においてセンシングデータの解析を行い組織指標を算出し、解析結果の数値や図をクライアント(CL)で出力する。必要であれば算出した組織指標を組織指標管理サーバ(IS)に格納する。また、他の組織と比較できるように解析結果を示す場合には、組織指標管理サーバ(IS)から他の組織の指標を取得し、アプリケーションサーバ(AS)に送る。図2から図4はこれらの一連の流れを示す。
図2から図4における形の異なる5種類の矢印は、それぞれ、時刻同期、アソシエイト、取得したセンシングデータの格納、データ解析、及び、制御信号のためのデータまたは信号の流れを表している。
<図2:全体システム(1)(CL・AS)>
図2に、クライアント(CL)とアプリケーションサーバ(AS)の一実施例の構成を示す。
<クライアント(CL)について>
クライアント(CL)は、ユーザ(US)との接点となって、データを入出力する。クライアント(CL)は、入出力部(CLIO)、送受信部(CLSR)、記憶部(CLME)及び制御部(CLCO)を備える。
入出力部(CLIO)は、ユーザ(US)とのインタフェースとなる部分である。入出力部(CLIO)は、ディスプレイ(CLOD)、キーボード(CLIK)及びマウス(CLIM)等を備える。必要に応じて外部入出力(CLIU)に他の入出力装置を接続することもできる。
ディスプレイ(CLOD)は、CRT(Cathode−Ray Tube)又は液晶ディスプレイ等の画像表示装置である。ディスプレイ(CLOD)は、プリンタ等を含んでもよい。
送受信部(CLSR)は、アプリケーションサーバ(AS)又はセンサネットサーバ(SS)との間でデータの送信及び受信を行う。具体的には、送受信部(CLSR)は、解析条件をアプリケーションサーバ(AS)に送信し、解析結果を受信する。
記憶部(CLME)は、ハードディスク、メモリ又はSDカードのような外部記録装置で構成される。記憶部(CLME)は、解析設定情報(CLMT)等の、指標計算や描画に必要な情報を記録する。解析設定情報(CLMT)は、ユーザ(US)から設定された解析対象の組織及び解析方法の選択等の条件を記録し、また、アプリケーションサーバ(AS)から受け取った画像に関する情報、例えば、画像のサイズや、画面の表示位置に関する情報を記録する。さらに、記憶部(CLME)は、制御部(CLCO)のCPU(図示省略)によって実行されるプログラムを格納してもよい。
制御部(CLCO)は、CPU(図示省略)を備え、通信の制御、ユーザ(US)からの解析条件の入力、及び、解析結果をユーザ(US)に提示するための表示(CLDP)等を実行する。具体的には、CPUは、記憶部(CLME)に格納されたプログラムを実行することによって、通信制御(CLCC)、解析条件設定(CLIS)、及び表示(CLDP)等の処理を実行する。
通信制御(CLCC)は、有線又は無線によるアプリケーションサーバ(AS)又はセンサネットサーバ(SS)との間の通信のタイミングを制御する。また、通信制御(CLCC)は、データの形式を変換し、データの種類別に行き先を振り分ける。
解析条件設定(CLIS)は、ユーザ(US)から入出力部(CLIO)を介して指定される解析条件を受け取り、記憶部(CLME)の解析設定情報(CLMT)に記録する。ここでは、解析に用いるデータの期間、対象組織、対象メンバ、解析の種類及び解析のためのパラメータ等が設定される。クライアント(CL)は、これらの設定をアプリケーションサーバ(AS)に送信して解析を依頼する。
表示(CLDP)は、アプリケーションサーバ(AS)から取得した解析結果である数値や図をディスプレイ(CLOD)などの出力装置に出力する。このとき、アプリケーションサーバ(AS)から画像と合わせて表示方法に関する指示、例えば表示サイズや位置などが指定されていればそれに応じて表示する。ユーザ(US)がマウス(CLIM)などの入力装置を通じて画像のサイズや位置を微調整することもできる。
<アプリケーションサーバ(AS)>
アプリケーションサーバ(AS)は、センシングデータを処理及び解析する。クライアント(CL)からの依頼を受けて、又は、設定された時刻に自動的に、解析アプリケーションが起動する。解析アプリケーションは、センサネットサーバ(SS)や組織指標管理サーバ(IS)に依頼を送って、必要なセンシングデータや他の組織の指標データを取得する。さらに、解析アプリケーションは、取得したデータを解析し、その結果をクライアント(CL)に返す。あるいは、解析結果をそのままアプリケーションサーバ(AS)内の記憶部(ASME)に記録しておいてもよい。
アプリケーションサーバ(AS)は、送受信部(ASSR)、記憶部(ASME)及び制御部(ASCO)を備える。
送受信部(ASSR)は、センサネットサーバ(SS)、組織指標管理サーバ(IS)及びクライアント(CL)との間でデータの送信及び受信を行う。具体的には、送受信部(ASSR)は、クライアント(CL)から送られてきたコマンドを受信し、センサネットサーバ(SS)にデータ取得依頼を送信する。さらに、送受信部(ASSR)は、センサネットサーバ(SS)からセンシングデータを受信し、解析した結果の画像やデータをクライアント(CL)に送信する。他組織の指標が必要な場合には、センサネットサーバの場合と同様にして組織指標管理サーバ(IS)から組織指標データを受信する。
記憶部(ASME)は、ハードディスク、メモリ又はSDカードのような外部記録装置で構成される。記憶部(ASME)は、解析のための設定条件及び解析の結果または途中経過のデータを格納する。具体的には、記憶部(ASME)は、解析条件情報(ASMJ)、解析アルゴリズム(ASMA)、解析パラメータ(ASMP)、個人指標テーブル(ASPI)、組織指標テーブル(ASOI)及びユーザID対応表(ASUIT)を格納する。
解析条件情報(ASMJ)は、クライアント(CL)から依頼された解析のための条件や設定を一時的に記憶しておく。
解析アルゴリズム(ASMA)は、解析を行うプログラムを記録する。本実施例の場合では、対面マトリクスの作成方法やネットワーク指標の算出方法、フローレベルの算出方法や描画(ASPB)方法のプログラムを記録している。クライアント(CL)からの依頼に従って、解析アルゴリズム(ASMA)から適切なプログラムが選択され、そのプログラムによって解析が実行される。
解析パラメータ(ASMP)は、例えば、対面マトリクス(ASMM)からリンクありとみなす閾値、フローレベルを求めるための特徴量を求める際の時刻の区切り方などのパラメータを記録する。クライアント(CL)の依頼によってパラメータを変更する際には、解析パラメータ(ASMP)が書き換えられる。
ユーザID対応表(ASUIT)は、端末(TR)のIDと、その端末を装着したユーザ(US)の氏名・ユーザ番号・所属、属性等との対照表である。クライアント(CL)から依頼された分析対象メンバの対応する端末IDをユーザID対応表(ASUIT)で照会し、センサネットサーバ(SS)にデータ取得依頼を送信する。ユーザID対応表(ASUIT)の例を図9に示す。
制御部(ASCO)は、CPU(図示省略)を備え、データの送受信の制御及びデータの解析を実行する。具体的には、CPU(図示省略)が記憶部(ASME)に格納されたプログラムを実行することによって、通信制御(ASCC)、解析条件設定(ASIS)、データ取得(ASGD)、個人指標計算(ASKP)、組織指標計算(ASKO)及び描画(ASPB)等の処理が実行される。
通信制御(ASCC)は、有線又は無線によるセンサネットサーバ(SS)、組織指標管理サーバ(IS)及びクライアント(CL)との通信のタイミングを制御する。さらに、通信制御(ASCC)は、データの形式を適切に変換し、また、データの種類別に行き先の振り分けを行う。
解析条件設定(ASIS)は、クライアント(CL)を通してユーザ(US)が設定した解析条件を受け取り、記憶部(ASME)の解析条件情報(ASMJ)に記録する。
データ取得(ASGD)は、解析条件情報(ASMJ)に則って解析に必要なデータを決定し、センサネットサーバ(SS)に行動や対面に関するセンシングデータを依頼し、組織指標管理サーバに他組織指標データを依頼する。そしてそれらのデータを受け取る。
個人指標計算(ASKP)は、センシングデータから各ユーザ個人に関する指標を算出するプロセスである。算出手順は解析アルゴリズム(ASMA)に書かれており、指定された解析パラメータ(ASMA)を用いて計算する。個人指標の例としては、図16に挙げるように、対面データから求めたネットワーク指標である次数・到達度・結束度・媒介度や、微細な動きから個人の精神状態の度合い(没頭している度合い)を示したフローレベル、また、売り上げなどのセンサ以外によるデータもある。売り上げなどの業務指標は、センサによる行動データとの結びつきを分析し、生産性向上のために有効な行動パターンを見つけるために用いることがある。
組織指標計算(ASKO)は、組織に属する各メンバの個人指標データに基づいて、組織指標を算出するプロセスである。1つの方法としては個人指標データを平均したものを組織指標とする手段がある。しかし平均を用いた場合には、重要ではない人物の値が外れ値であった場合にその値に組織指標が大きく影響されてしまう、また、重要な人物の値が重視されないという問題がある。そのため、本実施形態では対面データから求めた対象組織のネットワーク指標によって個人を重み付けしたものの和を取ることで組織指標を算出する。組織指標を求める手順は図8にて詳しく述べる。
描画(ASPB)は、算出した組織指標をユーザに提示するための表やグラフ、図を作成する処理である。組織指標計算(ASKO)で求めた対象組織の指標の他に、必要であれば比較対照として組織指標管理サーバ(IS)から収集した他組織指標データを合わせて描画することができる。描画する図の例としては図19〜21、23〜25に示す。作成した画像(表やグラフも含む)は、クライアント(CL)に送信される。
<図3:全体システム(2)(SS・GW・IS)>
図3は、センサネットサーバ(SS)、組織指標管理サーバ(IS)及び基地局(GW)の一実施例の構成を示している。
<センサネットサーバ(SS)>
センサネットサーバ(SS)は、全ての端末(TR)から集まったデータを管理する。具体的には、センサネットサーバ(SS)は、基地局(GW)から送られてくるセンシングデータをセンシングデータベース(SSDB)に格納し、また、アプリケーションサーバ(AS)及びクライアント(CL)からの要求に基づいてセンシングデータを送信する。さらに、センサネットサーバ(SS)は、基地局(GW)からの制御コマンドを受信し、その制御コマンドから得られた結果を基地局(GW)に返信する。多くの組織の組織指標をセンサネットサーバ(SS)を介して管理する場合には、組織指標管理サーバ(IS)とセンサネットサーバ(SS)もネットワーク(NW)で接続される。
センサネットサーバ(SS)は、送受信部(SSSR)、記憶部(SSME)及び制御部(SSCO)を備える。時刻同期管理(図示省略)が基地局(GW)ではなくセンサネットサーバ(SS)で実行される場合、センサネットサーバ(SS)は時計も必要とする。
送受信部(SSSR)は、基地局(GW)、アプリケーションサーバ(AS)、アンケート入力用クライアント(QC)及びクライアント(CL)との間で、データの送信及び受信を行う。具体的には、送受信部(SSSR)は、基地局(GW)から送られてきたセンシングデータとアンケート入力用クライアント(QC)から送られてきたアンケートデータを受信し、アプリケーションサーバ(AS)又はクライアント(CL)へセンシングデータ及びアンケートデータを送信する。
記憶部(SSME)は、ハードディスク等のデータ記憶装置によって構成され、少なくとも、センシングデータベース(SSDB)、データ形式情報(SSMF)、端末管理テーブル(SSTT)及び端末ファームウェア(SSTFD)を格納する。さらに、記憶部(SSME)は、制御部(SSCO)のCPU(図示省略)によって実行されるプログラムを格納してもよい。
センシングデータベース(SSDB)は、各端末(TR)が取得したセンシングデータ、端末(TR)の情報、及び、各端末(TR)から送信されたセンシングデータが通過した基地局(GW)の情報等を記録しておくためのデータベースである。加速度、温度等、データの要素ごとにカラムが作成され、データが管理される。また、データの要素ごとにテーブルが作成されてもよい。どちらの場合にも、全てのデータは、取得された端末(TR)のIDである端末情報(TRMT)と、取得された時刻に関する情報とが関連付けて管理される。センシングデータベース(SSDB)における、加速度データテーブルの具体例を図10に、対面テーブルの具体例を図11に示す。
データ形式情報(SSMF)には、通信のためのデータ形式、基地局(GW)でタグ付けされたセンシングデータを切り分けてデータベースに記録する方法、及び、データの要求に対する対応方法を示す情報等が記録されている。データ受信の後、データ送信の前にはこのデータ形式情報(SSMF)が参照され、データ形式の変換とデータ振り分けが行われる。
端末管理テーブル(SSTT)は、どの端末(TR)が現在どの基地局(GW)の管理下にあるかを記録しているテーブルである。基地局(GW)の管理下に新たに端末(TR)が加わった際に、端末管理テーブル(SSTT)が更新される。
端末ファームウェア(SSTF)は、端末を動作させるためのプログラムを記憶しているものであり、端末ファームウェア登録(TFI)が行われた際には、端末ファームウェア(SSTFD)が更新され、ネットワーク(NW)を通じてこれを基地局(GW)に送り、さらにパーソナルエリアネットワーク(PAN)を通じて端末(TR)に送り、端末内のファームウェアを更新する。
制御部(SSCO)は、CPU(図示省略)を備え、センシングデータの送受信やデータベースへの記録・取り出しを制御する。具体的には、CPUが記憶部(SSME)に格納されたプログラムを実行することによって、通信制御(SSCC)、端末管理情報修正(SSTF)及びデータ管理(SSDA)等の処理を実行する。
通信制御(SSCC)は、有線又は無線による基地局(GW)、アプリケーションサーバ(AS)、アンケート入力用クライアント(QC)及びクライアント(CL)との通信のタイミングを制御する。また、通信制御(SSCC)は、送受信するデータの形式を、記憶部(SSME)内に記録されたデータ形式情報(SSMF)に基づいて、センサネットサーバ(SS)内におけるデータ形式、又は、各通信相手に特化したデータ形式に変換する。さらに、通信制御(SSCC)は、データの種類を示すヘッダ部分を読み取って、対応する処理部へデータを振り分ける。具体的には、受信されたセンシングデータはデータ管理(SSDA)へ、端末管理情報を修正するコマンドは端末管理情報修正(SSTF)へ振り分けられる。送信されるデータの宛先は、基地局(GW)、アプリケーションサーバ(AS)、組織指標管理サーバ(IS)、又はクライアント(CL)に決定される。
端末管理情報修正(SSTF)は、基地局(GW)から端末管理情報を修正するコマンドを受け取った際に、端末管理テーブル(SSTT)を更新する。
データ管理(SSDA)は、記憶部(SSME)内のデータの修正・取得及び追加を管理する。例えば、データ管理(SSDA)によって、センシングデータは、タグ情報に基づいてデータの要素別にデータベースの適切なカラムに記録される。センシングデータがデータベースから読み出される際にも、時刻情報及び端末情報に基づいて必要なデータを選別し、時刻順に並べ替える等の処理が行われる。
<組織指標管理サーバ(IS)>
組織指標管理サーバ(IS)は、多くの組織の組織指標を蓄積するサーバである。一組織のセンシングデータを全て格納するには大規模なハードディスクなどが必要になるが、組織指標管理サーバ(IS)には過去に算出した組織指標の計算結果とその組織の属性情報だけを蓄積しておく。これによって、少ない容量で多くの組織の指標を蓄えることができ、また組織間の比較時には再計算せずに組織指標だけを組織指標管理サーバ(IS)から取得できる。多くの組織のデータを扱う場合には、組織ごとにセンサネットサーバ(SS)を用意し、各組織におけるセンシングデータをセンシングデータベースに格納する。そして、組織指標を求めた結果のみを組織指標管理サーバ(IS)に保管する。古いセンシングデータが不要になった場合には、そのセンサネットサーバ(SS)をネットワークから切り離すが、組織指標管理サーバ(IS)には指標が残っているため、その後の別の組織の分析に古い組織の指標を利用することができる。また、組織指標のみでなく個人指標までを組織指標管理サーバ(IS)に格納しても良い。
組織指標管理サーバ(IS)は、送受信部(ISSR)、記憶部(ISME)、制御部(ISCO)を備える。
送受信部(ISSR)は、センサネットサーバ(SS)、アプリケーションサーバ(AS)、及びクライアント(CL)との間でデータの送信及び受信を行う。具体的には、送受信部(ISSR)は、アプリケーションサーバ(AS)やセンサネットサーバ(SS)やクライアント(CL)から送られてきた組織指標の依頼を受け取り、依頼に合致した組織指標データを送信する。
記憶部(ISME)は、ハードディスク、メモリ又はSDカードのような外部記録装置で構成される。記憶部(ISME)は、組織指標データベース(ISDB)と組織属性情報(ISOF)を記憶する。組織指標データベースには過去に算出した多種類の組織指標データが蓄積されている。また、組織属性情報(ISOF)には、組織指標データベース(ISDB)に格納されている組織に関する、詳細な属性情報が記憶されている。組織の属性とは、対象組織の業種、職種、人数、職位別の人数分布、男女比、所在地などの情報や、利益や株価などの業務情報などがある。組織指標と組織属性情報は、後に組織間比較分析をする際に必要だと考えられる種類のデータを格納する。組織指標については、別の指標が必要になった際に、センシングデータから計算しなおしたものをデータベース(ISDB)に追加することも可能である。
記憶部(ISCO)は、CPU(図示省略)を備え、組織指標データや組織属性情報の記録・取り出しを制御する。
組織指標検索(ISDS)では、アプリケーションサーバ(AS)やセンサネットサーバ(SS)から届いた組織指標の依頼内容に沿って、適合した組織指標データとその組織属性情報とを検索し、送信する。
また、組織指標入力(ISDI)では、アプリケーションサーバ(AS)などで計算された組織指標データを、その組織の属性情報と関連付けて記憶部に格納する処理を行う。
<基地局(GW)>
基地局(GW)は、端末(TR)とセンサネットサーバ(SS)を仲介する役目を持つ。端末(TR)と基地局(GW)間が無線で接続されている場合には、無線の到達距離を考慮して、居室・職場等の領域をカバーするように複数の基地局(GW)が配置される。有線で接続されている場合には、基地局(GW)の処理能力に合わせて管理する端末(TR)の個数の上限が設定される。
基地局(GW)は、送受信部(GWSR)、記憶部(GWME)、時計(GWCK)及び制御部(GWCO)を備える。
送受信部(GWSR)は、端末(TR)からデータを無線または有線にて受信し、センサネットサーバ(SS)への有線又は無線による送信を行う。送受信に無線を用いる場合には、送受信部(GWSR)は無線を受信するためのアンテナを備える。
記憶部(GWME)は、ハードディスク、メモリ、又はSDカードのような外部記録装置で構成される。記憶部(GWME)には、動作設定(GWMA)、データ形式情報(GWMF)、端末管理テーブル(GWTT)、基地局情報(GWMG)及び端末ファームウェア(GWTFD)が格納される。動作設定(GWMA)は、基地局(GW)の動作方法を示す情報を含む。データ形式情報(GWMF)は、通信のためのデータ形式を示す情報、及び、センシングデータにタグを付けるために必要な情報を含む。端末管理テーブル(GWTT)は、現在アソシエイトできている配下の端末(TR)の端末情報(TRMT)、及び、それらの端末(TR)を管理するために配布しているローカルIDを含む。基地局情報(GWMG)は、基地局(GW)自身のアドレスなどの情報を含む。端末ファームウェア(GWTFD)は、端末を動作させるためのプログラムを記憶しているものであり、端末ファームウェアを更新する際には、新規の端末ファームウェアをセンサネットサーバ(SS)から受け取り、それをパーソナルエリアネットワーク(PAN)を通じて端末(TR)に送信する。
記憶部(GWME)には、さらに、制御部(GWCO)のCPU(図示省略)によって実行されるプログラムが格納されてもよい。
時計(GWCK)は時刻情報を保持する。一定間隔でその時刻情報は更新される。具体的には、一定間隔でNTP(Network Time Protocol)サーバ(TS)から取得した時刻情報によって、時計(GWCK)の時刻情報が修正される。
制御部(GWCO)は、CPU(図示省略)を備える。CPUが記憶部(GWME)に格納されているプログラムを実行することによって、端末(TR)からセンシングデータを受信するタイミング、センシングデータの処理、端末(TR)やセンサネットサーバ(SS)への送受信のタイミング、及び、時刻同期のタイミングを管理する。具体的には、CPUが記憶部(GWME)に格納されているプログラムを実行することによって、無線通信制御・通信制御(GWCC)、アソシエイト(GWTA)、時刻同期管理(GWCD)及び時刻同期(GWCS)等の処理を実行する。
通信制御部(GWCC)は、無線又は有線による端末(TR)及びセンサネットサーバ(SS)との通信のタイミングを制御する。また、通信制御部(GWCC)は、受信したデータの種類を区別する。具体的には、通信制御部(GWCC)は、受信したデータが一般のセンシングデータであるか、アソシエイトのためのデータであるか、時刻同期のレスポンスであるか等をデータのヘッダ部分から識別して、それらのデータをそれぞれ適切な機能に渡す。
アソシエイト(GWTA)は、端末(TR)から送られてきたアソシエイト要求(TRTAQ)に対して、割り付けたローカルIDを各端末(TR)に送信する、アソシエイト応答(TRTAR)を行う。アソシエイトが成立したら、アソシエイト(GWTA)は、端末管理テーブル(GWTT)を修正する端末管理情報修正(GWTF)を行う。
時刻同期管理(GWCD)は、時刻同期を実行する間隔及びタイミングを制御し、時刻同期するように命令を出す。あるいは、センサネットサーバ(SS)の制御部(SSCO)が時刻同期管理(図示省略)を実行することによって、センサネットサーバ(SS)からシステム内の全ての基地局(GW)に統括して命令を送ってもよい。
時刻同期(GWCS)は、ネットワーク上のNTPサーバ(TS)に接続し、時刻情報の依頼及び取得を行う。時刻同期(GWCS)は、取得した時刻情報に基づいて、時計(GWCK)を修正する。そして、時刻同期(GWCS)は、端末(TR)に時刻同期の命令と時刻情報(GWCSD)を送信し、端末(TR)内の時計(TRCK)も同期させる。
<図4:全体システム(3)(TR)>
図4は、センサノードの一実施例である端末(TR)の構成を示している。ここでは端末(TR)は名札型の形状をしており、人物の首からぶら下げることを想定しているが、これは一例であり、他の形状でもよい。端末(TR)は、多くの場合には、この一連のシステムの中に複数存在し、組織に属する人物がそれぞれ身に着けるものである。端末(TR)は人間の対面状況を検出するための複数の赤外線送受信部(AB)、装着者の動作を検出するための三軸加速度センサ(AC)、装着者の発話と周囲の音を検出するためのマイク(AD)、端末の裏表検知のための照度センサ(LS1F、LS1B)、温度センサ(AE)の各種センサを搭載する。搭載するセンサは一例であり、装着者の対面状況と動作を検出するために他のセンサを使用してもよい。
本実施例では、赤外線送受信部を4組搭載する。赤外線送受信部(AB)は、端末(TR)の固有識別情報である端末情報(TRMT)を正面方向に向かって定期的に送信し続ける。他の端末(TR)を装着した人物が略正面(例えば、正面又は斜め正面)に位置した場合、端末(TR)と他の端末(TR)は、それぞれの端末情報(TRMT)を赤外線で相互にやり取りする。このため、誰と誰が対面しているのかを記録することができる。
各赤外線送受信部は一般に、赤外線送信のための赤外発光ダイオードと、赤外線フォトトランジスタの組み合わせにより構成される。赤外線ID送信部(IrID)は、自らのIDである端末情報(TRMT)を生成して赤外線送受信モジュールの赤外線発光ダイオードに対して転送する。本実施例では、複数の赤外線送受信モジュールに対して同一のデータを送信することで、全ての赤外線発光ダイオードが同時に点灯する。もちろん、それぞれ独立のタイミング、別のデータを出力してもよい。
また、赤外線送受信部(AB)の赤外線フォトトランジスタによって受信されたデータは、論理和回路(IROR)によって論理和が取られる。つまり、最低どれか一つの赤外線受光部でID受光されていれば端末にIDとして認識される。もちろん、IDの受信回路を独立して複数持つ構成でもよい。この場合、それぞれの赤外線送受信モジュールに対して送受信状態が把握できるので、例えば、対面する別の端末がどの方向にいるかなど付加的な情報を得ることも可能である。
センサによって検出したセンシングデータ(SENSD)はセンシングデータ格納制御部(SDCNT)によって、記憶部(STRG)に格納される。センシングデータ(SENSD)は通信制御部(TRCC)によって送信パケットに加工され、送受信部(TRSR)によって基地局(GW)に対し送信される。
このとき、記憶部(STRG)からセンシングデータ(SENSD)を取り出し、無線または有線による送信のタイミングを決定するのが通信タイミング制御部(TRTMG)である。通信タイミング制御部(TRTMG)は、複数のタイミングを決定する複数のタイムベースを持つ。
記憶部に格納されるデータには、現在センサによって検出したセンシングデータ(SENSD)の他、過去に蓄積したまとめ送りデータ(CMBD)や、端末の動作プログラムであるファームウェアを更新するためのファームウェア更新データ(FMUD)がある。
本実施例の端末(TR)は、外部電源接続検出回路(PDET)により、外部電源(EPOW)が接続されたことを検出し、外部電源検出信号(PDETS)を生成する。外部電源検出信号(PDETS)によって、タイミング制御部(TRTMG)が生成する送信タイミングを切り替えるタイムベース切替部(TMGSEL)、または無線通信されるデータを切り替えるデータ切替部(TRDSEL)は本端末(TR)特有の構成である。図4では一例として、送信タイミングを、タイムベース1(TB1)とタイムベース(TB2)の2つのタイムベースを、外部電源検出信号(PDETS)によってタイムベース切替部(TMGSEL)が切り替える構成を図示している。また通信されるデータを、センサから得たセンシングデータ(SENSD)と、過去に蓄積した纏め贈りデータ(CMBD)と、ファームウェア更新データ(FMUD)とから、外部電源検出信号(PDETS)によってデータ切替部(TRDSEL)が切り替える構成を図示している。
照度センサ(LS1F、LS1B)は、それぞれ端末(TR)の前面と裏面に搭載される。照度センサ(LS1F、LS1B)により取得されるデータは、センシングデータ格納制御部(SDCNT)によって記憶部(STRG)に格納されると同時に、裏返り検知部(FBDET)によって比較される。名札が正しく装着されているときは、前面に搭載されている照度センサ(LS1F)が外来光を受光し、裏面に搭載されている照度センサ(LS1B)は端末本体と装着者との間に挟まれる位置関係となるため、外来光を受光しない。このとき、照度センサ(LS1B)で検出される照度より、照度センサ(LS1F)で検出される照度の方が大きな値を取る。一方で、端末(TR)が裏返った場合、照度センサ(LS1B)が外来光を受光し、照度センサ(LS1F)が装着者側を向くため、照度センサ(LS1F)で検出される照度より、照度センサ(LS1B)で検出される照度の方が大きくなる。
ここで、照度センサ(LS1F)で検出される照度と、照度センサ(LS1B)で検出される照度を裏返り検知部(FBDET)で比較することで、名札ノードが裏返って正しく装着していないことが検出できる。裏返り検知部(FBDET)で裏返りが検出されたとき、スピーカ(SP)により警告音を発生して装着者に通知する。
マイク(AD)は、音声情報を取得する。音声情報によって、「騒々しい」又は「静か」等の周囲の環境を知ることができる。さらに、人物の声を取得・分析することによって、コミュニケーションが活発か停滞しているのか、相互に対等に会話をやり取りしているか一方的に話しているのか、怒っているのか笑っているのか、などの対面コミュニケーションを分析することができる。さらに、人物の立ち位置等の関係で赤外線送受信器(AB)が検出できなかった対面状態を、音声情報及び加速度情報によって補うこともできる。
マイク(AD)で取得される音声は、音声波形及び、それを積分回路(AVG)で積分した信号の両方を取得する。積分した信号は、取得した音声のエネルギを表す。
三軸加速度センサ(AC)は、ノードの加速度すなわちノードの動きを検出する。このため、加速度データから、端末(TR)を装着した人物の動きの激しさや、歩行などの行動を解析することができる。さらに、複数の端末が検出した加速度の値を比較することによって、それらの端末を装着した人物間のコミュニケーションの活性度や相互のリズム、相互の相関等を解析できる。
本実施例の端末(TR)では、三軸加速度センサ(AC)で取得されるデータは、センシングデータ格納制御部(SDCNT)によって記憶部(STRG)に格納されると同時に、上下検知回路(UDDET)によって名札の向きを検出する。これは、三軸加速度センサ(AC)で検出される加速度は、装着者の動きによる動的な加速度変化と、地球の重力加速度による静的加速度の2種類が観測されることを利用している。
表示装置(LCDD)は、端末(TR)を胸に装着しているときは、装着者の所属、氏名などの個人情報を表示する。つまり、名札として振舞う。一方で、装着者が端末(TR)を手に持ち、表示装置(LCDD)を自分の方に向けると、端末(TR)の天地が逆になる。このとき、上下検知回路(UDDET)によって生成される上下検知信号(UDDETS)により、表示装置(LCDD)に表示される内容と、ボタンの機能を切り替える。本実施例では、上下検知信号(UDDETS)の値により、表示装置(LCDD)に表示させる情報を、表示制御(DISP)によって生成される赤外線アクティビティ解析(ANA)による解析結果と、名札表示(DNM)とを切り替える例を示している。
赤外線送受信部(AB)がノード間で赤外線をやり取りすることによって、端末(TR)が他の端末(TR)と対面したか否か、すなわち、端末(TR)を装着した人物が他の端末(TR)を装着した人物と対面したか否かが検出される。このため、端末(TR)は、人物の正面部に装着されることが望ましい。上述の通り、端末(TR)は、さらに、三軸加速度センサ(AC)等のセンサを備える。端末(TR)におけるセンシングのプロセスが、図5におけるセンシング(TRSS1)に相当する。
端末は多くの場合には複数存在し、それぞれが近い基地局(GW)と結びついてパーソナルエリアネットワーク(PAN)を形成している。
端末(TR)の温度センサ(AE)は端末のある場所の温度を、照度センサ(LS1F)は端末(TR)の正面方向などの照度を取得する。これによって、周囲の環境を記録することができる。例えば、温度及び照度に基づいて、端末(TR)が、ある場所から別の場所に移動したこと等を知ることもできる。
装着した人物に対応した入出力装置として、ボタン1〜3(BTN1〜3)、表示装置(LCDD)、スピーカ(SP)等を備える。
記憶部(STRG)は、具体的にはハードディスク、フラッシュメモリなどの不揮発記憶装置で構成され、端末(TR)の固有識別番号である端末情報(TRMT)、センシングの間隔、及び、ディスプレイへの出力内容等の動作設定(TRMA)を記録している。この他にも記憶部(STRG)は一時的にデータを記録することができ、センシングしたデータを記録しておくために利用される。
時計(TRCK)は、時刻情報(GWCSD)を保持し、一定間隔でその時刻情報(GWCSD)を更新する時計である。時間情報は、時刻情報(GWCSD)が他の端末(TR)とずれることを防ぐために、基地局(GW)から送信される時刻情報(GWCSD)によって定期的に時刻を修正する。
センシングデータ格納制御部(SDCNT)は、記憶部(STRG)に記録された動作設定(TRMA)に従って、各センサのセンシング間隔などを制御し、取得したデータを管理する。
時刻同期は、基地局(GW)から時刻情報を取得して時計を修正する。時刻同期は、後述するアソシエイトの直後に実行されてもよいし、基地局(GW)から送信された時刻同期コマンドに従って実行されてもよい。
通信制御部(TRCC)は、データを送受信する際に、送信間隔の制御、及び、無線の送受信に対応したデータフォーマットへの変換を行う。通信制御部(TRCC)は、必要であれば、無線でなく有線による通信機能を持ってもよい。通信制御部(TRCC)は、他の端末(TR)と送信タイミングが重ならないように輻輳制御を行うこともある。
アソシエイト(TRTA)は、図5に示す基地局(GW)とパーソナルエリアネットワーク(PAN)を形成するためのアソシエイト要求(TRTAQ)と、アソシエイト応答(TRTAR)を送受信し、データを送信すべき基地局(GW)を決定する。アソシエイト(TRTA)は、端末(TR)の電源が投入されたとき、及び、端末(TR)が移動した結果それまでの基地局(GW)との送受信が絶たれたときに実行される。アソシエイト(TRTA)の結果、端末(TR)は、その端末(TR)からの無線信号が届く近い範囲にある一つの基地局(GW)と関連付けられる。
送受信部(TRSR)は、アンテナを備え、無線信号の送信及び受信を行う。必要があれば、送受信部(TRSR)は、有線通信のためのコネクタを用いて送受信を行うこともできる。送受信部(TRSR)によって送受信されるデータ(TRSRD)は、基地局(GW)との間でパーソナルエリアネットワーク(PAN)を介して転送される。
<図5:データ格納のシーケンス>
図5は、本発明の実施の形態において実行される、センシングデータを格納する手順を示すシーケンス図である。
まず、端末(TR)の電源が入っており、かつ端末(TR)が基地局(GW)とアソシエイト状態になっていないとき、端末(TR)はアソシエイト(TRTA1)を行う。アソシエイトとは、端末(TR)が、ある一つの基地局(GW)と通信する関係であると規定することである。アソシエイトによってデータの送信先を決定することで、端末(TR)は確実にデータを送信することができる。
基地局(GW)からアソシエイト応答を受け取り、アソシエイトが成功した場合、端末(TR)は、次に時刻同期(TRCS)を行う。時刻同期(TRCS)において、端末(TR)は、基地局(GW)から時刻情報を受け取り、端末(TR)内の時計(TRCK)を設定する。基地局(GW)は、NTPサーバ(TS)と定期的に接続し時刻を修正している。このため、全ての端末(TR)において時刻が同期される。これによって、後に解析する際に、センシングデータに付随した時刻情報を照らし合わせることで、人物間の同時刻におけるコミュニケーションにおける相互の身体表現又は音声情報のやり取りを分析することも可能になる。
端末(TR)の三軸加速度センサ(AC)や温度センサ(AE)などの各種センサは、例えば10秒ごとの一定の周期でタイマ起動(TRST)し、加速度、音声、温度及び照度等をセンシングする(TRSS1)。端末(TR)は、端末情報(TRMT)の1つである端末IDを、赤外線によって他の端末(TR)との間で送受信することで、対面状態を検出する。端末(TR)の各種センサは、タイマ起動(TRST)せずに、常にセンシングを行ってもよい。しかし、一定の周期で起動することによって電源を効率的に使用することができ、充電することなく長時間端末(TR)を使用しつづけることができる。
端末(TR)は、センシングしたデータに、時計(TRCK)の時刻情報及び端末情報(TRMT)を添付する(TRCT1)。データを解析する際には、端末情報(TRMT)によって、端末(TR)を装着した人物が識別される。
データ形式変換(TRDF1)において端末(TR)は、センシングデータにセンシングの条件などのタグ情報を付与し、決められた無線送信フォーマットに変換する。このフォーマットは基地局(GW)内のデータ形式情報(GWMF)やセンサネットサーバ(SS)内のデータ形式情報(SSMF)と共通して保管されているものである。変換されたデータは、その後、基地局(GW)に送信される。
加速度データ及び音声データ等の連続した多量のデータを送信する場合、端末(TR)は、データ分割(TRBD1)によって、一度に送信するデータ数を制限する。その結果、送信過程でデータが欠損するリスクが低下する。
データ送信(TRSE1)は、無線の送信規格に則り、送受信部(TRSR)を通して、アソシエイト先の基地局(GW)にデータを送信する。
基地局(GW)は、端末(TR)からデータを受信(GWRE)すると、受信完了レスポンスを端末(TR)に返す。レスポンスを受信した端末(TR)は、送信完了(TRSO)と判定する。
一定の時間を経ても送信完了(TRSO)しない(すなわち端末(TR)がレスポンスを受信しない)場合、端末(TR)は、データ送信失敗と判定する。この場合、データが端末(TR)内に記憶され、再び送信状態が確立されたときにまとめて送信される。これによって、端末(TR)を装着している人物が無線の届かない場所に移動してしまった場合、又は、基地局(GW)の不具合でデータが受信されなくなった場合にも、データを途切れさせることなく取得することが可能になる。これによって、十分な量のデータを得て、組織の性質を解析することができる。この、送信に失敗したデータを端末(TR)に保管し再送信する仕組みを、まとめ送りと呼ぶ。
データのまとめ送りの手順を説明する。端末(TR)は、送信できなかったデータを記憶しておき(TRDM)、一定時間後に再びアソシエイトの依頼を行う(TRTA2)。ここで基地局(GW)からアソシエイト応答が得られ、アソシエイトが成功(TRAS)した場合、端末(TR)は、データ形式変換(TRDF2)、データ分割(TRBD2)及びデータ送信(TRSE2)を実行する。これらの処理は、それぞれ、データ形式変換(TRDF1)、データ分割(TRBD1)及びデータ送信(TRSE1)と同様である。なお、データ送信(TRSE2)の際、無線が衝突しないように輻輳制御される。その後は通常の処理に戻る。
アソシエイトが成功(TRAS)しなかった場合、端末(TR)は、アソシエイトに成功するまで定期的にセンシング(TRSS2)と端末情報・時刻情報添付(TRCT2)を実行する。センシング(TRSS2)及び端末情報・時刻情報添付(TRCT2)は、それぞれ、センシング(TRSS1)及び端末情報・時刻情報添付(TRCT1)と同様の処理である。これらの処理によって取得されたデータは、基地局(GW)とのアソシエイトが成功(TRAS)するまで、端末(TR)内に記憶される。端末(TR)内に記憶されたセンシングデータは、アソシエイト成功後、もしくは無線圏内で充電している時などの、安定して基地局と送受信できる環境が整った際に、まとめて基地局(GW)に送信される。
また、端末(TR)から送信されたセンシングデータは基地局(GW)によって受信(GWRE)される。基地局(GW)は、受信したデータが分割されたものであるか否かを、センシングデータに付随する分割フレーム番号によって判定する。データが分割されている場合、基地局(GW)は、データ結合(GWRC)を実行し、分割されたデータを連続したデータに結合する。さらに、基地局(GW)は、基地局固有の番号である基地局情報(GWMG)をセンシングデータに付与し(GWGT)、そのデータを、ネットワーク(NW)を介してセンサネットサーバ(SS)に向けて送信する(GWSE)。基地局情報(GWMG)は、その時刻における端末(TR)の大まかな位置を示す情報として、データ解析の際に利用することができる。
センサネットサーバ(SS)は、基地局(GW)からデータを受信すると(SSRE)、データ管理(SSDA)において、受信したデータを時刻・端末情報・加速度・赤外線・温度などの要素ごとに分類する(SSPB)。この分類は、データ形式情報(SSMF)として記録されているフォーマットを参照することによって実行される。分類されたデータは、センシングデータベース(SSDB)のレコード(行)の適切なカラム(列)に格納される(SSKI)。同じ時刻に対応するデータを同じレコードに格納することで、時刻及び端末情報(TRMT)による検索が可能になる。このとき必要であれば、端末情報(TRMT)ごとにテーブルを作成しても良い。
<図6:データ解析のシーケンス図>
図6は、データ解析、すなわち、センシングデータを用いて組織指標を算出し、結果をユーザ(US)に提示するまでのシーケンスを示す。
アプリケーション起動(USST)は、ユーザ(US)によるクライアント(CL)内のネットワーク図表示アプリケーションの起動である。
解析条件設定(CLIS)において、クライアント(CL)は、図の提示に必要な情報をユーザ(US)に設定させる。クライアント(CL)内に記憶された設定用ウィンドウの情報を表示する、もしくはアプリケーションサーバ(AS)から設定用ウィンドウの情報を受け取って表示し、ユーザ(US)の入力によって、解析の対象となるデータの時刻及び端末情報、表示方法の条件設定などを取得する。解析条件設定ウィンドウ(CLISWD)の例は図7に示す。ここで設定した条件は、解析設定情報(CLMT)として記憶部(CLME)に格納される。
データ依頼(CLSQ)において、クライアント(CL)は、解析条件設定(CLIS)に基づいて対象となるデータの期間やメンバを指定し、アプリケーションサーバ(AS)に対してデータもしくは画像の依頼を行う。記憶部(CLME)には、検索対象のアプリケーションサーバ(AS)の名称やアドレスなどの、センシングデータを取得するために必要な情報が格納されている。クライアント(CL)は、データの依頼コマンドを作成し、アプリケーションサーバ(AS)用の送信フォーマットに変換する。送信フォーマットに変換されたコマンドは、送受信部(CLSR)を経由して、アプリケーションサーバ(AS)に送信される。
アプリーションサーバ(AS)は、クライアント(CL)からの依頼を受信し、アプリケーションサーバ(AS)内で解析条件を設定し(ASIS)、条件を記憶部の解析条件情報(ASMJ)に記録する。さらにセンサネットサーバ(SS)に対して取得すべきデータの時刻の範囲及びデータ取得対象である端末のIDを送信し、センシングデータを依頼する(ASRQ)。記憶部(ASME)には、検索対象のセンサネットサーバ(SS)の名称、アドレス、データベース名及びテーブル名等、データ信号を取得するために必要な情報が記載されている。
センサネットサーバ(SS)は、アプリーションサーバ(AS)から受け取った依頼に基づき、検索コマンドを作成し、センシングデータベース内(SSDB)を検索(SSDS)し、必要なセンシングデータを取得する。その後、センシングデータをアプリケーションサーバ(AS)に送信する(SSSE)。アプリーションサーバ(AS)は、そのデータを受信し(ASRE)、一時的に記憶部(ASME)に記憶する(ASSS)。
また、比較のために他の組織の指標データが必要な場合には、アプリケーションサーバ(AS)から直接、もしくはセンサネットサーバ(SS)を経由して、組織指標管理サーバ(IS)に他組織指標データを依頼する(ASRQ2)。組織指標管理サーバ(IS)は、組織指標検索(ISDS)を行い、必要な組織指標データと組織属性情報を記憶部(ISME)から選択する。得られたデータを組織指標管理サーバ(IS)が送信し(ISSE)、アプリケーションサーバ(AS)で受信される(ASRE2)。
さらに、売上げ額、特許本数、会議回数など、センシングデータ以外による業務指標から個人指標を算出する場合には、業務情報管理サーバ(GS)に対して取得すべきデータの時刻の範囲及びデータ取得対象である組織構成員のIDを送信し、その時刻及びIDに対応する業務指標データの送信を依頼する。業務情報管理サーバは、業務指標検索を行い、必要な業務指標データを記憶部から選択してデータを送信し、アプリケーションサーバで受信される。
他組織指標データが不要な場合にはデータ依頼(ASRQ)からデータ受信(ASRE)までの流れが、他組織指標データが必要な場合にはデータ依頼(ASRQ)からデータ受信(ASRE2)までの流れが、図2におけるデータ取得(ASGD)に相当する。
次に、アプリケーションサーバ(AS)において、個人指標計算(ASKP)、組織指標計算(ASKO)、及び描画(ASPB)の処理を順に行う。処理の詳細な手順は図8のフローチャートにて示す。これらの処理を行うプログラムは、記憶部(ASME)に格納されており、制御部(ASCO)によって実行され、画像が作成される。
また、ここで算出された組織指標の値は、組織属性情報と合わせて組織指標管理サーバ(IS)に入力(ISDI)されても良い。
作成した画像は送信され(ASSE)、画像を受信(CLRE)したクライアント(CL)は、その出力デバイス、例えばディスプレイ(CLOD)に表示する(CLDP)。最後に、アプリケーション終了(USEN)によって、ユーザ(US)がアプリケーションを終了する。
<図7:解析条件設定ウィンドウ>
図7は、クライアント(CL)における解析条件設定(CLIS)において、ユーザ(US)に条件を設定させるために表示される解析条件設定ウィンドウ(CLISWD)の例である。
解析条件設定ウィンドウ(CLISWD)では、解析に用いるデータの期間、すなわち解析対象期間の設定(CLISPT)、解析の対象となる組織の設定(CLISPM)、画像の表示サイズの設定(CLISPS)を行い、さらに、解析条件に関する設定(CLISPD)を行う。
解析対象期間設定(CLISPT)は、テキストボックス(PT01〜03、PT11〜13)にて日付を設定し、端末(TR)で取得された時刻がこの範囲内にあるデータを計算の対象として指定する。必要があれば時刻の範囲を設定するテキストボックスを追加しても良い。
解析対象組織設定(CLISPM)のウィンドウには、アプリケーションサーバ(AS)のユーザID対応表(ASUIT)から読み込んだ組織名またはユーザ名を反映させる。設定を行うユーザ(US)は、チェックボックス(PM01〜PM07)にチェックを入れる、もしくは入れないことで、どの組織のデータを解析するかを指定する。組織は一方が包括されるような関係、例えばある会社の全体とその中の一部署、の組織を両方指定しても良い。また、メンバの一部が重複していても良い。そのため、解析対象組織設定(CLISPM)ウィンドウでは組織を階層的に表示させても良い。
表示サイズ設定(CLISPS)では、作成した画像を表示するサイズをテキストボックス(PS01、PS02)に入力して指定する。本実施の形態では、画面に表示される画像が長方形であることを前提としているが、その他の形状でも良い。画像の縦の長さがテキストボックス(PS01)に、横の長さがテキストボックス(PS02)に入力される。入力される数値の単位として、ピクセル又はセンチメートル等、何らかの長さの単位が指定される。
解析条件設定(CLISPD)では、組織指標として算出する指標の選択(PD01〜PD05)、重み付けに用いる指標の選択(PD11〜13)、表示方法の選択(PD21〜23)などの設定を行う。指標はこれらのもの以外にも、ユーザ(US)独自のアルゴリズムを解析アルゴリズム(ASMA)に格納しておくことによって、自由に用いることができる。
全ての入力を終えたら、最後に、表示開始ボタン(CLISST)をユーザ(US)が押す。これによってこれらの解析条件を決定し、解析条件を解析設定情報(CLMT)に記録し、また、アプリケーションサーバ(AS)に送信する。
<図8:組織指標計算フローチャート>
図8は、本発明の第1の実施の形態において、アプリケーションの立ち上げから表示画面がユーザ(US)に提供されるまでの大まかな処理の流れを示すフローチャートである。
開始(ASST)後、解析条件設定(ASIS)を行い、データ取得(ASGD)を行う。取得したデータから個人指標計算(ASKP)を行うのと並行して、ネットワーク指標計算(ASKN)と重み係数計算(ASKW)を行う。ここで、求める個人指標がネットワーク指標に関するものであった場合には、ネットワーク指標計算(ASKN)を先に行い、その後個人指標計算(ASKP)と重み係数計算(ASKW)とを並行して行っても良い。次に、求めた個人指標と各個人の重み係数を用いて組織指標計算(ASKO)を行う。そして、組織指標をグラフや図にして描画し(ASPB)、それを画面に表示(CLDP)して終了(ASEN)とする。描画(ASPB)の際に、他の組織との比較を示したい場合には、データ取得(ASGD)にて他組織指標データを組織指標管理サーバ(IS)から取得し、合わせて表示する。
(数式1)に、組織指標計算(ASKO)において、結束度を指標として選択した場合の計算式を示す。結束度の組織指標は、個人の結束度に重み係数を掛けたものを、組織に所属する全員分合計したものとなる。
また、(数式2)に、重み係数計算(ASKN)において、到達度を重み係数に用いた場合の計算式を示す。重み係数は、個人の到達度を、組織に所属する全員の到達度の合計で割ったものとなる。
上記では、指標に結束度を用い、重み係数に到達度を用いた例を示したが、当然ながらこれ以外の指標を用いても同様の方法で計算できる。
Figure 0005372588
Figure 0005372588
<図9:ユーザID対応表>
図9は、アプリケーションサーバ(AS)の記憶部(ASME)内に保管される、ユーザID対応表(ASUIT)の形式の例である。ユーザID対応表(ASUIT)にはユーザ番号(ASUIT1)、ユーザ名(ASUIT2)、端末ID(ASUIT3)及びユーザの所属する部(ASUIT4)や課(ASUIT5)を相互に関連付けて記録されている。ユーザ番号(ASUIT1)は存在するユーザの通し番号を示すものである。また、ユーザ名(ASUIT2)は解析結果や解析条件設定ウィンドウ(CLISWD)にて必要な場合に表示するユーザの氏名もしくはニックネームの表記であり、端末ID(ASUIT3)はユーザ(US)が所有する端末(TR)の端末情報を示すものである。ユーザ(US)と端末ID(ASUIT3)は基本的に一対一で対応する。これによって、クライアントから解析対象を指定されたとき又は設定された時刻に解析を行う際に、解析対象に対応する端末(TR)から得られたセンシングデータをセンサネットサーバから取得でき、その解析対象の行動を表す情報と捉えて解析することができる。また、所属する部(ASUIT4)や課(ASUIT5)はユーザ(US)が所属する組織を情報であり、組織単位で解析する際に組織に含まれるメンバを決定するために参照される情報である。
なお、図9ではユーザと所属する組織の情報をテーブルの形式で規定したが、これはXMLなどを用いて階層的に示しても良い。その場合には、A社の下にA部、A部の下にA1課が存在する、というように組織階層に合わせて表記することが可能であり、該当する組織の中に個人のユーザ名や端末IDなどを記述することができる。なお、同じ人物が複数の組織を兼務することも現実にあり得るため、ユーザ1人に複数の組織が対応していても良い。
<図10:加速度データテーブル>
図10に加速度データテーブルの例(SSDB_ACC_1002)を示す。これは、センサネットサーバ(SS)内のセンシングデータベース(SSDB)内に存在する。個人ごとにテーブルが作られ、サンプリング周期(例えば0.02秒)ごとに時刻情報(DBTM)と対応付けてX(DBAX)、Y(DBAY)、Z軸(DBAZ)の三軸方向それぞれの加速度データが格納される。なお、加速度センサが検出した生の数値を格納しても良いし、単位を[G]に変換した値を格納しても良い。このような加速度データテーブルをメンバごとに作成し、センシングした時刻の情報と対応付けて格納する。なお、ユーザIDを示すカラムを追加すれば、テーブルを個人ごとに分けずに統合しても良い。
この加速度データテーブルによるユーザの行動に関するセンシングデータを解析することによって、ユーザの運動状況や心理状態、コミュニケーションの活発さなどに関する個人指標を算出することができる。
<図11:対面テーブル>
センシングデータベース(SSDB)には複数のメンバの複数種類のセンシングデータが記録されているが、そのうちの赤外線送受信による対面データをまとめたテーブルの例を図11の(a)(b)に示す。図11の(a)は、対面テーブル(SSDB_IR_1002)であり、端末IDが1002である端末(TR)が取得したデータを集めたテーブルであることを想定している。同様に、図11の(b)は、対面テーブル(SSDB_IR_1003)であり、端末IDが1003である端末(TR)が取得したデータを集めたテーブルとする。なお、カラムに赤外線受信側IDを加えれば、取得した端末(TR)ごとにテーブルを分けなくても良い。また、他の加速度や温度などのデータも同じテーブルに含んでも良い。
図11(a)・(b)の対面テーブルは、端末(TR)がデータを送信した時刻(DBTM)と、赤外線送信側ID(DBR1)とそのIDからの受信回数(DBN1)を10組(DBR1〜DBR10、DBN1〜DBN10)格納する例である。10秒間に1回データ送信を行う場合には、前回の送信後の10秒間に、どの端末(TR)から何回赤外線を受信したかを、このテーブルで表している。10秒間に、複数の端末(TR)と対面した場合にも、10組まで格納できるということである。なお、組の数は自由に設定することができる。対面、つまり赤外線の受信がなかった場合にはテーブルの値はnullとなる。また、図11(a)・(b)では時刻はミリ秒まで表記しているが、時刻の形式は統一されていればどのようなものでも良い。
<図12:対面マトリクス>
任意のメンバ間での対面時間を示したマトリクスを対面マトリクス(ASMM)と呼び、その例を図12に示す。対面マトリクスはネットワーク分析の用語では隣接行列と呼ばれるものである。対面マトリクス(ASMM)は対面テーブル(SSDB_IR)に基づいて、任意の組合せのメンバ間での合計対面時間を計算し、マトリクス形式に整理したものである。図12に示す対面マトリクスでは、要素(MM2_3)と対称要素(MM3_2)に示すように、ユーザ番号2のユーザとユーザ番号3のユーザが50分対面したことを示している。対面マトリクスはファイル形式としては、テキストでも良いし、データベースの各カラムをメンバの組合せに対応付けたものでも良い。対面テーブル(SSDB_IR)から合計対面時間を求める際に、そのまま合計するのではなく、対面していない時間を補正した後の値を合計しても良い。
対面マトリクス(ASMM)は、解析の対象となる期間における対面時間の合計値を示すものであり、個人指標や重み係数のためにネットワーク指標を算出する際には、対面マトリクス(ASMM)に基づいて計算する。また、図12では対面マトリクス(ASMM)は対称行列であるとしているが、解析内容によっては非対称行列にすることも可能である。
<図13:ネットワーク図>
図13に、対面マトリクスに基づいて描画したネットワーク図の例を示す。ネットワーク図は、どの人物間でコミュニケーションされているかを組織全体で俯瞰する描画方法である。その作成方法は、ばねモデルなどの公知の手法を用いることができる。人物をノードで、人物間のコミュニケーションの有無をリンクの有無に対応付けて示している。
ネットワーク指標を求めるには対面マトリクスから直接計算できるため、ネットワーク図の描画は必須ではないが、人間が組織のネットワーク構造を理解するために有効な可視化手法である。なお、対面マトリクスの要素が設定された閾値以上の場合、つまり、閾値以上の時間対面していた場合の人物間をリンク有りとして線を表示する。見やすくするために、互いにリンクで結ばれたノード同士を近くに配置しても良いが、ネットワーク指標を求める際にはノードの位置は無関係である。ノード同士がリンクしているか否かが指標の計算に用いられる。
ネットワーク指標は、リンクの有無、つまり対面マトリクスにおいて閾値以上か否かに基づいて計算される。ネットワーク指標の例としては、結束度、次数、到達度、媒介度などがあり、それらについて概要を説明する。
<図14:結束度>
結束度を説明するための図を図14に示す。結束度とは、ある人物iの周囲において互いに連携している度合いを示す指標である。ここで、「人物iの周囲」とは組織全体のネットワークの中で人物iと直接リンクが繋がっている人々の範囲を意味し、ネットワーク分析の用語ではこれを「iのエゴセントリックネットワーク(Ego-centric Network)」と呼ぶ。図14は組織のネットワークから人物iのエゴセントリックネットワークを抽出したものであるとする。人物iの周囲の人物間において全くリンクがない場合にはiを中心としたスター型になり結束度は低く(図14(a))、周囲が全て相互にリンクしている場合にはメッシュ型となり結束度は高くなる(図14(b))。
人物iの結束度Ciを算出する方法を(数式3)に示す。なお、次数とは人物iと繋がっている人数のことである。間接リンクとは人物iと直接繋がっていないリンクを指す。エゴセントリックネットワーク内で、間接リンクが1本増えると人物 と他の二者からなる三者の間に三角形が1つ増えることになる(図14(c))。つまり、人物iのエゴセントリックネットワーク内の最大間接リンク数Li_MAXは人物iが作ることのできる三角形の最大個数であり、実際の間接リンク数Liは人物iの回りの実際の三角形の個数を表す。よって、(数式3)の分数部分Li/Li_MAXは人物iが実現している三角形の割合を表している。また、三角形の割合に(Ni-1)を掛けて1を足すことで、結束度Ciは人物iと繋がっている人物が、エゴセントリックネットワーク内で有する平均リンク数(人物iとのリンクも含んだもの)を意味することになる。なお、次数が0または1の場合には結束度は1とする。
本発明者らの研究において、ある組織における結束度の時間変化と業務報告書の質の関係を調べたところ、半年間で結束度が1.5倍に向上したのと同期して、業務報告書の創造性指標が1.8倍向上したことが分かった。このように、結束度と生産性の高さの間に正の相関があることが報告されている。そのため、結束度を組織を評価する指標として利用することは有用である。
Figure 0005372588
<図15:次数・到達度・媒介度>
図15にネットワーク指標(次数、到達度、媒介度)を説明するための図を示す。次数は、図15(a)のように着目した人物iと直接リンクで繋がっている人数を指す。直接繋がっている人の範囲を1ステップと呼ぶ。
また、到達度とは、正確には「Nステップ到達度」と呼ぶべきであり、ステップ数の範囲は自由に定義できるが、ここでは2ステップ以内での到達人数を到達度と定義する。2ステップ以内の到達度とは、着目した人物iからリンクを2本辿って到達する人物の数を指す。つまり、次数とは、1ステップ到達度と呼ぶこともできる。到達度とは、ある人物から情報が伝達される人の範囲、もしくは周囲の人からある人物に情報が届く範囲、と捉えることができる。
また、媒介度を説明する図を図15(c)に示す。媒介度は、組織の全ての人物の組合せ(j、k)において、ネットワーク図上で最短ステップで到達するルート上に人物iが存在する場合の数である。互いに密にリンクしている集団(クラスタ)同士を橋渡しする位置にいる人物は、異なるクラスタの人物を結ぶ最短ラインは必ずその人物を通るために媒介度が非常に高くなり、クラスタやネットワークの端に位置する人物の媒介度は低くなる。なお、人物jと人物kの間の最短ルートがn種類ある場合には1/nとしてカウントされる。
個人指標に重み付けするためには、以上に挙げた次数、到達度、媒介度、結束度などのネットワーク指標を用いることができる。組織においてどのような連携を取っている人物を重要とみなすかによって、重み付けに用いる指標を選択しなくてはならない。次数を重み係数に用いた場合には、直接多くの人と対面コミュニケーションしている人を重要人物とみなす、という意味になる。また、到達度を用いた場合には、(2ステップで)多くの人に影響を及ぼせる位置を占める人を重要人物とみなす、という意味になる。また、媒介度を用いた場合には、組織の情報伝達に欠かせない人を重要人物とみなす、という意味になる。結束度を用いた場合には、周囲の人物同士が密に連携している中央にいる人を重要人物とみなす、という意味になる。
趣旨に合わせて用いるネットワーク指標を自由に選択して良い。しかし、いずれを選んでもネットワーク指標によって重み付けするということは、組織において他者と有意義な関わり方をしている人を重要人物であるとみなすということである。これによって、他者と有意義な関わり方をしていない人、つまり、指標の値が低い人は、その組織にコミットしている度合いが低いとみなすことができ、組織指標算出の際に重みを軽くして計算されることになる。これによって、実質的に他の組織で活動している人や、その組織に滞在している時間が短い人の個人指標が外れ値であった場合でも組織指標に与える影響力は小さくなる。そのため、組織にあまり関与していない人物の外れ値に影響されにくく、組織構成員の範囲定義に影響されにくい安定した指標を算出することが可能となる。
<図16:個人指標テーブル>
図16に、アプリケーションサーバ(AS)の記憶部(ASME)内の個人指標テーブル(ASPI)の例を示す。これは、アプリケーションサーバ(AS)の制御部(ASCO)で実行される個人指標計算(ASKP)によって算出された個人指標の結果を格納しているものである。必要な指標だけ算出しても良いが、図16では多種類の指標を求めた例を示す。個人指標テーブル(ASPI)は、対象組織のメンバ個人ごとにセンシングデータなどから指標を計算した結果(PT02〜07)を、個人ID(PT01)と対応付けて格納したものである。ここで求めた指標のうち、ネットワーク指標であるもの、例えば次数、到達度、結束度、媒介度はそれ自身を指標として用いることもでき、また、これを他の指標を重み付けするために用いることもできる。
<図36:フローレベル>
フローとは、心理学の用語で、人が難しいことにスキルを発揮している状態であり、個々人のやりがいや、生産性向上が期待できる良い状態であるとされている。作業者のフローレベルを推測する方法として、アンケートである瞬間の難易度とスキル発揮度をヒアリングし、その両方が高ければフロー状態と見なす方法がある。図36に示す方法により、センサの値からフローレベルの推測値を求めることができる。
まず実際の運用の前に、前処理として図36に示す以下の処理を実施し、どのような行
動(周波数)が多いときに、フローが多いかを学習する。まず各ユーザにセンサノードを装着してもらった状態で、業務中に不定期に、アンケート取得を行う。アンケートの回答時間とセンシングデータを正確に同期させるためには、センサノードから不定期にシグナルを出力する。例えば、センサノードが不定期にビープ音を鳴らして、作業者にはその瞬間の状態を回答してもらう方法が利用できる。センサノードが取得したデータ中に、いつビープ音を鳴らしたかを記録しておけば、センサネットサーバ上でアンケートとデータの同期が可能である。なお、ユーザがアンケートに記入した結果は、人手又はOCRなどによって電子化され、アンケートログとしてセンサネットサーバの記憶部に格納される。
図36では、加速度周波数計算で、アンケートの回答時刻近辺で各周波数のデータがどれぐらいの頻度で出ているかを計算し、アンケートログにアンケート回答と合わせて格納する。たとえば図36の表の最初のデータは、ユーザ1が、10:01に回答したデータで、ユーザは難易度5、スキル発揮度4と回答した。本明細書では、難易度とスキル発揮度のうち、小さいほうの値をフロー度とみなす。次に、時刻の近辺のデータから各周波数の出現頻度を計算して格納する。具体的にここでは、ビープの前15分、後ろ15分、計30分間のデータを対象に、1分毎の加速度周波数を計算する。その結果、0Hzに相当するデータが17個、つまり17分間あったことを意味する。これをすべてのユーザの全データに対して実施すると、どのような加速度周波数が多いときにフロー度が高いかが統計的に推測できるようになる。ここではたとえばフロー度を目的変数とし、各周波数の頻度を説明変数として、重回帰分析を実施する。その結果、各周波数頻度の重みをまとめたフロー係数が求められる。
この前処理により得られたフロー係数を用いて、ある時点のフローレベルを計算する。具体的には、各ユーザの加速度データ加速度周波数計算を実施し、ある時点の前後15分、計30分の、1分毎の周波数を決定し、周波数分布を求める。たとえば、0Hz20回、1Hz5回、2Hz3回、3Hz2回となったとする。これに対し、周波数ごとに周波数頻度の重みを示すフロー係数を掛け、合計を求めることによりフローレベルを計算する。具体的には、20×(−0.9)+5×0+3×(−2.7)+2×(−0.6)+30=2.7というフローレベルが求められる。ここで最後の30は、重回帰分析BMKBを実施したときに求めた残差である。
アプリケーションサーバにおいて、所定期間内のフローレベルを算出する場合には、送受信部(ASSR)がセンサネットサーバから所定期間内の加速度データを受信し、個人指標計算(ASKP)が記憶部に格納される解析アルゴリズム(ASMA)を参照して、上述したように例えば1分ごとのフローレベルを算出する。そして所定期間内のフローレベルを合計することにより、所定期間内のフローレベルを算出することができる。
<図17:組織指標テーブル>
図17に、アプリケーションサーバ(AS)の記憶部(ASME)内の組織指標テーブル(ASOI)の例を示す。これは、アプリケーションサーバ(AS)の制御部(ASCO)で実行される組織指標計算(ASKO)によって算出された対象組織の組織指標の結果と、組織指標管理サーバ(IS)から取得した比較用の他組織の組織指標とを格納しているものである。必要な指標だけテーブルに格納しても良いが、図17では多種類の指標を求めた例を示す。組織指標テーブル(ASOI)に格納されたデータは、何らかのネットワーク指標によって個人指標を重み付けして計算された後のものである。組織指標テーブル(ASOI)は、分析対象の組織とその他の組織に関する組織指標(OT02〜OT07)を、組織ID(OT01)と対応付けて格納したものである。
<図18:重み付けによる効果>
本発明手法の効果を説明するために、図18に2種類の組織の例(Case A、Case B)を示す。説明のために、ネットワーク構造をシンプルにし、指標の値の差を極端にしてある。図18では、4人の人物(User1000〜User1003)が存在する組織があり、メンバはそれぞれ個人の指標が求められている。この指標は例えば、フローレベルなど個人の心理状態に関するものであるとする。User1000は、フローレベル100、次数2であり、他のユーザも同様である。4人のネットワーク構造はCase AとCase Bで同じであり、ネットワークの端に位置するUser1003の指標の値だけが2種類のケースで異なっているとする。この組織においては、User1000〜User1002の3人が相互にコミュニケーションしており組織の主要人物であるが、User1003は1人としか結びついておらず、この組織にはあまりコミットしていないと解釈できる。
この組織の組織指標を求める際に、ネットワーク指標の1つである次数を組織に関与している指標と解釈し、次数によって個人を重み付けする場合について述べる。各メンバの重み係数(A02、B02)は、(数式2)と同様にして、次数を全員の次数の合計で割ったものとなる。この重み係数に個人指標の値(A03、B03)を掛けた値(A04、B04)の合計が本実施形態による組織指標(A04w、B04w)となる。
一方で、個人指標の分散を組織指標とした場合には、CaseA、CaseB共に値は1519(A04a、B04a)となるが、User1003を外して計算した場合には0となる。つまり分散を用いた場合、組織の中で重要ではない人物の外れ値に大きく影響されているといえる。
また、全員の個人指標の平均を組織指標とした場合の値はCaseAとCaseBでそれぞれ77.5、122.5となる。平均による組織指標では、CaseAとCaseBの差は45となるが、本実施形態による組織指標の差は22.5である。つまり、平均による組織指標の方が、組織の中で重要ではない人物の外れ値に大きく影響されていると言える。なお、User1003を組織の構成員ではないと定義した場合には、平均による組織指標も本実施形態による組織指標も値は共に100となる。しかし、User1003が組織にとって重要であるか否か、User1003の個人指標が外れ値であるか否かの判断は難しく、それらの閾値を設けることにより組織指標が恣意的になるおそれがある。
従って、本実施形態で示される手法、つまり、ネットワーク指標によって個人指標を重み付けすることで、組織にあまりコミットしていない人物の外れ値に影響されにくく、組織構成員の範囲定義に影響されにくい安定した組織指標を算出することが可能である。そのため、組織指標の信頼性が増し、人数の異なる組織間の指標の比較や、同一組織の長期的な時系列変化分析において有用である。
<指標と重み付け方法の組合せ>
次に、組織指標に用いる指標と重み付けに用いる指標との組み合わせの選択方法について述べる。
<結束度×到達度重み>
組織指標として結束度を用いる場合には、初期設定では重み付けに用いる指標は到達度を選択する。なぜなら、結束度は図13に示すようなネットワーク構造に基づく指標であるため、重み付けに用いる指標としては、組織のネットワークでの重要度に基づく指標であり、かつ、結束度とは相関の低い指標であることが望ましい。ネットワーク指標によって重み付けするということは、その組織のメンバとの関わりが強い人物を組織の重要人物とみなすということであり、そのような人物の結束度が高いケースの方がそうでないケースよりも組織全体の結束度が高いとみなすことができる。
結束度を重み付けするために用いるネットワーク指標として次数、到達度、媒介度を候補とし、実際の組織の172人のデータからこれらの指標の分布を調べた。
図26(a)(b)(c)に、それぞれ次数、到達度、媒介度によって重み係数を求めた場合の分布を示す。いずれも172個の重み係数の合計は必ず1になる。横軸は重み係数の昇順での順位である。このグラフによると、図26(a)の次数と、図26(b)の到達度による重み係数は緩やかな傾きを持つ分布であるが、図26(c)の媒介度による重み係数は144位以降から急に傾きが大きくなる分布となっている。これらの分布を、昇順に累積して示したものが図27である。このような累積グラフをローレンツ曲線と呼び、下に凸な分布ほど値の格差が大きい分布であることを意味する。単純な平均を用いて組織平均を用いた場合には、重み係数は全員等しい値になるため、ローレンツ曲線は直線になる。また、次数や到達度による重み係数では下に凸となるため、重く扱われるメンバとそうでないメンバとが少し差をつけられることになる。さらに、媒介度による重み係数では大きく下に凸となるため、メンバ間の重みの差が非常に大きくつけられることになる。図27によると、昇順で120位まで(全体の70%の人数)のメンバでは、重み係数の合計は0.2(20%)にしかならない。つまり、媒介度の値が上位30%の人数のメンバの個人指標によって組織指標の80%が決定されるということを意味する。媒介度の値はネットワーク図で中央部に位置する人物は非常に大きな値になるが、端に位置する人物は0になるため、このような極端に差がある分布になるのである。図27の結果によると、媒介度を重み係数として用いた場合には、70%の人数の個人指標はほぼ無視されてしまうことになるため、それは組織を評価する指標としてはあまりに極端だと考えられ、媒介度は重み係数の候補としては適さない。
次に、次数と到達度において、組織に関与している度合いをより適切に反映している指標はどちらかを検討する。そのために図26・図27と同じ組織における、各メンバの次数と到達度を両軸に取った分布を示した散布図を図28に示す。
組織に強く関与している人物の例として組織のマネージャである部長のデータを参照する。図28において、全体での分布については、次数と到達度は強い相関があることがわかる。これは、次数とは1ステップに限定した到達度であると言えるように、次数と到達度は同質の意味を持つ指標であり、定義する範囲のみが異なるものだからである。また、非常に次数の多い人物であっても到達度は120人付近で頭打ちになっている。これは、ネットワークにおいて2ステップでは到達されにくい場所に位置する人物が、全体の172人中約50人ほど存在するということを意味している。これによって、図28の次数と到達度の分布は右に行くほど傾きが緩やかになる二次関数で近似される。近似曲線を図中に線で示している。図28の分布の中で、7名の部長は次数と到達度の高い場所、低い場所、中間の場所の3箇所それぞれに分布している。しかし、全員に共通しているのは、近似曲線よりも上に位置しているという点である。これは、他のメンバの分布と比較して、部長は次数に対して到達度が大きくなるようなネットワーク上の位置を占めているということを意味する。次数は自らが直接会話しなければ上がらないが、到達度は直接会話した相手が更に多くのメンバと会話をしていれば上がる。つまり、多忙なことが多い部長は、組織の多くの人物と繋がっているキーパーソンを選択して効率的にコミュニケーションすることで、直接多くのメンバと会話しなくても情報を広く伝達・収集できるようにしていると解釈できる。この特性は、他の組織においても同様に確認することができた。以上の傾向から、次数よりも到達度の方が、組織に影響を与えている度合いを適切に反映していると考えられるため、結束度を求めるための重み係数には到達度を用いる。
<フローレベル×滞在時間重み>
さらに、組織指標としてフローレベルを用いる場合には、初期設定では重み付けに用いる指標は滞在時間を選択する。フローレベルとは、身体の微小な動きに関するデータ、例えば加速度のセンシングデータから特徴量を取って求めた指標であり、没頭しているという心理状態を表す指標である。これによって、仕事を楽しみ、没頭しているメンバが多い組織は良い組織であるとみなして組織指標を算出する。ここにおいて、基本的にはユーザはオフィスに滞在している時間しか端末(TR)を装着していないため、ここで算出された個人のフローレベルはオフィス内での心理状態を反映する指標である。そのため、ほとんどオフィスに滞在していない人物が、短い滞在中に高いフローレベルになったとしても、それは組織としてフローレベルが高いとは言い難い。個人指標であるフローレベルを平均して組織指標を算出した場合には、滞在時間の短い人物の値も、長い人物の値も平等に扱われることになる。よって、フローレベルについては、各メンバのオフィス滞在時間によって重み付けすることで、組織のフローレベル、つまり仕事を楽しむ組織かどうかを評価することができる。
個人の滞在時間を算出するには、加速度データテーブル(SSDB_ACC)または対面テーブル(SSDB_IR)のデータを用いる。他のセンシングデータを格納したテーブルを用いても良い。端末(TR)は、外部電源接続検出回路(PDET)によって、端末(TR)が充電器に挿されている状態か否かを判別しており、挿されている状態である場合には、各センサにおいてセンシングを行わない。つまり、各種データテーブルにはその時刻のデータは存在しない。これを利用して、図10の加速度データテーブル(SSDB_ACC)のようなテーブルにおいて、時刻(DBTM)を参照して1日ごとの滞在時間を算出する。ここで送信時のエラーなどによって一行分のデータが欠損することなどもありうるため、センシング間隔よりも大きい単位、例えば5分や10分ごとに区切って、その期間内に1つでもデータが入っていれば、装着者はオフィスに滞在していたとみなして処理する。また、端末(TR)がユーザに装着されておらず、かつ、充電器に挿されていない状態も有り得る。例えば、端末(TR)を机の上に放置したままユーザが帰宅してしまった場合などである。このようなケースを滞在時間としてカウントしないようにするためには、加速度データテーブル(SSDB_ACC)を参照し、センシング間隔よりも大きい単位、例えば5分や10分ごとに区切って、その期間内の加速度リズムを求める。加速度リズムが一定値以下であるとき、つまり端末(TR)がほとんど振動していない場合には、滞在時間としてカウントしないように処理する。これは、人間が端末(TR)を装着していながらほとんど振動しないということは滅多にありえないという性質を利用している。
このように、図7で示したようにユーザが重み付け指標を選択するのではなく、組織の実情に照らして、個人指標が結束度の場合には到達度を自動的に選択して、到達度から算出される重み係数を用いて組織指標を算出するように実装することができる。また、個人指標がフローレベルの場合には滞在時間を自動的に選択して、滞在時間から算出される重み係数を用いて組織指標を算出するように実装することができる。これにより、組織の生産性の高さに正の相関がある結束度及びフローレベルについて、組織にあまり関与していない人物の外れ値に影響されにくく、組織構成員の範囲定義に影響されにくい安定した指標を算出することが可能となる。
<図19〜図25:アプリケーション例>
算出した結果の組織指標を表示するアプリケーションの例を図19〜21、図23〜25に示す。
図19は、組織指標(この例では結束度)を組織管理サーバから取得される他の組織の組織指標と比較して表示装置に棒グラフで表示した例である。結束度を縦軸、順位を横軸にとり、降順で並べて対象組織を示す記号を棒グラフ上にプロットすることにより、対象組織が相対的にどの位置にいるかを示す。この棒グラフにおいては、階層的な複数の組織、例えばA社全体の指標と、A社の一部署であるA部の指標とが独立した別の組織として存在していても良い。この表示方法によって、他の組織との比較が可能であり、組織の相対的な強みと弱みを定量的に分析することができる。
図20は、組織指標(この例では結束度)の同一組織での時系列変化を折れ線グラフで示した例である。ネットワーク指標によって重み付けされていることで、組織の人数やメンバ定義が変化しても、例えば転属などがあっても、同一の組織として継続的に分析することが可能である。これによって、指標と組織の出来事とを照らし合わせ、どのような出来事が起こった時期に組織指標が向上するのかを分析し、指標向上のための改善施策を立案するために有用である。
図21は、2種類の組織指標を両軸に取り、複数組織のデータを散布図としてマッピングした2次元マップの例である。この例では、組織指標としては、横軸に結束度、縦軸にフローレベルを用いている。フローレベルとは、身体の微小な動きに関するデータ、例えば加速度のセンシングデータから特徴量を取って求めた指標であり、没頭しているという心理状態とつながりの強い指標である。結束度によって組織の連携の構造の良さを示し、フローレベルによって組織のメンバが新しいことに挑戦し没頭している度合いを示す。これらの両方が高い組織は、没頭することによって個人の能力を最大限に引き出して成長させ、また適切に連携することによって組織の知識が適切に循環しまた新しく生み出される。したがって、高いことが望ましい2種類の組織指標を両軸に取った散布図によって、対象組織の長所や短所を他組織の分布と比較して相対的に理解することができる。
図21の例では、1つの会社とその下位組織(部や課、チーム)がそれぞれ独立した組織としてプロットされている。なお、同じ会社に属する組織は同じ記号でプロットされている。この結果によると、A社は他社と比較してフローレベルが高く、結束度が低い。つまり個人の能力は発揮されているが組織の連携がうまくできていないことがわかる。また、C社においては連携力が高い組織が多いが、フローレベルは高くない。したがって、コミュニケーションが多くなりすぎて個人がじっくり仕事に取り組む機会が少ないのではないかということが懸念される。また、B社は結束度もフローレベルも共に値が高く、バランスの取れた良いマネジメントがなされていると評価できる。
このように、両方が高いことが望ましい独立した2指標を元に新たな総合指標を作り、組織指標として他の組織指標と同様に扱うことも可能である。例えば、図21の例から、組織の分布に適合するように双曲線を引く。フローレベルと結束度を合わせた指標を「総合組織力」と名づけると、
総合組織力=(結束度+α)*(フローレベル+β) (α、βは定数)
で求められる。総合組織力の値が一定のラインを図上に表示することも可能である。これによって、2軸の総合した指標が高い組織を発見でき、組織マネジメントの好例としてより深い分析を行い、他組織のマネジメント改善に役立てることができる。
図22に、図21の組織指標の2次元マップを作成するためのフローチャートを示す。この例では、組織指標としては結束度とフローレベル、重み付けには結束度の場合には到達度、フローレベルの場合は滞在時間を用いた場合を示している。指標を計算する大枠の手順は図8と同様であるが、2種類の組織指標を求めるため、個人結束度算出(ASC1)と個人フローレベル算出(ASF1)、重み係数計算(ASW2)の3種類の処理が並列で行われる。そして求めた重み係数を用いて、組織結束度計算(ASC2)と組織フローレベル計算(ASF2)が実行される。重み係数に用いるネットワーク指標は、2種類の組織指標に対して同じものを用いることが望ましい。なぜなら、異なる指標を用いた場合には組織指標の解釈の仕方が変わるからである。
全体の流れとしては、開始(ASST)後、解析条件設定(ASIS)をする。設定方法は図12の解析条件設定ウィンドウ(CLISWD)と同様であるが、解析条件設定(CLISPD)の項目において2種類の組織指標を選択することが必要である。つぎに、センシングデータ取得(ASGS)において、結束度やフローレベルの計算に用いるセンシングデータと、他組織の結束度とフローレベルデータを取得する。そして、対面データに基づいて対面マトリクス(ASMM)を作成(ASM0)する。個人フローレベル算出(ASF1)では加速度データから個人別に特徴量を算出し、個人のフローレベルの値を求める。個人結束度算出(ASC1)では対面マトリクス(ASMM)から個人の周囲のエゴセントリックネットワークを抽出し、結束度を算出する。組織コミットメント指標算出(ASW1)では対面マトリクス(ASMM)に基づいて各個人から2ステップで到達する人数をカウントすることにより、到達度を算出する。また、対面デーブル又は加速度テーブルから、個人のオフィスの滞在時間を算出する。さらに、個人の到達度及び滞在時間に基づいて各メンバの重み係数を計算する(ASW2)。その重み係数を用いて、組織フローレベル計算(ASF2)と組織結束度計算(ASC2)の処理を行い、2次元マップの両軸の数値を得る。次に、組織指標を可視化する描画(ASPB)において、これらの数値と組織指標管理サーバ(IS)から取得した他組織のデータとを合わせてプロットし、画面表示(CLDP)して終了(ASEN)となる。
図23は、組織指標(この例では総合組織力)の、複数組織間での比較をオフィスが存在するフロアマップに対応付けて示した例である。オフィスのフロアマップは予めアプリケーションサーバの記憶部に格納されており、描画(ASPB)は、組織指標テーブルに格納される組織指標とフロアマップとを対応づけることにより、指標が高い組織ほど大きな円で囲って指標の値を表示装置に表示させることができる。組織に関係する人々は、オフィスの配置と関連付けて対象部署を認識していることが多いため、この方法によってより直感的に、対象部署の指標を認識することができる。また、円の大きさによって、部署間の差を認識しやすくなる。フロアマップだけでなく、複数フロアの図や、ビルごとの図、日本地図や世界地図に組織の所在地を対応付けてマッピングしても良い。
図24は、1社内の複数の下位組織の組織指標(この例では総合組織力)を、階層型組織図に対応付けて示した例である。組織構造を示すデータは、予めアプリケーションサーバの記憶部に格納されており、描画(ASPB)は、組織指標テーブルに格納される所定期間内の総合組織力と組織構造を示すデータとを対応づけることにより、階層型組織図に総合組織力の変化を併せて表示装置に表示させることができる。本表示によって、上位組織と下位組織をそれぞれ独立した組織として組織指標を算出できる。各組織の単位での指標を組織図と対応付けることで、組織同士の関係を自然に意識して指標を見ることができる。多様な部署のメンバが集まっている横断プロジェクトは、図の下部に示されている。図24の例では、分析対象時期の組織指標の数値と共に、前月からの変化を矢印で記している。これによって、現在、組織指標が向上している部署、悪化している部署、変化のない部署を理解することができる。
図25は、組織指標(この例では総合組織力)を用いた分析の例である。本実施形態によって算出した組織指標とは別の、組織の環境や結果に関する数値とを合わせて分析することで、組織指標を向上するための方法を見つけることができる。図25の例では、組織の環境に関する数値であるオフィスの平均室温と、総合組織力とを二軸にとって散布図にプロットしている。これによって、総合組織力を高める、つまり、メンバのフローレベルと結束度とを共に高めるために適した室温を知ることができる。
このようにして、組織にまつわる多種類の変数と行動センシングデータに基づく組織指標との相関解析や多変量解析を用いて、組織指標を向上するための方法を見つけたり、生産性の向上のために有用な組織指標を見つけたりするために利用することができる。
本発明の第2の実施の形態について図面を参照して説明する。
十分に信頼の高い組織指標を算出するためには、その元となるセンシングデータが欠損することなく、センサネットサーバに格納されなくてはならない。一般に、センサネットワークの端末で取得されるデータが欠落する原因として無線通信の問題がある。無線による通信が可能な距離は有限であり、端末や基地局同士の距離が一定以上離れた場合には通信が行えない。また、ノイズの多い環境下や、通信経路上の障害物などによって、通信可能である距離は短縮する。本実施例では、基地局(GW)の機能をクレイドル(充電器)に持たせた、クレイドル型基地局(GW)によって、複数の端末(TR)から無線を用いずにデータを送受信する方法を提示する。これによって、端末(TR)で取得したセンシングデータを欠損することなく、センサネットサーバ(SS)に収集し、信頼度の高い組織指標を算出することができる。
またさらに、人数の多い組織の特徴を適切に示した組織指標を算出するためには、多くの端末を用意し、それらから欠損なくセンシングデータを収集することが必要である。無線を用いてデータ収集する場合には、ユーザが主に滞在する場所を無線がカバーするように基地局の配置場所をあらかじめ十分に検査しておくことが必要であるが、規模の大きな組織の場合にはそれは非常に手間と時間を要する作業になる。また、端末1つに対して1つのクレイドル型基地局(GW)を割り当て、基地局(GW)を有線または無線でセンサネットサーバ(SS)に接続させてデータを収集させる方法もあるが、人数が多い組織においては必要な端末の個数も多いため、端末と同数のクレイドル型基地局(GW)の設置と接続設定を行うのは非常に困難である。
そこで、本実施例では、複数のコネクタを有するクレイドル型基地局(GW)を用いることで、1つのクレイドル型基地局(GW)で複数の端末(TR)のデータを収集するようにし、これによって設置と接続設定の手間と時間を大きく短縮することができる。これによって、大規模な組織のデータを収集し、組織指標を求めることが可能になる。
図29は、本発明の第2の実施の形態を実現するセンサネットワークシステムの全体構成を説明するブロック図であり、そのうちの基地局(GW)と端末(TR)の構成を示した図である。本実施例では、端末(TR)と基地局(GW)間のアソシエイト方法のみが第1の実施の形態と異なる点であり、その他のシステム構成は図2〜4と同様にして、センシングデータを収集し、組織指標が算出される。
クレイドル型基地局(GW)は端末(TR)が接続されると(TRCD)、接続検知データ(MTCD)を受け取る(GWCD)。これによって、端末管理情報修正(GWTF)し、その基地局(GW)の管理下にある端末(TR)を把握し、アソシエイトされる。
図30は、第2の実施の形態におけるクレイドル型基地局(GW)の構成を説明する図である。主な外部との接続として、ACアダプタ接続プラグ131、センサネットサーバ(SS)との通信を行うUSBコネクタ132、端末(TR)と接続する複数のコネクタ126がある。これらのコネクタとしては、市販されているコネクタを利用することができる。
ACアダプタ接続プラグ131により直流電圧12Vを受け、レギュレータ121により、端末(TR)が接続したときの充電電圧と動作電源を供給する。また、レギュレータ122によりクレイドル型基地局(GW)の動作電源を供給する。
クレイドル型基地局(GW)の動作を制御するのは制御部(GWCO)、CPUに該当するマイコン101であり、また時刻同期のための時刻計測部である、上述の時計(GWCK)に該当するRTC102を具備する。センサネットサーバ(SS)との通信はUSBにより行い、USBコネクタ132とマイコン101の間にはUSB/シリアル変換103を具備する。
クレイドル型基地局(GW)のIDを設定するID設定部として機能するDIPスイッチ108を備え、センサネットサーバ(SS)に複数のクレイドル型基地局(GW)を接続したときにも、それぞれのクレイドル型基地局(GW)を区別することが可能である。
モードスイッチ107は、クレイドル型基地局(GW)の動作を切り替えるために使用する。例えば、端末(TR)への設定情報書込みモード、端末(TR)からのデータ収集モードなどを切り替える。
端末(TR)との通信は、データを一時的に蓄えておく複数の一次記憶部であるバッファ114、パラレル/シリアル変換部117、双方向トライステートバッファ116を通して行う。コネクタ126のピン数には制限があるため、パラレル/シリアル変換117にて、端末(TR)とはシリアル通信を行う。
端末(TR)は軽量化のため容量の小さいバッテリを具備している。そのため、端末(TR)は、低消費電力で動作しなければならず、動作クロック周波数は低い。そのような動作クロック周波数が低い端末(TR)の複数からデータを収集すると、装着者が帰宅時にクレイドル型基地局(GW)に挿して、次の日の出勤時にクレイドル型基地局(GW)から抜くまでの間に収集が終わらないという問題が起こる。そのため、本実施例においてはバッファ114に端末(TR)からのデータを一時的に蓄えておくことで、マイコンは端末(TR)が接続している予め決められた順番に、複数のバッファ114から高速にデータを収集することが可能である。本実施例によれば、データ収集に掛かる時間は2,3時間程度の短時間で終了することが出来る。
端末(TR)が接続するとコネクタ126のTAGST信号により接続を検知して、充電電流電圧制御を行う充電制御部124が充電を開始するとともに、マイコン101はRTC102の時刻に基づき端末(TR)の時刻同期と、端末(TR)のセンシングデータの収集を開始する。端末(TR)がクレイドル型基地局(GW)に接続中はレギュレータ121から供給される動作電源により端末(TR)は動作する。後述するように、データ収集中に端末(TR)との接続は外れても良い。端末(TR)のファームウェアを書き換える時にはコネクタ126のMD2、RST信号を制御する。
端末(TR)とセンサネットサーバ(SS)との通信の際に、何らかの遅延が発生した場合には、SDRAM112にデータを溜めておく事が出来る。あるいは、FLASH111に溜めても良い。FLASH111の場合には、クレイドル型基地局(GW)の電源が切れてもメモリの内容が消えないという利点がある。これにより、例えば、センサネットサーバ(SS)の電源が切れた等の問題が発生しても、端末(TR)のデータを安全に回収することが可能である。
図31は、端末(TR)がクレイドル型基地局(GW)に接続したときの処理シーケンスを説明する図である。
最初にクレイドル型基地局(GW)とセンサネットサーバ(SS)の時刻合せを行う。これにより、クレイドル型基地局(GW)が複数あっても端末(TR)の時刻がずれることはない。
端末(TR)がクレイドル型基地局(GW)に接続すると(202)、挿入通知がクレイドル型基地局(GW)に送られる。クレイドル型基地局(GW)のマイコン101は時刻合せ処理(203)を実行して、時刻合せを端末(TR)に送り、端末(TR)は時刻を設定する(204)。
次に、クレイドル型基地局(GW)のマイコン101はデータ収集準備(205)を実行し、収集コマンド1を端末(TR)に送る。端末(TR)は保存データ1のパケットを送信し、クレイドル型基地局(GW)はデータを受け取るとAck1を端末(TR)に返信するとともに、データをバッファに格納する(207)。Ack1を受け取った端末(TR)はその記憶部(MTME)に保存した保存データ1に送信済みのマークを付ける(208)。クレイドル型基地局(GW)はデータ1をセンサネットサーバ(SS)に送信し(209)、センサネットサーバ(SS)は送られたデータをデータベース(DSDB)に格納する。処理206から処理210までは、端末(TR)の保存データが無くなるまで繰り返す。
クレイドル型基地局(GW)がデータを受け取ってからAckを返し、端末(TR)はAckを受けて送信済みとするため、処理の途中で、端末(TR)がクレイドル型基地局(GW)から外されたとしても、クレイドル型基地局(GW)が受け取っていないデータが送信済みとなることは無い。従って、次回のデータ収集時には未送信のデータから送信を開始する。
処理の途中で、端末(TR)がクレイドル型基地局(GW)から外された場合には、タイミングによっては、同じデータを2度送信することがあるため、センサネットサーバ(SS)によって、同じデータは削除するようにしても良い。
処理の途中で、端末(TR)がクレイドル型基地局(GW)から外される想定としては、装着者が帰宅しようと思い、クレイドル型基地局(GW)に挿入したが、仕事を思い出して、クレイドル型基地局(GW)から取り外して業務を再開する場合などである。
本実施例の構成によれば、データ収集の途中で、端末(TR)がクレイドル型基地局(GW)から外された場合でも問題は生じない。
図32は、複数の端末(TR)が複数のクレイドル型基地局(GW)に挿入されてデータを収集する使用形態を説明する図である。ここで、301はクレイドル型基地局(GW)、302は端末(TR)、303はUSBコネクタ132に接続されたUSBケーブル、304はセンサネットサーバ(SS)である。
クレイドル型基地局(GW)301はDIPスイッチ106によりクレイドル型基地局(GW)のIDを設定することが可能である。このIDにより、センサネットサーバ(SS)304は各クレイドルを識別して通信することが可能である。なお、図32では2台のクレイドル型基地局(GW)を接続している例を示しているが、USBハブを用いることで数十台のクレイドル型基地局(GW)を接続することが可能である。
本実施例によれば、クレイドル型基地局(GW)には複数の端末(TR)が接続可能であり、センサネットサーバ(SS)には複数のクレイドル型基地局(GW)が接続可能であり、端末(TR)の数が増えても集中管理を可能とすることができる。
図33は、本実施例のクレイドル型基地局(GW)のプリント基板の部品実装図である。ここで、501−510は端末(TR)との接続コネクタ、511−520は端末(TR)が充電中の時に点灯するLED、521−530は端末(TR)と通信を行っているときに点滅するLED、551はクレイドル型基地局(GW)の処理を制御するマイコン、552は収集するデータを一時的に保存するメモリ、553はセンサネットサーバ(SS)と接続するためのUSBコネクタ、554はクレイドル型基地局(GW)のIDを設定するDIPスイッチ、555は電源スイッチ、556はDCジャックである。ここでは端末(TR)が10台接続できる構成例を示した。本実施例によれば、少ない面積で複数の端末(TR)が接続可能である。
図34は、複数の端末(TR)から本実施例のクレイドル型基地局(GW)が効率よくデータを収集できることを説明する図である。ここで、451から460までが端末(TR)、400がクレイドル型基地局(GW)、441がセンサネットサーバ(SS)である。
クレイドル型基地局(GW)400は、端末(TR)451−460が接続する個数分だけ、データを一時的に保存しておくバッファ411−420を具備する。これにより、端末(TR)451−460とバッファ411−420との間のデータ転送は平行して処理可能である。マイコン401は、端末(TR)と比較して高速動作するため、マイコン401は予め決められた順番にバッファ411−420からのデータ収集を高速に処理することが可能である。
もし、バッファ411−420が無い場合には、マイコン401と端末(TR)451−460との通信は、端末(TR)451−460を順番に切り替えて通信する必要があり、低速動作の端末(TR)のために、センサネットサーバ(SS)441への転送は高速に処理することが出来ない。
本実施例によれば、端末(TR)451−460に対応するバッファ411−420を持つことで、高速にデータ収集が可能である。
図35は、クレイドル型基地局(GW)が複数の端末(TR)からデータを収集してセンサネットサーバ(SS)に送信するタイミングを説明する図である。マイコン401、USB/COM402、LED/SW403、RTC404、バッファ411−420、LED421−430は、それぞれ図2のマイコン101、USBコネクタ132とUSB/シリアル変換103、LED104、105とSW106、107、RTC102、バッファ114、通信LED115にそれぞれ対応するものである。なお、バッファ411−420はパラレル/シリアル変換117の機能も有するものとして図示した。
ここで、時刻(A)のときに端末1が接続し、時刻(B)のときに端末2が接続し、時刻(C)のときに端末3が接続し、時刻(D)のときに端末4が接続し、それぞれ対応するバッファ411−420にデータを読込む。時刻(A)から端末1のデータ収集が開始し、端末が接続されると随時データ収集が開始し、各端末のデータ収集は図35の(1)−(4)に示すように並行して進む。バッファ411−420からの各携帯端末1−4のデータは時分割で順次USBコネクタ402からセンサネットサーバ(SS)に送られる。端末(TR)とクレイドル型基地局(GW)間の通信は低速であるが、センサネットサーバ(SS)への送信は高速のため、接続している端末(TR)が少ないときにはUSB出力の隙間は長くなり、接続している端末(TR)が多いときにはUSB出力の隙間は短くなる。このようなタイミングで、センサネットサーバ(SS)は低速な端末(TR)の送信データを高速に収集が可能である。
以上のように、本発明の第2の実施の形態によって、欠損することなく収集されたセンシングデータを活用して、より信頼度の高い組織指標を算出し、組織を適切に評価することができる。また、複数のコネクタを有するクレイドル型基地局(GW)を用いることで、クレイドル型基地局(GW)の設置の手間を省略し、人数の多い大規模な組織のデータを得、組織指標の算出を簡便にする。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々変形実施可能であり、上述した各実施形態を適宜組み合わせることが可能であることは、当業者に理解されよう。
本発明は、例えば、人員管理、プロジェクト管理などによって生産性向上の支援を行うためのコンサルティング産業に利用可能である。
TR、TR2、TR3 端末
GW、GW2 基地局
US、US2〜4 ユーザ
IS 組織指標管理サーバ
GS 業務情報管理サーバ
NW ネットワーク
PAN パーソナルエリアネットワーク
SS センサネットサーバ
AS アプリケーションサーバ
CL クライアント

Claims (17)

  1. 複数の人物で構成される第1の組織の評価を行う組織評価装置であって、
    上記複数の人物それぞれに装着される端末のセンサで検出される物理量を示すデータを受信する受信部と、
    上記物理量を示すデータを、上記物理量を示すデータが検出された時刻情報および上記端末のそれぞれに固有の識別子と対応づけて格納するセンシングデータ格納部と、
    上記センシングデータ格納部に格納された物理量を示すデータ又は上記識別子のそれぞれと対応付けて記録された業務指標から、上記時刻情報が所定の範囲にあり、かつ、所定の上記識別子を有するデータを抽出することによって、上記複数の人物それぞれに対応する個人指標を算出する個人指標算出部と、
    上記個人指標を格納する個人指標格納部と、
    上記複数の人物それぞれが上記第1の組織と関与している度合いを示す重み係数を、上記センシングデータ格納部に格納された物理量を示すデータから算出する重み係数算出部と、
    上記重み係数を用いて上記個人指標格納部に格納された複数の上記個人指標を加重平均することにより、上記第1の組織の組織指標を算出する組織指標算出部と、を有し、
    上記物理量を示すデータは、上記端末の赤外線送受信部により検出される人物間の対面を示す対面データであって、
    上記重み係数算出部は、上記複数の人物それぞれと上記第1の組織の他の人物との繋がりを示すネットワーク指標を上記対面データから算出し、上記ネットワーク指標を上記複数の人物のネットワーク指標の合計値で除算することにより、上記重み係数を算出する組織評価装置。
  2. 請求項1に記載の組織評価装置において、
    上記重み係数算出部は、上記第1の組織のネットワーク構造において所定のステップ数以内に到達する人数を示す到達度を上記対面データから算出し、上記到達度を上記複数の人物の到達度の合計値で除算することにより上記重み係数を算出する組織評価装置。
  3. 請求項2に記載の組織評価装置において、
    上記個人指標算出部は、上記ネットワーク構造において上記複数の人物それぞれの周囲で連携している度合いを示す結束度を上記対面データから算出し、
    上記組織指標算出部は、上記到達度から算出される重み係数を用いて複数の上記結束度を加重平均することにより、上記組織指標を算出する組織評価装置。
  4. 請求項1に記載の組織評価装置において、
    上記重み係数算出部は、上記第1の組織のネットワーク構造において上記複数の人物それぞれが直接リンクしている人数を示す次数を上記対面データから算出し、上記次数を上記複数の人物の次数の合計値で除算することにより上記重み係数を算出する組織評価装置。
  5. 請求項1に記載の組織評価装置において、
    上記重み係数算出部は、上記第1の組織のネットワーク構造において上記複数の人物間を媒介する度合いを示す媒介度を上記対面データから算出し、上記媒介度を上記複数の人物の媒介度の合計値で除算することにより上記重み係数を算出する組織評価装置。
  6. 請求項1に記載の組織評価装置において、
    上記重み係数算出部は、上記第1の組織のネットワーク構造における上記複数の人物それぞれの周囲で連携している度合いを示す結束度を上記対面データから算出し、上記結束度を上記複数の人物の媒介度の合計値で除算することにより上記重み係数を算出する組織評価装置。
  7. 請求項1に記載の組織評価装置において、
    上記物理量を示すデータのうち少なくとも1つは、上記端末の加速度センサにより検出される加速度データであって、
    上記個人指標算出部は、上記加速度データから加速度の周波数を計算することによって、上記複数の人物それぞれの没頭度を示すフローレベルを上記加速度データから算出する組織評価装置。
  8. 請求項1に記載の組織評価装置において、
    上記組織評価装置は、ネットワークを介して複数の組織の組織指標を格納する組織指標管理サーバと接続され、
    上記受信部は、上記第1の組織とは異なる第2の組織の組織指標を上記組織指標管理サーバから受信し、
    上記第1の組織及び上記第2の組織それぞれの組織指標と当該組織指標の順位とを二軸とする座標平面上に、上記第1の組織を示す記号をプロットして、接続される表示装置に出力する組織指標可視化部を有する組織評価装置。
  9. 請求項1に記載の組織評価装置において、
    複数種類の上記重み係数に用いる重み付け指標と複数種類の上記個人指標が、接続される表示装置に表示され、
    上記重み係数算出部は、上記表示装置に表示された複数種類の重み付け指標の中から入力部を介して選択される1の重み付け指標に基づいて上記重み係数算出し、
    上記個人指標算出部は、上記表示装置に表示された複数種類の個人指標の中から上記入力部を介して選択される1の個人指標を算出する組織評価装置。
  10. 請求項1に記載の組織評価装置であって、
    上記個人指標算出部は、上記センシングデータ格納部に格納された物理量を示すデータ又は上記識別子のそれぞれと対応付けて記録された業務指標から複数種類の上記個人指標を算出し、
    上記組織指標算出部は、同一の上記重み係数を用いて上記複数種類の個人指標それぞれを加重平均することにより、複数種類の上記組織指標を算出する組織評価装置。
  11. 請求項1に記載の組織評価装置であって、
    上記個人指標算出部は、上記センシングデータ格納部に格納された物理量を示すデータ又は上記識別子のそれぞれと対応付けて記録された業務指標から複数種類の上記個人指標を算出し、
    上記組織指標算出部は、少なくとも一種類の個人指標を上記重み係数を用いて加重平均することにより、複数種類の上記組織指標を算出し、
    上記複数種類の組織指標を乗算することにより総合組織指標を算出する総合組織指標算出部をさらに有する組織評価装置。
  12. 複数の人物で構成される組織の評価を行う組織評価装置であって、
    上記複数の人物それぞれに装着される端末の加速度センサで検出される加速度データ及び赤外線送受信部で検出される対面データを受信する受信部と、
    上記加速度データ及び上記対面データを格納するセンシングデータ格納部と、
    上記組織のネットワーク構造において上記複数の人物それぞれの周囲で連携している度合いを示す結束度を上記対面データから算出し、かつ、上記加速度データから加速度の周波数を計算することによって、上記複数の人物それぞれの没頭度を示すフローレベルを上記加速度データから算出する個人指標算出部と、
    上記結束度及び上記フローレベルを格納する個人指標格納部と、
    上記ネットワーク構造において所定のステップ数以内に到達する人数を示す到達度を上記対面データから算出し、上記到達度を上記複数の人物の到達度の合計値で除算することにより重み係数を算出する重み係数算出部と、
    上記重み係数を用いて上記個人指標格納部に格納された複数の上記結束度を加重平均することにより上記組織の結束度を算出し、かつ、上記個人指標格納部に格納された複数の上記フローレベルに基づいて上記組織のフローレベルを算出する組織指標算出部と、
    上記組織の結束度と上記組織のフローレベルとを二軸とする座標平面上に、上記組織を示す記号をプロットして、接続される表示装置に出力する組織指標可視化部と、を有する組織評価装置。
  13. 請求項12に記載の組織評価装置であって、
    上記重み係数算出部は、上記加速度データ又は上記対面データに基づいて上記端末のユーザの滞在時間を算出し、上記滞在時間を複数の上記滞在時間の合計値で除算することにより、上記重み係数を算出し、
    上記組織指標算出部は、上記滞在時間から算出された重み係数を用いて複数の上記フローレベルを加重平均することにより、上記組織のフローレベルを算出する組織評価装置。
  14. 組織を構成する複数の人物それぞれに装着され、物理量を示すデータを取得するセンサと、上記物理量を示すデータを処理装置に送信する送信部と、を有する端末と、
    上記物理量を示すデータを受信する受信部と、上記物理量を示すデータを、上記物理量を示すデータが検出された時刻情報および上記端末のそれぞれに固有の識別子と対応付けて格納するセンシングデータ格納部と、上記センシングデータ格納部に格納された物理量を示すデータ又は上記識別子のそれぞれと対応付けて記録された業務指標から、上記時刻情報が所定の範囲にあり、かつ、所定の上記識別子を有するデータを抽出することによって、上記複数の人物それぞれに対応する個人指標を算出する個人指標算出部と、上記個人指標を格納する個人指標格納部と、上記複数の人物それぞれが上記組織と関与している度合いを示す重み係数を上記センシングデータ格納部に格納された物理量を示すデータから算出する重み係数算出部と、上記重み係数を用いて上記個人指標格納部に格納された複数の上記個人指標を加重平均することにより上記組織の組織指標を算出する組織指標算出部と、を有する処理装置と、を備え
    上記物理量を示すデータは、上記端末の赤外線送受信部により検出される人物間の対面を示す対面データであって、
    上記重み係数算出部は、上記複数の人物それぞれと上記組織の他の人物との繋がりを示すネットワーク指標を上記対面データから算出し、上記ネットワーク指標を上記複数の人物のネットワーク指標の合計値で除算することにより、上記重み係数を算出する組織評価システム。
  15. 請求項14に記載の組織評価システムにおいて、
    上記重み係数算出部は、上記組織のネットワーク構造において所定のステップ数以内に到達する人数を示す到達度を上記対面データから算出し、上記到達度を上記複数の人物の到達度の合計値で除算することにより上記重み係数を算出し、
    上記個人指標算出部は、上記ネットワーク構造において上記複数の人物それぞれの周囲で連携している度合いを示す結束度を上記対面データから算出し、
    上記組織指標算出部は、上記到達度から算出される重み係数を用いて複数の上記結束度を加重平均することにより、上記組織指標を算出する組織評価システム
  16. 請求項14に記載の組織評価システムにおいて、
    上記物理量を示すデータは、上記端末の加速度センサにより検出される加速度データであって、
    上記個人指標算出部は、上記加速度データから加速度の周波数を計算することによって、上記複数の人物それぞれの没頭度を示すフローレベルを上記加速度データから算出する組織評価システム。
  17. 請求項14に記載の組織評価システムにおいて、
    上記端末から送信される物理量を示すデータを収集する収集装置をさらに有し、
    上記収集装置は、複数の上記端末とそれぞれ接続し、上記物理量を示すデータを受信する複数のコネクタと、処理部と、上記複数のコネクタそれぞれと上記処理部との間に、上記物理量を示すデータを一時的に蓄えておく複数のバッファとを備え、
    上記処理部は、上記複数の端末それぞれに対応した複数のバッファから、蓄積された上記物理量を示すデータを所定の順序で読み出す組織評価システム。
JP2009105819A 2009-04-24 2009-04-24 組織評価装置および組織評価システム Expired - Fee Related JP5372588B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009105819A JP5372588B2 (ja) 2009-04-24 2009-04-24 組織評価装置および組織評価システム
US12/764,554 US9111244B2 (en) 2009-04-24 2010-04-21 Organization evaluation apparatus and organization evaluation system

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009105819A JP5372588B2 (ja) 2009-04-24 2009-04-24 組織評価装置および組織評価システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010257166A JP2010257166A (ja) 2010-11-11
JP5372588B2 true JP5372588B2 (ja) 2013-12-18

Family

ID=42992950

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009105819A Expired - Fee Related JP5372588B2 (ja) 2009-04-24 2009-04-24 組織評価装置および組織評価システム

Country Status (2)

Country Link
US (1) US9111244B2 (ja)
JP (1) JP5372588B2 (ja)

Families Citing this family (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102009060553A1 (de) * 2009-08-24 2011-03-03 Vitaphone Gmbh Verfahren und System zur Speicherung und Auswertung von Daten, insbesondere Vitaldaten
US8577663B2 (en) * 2011-05-23 2013-11-05 GM Global Technology Operations LLC System and methods for fault-isolation and fault-mitigation based on network modeling
JP2013008149A (ja) * 2011-06-23 2013-01-10 Hitachi Ltd 業務上対面データ生成装置およびシステム
JP5691073B2 (ja) * 2011-08-22 2015-04-01 株式会社日立製作所 情報処理システム、管理サーバ及び情報処理方法
US10049336B2 (en) 2013-02-14 2018-08-14 Sociometric Solutions, Inc. Social sensing and behavioral analysis system
EP3005026A4 (en) * 2013-06-07 2017-01-11 Sociometric Solutions, Inc. Social sensing and behavioral analysis system
WO2015015569A1 (ja) * 2013-07-30 2015-02-05 株式会社日立製作所 学業成績との相関因子特定方法
US9576192B2 (en) * 2014-03-12 2017-02-21 Yamaha Corporation Method and apparatus for notifying motion
US20180095937A1 (en) * 2015-04-17 2018-04-05 Hitachi, Ltd. Automatic Data Processing System, Automatic Data Processing Method, and Automatic Data Analysis System
JP6688723B2 (ja) * 2016-12-09 2020-04-28 株式会社日立製作所 行動推薦システム及び行動推薦方法
CN108573147B (zh) * 2017-03-10 2020-10-13 武汉安天信息技术有限责任公司 一种恶意样本的筛选装置及方法
US20190073616A1 (en) * 2017-09-07 2019-03-07 Walmart Apollo, Llc Customer interaction identification and analytics system
JP7058195B2 (ja) * 2018-08-07 2022-04-21 株式会社日立製作所 行動特性計測システムおよび行動特性計測方法
US20220414576A1 (en) * 2021-06-25 2022-12-29 Dell Products L.P. Information Technology Environment Organizational Value Analysis
US11924029B2 (en) 2022-01-07 2024-03-05 Dell Products L.P. System for scoring data center application program interfaces
US11842179B2 (en) 2022-01-07 2023-12-12 Dell Products L.P. System for automatically generating customer specific data center application program interfaces
US11922229B2 (en) 2022-01-10 2024-03-05 Dell Products L.P. System for determining data center application program interface readiness
US11848835B2 (en) 2022-01-20 2023-12-19 Dell Products L.P. System for quantifying data center infrastructure utilization units
US20240193143A1 (en) * 2022-12-08 2024-06-13 Vmware, Inc. Optimized searching based on self-balanced index storing at searchers in a distributed environment

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005084285A2 (en) * 2004-02-27 2005-09-15 Netage, Inc. System and methods for creating representational networks
JP4461938B2 (ja) * 2004-07-16 2010-05-12 富士ゼロックス株式会社 組織分析評価装置、および組織分析評価方法、並びにコンピュータ・プログラム
JP2006268787A (ja) * 2005-03-25 2006-10-05 Fuji Xerox Co Ltd 統計量表示装置および方法
JP2007094850A (ja) * 2005-09-29 2007-04-12 Fuji Xerox Co Ltd コミュニケーション分析装置および方法
JP5319062B2 (ja) * 2006-11-17 2013-10-16 株式会社日立製作所 グループ形成分析システム
JP5127237B2 (ja) * 2007-01-15 2013-01-23 株式会社日立製作所 集団解析システム、および集団解析装置
JP5219378B2 (ja) * 2007-01-18 2013-06-26 株式会社日立製作所 インタラクションデータ表示装置、処理装置及び表示方法
JP5160818B2 (ja) * 2007-01-31 2013-03-13 株式会社日立製作所 ビジネス顕微鏡システム
US20080208671A1 (en) * 2007-02-28 2008-08-28 Kate Ehrlich System and method for matching people and jobs using social network metrics
US20100145771A1 (en) * 2007-03-15 2010-06-10 Ariel Fligler System and method for providing service or adding benefit to social networks
JP2008257539A (ja) * 2007-04-06 2008-10-23 Fuji Xerox Co Ltd コミュニケーション分析装置および方法
JP2008287690A (ja) * 2007-04-20 2008-11-27 Hitachi Ltd グループ可視化システム及びセンサネットワークシステム
JP2009009355A (ja) * 2007-06-28 2009-01-15 Hitachi Ltd 組織コミュニケーション可視化システム
WO2009105277A1 (en) * 2008-02-22 2009-08-27 Socialrep, Llc System and method for measuring and managing distributed online conversations
JP2009211574A (ja) * 2008-03-06 2009-09-17 Hitachi Ltd 作業品質を測定するサーバ及び作業品質を測定するセンサネットワークシステム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010257166A (ja) 2010-11-11
US20100274639A1 (en) 2010-10-28
US9111244B2 (en) 2015-08-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5372588B2 (ja) 組織評価装置および組織評価システム
JP5010985B2 (ja) センサノード
JP5672934B2 (ja) センシングデータ表示装置および表示システム
US9111242B2 (en) Event data processing apparatus
JP6675266B2 (ja) センサデータ分析システム及びセンサデータ分析方法
US20220000405A1 (en) System That Measures Different States of a Subject
US20080263080A1 (en) Group visualization system and sensor-network system
JP5503719B2 (ja) パフォーマンス分析システム
JP2008287690A (ja) グループ可視化システム及びセンサネットワークシステム
JP6688723B2 (ja) 行動推薦システム及び行動推薦方法
JP6837151B2 (ja) 情報処理システム
JP2010198261A (ja) 組織連携表示システム及び処理装置
US9496954B2 (en) Sensor terminal
JP5372557B2 (ja) 知識創造行動分析システム、及び、処理装置
JP5506593B2 (ja) センサデータ収集システム
JP2010211360A (ja) 電子機器およびそれを用いたシステム
JP5879352B2 (ja) コミュニケーション解析装置、コミュニケーション解析システム、およびコミュニケーション解析方法
JP5025800B2 (ja) グループ可視化システム及びセンサネットワークシステム
JP5662993B2 (ja) 情報処理システム、およびサーバ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120123

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130611

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130802

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130820

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130918

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5372588

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees